JP3149233B2 - 光ファイバケーブル用クロージャ - Google Patents

光ファイバケーブル用クロージャ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバの格納能力が
増強された光ファイバケーブル用クロージャに関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブルの構造がいかなるものであって
も、一定長のケーブルの端部における伝送媒体を他の長
さのケーブルの隣接端部における対応する伝送媒体に継
ぎ合わせ接続する手段を設ける必要がある。金属導体を
継ぎ合わせ接続する場合はこれらの金属導体を急角度で
折り曲げて他の接続部分に接近させるのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような継き合せ
クロージャ内で金属導体と共に使用される継き合せの手
法はガラス光ファイバの物理的性質のためその採用が排
除されている。クロージャ内の光ファイバの取扱いは光
ファイバのサイズが小さく、比較的脆いことから特殊な
検討が必要とされている。ファイバのコア内に光がもは
や全体として含まれなくなる許容曲げ半径以上に光ファ
イバが、屈曲されると伝送能力は損われることになる。
さらに、これらの光ファイバは脆く、それらの予測され
た寿命は、最小曲げ半径以上に曲げられると低減する。
伝送特性に規則的に影響を与えずに光ファイバを曲げる
ことができる半径は光ファイバが破壊される半径よりか
なり大きいのが一般的である。光ファイバを製造するた
めに使用される材料であるガラスおよびシリカの強度は
いくつかの点ではスチールより強度が大きいが、光ファ
イバは、応力や延びにもろく、ファイバを容易に損傷さ
せる微少表面欠陥に起因して上記のような強度を有さな
いのが普通である。
【0004】これらの問題は、将来補修や再配置がなさ
れ得るように個々の光ファイバが継ぎ合わされなければ
ならない多重ファイバケーブルにおいては特に厳しいも
のである。さらに、通常ファイバのゆるみ(slack) は継
き合せ部に隣接して設けられなければならない。このゆ
るみを設ける必要性は適切な光ファイバクロージャを設
ける問題をさらに複雑にする。
【0005】光ファイバを溶融または機械的手段により
継ぎ合わせるときは、ファイバ端部の準備および接合の
ため継き合せケースからファイバを引き出せるように十
分なゆるみのあるファイバを設ける必要がある。多重フ
ァイバケーブルの場合は、このゆるみを保存し、継き合
せ部を保護し、ファイバを規則的に保持する方法が必要
である。これらの継き合せ部を光ファイバと継き合せ部
の再配置を容易にするためたやすくアクセスできるべき
である。
【0006】さらに、市販されている継ぎ合わせ配置に
は一連の種類の異なるものが知られている。クロージャ
はこれらの継ぎ合わせ配置のうち少なくともより一般的
なものは収容できるものでなければならない。また、近
い将来実施される可能性のある、ファイバの需要者への
構築に向けての需要という点から、クロージャは技術的
に従来知られているものよりさらに多数の継き合せ部を
収容できるものでなければならない。
【0007】以上の問題点は、光ファイバケーブルの端
部を現場で継ぎ合わせる必要がある限り解消されなけれ
ばならない。したがって、継ぎ合わせを容易にし、光フ
ァイバを適切に保護する新たなクロージャが希求され
る。このような継き合せクロージャには、数種類の継ぎ
合わせ配置を保護する手段が含まれなければならない。
【0008】当然のことではあるが、ファイバスプライ
ス構成体および継き合せクロージャは従来通り得ること
ができる。従来のある光ファイバケーブルクロージャで
は、曲げ半径が制御された光ファイバ遷移部分が各々の
ケーブルから丁番固定された構成体トイレに固着され
る。この配置によれば不注意によるファイバの曲げ危険
なしに使用中の光ファイバに対するアクセスが容易にな
る。しかし、ケーブル内の光ファイバの異なるトレイに
対する配置の実施はいく分やっかいであり、ケ−ブルか
らトレイへの遷移部分においてファイバの保護が欠如し
ている。この問題はW.H.Benselらに対して1990
年4月22に付与された米国特許第4,927,227
号に示された構成により解決されている。この特許で
は、支持部材は光ファイバブレークアウト部を支持する
支持ベースおよび複数の継き合せトレイを有している。
このブレークアウト部分は、ファイバがトレイの一方に
案内される前にユーザによるファイバのグループへの分
離を可能にするものである。しかしながら、この特許の
クロージャにおいても、保存能力が制限され、また多く
の異なる所望の継ぎ合わせ配置を収容する能力が欠如し
ている。最近の考え方によれば各々のトレイは36個の
継き合せ部を保存する必要がある。さらに他のクロージ
ャにおいては、各々のトレイは、各々のネストが複数の
継ぎ合わせ配置を受けることを許容するたわみ性材料か
ら形成された複数のネストを有している。しかしなが
ら、これらのネストの全ては、いくつかのものは即座に
は、または永久に使用されないが、各トレイに一体的に
構成されている。
【0009】従来技術で明らかに欠如しているものは光
ファイバの格納能力が増強された光ファイバクロージャ
である。増強された格納能力とは、従来のクロージャよ
り継き合せ格納空間量が増強されているだけでなく異な
る種類の継ぎ合わせ配置を格納蓄積する能力を意味する
と考えられる。さらに、外被を管理するためには、上記
のクロージャは、所定範囲内で、各々のトレイに収容で
きる一連の継き合せを選択する柔軟性を製造者が有する
ようなものでなければならない。
【0010】したがって本発明は上記従来の光ファイバ
クロージャの問題点を解消する光ファイバクロージャを
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、請求項
1に示したクロージャが提供され、さらに請求項7に示
した組織化モジュールが提供される。
【0012】
【実施例】図1を参照すると、一般に参照番号20によ
り示される光ファイバケーブルクロージャが示してあ
る。この光ファイバケーブルクロージャ20は、一般に
参照番号22により示され、光ファイバ21−21が継
ぎ合わされおよび/または格納蓄積されるケーブル継ぎ
合わせ終端アセンブリ(図2も参照)とカバー23を備
えている。カバー23は円筒形状をなし、開端部25と
閉端部27とを備えている。ケーブル継ぎ合わせ終端ア
センブリ22をカバー23に組み付けるため、カバーの
開端部25にケーブル継ぎ合わせ終端アセンブリが挿入
され、閉端部に向けて移動される。以下の説明は2本の
ケーブル28および29の継ぎ合わせについてなされる
が、クロージャ20は、継ぎ合わされる付加的なケーブ
ル対を収容できるか、または将来の分岐ケーブルに対す
る継ぎ合わせに備えて光ファイバを格納蓄積するために
使用できることが認識されるべきである。
【0013】図1からさらにわかるように、ケーブル継
ぎ合わせ終端アセンブリ22はケーブル入口部30を有
している。このケーブル入口部30は2つの隔置された
端部板34および36を備え、それらの各々はディスク
状をなし、端部板34は外部端部板と呼ばれ、端部板3
6は内部端部板と呼ばれる。これらの端部板34、36
の各々は成形プラスチックガラス強化ポリプロピレンで
形成されると好適である。2つの端部板34、36は中
央のスタッドおよび3つの周辺配置スタンドオフ39−
39により隔置され、組み付けられた関係をなして保持
される。これらのスタンドオフは内部端部板36と一体
に成形され、その1つが図2に示してある。端部板の各
々は3つの卵形状開口を備え、そのうち外部端部板34
のものは41、43、および45で示され、内部端部板
36のものは図示はしてないが、外部板の開口と整合さ
れている。端部板のさらに詳細な図は、ここで引用によ
り取り込む上記米国特許第4,927,227号に示さ
れている。
【0014】開口43にはエラストマー材からなるグロ
メット50(図2参照)が配置される。このグロメット
50には2つの通路が設けられ、これらの通路を通して
継き合わされるケーブル28、29が延在する。同様
に、上記グロメット50と整合され、2つの通路を有す
るクロメット54が端部板36の開口内に配置される。
さらに、グロメット50は接地線59−59または接地
リボンのグロメットを通しての通過を許容する開口を備
えている。継ぎ合わされる2本のケーブルは整合された
グロメット50および54の通路を通して延在するよう
に構成されるが、各々の接地線59は、これが2つの端
部板の間で終端されることから単に初めのグロメットを
通して延在する必要があるだけである。
【0015】もし、2本以上のケーブルがクロージャ2
0で継ぎ合わされるべきことが初めから知られていない
ときは、端部板の他の2つの組の整合された開口がダミ
ープラグと共に差し止められる。クロージャ20におい
てより多くのケーブルが継ぎ合わされる必要があるとき
は、ダミープラグの一方または両者が除去され、グロメ
ット50、54に類似の1対のまたは複数対のグロメッ
トと置き代えられる。
【0016】外部端部板34の外側には保持ヨーク62
(図1参照)が配置され、この保持ヨーク62は3つの
等角度で延在するリブ64−64を備えている。端部板
34および36に確保された中央スタッドはヨークの中
央開口を通して延在し、さらにノブがスタッドに向けら
れ、確保されたヨークを適切に保持している。ヨーク6
2の作用は、プラグおよびグロメットを適切に保持する
と共にクロージャ構造を安定化することにある。リブ6
4−64の各々はクロス部材65に終端する。
【0017】端部板34および36の間には意図しない
運動に対してケーブル28および29を確保すると共に
各ケーブルの金属要素との接地接続を確立する装置が配
置される。2つのグロメット間でケーブルを確保する方
法も重要である。この部位でケーブルを適切に確保する
ことにより不必要な力が内部グロメットを通して継き合
せ作業に伝えられないようになされる。このような確保
および接地手段の詳細な説明は上記米国特許第4,92
7,227号に示されている。
【0018】ケーブル継き合せ部支持アセンブリ100
(図2参照)が内部端部板36および中央スタッドから
片持支持される。このケーブル継き合せ部支持アセンブ
リ100はフレーム101を有しており、このフレーム
101は側壁102−102およびその自由端部105
に端部ダム104を有している。側壁102−102の
各々は複数のピン108−108を有する突出ウイング
部分106を備え、上記ピンは内方に延在すると共に突
出ウイング部分に沿って段階状に配列される。
【0019】すでに示したように、ケーブル端部板36
を越えてケーブル継き合せ部支持アセンブリ32内に延
在する光ファイバケーブル28、29の1部はシールド
およびそれから除去されているその他の外装成分を有す
る。各々のケーブルのコアチューブ111または複数の
チューブが端部板36を通して延在し、さらに光ファイ
バブレークアウト部110と係合するように延在する。
ケーブルがリボン式のときは、製造者はファイバを分離
せずにまたそれらをチューブ内に配置せずに継き合せト
レイにリボンを案内するように選択する。
【0020】光ファイバブレークアウト部110はケー
ブル構造体内の複数の光ファイバ間での、ブレークアウ
ト部からクロージャ20の特定継ぎ合わせ領域への1つ
以上のチューブ内の光ファイバの再グループ化への遷移
を行うために用いられる。ケーブルの各々のコアチュー
ブ111はファイバブレークアウト部の1端部における
仕切りの間に形成されたチャネルに受用されるように構
成される。コアチューブ111は、ケーブルの光ファイ
バのみがチャネルを越え、ブレークアウト部に延在する
ようにケーブルの残る部分から除去される。ファイバブ
レークアウト部110内では、光ファイバが組織化さ
れ、所定のグループをなしてプラスチック案内チューブ
115−115(図2参照)内に挿入される。これらの
チューブ115−115は、各々の一端部がファイバブ
レークアウト部の対向端部、すなわちフレーム101の
自由端部105に向かう方向の端部における仕切りの間
に形成されたチャネルに受容される。リッド119がブ
レークアウト部110をカバー(図2参照)て裸のコー
テングされた光ファイバ21−21を内部に保護する。
【0021】チューブ115−115がブレークアウト
部110から現われた後、チューブの各々は反転形状を
なして案内され、内部端部板36に向け逆に方向づけら
れる。この方向では、チューブ115−115は、継ぎ
合わせがそれぞれに対してなされる複数のトレイ120
−120(図1、図2、および図3参照)の選択された
ものに案内され、確保される。フレーム101の自由端
部内にはフォームパッド117が配置され、このフォー
ムパッド117はピン121−121にわたって受容さ
れ、操作中にブレークアウト部110と自由端部105
の間にループをなして格納されるファイバを緩衝するよ
うに作用する。
【0022】トレイ120−120はフレーム101に
枢支装着され、それぞれ複数の継ぎ合わされた光ファイ
バ部分を保持するように構成される。各々のトレイは例
えばポリカーボネートなどのプラスチック材で形成さ
れ、1対の対向ピン108−108に枢支装着されると
好適である。このような丁番配置は上記米国特許第4,
927,227号に示されている。
【0023】さらに、各々のトレイ120は複数のオー
バハング部分127−127を有している。チャネル1
23−123を通してトレイに進入したチューブから延
在する光ファイバ(図3参照)はトレイの継ぎ合わせ部
分に向けて転回される前にこれらのオーバハング部分1
27−127の下方を案内される。
【0024】各々のトレイ120はこれに関係して丁番
ロック板130(図1および図3参照)を有している。
この丁番ロック板130は光ファイバ進入端部でトレイ
を横ぎって拡がり、さらにトレイの開口132−132
に受容される4本のロックピン131−131を有す
る。トレイの丁番端部に隣接する丁番ロック板130の
反対端部は切欠きを有する。丁番ロック板130がトレ
イ120に組み付けられるとき、トレイの枢支運動を容
易にする丁番動作が完了する。
【0025】丁番ロック板130はいくつかの作用を有
している。すなわち、丁番ロック板130はその関係す
るトレイ120に対する丁番動作を完了するだけでな
く、トレイ内の、光ファイバを収容する、進入チューブ
115−115またはリボンを確保する。また、タング
部133はスラックファイバのループがトレイから除去
されないように作用する。トレイ120の丁番ロック板
端部において、光ファイバが配置され、光ファイバブレ
ークアウト部から案内されるチューブ115−115が
チャネル123−123(図3を参照)を通してトレイ
継き合せ領域に延在することが想起される。丁番ロック
板はこれらのチャネルをカバーし、これによりチューブ
状ファイバまたはリボンを意図しない移動に対して確保
すると好適である。さらに、この丁番ロック板は、トレ
イ内に支承される継き合せに対する過度の力の転送を防
止すると共に光ファイバを所望の位置に保持するのに有
効なフィンガを有している。また、チャネル123内に
配置される各々のチューブ115またはリボンの要部
は、チューブまたはリボンの表面に係合して内部にチュ
ーブまたはリボンを確保する接着層を有するフォームス
トリップでラップされる。
【0026】各々のトレイ120はさらに1対の戻り止
め134−134を有しており、これらの戻り止めはト
レイの端部135から垂下すると共に継き合せ部が装着
されるものと逆のトレイの主要表面から垂下するもので
ある。これらの戻り止めは、フレーム101に形成され
たへこみ部に配置されると共に下のトレイに対してスナ
ップロックするように構成されている。最も内部のトレ
イ120はフレーム101内に配置されるので、フレー
ムの弾性ラッチはトレイの端面138にわたる位置にス
ナップ嵌めされ、フレームに確保されたトレイを保持す
る。各々の引き続くトレイはフレーム101に装着され
るので、その戻り止めは予め装着されたトレイの内面に
わたってスナップロックして引き続くトレイを先行する
トレイを保持するように作用する。使用時には、各々の
トレイは、これが枢支旋回されて下にあるトレイ上に支
承された継き合せを露出する前に下にあるトレイから解
放されるように作用する。
【0027】クロージャ20は、ケーブル内にグループ
化された光ファイバ21−21の保護された遷移部を、
他の再グループ化された複数の光ファイバに継ぎ合せる
べき継ぎ合わせトレイ120−120に案内されるチュ
ーブ115−115内でグループをなして再配置される
こととして、見込んでおくものである。この遷移部が光
ファイバブレークアウト部110内に発生され、これに
より不注意な損傷から光ファイバ21−21を保護する
ように作用する。
【0028】各々のトレイ120は、従来のクロージャ
のもの以上に補強されて、クロージャ20内に延在する
ケーブルの光ファイバに対して複数の接続配置を格納す
る装置を備えている。このような配置はコネクタまたは
継ぎ合わせ装置または融解法により形成された継き合せ
を備えてもよい。これらの装置は、従来のクロージャよ
りも補強された各々のトレイ上に格納される継き合せの
個数のみならず複数の異なる市販継き合せ部のいずれか
が収容されるように構成されている。図3に最良に示し
たように、各々のトレイ120は、通常は各々が0.0
51cm(0.020インチ)程度の深さを有する複数の
長方形状の比較的浅いへこみ部139−139を有する
ように形成される。
【0029】さらに、継ぎ合わせ組織化モジュール14
0がへこみ部の各々に受容されるように構成される。好
適な実施例においては、モジュール140−140の各
々は6つの光ファイバ継き合せを保持するように構成さ
れる。
【0030】図4を参照すると、各々の継ぎ合わせモジ
ュール140はホルダ142を備え、このホルダ142
は、ベース144、2つの側壁146−146、および
開放端部148、149を備えている。さらに、側壁1
46−146の一方は1つのオーバハングタブ151を
有するように形成されるが、他方の側壁は2つのオーバ
ハングタブ153−153を有するように形成される。
さらに、ベース144は複数の平行な長方形状スロット
155−155を有するように形成される。好適な実施
例においては、ベース144はこのような6つのスロッ
トを備えている。
【0031】各々のホルダ142にはインサート160
が配置されるように構成され、このインサート160は
複数の市販光ファイバ継き合せ配置のいずれかを用いて
形成される複数の光ファイバ継き合せを格納するように
構成される。各々のインサートは使用される特定の接続
配置の構成を受け入れる材料から形成される。
【0032】図4に示したように、インサート160は
2つの側壁161−161を備え、これらの壁の間には
複数の仕切り162−162が配置される。側壁の各々
および仕切りの各々は一般に中央に配置されたスロット
付き開口164を備えており、これらの開口はインサー
トを横切って横方向に整合される。各々の側壁161と
これに隣接する仕切り162の間にはネスト165が形
成され、さらに仕切りの隣接するもの間にはネスト16
7が形成される。各々のネストは、図4に示したように
モジュールの下部表面に向けて開口し、さらにスロット
155−155の1つと整合される。さらに、隣接する
側壁および仕切りまたは複数の仕切りの端部は部分16
9および171により示されるように拡大され、端部に
沿って幅が低減された溝173および174を提供す
る。さらに、溝173および174の各々の外部に面す
る部分はそれぞれボア部176および177に向けて開
口し、このボア部は上記拡大部分を通してインサートの
外側の面178から延在している。
【0033】インサート160は複数の市販継ぎ合わせ
装置のいずれかを収容するように構成される。1つのよ
く知られた継ぎ合わせ構成は、クリーブ、スリーブ、お
よびリーブ(CSL)継ぎ合わせ装置と呼ばれる装置で
ある。1つのこのようなCSL継ぎ合わせ装置180は
J.Aberson らにより1989年11月20日に提出さ
れた特許出願継続番号第07/439,747号に示さ
れており、これは図5に図示してある。この装置はガラ
ス製の円筒状毛細チューブ部材181を備えており、こ
の部材はその長手方向軸線から偏心し、この部材を通し
て形成された通路を有している。この毛細チューブ部材
は溝の形態をなす通路の要部がスロットにより形成され
た平表面を横切って延在するようにスロットを備えてい
る。この毛細チューブ部材181はハウジング183内
に装着される。ばねクランプ184が上記平表面から隔
置された第1位置でハウジングに装着され、ファイバ端
部の溝内へのそう入を許容する。クランプは、その要部
が上記平表面の少なくとも一部に沿いファイバ端部に係
合して互いに確保された整合関係をなしてファイバ端部
を保持することをもたらす位置でそれがハウジングに確
保される第2位置に対して移動自在である。
【0034】図5を参照すると、いわゆるCSL継ぎ合
わせ装置180がインサート160に容易に収容される
状況が示してある。図からわかるように、各々のCSL
装置のばねクランプ184が側壁および仕切りのスロッ
ト付き開口内に嵌合している。ハウジング183はネス
ト165、167の一方に配置され、継ぎ合わされたフ
ァイバ21−21はボア部176−176または177
−177を通して外方に延在する。
【0035】市販のクリーブ、スリーブ、およびリーブ
継ぎ合わせ装置は、3MCompanyにより市販されているF
iberlok(商標)と呼ばれるものである。このような装
置190は図6に一般的に示してあり、インサート16
0およびホルダ142内に収容されている。ホルダ14
2のスロット155−155はFiberlokの装置の下部を
収容し、これによりわずかに大きな高さを有する継ぎ合
わせ装置も組織化モジュール内に配置できる。勿論、イ
ンサート160はより大きな高さで形成することがで
き、これによりスロット155−155に対する必要性
を回避できる。
【0036】よく知られた溶融継き合せ法においては、
継ぎ合わされる2本の光ファイバの端部からコーティン
グ材料が除去される。溶融法により裸の端部を継ぎ合わ
せた後、これらの裸の継ぎ合せ部分は適切な材料で再コ
ーティングが施される。溶融継き合わせ法の場合、再コ
ーティング部分191−191はインサート160(図
7参照)に受容され、ボア部176−176および17
7−177内に保持される。
【0037】各々の継ぎ合わせ組織化モジュールを、こ
れを配置するトレイ120のへこみ139(図3参照)
の表面に確保するために、ホルダの下部表面191はカ
バー層193を有する接着材192を備えている。モジ
ュールをトレイに確保したいときは、製造者はカバー層
193を除去し、接着材192をへこみ139の表面に
係合させる。
【0038】2つのモジュール140−140がトレイ
120内に並んで配置されると、タブ151および15
3−153は重要な機能を提供する。各々のタブ151
は隣接モジュールのタブ153−153の間に配置さ
れ、スラックファイバを格納するチャネルを提供する。
ファイバはモジュール間に形成されたチャネルに簡単に
配置することができる。タブははさみ込まれ(図3参
照)、ファイバを付加または除去する蛇行路を形成す
る。ただし、ファイバの剛性のためタブの下からのファ
イバの抜けが防止される。
【0039】かなり前の説明で示したように継ぎ合わせ
が実現された後、製造者は最外部トレイ120にわたっ
てカバーを設ける。次に、製造者は継ぎ合わせ終端アセ
ンブリ22をカバー23に組み付ける。カバー23に終
端アセンブリ22をそう入し、締付けバンド201(図
1参照)をカバーのリム202(図2参照)および外側
端部板34周りに配置させる。締付けバンド201をカ
バーおよび端部板周りに締結させ、これらのカバーおよ
び端部板を確保し、終端アセンブリをカバー23に保持
する。端部板の各々はカバー23と協働してクロージャ
を封止し、汚染物の意図しない進入または加圧空気のは
け口に対処するようにする。
【0040】端部板間には必要に応じて適切な封入剤を
充填してもよい。あるいは、他の適切な防水配置を使用
してもよい。
【0041】本発明のクロージャは従来のクロージャよ
り優れた多くの利点を有している。各々のトレイ120
に格納される光ファイバ継き合せ部の個数のみならず、
収容される継ぎ合わせ配置の種類においても格納能力が
増強される。各々の弾性インサート160は、継き合せ
部または継ぎ合わせ装置から延在する光ファイバに対し
て過度に大きな力を印加させずに継ぎ合わせ装置を確実
に格納するように作用する。
【0042】組織化装置、すなわち継ぎ合わせ組織化モ
ジュールの設計はモジュール式でなされ、6継き合せに
対する容量を有している。これは、この組織化モジュー
ルが光ファイバケーブルで通常見られる6および12個
のファイバユニットおよびリボンにしたがって与えられ
る点で都合がよい。
【0043】さらに、本発明のクロージャの組織化モジ
ュールは他の用途にも転用することができる。継ぎ合わ
せ装置を保持することが望まれる状況で使用してもよ
い。さらに、その配向は水平、垂直または傾斜するよう
にしてもよい。
【0044】図8および図9はトレイ120の平面図で
あり、光ファイバ21−21の案内路を例示した図であ
る。図8は、この図内で眺めたときの上部5モジュール
の各々に対する通常の案内配置を示しており、図9は丁
番ロック板130に最近接するモジュールに対するもの
を示している。図8に示したように、チューブはその丁
番ロック板端部でトレイに進入し、さらに比較的短距離
の後、チューブから出現し、組織化モジュール140−
140の一つに案内される。光ファイバにおける過度に
鋭い半径の曲げを回避するために、図8で見て、トレイ
120の左側に沿って延在する光ファイバはトレイの端
部135に沿って案内され、次に、図8に示したように
再び、丁番ロック板に向けてトレイの右手側に沿って逆
方向に案内され、さらに数個の組織化モジュールの長さ
を経た後オーバハングしたタブ151および153−1
53により形成されたチャネル内のトレイを横切って案
内される。ファイバが隣接モジュールの間のチャネルか
ら出現した後、ファイバは再び端部135に向けて案内
され、端部135に隣接するモジュールの継ぎ合わせ接
続の個別接続部に取り出される。
【0045】図9において、進入したチューブは丁番ロ
ック板でトレイ120に入り、比較的短距離の後、ファ
イバがチューブから出現し、さらに丁番ロック板に隣接
するモジュールと次の隣接モジュールの間でオーバハン
グタブ151および153−153により形成されたチ
ャネルのトレイを横切って延在する。チャネルから現わ
れたファイバは、その後トレイの側壁に沿って延在し、
トレイの端部135周りにループを形成する。次に、こ
れらの光ファイバは、図9に示したように再び最も左の
側壁に沿って延在し、丁番ロック板に向う方向に延在
し、特定のファイバはトレイの丁番ロック端部に最近接
するモジュールに向け内方に転回されるようにユニット
またはリボンから出現する。
【0046】組織化モジュールの他の実施例が図10に
示され、一般に参照番号220で表わされている。この
インサート220はコンプライアント材からなり、側壁
222−222および仕切り224−224の内方に面
する表面に拡設リブ226−226を備えることを除く
とインサート160と構造的に同等である。リブ226
−226は、側壁と隣接仕切りの間に形成されたチャネ
ルに受容された継ぎ合わせ配置および仕切りの間に形成
された継ぎ合わせ配置の確保の増強に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブル終端アセンブリおよびカバーを有する
本発明のクロージャの全体斜視図である。
【図2】図1のケーブル終端アセンブリおよびカバーの
一部断面で示した側面図である。
【図3】図1のケーブル継ぎ合わせ終端アセンブリの継
き合せトレイの拡大斜視図である。
【図4】ケーブル終端アセンブリの継き合せトレイの継
き合せ組織化モジュール、および複数の継ぎ合わせ配置
を保持するように構成されたインサートを示す展開斜視
図である。
【図5】種類の異なる継ぎ合わせ配置を収容するために
使用される継き合せ組織化モジュールの斜視図である。
【図6】種類の異なる継ぎ合わせ配置を収容するために
使用される継き合せ組織化モジュールの斜視図である。
【図7】種類の異なる継ぎ合わせ配置を収容するために
使用される継き合せ組織化モジュールの斜視図である。
【図8】組織化モジュールを内部に支持するトレイを示
すと共に継き合せ組織化モジュールのネストへの光ファ
イバの案内状態を示す平面図である。
【図9】組織化モジュールを内部に支持するトレイを示
すと共に継き合せ組織化モジュールのネストへの光ファ
イバの案内状態を示す平面図である。
【図10】図4のインサートの他の実施例を示す図であ
る。
【符号の説明】
20 光ファイバケーブルクロージャ 21−21 光ファイバ 22 ケーブル継ぎ合わせ終端アセンブリ 23 カバー 25 開端部 27 閉端部 28、29 ケーブル 30 ケーブル進入部 34、36 端部板 39−39 スタンドオフ 41、43、45 開口 50、54 グロメット 59 接地線 62 保持ヨーク 64−64 リブ 100 ケーブル継き合せ部支持アセンブリ 102−102 側壁 104 端部ダム 106 突出ウイング部分 108−108 ピン 110 光ファイバブレークアウト部 111 コアタブ 115−115 プラスチック製案内チューブ 119 リッド 120−120 トレイ 123−123 チャネル 127−127 オーバハング部分 130 丁番ロック板 139−139 へこみ 140−140 モジュール 142 ホルダ 146−146、161−161 側壁 173、174 溝 160 インサート 176 ボア部 184 ばねクランプ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−138306(JP,A) 米国特許4927227(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 G02B 6/24

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉端部と開端部とを有するカバーと、こ
    のカバー内に配置されるように構成されたケーブル終端
    アッセンブリとを備える光ファイバケーブル用クロージ
    ャであって、 前記ケーブル終端アッセンブリは、接続配置部を設ける
    べきケーブルを通過させ、前記クロージャの中へ送り込
    むためのケーブル導入手段と、このケーブル導入手段か
    ら延びるとともに前記カバーの前記閉端部に隣接して配
    置されるように構成される自由端を有する支持手段と、
    この支持手段に取り付けられるとともにケーブルの光フ
    ァイバの光学的に接続される部分を保持するための少な
    くとも一つのトレーとを備える光ファイバケーブル用ク
    ロージャにおいて、 前記少なくとも一つのトレーに取り付けられ、異なる種
    類の接続配置部を含む複数の光学ファイバ接続配置部を
    保持するためのたわみ性手段を含む少なくとも一つの組
    織化モジュールを具備することを特徴とする光ファイバ
    ケーブル用クロージャ。
  2. 【請求項2】 前記各組織化モジュールは、ホルダと、
    このホルダに支持されるように構成され、たわみ性材料
    からなり、内部に形成された複数のネストを有するイン
    サートを含む請求項1記載のクロージャ。
  3. 【請求項3】 前記インサートは複数の平行に長手方向
    に延びるネストを内部に含んで形成され、前記インサー
    トの各終端で前記各ネストは前記インサートの外表面に
    開いている溝及び前記インサートの終端面に開いている
    ボア部にそれぞれに連通し、各前記インサートは向かい
    合った側壁と前記ネスト間に形成された複数の仕切り部
    とを含み、前記側壁の各々及び前記仕切り部の各々はス
    ロットが設けられ、前記側壁内及び前記仕切り部の各々
    前記スロットは前記インサートを横切って横方向に
    されている請求項2記載のクロージャ。
  4. 【請求項4】 前記ホルダは前記インサートの表面に係
    合し複数の長手方向に延びたスロットが開いている表面
    が設けられ、前記長手方向に延びたスロットは前記イン
    サートが前記ホルダに支持されている時に前記インサー
    ト内の前記ネストに整合し、前記ホルダの反対側の表面
    は接着剤材料が設けられて前記ホルダをトレーの表面に
    固定している請求項3記載のクロージャ。
  5. 【請求項5】 前記ホルダは前記側壁に沿ってタブが設
    けられ、2つの前記インサートが互いに隣接して配置さ
    れた時、隣接する側壁の前記タブがはさみ込まれて光学
    ファイバを受容するためのチャネルを形成している請求
    項3記載のクロージャ。
  6. 【請求項6】 前記各インサートはこれが取り付けられ
    るホルダから分離することが可能である請求項2記載の
    クロージャ。
  7. 【請求項7】 少なくとも一つの光学ファイバ接続配置
    部を保持するための組織化モジュールにおいて、前記モ
    ジュールが、 支持表面に付着させることができるホルダと、 このホルダに支持され、各々が光学ファイバ接続配置部
    を受容するように構成されている複数のネストを含み、
    たわみ性材料からなり、前記ネストの各々において複数
    の光学接続配置部の受容及び保持を容易にする形状を有
    するインサートであって、前記たわみ性材料は各ネスト
    へ導入される光学接続配置部の構成に従うことを特徴と
    する組織化モジュール。
  8. 【請求項8】 前記インサートは複数の平行のネストを
    内部に含んで形成され、前記インサートの各終端で前記
    各ネストは前記インサートの外表面に開いている溝及び
    前記インサートの終端面に開いているボア部にそれぞれ
    に連通している請求項7記載の組織化モジュール。
  9. 【請求項9】 前記各インサートは向かい合った側壁と
    前記ネスト間に形成された複数の仕切り部とを含み、前
    記側壁の各々及び前記仕切り部の各々はスロットが設け
    られ、前記側壁内及び前記仕切り部の各々の前記スロッ
    トは前記インサートを横切って横方向に整列されている
    請求項8記載の組織化モジュール。
  10. 【請求項10】 前記ホルダは前記インサートの表面に
    係合し複数の長手方向に延びたスロットが開いている表
    面が設けられ、前記長手方向に延びたスロットは前記イ
    ンサートが前記ホルダに支持されている時に前記インサ
    ート内の前記ネストに整合している請求項9記載の組織
    化モジュール。
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