JP3159541U - ボルトマーキング装置 - Google Patents

ボルトマーキング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3159541U
JP3159541U JP2010000850U JP2010000850U JP3159541U JP 3159541 U JP3159541 U JP 3159541U JP 2010000850 U JP2010000850 U JP 2010000850U JP 2010000850 U JP2010000850 U JP 2010000850U JP 3159541 U JP3159541 U JP 3159541U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
fitting
bolt
marking device
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010000850U
Other languages
English (en)
Inventor
村田 二郎
二郎 村田
Original Assignee
ジロー株式會社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジロー株式會社 filed Critical ジロー株式會社
Priority to JP2010000850U priority Critical patent/JP3159541U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3159541U publication Critical patent/JP3159541U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

【課題】インキ塗布部材の乾燥を効果的に防止でき、しかもインキを補充するだけで何度でも使用できるボルトマーキング装置を提供する。【解決手段】鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとに、下面開口部を通じて着脱自在に外嵌可能な嵌合凹部12を有する本体部材13と、嵌合凹部12内へ向けて本体部材13に突出状に設けられ、本体部材13に内嵌されるボルトとナットとワッシャと鋼材表面とにわたって接触して、マーキング用のインキを塗着可能なインキ塗布部材14と、インキ塗布部材14へインキ5を供給するインキ供給手段15と、嵌合凹部12に適合する外形の嵌合突部51と、本体部材13の下面側の開口部を開閉可能な台本体52とを有し、嵌合突部51に嵌合凹部12を嵌合させて、台本体52上に本体部材13を縦向き姿勢に設置可能な設置台50とを備えた。【選択図】図4

Description

本考案は、トルシア形ボルトの締結時におけるマーキング処理に好適に利用可能なボルトマーキング装置に関する。
橋梁や高層ビルなどの鉄骨構造物における鉄骨同士の結合のためのボルトとして、トルシア形ボルトが広く普及している。このトルシア形ボルトは、ボルトの先端近傍部に破断溝を形成し、破断溝においてボルトが破断するまで、破断溝よりも先端側のピンテールを保持しながら、ナットを締め付けるように構成したもので、ボルトの共回りを防止できること、所望の締め付けトルク以上でナットを締結できること、などの利点を有することから広く普及している(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、トルシア形高力ボルトの施工時には、先ず均一トルクで一次締めした後、ボルト、ナット、ワッシャ、構造部分にホワイトペンキなどのインキでマーキングを行い、その後ピンテールが剪断破壊するまで本締めを行なってから、マーキング位置が規定された角度内に収まっていることを確認にして、適正に締結されていることを確認している。
前記インキによるマーキング方法として、スプレー方式とスタンプ方式とが知られている。スタンプ方式のマーキング装置としては、インキ又はインキを含浸した充填物を収納する可撓性容器の頂部中央にマーカー芯を備えたマーカーペン部と、頭部中央に前記マーカー芯を挿入させ得る導入孔を具え且つボルト、ナット、ワッシャを収納し得る雌型形状の凹部を具え且つ当該ボルトの軸線に沿うようにボルトの端部からワッシャ周縁鉄骨部材に至る直線状マークに対応する形状のインキ塗布部材をナットの角に相当する内側面に止着したソケット部とを含み、前記マーカー芯を前記導入孔に挿入させた状態で当該マーカーペン部の頂部と当該ソケット部の頭部とを結合したものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−105422号公報 実用新案登録第3126481号公報
ところで、引用文献2記載の発明では、マーキング装置の使用後に、ソケット部の下端開口部を平板状の蓋部材で閉蓋するが、ソケット部には鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとに外嵌可能な嵌合凹部が形成されるので、平板状の蓋部材で閉蓋した場合でも、インキ塗布部材が該嵌合凹部内の比較的大きな空間内に露出することとなり、インキ塗布部材やそれと接触するマーカー芯が、比較的短期間の放置により、乾燥して使用できなくなるという問題がある。また、引用文献1記載の発明では、インキが無くなったときにはマーカーペン部全体を交換する必要があり、経済的でないこと、マーカー芯をインキ塗布部材の上端部に接触させて、インキ塗布部材にインキを供給している関係上、インキ塗布部材の下端部までインキが供給されるまでに時間を要すること、などの問題もある。
本考案の目的は、インキ塗布部材の乾燥を効果的に防止でき、しかもインキを補充するだけで何度でも使用できるボルトマーキング装置を提供することである。
本考案に係るボルトマーキング装置は、鋼材表面と、前記鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとにわたってマーキングを施すボルトマーキング装置であって、前記鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとに、下面開口部を通じて着脱自在に外嵌可能な嵌合凹部を有する本体部材と、前記嵌合凹部内へ向けて本体部材に突出状に設けられ、前記本体部材に内嵌されるボルトとナットとワッシャと前記鋼材表面とにわたって接触して、マーキング用のインキを塗着可能なインキ塗布部材と、前記インキ塗布部材へインキを供給するインキ供給手段と、前記嵌合凹部に適合する外形の嵌合突部と、前記本体部材の下面側の開口部を開閉可能な台本体とを有し、前記嵌合突部に嵌合凹部を嵌合させて、前記台本体上に前記本体部材を縦向き姿勢に設置可能な設置台とを備えたものである。
このボルトマーキング装置では、インキ供給手段からインキ塗布部材にインキを供給して、インキ塗布部材の先端部までインキを浸透保持させた状態で、鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとにわたって本体部材を外嵌させることにより、ボルトとナットとワッシャと鋼材表面とにわたってインキ塗布部材を接触させて、それらの表面にインキを塗着させてマーキングすることができる。このように、本体部材をボルトとナットとワッシャとに外嵌させるだけでマーキングできるので、マーキング処理を容易迅速に行なうことが可能となる。
しかも、マーキング装置を使用しないときには、本体部材の嵌合凹部を設置台の嵌合突部に外嵌させて、台本体で本体部材の下面開口部を閉鎖でき、しかも嵌合突部が嵌合凹部に適合する形状に形成されて、嵌合凹部を嵌合突部に略隙間なく嵌合できるので、従来のようにインキ塗布部材が嵌合凹部内の大きな空間に露出して、インキ塗布部材に染込ませたインキが短時間で乾燥してしまうという不具合を防止できる。
ここで、前記嵌合凹部におけるナットとの嵌合部分を、該ナットに隙間なく嵌合する6角孔に構成することが好ましい実施の形態である。即ち、嵌合凹部におけるナットとの嵌合部分は丸孔に構成することもできるが、ナットの角部と側面部とでは中心からの距離が異なるので、例えばインキ塗布部材をナットの角部にインキを塗布可能な半径方向位置に配置させた場合には、該インキ塗布部材でナットの側面部にインキを塗布できなくなる。このため、マーキング装置をナットに嵌合させたときに、インキ塗布部材がナットの角部又は側面部の適正な周方向位置に常時対面するように、本体部材の嵌合凹部にナットに隙間なく嵌合する6角孔を形成することが好ましい。
前記嵌合突部に前記嵌合凹部の6角孔に内嵌可能な6角部を形成し、前記嵌合突部の外周部に前記インキ塗布部材の先端部が内嵌可能な6本の嵌合溝部を周方向に等間隔に形成することが好ましい実施の形態である。このように構成すると、本体部材を設置台に載置した状態で、インキ塗布部材の先端部が嵌合溝部に嵌合されるので、インキ塗布部材の露出空間を極力小さくして、インキ塗布部材に含ませたインキの乾燥を一層効果的に防止することができる。しかも、6本の嵌合溝部を形成しているので、嵌合突部の6角部が嵌合凹部の6角孔に嵌合可能ないずれの周方向位置においても、インキ塗布部材を嵌合溝部に嵌合させることができる。
前記インキ供給手段が、インキを貯留するインキ壷と、インキ壷からインキ塗布部材の基部へインキを供給するインキ通路と、インキ通路を開閉する開閉弁とを有するものであることが好ましい。このように構成すると、インキ壷へインキを補充するだけで、何度でもマーキング処理を行なうことが可能となるので経済的である。また、使用後は開閉弁によりインキ通路を閉じることで、インキ壷内のインキが固化することを防止できる。
前記開閉弁として、前記インキ通路を開閉可能で且つ前記インキ塗布部材へのインキの供給量を調整可能な開閉機能付きのニードル弁を設けることもできる。この場合には、開閉機能付きニードル弁によりインキ塗布部材へ供給するインキの流量を適正に調整して、インキ不足やインキ過多によるマーキング不良を防止できる。
前記インキ供給手段が、インキ壷へ外気を導入して内圧を調整する逆止弁付きの調圧弁を有することも好ましい実施の形態である。このような調圧弁を設けると、調圧弁からのインキの漏れを防止しつつ、インキの消費に応じてインキ壷へ外気を導入できるので、インキ壷内が負圧になることよる不具合、即ちインキ塗布部材へのインキの供給不良を防止できる。
前記インキ塗布部材を内嵌保持するための嵌合溝を前記本体部材に形成し、前記嵌合溝に沿ってその奥部に、前記インキ通路の下流部を構成するインキ供給用の案内溝を形成することもできる。インキ通路から供給されるインキをインキ塗布部材にその上端部から下端部へ向けて順次浸透させることもできるが、インキ塗布部材の下端部までインキが行き渡るまでに時間を要する。そこで本発明のように案内溝を形成すると、インキ通路のインキが案内溝を通ってインキ塗布部材の下端部まで一気に供給されるので、インキ塗布部材へのインキの浸透を迅速に行なうことができる。
前記インキ塗布部材を内嵌保持するための嵌合溝を前記本体部材に形成し、前記嵌合溝の奥部にインキ浸透性に優れた素材からなるインキ供給部材を着脱自在に装填することも好ましい実施の形態である。この場合には、インキ通路のインキがインキ供給部材を通ってインキ塗布部材の下端部まで一気に供給されるので、インキ塗布部材へのインキの浸透を迅速に行なうことができる。しかも、インキ供給部材内でインキが固化した場合でも、固化したインキをインキ供給部材とともに容易に除去して、新たなインキ供給部材に交換することができる。
本考案に係るボルトマーキング装置によれば、本体部材をボルトとナットとワッシャとに外嵌させるだけでマーキングできるので、マーキング処理を容易迅速に行なうことが可能となる。しかも、マーキング装置を使用しないときには、本体部材の嵌合凹部を設置台の嵌合突部に外嵌させて、台本体で本体部材の下面開口部を閉鎖でき、しかも嵌合凹部を嵌合突部に略隙間なく嵌合できるので、従来のようにインキ塗布部材が嵌合凹部内の大きな空間に露出して、インキ塗布部材に染込ませたインキが短時間で乾燥してしまうという不具合を防止できる。
マーキング装置の斜視図 マーキング装置の使用方法の説明図 設置台及び本体部材の斜視図 マーキング装置の縦断面図 図4のV-V線断面図 マーキング装置本体のマーキング時における縦断面図 図6のVII-VII線断面図 図6のVIII-VIII線断面図 他の構成のマーキング装置本体のマーキング時における縦断面図 図9のX-X線断面図 他の構成のマーキング装置本体の図10相当図
以下、本考案を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図8に示すマーキング装置10は、トルシア形ボルト1により2枚の板状の鋼材2を結合する際に用いるもので、鋼材2の取付孔2aにトルシア形ボルト1のボルト部1aを挿通させて、ボルト部1aの先端部にワッシャ3を装着した状態で、ナット4を螺合させて一次締めし、その後ボルト部1aとナット4とワッシャ3と鋼材表面2bとに対して、ホワイトペンキなどのインキ5を直線状にマーキング5Mを形成するためのものである。そして、このようにマーキング5Mを形成したトルシア形ボルト1は、破断溝1bに沿ってピンテール1cが剪断破壊するまで本締めを行ない、その後マーキング5Mが規定の角度範囲内に収まっていることを確認することで、トルシア形ボルト1が適正に締結されているか否かを確認し、適性に締結されていない場合には、締結したトルシア形ボルト1を取り外して新たなトルシア形ボルトを締結し直すことになる。なお、このマーキング装置10は、板状以外の鋼材を結合するトルシア形ボルトに対しても同様に適用できるし、トルシア形ボルト以外のボルトのマーキングに対しても適用できる。
マーキング装置10は、マーキング装置本体11とそれを縦向き姿勢に着脱自在に設置可能な設置台50とを備えている。マーキング装置本体11は、鋼材表面2b外へ突出するボルト部1aとナット4とワッシャ3とに、下面開口部を通じて着脱自在に外嵌可能な嵌合凹部12を有する本体部材13と、嵌合凹部12内へ向けて本体部材13に突出状に設けられ、本体部材13に内嵌されるボルト部1aとナット4とワッシャ3と前記鋼材表面2bとにわたって接触して、マーキング5Mのインキ5を塗着可能なインキ塗布部材14と、インキ塗布部材14へインキ5を供給するインキ供給手段15とを備え、設置台50は、嵌合凹部12に適合する外形の嵌合突部51と、本体部材13の下面側の開口部を開閉可能な台本体52とを備え、嵌合突部51は台本体52の中央部にボルト54で立設固定され、マーキング装置本体11は、設置台50の嵌合突部51に嵌合凹部12を嵌合させて、台本体52上に縦向き姿勢に着脱自在に設置される。
本体部材13は、円筒状の嵌合筒部13aと、嵌合筒部13aの上面にボルトで固定した上壁部13bと備え、嵌合筒部13aと上壁部13bとはインキ5が付着した場合でも比較的容易に剥離可能な合成樹脂材料で構成されている。ただし、嵌合筒部13aと上壁部13bとは一体成形品で構成することも可能である。
本体部材13内には、ピンテール1cに外嵌される丸孔からなるテール収容孔12aと、ナット4に外嵌される6角孔からなるナット収容孔12bと、ワッシャ3が外嵌される丸孔からなるワッシャ収容孔12cとを有する嵌合凹部12が形成されている。嵌合筒部13aの外周には平行な1対の把持面16が形成され、両把持面16を指で把持することで、インキ塗布部材14が後側(手前側)になるようにマーキング装置本体11を周方向に位置決め把持できるように構成されている。本体部材13には嵌合凹部12内に開口する上下方向の嵌合溝17が6角孔からなるナット収容孔12bの1つの角部に対応させて形成され、嵌合溝17にはインキ5浸透性に優れたフェルトなどの素材からなるインキ塗布部材14が交換可能に内嵌固定されている。インキ塗布部材14の先端部は嵌合凹部12内に突出され、インキ塗布部材14の下端部は本体部材13よりも多少下方へ突出されており、マーキング装置本体11を鋼材表面2b外へ突出するボルト部1aとナット4とワッシャ3に嵌合させると、インキ塗布部材14の先端部及び下端部がボルト部1aとナット4とワッシャ3と鋼材表面2bとにわたって接触して、マーキング5M用のインキ5を塗着できるように構成されている。なお、本実施の形態では、ボルト1に関してはボルト部1aのみにマーキング5Mを施すように構成したが、ボルト部1a及びピンテール1cに対してマーキングするように構成することも可能である。また、ナット4の角部にマーキング5Mが施されるように構成したが、ナット4の側面にマーキング5Mが形成されるように構成することも可能である。
本体部材13の嵌合筒部13aの外周には平行な1対の把持面16が形成され、両把持面16を指で把持すること、インキ塗布部材14が後側(手前側)になるようにマーキング装置本体11を周方向に位置決め把持できるように構成されている。嵌合筒部13aには嵌合凹部12内に開口する上下方向の嵌合溝17が6角孔の1つの角部に対応させて形成され、嵌合溝17にはインキ5浸透性に優れたフェルトなどの素材からなるインキ塗布部材14が交換可能に内嵌固定されている。インキ塗布部材14の先端部は嵌合凹部12内に突出され、インキ塗布部材14の下端部は本体部材13よりも多少下方へ突出されており、マーキング装置本体11を鋼材表面2b外へ突出するボルト部1aとナット4とワッシャ3に嵌合させると、ボルト部1aとナット4とワッシャ3と鋼材表面2bとにわたって接触して、マーキング用のインキ5を塗着できるように構成されている。
設置台50の嵌合突部51には、本体部材13の嵌合凹部12に略隙間無く嵌合できるように、テール収容孔12aに内嵌する略円柱状のテール対応突部51aと、ナット収容孔12b及びワッシャ収容孔12cに内嵌する6角形柱状のナット対応突部51bとが形成されている。ナット対応突部51bの角部に対応する周方向位置において、テール対応突部51aとナット対応突部51bと台本体52の上面には正面視において直線状に連続する6本の角溝状の嵌合溝部53が形成され、嵌合凹部12を嵌合突部51に嵌合させて、本体部材13を設置台50に設置した状態で、インキ塗布部材14の先端部及び下端部がいずれかの嵌合溝部53に嵌合するとともに、嵌合凹部12の下端の開口部が台本体52の上面で閉鎖されるように構成され、インキ塗布部材14の乾燥が防止されるように構成されている。
インキ供給手段15は、インキ5を貯留するインキ壷18と、インキ壷18からインキ塗布部材14の上端部へインキ5を供給するインキ通路19と、インキ通路19を開閉可能で且つインキ塗布部材14へのインキ5の供給量を調整可能な開閉機能付きの開閉弁としてのニードル弁20と、インキ壷18へ外気を導入して内圧を調整する逆止弁付きの調圧弁21と、インキ壷18にインキ5を供給するためのインキ供給管22と、円筒状の外装カバー23とを備えている。
インキ壷18は、透明な筒部材24と、筒部材24の上面を気密に閉鎖する上面板25と、筒部材24の下面を気密に閉鎖する下面板26とで構成され、本体部材13の上方において嵌合溝17の周方向位置に対応させて設けられ、パイプ部材27を介して本体部材13の上壁部13bに固定支持されている。上壁部13bには嵌合溝17とパイプ部材27とを連通するインキ通路19が形成され、パイプ部材27へ供給されたインキ5はインキ通路19を通って嵌合溝17に装填したインキ塗布部材14に供給される。
上壁部13bには円板状の取付部材28がパイプ部材27とともに固定され、取付部材28にはインキ壷18の外周部を取り囲む円筒状の外装カバー23が固定され、外装カバー23はニードル弁20や調圧弁21やインキ供給管22よりもやや高い位置まで設けられ、インキ壷18やニードル弁20や調圧弁21やインキ供給管22が他物と接触して破損することを防止できるように構成されている。外装カバー23の外周面には上下方向に細長い透視窓29が設けられ、透視窓29を通じてインキ壷18に充填されたインキ5の充填量を目視できるように構成されている。
ニードル弁20について説明すると、インキ壷18の中央部にはインナパイプ30が縦向きに設けられ、インナパイプ30の上端部はインキ壷18の上面板25を貫通して上方へ突出状に設けられ、下端部はインキ壷18の下面板26を貫通して下側へ向けて開口されている。インナパイプ30の下端近傍部にはインキ壷18内に開口する連通孔31が形成され、インキ壷18内のインキ5は連通孔31を介してインナパイプ30内に供給されるように構成されている。
パイプ部材27の上端部はインナパイプ30の下端開口を取り囲むようにインキ壷18の下面板26に固定され、パイプ部材27の上端部内にはインナパイプ30の下端開口を閉鎖するように弁座32が設けられ、弁座32の中央部にはインナパイプ30とパイプ部材27とを連通する小径な絞り通路33が形成されている。インナパイプ30の中央部には略棒状のニードル弁本体34が設けられ、ニードル弁本体34の下端部には絞り通路33を開閉可能な尖鋭部34aが形成されている。
インナパイプ30の上端部にはキャップ状の調整ネジ35が螺合され、ニードル弁本体34の上端部には調整ネジ35の上面部を貫通して上方へ延びる平板状の取付部34bが形成され、取付部34bには操作部材36がピン部材37を中心が回動自在に設けられている。インナパイプ30の上部にはニードル弁本体34を下方へ付勢するバネ部材38が内装され、ニードル弁本体34は操作部材36が調整ネジ35の上面に当接することで下方への移動が規制されている。
インナパイプ30とニードル弁本体34の高さ方向の途中部間にはシールリング39が装着され、このシールリング39によりインナパイプ30の下部内のインキ5がインナパイプ30の上端部から漏れ出さないように構成されている。
このニードル弁20では、図1、図4に示すように、操作部材36を縦向き姿勢にすると、ニードル弁本体34がバネ部材38の付勢力に抗して上方へ引上げられて、尖鋭部34aと絞り通路33間に隙間が形成され、図1に仮想線で示すように、操作部材36を横向き姿勢にすると、ニードル弁本体34がバネ部材38の付勢力により下方へ突出して、尖鋭部34aにより絞り通路33が閉鎖されるように構成されている。また、調整ネジ35を操作することで、操作部材36を縦向き姿勢に保持した状態における、尖鋭部34aと絞り通路33間の隙間を調整できるように構成されている。ただし、ニードル弁20以外の開閉弁を採用することも可能である。
インキ壷18の上面板25におけるインナパイプ30の前側にはインキ供給管22が立設固定され、インキ供給管22の上端部には蓋部材40が回動自在に支持され、蓋部材40に固定したシールリング41をインキ供給管22の上端部内に気密に嵌合することで、インキ供給管22を閉蓋できるように構成されている。
インキ壷18の上面板25におけるインナパイプ30の後側にはインキ壷18へ外気を導入して内圧を調整する逆止弁付きの調圧弁21が設けられている。具体的には、インキ壷18の上面板25には調圧パイプ42が立設固定され、調圧パイプ42には軸部材43が上下移動自在に装着され、軸部材43の下端部には調圧パイプ42の下端開口を閉鎖可能な弁体44が固定され、弁体44と調圧パイプ42の下端部間において軸部材43には調圧パイプ42の下端部を気密に封止可能なシールリング47が外嵌されている。軸部材43の上端部にはストッパー部材45が固定され、軸部材43の上部にはストッパー部材45と軸部材43とを介して弁体44を上方へ常時付勢するバネ部材46が外装されている。この調圧弁21では、インキ壷18内が大気圧以上の場合には、バネ部材46の付勢力におり調圧パイプ42の下端部に弁体44が圧接されて、調圧パイプ42が閉弁されるが、インキ壷18内のインキ5の消費に伴なってインキ壷18内が負圧になると、バネ部材46の付勢力に抗して弁体44が下方へ移動して、調圧パイプ42を通ってインキ壷18内へ外気が導入され、インキ壷18内が大気圧と略同じ圧力になるように調整される。
このマーキング装置10を用いてマーキングを行なう際には、先ずインキ供給管22からインキ壷18内にインキ5を充填して、連通孔31を通じてインキ壷18内のインキ5をインナパイプ30内にも充填する。次に、図4に示すように、操作部材36を縦向きにしてニードル弁20を開弁すると、インナパイプ30内のインキ5が絞り通路33内へ供給され、パイプ部材27、インキ通路19を嵌合溝17内に装填したインキ塗布部材14に供給される。そして、インキ塗布部材14内に上側から順次浸透して、インキ塗布部材14全体にインキ5が浸透することになる。このようにして、インキ塗布部材14全体にインキ5を浸透させた状態で、マーキング装置本体11を設置台50から抜き取って、鋼材2に施工したボルト1とナット4とワッシャ3とに外嵌させ、図2に示すように、該ボルト部1aとナット4とワッシャ3と鋼材表面2bとにわたってインキ5でマーキング5Mを施すことになる。このように、このマーキング装置10では、マーキング装置本体11をボルト1とナット4とワッシャ3とに外嵌させるだけでマーキング5Mできるので、マーキング5M処理を容易迅速に行なうことが可能となる。
また、こうしてマーキング処理を施した後、設置台50の嵌合突部51に本体部材13の嵌合凹部12を嵌合させて、設置台50にマーキング装置本体11を設置することになる。この状態で、本体部材13の下面開口部が台本体52で閉鎖され、しかも本体部材13の嵌合凹部12内に設置台50の嵌合突部51が挿入されて、嵌合凹部12内の空間が大幅に小さくなるので、インキ塗布部材14に染込ませたインキ5が短時間で乾燥してしまうという不具合を防止できる。
次に、前記マーキング装置10の構成を部分的に変更した他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9、図10に示すマーキング装置本体11Aのように、本体部材13の嵌合溝17の奥部に該嵌合溝17に沿ってインキ通路19から本体部材13の下端近傍部まで延びる案内溝60を形成し、この案内溝60内にインキ塗布部材14が配置されないようにして、案内溝60からインキ塗布部材14にインキ5が供給されるように構成することが好ましい。この場合には、案内通路60内においては、その上端部から下端部まで一気にインキ5が充填されるので、インキ塗布部材14の上端部からインキ5を染込ませる場合と比較して、インキ塗布部材14全体に短時間にインキ5を染込ませることができ、作業性を向上できる。
また、図11に示すマーキング装置本体11Bのように、案内溝60に代えて、嵌合溝17の奥部にインキ5の浸透性に優れた繊維材などからなるインキ供給部材61を着脱自在に装填することも好ましい。この場合には、案内溝60を形成した場合と同様に、インキ供給部材61を通じてインキ塗布部材14の奥部側に、その上端部から下端部まで一気にインキ5を供給できるので、インキ塗布部材14の上端部からインキ5を染込ませる場合と比較して、インキ塗布部材14全体に短時間でインキ5を染込ませることができる。加えて、案内溝60を形成した場合には、案内溝60内でインキ5が固化して、その除去作業が煩雑になることがあるが、インキ供給部材61を設ける場合には、インキ供給部材61とともに固化したインキを除去できるので、固化したインキ5の除去作業を容易迅速に行なえる。
1 トルシア形ボルト 1a ボルト部
1b 破断溝 1c ピンテール
2 鋼材 2a 取付孔
2b 鋼材表面
3 ワッシャ 4 ナット
5 インキ 5M マーキング
10 マーキング装置 11 マーキング装置本体
12 嵌合凹部 12a テール収容孔
12b ナット収容孔 12c ワッシャ収容孔
13 本体部材 13a 嵌合筒部
13b 上壁部 14 インキ塗布部材
15 インキ供給手段 16 把持面
17 嵌合溝 18 インキ壷
19 インキ通路 20 ニードル弁
21 調圧弁 22 インキ供給管
23 外装カバー 24 筒部材
25 上面板 26 下面板
27 パイプ部材 28 取付部材
29 透視窓 30 インナパイプ
31 連通孔 32 弁座
33 絞り通路 34 ニードル弁本体
34a 尖鋭部 34b 取付部
35 調整ネジ 36 操作部材
37 ピン部材 38 バネ部材
39 シールリング 40 蓋部材
41 シールリング 42 調圧パイプ
43 軸部材 44 弁体
45 ストッパー部材 46 バネ部材
47 シールリング
50 設置台 51 嵌合突部
51a テール対応突部 51b ナット対応突部
52 台本体 53 嵌合溝部
54 ボルト
11A マーキング装置本体 60 案内溝
11B マーキング装置本体 61 インキ供給部材

Claims (8)

  1. 鋼材表面と、前記鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとにわたってマーキングを施すボルトマーキング装置であって、
    前記鋼材表面外へ突出するボルトとナットとワッシャとに、下面開口部を通じて着脱自在に外嵌可能な嵌合凹部を有する本体部材と、
    前記嵌合凹部内へ向けて本体部材に突出状に設けられ、前記本体部材に内嵌されるボルトとナットとワッシャと前記鋼材表面とにわたって接触して、マーキング用のインキを塗着可能なインキ塗布部材と、
    前記インキ塗布部材へインキを供給するインキ供給手段と、
    前記嵌合凹部に適合する外形の嵌合突部と、前記本体部材の下面側の開口部を開閉可能な台本体とを有し、前記嵌合突部に嵌合凹部を嵌合させて、前記台本体上に前記本体部材を縦向き姿勢に設置可能な設置台と、
    を備えたことを特徴とするボルトマーキング装置。
  2. 前記嵌合凹部におけるナットとの嵌合部分を、該ナットに隙間なく嵌合する6角孔に構成した請求項1記載のボルトマーキング装置。
  3. 前記嵌合突部に前記嵌合凹部の6角孔に内嵌可能な6角部を形成し、前記嵌合突部の外周部に前記インキ塗布部材の先端部が内嵌可能な6本の嵌合溝部を周方向に等間隔に形成した請求項2記載のボルトマーキング装置。
  4. 前記インキ供給手段が、インキを貯留するインキ壷と、インキ壷からインキ塗布部材の基部へインキを供給するインキ通路と、インキ通路を開閉する開閉弁とを有する請求項1〜3のいずれか1項記載のボルトマーキング装置。
  5. 前記開閉弁として、前記インキ通路を開閉可能で且つ前記インキ塗布部材へのインキの供給量を調整可能な開閉機能付きのニードル弁を設けた請求項4記載のボルトマーキング装置。
  6. 前記インキ供給手段が、インキ壷へ外気を導入して内圧を調整する逆止弁付きの調圧弁を有する請求項4又は5記載のボルトマーキング装置。
  7. 前記インキ塗布部材を内嵌保持するための嵌合溝を前記本体部材に形成し、前記嵌合溝に沿ってその奥部に、前記インキ通路の下流部を構成するインキ供給用の案内溝を形成した請求項1〜6のいずれか1項記載のボルトマーキング装置。
  8. 前記インキ塗布部材を内嵌保持するための嵌合溝を前記本体部材に形成し、前記嵌合溝の奥部にインキ浸透性に優れた素材からなるインキ供給部材を着脱自在に装填した請求項1〜6のいずれか1項記載のボルトマーキング装置。
JP2010000850U 2010-02-12 2010-02-12 ボルトマーキング装置 Expired - Fee Related JP3159541U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010000850U JP3159541U (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ボルトマーキング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010000850U JP3159541U (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ボルトマーキング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3159541U true JP3159541U (ja) 2010-05-27

Family

ID=54862802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010000850U Expired - Fee Related JP3159541U (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ボルトマーキング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3159541U (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012061581A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Tohnichi Mfg Co Ltd マーカー
WO2013019081A2 (ko) * 2011-08-02 2013-02-07 한국전력공사 고력볼트 자동 금매김용 렌치 소켓, 그를 사용한 고력볼트 체결방법
JP2013202754A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Shachihata Inc ボルト・ナット用マーキング用具
JP7500686B2 (ja) 2022-11-08 2024-06-17 本田技研工業株式会社 締結ソケット

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012061581A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Tohnichi Mfg Co Ltd マーカー
WO2013019081A2 (ko) * 2011-08-02 2013-02-07 한국전력공사 고력볼트 자동 금매김용 렌치 소켓, 그를 사용한 고력볼트 체결방법
WO2013019081A3 (ko) * 2011-08-02 2013-05-30 한국전력공사 고력볼트 자동 금매김용 렌치 소켓, 그를 사용한 고력볼트 체결방법
US9393679B2 (en) 2011-08-02 2016-07-19 Korea Electric Power Corporation Wrench socket for automatically marking high tension bolt, and method for tightening high tension bolt using same
JP2013202754A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Shachihata Inc ボルト・ナット用マーキング用具
JP7500686B2 (ja) 2022-11-08 2024-06-17 本田技研工業株式会社 締結ソケット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3159541U (ja) ボルトマーキング装置
EP1839879A3 (en) Liquid container and liquid container package
BRPI0512387B8 (pt) recipiente para o acondicionamento de um líquido a distribuir gota a gota
HK1087661A1 (en) Spray gun reservoir with oversize, fast-fill opening
EA200870173A1 (ru) Антикоррозионное средство на основе кремния
MY145352A (en) Method of liquid filling of cartridge, liquid filling device, and cartridge
HK1096057A1 (en) Paint reservoir system for a paint spraying gun
BRPI0510149A (pt) recipiente
NZ601484A (en) Spray coating system
JP3696184B2 (ja) 再充填可能なスプレー容器
TW200505692A (en) Ink tank
ATE450448T1 (de) Vorrichtung zum füllen eines aerosolbehälters mit flüssigkeit, zur aufnahme solch einer vorrichtung ausgeführte füllanlage und aerosolkappe und behälter, die mit solch einer füllvorrichtung ausgestattet sind
JP2004345251A5 (ja)
WO2008005841A3 (en) Closure for a pressurizable container comprising a pump and a vent
FR2932171B1 (fr) Flacon de distribution comprenant une pompe integrant une membrane de purge
MXPA05001904A (es) Secador de aire de membrana y metodo de montaje del secador de aire en un vehiculo.
WO2009015138A3 (en) Encapsulating semiconductor components using vented mold
CN202106684U (zh) 喷墨打印机用墨盒
KR200422009Y1 (ko) 인주를 가지는 도장
JP2007152483A (ja) ボルト類の締付け状態判定装置
KR200414814Y1 (ko) 기념물을 보관할 수 있는 중공홀을 갖는 도장
CN201427442Y (zh) 一种带有负压均衡单向阀的墨盒
JPH0351168Y2 (ja)
CN206043818U (zh) 抽油机高部位印制井号的滚动刷
US20110073673A1 (en) Water supplement member for atomizer

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees