JP3150762B2 - グラディエントベクトルの抽出方式及び文字認識用特徴抽出方式 - Google Patents

グラディエントベクトルの抽出方式及び文字認識用特徴抽出方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多値画像の処理に係
り、特に多値画像のグラディエントベクトルの抽出及び
多値文字画像の文字認識用特徴抽出に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、文字認識システムにおいては、原
稿の多値画像に2値化処理を施して得た2値画像に対し
て文字切り出しを行ない、切り出した2値文字画像の特
徴量を抽出することによって文字認識を行なっている。
このような文字認識方式の一つとして、2値文字画像の
輪郭画素に方向コードを付与し、2値文字画像のメッシ
ュ領域毎に方向別の方向コードのヒストグラムを文字認
識用特徴量として用いる方向コードヒストグラム法が知
られている。
【0003】また、多値画像の局所的な最大濃度傾斜ベ
クトルたるグラディエントベクトルの抽出に関しては、
谷内田正彦編「コンピュータビジョン」(丸善)の第6
4ページに述べられているように、多値画像の直接的演
算によってグラディエントベクトルを算出する方式が採
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、文字認識に関
しては、文字認識のために多値画像を2値化するための
適当な手法が確立していない。一般的な2値化手法であ
るPタイル法、判別分析法、微分ヒストグラム法などに
よっては、文字線分の太さ、書体などが様々な全ての原
稿に対して最適な2値化処理を施すことは困難であっ
て、2値画像のかすれ、潰れなどが誤認識の原因になる
ことが多い。
【0005】また、文字画像輪郭部の方向性を特徴量と
して用いる方向コードヒストグラム法の場合、特徴量と
してグラディエントベクトルを用いることが考えられ
る。しかし、従来のように多値画像から直接的演算によ
ってグラディエントベクトルを求める方法は、演算量が
多く高速処理が容易でないため、文字認識用特徴量の抽
出系に適用することが困難であった。
【0006】本発明の目的は、多値文字画像から直接的
に文字認識のための特徴量を抽出する方式と、そのよう
な特徴抽出などの目的に好適なグラディエントベクトル
抽出方式を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のグラディエント
ベクトル抽出方式の特徴は、多値画像の各画素毎に、当
該画素を注目画素とし、注目画素の濃度値と周囲画素の
濃度値の大小を比較して、注目画素の周囲画素黒画素
と白画素に分類し、この分類後の周囲画素の白黒パター
ンと予め用意された各方向の白黒パターン(方向パター
ン)とのマッチングによって、注目画素のグラディエン
トベクトルの方向を検出すること(請求項1)、及び、
予め用意された各方向別のオペレータから、検出された
方向に応じたオペレータを選択し、このオペレータを用
いて注目画素の周囲画素の濃度値より注目画素のグラデ
ィエントベクトルの大きさを算出すること(請求項2)
である。
【0008】本発明の文字認識用特徴抽出方式の特徴
は、上記グラディエントベクトル抽出方式によって多値
文字画像の各画素のグラディエントベクトルを抽出し、
多値文字画像のメッシュ領域毎に、方向別のグラディエ
ントベクトルの本数を求めること(請求項3)、あるい
は、方向別のグラデイエントベクトルの大きさの総和を
(請求項4)求めることである。
【0009】本発明の文字認識用特徴方式の他の特徴
は、メッシュ領域の分割位置を適応的に決定することで
ある。すなわち、各メッシュ領域に含まれるグラディエ
ントベクトルの本数が均等になる位置を分割位置とし
(請求項5)、あるいは、各メッシュ領域に含まれるグ
ラディエントベクトルの大きさの総和が均等になる位置
を分割位置とする(請求項6)ことである。
【0010】本発明の文字認識用特徴方式の別の特徴
は、多値文字画像より抽出したグラディエントベクトル
をすべて有効なものとして扱うのではなく、ある条件を
満足するグラディェントベクトルのみを有効なベクトル
として扱うことである。すなわち、所定の閾値以上の大
きさを持つグラディエントベクトルのみを有効なグラデ
ィエントベクトルとして扱い(請求項7)、多値文字画
像より抽出したグラディエントベクトルの大きさの分布
から閾値を決定し、この閾値以上の大きさを持つグラデ
ィエントベクトルのみを有効なグラディエントベクトル
として扱い(請求項8)、あるいは多値文字画像の縦方
向及び横方向のライン毎に、連続した同一の特定方向成
分を持つグラディェントベクトル中の最大の大きさを持
つ一つのグラディエントベクトルのみを有効なグラディ
エントベクトルとして扱う(請求項9)ことである。
【0011】
【作用】本発明のグラディエントベクトル抽出方式によ
れば、方向パターンのテーブルを用いることによって、
従来のような複雑な演算を行なわずにグラディエントベ
クトルの方向を高速に求めることができる。また、検出
したグラディエントベクトルの方向に対応したオペレー
タを用い簡単な演算によってグラディェントベクトルの
大きさを求めることができる。よって、多値画像のグラ
ディエントベクトルを、従来より少ない演算量で高速に
抽出することが可能である。
【0012】本発明の文字認識用特徴抽出方式によれ
ば、方向コードヒストグラム法で利用可能な文字輪郭部
の方向性の特徴量を、多値文字画像の2値化処理を経由
することなく、多値文字画像より直接的に抽出すること
ができる。したがって、従来問題となっていた2値化処
理による画像のかすれ、潰れなどによる認識性能の低下
を防止し、多値文字画像に対する認識性能を上げること
ができる。
【0013】本発明により抽出される特徴量は方向コー
ドヒストグラム法に利用可能であるが、特に、メッシュ
領域毎に方向別のグラディエントベクトルの大きさの総
和を特徴量として抽出する方式によれば、グラディェン
トベクトルの大きさが方向性の強さを表わすものである
ため、グラディェントベクトル数を特徴量として抽出す
る方式に比べ、方向性の違い(例えば真横方向と斜め横
方向の違い)をより的確に特徴量に反映させることがで
き、このことは類似文字の識別能力の向上に有効であ
る。
【0014】また、グラディェントベクトルの本数また
は大きさの総和をメッシュ領域に均等配分する如くメッ
シュ領域分割位置を適応的に決定する方式によれば、メ
ッシュ領域の分割位置を固定した場合に比べ、文字パタ
ーンの変形の影響を受けにくくなり、手書き文字等の変
形の激しい文字の認識率を上げることができる。
【0015】さらに、多値文字画像より抽出されたグラ
ディエントベクトルの中で、大きさの条件を満足するベ
クトルだけを有効なベクトルとして扱い、それ以外を無
視する方式によれば、多値文字画像の重畳ノイズの影響
を減らすことができる。特に、有効ベクトルを選別する
ための閾値を適応的に決定する方式によれば、認識性能
が原稿の印字品質等により左右されにくくなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用い説
明する。
【0017】実施例1 本実施例に係る文字認識システムの構成を図1に示す。
100はスキャナー等の画像入力装置100であり、こ
れによって原稿の多値画像を入力する。切り出し装置1
02では、この原稿多値画像より個々の文字を多値画像
として切り出してグラディエントベクトル抽出部104
に入力する。
【0018】このグラディエントベクトル抽出部104
は、各多値文字画像の各画素のグラディエント(勾配)
ベクトルを抽出する部分であるが、本実施例においては
図3に示すような各方向の白黒パターン(方向パター
ン)のテーブルを用いてグラディエントベクトルの方向
だけを抽出する。なお、各方向パターンに付記された番
号は図4の下部に示すような方向番号(方向コード)で
ある。方向コードの付記されない方向パターンはエッジ
として扱われない無効なパターンであるが、参考のため
に示されている。
【0019】なお、一般的にグラディエントベクトルは
画素の傾きの方向及び方向性の強さを表わすベクトルで
ある。しかし、本実施例(及び後記各実施例)において
は文字画像輪郭の方向性を表わす特徴量を抽出すること
を目的としているので、上述のようにグラディエントベ
クトルの方向性が一般的なグラディエントベクトルから
90゜だけずらされている。
【0020】ここでのグラディエントベクトル抽出の概
念図を図2に示す。この図から理解されるように、多値
文字画像上の注目した画素Xとその周囲の4個の参照画
素A,B,C,Dを入力とし、注目画素Xの濃度値と参
照画素A,B,C,Dの濃度値を比較手段120によっ
て比較し、注目画素の濃度値以上の濃度値の参照画素を
黒、注目画素の濃度値より低い濃度値の参照画素を白に
2値化する。このようにして2値化した参照画素a,
b,c,dの2値パターンを方向パターンテーブル12
に入力して図3の方向パターンとのマッチングをと
り、一致した方向パターンに割り当てられた方向コード
を注目画素に対するグラディエントベクトルの方向とし
て出力する。これを多値文字画像の各画素を注目画素と
して順次行い、多値文字画像の各画素に対するグラデイ
エントベクトルの方向を抽出する。
【0021】本実施例においては方向コードヒストグラ
ム法に基づいているので、文字画像を縦横にメッシュ領
域に分割し、メッシュ領域毎にヒストグラムを計算す
る。図1において、106はこのメッシュ領域の分割位
置を決定するためのメッシュ領域決定部である。
【0022】本実施例にあっては、各メッシュ領域に含
まれるグラディエントベクトル数が均等になるように、
各メッシュ領域のX方向及びY方向の分割位置を決定す
る。すなわち、文字画像から抽出されたベクトル(方向
コード)の個数の射影(累積)をX方向及びY方向につ
いて求め、X方向の射影を均等に配分するようにY方向
のメッシュ領域分割位置を決定し、Y方向の射影を均等
に配分するようにX方向のメッシュ領域分割位置を決定
する。その具体例について図5及び図6によって説明す
る。
【0023】図5は多値文字画像の例であり、数字は濃
度値を表わしている。この多値文字画像に対して、図6
に示すようなグラディエントベクトルイメージ130が
得られ(矢印はベクトルの方向を表わす)、またX,Y
方向のベクトル数の射影131,132が得られる。本
実施例では2×2のメッシュ領域に分割するので、X,
Y方向射影131,132の累積値がそれぞれ半分にな
る位置をメッシュ領域分割位置とする。したがって、ベ
クトルイメージ130に重ねて示した太線がメッシュ領
域の境界となる。
【0024】図1において、方向コードヒストグラム抽
出部108は、メッシュ領域決定部106によって決定
されたメッシュ領域毎に方向コードヒストグラムを抽出
する部分である。本実施例では、方向別にベクトル数を
カウントしてヒストグラムを求める。
【0025】図7は、この方向コードヒストグラムの説
明図である。130は図6に示されたベクトルイメージ
である。140A,140B,140C,140Dは各
メッシュ領域130A,130B,130C,130D
に対する方向コードヒストグラムであり、横軸の数字は
グラディエントベクトルの方向コードすなわち図4に示
された方向番号を表わす。
【0026】図1において、マッチング部110では、
方向コードヒストグラム抽出部108より入力した多値
文字画像に対する方向コードヒストグラムと、予め辞書
ファイル112に格納されている文字毎の標準方向コー
ドヒストグラムとを比較し、距離の小さな認識候補を求
め、その文字コード等を認識結果データとして出力す
る。この認識結果データは結果出力装置114によって
出力ファイル116に格納される。なお、辞書ファイル
112内の標準方向コードヒストグラムは、本実施例に
おいて抽出される方向コードヒストグラムと同様のアル
ゴリズムによって作成されたものである。
【0027】実施例2 本実施例に係る文字認識システムの構成は図1に示す通
りである。グラディエントベクトル抽出部104では、
前記実施例1の場合と同様の方法によって多値文字画像
上の各画素のグラディエントベクトルの方向を抽出する
が、本実施例ではさらに、図9に示す方向別のオペレー
タを用いて各グラディエントベクトルの大きさ(方向性
の強さ)も抽出する。図9において、各オペレータに付
記された矢印は対応するベクトル方向を表わしている。
【0028】図8は、このベクトルの強さの抽出の概念
図である。多値文字画像上の注目画素Xの周囲の参照画
素A,B,C,Dの濃度値を演算手段150に入力し、
また別に注目画素Xについて抽出されたグラディエント
ベクトルの方向に対応したオペレータ(図9)をオペレ
ータ選択手段152により選択して演算手段150に入
力する。演算手段150は、入力した参照画素の濃度値
とオペレータとの積和演算によってベクトルの大きさを
求める。
【0029】図5に示した多値文字画像に対するグラデ
ィエントベクトル抽出結果を図10に示す。図10にお
いて、160はグラディエントベクトルの大きさのイメ
ージ、162はグラディエントベクトルの方向のイメー
ジである(図6に示したイメージ130と同じ)。
【0030】図1において、メッシュ領域決定部106
では、グラディエントベクトル抽出部104から入力す
るグラディエントベクトルの大きさのX,Y方向の射影
(累積)をとり、これに基づいて各メッシュ領域に含ま
れるベクトルの大きさの和が均等になるように分割位置
を決定する。つまり、ベクトル数に代えてベクトルの大
きさを用いることが前記実施例1の場合と違う。
【0031】図11は、このメッシュ領域決定の様子を
示している。160は図10に示されたものと同じベク
トルの大きさのイメージである。このベクトルの大きさ
のY方向の射影(累積)164をとり、その2分の1の
位置をメッシュ領域のX方向分割位置とする。同様にベ
クトルの大きさのX方向の射影をとり、その2分の1の
位置をメッシュ領域のY方向の分割位置とする。
【0032】図1において、方向コードヒストグラム抽
出部108では、前記実施例1と同様にメッシュ領域毎
に方向別のベクトル数のヒストグラムを方向コードヒス
トグラムとして抽出する。マッチング部110も前記実
施例1と同様である。
【0033】実施例3 本実施例に係る文字認識システムの構成は図1に示す如
きである。グラディエントベクトル抽出部104は、前
記実施例2と同様にグラディエントベクトルの方向及び
大きさを抽出する。メッシュ領域決定部106は、前記
実施例1と同様にベクトル数の射影からメッシュ領域の
分割位置を決定する。
【0034】方向コードヒストグラム抽出部108で
は、メッシュ領域毎に、方向別のベクトルの大きさを合
計して方向コードヒストグラムを抽出する。図12はそ
の抽出例を示す。170は図10に示されたベクトルの
大きさのイメージ160と方向のイメージ162を重ね
合わせたイメージである。172A,172B,172
C,172Dは、左上,右上,左下,右下の各メッシュ
領域について抽出されるヒストグラムである。
【0035】マッチング部110では、抽出された方向
コードヒストグラムと辞書ファイル112内の標準方向
コードヒストグラムとのマッチングをとることは前記各
実施例と同様である。ただし、辞書ファイル112内の
標準方向コードヒストグラムは、文字画像の方向コード
ヒストグラムの抽出方法と同様の方法によって作成され
たものである。
【0036】実施例4 本実施例に係る文字認識システムの構成は図1に示す如
きである。メッシュ領域決定部106において、実施例
2の場合と同様に、各メッシュ領域にベクトルの大きさ
が均等に配分されるようにメッシュ領域の分割位置を決
定する。これ以外は前記実施例3と同様である。
【0037】実施例5 本実施例に係る文字認識システムの構成を図13に示
す。画像入力装置100によって原稿の多値画像が入力
され、その個々の多値文字画像が切り出し装置102に
よって切り出されてグラディエントベクトル抽出部10
4に入力する。このグラディエントベクトル抽出部10
4で、前記実施例2の場合と同様にグラディエントベク
トルの方向と大きさが抽出される。抽出されたベクトル
データは有効グラディエントベクトル抽出部200に入
力する。
【0038】この有効グラディエントベクトル抽出部2
00では、入力したグディエントベクトルの中から、固
定した閾値th以上の大きさを持つベクトルだけを有効
ベクトルとして抽出する。閾値thを15に設定した場
合、図5の多値文字画像に対して、図14に示すような
有効ベクトルが抽出される。ただし、202は有効ベク
トルの方向のイメージ、204は有効ベクトルの大きさ
のイメージである。
【0039】メッシュ領域決定部106では、前記実施
例1の場合と同様に、有効ベクトル数が各メッシュ領域
に均等に配分されるよう分割位置を決定する。方向コー
ドヒストグラム抽出部108では、前記実施例1の場合
と同様に、メッシュ領域毎に方向別の有効ベクトル数を
カウントすることによって方向コードヒストグラムを抽
出する。この方向コードヒストグラムと辞書ファイル1
12内の標準方向コードヒストグラムとのマッチングが
マッチング部110で行なわれることによって認識結果
が得られる。なお、標準方向コードヒストグラムも、文
字画像の方向コードヒストグラム抽出と同様の方法によ
って作成される。
【0040】実施例6 本実施例に係る文字認識システムは図13に示す如き構
成である。本実施例は、有効グラディエントベクトルの
抽出方法が前記実施例5と異なる。
【0041】すなわち、有効グラディエントベクトル抽
出部200において、多値文字画像の縦方向、横方向の
各ラインに関し、各方向について有効な方向成分を持つ
グラディエントベクトルについて、同じ方向成分を持つ
グラディエントベクトルが連続する場合、その中で大き
さが最大のグラディエントベクトルを有効ベクトルとし
て抽出する。最大の大きさのベクトルが2個以上ある場
合、外側のベクトルを有効ベクトルとして抽出する。
【0042】より具体的に説明すると、横方向のライン
について処理する場合、上方向または下方向の方向成分
を持つグラディエントベクトルについて、同じ方向成分
(上または下)を持つベクトルが連続するとき(右また
は左方向のグラディエントベクトルは無視する)、その
中で最大のベクトルを有効ベクトルとする。最大のベク
トルが2個以上あるときは、その中の外側のものを有効
ベクトルとする。縦方向のラインについて処理する場
合、左方向または右方向の方向成分を持つグラディエン
トベクトルについて、同じ方向成分(左または右)を持
つグラディエントが連続するとき(上または下方向のグ
ラディエントベクトルは無視する)、その中で最大の大
きさのベクトルを有効ベクトルとする。最大の大きさの
ベクトルが2個以上あるときは、その中の外側のものを
選ぶ。
【0043】図15において、206は図5の多値文字
画像より抽出されるグラディエントベクトルの方向及び
大きさを重ねたイメージである。その4番目の横方向ラ
イン207の処理の場合、左から2番目と3番目の画素
に対するグラディエントベクトルの方向は下向きと左下
向きであるので、その中で最大の大きさを持つ3番目画
素のベクトルが有効ベクトルとして抽出される。また、
左側から6番目、8番目、9番目の画素に対するグラデ
ィエントベクトルの方向は上向き、左上向き、左上向き
である(7番目の画素のベクトルは無視される)。この
中で6番目と8番目の画素のベクトルの大きさは共に最
大であるので、外側に位置する8番目の画素のベクトル
を有効ベクトルとして抽出する。208は当該ラインに
ついての有効ベクトルのイメージである。
【0044】図16において、209は横方向の各ライ
ンについて同様の処理を行なうことによって抽出された
有効グラディエントベクトルのイメージである。また、
210は縦方向の各ラインについての処理によって抽出
された有効グラディエントベクトルのイメージである。
図17において、211はイメージ209,210を重
ね合わせたイメージ、つまり最終的な有効ベクトルのイ
メージである。
【0045】実施例7 本実施例に係る文字認識システムの構成を図18に示
す。画像入力装置100によって原稿の多値画像が入力
され、その個々の多値文字画像が切り出し装置102に
よって切り出されてグラディエントベクトル抽出部10
4に入力する。このグラディエントベクトル抽出部10
4で、前記実施例2の場合と同様にグラディエントベク
トルの方向と大きさが抽出される。抽出されたベクトル
データは有効グラディエントベクトル抽出部200と閾
値決定部210に入力する。
【0046】有効グラディエントベクトル抽出部200
で、閾値th以上の大きさのグラデイエントベクトルだ
けを有効ベクトルとして抽出することは前記実施例5と
同様であるが、この閾値thは固定値ではなく、閾値決
定部230によって適応的に決定される。
【0047】閾値決定部230では、多値文字画像内の
グラディエントベクトルの大きさの分布から有効ベクト
ルの大きさの閾値thを、例えば次の(1)式により計
算する。
【0048】 th=(Gmax−Gmin)/2 ・・・(1) ただし、Gmaxは多値文字画像内のベクトルの大きさ
の最大値、Gminは多値文字画像内のベクトルの大き
さの最小値である。
【0049】図5に示した多値文字画像の場合、図10
から分かるように、Gmax=25、Gmin=0であ
るから、(1)式よりth=12.5と計算される。し
たがって、図5の多値文字画像の場合、図19に示すよ
うな有効ベクトルが抽出されることになる。ただし、2
32は有効ベクトルの方向のイメージ、234は有効ベ
クトルの大きさのイメージである。
【0050】メッシュ領域決定部106では有効ベクト
ル数が各メッシュ領域に均等に配分されるように分割領
域を決定し、また方向コードヒストグラム抽出部108
ではメッシュ領域毎に方向別の有効ベクトル数をカウン
トすることによって方向コードヒストグラムを求める。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のグラディエントベクトル抽出方式によれば、多値画像
のグラディエントベクトルを、従来より少ない演算量で
高速に抽出できるという効果を得られる。また、本発明
の文字認識用特徴抽出方式によれば、以下の如き効果を
得られる。
【0052】(1) 多値文字画像の2値化処理を経由
することなく、多値文字画像より直接的に抽出すること
ができるため、2値化処理による画像のかすれ、潰れな
どによる認識性能の低下を防止し、多値文字画像に対す
る認識性能を上げることができる。
【0053】(2) メッシュ領域毎に方向別のグラデ
ィエントベクトルの大きさの総和を特徴量として抽出す
ることにより、方向性の違いを的確に特徴量に反映させ
類似文字の識別能力を向上させることができる。
【0054】(3) グラディェントベクトルの本数ま
たは大きさの総和をメッシュ領域に均等配分する如くメ
ッシュ領域分割位置を適応的に決定することにより、メ
ッシュ領域の分割位置を固定した場合に比べ、文字パタ
ーンの変形の影響を受けにくくし、手書き文字等の変形
の激しい文字の認識率を上げることができる。
【0055】(4) 多値文字画像より抽出されたグラ
ディエントベクトルの中で、大きさの条件を満足するベ
クトルだけを有効なベクトルとして扱い、それ以外を無
視することにより、多値文字画像の重畳ノイズの影響を
減らすことができる。特に、有効ベクトルを選別するた
めの閾値を適応的に決定することによって、認識性能が
原稿の印字品質等により左右されにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1,2,3または4に係る文字
認識システムの構成を示す。
【図2】グラディエントベクトルの方向検出の概念図で
ある。
【図3】グラディエントベクトルの方向検出のための方
向パターンを示す。
【図4】方向パターンの方向番号または方向コードとベ
クトル方向の対応を示す。
【図5】多値文字画像の例を示す。
【図6】グラディェントベクトル数によるメッシュ分割
位置決定の例を示す。
【図7】方向別グラディェントベクトル数による方向コ
ードヒストグラムの例を示す。
【図8】グラディエントベクトルの大きさ検出の概念図
である。
【図9】グラディェントベクトルの大きさ算出用オペレ
ータを示す。
【図10】多値文字画像より抽出されたグラディエント
ベクトルの例を示す。
【図11】グラディェントベクトルの大きさによるメッ
シュ領域分割位置の決定の例を示す。
【図12】方向別のグラディエントベクトルの大きさの
総和による方向コードヒストグラムの例を示す。
【図13】本発明の実施例5または6に係る文字認識シ
ステムの構成を示す。
【図14】実施例5により選別された有効グラディェン
トベクトルの例を示す。
【図15】多値文字画像より抽出されたグラディェント
ベクトルの例と、実施例6による有効ベクトルの選択方
法を示す。
【図16】実施例6により選別された有効グラディェン
トベクトルの例を横方向ライン及び縦方向ラインに関し
て別々に示す。
【図17】実施例6により最終的に選別された有効グラ
ディエントベクトルの例を示す。
【図18】本発明の実施例7に係る文字認識システムの
構成を示す。
【図19】実施例7により選別された有効グラディエン
トベクトルの例を示す。
【符号の説明】
100 画像入力装置 102 切り出し装置 104 グラディェントベクトル抽出部 106 メッシュ領域決定部 108 方向コードヒストグラム抽出部 110 マッチング部 112 辞書ファイル 114 結果出力部 116 出力ファイル 200 有効グラディエントベクトル抽出部 230 閾値決定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/46 - 9/62 G06T 7/60 300 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像の各画素毎に、当該画素を注目
    画素とし、注目画素の濃度値と周囲画素の濃度値の大小
    を比較して、注目画素の周囲画素黒画素と白画素に分
    類し、上記 分類後の周囲画素の白黒パターンと予め用意された
    各方向別の白黒パターンとのマッチングによって、注目
    画素のグラディエントベクトルの方向を検出することを
    特徴とするグラディエントベクトルの抽出方式。
  2. 【請求項2】 多値画像の各画素毎に、当該画素を注目
    画素とし、注目画素の濃度値と周囲画素の濃度値の大小
    を比較して、注目画素の周囲画素黒画素と白画素に分
    類し、上記 分類後の周囲画素の白黒パターンと予め用意された
    各方向別の白黒パターンとのマッチングによって、注目
    画素のグラディエントベクトルの方向を検出し、予め用意された各方向別のオペレータから、上記検出し
    た方向に応じたオペレータを選択し、該 オペレータを用
    いて注目画素の周囲画素の濃度値より注目画素のグラデ
    ィエントベクトルの大きさを算出することを特徴とする
    グラディエントベクトルの抽出方式。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のグラディエント
    ベクトルの抽出方式によって多値文字画像の各画素のグ
    ラディエントベクトルを抽出し、 多値文字画像のメッシュ領域毎に、方向別のグラディエ
    ントベクトルの本数を求めることを特徴とする文字認識
    用特徴抽出方式。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のグラディエントベクトル
    の抽出方式によって多値文字画像の各画素のグラディエ
    ントベクトルを抽出し、 多値文字画像のメッシュ領域毎に、方向別のグラデイエ
    ントベクトルの大きさの総和を求めることを特徴とする
    文字認識用特徴抽出方式。
  5. 【請求項5】 メッシュ領域の分割位置を、各メッシュ
    領域に含まれるグラディエントベクトルの本数が均等に
    なる位置とすることを特徴とする請求項3または4記載
    の文字認識用特徴抽出方式。
  6. 【請求項6】 メッシュ領域の分割位置を、各メッシュ
    領域に含まれるグラディエントベクトルの大きさの総和
    が均等になる位置とすることを特徴とする請求項4記載
    の文字認識用特徴抽出方式。
  7. 【請求項7】 所定の閾値以上の大きさを持つグラディ
    エントベクトルのみを有効なグラディエントベクトルと
    して扱うことを特徴とする請求項3記載の文字認識用特
    徴抽出方式。
  8. 【請求項8】 多値文字画像より抽出したグラディエン
    トベクトルの大きさの分布から閾値を決定し、この閾値
    以上の大きさを持つグラディエントベクトルのみを有効
    なグラディエントベクトルとして扱うことを特徴とする
    請求項3記載の文字認識用特徴抽出方式。
  9. 【請求項9】 多値文字画像の縦方向及び横方向のライ
    ン毎に、連続した同一の特定方向成分を持つグラディェ
    ントベクトル中の最大の大きさを持つ一つのグラディエ
    ントベクトルのみを有効なグラディエントベクトルとし
    て扱うことを特徴とする請求項3記載の文字認識用特徴
    抽出方式。
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