JP3144000U - 異音ピツクアップユニット - Google Patents

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孝志 雄川
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株式会社ワイ・イー・シー
株式会社メイルリバー
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Abstract

【課題】被測定機器面への高い密着性を必要としないマイクを使用して,電気機器から発生する各種の異音を測定するピックアップユニットの最大の課題である,周囲雑音による影響の排除,ならびに簡単なセッティングを実現することにより,極めて簡易な構造により測定対象が発する異音を安定,確実にピックアップする。
【解決手段】マイク2を内装し,周囲の雑音を遮音し,被測定機器が発する異音を効率良くマイク2に集音するために真鍮などの高比重な金属を用い,かつ重量の無効な増加を防ぐために,ほぼ一様な厚さで形成するドーム型の音響ピース1に,保持具4を着脱自在に装着し,保持具4に構成される吸盤6や粘着材など,被測定機器面の平滑状況に応じて使い分けが可能な保持部材を被測定機器面に吸着,粘着させて,音響ピース1の下端面を被測定機器面に接触保持する。
【選択図】図1

Description

マイクを内装し,真鍮など高比重な金属で形成する音響ピースの下底面を異音の被測定機器面に接触保持することにより,電気機器が発する各種の異音を,周囲の雑音,ならびに被測定機器面の平滑状態に影響されず,安定,確実にピックアップ出来る,異音ピツクアップユニット。
電気機器において発生する各種の異音を測定するセンサーとしては,加速度センサー,振動センサー,マイクなど種々実用化されており,何れも0〜20KHz程度の異音をピツクアップして分析することが可能である。しかし,被測定機器面への接触に関して,加速度センサー,振動センサーなどは,高い密着性が必要であるため,接着テープなどによる貼り付けが行われるなど,セッティングに手間がかかる難点を有する。この点で,マイクは高い密着性は必要とせずセッティングが簡単なため,電子聴診器などでも多く利用されている。これら異音をピツクアップするセンサーに関しては,周囲雑音による影響の排除,ならびに被測定機器面への簡単で安定した装着が最大の課題である。周囲雑音による影響の排除としては,マイクを複数使用して周囲雑音成分をキャンセルする方法,装着に関しては,複雑な機構構造により被測定機器面に押圧する方法などが実用化されているが,いずれに関しても,簡単ではなく,セッティングがし難く,測定に手間取るなど多くの課題を有している。
考案が解決しようとする課題
被測定機器面への高い密着性を必要としないマイクを使用して,電気機器から発生する各種の異音を測定するピックアップユニットの最大の課題である,周囲雑音による影響の排除,ならびに簡単なセッティングを実現することにより,極めて簡易な構造により被測定機器が発する異音を安定,確実にピックアップする。
課題を解決するための手段
マイクを内装し,周囲の雑音を遮音し,被測定機器が発する異音を効率良くマイクに集音するために真鍮などの高比重な金属を用い,かつ重量の無効な増加を防ぐために,ほぼ一様な厚さで形成するドーム型の音響ピースに,保持具を着脱自在に装着し,保持具に構成される吸盤や粘着材など,被測定機器面の平滑状況に応じて使い分けが可能な保持部材を被測定機器面に吸着,粘着させて,音響ピースの下端面を被測定機器面に接触保持する。
考案の効果
異音を測定するピックアップユニットとして,被測定機器面への高い密着性を必要としないマイクを使用し,真鍮などの高比重な金属を用い,かつ重量の無効な増加を防ぐために,ほぼ一様な厚さでドーム型に形成する音響ピースにより周囲の雑音を遮蔽し,吸盤や粘着材などの保持部材により音響ピースを被測定機器面に接触保持するとともに,被測定機器面の平滑状況に応じて使い分けが可能な保持部材を被測定機器面に吸着,粘着させて,音響ピースの下端面を被測定機器面に接触保持することにより,極めて簡易な構造で,周囲の雑音,ならびに被測定機器面の状態に影響されず,被測定機器が発する異音を安定,確実にピックアップすることが出来る。
図1に本考案による異音ピックアップユニットの外観斜視図を示し,図2に音響ピースの概略断面図を示す。1は音響ピースで,真鍮やステンレスなどの高比重な金属でドーム型9に構成され,コンデンサーマイク2が内装される。被測定機器面10の異音はマイクに集音され,リード線3により処理回路に送られ,所要増幅,A/D変換,高速フーリエ変換などの処理,分析が行われる。高比重な金属の音響ピースは周囲の音を遮音するとともに,被測定機器面の異音をマイクに効率良く集音する機能を有する。異音はマイクにより集音するため,音響ピースを被測定機器面に強く押圧する必要は無いが,周囲の音の漏れ込みを防ぐ意味からも,適度に押圧されていることが望ましい。また,音響ピースを被測定機器面の側面に装着することも有る為,出来るだけ軽量であることが望ましく,無効な重量を防ぐため音響ピースはほぼ一様な厚さで形成し,無駄な肉厚を防ぐ。なぜなら,高比重な金属による遮音効果は部分的に厚くしても重量が増加するのみで,遮音効果の向上には余り寄与しない。
保持具4は保持部材を押圧するために弾力性を有するアーム5,保持部材の吸盤6,ならびに粘着材の粘着プレート8などにより,音響ピースを被測定機器面に接触保持する。被測定機器面の平滑度が粗い場合には,吸盤の気密性が保てないために吸盤による吸着は困難であり粘着プレートが適しているが,平滑度の高い被測定機器面に対しては,剥離に難が有る粘着プレートより剥離構造7による剥離が容易な吸盤の適用が望ましいなど,被測定機器面の平滑状態により適用する保持部材を最適に選択して使用することが望ましい。図1(1)では,被測定機器面に粘着プレート8を吸着させ,粘着プレート面に吸盤6を吸着させて,被測定機器面の平滑状態による影響を軽減する複合的な保持部材の構成例を示している。図3(1)は樹脂によるベース13に粘着材14を取り付けた粘着タイプ,(2)は吸盤6タイプ,(3)ぱ粘着プレート8と吸盤6の複合的なタイプの保持部材を示し,被測定機器面の平滑状態に応じて選択して使用する。
図4は音響ピースに対する保持具の配置パターンを示す。(1)は保持部材1ケ,(2)は2ケ,(3)は3ケで構成される保持具で音響ピースを保持する状態を示している。使用する保持部材の数は,音響ピースのサイズ,重量などで決定するが,保持部材のサイズが大きい場合は少ない数で保持可能となる。図5は請求項2に記される保持部材設置フリーの例として,保持具のアームが回転軸11で回転可能な構造にされているため被測定機器面に対して吸盤などの保持部材を設置フリーにすることが出来る。さらにアームを伸縮可能,屈曲可能に構成して音響ピースと保持部材の位置関係を調節することが出来る。図6は請求項3に記す,音響ピースの下端面に粘着材を保持部材として直接装着する構造の音響ピースの概略断面図を示す。粘着材12は音響ピースと被測定機器面の両方に粘着させる構造であり,汚れた場合は水洗いにより粘着力の再生が可能である。
音響ピースは厚さ4mm,最大径40mm,高さ30mmの真鍮で構成し,マイクはコンデンサーマイク,粘着材は厚さ3mmのポリウレタン,吸盤はエラストマー,保持具はアクリルで構成した。マイクはコンデンタイプには限らず,ダイナミックタイプでも良い。アームに関しては,適度な弾性により音響ピースを被測定機器面に押圧する機能を有するとともに,樹脂,金属などにより変形自在な形状に構成すると,保持部材の設定の自由度が拡大する。また,音響ピースのサイズは大きいほど集音効果が大きいとともに,吸盤なども大きいほど吸着力は強くなるなど,材質,サイズ,デイメンジョン,形状,構成方法などは,本考案の趣旨を逸脱しない範囲であれば種々変形実施が可能である。
本考案による異音ピックアップユニットの外観斜視図を示す 音響ピースの概略断面図を示す 保持部材の外観斜視図を示す 保持具の配置パターンを示す 設置フリーな保持具の外観斜視図 粘着プレートを下端面に装着した音響ピースの概略断面図を示すー
符号の説明
1 音響ピース 9 金属ドーム
2 マイク 10 被測定機器面
3 マイクケーブル 11 回転軸
4 保持具 12 粘着材
5 アーム 13 ベース
6 吸盤 14 粘着材
7 剥離部材
8 粘着プレート

Claims (3)

  1. マイクを内装した音響ピースを,着脱自在な保持具により適切な押圧で被測定機器面に接触保持することにより,電気機器が発する異音をピツクアップするユニットに関し,周囲の雑音を遮音し,被測定機器が発する異音を効率良くマイクに集音するために真鍮などの高比重な金属を用い,かつ重量の無効な増加を防ぐために,ほぼ一様な厚さで形成するドーム型の音響ピースに,保持具を着脱自在に装着し,保持具に構成される吸盤や粘着材など,被測定機器面の平滑状況に応じて使い分けが可能な保持部材を被測定機器面に吸着,粘着させて,音響ピースの下端面を被測定機器面に接触保持することにより,周囲の雑音や被測定機器面の平滑状況に影響されず,被測定機器が発する異音を簡易な構造で,安定,確実にピックアップ出来る,異音ピツクアップユニット。
  2. 音響ピースと保持部材の位置関係を調節する構造を備える保持具を用いて,音響ピースの下端面を被測定機器面に接触保持する,請求項1に記載する,異音ピツクアップユニット。
  3. 音響ピースの下底面に保持部材として粘着材を装着し,粘着材の粘着力により音響ピースを被測定機器面に接触保持する,請求項1に記載する,異音ピツクアップユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021063728A (ja) * 2019-10-15 2021-04-22 株式会社川本製作所 軸受異常検出装置

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