JP3142478U - 船舶における無線操縦装置の内部構造 - Google Patents

船舶における無線操縦装置の内部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】微小操縦をワンタッチ且つ円滑に行う事ができる、ラジコン模型サーボモータを利用した船舶における無線操縦装置の内部構造を提供する。
【解決手段】前後進を選択するダイアルツマミ2と、エンジン回転数を増減するダイアルツマミ3と、舵の左右動作を指示するダイアルツマミ4により、船舶に装備されたエンジン60のアクセルレバーと前後進切換クラッチレバー並びに操舵装置61に対する指令信号を送信する無線発信器1により送信される指令信号を受信し、前記アクセルレバー並びに前後進切換クラッチレバーを駆動する電動式パワーユニット40と、操舵用油圧式パワーユニット41を装備した船舶において、該電動式パワーユニット40並びに該操舵用油圧式パワーユニット41を無線発信器ダイアルツマミ2,3,4の指示角度へ動作させる為の機械式命令ポテンショメータ33,34,35をサーボモータ27,28,29に直結し回転させるようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、無線操縦式のエンジン回転数及び前後進クラッチ制御用電動式パワーユニットと操舵用油圧式パワーユニットを装備した船舶において、従来の押しボタン又はレバースイッチ式での操作し難さを解消しワンタッチで動作させ、操作性、リニアリティを損なうことなく又、操船航行時の微小の操縦を円滑に行うことができる、船舶における無線操縦装置の内部構造に関するものである。
小型の船舶や数トンクラスの漁船などでは、少人数で航海や漁を行うため一人当たりの役割分担が多く、例えば乗組員一人が船上で操舵手、見張り役を兼ね、揚網等漁労機械の操作までを行う場合がある。
このため船上での作業性の向上を図り得る装置として従来、船舶の操縦を船上のどこの位置からでも行うことができるようにする船舶の無線操縦装置があった(特許文献1参照)。
特許第3256182号公報
これには次のような難点があった。
イ)乗組員が、エンジン回転数を増減する為の押しボタンスイッチ又はレバースイッチを操作して回転数を変化させる場合、希望する回転数にエンジンが到達するまで押しボタンスイッチ又はレバースイッチに触れている必要があり、又、舵の左右動作を指示する為の押しボタンスイッチ又はレバースイッチを操作して舵を切る場合、希望する舵角に舵板が到達するまで押しボタンスイッチ又はレバースイッチに触れている必要があった。それにより乗組員はその間揚網等漁労機械の操作を中断せざるをえなかった。前記背景技術の通り、乗組員一人が船上で操舵手、見張り役を兼ね、揚網等漁労機械の操作までを行う場合において希望の回転数や舵角になるまで押しボタンスイッチ又はレバースイッチに触れていなければならないことは不便であり作業ロスを発生させていた。
ロ)無線発信器には押しボタンスイッチ又はレバースイッチ式以外にロータリースイッチを利用したダイアルツマミ式も存在するが、ロータリースイッチ構造によるステップ動作となる為、微小の操作を行うことが出来なかった。例えば8段式ロータリースイッチで取舵40度から面舵40度の合計80度を動作させる場合、ロータリースイッチ1段当たり10度の舵取り量になってしまい、細かな舵取りには不向きであった。
そこで本考案はこのような問題点に鑑み、無線発信器は機械式ポテンショメータを軸直結したダイアルツマミ式とし該ダイアルツマミを任意の希望の位置まで回せば受信機内のサーボモータによりパワーユニットの命令ポテンショメータが同角度まで回転する。
該ポテンショメータはエンジン回転数及び前後進クラッチ制御用電動式パワーユニットと操舵用油圧式パワーユニットに指令を与え、エンジン回転数及び前後進クラッチ並びに操舵機が回されたダイアルツマミの位置角度まで動作する。
この間乗組員は無線発信器のダイアルに手を触れている必要が無く、作業ロスの軽減と操船航行時の微小の操縦を円滑に行うことができる船舶における無線操縦装置の内部構造を提供する。
本考案は、上記課題を解決するために、エンジン回転数を増減する為のダイアルツマミと、前後進クラッチを選択する為のダイアルツマミと、舵の左右動作を指示する為のダイアルツマミにより、船舶に装備されたエンジンのアクセルレバーとエンジンギアボックスに付設された前後進切換クラッチレバーと、操舵に対する指令信号を送信する無線発信器により送信される指令信号を受信し、前記アクセルレバー並びに前後進切換クラッチレバーを駆動する電動式パワーユニットと、前記操舵用油圧式パワーユニットを装備した船舶において、該電動式パワーユニット並びに該操舵用油圧式パワーユニットを無線発信器ダイアルツマミの指示角度へ動作させる為の機械式命令ポテンショメータを、サーボモータの出力軸に直結連動し回転させるようにした事を特徴とする船舶における無線操縦装置の内部構造とする。
本考案によると、手で回された無線発信器1のダイアルツマミ2,3,4の任意な命令角度と同じ角度にサーボモータ27,28,29が回転し、該サーボモータ出力軸30,31,32に直結してある機械式ポテンショメータ33,34,35が回転し該機械式ポテンショメータの抵抗値によって電動式パワーユニット40並びに操舵用油圧式パワーユニット41が制御され、エンジン回転数、クラッチ並びに舵が動作する。その間乗組員は無線発信器に触れている必要は無く揚網等漁労機械への作業性の向上と、操船航行時の微小の操縦を円滑に行うことが可能となる。
以下、本考案を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す如く、無線発信器1内部に、エンジン回転数と、前後進の選択と、舵の角度動作を指示する為のダイアルツマミ2,3,4および該ダイアルツマミに軸直結連動した機械式ポテンショメータ5,6,7を備え、それぞれの該機械式ポテンショメータ5,6,7からの指令角度をプリント基板14上A/Dコンバータ11で読み取り、該A/Dコンバータ11で読み取られたデジタル数値を実角度に関数演算する為のCPU演算処理装置12を備え、該CPU演算処理装置12から演算生成された指令信号を無線通信回路13を経て無線発信器1から送信する。
受信機20側では該無線発信器1から送信された指令信号をプリント基板21上の無線通信回路22で受信した後CPU演算処理装置23へ送られ、再び角度信号へ再演算生成する。
更にCPU演算処理装置23では該角度信号からラジオコントロール模型に採用されているサーボモータ駆動用の制御信号24,25,26を生成し、生成されたサーボモータ駆動用の制御信号24,25,26により該サーボモータ27,28,29が回転駆動し、サーボモータ出力軸30,31,32に直結連動した機械式ポテンショメータ33,34,35の抵抗値によりエンジン用電動式パワーユニット40並びに操舵用油圧式パワーユニット41を制御する。
エンジン用電動式パワーユニット40並びに操舵用油圧式パワーユニット41の内部構造は船舶においては従来からの既存技術の為図示しないが、いずれも命令信号発生源にポテンショメータを使用し、該命令ポテンショメータの軸を回転させ抵抗値を変化させるとエンジン用電動式パワーユニット40並びに操舵用油圧式パワーユニット41が該命令ポテンショメータの角度まで動作するようにサーボ構成されている。
エンジン用電動式パワーユニット40の場合、内部に設置された減速ギア付電動モータが回転し、該減速ギアの回転軸上に設置した追従ポテンショメータが命令ポテンショメータと同位置になるまで電動モータがどちらかに回転し、同位置になると電動モータが停止するようにサーボ回路が組まれており、該減速ギアの作用点からエンジンのアクセルレバー並び前後進クラッチレバーに機械式ワイアー50,51が接続され、命令ポテンショを回すと、回した命令ポテンショの角度分減速ギア付電動モータが動作し最終的にアクセルレバー並び前後進クラッチレバーが目的の位置まで動作する。
一方油圧式パワーユニット41の場合、オイルポンプからの油圧源を電磁方向切換弁によって左右に振り分け操舵油圧シリンダを押し引きさせる。
該操舵油圧シリンダには舵板と追従ポテンショメータが設置しあり、該追従ポテンショメータが前記命令ポテンショメータと同位置になるまで電磁方向切換弁が動作するようサーボ回路が組まれている。
命令ポテンショを回すと電磁方向切換弁が作動して操舵油圧シリンダが押し引きし舵が動作し、回した命令ポテンショの角度分動作して目的の舵角度で停止する。
図2、図3は無線発信器内と受信機内の構造である。機械式ポテンショメータ7の軸10が任意な舵角命令を指示する為のダイアルツマミ4へ直結されている。該機械式ポテンショメータ7からの指令角度をプリント基板14上のA/Dコンバータ11で読み取り、該A/Dコンバータ11で読み取られたデジタル数値を同基板14上のCPU演算処理装置12で演算し更に同基板14上の無線通信回路13を経て無線発信器1から送信する。
前記無線発信器1から送信された信号は、図3の受信機プリント基板21上の無線通信回路22により受信され、指令信号を分離した後CPU演算処理装置23へ送られ、再び無線発信器のダイアルツマミと同じ角度信号へ再演算生成する。更にCPU演算処理装置23では該角度信号からサーボモータ駆動用の制御信号を生成し、サーボモータ29へ送り、出力軸32が無線発信器1の舵角命令ダイアルツマミ4と同角度まで回転する。
機械式ポテンショメータ35の軸36は前記サーボモータ29の出力軸32へカップリング37を介して接続されている。
サーボモータ29によって回された機械式ポテンショメータ35は油圧式パワーユニットの命令回路へ接続されている。
上記の如く、手で回された無線発信器1のダイアルツマミ4の任意な命令角度によりサーボモータ29、機械式ポテンショメータ35が動作、油圧式パワーユニットが動作し該命令角度まで舵板が動作する。
一方受信機内にはエンジン回転数及び前後進クラッチ制御用にサーボモータと、機械式ポテンショメータがもう2セット装備され、以上の実施例と同様に無線発信器1上のダイアルツマミ2,3に直結連動した機械式ポテンショメータ5,6によってエンジン回転数と、前後進クラッチの選択を制御する。
尚、15は電源スイッチ、16は電源パイロットランプ、17は内蔵バッテリである。
本考案は以上のように構成され、無線操縦式のエンジン回転数及び前後進クラッチ制御用電動式パワーユニットと操舵用油圧式パワーユニットを無線発信器のダイアルツマミの任意な指示角度へワンタッチで動作させ、操作性、リニアリティを損なうことなく微小の操縦を円滑に行うことが可能である。
尚、ラジオコントロール模型に採用されているサーボモータは内部に小型電動モータ、減速ギア、追従ポテンショメータ、サーボ駆動回路等が集約され一つの筐体29に組み込まれており、電源を接続し制御パルス信号を供給するだけで該制御パルス信号の正パルス巾に見合った分量だけサーボモータ出力軸32が回転動作するサーボ駆動構造となっている。
本考案を実施した全体ブロック図である。 無線発信器内の構造である。 無線受信機内の構造である。
符号の説明
1 無線発信器
2 前後進クラッチダイアルツマミ
3 エンジン回転数ダイアルツマミ
4 操舵用ダイアルツマミ
5 前後進クラッチ用機械式ポテンショメータ
6 エンジン回転数用機械式ポテンショメータ
7 操舵用機械式ポテンショメータ
8 前後進クラッチ用機械式ポテンショメータ軸
9 エンジン回転数用機械式ポテンショメータ軸
10 操舵用機械式ポテンショメータ軸
11 A/Dコンバータ
12 無線発信器CPU 演算処理装置
13 無線発信器無線通信回路
14 無線発信器プリント基板
15 電源スイッチ
16 電源パイロットランプ
17 内蔵バッテリ
20 無線受信機
21 無線受信器プリント基板
22 受信機無線通信回路
23 受信機CPU演算処理装置
24 前後進クラッチ用サーボモータ駆動制御信号
25 エンジン回転数用サーボモータ駆動制御信号
26 操舵用サーボモータ駆動制御信号
27 前後進クラッチ用サーボモータ
28 エンジン回転数用サーボモータ
29 操舵用サーボモータ
30 前後進クラッチ用サーボモータ出力軸
31 エンジン回転数用サーボモータ出力軸
32 操舵用サーボモータ出力軸
33 前後進クラッチ用命令機械式ポテンショメータ
34 エンジン回転数用命令機械式ポテンショメータ
35 操舵用命令機械式ポテンショメータ
36 操舵用命令機械式ポテンショメータ軸
37 操舵用軸直結カップリング
40 エンジン用電動式パワーユニット
41 操舵用油圧式パワーユニット
50 前後進クラッチワイアー
51 エンジンアクセルワイアー
52 操舵用油圧配管
60 エンジン
61 操舵装置

Claims (1)

  1. エンジン回転数を増減する為のダイアルツマミと、前後進クラッチを選択する為のダイアルツマミと、舵の左右動作を指示する為のダイアルツマミにより、船舶に装備されたエンジンのアクセルレバーと前後進切換クラッチレバー並びに操舵に対する指令信号を送信する無線発信器により送信される指令信号を受信し、前記アクセルレバー並びに前後進切換クラッチレバーを駆動する電動式パワーユニットと、操舵用油圧式パワーユニットを装備した船舶において、該電動式パワーユニット並びに該操舵用油圧式パワーユニットを無線発信器ダイアルツマミの指示角度へ動作させる為の機械式命令ポテンショメータを、サーボモータの出力軸に直結連動し回転させるようにした事を特徴とする船舶における無線操縦装置の内部構造。
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