JP3150410B2 - 金属蒸気レーザ装置 - Google Patents

金属蒸気レーザ装置

Info

Publication number
JP3150410B2
JP3150410B2 JP10013892A JP10013892A JP3150410B2 JP 3150410 B2 JP3150410 B2 JP 3150410B2 JP 10013892 A JP10013892 A JP 10013892A JP 10013892 A JP10013892 A JP 10013892A JP 3150410 B2 JP3150410 B2 JP 3150410B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal vapor
vacuum vessel
discharge
laser
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10013892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05136504A (ja
Inventor
節雄 鈴木
悦夫 野田
林  和夫
郁男 渡辺
康 井関
朋子 小川
博信 木村
延忠 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10013892A priority Critical patent/JP3150410B2/ja
Publication of JPH05136504A publication Critical patent/JPH05136504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3150410B2 publication Critical patent/JP3150410B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッファガス中でレー
ザ媒質金属を放電加熱することにより金属蒸気を発生さ
せ、さらにこの金属蒸気を励起してレーザを発振させる
金属蒸気レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにレーザは、レーザ光の優れ
た指向性や可干渉性等の特徴を生かし、様々な分野で利
用されている。例えば、集光性やエネルギ密度の高いこ
とに着目したレーザ核融合やレーザ加工への応用があ
り、一方、近年においてはレーザ光の単色性に着目して
目的物質だけを選択的に励起し、その高純度化や不純物
の除去などへの利用も進められている。
【0003】以下、このような優れた特徴を有するレー
ザの発生装置の一種である金属蒸気レーザ装置につい
て、図18を参照して説明する。
【0004】図18は従来の金属蒸気レーザ装置を示した
ものである。一般に金属蒸気レーザ装置101 は、バッフ
ァガスを封入した真空容器102 を有し、この真空容器10
2 内には、断熱材103 およびプラズマ管104 が配置され
ており、全体として筒状に形成されている。また、プラ
ズマ管104 の両端付近には放電電極105,106 が配置さ
れ、放電電極105 ,106 とプラズマ管104 とで囲まれた
閉空間が放電部107 となっている。
【0005】放電電極105,106 は、電圧を印加するパル
ス高電圧電源108 に接続している。また、真空容器102
の両端は窓109,110 で閉止されており、真空容器102 内
を密封状態に保っている。さらに、窓109,110 の外側に
は出力ミラー111 と全反射ミラー112 とからなる共振器
が設置されている。また、プラズマ管104 の内部にはレ
ーザ媒質金属である金属粒子113 が載置されている。
【0006】真空容器102 は、バッファガス供給装置11
4 および排気装置115 にそれぞれ連通している。真空容
器102 内にはバッファガス供給装置114 により、ネオ
ン,ヘリウム等の希ガスからなるバッファガスを供給す
ることができる。一方このバッファガスは、排気装置11
5 により排出可能に構成されている。
【0007】金属蒸気レーザ装置101 によってレーザを
発振する場合には、バッファガス供給装置114 によって
バッファガスを真空容器102 内に供給するとともに排気
装置115 によってバッファガスを真空容器102 から排出
する。そしてパルス高電圧電源108 によって放電電極10
5,106 間に電圧を印加し、放電部107 で放電を行う。こ
の放電によってプラズマ管104 を放電加熱し、同時にそ
の上に載置された金属粒子113 を加熱溶解させ金属蒸気
を発生させる。そしてこの蒸気として存在する金属原子
を、放電電極105,106 間に印加した電圧で放電させるこ
とにより励起し、共振器の出力ミラー111 を用いてレー
ザを発振させる。
【0008】なお、金属粒子113 としては、例えば金,
銅等が用いられている。金属粒子113 は1500℃〜1
700℃まで加熱される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、レーザ
光を大出力化しようとする研究開発が盛んに行われてお
り、これに従い放電部断面積の大口径化が要求されつつ
ある。しかし従来は、口径が約60mm(放電部断面積約
25cm2 )以上になると、レーザ光の中心部の強度が
低下する現象が発生していた。この現象は「中抜け現
象」と呼ばれている。中抜け現象は、口径が大きい金属
蒸気レーザ装置において放電部の中心部付近のガスの温
度がプラズマ管の壁の温度より約1000℃以上高くな
り、中心部での下準位密度が周辺のそれに比べて多くな
り、その結果、中心部でのゲインが下がるために発生す
るものである。
【0010】また、放電部の大口径化に伴い、投入電力
当たりのレーザ光の出力の割合、つまりエネルギ効率が
低下する傾向にある。一般に、レーザ光の出力は放電電
力を投入するに従って増加する。しかし、放電電力密度
が高い時、口径が大きい時、あるいは繰り返し周波数が
大きい時にエネルギ効率の低下が著しい。例えば口径に
関しては、口径が60mm(断面積約25cm2 )程度か
ら中抜け現象が見られ始め、口径が80mm(断面積約1
20cm2)ではかなり顕著な中抜け現象が見られるよう
になる。この原因は、放電管の中心部のガス温度が壁近
傍のガス温度より高くなることにより、レーザ発振の下
準位密度が中心部で増加して、中心部でのレーザ発振が
低下することに起因している。
【0011】図19は、従来の金属蒸気レーザ装置におけ
るレーザ出力と経過時間との関係を示したグラフであ
る。
【0012】中抜け現象が発生した場合、図19に示す如
く、レーザが発振して時間(H)後にレーザ光のピーク
出力(P)になるものの、その後出力は徐々に低下して
しまい最終的に一定の出力(L)にまで低下してしま
う。この出力(L)は、ピーク出力(P)に比べて数十
%程度低いものである。
【0013】一方、小さな口径(約32mm程度)を有す
る金属蒸気レーザ装置において、バッファガス中に水素
等の分子状ガスを混合し、中抜け現象を防止するととも
に出力増加を図った研究例がある(Zhen-Guao Huang e
t. al. ;Japanese Journal ofApplied Physics Vol.25,
No.11,1986 pp1677-1679)。この研究例によれば、小口
径で緑の発振ラインの中抜け現象が改善され、ネオンガ
ス(バッファガス)に対して水素(分子状ガス)を1.
8%以下の混合比とした場合にレーザ光の出力増加が観
測されている。
【0014】しかしながら、この研究例では、中抜け現
象を評価する緑(G)の発振ラインと黄色(Y)の発振
ラインとの比(G/Y比)の改善については述べられて
いない。すなわち、G/Y比が大きい場合(緑の発振ラ
インが多く黄色の発振ラインが少ない場合)には中抜け
が少なく、G/Y比が小さい場合(緑の発振ラインが少
なく黄色の発振ラインが多い場合)には中抜けが多くな
ることが見出されている。つまり、発振したレーザ光の
中心軸の強度が低下した場合には、このG/Y比を改善
することによって中抜けを低減することが大切であり、
この点について述べられていない上記研究例では中抜け
現象の改善の度合いに疑問がある。
【0015】また、上記の研究例では金属蒸気レーザ装
置のエネルギ効率は0.5%前後とかなり低く、実用レ
ベルの効率(1〜1.5%)とは言えない。
【0016】このように、従来の金属蒸気レーザ装置に
よれば、中抜け現象によりレーザの発振開始後にレーザ
光の出力が低下するため、エネルギ効率(投入した電力
に対するレーザ出力の比率)が低いという問題があっ
た。
【0017】そこで本発明は、中抜け現象を抑制するこ
とによりレーザの発振開始後のレーザ光の出力低下を抑
え、さらに出力向上を行い、高出力,高効率のレーザ光
を得ることのできる金属蒸気レーザ装置を提供すること
を目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、バッファガスが供給される真空容器と、
真空容器内に配置された放電電極と、電極に電圧を印加
することによりバッファガス中で放電を起こさせる電源
とを備え、真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放
電により加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励
起してレーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、
レーザ媒質金属の温度を検出する温度測定装置を設け、
この温度測定装置がレーザ媒質金属の溶解温度を検出し
た後に真空容器内に少なくとも一種類以上の分子状ガス
を供給するように構成されたことを特徴としている。
【0019】
【作用】上述したように、レーザ媒質金属(金属粒子)
が溶解したことを温度測定装置で検出した後に少なくと
も一種類以上の分子状ガスを供給する構成とすれば、レ
ーザ光の出力を最大に維持することが可能となる。
【0020】レーザ媒質金属が溶解したことを知るため
には、金属蒸気の蒸気圧,金属の温度,金属の原子スペ
クトル線,放電電流値,放電電圧値,放電抵抗値,スイ
ッチング素子の電流などを検出する方法が挙げられる。
また、レーザが発振した後に真空容器内に少なくとも一
種類以上の分子状ガスを供給するように構成してもよ
い。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施例に係る金属
蒸気レーザ装置を示す装置構成図である。
【0023】金属蒸気レーザ装置1は、バッファガスを
封入した真空容器2を有し、この真空容器2内には、断
熱材3およびプラズマ管4が配置されており、全体とし
て略円筒状に形成されている。プラズマ管4は例えば耐
熱性セラミックで形成されている。また、プラズマ管4
の両端付近には放電電極5,6が配置され、放電電極
5,6とプラズマ管4とで囲まれた空間が放電部7とな
っている。放電部7の直径(口径)は、ここでは80mm
(断面積約50cm2 )のものを用いている。
【0024】放電電極5,6は、電圧を印加するパルス
高電圧電源8に接続している。また、真空容器2の両端
は窓9,10で閉止されており、真空容器2内を密封状態
に保っている。さらに、窓9,10の外側には出力ミラー
11と全反射ミラー12からなる共振器が設置されている。
また、プラズマ管4の内部にはレーザ媒質金属である金
属粒子13が載置されている。なお金属粒子13としては、
例えば金,銅などが選択されるが、ここでは銅が用いら
れている。
【0025】また金属粒子13の表面温度は、放射温度計
などからなる温度測定装置30により測定され、測定信号
は後述する分子状ガス供給装置16に入力されるようにな
っている。
【0026】真空容器2は、バッファガス供給装置14お
よび排気装置15にそれぞれ連通している。また、本発明
では、バッファガス供給装置14の他に分子状ガス供給装
置16が設けられている。ここでは、バッファガスとして
希ガスであるネオンガスが、分子状ガスとして水素が用
いられている。バッファガス供給装置14と分子状ガス供
給装置16は、ガス混合器17を介して連通され、管路18を
介して真空容器2と接続している。なお、分子状ガス供
給装置16から、バッファガスと分子状ガスとの混合ガス
を供給してもよい。これらバッファガス,分子状ガス
は、排気装置15により排出可能に構成されており、これ
らガスが真空容器2内を低気圧下で流れることになる。
排気装置15はロータリーポンプなどにより構成される。
【0027】金属蒸気レーザ装置1によってレーザを発
振する場合には、まず真空容器2内を真空にし、バッフ
ァガス供給装置14を制御して真空容器2内に希ガスから
なるバッファガスのみを供給する。そしてパルス高電圧
電源8によって放電電極5,6間に電圧を印加し、放電
部7で放電を行う。この放電によってプラズマ管4が加
熱され、プラズマ管4内に載置された金属粒子13が放電
加熱されて溶融し、金属蒸気が発生する。そしてこの蒸
気として存在する金属原子を放電により励起し、光を発
生させる。発生した光は共振器である両ミラー11,12 に
よって増幅されてレーザ光となり、出力ミラー11からレ
ーザ光Lが放射される。
【0028】本実施例では、金属粒子13の表面温度は温
度測定装置30により逐次測定することができる。金属粒
子13(ここでは銅)の融解温度はあらかじめ知られてい
るので、温度測定装置30がこの融解温度を検出すると分
子状ガス供給装置16に制御信号を送るように構成されて
いる。分子状ガス供給装置16の制御により、バッファガ
ス供給装置14からのバッファガス(希ガス)に対して分
子状ガスが混合される。これにより、混合ガスは管路18
を介して真空容器2内に供給される。
【0029】続いて、本発明によるレーザの発振出力に
ついて、金属粒子が溶解した後、(金属蒸気の温度が所
定値以上となった状態で、)分子状ガスを混合した場合
において、分子状ガスとバッファガスとの混合比を種々
変化させて実験した結果を説明する。
【0030】図2は、金属粒子13の表面温度が約121
0℃になった時以降、すなわち銅蒸気の蒸気圧がバッフ
ァガス圧の25Torrに対して約10−2%となった時の
温度となった時以降に水素を供給し、金属粒子13の表面
温度とレーザ出力との時間変化を調べたものである。レ
ーザの発振後約1時間経過すると、バッファガスと分子
状ガスとの混合比が最適な混合比となるためその出力が
ピークに達するが、同図からも明らかなように、銅蒸気
の蒸気圧がバッファガス圧の30Torrに対して10−2
%となる温度で水素を真空容器2内に供給すると、その
後のレーザ出力の低下が防止されることがわかる。な
お、バッファガスのガス圧と金属粒子の表面温度との間
には一定の相関関係があり、例えばバッファガスである
ネオンガスの圧力が25Torrの時の、温度に対する銅蒸
気とネオンガスとの比の関係は図17のようになってい
る。
【0031】このような本発明において、以下に示すよ
うな方法でG/Y比の確認を行ったのでその結果を示
す。
【0032】図3は、中抜け現象の大小を判断するため
のG/Y比を検出するための装置構成図である。図3に
示すように、緑色の発振ラインと黄色の発振ラインを求
める測定装置19は、発振したレーザ光Lの一部を反射さ
せて取り出すミラー41と、このミラー41により取り出さ
れたレーザ光のうち波長510.0nmと波長578.3
nmの光を分離するミラー42と、ミラー42によって分離さ
れた緑色の光と黄色の光を検出する検出器43,44と、こ
れら緑色の光と黄色の光とからG/Y比を演算する演算
器45とで構成されている。また演算器45からの信号を分
子状ガス供給装置16に与えることによって分子状ガス供
給装置16を駆動し、分子状ガスを適当な混合比で自動的
に供給するようになっている。
【0033】図4はG/Y比と水素の添加量との関係を
示した実験データである。図4からもわかるよう水素を
混合しない場合のG/Y比と比較して水素を混合した場
合のG/Y比は大きくなっていることがわかる。特に、
この例では水素の混合比が0.6%の時にG/Y比がピ
ークに達している。
【0034】図5は、発振したレーザ光の径方向の強度
分布を示したものであり、ここでは水素の混合比が0.
6%の時の時間変化を示したものである。
【0035】図5(a)は水素を添加しない場合のもの
であり、同図からもわかるようにレーザ光の径方向中心
部での出力はほとんど観測されず、中抜け現象が生じて
いることがはっきりわかる。これに対して図5(b)の
ように銅の溶解後水素を0.6%添加した場合は、レー
ザ光の径方向中心部の出力が時間とともに増加して、中
抜け現象が改善されていることがわかる。
【0036】また、図6は水素の添加量に対するレーザ
光の出力(相対値)の関係を示した実験データである。
同図からもわかるように、水素の添加量が0.1%〜
4.0%の間では、バッファガスと金属蒸気との混合比
をレーザの発振強度を高い値に維持することができ、レ
ーザ光の出力を向上させることができた。この出力向上
は、放電電力密度の大きい時、繰り返し周波数が大きい
時に特に有効であることがわかった。また、特に水素の
添加量が1.0%〜1.5%の場合に最大値となること
が確認された。
【0037】なお、本発明において分子状ガスを混合す
るタイミングとしては、金属粒子が溶解した時点以降で
あればいつでもよい。その中でもレーザが発振したこと
を検出した後に分子状ガスを混合するのが比較的簡便で
ある。逆に、金属粒子が溶解する前に分子状ガスを混合
すると放電が不安定になり、レーザ装置の使用が実用上
不可能となる。このような放電の不安定性は、放電部の
口径が大きな金属蒸気レーザ装置程顕著に現れるもので
あり、本実施例の如く直径80mmの大口径を有するもの
であると発明の効果は絶大である。
【0038】続いて、本発明の第2の実施例を説明す
る。
【0039】図7は、本発明の第2の実施例に係る金属
蒸気レーザ装置を示す装置構成図である。なお、第1の
実施例と同一構成要素には同一符号を付して重複する説
明を省略する。
【0040】本実施例が第1の実施例と異なる点は、金
属粒子が溶解した後でさらにレーザが発振した状態で分
子状ガスを混合する構成となっている点にある。
【0041】つまり、図7に示す如く、本実施例の金属
蒸気レーザ装置21には、ミラー11を透過したレーザ光L
の一部を反射するミラー22と、このミラー22により反射
したレーザ光を検出するレーザ光検出器23とが設けられ
ている。またレーザ光検出器23からの信号は、分子状ガ
ス供給装置16に入力されるようになっている。
【0042】このような構成の本実施例では、発振した
レーザ光Lがミラー11を透過すると、その一部はミラー
22によって反射し、レーザ光検出器23により与えられ
る。これによって発光スペクトル線が観測されるので、
レーザが発振した場合、これが自動的に確認される。レ
ーザが発振した後には、レーザ光検出器23は分子状ガス
供給装置16に検出信号を与える。分子状ガス供給装置16
はこの検出信号を受けて駆動され、ガス混合器17に分子
状ガスを送る。ガス混合器17はバッファガスと分子状ガ
スとを適当な混合比で真空容器2内に供給する。これに
よって第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0043】なお、レーザが発振したことを検出する方
法としては、上述のように発光スペクトルを観測する方
法の他にも種々の方法を利用することができる。
【0044】また図8に示す金属蒸気レーザ装置31のよ
うに、銅の金属粒子が溶解した時に発生する銅の原子ス
ペクトル線をスペクトル検出器32で観測できるような構
成としてもよい。この検出信号をトリガ信号として分子
状ガス供給装置16を駆動することができる。図9は、銅
の原子スペクトル線を検出し水素添加した場合の実験結
果である。銅の原子スペクトル線を検出した後に分子状
ガスを供給することにより、レーザ出力をほぼ最大値付
近に維持することができる。
【0045】また図10のように、パルス高電圧電源8の
電流を検出する電流検出器33を設けて比較器35によりレ
ーザ発振前の電流値Iと比較する構成の金属蒸気レーザ
装置41としてもよい。また同様に、図11に示すように、
パルス高電圧電源8の電圧を検出する電圧検出器34を設
けて比較器36によりレーザ発振前の電圧値Vと比較する
構成の金属蒸気レーザ装置51としたり、あるいは図12に
示すように、電流検出器33と電圧検出器34との検出信号
から抵抗検出器38で抵抗値を検出し、比較器37によりレ
ーザ発振前の抵抗値Rと比較する構成の金属蒸気レーザ
装置61としてもよい。
【0046】これら図10〜図12の場合、検出される電流
値,電圧値,抵抗値は例えば図13のような変化を示すの
で、分子状ガス供給の基準値をそれぞれI1 ,V1 ,R
1 とするとI>I1 ,V<V1 ,あるいはR<R1 とな
った時点(図中の矢印の時点)以降に分子状ガスを供給
するようにすればよい。
【0047】さらに図14に示すように、放電電圧,放電
電流のピーク発生時刻tv ,ti の差τ1 が銅蒸気の発
生と共に大きくなることを利用し、差τ1 が所定の値以
上になった時に分子状ガスを供給するようにしてもよ
い。
【0048】さらに図15に示すように放電回路60の設け
られた金属蒸気レーザ装置71において、電極5,6間に
パルス電圧を印加するために繰り返し開閉されるスイッ
チング素子52を用い、このスイッチング素子52に流れる
電流波形中の第1パルスt1と第2パルスt2との時間間隔
τ2 をパルス検出器58で検出し(図16参照)、この時間
間隔が所定値以下になった後に分子状ガス供給装置16に
信号を与えて少なくとも一種類以上の分子状ガスを供給
するようにしてもよい。なお、ここで放電回路60は充電
電源53,パルス発生器54,ダイオード55,抵抗56,コン
デンサ57で構成されている。
【0049】一般には、放電を開始してから現格の電圧
まで上昇させるとき、印加電圧はプラズマ管の温度上昇
を考慮して徐々に上昇させるようにしている。プラズマ
管の温度と銅の温度とには相関関係があり、したがって
電圧コントローラあるいは電圧プローブにより印加電圧
を検出することによって、ある印加電圧になった時に分
子状ガスをバッファガスに混合すれば、必然的に銅の溶
解した後に混合したことに等しくなる。
【0050】また、印加電圧が時間の関数として設定さ
れている時は、例えば放電を開始してから一定時間後に
分子状ガスを添加することにより本発明の効果を得るこ
とができる。
【0051】その他にも、プラズマ抵抗,放電電流波形
と放電電圧波形を観測する方法などを利用して分子状ガ
スの供給タイミングを決定することが可能である。
【0052】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0053】例えば、上記各実施例ではガス混合器17で
バッファガスと分子状ガスとを混合する構成としたが、
分子状ガスとバッファガスとを真空容器3内で直接混合
する方法などを採用することもできる。
【0054】また、バッファガスとしてはネオン,ヘリ
ウム等の希ガス全般を利用することができる。また、分
子状ガスとしては、水素,酸素,窒素,二酸化炭素,一
酸化炭素,メタン,エタンガス,あるいは水素を含む分
子状ガス等を用いることができる。これらのガスのいず
れを選択しても上記実施例と同様の効果を期待すること
ができる。
【0055】なお、上述の各実施例では、分子状ガスと
して水素のみを供給する方法を示したが、水素と酸素な
どとの混合ガスその他水素を含む分子状ガスとして真空
容器3内に供給するなど、他の方法を利用することもで
きる。つまり、少なくとも一種類以上の分子状ガスを供
給できる構成であればよい。
【0056】また、レーザ媒質金属として銅の他に金,
ストロンチウム等の他の元素の金属を用いた蒸気レーザ
装置にも適用することができる。
【0057】また、金属粒子の溶解など分子状ガスの供
給タイミングの確認、および分子状ガスの供給は、必ず
しも自動的に行う必要は無く、作業員の操作により行う
ことも可能である。
【0058】また、各実施例では放電部として直径80
mmのものを用いたが、直径60mm(断面積約25cm2
)〜120mm(断面積約120cm2 )の範囲で同様
の効果を得ることができる。放電部の断面形状は円に限
らず、多角形であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザの発振開始後のレーザの出力低下が抑制され、高出
力,高効率のレーザを発振することが可能な金属蒸気レ
ーザ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る金属蒸気レーザ装
置を示す装置構成図。
【図2】本発明の金属蒸気レーザ装置によるレーザ出力
の時間的変化を示すグラフ。
【図3】G/Y比を検出するための装置構成図。
【図4】G/Y比と水素の添加量との関係を示すグラ
フ。
【図5】発振したレーザ光の径方向の強度分布を示す
図。
【図6】水素の添加量に対するレーザの出力の関係を示
すグラフ。
【図7】本発明の第2の実施例に係る金属蒸気レーザ装
置を示す装置構成図。
【図8】レーザが発振したことを検出する他の方法を備
えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図9】レーザが発振したことを検出する他の方法を備
えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図10】レーザが発振したことを検出する他の方法を
備えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図11】レーザが発振したことを検出する他の方法を
備えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図12】レーザが発振したことを検出する他の方法を
備えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図13】検出される電流値,電圧値,抵抗値の時間変
化を示すグラフ。
【図14】レーザが発振したことを検出する他の方法を
示す図。
【図15】レーザが発振したことを検出する他の方法を
示す図。
【図16】レーザが発振したことを検出する他の方法を
備えた金属蒸気レーザ装置を示す装置構成図。
【図17】バッファガスのガス圧に対する金属蒸気圧の
比と金属粒子の表面温度Tとの関係を示すグラフ。
【図18】従来の金属蒸気レーザ装置を示す装置構成
図。
【図19】従来の金属蒸気レーザ装置によるレーザ出力
の時間的変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1,21,31,41,51,61,71…金属蒸気レーザ装置 2…真空容器 4…プラズマ管 5,6…放電電極 8…パルス高電圧電源 13…金属粒子 14…バッファガス供給装置 16…分子状ガス供給装置 17…ガス混合器 23…レーザ光検出器 30…温度測定装置 32…スペクトル検出器 L…レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 郁男 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 総合研究所内 (72)発明者 井関 康 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 総合研究所内 (72)発明者 小川 朋子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 総合研究所内 (72)発明者 木村 博信 神奈川県横浜市磯子区新杉田8番地 株 式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 青木 延忠 神奈川県横浜市磯子区新杉田8番地 株 式会社東芝 横浜事業所内 (56)参考文献 特開 平1−232781(JP,A) 特開 平6−77610(JP,A) Japanese Jouranl of Applied Physics Vol.25 No.11 p.1677− 1679 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/227

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、前記レーザ媒質金属の温度を検出する温度測定装置を設
    け、この温度測定装置が前記レーザ媒質金属の溶解温度
    を検出した後に前記真空容器内に少なくとも一種類以上
    の分子状ガスを供給するようにした ことを特徴とする金
    属蒸気レーザ装置。
  2. 【請求項2】金属蒸気の蒸気圧が前記バッファガスの1
    −2 %となった時の温度以上となった後に前真空容器
    内に少なくとも一種類の分子状ガスを供給するように構
    成されたことを特徴とする請求項1記載の金属蒸気レー
    ザ装置。
  3. 【請求項3】前記分子状ガスの供給量は、バッファガス
    の0.1%以上4.0%以下であることを特徴とする請
    求項1記載の金属蒸気レーザ装置。
  4. 【請求項4】レーザの放電面積が25cm 以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の金属蒸気レーザ装置。
  5. 【請求項5】分子状ガスとして水素を用いることを特徴
    とする請求項1記載の金属蒸気レーザ装置。
  6. 【請求項6】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属蒸気の蒸気圧を検出し、この蒸気圧が所定値以
    上となった後に前記真空容器内に少なくとも一種類以上
    の分子状ガスを供給するようにしたことを特徴とする
    属蒸気レーザ装置。
  7. 【請求項7】前記蒸気圧が前記バッファガスの10 −2
    %となった後に前真空容器内に少なくとも一種類の分子
    状ガスを供給するように構成されたことを特徴とする請
    求項6記載の金属蒸気レーザ装置。
  8. 【請求項8】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属蒸気の原子スペクトル線を検出し、原子スペク
    トル線が発光した後に前記真空容器内に少なくとも一種
    類以上の分子状ガスを供給するようにしたことを特徴と
    する 金属蒸気レーザ装置。
  9. 【請求項9】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を 発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属レーザ装置の放電電流値を検出し、この放電電
    流値が所定値以上となった後に前記真空容器内に少なく
    とも一種類以上の分子状ガスを供給するようにしたこと
    を特徴とする 金属蒸気レーザ装置。
  10. 【請求項10】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属レーザ装置の放電電圧値を検出し、この放電電
    圧値が所定値以下となった後に前記真空容器内に少なく
    とも一種類以上の分子状ガスを供給するようにしたこと
    を特徴とする 金属蒸気レーザ装置。
  11. 【請求項11】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属レーザ装置の放電電流値とその発生時間、およ
    び放電のための電圧値とその発生時間を検出し、放電電
    流値ピークの時刻と放電電圧値ピークの時刻の差が所定
    値以上となった後に前記真空容器内に少なくとも一種類
    以上の分子状ガスを供給するようにしたことを特徴とす
    金属蒸気レーザ装置。
  12. 【請求項12】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記金属レーザ装置の放電電流値と電圧値とから求まる
    放電抵抗値が所定値以下となった後に前記真空容器内に
    少なくとも一種類以上の分子状ガスを供給するようにし
    たことを特徴とする 金属蒸気レーザ装置。
  13. 【請求項13】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極に電圧を印加することにより前記バッファガス
    中で放電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 レーザが発振した後に前記真空容器内に少なくとも一種
    類以上の分子状ガスを供給するようにしたことを特徴と
    する 金属蒸気レーザ装置。
  14. 【請求項14】バッファガスが供給される真空容器と、 前記真空容器内に配置された放電電極と、 前記電極間にスイッチング素子を繰り返し開閉させてパ
    ルス電圧を印加することにより前記バッファガス中で放
    電を起こさせる電源とを備え、 前記真空容器内に載置されたレーザ媒質金属を放電によ
    り加熱して金属蒸気を発生し、この金属蒸気を励起して
    レーザを発振する金属蒸気レーザ装置において、 前記スイッチング素子に流れる電流波形中の第1のパル
    スと第2のパルスとの 時間間隔が任意の設定値以下に達
    した後、少なくとも一種類以上の分子状ガスを添加する
    ことを特徴とする金属蒸気レーザ装置。
JP10013892A 1991-03-27 1992-03-27 金属蒸気レーザ装置 Expired - Fee Related JP3150410B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10013892A JP3150410B2 (ja) 1991-03-27 1992-03-27 金属蒸気レーザ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-63502 1991-03-27
JP6350291 1991-03-27
JP10013892A JP3150410B2 (ja) 1991-03-27 1992-03-27 金属蒸気レーザ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05136504A JPH05136504A (ja) 1993-06-01
JP3150410B2 true JP3150410B2 (ja) 2001-03-26

Family

ID=26404627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10013892A Expired - Fee Related JP3150410B2 (ja) 1991-03-27 1992-03-27 金属蒸気レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3150410B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5927218B2 (ja) * 2014-03-12 2016-06-01 ファナック株式会社 放電管を備えるレーザ発振器、およびレーザ加工装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Japanese Jouranl of Applied Physics Vol.25 No.11 p.1677−1679

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05136504A (ja) 1993-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5247535A (en) Apparatus for preionization of gas in a pulsed gas laser
Lavrukhin et al. Self-terminating barium ion laser at 614.2 nm
US5283800A (en) Metal vapor laser apparatus and method
JP3150410B2 (ja) 金属蒸気レーザ装置
JPH0631160U (ja) 再結合レーザ
Andreev et al. Plasma-sheet CO2 laser
JPH0421357B2 (ja)
Satov et al. Characteristics of a pulse–periodic CO 2 laser for applications in the field of laser-produced plasma
Vuchkov et al. Optimization of a UV Cu/sup+/laser excited by pulse-longitudinal Ne-CuBr discharge
Turner et al. Characteristics of the HCN Laser Radiation at High‐Excitation Currents
JP3061937B2 (ja) 金属蒸気レーザ装置
Aoki et al. Acoustic waves excited by Q-switched CO2 laser
Baksht et al. Determination of the negative hydrogen ion concentration in a cesium-hydrogen discharge
Krasjukov et al. Investigation of physical processes in atmospheric pressure e-beam CO2 laser
Yasuda et al. Population Difference and Pulse-Mode Optogalvanic Effect on Hel (23S-33P) 388.9-nm
JP2633604B2 (ja) 金属蒸気レーザ装置
Wang et al. Adsorption of bromine in CuBr laser
Klimkin et al. Investigation of the dependence of the output power of a laser utilizing infrared ytterbium lines on the pump pulse repetition frequency
Azarov et al. Open barrier discharge as Xe laser pumping source
Niederlohner et al. An investigation of the pseudospark discharge in neon
Lodes et al. Atmospheric glow discharge plasmas using a microhollow cathode device
Zietkiewicz et al. Design and performance of a transverse discharge, UV-preionized mercury-bromide laser
NEW HUNTSVILLE, AL 35899
Beloglazov et al. Emittance and current measurements of electron beams induced by excimer lasers on Zn targets
Mathew et al. Discharge instabilities in high-pressure helium-fluorine laser gas mixtures

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees