JP3144111U - 放電管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケース部材12の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材14,14で気密に封止することによって気密外囲器16を形成すると共に、該気密外囲器16内に放電ガスを封入し、また、上記蓋部材14,14の放電電極部18,18間に放電間隙22を形成すると共に、ケース部材12の内壁面24に、その両端が、蓋部材14,14と微小放電間隙26を隔てて配置された複数のトリガ放電膜28を形成し、さらに、上記放電電極部18の表面に、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物が含有された被膜30を形成した。
【選択図】図1
Description
また、上記ケース部材62の内壁面74の円周方向に、微小放電間隙76を隔てて対向配置された一対のトリガ放電膜78,78が、複数組形成されている。一対のトリガ放電膜78,78の内、一方のトリガ放電膜78は、一方の放電電極部68と電気的に接続され、他方のトリガ放電膜78は、他方の放電電極部68と電気的に接続されている。
上記気密外囲器66内に封入する放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。また、希ガスあるいは不活性ガスの単体又は混合ガスと、ハロゲンを含む気体やO2等の負極性ガスとの混合ガスが該当する。
すなわち、本考案に係る放電管は、複数の放電電極を放電間隙を隔てて配置すると共に、これを放電ガスと共に気密外囲器内に封入してなる放電管において、上記放電電極の表面に、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物が含有された被膜を形成したことを特徴とする。
放電電極部18と接合部20を備えた上記蓋部材14は、無酸素銅や、無酸素銅にジルコニウム(Zr)を含有させたジルコニウム銅で構成されている。尚、ケース部材12の端面と蓋部材14の接合部20とは、銀ろう等のシール材(図示せず)を介して気密封止されている。
上記トリガ放電膜28は、カーボン系材料等の導電性材料で構成されている。このトリガ放電膜28は、例えば、カーボン系材料より成る芯材を擦り付けることにより形成することができる。
この被膜30は、臭化セシウムの粉末とチタンの粉末とモリブデン酸カリウムの粉末の混合物を、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに添加したものを、放電電極部18表面に塗布することによって形成することができる。また、臭化セシウムの添加された上記バインダー中に、チタンの粉末及びモリブデン酸カリウムの粉末を加えて混合したものを、放電電極部18表面に塗布して形成することもできる。
この場合、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合割合は、臭化セシウムが10〜70重量%、チタンが10〜70重量%、モリブデン酸カリウムが10〜70重量%と成すのが、初期放電開始電圧の上昇を効果的に防止する上で好ましい。
また、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物と、バインダーとの配合割合は、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物が0.01〜40重量%、バインダーが99.99〜60重量%と成される。
尚、バインダー中の珪酸ナトリウム溶液と純水との配合割合は、珪酸ナトリウム溶液が0.01〜70重量%、純水が99.99〜30重量%の配合割合で混合される。
本考案の放電管10の被膜30中に含有されたモリブデン酸カリウムは、耐スパッタ性に優れているため、スパッタされた被膜30の構成材料が、トリガ放電膜28に付着・堆積する量が減少し、その結果、トリガ放電膜28のトリガ放電(沿面コロナ放電)生成機能の毀損が防止され、初期放電遅れの抑制に寄与するものと考えられる。
また、上記被膜30中に含有されたチタンは、イオン化傾向が極めて大きいことから、該チタンが放電ガス分子をイオン化させ、その結果、気密外囲器16内に放電の種火となるイオンを多量に供給できることも、初期放電遅れの抑制に寄与するものである。
尚、初期放電開始電圧は、放電管を繰り返し動作させた場合における初回の放電開始電圧のことをいい、この初期放電開始電圧に続く2回目以降の放電開始電圧を追随放電開始電圧という。
尚、本考案の放電管10は、臭化セシウムの粉末2g、チタンの粉末2g、モリブデン酸カリウムの粉末1gの混合物をバインダー20g(珪酸ナトリウム溶液12g+純水8g)に添加したものを、放電電極部18表面に塗布して被膜30を形成した。従って、この場合の臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合割合は、臭化セシウムが40重量%、チタンが40重量%、モリブデン酸カリウムが20重量%、すなわち重量比で2:2:1と成されている。
また、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物(5g)と、バインダー(20g)との配合割合は、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物が20重量%、バインダーが80重量%、すなわち重量比で1:4と成されている。
これに対し、本考案の放電管10の場合(図3のグラフA)には、放電回数が50万回となっても初期放電開始電圧が殆ど一定であり、従って暗中においても放電遅れを生じることがなく長寿命化が実現されている。
また、本考案の放電管10は、150℃という高温環境下において、放電回数が50万回となっても初期放電開始電圧が殆ど一定に保たれており、耐熱性にも優れていることが判る。
而して、本考案の放電管10がスイッチングスパークギャップとして用いられる場合には、少なくとも周波数200Hz(5ms)間隔で繰り返し動作させた場合でも安定した放電開始電圧が得られることが求められるが、更にその用途によっては400Hz(2.5ms)の間隔で繰り返し動作させた場合でも安定した放電開始電圧が得られることが要求される。
本考案の放電管10の変形例は、放電電極部18の表面に凹部32を形成すると共に、該凹部32内面に上記被膜30を形成したことにより、周波数特性に優れた放電管10を実現することができる。
本考案の放電管10の変形例は、放電電極部18表面に形成した凹部32内面に、上記被膜30を形成したことにより、放電電極部18表面の凹部29内面のみに放電が生成することとなる。その結果、早期点弧や続流の発生が抑制され、短い周期で繰り返し動作させた場合においても、規定電圧(図6の場合、800V)で安定的に放電生成が可能になると考えられる。
12 ケース部材
14 蓋部材
16 気密外囲器
18 放電電極部
22 放電間隙
26 微小放電間隙
28 トリガ放電膜
30 被膜
32 凹部
Claims (3)
- 複数の放電電極を放電間隙を隔てて配置すると共に、これを放電ガスと共に気密外囲器内に封入してなる放電管において、上記放電電極の表面に、臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合物が含有された被膜を形成したことを特徴とする放電管。
- 上記放電電極の表面に凹部を形成すると共に、該凹部内面に、上記被膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載の放電管。
- 上記臭化セシウム、チタン及びモリブデン酸カリウムの混合割合は、臭化セシウムが10〜70重量%、チタンが10〜70重量%、モリブデン酸カリウムが10〜70重量%と成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放電管。
Priority Applications (1)
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JP2008003805U JP3144111U (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 放電管 |
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JP2008003805U JP3144111U (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 放電管 |
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JP2005183545A Continuation JP2007005129A (ja) | 2005-06-23 | 2005-06-23 | 放電管 |
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JP3144111U true JP3144111U (ja) | 2008-08-14 |
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ID=43293990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008003805U Expired - Lifetime JP3144111U (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 放電管 |
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JP (1) | JP3144111U (ja) |
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2008
- 2008-06-06 JP JP2008003805U patent/JP3144111U/ja not_active Expired - Lifetime
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