JP3151833B2 - 表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に給油を行う
ガソリン給油所に設置する表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】かかるガソリン給油所は周知のごとく図
４に示すように、懸垂式給油装置を設置する所では給油
所の敷地１の上方を覆うキャノピイ２から、先端に給油
ノズル３を有する給油ホース４の昇降及び巻取りを行う
ホース処理装置５を垂下し、事務所などの建物６の壁面
など見易い位置に給油量や給油金額などの給油データを
表示する表示計７を取付けている。

【０００３】また、給油所の敷地１を囲む防火塀８など
に接して、自動車の出入りの邪魔にならず、かつ道路を
走行中の自動車の運転席から見易い個所に、ガソリン単
価などの客に知らせたい情報を表示し、運転者の注意を
喚起するための表示器９を設置している。

【０００４】この表示器９は、一例として地上から立設
する支柱10にケース11を取付け、該ケース11内に電気的
表示素子として数個の発光ダイオード（ＬＥＤ）を組込
んだ表示体を多数配列したもので、支柱10の下方など手
の届く位置に表示制御装置を取付け、この表示制御装置
を信号線で表示器９に接続し、これを操作してここから
の制御信号によりガソリン単価を示す数字などを表示す
る。

【０００５】そして、これら表示器９、表示制御装置は
いずれも屋外に設置され、風雨に直接さらされるもので
あることから、表示器９ではケース11の前面に防水カバ
ーとしてガラス、アクリル板等の透明板を設けて雨水の
浸入を防止し、また，制御装置もケース全体を防水構造
にするなどして雨水の浸入を防いでいる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の表示装置
は、表示器だけでなく、表示制御装置も防水構造にする
必要があり、構造が複雑になるのみならず製造コストも
高くなる。

【０００７】また、表示制御装置を表示器に信号線で接
続するため、現場での接続作業や配線作業を必要とし手
間を要する。特に配線は人目につく所に施されるので、
給油所全体の美観が損なわれないよう仕上げねばならず
面倒な作業となる。

【０００８】さらに、表示制御装置は人の手の届く範囲
に位置されるので、いたずらされるおそれもあり、これ
を操作するには屋外の設置場所まで作業員が出て行かな
ければならず手間がかかる。

【０００９】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、表示制御装置を防水構造にする必要がなく安価に製
造でき、またいたずらも防止でき、さらに表示装置から
離れた場所、例えば事務所内等からでもガソリン単価の
表示変更の操作を、カードリーダーにカードを挿入しキ
ーボードを操作するだけで簡単に行えて、変更頻度の高
いガソリン単価の表示を変更するための操作性がよい表
示装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、給油所に設置する表示装置であって、無線
式の表示変更器と、屋外に設置する油の単価表示用の表
示器とより構成され、前記表示変更器はカードリーダー
に接続されて該カードリーダーに挿入されるカードから
読み取った種々の表示内容を記憶した記憶手段と、該記
憶手段に記憶されている表示内容の内の一つを選択する
キーボードによる選択手段と、選択された表示内容を発
信する発信手段とよりなり、また、前記表示器は表示変
更器から発信された表示内容を記憶する記憶手段と、該
記憶手段に記憶されている表示内容に基づいて駆動信号
を出力する表示素子駆動手段と、表示素子駆動手段によ
り駆動される表示素子とよりなることを要旨とするもの
である。

【００１１】

【作用】本発明によれば、表示変更器の記憶手段に、カ
ードリーダーに挿入されるカードから読み取った種々の
異なる値の油の単価が表示内容として記憶され、キーボ
ードによる選択手段により選択した単価の１つが発信手
段によって表示器へと発信され、表示器ではこの受信し
た単価を記憶手段で記憶してから表示素子駆動手段によ
り単価に基づいて表示素子を駆動し単価の表示を行う。
かかる単価の表示変更操作は表示変更器を無線式として
あるので、表示装置が設置してある屋外とは離れた事務
所内からでも操作可能である。そして変更頻度の高い単
価の変更であっても、操作しやすく作業性がよい。

【００１２】

【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。

【００１３】図１は本発明の表示装置の一部を構成する
表示変更器の正面図、図２は本発明の表示装置の一部を
構成する表示器の一部の正面図で、本発明の表示装置は
従来と同様図４に示すように給油所の敷地１の防火塀８
に近接して設置する油の単価表示用の表示器９と、無線
式で可搬式の小型の表示変更器12とにより構成される。

【００１４】表示変更器12は図１に示すようにケース12
ａ内に、種々の表示内容として異なる値の油の種々の単
価を記憶した記憶手段13( 図３）を有するマイクロコン
ピュータなどを用いる制御部14を設け、新たな表示内容
を記憶したＩＣカードや磁気カードなどのカード15を読
み取るカードリーダー16、数値入力および表示内容の選
択手段となるキーボード17及び表示内容を表示する表示
部18を設け、また、選択された表示内容を発信する発信
手段19と発信アンテナ20を取付けたものである。

【００１５】他方、油の単価表示用の表示器９は図２に
示すように、表示素子21として例えば発光ダイオード
（ＬＥＤ）を組込んだ表示体をケース11の前面に配列し
たもので、このケース11は防火塀８などに接して立設し
た支柱10の上部や直接防火塀８などに取付く。

【００１６】このケース11内に、マイクロコンピュータ
などを用いる表示制御部22を配設する。この表示制御部
22は図３にも示すように、表示変更器12の発信手段19か
ら発信された表示内容を受信する受信手段23と、受信さ
れた表示内容を記憶しておく記憶手段24と、この記憶手
段24に記憶されている表示内容に基づいて表示素子21へ
駆動信号を出力する表示素子駆動手段25とを有する。図
中26はケース11に取付けた受信アンテナで、受信手段23
に接続されるものである。

【００１７】図３は表示変更器12の制御部14と表示器９
の表示制御部22の内容を示す制御ブロック図で、カード
リーダー16からの読取信号とキーボード17からの数値信
号及び選択信号とを記憶手段13に導入し、記憶手段13か
ら引出される表示内容の出力信号を表示部18、発信手段
19に導入し、キーボード17からの発信信号を発信手段19
に導入し、発信アンテナ20から表示器９側の受信アンテ
ナへ送信する。

【００１８】また、受信アンテナ26を介して受信手段23
で受信した表示内容の信号を記憶手段24に導入し、ここ
からの出力信号を駆動手段25へ導入し、駆動手段25から
の駆動信号を表示素子21に導入した。

【００１９】次に、使用法及び動作について説明する。

【００２０】表示変更器12の記憶手段13には、表示器９
に表示する異なる種々の値の単価を予め入力し記憶させ
ておき、表示変更器12は不使用には事務所内などに保管
しておく。

【００２１】表示器９に表示されている単価の値を変更
するには、表示変更器12を持ち出し、キーボード17で種
々の値の単価の中から選択する。

【００２２】このとき、記憶手段13では、キーボード17
からの選択信号をうけて、ここに予め記憶されている種
々の単価の中から選択されたものを読み出して表示部18
に表示する。

【００２３】そして、表示部18を見て単価を確認したな
らば、キーボード17より発信信号を発信手段19に入力
し、この表示内容を発信手段19及び発信アンテナ20を介
して表示器９側へ無線により出力する。

【００２４】表示器９側では受信アンテナ26を介して受
信手段23で単価を受信し、この単価を記憶手段24に記憶
する。

【００２５】そして、この記憶した単価に基づいて駆動
手段25から表示素子21に出力し、例えば表示素子21が発
光ダイオードであれば発光させる発光ダイオードへ駆動
信号を出力してこれを発光させて表示する。

【００２６】なお、記憶手段13に記憶されていないガソ
リンの単価等の数値の場合はキーボード17から記憶手段
13に入力して行う。

【００２７】また、本発明の実施例では、表示器９の記
憶手段24にはその時に表示する単価だけを記憶している
が、記憶手段24に想定される種々の値の単価を多数個記
憶させておき、その時に表示するものを表示変更器12で
選択するようにしてもよい。

【００２８】以上のようにして、表示器９の表示内容の
変更は、無線が届く範囲内であれば表示変更器12により
任意の場所で行え、雨天の日などは事務所内から変更操
作が行えて作業が楽であり、変更される頻度の高い単価
の変更の作業も容易に行える。

【００２９】

【発明の効果】以上述べたように本発明の表示装置は、
給油所において屋外に設置した表示器の油の単価表示の
変更を無線で行うようにしたので、表示制御部を表示器
内に組込むことができ、制御装置を別途防水構造にして
屋外に設置せずにすみ、安価に製造でき、制御装置をい
たずらされることもない。

【００３０】また、表示器と離れた位置に制御装置を設
置し、両者を信号線で接続する作業も不要となり設置作
業が容易になる。

【００３１】さらに、表示変更器は可搬式であるから、
事務所などの屋内からでも表示変更操作が可能で、しか
も、種々の表示内容はカードリーダーで読み取ってキー
ボードで選択するだけで変更できるから、使い勝手のよ
いものであるだけでなく、頻繁に変更される油の単価で
あっても変更の作業性のよいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の表示装置の一部を構成する表示変更器
の正面図である。

【図２】本発明の表示装置の一部を構成する表示器の一
部の正面図である。

【図３】表示制御のブロック図である。

【図４】給油所の外観斜視図である。

【符号の説明】

１…敷地 ２…キャノピイ ３…給油ノズル ４…給油ホース ５…ホース処理装置 ６…建物 ７…表示計 ８…防火塀 ９…表示器 10…支柱 11…ケース 12…表示変更器 13…記憶手段 14…制御部 15…カード 16…カードリー
ダー 17…キーボード 18…表示部 19…発信手段 20…発信アンテ
ナ 21…表示素子 22…表示制御部 23…受信手段 24…記憶手段 25…駆動手段 26…受信アンテ
ナ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給油所に設置する表示装置であって、無
   線式の表示変更器と、屋外に設置する油の単価表示用の
   表示器とにより構成され、前記表示変更器はカードリー
   ダーに接続されて該カードリーダーに挿入されるカード
   から読み取った種々の表示内容を記憶した記憶手段と、
   該記憶手段に記憶されている表示内容の内の一つを選択
   するキーボードによる選択手段と、選択された表示内容
   を発信する発信手段とからなり、また、前記表示器は表
   示変更器から発信された表示内容を記憶する記憶手段
   と、該記憶手段に記憶されている表示内容に基づいて駆
   動信号を出力する表示素子駆動手段と、表示素子駆動手
   段により駆動される表示素子とからなることを特徴とし
   た表示装置。