JP3154784U - 荷受け装置付き玄関 - Google Patents
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Abstract
【課題】玄関ドア本体を開放させることなく安全で安心して荷受け対応ができる安価で、メンテナンス費用のかからない荷受け装置付き玄関を提供する。【解決手段】玄関ドア本体11を解放させないで荷受け対応ができる荷受け装置付き玄関10であって、玄関ドア本体11又は玄関側壁に設ける開口部17と、この壁面に固定して設ける枠体18と、この下辺に蝶番19を介して連結し室内側に回動自在にして設ける補助ドア20を有し、常時はこれを起立させて垂直位置に保持して室内側で解錠できる補助ドア施錠手段と、荷受け対応時には補助ドア20の施錠解放後、これを水平位置まで傾倒させるのに連動して玄関ドア本体11の開放を遮断する玄関ドア本体遮断手段と、荷受け対応後には補助ドア20の垂直位置まで起立させるのに連動して玄関ドア本体11の遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段を備える荷受け装置を有する。【選択図】図1
Description
本考案は、玄関ドア本体、又は玄関側壁の一部を利用して郵便、宅配便、出前、集金、訪問販売等の荷受け対応が安全且つ安心してできるための補助ドアを備える荷受け装置付き玄関に関する。
宅配便等は、通常、配達される際に手渡して受け取るのが普通であったが、近年、郵便物や、宅配物等の配達員を装って、白昼に堂々と玄関口から押し入るようなことが起こっている。このような事態に対応するためには、訪問者の確認用に玄関ドア本体にドアスコープや、玄関口の室外にテレビカメラ等を設置して確認できるようにしたり、侵入防止用に玄関ドア本体にドアロックと、ドアチェーン等を取り付けて二重に施錠できるようにしたりして不審者の侵入に備えている。そして、呼び出しチャイムで来訪が知らされた時には、ドアスコープや、テレビカメラモニター等で玄関ドア本体前の来訪者を確認したうえで、先ず、ドアチェーンを施錠した状態でドアロックを解錠して玄関ドア本体を少し開き、更に来訪者を確認した後、ドアチェーンをはずして玄関ドア本体を開放するというような厳重な施錠装備を開放して玄関ドア本体を開くのが一般的である。
しかしながら、我々には、見た目の身なりを装った訪問者や、言葉巧みな訪問者に対する判断ミスや、ついうっかりといった些細な不注意等で玄関ドア本体を開けてしまうようなことが起こっている。このような玄関口からの侵入を試みようとする訪問者にとっては、一度開いてしまった玄関口から侵入することは容易なことで、我々が侵入を阻止することは非常に難しく、身に危険がおよぶような事態が発生するということがある。そこで、従来の玄関口には、玄関ドア本体を開放させることなく郵便物や、宅配物等の荷受けの対応ができるように補助ドアを設け、その補助ドアを内開きや、外開きや、シャッター開きとし、室内側にボックスを設けるようにしている。そして、訪問者は、ボックス内に郵便物や、宅配物等を収納できるようにして、補助ドアを閉じた後に荷受けができるようにしているものがある。
また、このような従来の荷受け装置付き玄関には、例えば、玄関ドア本体の下部に所要の大きさの開口部を設け、この開口部に副扉を開閉可能に取り付けると共に、開口部の内側に荷受け装置を設けている。この荷受け装置は、起倒自在の荷受け台を有し、常時は荷受け台を起立させて保持し、荷受け時には副扉を開き且つ荷受け台を手前側に倒してほぼ水平に保持する。また、荷受け装置には脱落防止用のネットが着脱自在に取り付けられており、荷受け後にこのネットを外して荷受け台から受け荷を受け取り出すというものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、荷受け時にドア本体を開かないため、配送員を玄関内に立ち入らせずに済むので安心である。また、認印のやり取りも副扉を通して簡単に行うことができる。
また、例えば、玄関ドアには、郵便物や手小荷物の受け渡しが可能な程度の開口部と、これを閉塞しえる小扉を有するものが提案されている。そして、この玄関ドアは、小扉を開いた時にテーブルとして水平設置し得るように蝶番をこの小扉に取りつけてなっている。また、この玄関ドアは、開口部を閉塞し得る網戸を取りつけてなっている(例えば、特許文献2参照)。
更には、例えば、防犯ドアには、扉本体の上部中央に開口部を設け、この開口部の横側面に蝶番にて開き戸を取り付け、開き戸の側端の中央部に室内側から閉じ状態にロック、及びロックを解除する鍵装置を設けるようにしているものが提案されている。また、この防犯ドアには、下部に荷物の受渡用の開口部を設け、開口部にテーブルを兼用するドアの下縁に蝶番、上部側端中央部に鍵装置を設け、室内側に開く様に配備し、ドアを略水平位置より下がることを防止するチェーンを両側面に取り付けるようにしている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、前述したような従来の荷受け装置付き玄関は、いまだ解決すべき次のような問題がある。
(1)従来の荷受け装置付き玄関は、補助ドアを内開きや、外開きや、シャッター開きとし、室内側にボックスを設けるようにしているが、このようなボックスでは、郵便物、宅配物等の受渡確認や、出前等の支払い、集金、訪問販売業者等の対応はできなくなっている。また、この対応のために、ボックス内を開放して受渡の対応ができるようにした場合には、補助ドアからの侵入や、補助ドアへの手の差し込みによる玄関ドア本体の施錠の解放を防止するために補助ドアの開口部の形態が複雑、且つ限られた大きさのものとなってしまい大きさの小さな荷受け対応しかできなくなっている。
(2)従来の荷受け装置付き玄関には、補助ドアを大型化しても防犯が確保できるようにしたものがあるが、防犯のために様々な複雑な防犯機構を設ける必要があるので、荷受け装置付き玄関が非常に高価なものとなっている。
(3)特開2000−130045号公報、実開昭62−126493号公報、実開平6−8690号公報等で開示される玄関は、副扉、小扉、扉等と呼称される補助ドアのいずれも解放してしまうと、訪問者が補助ドアから手を差し入れて、玄関ドア本体の施錠を解放したり、ドアチェーンや、ドアガード等のロックも解放させることが可能であるので、訪問者の玄関ドア本体からの侵入を確実に阻止することが難しくなっている。また、実開昭62−126493号公報、実開平6−8690号公報で開示されるような玄関は、補助ドアや、訪問者を確認するための上部開口部の位置が訪問者と目線を合わせる可能性のある位置となるので、顔や姿を見られることとなり、特に、素顔や、普段着姿を見られたくない女性にとって大変な苦痛となっている。
(4)従来の玄関口は、枠体と補助ドアの間に侵入する雨水や、枠体の下辺内周壁面と補助ドアの間に滞留する雨水を確実に室外側に放出させることができるようになっていないので、室内側に雨水が入り込む場合があり、掃除や、補修等のメンテナンス費用のかかる形態となっている。
(1)従来の荷受け装置付き玄関は、補助ドアを内開きや、外開きや、シャッター開きとし、室内側にボックスを設けるようにしているが、このようなボックスでは、郵便物、宅配物等の受渡確認や、出前等の支払い、集金、訪問販売業者等の対応はできなくなっている。また、この対応のために、ボックス内を開放して受渡の対応ができるようにした場合には、補助ドアからの侵入や、補助ドアへの手の差し込みによる玄関ドア本体の施錠の解放を防止するために補助ドアの開口部の形態が複雑、且つ限られた大きさのものとなってしまい大きさの小さな荷受け対応しかできなくなっている。
(2)従来の荷受け装置付き玄関には、補助ドアを大型化しても防犯が確保できるようにしたものがあるが、防犯のために様々な複雑な防犯機構を設ける必要があるので、荷受け装置付き玄関が非常に高価なものとなっている。
(3)特開2000−130045号公報、実開昭62−126493号公報、実開平6−8690号公報等で開示される玄関は、副扉、小扉、扉等と呼称される補助ドアのいずれも解放してしまうと、訪問者が補助ドアから手を差し入れて、玄関ドア本体の施錠を解放したり、ドアチェーンや、ドアガード等のロックも解放させることが可能であるので、訪問者の玄関ドア本体からの侵入を確実に阻止することが難しくなっている。また、実開昭62−126493号公報、実開平6−8690号公報で開示されるような玄関は、補助ドアや、訪問者を確認するための上部開口部の位置が訪問者と目線を合わせる可能性のある位置となるので、顔や姿を見られることとなり、特に、素顔や、普段着姿を見られたくない女性にとって大変な苦痛となっている。
(4)従来の玄関口は、枠体と補助ドアの間に侵入する雨水や、枠体の下辺内周壁面と補助ドアの間に滞留する雨水を確実に室外側に放出させることができるようになっていないので、室内側に雨水が入り込む場合があり、掃除や、補修等のメンテナンス費用のかかる形態となっている。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、玄関ドア本体を開放させることなく安全で安心して荷受けの対応ができる安価で、メンテナンス費用のかからない荷受け装置付き玄関を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る荷受け装置付き玄関は、玄関ドア本体を解放させることなく、荷受け対応ができる荷受け装置付き玄関であって、玄関ドア本体の成人の目線の位置を下まわり、臍あたりの間の高さ位置に位置して玄関ドア本体、又は玄関側壁に設ける四角形状からなる開口部と、開口部の壁面に固定して設ける枠体と、枠体の下辺に蝶番を介して連結し室内側に回動自在にして設ける補助ドアを有し、常時は補助ドアを枠体の内周壁面に対して当接状態に起立させて垂直位置に保持して室内側で解錠できる補助ドア施錠手段と、荷受け対応時には補助ドアの施錠解放後、補助ドアを室内側の水平位置まで傾倒させるのに連動して玄関ドア本体の開放を遮断する玄関ドア本体遮断手段と、荷受け対応後には補助ドアの垂直位置まで起立させるのに連動して玄関ドア本体の遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段を備える荷受け装置を有する。
ここで、上記の荷受け装置付き玄関は、枠体の下辺内周壁面の室外側に段差状の第1の切り欠き部と、補助ドアの蝶番の取り付け部に段差状の第2の切り欠き部を設けて第1の切り欠き部に第2の切り欠き部を嵌合できるようにすると共に、枠体の下辺以外の3辺の室外側に戸当を設けて雨水を侵入させることなく補助ドアを当接できるようにし、しかも、第1の切り欠き部の段差水平部に室外側に向かって下方に傾斜するテーパ部を設けて枠体の下辺内周壁面と補助ドアの間に滞留する雨水を室内側に流出させることなく室外側に放出させることができるようにする水切り手段を備える荷受け装置を有するのがよい。
上記本考案の荷受け装置付き玄関は、玄関ドア本体を解放させることなく、荷受け対応ができる荷受け装置付き玄関であって、玄関ドア本体の成人の目線の位置を下まわり、臍あたりの間の高さ位置に位置して玄関ドア本体、又は玄関側壁に設ける四角形状からなる開口部と、開口部の壁面に固定して設ける枠体と、枠体の下辺に蝶番を介して連結し室内側に回動自在にして設ける補助ドアを有し、常時は補助ドアを枠体の内周壁面に対して当接状態に起立させて垂直位置に保持して室内側で解錠できる補助ドア施錠手段と、荷受け対応時には補助ドアの施錠解放後、補助ドアを室内側の水平位置まで傾倒させるのに連動して玄関ドア本体の開放を遮断する玄関ドア本体遮断手段と、荷受け対応後には補助ドアの垂直位置まで起立させるのに連動して玄関ドア本体の遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段を備える荷受け装置を有するので、開口部の高さが成人の目線を下まわる位置に設けられ、顔や姿を見られることなく訪問者と対応することができる。また、この荷受け装置付き玄関は、補助ドアが解放されたときの実質開口広さを、例えば、幅300〜360mm、高さ200〜250mm程度の大きさにして、一般的な小包等で用いられる箱形態や、袋形態の殆どの大きさの荷物の荷受けが可能にすると共に、補助ドアからの侵入者に対して侵入を阻止することができる。更に、この荷受け装置付き玄関は、侵入を試みる訪問者が補助ドアから手を差し入れて、玄関ドア本体の施錠を解放し、ドアチェーンや、ドアガード等のロックも解放させたとしても、補助ドアの傾倒に連動する玄関ドア本体の開放を遮断する玄関ドア本体のロックが作用して、玄関ドア本体を解放させることができなくなり、玄関ドア本体からの侵入を確実に阻止することができる。これと共に、荷受け対応が終了した後には、補助ドアの起立に連動する玄関ドア本体の遮断解除で玄関ドア本体の機能を通常の機能に戻すことができる。また、更に、この荷受け装置付き玄関は、玄関ドア本体、又は玄関側壁に設ける開口部と、開口部に設ける枠体と、枠体に設ける補助ドアを有し、補助ドアに補助ドア施錠手段と、補助ドアに連動する玄関ドア本体遮断手段と、玄関ドア本体遮断解除手段を有して構成されているので、高価な防犯機構を設けることなく安全で安価な荷受け装置付き玄関とすることができる。
特に、上記の荷受け装置付き玄関は、枠体の下辺内周壁面の室外側に段差状の第1の切り欠き部と、補助ドアの蝶番の取り付け部に段差状の第2の切り欠き部を設けて第1の切り欠き部に第2の切り欠き部を嵌合できるようにすると共に、枠体の下辺以外の3辺の室外側に戸当を設けて雨水を侵入させることなく補助ドアを当接できるようにし、しかも、第1の切り欠き部の段差水平部に室外側に向かって下方に傾斜するテーパ部を設けて枠体の下辺内周壁面と補助ドアの間に滞留する雨水を室内側に流出させることなく室外側に放出させることができるようにする水切り手段を備える荷受け装置を有するので、枠体と補助ドアの間に侵入する雨水や、枠体の下辺内周壁面と補助ドアの間に滞留する雨水を確実に室外側に放出させることができ、室内側に雨水が入り込むのを防止して、掃除や、補修等のメンテナンス費用を軽減することができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施するための形態について説明し、本考案の理解に供する。
図1(A)、(B)に示すように、本考案の一実施の形態に係る荷受け装置付き玄関10は、玄関ドア本体11を開放させることなく、荷受け対応ができるようになっている。この玄関ドア本体11は、ドア枠12に対して上、下の各ヒンジ13で取りつけてある。そして、玄関ドア本体11には、平均的な身長の成人の目線に略一致する高さに室内側から室外側を覗いて訪問者を確認するためのドアスコープ14が設けられている。このドアスコープ14以外に訪問者を確認するためには、図示しないが、室外側にテレビカメラを設置して、室内側に設けたテレビカメラモニターで確認できるようにすることもできる。また、玄関ドア本体11には、ドアを施錠、解錠するためのドアロック15や、ドアチェーン16等のロック機構が設けられている。なお、上記の荷受け装置付き玄関10は、玄関の形式を限定するものではなく、図示するような片開きドア形式の玄関の他に、両開きドア形式の玄関や、片開き引き戸形式の玄関や、両開き引き戸形式の玄関等にも適用することができる。また、玄関の形式によっては、ドアスコープ14や、ドアチェーン16等が設けられていない場合もある。
この荷受け装置付き玄関10には、玄関ドア本体11、又は玄関ドア本体11の横あたりの玄関側壁に設ける四角形状からなる開口部17を有している。この開口部17は、玄関ドア本体11を正面視したときの成人の目線の位置を下まわり、成人の臍あたりの間の高さ位置に位置している。また、荷受け装置付き玄関10には、開口部17の内周壁面に固定して設ける枠体18を有している。この枠体18は、開口部17と一体として設けられている場合もある。更に、荷受け装置付き玄関10には、枠体18の下辺に蝶番19を介して連結し、室内側に回動自在にして設ける補助ドア20を有している。
この補助ドア20は、開口部17が成人の目線の位置を下まわり、成人の臍あたりの間の高さ位置に設けられており、突然の来訪者に対して開放したとしても、特に、女性であっても素顔や普段着姿を他人に見られることがないので、応対に対する抵抗感を解消できる。また、補助ドア20は、これが解放されたときの実質開口広さを、通常、郵便物等の一般的な小包等で用いられる箱形態や、袋形態の殆どの大きさの荷物が荷受けが可能になるような、例えば、幅300〜360mm、高さ200〜250mm程度にすることで、殆どの大きさの荷物の荷受けが可能になると共に、押印、サイン等の受渡に対する対応ができる。この補助ドア20が解放されたときの実質開口広さは、集金の支払い、出前、訪問販売員への対応も迅速に行うことができる大きさとなっている。更に、上記の実質開口広さの補助ドア20は、ここからの侵入を試みようとする訪問者に対しては侵入を阻止することができる大きさであり、安全で、安心して対応を行うことができる大きさとなっている。なお、補助ドア20の実質開口広さより大きい荷物の場合には、補助ドア20から荷物を確認し、受領印を押し、来訪者が去った後、玄関ドア本体11を開放して搬入すればよい。
上記の荷受け装置付き玄関10は、常時は補助ドア20を枠体18の内周壁面に対して当接するようにして起立させて垂直位置に保持して室内側からのみ施錠、及び解錠ができる補助ドア施錠手段を備える荷受け装置を有している。この補助ドア施錠手段に使用される補助ドアロック21は、サムターンのような親指と、人差し指で摘んで回転させてロックするような方式以外に、掛け忘れを防止するために、補助ドア20を起立させたと同時に自動的にロックが掛かるようなものが好ましい。補助ドア20は、補助ドア施錠手段によって、室外側からの開放ができないので、安全を確保できる。
上記の荷受け装置付き玄関10は、補助ドア施錠手段を備えると共に、荷受け対応時には補助ドア20の補助ドアロック21の施錠を開放後、補助ドア20を室内側の水平位置まで傾倒させるのに連動する玄関ドア本体11の開放を遮断する玄関ドア本体遮断手段を備える荷受け装置を有している。更に、上記の荷受け装置付き玄関10は、補助ドア施錠手段と、玄関ドア本体遮断手段を備えると共に、荷受け対応後には補助ドア20の垂直位置まで起立させるのに連動して玄関ドア本体11の遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段を備える荷受け装置を有している。この玄関ドア本体遮断手段、及び玄関ドア本体遮断解除手段では、玄関ドア本体11のどの位置で開放を遮断するかは特に限定するものではないが、通常、玄関ドア本体11の底部、又は横部に設けている。
図2(A)、(B)を参照しながら、玄関ドア本体11の底部で遮断する玄関ドア本体遮断手段と、この遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段について説明する。ここで、図2(A)は玄関ドア本体を遮断する前の断面視する説明図、図2(B)は玄関ドア本体を遮断した後の断面視する説明図である。図2(A)、(B)に示すように、玄関ドア本体遮断手段では、例えば、玄関ドア本体11の内部に垂直に立設して設けられるシャフト22の一方の端部を室内側に折り曲げて延設して設けられ、この一方の端部が室内側へ傾倒する補助ドア20によって押されることになっている。押さえが働かない状態のシャフト22は、他方の端部が玄関ドア本体11の内部下方に設けられているスプリング23に挿入されていると共に、他方の端部に設けられているスプリングストッパー24部分を押圧されてないスプリング23で保持している。そして、補助ドア20の傾倒によって一方の端部を押さえつけられたシャフト22は、他方の端部のスプリングストッパー24がスプリング23を押さえつけることでスプリング23に挿入していた爪部25が下方に突出して土間に設けられている爪受け部26で固定され、玄関ドア本体11を開放から遮断するようになっている。なお、補助ドア20には、室内側に傾倒させて水平位置で停止させるために、必要に応じて間にクッションゴム等を介在させるようにした補助ドアストッパー27が設けられている。また、補助ドア20は、室内側に傾倒させて水平位置で停止させた時にスプリング23のバネ力で持ち上げられないための重量を備えていることが必要である。
上記のシャフト22は、図示されていないが、玄関ドア本体11の内部にフレームや、サポーター等で支持されて、押圧によって屈曲することなくスムースに上下動できるようになっている。また、爪部25は、図示されていないが、スプリング23の中に挿入しているのではなく、スプリング23と爪部25の間にシャフト22のみが挿通できる固定板を設け、予め、スプリング23より先端側の外に飛び出している状態であってもよい。更に、シャフト22は、全てが同じ太さからなるものでなくてもよく、例えば、スプリング23の中を挿通する部分はスプリング23の内径に合わせて細くしたものであってもよい。
次に、玄関ドア本体11の底部での玄関ドア本体遮断解除手段では、補助ドア20を持ち上げて垂直位置に起立させることで、スプリング23の押圧が開放されて元に戻ることでシャフト22のスプリングストッパー24を押し上げてシャフト22自体が持ち上げられる。そして、シャフト22の他方の端部の爪部25が爪受け部26から外れてスプリング23の中に収まることで遮断が解除されるようになっている。なお、上記の玄関ドア本体11の底部で玄関ドア本体遮断手段と、玄関ドア本体遮断解除手段を設ける場合には、ドア形式、引き戸形式いずれの玄関にも適用できるが、土間に設けられている爪受け部26に土や、砂等のゴミが詰まりやすく、爪受け部26のメンテナンスに絶えず気を付ける必要がある。
次いで、図3(A)〜(C)を参照しながら、玄関ドア本体11の横部で遮断する玄関ドア本体遮断手段と、この遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段について説明する。ここで、図3(A)は玄関ドア本体を部分断面視する説明図、図3(B)は玄関ドア本体を遮断する前の部分正面視する説明図、図3(C)はドア本体を遮断した後の部分正面視する説明図である。図3(A)〜(C)に示すように、この玄関ドア本体遮断手段では、例えば、玄関ドア本体11の内部に水平に設けられるシャフト22aの一方の端部に連接してガイドフレーム28で支持されたコ字状のスライド体29と、このスライド体29を前方に押し出すための扇状のカム体30を備えている。このカム体30は、補助ドア20の室内側への傾倒前には回転支点である扇の要部をスライド体29のコ字状の中にして扇部をコ字状の外に突出させている。そして、カム体30は、補助ドア20の室内側への傾倒によって押し出される押圧棒31が扇部の一方の端部を押しつけることで回転し、更に、扇部の他方の端部がスライド体29のコ字状の先端部を押すこととなり、シャフト22aが水平方向に押し出されるようになっている。なお、この押圧棒31は、図示しないが、玄関ドア本体11に取り付けられた押圧棒用ガイドで上下動自在にして支持されている。また、押圧棒31は、これ自体の重量でカム体30の回転が開始されるようなことが起こらないようにする必要がある。
この玄関ドア本体遮断手段では、押さえが働かない状態のシャフト22aは、他方の端部が玄関ドア本体11の開閉する側の横部に延設しており、先端にスプリング23aを押しつけるためのスプリングストッパー24aを取り付けている。更に、スプリングストッパー24aからは、スプリング23aを挿入させることができるシャフト22aより細めの細シャフト32にスプリング23aを取り付け、細シャフト32が挿通自在で玄関ドア本体11に固定した固定板33を取り付け、スプリングストッパー24aと、固定板33の間に押圧されてないスプリング23aを保持している。また、固定板33に設けられた挿通孔から突出する細シャフト32には、爪部25aを取り付けている。そして、補助ドア20の傾倒によって押さえつけられたシャフト22aは、スプリングストッパー24aと固定板33との間のスプリング23aを押さえつけると共に、細シャフト32を押し出しこの先端に取りつけていた爪部25aが横部に突出してドア枠12に設けられている爪受け部26aで固定され、玄関ドア本体11を開放から遮断するようになっている。なお、補助ドア20には、室内側に傾倒させて水平位置で停止させるために、必要に応じて間にクッションゴム等を介在させるようにした補助ドアストッパー27が設けられている。また、補助ドア20は、室内側に傾倒させて水平位置で停止させた時にスプリング23aのバネ力で持ち上げられないための重量を備えていることが必要である。
上記のシャフト22aは、図示されていないが、玄関ドア本体11の内部にフレームや、サポーター等で支持されて、押圧によって屈曲することなくスムースに左右動できるようになっている。また、シャフト22aは、途中から細シャフト32とするのに限定するものではなく、全てが同じ太さからなるものであってもよい。この場合には、スプリング23aの内径を大きくする必要がある。更に、上記のスプリング23aをスプリングストッパー24aと固定板33との間に設ける方式は、前記の玄関ドア本体11の底部で遮断する玄関ドア本体遮断手段と、玄関ドア本体遮断解除手段の場合にも適用することができる。
次に、玄関ドア本体11の横部での玄関ドア本体遮断解除手段では、補助ドア20を持ち上げて垂直位置に起立させることで、スプリング23aの押圧が開放されてカム体30の押圧が開放されて元に戻ることでシャフト22aのスプリングストッパー24aを押し戻してシャフト22a自体が元に戻ることになっている。そして、爪部25aが爪受け部から外れることで遮断が解除されるようになっている。なお、上記の玄関ドア本体11の横部で玄関ドア本体遮断手段と、玄関ドア本体遮断解除手段を設ける場合は、ドア形式の玄関に好適である。しかしながら、引き戸形式の玄関の場合には、引き戸を横方向に動かすことで引き戸が開放されるので、例えば、爪部25aが爪受け部26aに侵入するにつれて爪受け部26aに引っかかる構造とする必要がある。
上記の荷受け装置付き玄関10は、玄関ドア本体遮断手段によって、訪問者が開放された補助ドア20から手を差し込んでドアロック15や、ドアチェーン16等を開放して室内側に侵入しようとしても、補助ドア20が室内側の水平位置に開放されている以上、玄関ドア本体11がロックされて開放ができなくなっているので、安価な簡単な構造で訪問者の玄関ドア本体11からの侵入を確実に阻止することができる。また、上記の荷受け装置付き玄関10は、玄関ドア本体遮断解除手段によって、補助ドア20を垂直位置に起立させるだけで、スプリング23、23aの押圧が開放されて元に戻ることで遮断から解放され、玄関ドア本体11を元の通常の玄関ドア本体11の機能に戻すことができる。
上記の荷受け装置付き玄関10には、雨水を室内側に流出させることなく室外側に放出させることができる水切り手段を備える荷受け装置を有してもよい。ここで、図2(A)、(B)を参照しながら、水切り手段を説明する。図2(A)、(B)に示すように、この水切り手段では、枠体12の下辺内周壁面の室外側に段差状の第1の切り欠き部34と、補助ドア20の蝶番19の取り付け部に段差状の第2の切り欠き部35を設けて第1の切り欠き部34に第2の切り欠き部35を嵌合できるようにしている。この第1の切り欠き部34と第2の切り欠き部35の嵌合は、補助ドア20の下部からの雨水の侵入を防止することができる。また、第1の切り欠き部34によって、蝶番19は、その取り付け部が直接雨水の侵入浸漬を受ける位置より上部となるので、雨水による腐蝕を防止することができる。これと共に、水切り手段では、枠体12の下辺以外の3辺の室外側に戸当36を設けて雨水を侵入させることなく補助ドア20を玄関ドア本体11に当接できるようにしている。しかも、水切り手段では、第1の切り欠き部34の段差の水平部に室外側に向かって下方に傾斜するテーパ部37を設けて枠体18の下辺内周壁面と補助ドア20の間に滞留する雨水を室内側に流出させることなく室外側に積極的に放出させることができるようにしている。
上記の荷受け装置付き玄関10は、例え、玄関ドア本体11、又は玄関ドア本体11の横あたりの玄関側壁が安価なスチール製であっても、構造が簡単であると共に、風雨による腐食を防止して故障が少なく、掃除が容易なメンテナンス費用の掛からないものとなっている。
本考案の荷受け装置付き玄関は、玄関ドア本体を開放させることなく、安全で安心して荷受け対応ができる玄関として、一般用家屋や、アパート、マンション等の集合家屋や、店舗用家屋や、事務所用家屋等のあらゆる家屋の玄関に利用することができる。
10:荷受け装置付き玄関、11:玄関ドア本体、12:ドア枠、13:ヒンジ、14:ドアスコープ、15:ドアロック、16:ドアチェーン、17:開口部、18:枠体、19:蝶番、20:補助ドア、21:補助ドアロック、22、22a:シャフト、23、23a:スプリング、24、24a:スプリングストッパー、25、25a:爪部、26、26a:爪受け部、27:補助ドアストッパー、28:ガイドフレーム、29:スライド体、30:カム体、31:押圧棒、32:細シャフト、33:固定板、34:第1の切り欠き部、35:第2の切り欠き部、36:戸当、37:テーパ部
Claims (2)
- 玄関ドア本体を解放させることなく、荷受け対応ができる荷受け装置付き玄関であって、
前記玄関ドア本体の成人の目線の位置を下まわり、臍あたりの間の高さ位置に位置して前記玄関ドア本体、又は玄関側壁に設ける四角形状からなる開口部と、該開口部の壁面に固定して設ける枠体と、該枠体の下辺に蝶番を介して連結し室内側に回動自在にして設ける補助ドアを有し、常時は前記補助ドアを前記枠体の内周壁面に対して当接状態に起立させて垂直位置に保持して室内側で解錠できる補助ドア施錠手段と、荷受け対応時には前記補助ドアの施錠解放後、前記補助ドアを室内側の水平位置まで傾倒させるのに連動して前記玄関ドア本体の開放を遮断する玄関ドア本体遮断手段と、荷受け対応後には前記補助ドアの垂直位置まで起立させるのに連動して前記玄関ドア本体の遮断を解除する玄関ドア本体遮断解除手段を備える荷受け装置を有することを特徴とする荷受け装置付き玄関。 - 請求項1記載の荷受け装置付き玄関において、前記枠体の下辺内周壁面の室外側に段差状の第1の切り欠き部と、前記補助ドアの前記蝶番の取り付け部に段差状の第2の切り欠き部を設けて前記第1の切り欠き部に前記第2の切り欠き部を嵌合できるようにすると共に、前記枠体の下辺以外の3辺の室外側に戸当を設けて雨水を侵入させることなく前記補助ドアを当接できるようにし、しかも、前記第1の切り欠き部の段差水平部に室外側に向かって下方に傾斜するテーパ部を設けて前記枠体の下辺内周壁面と前記補助ドアの間に滞留する雨水を室内側に流出させることなく室外側に放出させることができるようにする水切り手段を備える荷受け装置を有することを特徴とする荷受け装置付き玄関。
Priority Applications (1)
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JP2009005766U JP3154784U (ja) | 2009-08-13 | 2009-08-13 | 荷受け装置付き玄関 |
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Family Applications (1)
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JP2009005766U Expired - Fee Related JP3154784U (ja) | 2009-08-13 | 2009-08-13 | 荷受け装置付き玄関 |
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JP (1) | JP3154784U (ja) |
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2009
- 2009-08-13 JP JP2009005766U patent/JP3154784U/ja not_active Expired - Fee Related
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