JP3142575U - タッピングボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板に錐部で下穴を穿設し、これにタップ部で雌ネジを形成するのが一度にできると共に、雌ネジに雄ネジ部が入り込むのを防止できるタッピングボルトを提供する。
【解決手段】一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部11と、これに連接すると共に、これに設ける下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝17、17aを連通させて有し下穴に雌ネジを形成するためのタップ部12と、これに連接して錐部11の外径と同等以下の直径からなる切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部13と、これに連接して雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部14と、これに連接して第1の円柱部13の直径より大きい直径からなる第2の円柱部15と、これに連接して他方の端部に下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるためのチャック部16を備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、タンカー等の鋼鉄船等の金属板にクラック等が発生し、そこからの油漏れを早期に防止すると共に、船内から油を除去するための抜き取り口を設けるために取り付けるフランジを固定するための金属板にねじ込むことができるタッピングボルトに関し、より詳細には、金属板にフランジをタッピングボルトとナットで挟み込んで締め付け固定することができるタッピングボルトに関する。
従来、鋼鉄船等の金属板にフランジ等のあて板をボルトとナットで締め付け固定するためには、先ず、金属板にポンチを打って位置決めした後、穿孔用錐をドリルで把持しドリルを回転させて下穴を穿設している。そして、ドリルで把持した穿孔用錐は、金属板から抜き去っている。次に、金属板に形成された下穴には、新たに雌ネジ形成用タップをタップハンドルで把持して手動で回転させて雌ネジを形成している。そして、タップハンドルで把持した雌ネジ形成用タップは、金属板から抜き去っている。上記の作業は、金属板にフランジを取り付けるのに少なくとも4カ所必要であるので、4回の作業を繰り返し行っている。次に、金属板に形成されたこれらの雌ネジには、この雌ネジに嵌合する雄ネジ径からなる予め作製しておいたスタットボルトの一方の端部をねじ込み、他方の端部側を金属板から突出させている。次に、これらのスタットボルトには、他方の端部側からこれらを挿通させることができる貫通孔を設けたラバーパッキン、次いでフランジの順で貫通孔に挿通させて金属板にあてがっている。次に、これらのスタットボルトの他方の端部には、ナットをかけると共に、このナットを締め付けることでフランジを金属板に取り付けている。
しかしながら、上記のようにして金属板にフランジを取り付ける場合には、スタットボルトを金属板に取り付けるまでの時間がかかると同時に、多くの作業者を必要とし、取り付けのためのコストアップとなっている。また、上記の穿孔用錐による下穴形成の場合には、金属板を貫通させてしまうことがあり、穿孔用錐を金属板から抜き去ると同時に内部からの油の噴出が始まるので、予め、貫通を防止できる程度の厚みのあるあて板を溶接して取り付けている。
しかしながら、金属板の中である船内の内容物がガソリン等のような引火しやすいものの場合には、溶接ができないことがあり、下穴形成に熟練と時間がかかり、更なるコストアップとなっている。また、金属板自体が薄く、内容物がガソリン等のような引火しやすいものの場合には、金属板をドリルで貫通させた下穴からドリルを抜き去ると同時に内部からのガソリンが溢れ出るので、下穴自体の形成が不可能となって、スタットボルトの取り付けができなくなっている。
そこで、金属板にフランジを取り付けるためのスタットボルトの取り付けには、下穴形成用の錐部と、これに連接する雌ネジ形成用のタップ部と、これに連接して形成される雌ネジに嵌合する雄ネジ部からなるタッピングボルト型のスタットボルトが考えられている。このスタットボルトは、タッピングドリルで下穴を形成すると共に、雌ネジを形成し一方の端部の雄ネジ部で金属板に固定させることができ、他方の端部の雄ネジ部にナットを通してフランジを締め付けることができるタッピングボルト型のスタットボルトとなっている(例えば、特許文献1参照)。
このタッピングボルト型のスタットボルトを金属板に取り付ける場合には、スタットボルトをドリル等で把持し、ドリルを高速で回転させながら錐部で下穴を穿設し、更にタップ部で雌ネジを形成しながら金属板にタップ部を固定することができる。また、このスタットボルトは、錐部で金属板を貫通させたとしても、錐部に連接するタップ部で下穴を塞ぐので下穴の解放がなく、油漏れは僅かなものに抑えることができる。
特開2003−56127号公報
しかしながら、前述したような従来のタッピングボルト型のスタットボルトは、いまだ解決すべき次のような問題がある。
特開2003−56127号公報で開示されるタッピングボルト型のスタットボルトは、金属板を錐部で穿設する場合の切り屑を外部に取り出すために、タップ部に連接する円柱部の直径を細くしなければならない。そして、円柱部にフランジを取り付ける場合には、フランジの厚み以下の円柱部の長さとなり、タップ部と雄ネジ部との間隔である円柱部の長さはさほど長いものではないので、ドリルを回転して錐部で下穴を形成すると共に、タップ部で雌ネジを形成して行くうちに雄ネジ部まで金属板の中に入り込んでしまい、フランジを取り付けることができなくなるという問題を有している。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、金属板に錐部で下穴を穿設すると共に、下穴にタップ部で雌ネジを形成するのが一度にできると共に、雌ネジの中に雄ネジ部が入り込むのを防止できるタッピングボルトを提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の本考案に係るタッピングボルトは、一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、錐部に連接すると共に、錐部に設ける下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、タップ部に連接して錐部の外径と同等以下の直径からなる切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、第1の円柱部に連接して雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部と、雄ネジ部に連接して第1の円柱部の直径より大きい直径からなる第2の円柱部と、第2の円柱部に連接して他方の端部に下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備える。
前記目的に沿う第2の本考案に係るタッピングボルトは、一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、錐部に連接すると共に、錐部に設ける下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、タップ部に連接して錐部の外径と同等以下の直径からなる切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、第1の円柱部に連接して雌ネジの内径と同等以上の直径からなる第2の円柱部と、第2の円柱部に連接して他方の端部に下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備えると共に、第2の円柱部の外周に筒状の内周が嵌合し、筒状の外周に雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部を有する筒状雄ネジ体を備える。
ここで、上記のタッピングボルトは、第1の円柱部の長さが金属板の厚さ以下からなるのがよい。
請求項1又はこれに従属する請求項3記載のタッピングボルトは、一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、錐部に連接すると共に、錐部に設ける下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、タップ部に連接して錐部の外径と同等以下の直径からなる切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、第1の円柱部に連接して雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部と、雄ネジ部に連接して第1の円柱部の直径より大きい直径からなる第2の円柱部と、第2の円柱部に連接して他方の端部に下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備えるので、錐部と、タップ部を連通する螺旋溝で金属板から発生する切り屑を手前に掻き出しながら金属板に下穴を穿設できると共に、雌ネジが形成でき、しかも、例え、錐部と、タップ部が金属板を貫通させたとしても、雌ネジの内径より大きい外径からなる雄ネジ部によって、雌ネジの中への入り込みが防止でき、一人の作業者で容易にフランジを取り付けることができる。
請求項2又はこれに従属する請求項3記載のタッピングボルトは、一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、錐部に連接すると共に、錐部に設ける下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、タップ部に連接して錐部の外径と同等以下の直径からなる切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、第1の円柱部に連接して雌ネジの内径と同等以上の直径からなる第2の円柱部と、第2の円柱部に連接して他方の端部に下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備えると共に、第2の円柱部の外周に筒状の内周が嵌合し、筒状の外周に雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部を有する筒状雄ネジ体を備えるので、錐部と、タップ部を連通する螺旋溝で金属板から発生する切り屑を手前に掻き出しながら金属板に下穴を穿設できると共に、雌ネジが形成でき、しかも、金属板の厚みに応じて雄ネジの位置を第2の円柱部の外周に沿ってスライドさせて調整し、例えば、予め溶接等で雄ネジを接合させておくことができるという汎用性に優れている。また、例え、錐部と、タップ部が金属板を貫通させたとしても、雌ネジの内径より大きい外径からなる雄ネジ部によって、雌ネジの中への入り込みが防止でき、一人の作業者で容易にフランジを取り付けることができる。更に、雌ネジの内径より大きい外径からなる雄ネジ部を構成するのに、雄ネジ部を形成するための大きなシャフトからの削りだしを必要としないので、タッピングボルトを安価に作製することができる。
特に、請求項3記載のタッピングボルトは、第1の円柱部の長さが金属板の厚さ以下からなるので、タップ部が金属板を貫通すると同時、又は貫通する前に雄ネジ部で進入を止めることができる。また、第1の円柱部と、雄ネジ部との間にオーリング等を入れることで、金属板とタッピングボルトとの間のシール性を向上でき、金属板の中からの、例えば、油漏れ等を防止することができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施するための最良の形態について説明し、本考案の理解に供する。
ここに、図1は第1の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトの正面図及び上面図、図2は第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトの正面図及び上面図、図3(A)、(B)はそれぞれ第1、又は第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトを用いて金属板にフランジを取り付ける場合の説明図である。
図1に示すように、第1の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルト10は、一方の端部の錐部11から順次連接して、タップ部12と、第1の円柱部13と、雄ネジ部14と、第2の円柱部15と、最後の他方の端部にチャック部16を備えている。このタッピングボルト10の錐部11は、例えば、タンカー等の鋼鉄船等の金属板19(図3(B)参照)に下穴を穿設するためのもので、例えば、φ6.8mmキリで長さが15mm程度からなっている。また、錐部11には、金属板19を穿設するときに発生する切り屑を排出させるための螺旋溝17を有している。
錐部11に連接するタップ部12は、錐部11によって形成された金属板19の下穴に雌ネジを形成するためのもので、例えば、M8mmで長さが25mm程度からなっている。また、タップ部12には、錐部11に設ける螺旋溝17から送り出される金属板19を穿設したときの切り屑を排出させるために、この螺旋溝17に連通させて螺旋溝17aを有している。なお、金属板19を穿設したときの切り屑は、錐部11が金属板19を貫通させたときには、錐部11の前方側にも排出させることができる。
タップ部12に連接する第1の円柱部13は、錐部11の直径と略同等以下の直径からなり、錐部11から排出される金属板19の切り屑を錐部11及びタップ部12の螺旋溝17、17aを介して手前側に掻き出して外部に除去するために設けられている。また、この第1の円柱部13の長さは、少なくとも、後述する金属板19にフランジ20(図3(A)、(B)参照)を取り付けるときに必要な長さであればフランジ20を金属板19に取り付けることができる。特に、この第1の円柱部13の長さは、金属板19の厚さ以下からなるのがよい。この場合には、金属板19と、第1の円柱部13に連接する雄ネジ部14との間に、例えば、オーリング23(図3(B)参照)等の弾性体を嵌め込こんで、金属板19とタッピングボルト10との間のシール性を向上でき、金属板19の中からの、例えば、油漏れ等を防止することができる。
第1の円柱部13に連接する雄ネジ部14は、金属板19に設ける雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナット24(図3(B)参照)を取り付けるために設けられている。この雄ネジ部14は、金属板19に設ける雌ネジの内径より大きい外径からなるので、錐部11で金属板19を貫通させ、タップ部12が金属板19の中に進入して行っても、雌ネジの中に入り込んでしまうことを防止することができる。この雄ネジ部14は、例えば、タップ部12が上記のM8mmの場合には、M12mm程度で長さが20mm程度であってよい。
雄ネジ部14に連接する第2の円柱部15は、第1の円柱部13の直径より大きい直径からなっている。この第2の円柱部15は、例えば、長さが12mm程度からなっている。なお、雄ネジ部14の外径、及び第2の円柱部15の直径は、フランジ20を金属板19に取り付けるために、フランジ20に設ける取り付け孔22(図3(A)、(B)参照)より小さい径である必要がある。
そして、第2の円柱部15に連接するチャック部16は、他方の端部として設けられ、金属板19に下穴や、雌ネジを一度に形成するためのドリルを把持できるように四角柱や、三角柱等の角柱からなっている。このチャック部16は、第2の円柱部15の端部部分の外周部を除去したように形成されており、例えば、長さが8mm程度からなっている。
次いで、図2を参照しながら、第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルト10aを説明する。
図2に示すように、タッピングボルト10aは、一方の端部の錐部11から順次連接して、タップ部12と、第1の円柱部13と、第2の円柱部15aと、最後の他方の端部にチャック部16を備えると共に、第2の円柱部15aに内周が嵌合し、外周に雄ネジ部14aを有する筒状雄ネジ体18を備えている。このタッピングボルト10aの錐部11は、タッピングボルト10の錐部11と同様であり、金属板19に下穴を形成するために設けられている。そして、錐部11には、金属板19を穿設することで発生する切り屑を排出させるための螺旋溝17も同様に有している。また、錐部11に連接するタップ部12は、上記の錐部11に設ける螺旋溝17に連通させて設けられる螺旋溝17aも含めて、タッピングボルト10のタップ部12と同様からなり、錐部11で形成された下穴に雌ネジを形成するために設けられている。
タッピングボルト10aのタップ部12に連接する第1の円柱部13は、タッピングボルト10の第1の円柱部13と同様からなっている。そして、この第1の円柱部13は、錐部11の外径と略同等以下の直径からなり、錐部11から排出される金属板19の切り屑を錐部11及びタップ部12の螺旋溝17、17aを介して手前側に掻き出して外部に除去することができる。
このタッピングボルト10aは、第1の円柱部13に連接して雌ネジの内径と略同等以上の直径からなる第2の円柱部15aを有している。そして、タッピングボルト10aは、第2の円柱部15aに連接して金属板19に下穴や、雌ネジを一度に形成するためのドリルを把持できるように四角柱や、三角柱等の角柱からなるタッピングボルト10の場合と同様のチャック部16を備えている。
また、このタッピングボルト10aは、上記とは別に、金属板19に設ける雌ネジの内径より大きい外径からなる雄ネジ部14aを有する筒状雄ネジ体18を備えている。タッピングボルト10aは、筒状雄ネジ体18の内周を第2の円柱部15aの外周に沿ってスライドさせることで、第1の円柱部13の長さを後述する金属板19にフランジ20を取り付けるときに必要な長さに容易に調整させることができる。そして、調整後は、例えば、溶接等で第2の円柱部15aに筒状雄ネジ体18を接合させることで汎用性に富んだタッピングボルト10aとしている。なお、この第1の円柱部13の長さは、金属板19の厚さ以下からなるのがよい。この場合には、金属板19と、第1の円柱部13に連接させた筒状雄ネジ体18との間に、例えば、オーリング23等の弾性体を嵌め込こんで、金属板19とタッピングボルト10aとの間のシール性を向上でき、金属板19の中からの、例えば、油漏れ等を防止することができる。
次いで、図3(A)、(B)を参照しながら、第1、又は第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルト10、10aを用いて金属板19にフランジ20を取り付ける場合の説明をする。ここで、図3(A)はフランジ20の平面図、図3(B)は金属板19にフランジ20を取り付けたときの拡大説明図である。なお、この説明では、第1の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルト10を用いる場合で説明する。
図3(A)、(B)に示すように、このタッピングボルト10は、例えば、タンカー船等の鋼鉄船が座礁したりして金属板19に亀裂等が発生し、この亀裂から油漏れが発生するのを防止すると共に、金属板19の内側である船内に残された油を回収する回収口を形成するために必要なフランジ20を金属板19の外側である船外に取り付ける場合に用いられている。なお、金属板19にフランジ20を取り付ける場合には、亀裂が海中等の水中で発生している場合が多いので、この作業をダイバーが水中に潜って、一人で容易に行うことができることが求められている。
先ず、船体の亀裂等が発生した部分の金属板19にタッピングボルト10を取り付けるに当たって、金属板19の表面には、フランジ20や、シール用のラバーパッキン21に設けられた取り付け孔22、22aに相当するところの位置になるようにポンチ等で目印を形成している。次いで、タッピングボルト10の他方の端部のチャック部16を油圧で駆動するドリルの先端で把持した後、目印には、タッピングボルト10の一方の端部の錐部11の先端を金属板19の表面に対して垂直に当接させ、ドリルを駆動させている。そして、タッピングボルト10は、ドリルの駆動と共に金属板19の内部に進入させ、金属板19に錐部11で下穴を形成しながら続けて錐部11に連接するタップ部12で雌ネジを形成している。また、このタッピングボルト10は、下穴の形成と共に、金属板19から発生する切り屑を螺旋溝17、17aを介して外部に排出することができる。
このタッピングボルト10は、錐部11や、これに連接するタップ部12の両方、又はタップ部12だけが金属板19の内部で停止する場合には、そのままこのタッピングボルト10にフランジ20を取り付けるために用いることができる。しかしながら、タッピングボルト10は、これを回転させるドリルが高速で回転しながら金属板19の中に進入するので、金属板19の厚さによってタッピングボルト10の錐部11や、これに連接するタップ部12が金属板19を貫通してしまう場合がある。この様な場合があったとしても、このタッピングボルト10は、雄ネジ部14で金属板19への進入を停止させることができるようになっている。なお、雄ネジ部14と金属板19との間には、オーリング23等の弾性体を嵌め込んでおいて、後述するナット24で締め付けることで、例え金属板19を貫通させたとしてもシール性を向上させることができる。
次いで、金属板19に取り付けられたタッピングボルト10には、他方の端部側からラバーパッキン21、フランジ20の順にそれぞれの取り付け孔22a、22を挿通させて、金属板19に当接させている。そして、タッピングボルト10の雄ネジ部14には、この雄ネジ部14のネジ径に相当するネジ径を有するナット24を嵌め込むことで、金属板19にフランジ20を取り付けている。なお、図示しないが、金属板19にフランジ20を取り付けた後、船内の油等を回収するためには、フランジ20の中央開口部から露出する金属板19を開口する等が行われている。この金属板19の開口には、ドリルガイドををマグネットで金属板19に固定してホールソー等で開口したりしているが、タッピングボルト10の雄ネジ部14に延長継手を取り付け、この延長継手を支柱としてドリルガイドを金属板19に固定させ、ホールソー等で開口することもできる。
本考案のタッピングボルトは、金属板で覆われている内部の内容物を金属板を外から開口して取り出すために用いられるフランジ等を取り付けるのに用いることができる。また、本考案のタッピングボルトは、陸上等においての一時的なアンカーボルトとしてや、壁等に物を固定するとき等に利用することができる。更に、本考案のタッピングボルトは、雄ネジ部に延長継手を取り付ければ長いボルトとして活用することができる。
第1の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトの正面図及び上面図である。 第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトの正面図及び上面図である。 (A)、(B)はそれぞれ第1、又は第2の本考案の一実施の形態に係るタッピングボルトを用いて金属板にフランジを取り付ける場合の説明図である。
符号の説明
10、10a:タッピングボルト、11:錐部、12:タップ部、13:第1の円柱部、14、14a:雄ネジ部、15、15a:第2の円柱部、16:チャック部、17、17a:螺旋溝、18:筒状雄ネジ体、19:金属板、20:フランジ、21:ラバーパッキン、22、22a:取り付け孔、23:オーリング、24:ナット

Claims (3)

  1. 一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、該錐部に連接すると共に、前記錐部に設ける前記下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し前記下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、該タップ部に連接して前記錐部の外径と同等以下の直径からなる前記切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、該第1の円柱部に連接して前記雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部と、該雄ネジ部に連接して前記第1の円柱部の直径より大きい直径からなる第2の円柱部と、該第2の円柱部に連接して他方の端部に前記下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備えることを特徴とするタッピングボルト。
  2. 一方の端部に金属板に下穴を穿設するための錐部と、該錐部に連接すると共に、前記錐部に設ける前記下穴穿設時に発生する切り屑を排出させるための螺旋溝を連通させて有し前記下穴に雌ネジを形成するためのタップ部と、該タップ部に連接して前記錐部の外径と同等以下の直径からなる前記切り屑を外部に除去させるための第1の円柱部と、該第1の円柱部に連接して前記雌ネジの内径と同等以上の直径からなる第2の円柱部と、該第2の円柱部に連接して他方の端部に前記下穴及び雌ネジ形成用のドリルを把持させるための角柱からなるチャック部を備えると共に、前記第2の円柱部の外周に筒状の内周が嵌合し、筒状の外周に前記雌ネジの内径より大きい外径からなり、そこにナットを取り付けるための雄ネジ部を有する筒状雄ネジ体を備えることを特徴とするタッピングボルト。
  3. 請求項1又は請求項2記載のタッピングボルトにおいて、前記第1の円柱部の長さが前記金属板の厚さ以下からなることを特徴とするタッピングボルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160027560A (ko) * 2014-09-01 2016-03-10 삼성중공업 주식회사 액화가스 단열구조체의 고정지지구

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