JP3142716B2 - 呼吸器への一酸化窒素の供給装置 - Google Patents

呼吸器への一酸化窒素の供給装置

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JP3142716B2 JP06113493A JP11349394A JP3142716B2 JP 3142716 B2 JP3142716 B2 JP 3142716B2 JP 06113493 A JP06113493 A JP 06113493A JP 11349394 A JP11349394 A JP 11349394A JP 3142716 B2 JP3142716 B2 JP 3142716B2
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裕一 石部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療分野における人工
呼吸器の吸気系に(殊に人工呼吸器のYピースまたはそ
れより肺側に)一酸化窒素(NO)を供給する装置に関
するものである。さらに詳しくは、人工呼吸器の吸気系
に一酸化窒素を供給するにあたり、吸気に同調して最適
のタイミングで最適の量の一酸化窒素を供給する装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療分野においては、急性、重症の呼吸
不全や、手術侵襲が大きい場合の術後の呼吸管理を目的
として、人工呼吸器を用いて器械的に患者に呼吸させる
療法がとられている。人工呼吸により肺の換気障害や酸
素化障害が改善され、また自発呼吸を肩代りすることで
呼吸筋の疲労が少なくなり、酸素消費量、二酸化炭素産
出量が少なくなる。
【0003】人工呼吸器は、通常、酸素と空気とが本体
に供給されるようにされており、酸素ブレンダーによっ
て両者の混合比率を調節して任意の酸素濃度となしたも
のを患者に吸入させる。この場合、酸素濃度の調節され
た混合ガスは、決められた呼吸回数、換気量、呼吸パタ
ーンに従って、送気弁の開閉により呼吸回路を通って患
者の肺へ供給される。
【0004】供給されるガスは、人工呼吸器本体より出
ている蛇管を通り、患者の口元から気道へ挿入された気
管内チューブの末端より吐出吹送され、患者体内(気
管、肺)へ拡散される。蛇管の途中には加湿器が設置さ
れており、患者へ供給されるガスはほぼ体温(37℃)
と同じ温度に加温され、100%飽和状態の湿度に調節
されている。
【0005】最近、上記療法において、極低濃度(1〜
80ppm )の一酸化窒素を空気/酸素混合ガスと一緒に
吸入させると著しい肺血管拡張作用が奏され、酸素化障
害の改善と肺高血圧に選択的に効果があることが判明し
た(たとえば、「実験医学、Vol. 9, No. 11, p1347-13
51 (1991) 」の「血管弛緩因子としてのNO」と題する
解説記事参照)。これは、一酸化窒素は換気の維持され
ている肺領域でのみ肺血管拡張作用を発現してその領域
への肺血流量を増加させ、換気・血流比を改善するから
である。そして一酸化窒素は血中のヘモグロビンにより
不活性化されるので、体血圧は低下しない。
【0006】一般に血管を拡張させることは、たとえば
ニトログリセリンの適用により達成できるが、その血管
拡張作用は全身に及び、しかも一旦適用すれば一定時間
持続するので、患者の症状の変化に即応できないという
制約がある。これに対し微量の一酸化窒素を吸入させる
と即効的に肺動脈血管のみが選択的に拡張され、しかも
一酸化窒素の吸入を停止すると肺動脈血管拡張作用は直
ちに停止する。従って一酸化窒素の吸入方式によれば、
患者の症状を見ながら、副作用の少ない適切な措置をと
ることができるのである。
【0007】この観点から、人工呼吸器を利用した一酸
化窒素の吸入システムが2,3提案されている。
【0008】たとえば、米国UCSDメディカルセンタ
ー(UCSD Medical Center) は、1992年12月12〜
15日開催の米国呼吸療法協会第38回大会兼展示会(A
MERICAN ASSOCIATION FOR RESPIRATORY CARE 38TH ANNU
AL CONVENTION AND EXHIBITION (DECEMBER 12-15, 199
2))の「呼吸療法公開フォーラム(RESPIRATORY CARE OPE
N FORUM) 」で、「人工呼吸器のためのNO供給システ
ム(Nitric Oxide Delivery System for Volume Ventila
tors) 」と題して、ピュリタン・ベネット社(Puritan-B
ennett Corp.) のベネット7200(Bennett 7200)型の
人工呼吸器を利用した一酸化窒素供給システムを紹介し
ている。(第1の方式と呼ぶことにする。)
【0009】この一酸化窒素供給システムは、人工呼吸
器の空気接続口に窒素ガスで稀釈された一酸化窒素を供
給して本体内の酸素ブレンダーによリ一酸化窒素と酸素
の混合比率を調整して一酸化窒素の混合ガスとなし、加
湿器、蛇管、気管内チューブを経て肺に供給するシステ
ムである。もう少し具体的に述べると、500ppm の一
酸化窒素と高純度窒素はブレンダーにより混合される。
ブレンダーの出口は人工呼吸器の空気入口に接続されて
いる。一酸化窒素と窒素との混合ガスは、人工呼吸器の
中の酸素ブレンダーで酸素と混合され、一酸化窒素+窒
素+酸素の混合ガスとして患者に送気される。排ガスは
除害装置を通り、吸引のアウトレットより排出される。
【0010】ドイツ麻酔学会誌Der Anaesthesist (199
3) 42: 175-178 には、「一酸化窒素吸入(Inhaliertes
Stickstoffmonoxid) 」と題するフライブルク大学付属
病院麻酔科の論文が掲載されており、シーメンス社(Sie
mens-Elema) のServo 900Cという人工呼吸器に、別ユニ
ットで容積を制御した一酸化窒素を、電磁弁の開閉によ
り、本体から出た蛇管部に同調供給させるシステムが紹
介されている。このシステムは、人工呼吸器でセットさ
れた換気量ごとに任意の一酸化窒素濃度になるように圧
力と一酸化窒素供給時間を制御することにより、呼気に
同調供給するものである。(第2の方式と呼ぶことにす
る。)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一酸化窒素は毒性ガス
に指定されており、ACGIH(米国産業衛生政府専門
官会議)の勧告する積算平均許容濃度(TWA)は25
ppm である。一酸化窒素は酸素共存下で二酸化窒素(N
2 )に転換しやすく、特に人工呼吸器のように酸素濃
度が大気より高い場合にはその転換速度が酸素分圧に比
例する形でさらに速くなる。
【0012】二酸化窒素は、一酸化窒素に比べ、より毒
性が強く、同様のTWAは3ppm である。また二酸化窒
素は水と反応し、反応性の高い硝酸(HNO3 )を形成
する点でも大きな間題となる。二酸化窒素は吸入により
肺水腫など強い肺機能障害を起こすことが知られてお
り、一酸化窒素吸入療法においてはその濃度管理、特に
二酸化窒素の発生を極力押えることが必要となる。
【0013】従来の技術においては、上記の第1の方式
による一酸化窒素供給システムの場合、人工呼吸器本体
内で一酸化窒素と酸素とが混合されるため相当量の二酸
化窒素発生が懸念され、また予め計算により設定した値
よりも一酸化窒素濃度が一酸化窒素の酸化反応により減
少するという問題がある。
【0014】二酸化窒素発生を押えるために考えられた
第2の方式においては、人工呼吸器本体に一酸化窒素を
供給せず、本体より出た蛇管部に一酸化窒素を供給して
酸素との接触時間を短縮している。
【0015】しかしながら、人工呼吸器より送られるガ
スは、全てが肺胞においてガス交換に寄与するものでは
ない。図5に呼吸器と気管内チューブとの関係を示した
説明図をあげたように、人工呼吸に際しては患者の口元
から挿入された気管内チューブ末端より一酸化窒素、酸
素が供給されるが、気道と気管内チューブの間はカフに
てシールされ、吸気、呼気ともに気管内チューブを介し
て流れる構造となっている。一酸化窒素が吸収代謝され
薬理効果が得られるのは末端の肺胞であると考えられて
おり、Y分岐部より肺胞までの間の内腔(気管内チュー
ブ内、気管、気管支、細気管支などの内腔)はガス交換
には関与しない部分である(この容積を死腔と呼んでお
り、次の吸気で再呼吸される)。大人の場合、この死腔
部の容積は大体100〜200mlである。
【0016】しかるに、上述の第2の方式に従い患者の
口元での一酸化窒素の供給を行うときには、死腔部での
一酸化窒素の滞留、酸化による二酸化窒素・硝酸の発生
が避けられない。間題は、このような死腔内のガスを次
の吸気のはじめに換気で全部肺に押し込むことである。
また人工呼吸器より送気される換気ガス量は患者により
様々であり、通常は体重(kg)×10ml/回を目安とし
て設定されるが、この第2の方式においては、人工呼吸
器より信号を受け、送気ごとに電磁弁を開き、設定時間
で閉じるようにしてあるので、供給される一酸化窒素量
V(ml)は電磁弁の入口圧力P(mmHg)と電磁弁の開時間
(sec) との積に比例する。そのため、所望の一酸化窒素
を供給するためには、電磁弁への入口圧力と電磁弁の
時間を変化させる必要があり、実際に適用するときの一
酸化窒素供給パターンの選択の巾が狭くかつ医療現場で
の操作性が煩雑になるという問題点があった。
【0017】本発明は、このような背景下において、患
者によって人工呼吸器による換気量や吸気時間の設定が
異なる場合でも、一酸化窒素の供給パターンを自在にコ
ントロールすることによって一酸化窒素の吸入効率を高
めると共に利用されない一酸化窒素を減じ、もって死腔
部に一酸化窒素を滞留させないようにすることにより一
酸化窒素の酸化による二酸化窒素の吸入を可及的に抑
え、しかも医療現場で臨床的に必要とされる正常な人工
呼吸器の機能、すなわち肺換気機能を妨げることなく、
肺への操作性の良い一酸化窒素の供給装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の呼吸器への一酸
化窒素の供給装置は、人工呼吸器(1) の本体(1a)に付設
の呼吸回路の吸気系に、一酸化窒素源(2) から一酸化窒
素または無酸素の稀釈一酸化窒素混合ガスを送る流路
(3) を導くと共に、その流路(3) の途中に電磁弁(4) を
設け、該電磁弁(4) と前記吸気系との間の流路(3) に
は、択一的に選択可能な複数個のオリフィスを備えたオ
リフィス群(5a)または可変オリフィス(5b)からなる絞り
手段(5) を配置し、前記電磁弁(4) には、前記人工呼吸
器(1) の吸気の信号に基いてまたは自発呼吸の吸気に感
作して各吸気の開始時間を検知して作動を開始するディ
レイ・タイマー(6) と、それに続いて作動するオン・タ
イマー(7) とを接続した構成を有することを特徴とする
ものである。
【0019】以下本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明においては、人工呼吸器(1) の本体
(1a)に付設の呼吸回路の吸気系に、一酸化窒素源(2) か
ら一酸化窒素または無酸素の稀釈一酸化窒素混合ガスを
送る流路(3) を導き、その流路(3) の途中に電磁弁(4)
を設ける。この場合、一酸化窒素源(2) からの流路(3)
を、呼吸回路のYピース(1b)またはそれよりも患者の肺
側に導くことが特に好ましい。流路(3) をYピース(1b)
よりも患者の肺側に導くときは、Yピース(1b)を経て気
管内チューブ内に挿入した細管に流路(3) の先端側を接
続する。人工呼吸器(respirator)(1) としては、調節呼
吸(controlledventilation)用の人工呼吸器(pulmonary
ventilator)のほか、自発呼吸を助けるためのCPAP
(constant positive airway pressure) やIMV(inter
mittentmandatory ventilation)用などの補助装置を備
えた人工呼吸器であってもよい。
【0021】なお稀釈一酸化窒素混合ガスとは、一酸化
窒素を窒素ガスやヘリウムガスなどの稀釈用ガスで適当
な濃度(たとえば一酸化窒素として約400ppm ないし
800ppm )に稀釈した無酸素状態のガスであり、稀
釈は、予め一酸化窒素と稀釈用ガスとを混合してボンベ
に充填しておいてもよいし、電磁弁(4) に至るまでの流
路(3) の途中にブレンダーを設けて、そこで一酸化窒素
と稀釈用ガスとを混合するようにしてもよい。
【0022】上記電磁弁(4) と上記吸気系との間の流路
(3) には、択一的に選択可能な複数個のオリフィスを備
えたオリフィス群(5a)または可変オリフィス(5b)からな
る絞り手段(5) を配置する。
【0023】この場合、医療現場での操作性を考える
と、絞り手段(5) は択一的に選択可能な複数個のオリフ
ィスを備えたオリフィス群(5a)であり、かつオリフィス
群(5a)のいずれかのオリフィスの選択方式がワンタッチ
で切り換え可能なダイヤル切り換え方式であることが特
に好ましい。各オリフィスは、たとえばこれを5本設置
する場合を例にとると、単位時間に流れるガス量が1:
2:4:8:16の比率になるような組み合わせを採用
することができる。
【0024】上記の電磁弁(4) には、上記の人工呼吸器
(1) の吸気の信号に基いてまたは自発呼吸の吸気に感作
して各吸気の開始時間を検知して作動を開始するディレ
イ・タイマー(6) と、それに続いて作動するオン・タイ
マー(7) とを接続する。このうち自発呼吸の吸気の検知
方式としては、自発呼吸の吸気の開始を圧力センサーや
流量センサーで検知して作動するシステムが採用され
る。
【0025】ディレイ・タイマー(6) には、上に述べた
吸気開始から電磁弁(4) を開とするまでの遅延時間aを
設定する。一方オン・タイマー(7) では、電磁弁(4) の
開時間bを設定する。流路(3) を単位時間に流れるガス
量は、上記の絞り手段(5) により設定する。
【0026】ディレイ・タイマー(6) による遅延時間a
の設定およびオン・タイマー(7) による開時間bの設定
は、1回の平均吸気時間をtとするとき、それぞれ0<
a<t、0<b<tの全範囲をカバーできるように設計
する。
【0027】そして実際の操作にあたっては、上に述べ
た遅延時間aおよび開時間bは、1回の平均吸気時間を
tとするとき、 0 <a≦0.80t 0.0lt≦b≦0.80t a+b≦0.90t の関係を全て満足するように設定することが望ましい。
なお、成人の呼吸は吸気:呼気がほぼ1:2の時間比率
で行われており、呼吸回数は1分間に約12〜20回程
度であるので、人工呼吸器(1) の1回の平均吸気時間t
は 1.0〜 2.0秒程度である。
【0028】式、は、平均吸気時間tに対応して、
一酸化窒素の供給パターンを決定するものである。この
場合、平均吸気時間tの終盤においても一酸化窒素が供
給されると、一酸化窒素が肺胞にまで充分に到達せずに
死腔部において二酸化窒素に変換されてから肺に到達し
て人体に悪影響を与えるので、一酸化窒素の供給は式
を満足するように平均吸気時間tの末期の段階には差し
かからないように遅延時間aおよび開時間bを設定す
る。
【0029】上記の装置を用いて操作すると、吸気−呼
気サイクルのうち吸気時相の途中において、適当な時間
だけ、目的とする吸入効果を発現するのに必要で最小限
の量の一酸化窒素が人工呼吸器(1) の呼吸回路の吸気系
へ供給される。特に一酸化窒素をYピース(1b)よりも患
者の肺側に導くときは、先にも述べたようにYピース(1
b)を経て気管内チューブ内に細管を導入すればよく、こ
れにより一酸化窒素は気管内においてはじめて吸気と混
合されることになる。
【0030】
【作用】本発明においては、人工呼吸器(1) の呼吸回路
の吸気系、殊にYピース(1b)またはそれより患者の肺側
に直接一酸化窒素を供給するようにしているので、人工
呼吸器(1) から吸気として供給される高酸素ガスに触れ
時間が短かく、一酸化窒素が二酸化窒素に変換される
量が少なくなる。
【0031】そして本発明によれば、1回の平均吸気時
間tのうち、一酸化窒素を入れるタイミングを決める遅
時間aおよび開時間bを最適に設定することができ、
さらにそのときの単位時間に流れるガス量を絞り手段
(5) により設定することができる。
【0032】そのため、人工呼吸器(1) の換気量や吸気
時間等の設定が異なる場合でも、遅延時間a、開時間
b、単位時間に流れるガス量を患者の状態に合わせて自
在に調節することができ、つまり一酸化窒素の供給パタ
ーンを自由にコントロールすることができ、最適量の一
酸化窒素を最適のタイミングで肺胞に送ることができ
る。従って、臨床で要求される正常な人工呼吸器の高度
な酸素付加肺換気の機能を妨げることなしに高酸素で一
酸化窒素の吸入効率を高めることができると共に、利用
されない一酸化窒素を減ずることができ、もって死腔部
に一酸化窒素を滞留させないようにすることにより一酸
化窒素の酸化によって生成される二酸化窒素の吸入を可
及的に抑えることができる。
【0033】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0034】実施例 図1は本発明の一酸化窒素の供給装置の一例を示した装
置図である。
【0035】〈一酸化窒素供給装置および方法〉 図1において、人工呼吸器(1) には、本体(1a)からチュ
ーブ(1c)を介してYピース(1b)が付設されている。人工
呼吸器(1) のYピース(1b)と一酸化窒素源(2)との間
は、一酸化窒素または稀釈一酸化窒素を送る流路(3) で
接続されている。
【0036】一酸化窒素源(2) は、たとえば一酸化窒素
を窒素ガスで稀釈した一酸化窒素濃度400ppm の混合
ガスを充填したボンベからなり、所定の圧力(たとえば
1〜2kgf/cm2G) の圧力で流路(3) に供給されるように
なっている。
【0037】上記流路(3) の途中には電磁弁(4) を設け
てあり、その電磁弁(4) とYピース(lb)との間には絞り
手段(5) の一例としてのオリフィス群(5a)を設けてあ
る。
【0038】このオリフィス群(5a)はレボルバー式に配
置した5個の径の異なるオリフィスを備えており、ダイ
ヤル操作方式によりいずれか一つのオリフィスにワンタ
ッチで切り換えることにより、単位時間に流路(3) を流
れるガス量を決定することができるようにしてある。
【0039】タイマーユニット(8) はディレイ・タイマ
ー(6) とオン・タイマー(7) とで構成されている。両タ
イマー(6), (7)は配線(9) により人工呼吸器(1) の本体
(1a)に接続され、人工呼吸器(1) からの吸気信号に基い
てカウントをはじめるようにされている。タイマーユニ
ット(8) は増巾器(10)を介して電磁弁(4) と連絡され、
それぞれのタイマー(6), (7)の作動により電磁弁(4) が
開閉するようになっている。なお、これらのタイマーユ
ニット(8) 、増巾器(10)および電磁弁(4) は、一酸化窒
素供給ユニット(11)に配設してある。
【0040】両タイマー(6), (7)の作動に基く電磁弁
(4) の開閉、およびオリフィス群(5a)におけるいずれか
のオリフィスの選択により、稀釈一酸化窒素混合ガス
は、流路(3) を経て人工呼吸器(1) のYピース(1b)の横
より供給され、人工呼吸器(1) の酸素−空気混合ガスと
混合され、患者の肺へ供給される。
【0041】〈模擬肺を用いた実験例1〉 上記の装置を用いて模擬肺(テストバッグ)によるガス
供給実験を行った。ただし、一酸化窒素は即時測定が難
しくかつ二酸化窒素に変換しやすいので測定誤差を生じ
やすいこと、また模擬肺では一酸化窒素の吸収はないこ
となどの事情を考慮して、一酸化窒素に代えて即時測定
可能な二酸化炭素を窒素で稀釈したガスの形で用いた。
【0042】人工呼吸器(1) の吸気時トリガーを検知
し、Yピース(1b)部に一回換気量VTに応じた稀釈二酸
化炭素を供給して空気−酸素と混じた。模擬肺は人工呼
吸器(1) の吸気・呼気に応じて膨張・収縮を繰り返した
ので、模擬肺より出てくるガス中の二酸化炭素濃度を連
続的に測定した。条件は下記の通りである。
【0043】・人工呼吸器(1) アイ・エム・アイ株式会社製の人工呼吸器CV4000
αを使用 ・一回換気量 T 200ml ・オリフィスの選択による単位時間に流路(3) を流れる
ガス量c 5.6 リットル/min (18.8ml/0.2sec ) ・人工呼吸器(1) の1回の吸気時間t 1.3sec ・ディレイ・タイマー(6) による遅延時間a 0.0lsec 、0.5sec、1.0sec ・オン・タイマー(7) による開時間b 0.2sec ・二酸化炭素濃度の測定 ダーテックス(DATEX)社製の赤外線吸収方式の測
定装置「ノーモキャップ200」を使用
【0044】結果を図2および図3に示す。図2はガス
供給パターンの一例を示した説明図、図3は図2の供給
パターンに対応したガス濃度の連続測定例を示したチャ
ートである。二酸化炭素濃度の変化を見ると、人工呼吸
器(1) の換気ごとにピークを持ちながら平衡濃度に達し
ていくことがわかる。
【0045】排気側から出てくるガスは、初期の間には
サンプリングの位置に近い死腔部のガスが最初に検知さ
れる。しかるに、図2の(ハ)のように吸気の終り近く
で二酸化炭素を供給した場合には、模擬肺(テストバッ
グ)の上部の仮想死腔部に二酸化炭素が貯まり、図3の
(ハ)のように呼気とほぼ同時にピークとして高濃度の
二酸化炭素が瞬時に計測されるが、次の段階では模擬肺
の末端にあるガスが排出されるため、二酸化炭素濃度が
極端に下がる。
【0046】逆に図2の(イ)のように吸気とほぼ同時
に二酸化炭素を短かく供給した場合には、仮想死腔部内
の二酸化炭素量は少ないので、図3の(イ)のように呼
気時にまず二酸化炭素濃度が瞬時に下がり、次の段階で
は模擬肺の末端にある二酸化炭素が排出されるため、す
ぐにピークとして高濃度の二酸化炭素が検出される。こ
れは、後から排出されるガス、つまり肺内のガス中の二
酸化炭素濃度が仮想死腔部よりも高いためである。また
図2の(イ)のパターンの場合には、図3の(イ)のよ
うに波形の呼気部分が時間と共に徐々に上昇する。
【0047】図2の(ロ)のように吸気のほぼ中間に二
酸化炭素を供給した場合には、図3の(ロ)に示した測
定結果が得られる。
【0048】また、人工呼吸器(1) を作動させた状態で
二酸化炭素の供給のみを停止すると、ディレイ・タイマ
ー(6) による遅延時間aが1.0secの場合(図2(ハ)の
パターンの場合)にはすぐに二酸化炭素濃度が下がるこ
とからも(図3(ハ)の左端部を参照)、遅延時間aが
吸気の終りに近いときには肺内には二酸化炭素がほとん
ど供給されていないことがわかる。
【0049】以上のことから、後から測定される二酸化
炭素濃度は、肺胞末端濃度であると想定できる。同じ二
酸化炭素供給量であっても、肺胞末端での濃度は、入れ
るタイミングに左右されるのである。
【0050】〈模擬肺を用いた実験例2〉 ガス供給パターンを図2のように設定し、かつ一回換気
量VT を 500mlとしたほかは実験例1を繰り返した。結
果を図4に示す。図4は図2の供給パターンに対応した
ガス濃度の連続測定例を示したチャートである。この場
合も、図3と類似の傾向が得られることがわかる。
【0051】〈雑種成犬に適用した実験例〉 雑種成犬(平均体重13kg)に麻酔後、人工呼吸器(1)
により調節呼吸を行い、一酸化窒素吸入による効果を検
討した。実験は鳥取大学医学部麻酔学教室にて行った。
なおこの実験では、Yピース(1b)を経て気管内チューブ
内に細管を導入すると共に、その細管に流路(3) の先端
側を接続して、一酸化窒素を肺側に導くようにした。
【0052】低酸素ガス換気による肺高血圧モデルの場
通常時の21%酸素人工呼吸時をコントロールとし、1
2%酸素人工呼吸によって肺高血圧モデルを作成し、Y
ピース(1b)を経て導入した細管通過後の一酸化窒素濃度
を5ppm 、10ppm または20ppm に設定したときの一
酸化窒素吸入の効果を調べた。
【0053】効果の確認のため、大動脈圧、肺動脈圧、
右心房圧、ウエッジ圧等の圧の変化と、血液ガス分析な
どの種々のデータを採取できるように、前もって血管内
カテーテル等の挿入を行った
【0054】下記の条件にて一酸化窒素吸入を行った。
結果を表1に示す。このときの一酸化窒素吸入濃度は2
0ppm である。 ・人工呼吸器(1) アイ・エム・アイ株式会社製の人工呼吸器CV4000
αを使用 ・一回換気量VT 22Oml ・オリフィスの選択による単位時間に流路(3) を流れる
ガス量 0.84リットル/min、 ・人工呼吸器(1) の1回の平均吸気時間t 1.Osec ・ディレイ・タイマー(6) による遅延時間a 0.01sec ・オン・タイマー(7) による開時間b 0.2sec ・一酸化窒素濃度の測定 大陽酸素株式会社製のNO GASMONITOR「T
M−100」を使用
【0055】
【表1】 低酸素ガス換気による肺高血圧に対するNO 20ppm吸入の結果 平均肺動脈圧 動脈血酸素 平均動脈圧 心拍出量 (mmHg) 分圧(mmHg) (mmHg) (l/min) 21%酸素呼吸 20.0 93.5 148.0 2.4 同上+NO吸入 20.0 82.8 148.0 2.5 12%酸素呼吸 41.0 29.6 172.0 3.1 同上+NO吸入 26.7 24.3 162.3 3.4 (注)数値は3例の平均値。
【0056】すなわち、21%酸素呼吸下で一酸化窒素
吸入を行っても、肺動脈圧、酸素分圧、動脈圧、心拍出
量に変化は見られなかったが、12%酸素人工呼吸によ
り生じた高血圧に対しては、一酸化窒素吸入は肺動脈圧
を選択的に低下させた。その他のパラメーターは変化し
なかった。
【0057】なお、一酸化窒素吸入濃度を5ppm に設定
したときは、肺動脈圧は約10mmHg低下した。一酸化窒
素吸入濃度を10ppm に設定したときの肺動脈圧の変化
は、吸入濃度20ppm の場合と同等であった。
【0058】肺水腫モデルの場合 この実験では、雑種成犬にオレイン酸を投与して肺水腫
モデルを作成し、肺血管傷害による肺高血圧および低酸
素血症に対する一酸化窒素吸入の効果を調べた。結果を
表2に示す。
【0059】
【表2】 オレイン酸による肺血管傷害に伴なう肺高血圧および低酸素血症に 対するNO 20ppm吸入の結果 平均肺動脈圧 動脈血酸素 平均動脈圧 心拍出量 (mmHg) 分圧(mmHg) (mmHg) (l/min) NO吸入前 31.0 52.1 151 2.3 NO吸入中 25.5 52.4 147 2.6 (注)数値は2例の平均値、換気ガスの酸素濃度は21%。
【0060】すなわち、一酸化窒素吸入は、オレイン酸
による肺高血圧を選択的に低下させたが、動脈血酸素分
圧の上昇効果は明らかでなかった。
【0061】
【発明の効果】作用の項でも述べたように、本発明にお
いては、人工呼吸器(1) の呼吸回路の吸気系、殊にYピ
ース(1b)またはそれより肺側に直接一酸化窒素を供給す
るようにしているので、臨床上高酸素吸気を必要とする
状況において人工呼吸器の換気状態を妨げることなく、
一酸化窒素が二酸化窒素に変換されるおそれが少なくな
る。
【0062】そして本発明によれば、1回の平均吸気時
間tのうち、一酸化窒素を入れるタイミングを決める遅
延時間aおよび開時間bを最適に設定することができ、
さらにそのときの単位時間に流れるガス量を絞り手段
(5) により設定することができるので、呼吸器(1) の換
気量や吸気時間等の設定が異なる場合でも、遅延時間
a、開時間b、単位時間に流れるガス量を患者の状態に
合わせて自在に調節することができ(つまり一酸化窒素
の供給パターンを自由にコントロールすることがで
き)、最適量の一酸化窒素を最適のタイミングで肺胞に
送ることができる。従って、一酸化窒素の吸入効率を高
めると共に利用されない一酸化窒素を減じ、もって死腔
部に一酸化窒素を滞留させないようにすることにより高
酸素の吸気内において一酸化窒素の酸化による二酸化窒
素の吸入を可及的に抑えることができる。
【0063】加えて、吸気の途中において吸気の一部分
に一酸化窒素を供給しているので、吸気時間の全てに一
酸化窒素を供給した場合に比し少量の供給量で所期の一
酸化窒素吸入濃度を得ることができるという利点もあ
る。
【0064】そのほか、ディレイ・タイマー(6) による
遅延時間aの設定、オン・タイマー(7) による開時間
b、絞り手段(5) による単位時間に流れるガス量の設定
はごく簡単にできるので、医療現場における操作性が良
いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一酸化窒素の供給装置の一例を示した
装置図である。
【図2】ガス供給パターンの一例を示した説明図であ
る。
【図3】図2の供給パターンに対応したガス濃度の連続
測定例を示したチャートである。
【図4】図2の供給パターンに対応したガス濃度の連続
測定例を示したチャー卜である。
【図5】呼吸器と気管内チューブとの関係を示した説明
図である。
【符号の説明】
(1) …人工呼吸器、 (1a)…本体、(1b)…Yピース、(1c)…チューブ、 (2) …一酸化窒素源、 (3) …流路、 (4) …電磁弁、 (5) …絞り手段、 (5a)…オリフィス群、 (6) …ディレイ・タイマー、 (7) …オン・タイマー、 (8) …タイマーユニット、 (9) …配線、 (10)…増巾器、 (11)…一酸化窒素供給ユニット
フロントページの続き (72)発明者 林 健 奈良県桜井市大福252−38 (72)発明者 井村 睦昭 千葉県船橋市二和東6−28−29 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 16/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人工呼吸器(1) の本体(1a)に付設の呼吸回
    路の吸気系に、一酸化窒素源(2) から一酸化窒素または
    無酸素の稀釈一酸化窒素混合ガスを送る流路(3) を導く
    と共に、その流路(3) の途中に電磁弁(4) を設け、 該電磁弁(4) と前記吸気系との間の流路(3) には、択一
    的に選択可能な複数個のオリフィスを備えたオリフィス
    群(5a)または可変オリフィス(5b)からなる絞り手段(5)
    を配置し、 前記電磁弁(4) には、前記人工呼吸器(1) の吸気の信号
    に基いてまたは自発呼吸の吸気に感作して各吸気の開始
    時間を検知して作動を開始するディレイ・タイマー(6)
    と、それに続いて作動するオン・タイマー(7) とを接続
    した構成を有することを特徴とする呼吸器への一酸化窒
    素の供給装置。
  2. 【請求項2】一酸化窒素源(2) からの流路(3) を、人工
    呼吸器(1) の本体(1a)に付設の呼吸回路のYピース(1b)
    またはそれよりも患者の肺側に導くことを特徴とする請
    求項1記載の供給装置。
  3. 【請求項3】絞り手段(5) が択一的に選択可能な複数個
    のオリフィスを備えたオリフィス群(5a)であり、かつ、
    オリフィス群(5a)のいずれかのオリフィスの選択方式が
    ダイヤル切り換え方式である請求項1記載の供給装置。
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