JP3150438U - 結束体移動具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成の手作業具を用いて、しかも立ったままの姿勢で、刈り倒した稲束や麦束を、楽な姿勢で拾い上げたり、寄せたりする事ができ、それらの作業性を大幅に向上することができる結束体移動具を提供する。【解決手段】直棒体柄1の一端に、稲束や麦束の結束体の首部分に引っ掛けるための結束体刺部2が、その結束体刺部2の中心軸線が直棒体柄1と一直線状になるよう固着して成ることを特徴とする。なお、結束体刺部2を二股状のU字形かV字形としても良いし、三股状としても良い。【選択図】図1
Description
この考案は、稲刈りや麦刈り時に、バインダー、手刈りなどで、刈り終えて結束された稲束や麦束を、寄せたり渡したりする時に、従来では直接手で行っていたものを、その作業をやり易くする為の手道具として考案したものである。
従来は、刈り終えた侭の状態にあった稲束や麦束を、例えば稲架などに立つ人へ寄せたり、渡したりする際に、直接、稲束や麦束を手で掴み持って行っていた。
従って、田圃や畑に刈り倒された稲束や麦束を拾う際に、いちいち体を屈めていたので身体に負担が掛かっていた。広い田圃や畑になると終わるまで長時間かかる。その為、特に膝、腰に大きな負担が掛かっていた。また、作業性が悪い。
そこで、稲束や麦束移動に関し先願を調べてみたが、比較的この考案に近いものとしては、直棒状の柄の先に、T字金具を取り付けた考案の名称「稲束拾い器具」というものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
また、複数本の爪を持つ先爪の後部に接続体があり、一端には握り部を有する筒状の柄本体の他端を先細状にして、先爪の接続体に圧入固定して成る極一般的に見受けられるフォークの、考案の名称も「ホーク」というものがある。(例えば、特許文献2参照。)。
実登3130798号([0004]〜[0005]、図1) 実開昭55−160121号(第1頁、第2図)
しかしながら、上記の特許文献1は先がT字金具とし、このT字金具は横から見て、独楽形やハート形、球状でも良いとしているが、全体としてT字形になっている為に、稲束や麦束から引き抜くときに引っ掛かり、稲穂や麦穂が抜けたりする欠点がある。また、寄せたり、渡す作業の時にはT字金具が引っ掛かる為、作業性が悪く効率が上がらない。
特許文献2は、一般的なフォークであって、その全体的な形状は、直棒状の柄本体の一端にある握り部が、二等辺三角形状の孔を形成する底辺部であるから、柄本体とは直交状となり、柄本体方向へ押す力を与えやすい構成としている。これは、地面などを掘るのに両手で握って用いるシャベル・やスコップも同じ形状の握り部である。
そして、この一般的なフォークやシャベル及びスコップ共に、その先端である先爪や掬う部分は、直棒状の柄本体とは一直線状に取り付けられてはおらず、必ず一方向へ傾いているか湾曲した構成としている。
そして、この一般的なフォークやシャベル及びスコップ共に、その先端である先爪や掬う部分は、直棒状の柄本体とは一直線状に取り付けられてはおらず、必ず一方向へ傾いているか湾曲した構成としている。
この構成は、比較的重い作業対象物に対して力を必要とするから、握り部が柄本体に対して直交状としたのであって、重い作業対象物を目的方向へ放り投げやすいように、柄本体から放り投げる方向へ傾いて取り付けられているものだと推量する。
ところが、比較的軽量な稲束や麦束を拾うのには、握り部を複雑な形状にしてコスト高にする必要はないし、また、傾いて取り付けては、柄本体を把持するのに、作業の度に傾いた方向を確認しながら握らねばならず、かえって不便である。
ところが、比較的軽量な稲束や麦束を拾うのには、握り部を複雑な形状にしてコスト高にする必要はないし、また、傾いて取り付けては、柄本体を把持するのに、作業の度に傾いた方向を確認しながら握らねばならず、かえって不便である。
この考案は以上の欠点を解決して、しかもコストを安く、身体の負担を軽減させる手作業具を提供しようとするものである。
この考案の基本的な構成は、各図に示したように、直棒体柄1の一端に、稲束や麦束の結束体3の首の部分に引っ掛けるための結束体刺部2が、その結束体刺部2の中心軸線が直棒体柄1と一直線状になるよう固着して成ることを特徴とする結束体移動具とした。
なお、結束体刺部2の中心軸線とは、後述する重心線のことである。
なお、結束体刺部2の中心軸線とは、後述する重心線のことである。
ところで、結束体刺部2として、その先爪が、例えば1本だけのものだとすると、結束体3の首部に突き刺す時に、深く刺さり過ぎて、抜け難いこともあるし、突き刺した状態の侭で高く差上げると、結束体3がその重みで直棒体柄1の方へずれ落ちて来てしまい作業性が非常に悪くなる。
そこで、深く刺さり過ぎないように、結束体刺部2の具体的な先爪の形状を、図1に示すようなU字形、又は図4に示すようなV字形として直棒体柄1の先端に取り付けたものとするのであり、図10に見るように一人の立ち姿勢の農夫4が、この考案の結束体移動具の直棒体柄1を両手で把持して、U字形である結束体刺部2で、先ず、一束の結束体3である稲束の首の辺りを突き刺す。
次に、図11に見るように、稲架(図示省略)の傍に立つ他の農夫4に向けて、結束体3の稲束を、歩いて運んで行くなりして差し出すのである。
勿論、稲架まで距離がある場合は、一度、突き刺した稲束を、稲架方向へ近寄せるために、直棒体柄1を握った侭で、勢いよく稲架方向へ放り出すようにする。そうすれば、稲束である結束体3のみが、結束体刺部2から離脱して飛び出し行くことになる。
勿論、稲架まで距離がある場合は、一度、突き刺した稲束を、稲架方向へ近寄せるために、直棒体柄1を握った侭で、勢いよく稲架方向へ放り出すようにする。そうすれば、稲束である結束体3のみが、結束体刺部2から離脱して飛び出し行くことになる。
なお、結束体刺部2の具体的な形状を、図6又は図8と図9に示すような三股状としたものとするもよい。当然、直棒体柄1の材質は、単なる木製の長い丸棒でよく、また、いずれの形状の結束体刺部2も、鉄などの金属製とし、その先端は図3に示すように少し尖っているものとする方がよいだろう。
ところで、前述した結束体刺部2の中心軸線、すなわち重心線とは、U字形やV字形では、それぞれ2本の先爪の真中を通る軸線である。
三股状としたものは、図7に分かりやすいよう左側の正面図と右側の側面図とを並べて描いたが、一点鎖線として示すように直棒体柄1を中心とした円周上を3等分した位置に3本の先爪を配置するので、直棒体柄1からの延長線が中心軸線となるのである。
三股状としたものは、図7に分かりやすいよう左側の正面図と右側の側面図とを並べて描いたが、一点鎖線として示すように直棒体柄1を中心とした円周上を3等分した位置に3本の先爪を配置するので、直棒体柄1からの延長線が中心軸線となるのである。
また、結束体刺部2と直棒体柄1とを結合させるための固着手段は、いずれかの一方端を輪又は筒状にして相手の先端に嵌着させるなり、若しくは互いに螺着させるなりする慣用手段でよい。
勿論、結束体刺部2の材質も、結束体3が比較的軽く、また容易に突き刺さるから、金属製と限定する必要はなく、合成樹脂製なり木製としても構わない。
また、直棒体柄1の材質を、竹とか合成樹脂、或はアルミ製円筒のような材料にてなる慣用棒体であっても構わないことは云うまでもないことである。
また、直棒体柄1の材質を、竹とか合成樹脂、或はアルミ製円筒のような材料にてなる慣用棒体であっても構わないことは云うまでもないことである。
結束体移動具として、直棒体柄1を単なる木製の直棒体とし、結束体刺部2も、U字形かV字形、複雑としても三股状としただけだから、コストを安く製作できる。
また、結束体刺部を、直棒体柄1とは一直線状に取り付けたものとしたから、直棒体柄1を把持する際に、結束体刺部2先端の方向性をあまり気にする必要がなく結束体3の稲束などの首を容易に狙うことが出来る。
また、結束体刺部を、直棒体柄1とは一直線状に取り付けたものとしたから、直棒体柄1を把持する際に、結束体刺部2先端の方向性をあまり気にする必要がなく結束体3の稲束などの首を容易に狙うことが出来る。
当然、稲架近くに居る農夫4に差し出す際も、直棒体柄1を握り直す必要もない。加えて、直棒体柄1を握った侭で、勢いよく稲架方向へ放り出すような時は、結束体刺部2の刺部先端方向が、直棒体柄1と一直線になっているから、フォークやスコップのように傾いていないので、その傾き方向をその度に確認しながら握り直すことは全く必要なく結束体3である稲束は、放り出す方向へ向かって勢いよく飛び出すようになるのである。
そして、従来は稲束や麦束を移動させるのに、身体を屈めて一つ一つ拾わなければならないことから、下半身、特に膝、腰に大きな負担が掛かっていたが、この考案した結束体移動具を使うことで、身体を屈めては起こす度々の行為を長時間繰り返さなくても済むから、下半身の負担が大きく軽減され、大きな負担を掛ける事なく作業ができるようになった。また、立ったまま寄せる、渡す作業が出来るので、作業性が良く効率が上がる。
更に、先端である結束体刺部2が、U字又はV字の二股になっている為に、その二股より深く刺し込まれることを防ぐことができ、加えて、その2本の内のどちらか片方の先で結束体3の首を引っ掛けても良く、また両方の先を使って挟んでも良いことから、稲束や麦束の大きさや、その結束状態を見て、どちらかを瞬時に使い分けることができるようになって、一層利便性が増すようになる。
勿論、金具の先は少し尖っている為、結束体3の首に引っ掛け易くまた外し易い。
勿論、金具の先は少し尖っている為、結束体3の首に引っ掛け易くまた外し易い。
以上詳記のように、直棒体柄1と結束体刺部2の刺部先端方向が一直線であることによって、コストを安価にでき得て、かつ、立ち姿勢のままで作業できるから、長時間の作業も身体にあまり負担を掛けずに、作業性が良くなるために効率も上がるようになり、特に稲架時の稲束を寄せる作業には効率が格段に向上するようになる。
結束体3の首を狙って引っ掛けるには三股である必要はなく、刺さり過ぎに心配のない二股が最良と云える。
そこで、先端の結束体刺部2は、幅は稲束の太さと同じ位か少し小さめでU字が良い。直棒体柄1のサイズは2.5cmφ位で、長さは1.8m位が結束体3を移動したり、渡したりする行為をするのに扱い易く好ましい。
そこで、先端の結束体刺部2は、幅は稲束の太さと同じ位か少し小さめでU字が良い。直棒体柄1のサイズは2.5cmφ位で、長さは1.8m位が結束体3を移動したり、渡したりする行為をするのに扱い易く好ましい。
以下に、この考案の実施例1を図面に基づいて説明する。実施例1は、図1及び図2に示すように、身長に適合する長さの木製の直棒体柄1を採用し、その先端に、図1と図3に見るような平行状の二股で、しかもU字形の結束体刺部2を固定したものである。
なお、図3に示すように、結束体刺部2の先は結束体3の首に刺さり易くまた抜け易いよう少し尖らせたものとする。
なお、図3に示すように、結束体刺部2の先は結束体3の首に刺さり易くまた抜け易いよう少し尖らせたものとする。
実施例2として、図4に示すように、結束体刺部2をV字形としたものである。当然ながら、側面図の図5は実施例1の図2と同じようになる。
ところで、V字の角度は、せいぜい図4に示した50度までがよく、それ以上大きな角度にすると、結束体3を渡したり、飛ばしたりする時に、結束体刺部2から結束体3が滑って脱落するようになりやすくなるから好ましくない。勿論、大きな角度だと、飛ばした際の方向性に狂いを生ずるようになるからV字の角度はあまり広くしないことである。
ところで、V字の角度は、せいぜい図4に示した50度までがよく、それ以上大きな角度にすると、結束体3を渡したり、飛ばしたりする時に、結束体刺部2から結束体3が滑って脱落するようになりやすくなるから好ましくない。勿論、大きな角度だと、飛ばした際の方向性に狂いを生ずるようになるからV字の角度はあまり広くしないことである。
実施例3として、図6に示すように結束体刺部2を三股のU字形に変えたものである。三股とは、直棒体柄1からの延長上の中心1本と、その両側に配する2本とで、同一平面内に3本の爪を有したものが考えられるが、実施例3としては、直棒体柄1を中心とした円周を描いて、それを正面から見て、その円周上を3等分した位置に爪を配したものであって、図6と図7及び図8に示したようなものである。
実施例4として、図9に示すように、結束体刺部2を三股のV字形に変えたものであり、実施例3と同様なことが云える。
以上詳記したように、1本の直棒体柄1の一端に、二股又は三股の結束体刺部2を固着させた極単純な構成による結束体移動具であるから、安価に提供でき有益な考案である。
以上詳記したように、1本の直棒体柄1の一端に、二股又は三股の結束体刺部2を固着させた極単純な構成による結束体移動具であるから、安価に提供でき有益な考案である。
1 直棒体柄
2 結束体刺部
3 結束体
4 農夫
2 結束体刺部
3 結束体
4 農夫
Claims (4)
- 稲刈りや麦刈りした後の稲束や麦束を寄せたり渡したりする時に使用する手道具で、直棒体柄(1)の一端に、稲束や麦束の結束体(3)の首部分に引っ掛けるための結束体刺部(2)が、該結束体刺部(2)の中心軸線が上記直棒体柄(1)と一直線状になるよう固着して成ることを特徴とする結束体移動具。
- 結束体刺部(2)を、二股状のU字形とした請求項1記載の結束体移動具。
- 結束体刺部(2)を、二股状のV字形とした請求項1記載の結束体移動具。
- 結束体刺部(2)を、三股状とした請求項1記載の結束体移動具。
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JP2009001367U JP3150438U (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 結束体移動具 |
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