JP3156215B2 - マグネトロンの製造方法 - Google Patents

マグネトロンの製造方法

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JP3156215B2 JP18158893A JP18158893A JP3156215B2 JP 3156215 B2 JP3156215 B2 JP 3156215B2 JP 18158893 A JP18158893 A JP 18158893A JP 18158893 A JP18158893 A JP 18158893A JP 3156215 B2 JP3156215 B2 JP 3156215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ等のマイク
ロ波応用機器に用いられるマグネトロンにかかり、特に
信頼性と長寿命化を図ったマグネトロン陰極構造体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンは高周波出力を効率的に発
生することから、レーダ装置、医療機器、電子レンジ等
の調理器など種々の分野で利用されている。
【0003】このマグネトロンは陰極で発生した電子を
共振空洞で磁界と作用させることにより高周波の電磁波
を発生させるものであるが、従来のマグネトロンにおけ
る陰極は次のような構造を備えている。
【0004】すなわち、図14はこの種のマグネトロン
陰極の構造を説明する断面図であって、この陰極構造
は、アルミナセラミックス製の絶縁体125と、その大
気側の表面に気密に固着された二個の金具126に固着
支持されたモリブデンなどの高融点金属からなる陰極リ
ード123(センターリード),124(サイドリー
ド)と、この陰極リード123,124に固着されたモ
リブデン製の上側,下側エンドシールド121,12
2、およびこれらの上下側エンドシールド121,12
2により支持される陰極フィラメント101から構成さ
れている。また、41はシール金具であり、陽極との接
続をとるための金属成形体である。
【0005】なお、この種のマグネトロンの陰極を開示
したものとしては、特公昭52−44196号公報を挙
げることができる。
【0006】陰極フィラメント101は、トリア(Tr
2 )入りタングステン線をコイル状に成形してなり、
その表面には炭化層(W2 CもしくはWCとの混在)が
形成されている。
【0007】100はTi,Zrなどのゲッタ材料から
なる微粉末のゲッタで、予めニトロセルロースのような
有機バインダと溶媒と共に、TiもしくはZrからなる
微粉末とを混練したペースト体にした後、前記上側エン
ドシールド121の上部に塗布し乾燥したのち加熱する
ことにより、Ti,Zr,TiH2 もしくはZrH2
どのゲッタ材料からなる微粉末と前記上側エンドシール
ド121とを焼結して形成される。
【0008】図15は従来のマグネトロン陰極構造体の
製造方法を説明する陰極の要部断面図である。
【0009】マグネトロン陰極構造体を構成するゲッタ
100は、先ず上側エンドシールド121に前記ペース
ト体を塗布し、その上部から温風30を吹き付けてペー
スト体の溶媒を蒸発させ、乾燥させる。その後、水素雰
囲気もしくは真空中でゲッタ材料の融点より低い範囲の
高温度に加熱して焼結する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、上側エンドシールド121上に塗布したペースト体
を乾燥するために強力な温風を上部から送ると、ペース
ト体が飛散してしまうため、この飛散が生じない程度の
適度の風圧にする必要がある。
【0011】また、温風を吹き付けることにより、ペー
スト体に直接温風が当たることにより、ペースト体はそ
の上部表面が乾燥すると保護膜が生成し、これがペース
ト体内部からの溶媒の蒸発を妨げる。そのため、ペース
ト体の内部まで乾燥するためにはかなりの時間がかか
り、その後の焼結工程にすぐ取り掛かることができない
という問題があり、生産性を阻害する原因となってい
た。
【0012】また、上記従来の製造方法では、ペースト
体を表面から乾燥するために、内部が乾燥し難く、乾燥
時のペーストの収縮により内部に巣ができてしまう。こ
の巣はその後の焼成工程での加熱時に、ゲッタ材がエン
ドシールドから浮き上がり、剥離するものが生じる。
【0013】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、生産性を改善し、安価で信頼性の高いかつ長寿
命のゲッタを備えたマグネトロン陰極構造体の製造方法
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、上側エンドシールドの表面にゲッタ材料
を含むペースト体を乾燥するに際し、上側エンドシール
ドに近接して配置された金属導体に高周波電流を流し、
上側エンドシールドを誘導加熱によって加熱することに
よりペースト体を内部と表面を同時に乾燥するようにし
たことを特徴とする。
【0015】すなわち、本発明は、高融点金属を主成分
として電子放射用活性剤を内部に含んだ陰極材料を所定
形状に成形してなる陰極フィラメントと、前記陰極フィ
ラメントと電気的に接続した高融点金属からなる上側エ
ンドシールドと、前記上側エンドシールドと接続してこ
れを保持する高融点金属からなるセンターリードとを少
なくとも有するマグネトロン陰極構造体の製造方法にお
いて、前記上側エンドシールドの少なくとも一部に、粉
末状ゲッター材料を有機溶媒およびバインダに混練した
ペースト体を塗布,焼成する工程と、その後前記上側エ
ンドシールドを誘導加熱により加熱して前記上側エンド
シールド自体の温度を上げることにより、前記ペースト
体中の有機溶剤を消散せしめる加熱工程を含むことを特
徴とする。
【0016】
【作用】上側エンドシールドに近接して配置された金属
導体に高周波電流を流して上側エンドシールド自体を誘
導加熱するため、ペースト体は内部も表面も同時に、か
つ迅速に乾燥せしめられる。
【0017】従来の製造方法では、ペースト体を表面か
ら乾燥するために、内部が乾燥し難く、乾燥時のペース
トの収縮により内部に巣ができてしまう。この巣はその
後の焼成工程での加熱時に、ゲッタ材が上側エンドシー
ルドから浮き上がり、ゲッタとして形成されたものが剥
離して信頼性が低下し寿命が短縮するが、本発明による
製造方法によればゲッタ材は上側エンドシールドに十分
に密着して焼結される。このため、製造されたゲッタの
ゲッタ効果が大きく、電子放射が安定し、長期間にわた
って良好なマイクロ波発振特性を有するマグネトロンを
得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0019】図1は本発明によるマグネトロン陰極構造
体の製造方法を説明するためのマグネトロン陰極の要部
断面図であって、100’はゲッタとなるペースト体、
101は陰極フィラメント、121は上側エンドシール
ド、123は陰極リード(センターリード)である。そ
して、20は誘導加熱用金属体である。
【0020】同図において、陰極構造を構成する上側エ
ンドシールド121の上部にZr,Ti,ZrH2 ,T
iH2 などのゲッタ材料からなる微粉体と有機バインダ
としてニトロセルローズと適当な粘度を与えるための有
機溶媒とを合わせて混練したペースト体100’を既知
の方法で塗布する。
【0021】その後、上側エンドシールド121の上部
に、間隔を空けて電気良導体からなる誘導加熱用金属体
20を配置し、この誘導加熱用金属体20に高周波電流
を流して上側エンドシールド121に誘導電流を発生さ
せ、当該上側エンドシールド121自体を加熱させる。
【0022】上側エンドシールド121の上部に塗布し
たペースト体100’は上側エンドシールド121の発
熱によって加熱され、ペースト体100’の内部および
表面共に比較的短時間で乾燥される。乾燥後、焼成工程
で焼成してゲッタ100(図15)が形成される。
【0023】ペースト体100’は、その内部も表面も
略々同時に、かつ迅速に乾燥されるので、乾燥時の当該
ペースト体の収縮による巣が発生することがなく、その
後の焼成工程で上側エンドシールド121にゲッタ材が
十分に密着する。
【0024】本実施例で製造したゲッタを備えた陰極構
造体を用いたマグネトロンは、ゲッタ効果が大きく、電
子放射が安定し、良好なマイクロ波の発振が可能とな
る。そして、長時間の使用にも安定した動作が補償され
る。
【0025】図2は本発明による製造した陰極構造体を
用いたマグネトロンの構造例を説明する断面であって、
2は下部マグネット、3は下部ヨーク、4は下部シール
部品、41は下部シール部品4の鍔状シール材、6はフ
ィルタケース、8は入力側セラミック、101は陰極フ
ィラメント、102は陽極ベイン、103は陽極シリン
ダー、104は上部マグネット、105は磁極片、10
7はアンテナリード、108はアンテナ、109は排気
管、110はアンテナカバー、111は円筒状絶縁体、
112は排気管サポート、121は本発明の製造方法で
形成したゲッタを備えた上側エンドシールド、122は
下側エンドシールド、123,124は陰極リード、1
26は陰極端子、127はスペーサ、128はスリー
ブ、131はチョークコイル、132は貫通コンデン
サ、134は蓋体、141は上部シール部品、143は
金属ガスケット、144は上部ヨーク、145は冷却フ
ィンである。
【0026】同図において、陰極フィラメント101の
回りには複数の陽極ベイン102が放射状に形成されて
いる。この複数の陽極ベイン102は陽極シリンダー1
03にロー付け等で固着され、あるいは陽極シルンダー
103と共に押出し成型等により一体成形されている。
【0027】陽極シリンダー103の上部には円筒状の
上部マグネット104が、下部には円筒状の下部マグネ
ット2が設置されており、この上部マグネット104と
下部マグネット2からの磁束は磁極片105を通って陰
極101と陽極ベイン102との間に形成される作用空
間に対して上下方向(管軸方向)に必要な直流磁界を発
生させる。なお、下部ヨーク3,上部ヨーク144はマ
グネットからの磁束を通すものである。
【0028】このような構造において、陰極フィラメン
ト101から放出された電子は、直流磁界の影響を受け
て円運動しながら各陽極ベイン102に高周波の電位を
形成して高周波(マイクロ波)を発振する。発振された
マイクロ波はアンテナリード107を通してアンテナ1
08から出力される。
【0029】図3は図2に示したマグネトロンの陽極部
分のみの詳細を説明する平面図であって、陽極ベイン1
02,102’は陽極シリンダー103の内壁から中心
O方向に設けられており、中心Oを通る軸線からみて放
射状に配置されている。
【0030】この陽極ベイン102,102’は、径の
異なる2つの環状体からなる第1のストラップリング1
61と第2のストラップリング162によって、1つ置
きに結ばれている。
【0031】図4は図3におけるストラップリングを説
明する斜視図であって、第1のストラップリング161
は径の小さなストラプリング、第2のストラップリング
162は径の大きなストラップリングである。
【0032】図5は図2に示したマグネトロンの陽極ベ
イン部分の要部説明図であり、陽極ベイン102には上
記径の小さな第1のストラップリング161が接触し、
径の大きな第2のストラップリング162は接触せず、
また隣接する陽極ベイン102には上記径の大きな第2
のストラップリング162が接触し、径の小さな第1の
ストラップリング161は接触せずに配置され、第1の
ストラップリング161と第2のストラップリング16
2は1つ置きの陽極ベイン102に対して交互に接合さ
れている。
【0033】また、陽極ベイン102の1つには、図2
に示したように、高周波を導出するためのアンテナリー
ド107がロー付けで植立されている。
【0034】陽極ベイン102に植立されたアンテナリ
ード107は、陽極シリンダー103の一方の開口側に
内封された磁極片105を挿通し、金属封止体であるシ
ール部品141の端部には気密封着する円筒状絶縁体1
11があり、円筒状絶縁体111の一方の端部には排気
管109の外周とロー付けされたカップ状の排気管サポ
ート112がロー付けされている。
【0035】排気管109は、マグネトロンの管内を真
空排気した後、アンテナリード107と共に封止切り、
アンテナカバー110を排気サポート112に圧入固定
して、その先端を保護する。ここで、排気管109とア
ンテナリード107を封止切ることによって形成された
凹部109aは、不要の電波輻射を阻止するためのチョ
ーク部となっている。
【0036】電子を発生させる陰極フィラメント101
は、一般には酸化トリウム(ThO2 )を微量含むタン
グステンが用いられる。電子放射特性を向上させるため
に、陰極の表面には炭化層(W2 C)が形成されてい
る。
【0037】そして、陰極101は、上側エンドシール
ド121および下側エンドシールド122に高融点ロー
材、例えばルテニウム・モリブデン合金等によって係合
し、支持されている。
【0038】上側エンドシールド121および下側エン
ドシールド122は、各々陰極リード123および12
4によって支持されている。これらのエンドシールド1
21,122および陰極リード123,124は、耐熱
性,加工性の観点から、一般にはモリブデン(Mo)が
用いられている。
【0039】また、上側エンドシールドの上面にはゲッ
タが被着されて、陰極フィラメント101の加熱時にゲ
ッタ材が蒸発し、発振空間の真空度を維持して、安定し
た動作特性を長期間にわたって保持する。
【0040】2本の陰極リード123,124は、入力
側セラミック8によって支持されており、これら陰極リ
ード123,124は、陰極端子126と共に入力側セ
ラミック8に真空気密を保つようロー付けされている。
【0041】マグネトロンに振動や衝撃が加わると、陰
極リード123,124が振動し、しかもその振動の仕
方が陰極リード123,124で異なるために、陰極1
01に機械的なストレスを生じさせて陰極101の断線
を引き起こすことがある。これを防止するために、スペ
ーサ127が用いられる。このスペーサ127の作用に
より、陰極リード123,124が振動しても、その振
動による陰極リード123,124の動きは略々同一と
なるため、陰極101に加わるストレスを小さくするこ
とができる。なお、スリーブ128はスペーサ127を
所定の位置に支持するためのものである。
【0042】陰極端子126はチョークコイル131と
接続し、チョークコイル131は入力部のフィルタケー
ス6を取り付ける貫通コンデンサ132と接続され、貫
通コンデンサ132は電源と接続する。陰極端子126
とチョークコイル131とは、一般には溶接によって接
続される。また、チョークコイル131と貫通コンデン
サ132も一般には溶接によって接続される。
【0043】ここで、チョークコイル131と貫通コン
デンサ132とは、マグネトロンの内部から電源側を見
た場合のローパスフィルタを形成する。これは、陰極1
01と陽極シリンダー103との間の作用空間に発生し
たマイクロ波が陰極101および陰極リード123,1
24を通して外部に放射されるのを防止するためであ
る。
【0044】図6は図2に示したマグネトロンの入力部
を下面より見たフィルタケース部分の平面図であって、
陰極端子126にチョークコイル131が接続し、チョ
ークコイル131に入力部のフィルタケース6を取り付
けた貫通コンデンサ132と接続され、貫通コンデンサ
132は図示しない電源と接続される。
【0045】図7は貫通コンデンサの構造を説明する要
部破断図であって、151は絶縁カバー、152は誘電
体で、153,156は電極である。
【0046】同図において、誘電体152は電極15
3,156と共にコンデンサを形成する。電極156
は、貫通コンデンサ132をフィルタケース6に取り付
ける役割りを持つ。電極153は同図左下部では分離し
ているように示されているが、他の断面では一体となっ
て端子154と接続している。
【0047】なお、155はシリコンチューブで、端子
154を覆って、樹脂157と誘電体152との密着性
を損なわないようにする緩衝材(ダンパー)となる。ま
た、151aは樹脂157内に生じるストレスを分断す
る機能を有する。そして、端子154はチョークコイル
131と接続される。
【0048】前記図2に示したように、各々の陰極リー
ド123,124はチョークコイル131の一端と直列
に接続され、チョークコイル131の他端はコンデンサ
132を介してアースと対向する。
【0049】入力部のフィルタケース6は蓋体134に
よって密閉され、高周波(マイクロ波)が外部に放射さ
れるのを防止する。
【0050】入力側セラミック8は、鍔状のシール部4
1をもつ下部シール部品4を介して陽極シリンダー10
3と真空気密を保って係合し、出力側セラミック111
は上部シール部品141を介して陽極シリンダー103
と真空気密を保って係合している。
【0051】また、上部ヨーク144は金属ガスケット
143を介して上部シール部品141と電気的に接続さ
れている。このシール部品141は陽極シリンダー10
3と同電位になっている。したがって、上部ヨーク14
4は陽極シリンダー103と同電位になっている。
【0052】図8はマグネトロンの上面図であって、上
部ヨーク144と下部ヨーク3(図2)とは、一般にか
しめによって接続されている。
【0053】図9はマグネトロンの外観を示すヨーク側
から見た側面図であって、アンテナ108は円筒状絶縁
体111を介して上部シール部品141で上部ヨーク1
44を通して前記図9で説明したアンテナリードに接続
している。下部ヨーク3の下方にはフィルタケース6が
前記各実施例で説明した構造で接合固定されている。な
お、132は貫通コンデンサである。
【0054】図10はマグネトロンの外観を説明する冷
却フィン側からみた正面図である。マグネトロンの陽極
は前記図2で説明した陰極フィラメント101からの熱
輻射や電子が陰極ベイン102に衝突することによる発
熱で高温になる。陽極が高温になると、磁石の磁気特性
を変化させたり、マグネトロンの周辺機器に悪影響を及
ぼす等の弊害を生ずる。冷却フィン145は、この発熱
を消散させるためのものである。
【0055】図11は冷却フィン形状の説明図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)の矢印A方向から見た
側面図、(c)は(a)の矢印B方向から見た側面図で
ある。
【0056】同図において、円筒部145aは図6にお
ける陽極シリンダー103と嵌合する。図10では図1
1に示した冷却フィンが5個用いられている。
【0057】一般には、マグネトロンの動作時は、電子
レンジ等の応用機器に設置された冷却ファンによって、
この冷却フィンに冷却風が送風される。
【0058】図12はマグネトロンの駆動回路例を説明
する回路図で、同図においては231がマグネトロンで
ある。
【0059】スイッチング電源装置209に直流電力を
供給する直流電源201は、商用交流電源203と全波
整流器205から構成されている。
【0060】全波整流器205の直流出力端子には、リ
アクタとキャパシタで構成されたフィルタ207が接続
されているが、このフィルタ207は整流電流を平滑す
るためでなく、発振電流に含まれる高周波雑音が交流電
源側を通して洩れるのを防ぎ、これによって妨害波の伝
播をさけるようにしている。
【0061】スイッチング電源装置209はトランジス
タ211を備え、同期パルス発生器235で生成される
同期パルスにより制御されるオン信号発生回路237の
オン信号で駆動される駆動回路241によりオン−オフ
動作される。
【0062】スイッチング電源装置209は、トランジ
スタ211に逆並列に接続されたダンパダイオード21
5および並列に接続された共振用キャパシタ213を備
えている。
【0063】このスイッチング電源装置209は、一次
巻線219と二次巻線221,223と224,225
を持つ昇圧トランス217に接続し、一次巻線219は
スイッチング電源装置209を介してフィルタ207に
接続し、キャパシタ213と一次巻線219により直列
共振回路が構成される。
【0064】二次巻線221は、キャパシタ227と高
圧ダイオード229よりなる倍電圧整流器を通してマグ
ネトロン231に接続される。電流検出器233はマグ
ネトロンに流れる負荷電流を検出し、平均回路249で
平均値として出力設定器251の設定値との差分を増幅
器257を介して同期パルス発生器235からの同期パ
ルスと加算されてオン信号発生器237に制御信号とし
て与えられる。
【0065】二次巻線225は、マグネトロン231の
フィラメントを加熱するために設けられ、さらに他の二
次巻線223は出力フィードバック用の電圧を作るため
のものであり、波形成形回路243で波形成形された後
に遅延回路245で所定の時間遅延を受け、オン信号発
生回路237の制御信号として与えられる。
【0066】また二次巻線224は補助電源247に与
えられ、整流されて制御回路等の電源として用いられ
る。
【0067】ここで、フィラメントと陽極には、通常数
KVの高圧が印加されている。
【0068】なお、図中、232は導波管、234は電
子レンジの調理室であり、マグネトロン231で発振さ
れたマイクロ波は導波管232を通して調理室234に
供給されるようになっている。
【0069】図13は本発明による上記実施例のマグネ
トロンを電子レンジに適用した具体例を説明する概念図
であって、301は電子レンジ調理室で、ドア302か
ら被加熱物303がセットされる。304はマグネトロ
ン、305はアンテナ、306はマグネトロン電源、3
07は冷却ファン、308は冷却風、309は導波管、
310はスターラーである。
【0070】同図において、マグネトロン304で発生
されたマイクロ波はアンテナ305から導波管309を
通して被加熱物303がセットされた調理室301に供
給される。スターラー310は調理室301内で回転し
て被加熱物303が均一に加熱されるようマイクロ波を
拡散するためのものである。
【0071】冷却ファン307はマグネトロン304に
冷却風308を送風してマグネトロン231を冷却する
ためのものである。
【0072】上記した本発明の実施例によれば前記従来
技術の諸問題を解消した信頼性の高いマグネトロンを得
ることができる。
【0073】なお、本発明は上記各実施例で説明した構
造に限るものではなく、本発明の技術思想から逸脱こと
なく、様々な変形が可能であることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゲッタ材が上側エンドシールドに十分に密着して形成で
きるので、それが剥離することがなく、ゲッタ効果が大
きく、電子放射が安定し、良好なマイクロ波の発振を長
期間にわたって維持することができる。
【0075】このように、本発明によれば、前記従来技
術の欠点を解消し、優れた機能のマグネトロンを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマグネトロン陰極構造体の製造方
法を説明するためのマグネトロン陰極の要部断面図であ
る。
【図2】本発明による製造した陰極構造体を用いたマグ
ネトロンの構造例を説明する断面である。
【図3】マグネトロンの陽極部分のみの詳細を説明する
平面図である。
【図4】マグネトロンのストラップリングを説明する斜
視図である。
【図5】マグネトロンの陽極ベイン部分の要部説明図で
ある。
【図6】マグネトロンの入力部を下面より見たフィルタ
ケース部分の平面図である。
【図7】マグネトロンの貫通コンデンサの構造を説明す
る要部破断図である。
【図8】マグネトロンの上面図である。
【図9】マグネトロンの外観を示すヨーク側から見た側
面図である。
【図10】マグネトロンの冷却フィンの説明図である。
【図11】マグネトロンの冷却フィン形状の説明図であ
る。
【図12】マグネトロンの駆動回路例を説明する回路図
である。
【図13】マグネトロンを電子レンジに適用した具体例
を説明する概念図である。
【図14】従来のマグネトロン陰極の構造例を説明する
断面図である。
【図15】従来のマグネトロン陰極の製造方法を説明す
る陰極の要部断面図である。
【符号の説明】
100’ ゲッタとなるペースト体 101 陰極フィラメント 121 上側エンドシールド 123 陰極リード(センターリード) 20 誘導加熱用金属体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 23/04 H01J 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融点金属を主成分として電子放射用活性
    剤を内部に含んだ陰極材料を所定形状に成形してなる陰
    極フィラメントと、前記陰極フィラメントと電気的に接
    続した高融点金属からなる上側エンドシールドと、前記
    上側エンドシールドとを接続してこれを保持する高融点
    金属からなるセンターリードとを有するマグネトロンの
    製造方法において、上記 上側エンドシールドの少なくとも一部に、ゲッタ材
    料を含むペースト体を塗布する工程と、その後前記上
    エンドシールドを誘導加熱により加熱して前記ペースト
    を乾燥せしめる加熱工程と、排気工程とを含むことを
    特徴とするマグネトロンの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、粉末ゲッタ材料を有機
    溶媒およびバインダに混練したペースト材料を用いるこ
    とを特徴とするマグネトロンの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記加熱工程は前記上
    エンドシールドを誘導加熱により加熱して前記ペースト
    体中の有機溶剤を消散せしめることを特徴とするマグネ
    トロンの製造方法。
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