JP3142407B2 - 変圧器巻線の冷却構造 - Google Patents

変圧器巻線の冷却構造

Info

Publication number
JP3142407B2
JP3142407B2 JP05007389A JP738993A JP3142407B2 JP 3142407 B2 JP3142407 B2 JP 3142407B2 JP 05007389 A JP05007389 A JP 05007389A JP 738993 A JP738993 A JP 738993A JP 3142407 B2 JP3142407 B2 JP 3142407B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin tube
loop
heat pipe
type thin
working fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05007389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06215959A (ja
Inventor
久輝 赤地
浩 園部
岳良 真屋
信男 正木
恭文 永田
恵二 和久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP05007389A priority Critical patent/JP3142407B2/ja
Publication of JPH06215959A publication Critical patent/JPH06215959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3142407B2 publication Critical patent/JP3142407B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器の構成を小形化
及び軽量化するのに好適する変圧器巻線の冷却構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部への電力需要の増大に対応
して、都市部に電力機器を設置することが多くなってき
た。この種の電力機器のうち、ビルや地下街に設置され
る機器、とりわけ変圧器のような大型機器には、難燃性
が要求されており、このため、変圧器に使用する絶縁媒
体としても、従来の可燃性の鉱物油から、不燃性のガス
や難燃性のエポキシ樹脂などに置き換えられつつあり、
さらにはシリコーンゲルなどの固液中間性状の材料の適
用研究もなされている。
【0003】しかしながら、これらの絶縁媒体を採用し
た場合、従来の油入変圧器のように液体の絶縁兼冷却媒
体が対流循環して機器本体を冷却するものに比べ、いず
れも冷却性が低下するため、巻線の電流密度を下げるな
どの対策が必要になり、機器の大形化、重量増加を招く
傾向にあった。
【0004】一方、都市部では地価が高く、搬入制限の
厳しい所に変圧器を設置するという性格上、変圧器の小
形化及び軽量化が最優先の課題であり、そのために、変
圧器巻線の冷却性改善が強く望まれている。
【0005】このような課題を解決する方法として、従
来からヒートパイプ利用に関する数多くの提案がなされ
ているが、次に述べるような種々の問題があるため、い
ずれも小容量の変圧器などの限られた条件下でしか実用
化できていないのが現状である。
【0006】(1)巻線内を均一に所望の温度に冷却す
るには、多数本のヒートパイプを挿入する必要がある。
一方、機器を大形化させずに多数本のヒートパイプを挿
入するためには、ヒートパイプの細管化が必要である
が、例えば外径3mm程度のヒートパイプでは、放熱部
を含んで500mm程度の長さが作動上の限界であり、
それ以上長くすることが困難であった。
【0007】(2)また、上記したようなヒートパイプ
を用いた場合、1本当たりの熱輸送量は10W程度であ
り、大形の変圧器巻線を冷却するのに十分な熱輸送量を
得ることが甚だ困難であった。
【0008】(3)更に、ヒートパイプを変圧器巻線内
に挿入する場合、ヒートパイプを巻線形状に沿って屈曲
せしめることも必要であるが、この屈曲によって熱輸送
能力が大幅に低下してしまうという欠点があった。
【0009】(4)また、ヒートパイプを変圧器巻線内
に挿入する場合、その挿入箇所によってはトップヒート
姿勢での作動も必要になるが、このトップヒート姿勢に
おいては熱輸送能力が大幅に低下してしまうという欠点
があった。
【0010】ところで、最近、上記のような従来形のヒ
ートパイプの欠点を克服した、新型のヒートパイプとし
てループ型細管ヒートパイプが開発され、特開昭63−
318493号にて出願公開されている。更に、この出
願の発明の応用例として「電磁機器の構造」(特開昭6
4−84699号)が提案されている。
【0011】図34に上記提案に用いられているループ
型細管ヒートパイプの構造を示す。すなわち、内部に作
動液を封入した細管コンテナ2を蛇行状に構成して受熱
部2−H(受熱部群H)と放熱部2−C(放熱部群C)
を交互に有する、ループ状のエンドレス流路を構成した
もので、この細管コンテナ2内を、液体部分4と気体部
分5が分布する作動液が循環方向規制手段3によって所
定の方向に強力に循環しつつ、蒸発と凝縮を繰り返しな
がら熱輸送する構造である。
【0012】このループ型細管ヒートパイプによれば、
外径2mm程度に細管化が可能であるばかりでなく、そ
の長さを制限なく長尺化せしめることが可能であり、ま
た、トップヒート姿勢で使用してもボトムヒート姿勢で
使用した場合とほとんど変わらない熱輸送特性を発揮す
るものである。そして、このループ型細管ヒートパイプ
を変圧器巻線の冷却手段として適用する場合、次に述べ
るような構成で提案されている。
【0013】ループ型細管ヒートパイプは、細管コンテ
ナを蛇行させたループで構成され、そのターンの所定部
分の群が受熱部群として変圧器等の機器の所定の温度上
昇部に装着される。その装着状態は、図35に示すよう
に、ループ型細管ヒートパイプの受熱部2−Hを巻線1
内に巻線1と密着するように巻き込む構成、或いは、図
36に示すように、ループ型細管ヒートパイプの受熱部
2−H自身が巻線導体を兼ねて使用され、巻線全体また
は巻線の一部を形成する構成のいずれか、またはそれら
の構成の併用である。尚、6は鉄心であり、ループ型細
管ヒートパイプの各ターンの残余の群は、所定の放熱構
造の放熱部として構成される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ここで注意
すべき重要な点は、このループ型細管ヒートパイプが有
効に作動する条件として、 (イ)所望の熱輸送量に対してループ型細管ヒートパイ
プに適切な割合で受熱部と放熱部を交互に分布させる必
要があること (ロ)ループ型細管ヒートパイプに循環方向規制手段
逆止弁)3が必要であることが挙げられる
【0015】従ってループ型細管ヒートパイプを用いて
変圧器巻線を構成する場合、その巻線作業は上記(イ)
の通り巻線途中から多くの放熱部を取り出す必要がある
ために作業能率を著しく阻害するものであった。また複
数個の逆止弁の配設は細管コンテナである巻線に機械的
作動部分が配設されることを意味すると共に細管コンテ
ナに接続部を増加せしめることを意味し、巻線構造の信
頼性を低下せしめることになる。更に逆止弁は手作業に
より製作されるので、作業ミスの発生が無いとは言え
ず、この点からも巻線構造の信頼性を低下せしめるもの
であった。
【0016】尚、「最近のヒートパイプ応用技術」と題
して´91−3−15に日刊工業新聞社主催で実施され
ヒートパイプセミナーにおいて、新たに、「逆止弁
用いないループ型細管ヒートパイプ」及び「非ループ型
細管ヒートパイプ」が紹介され、そのテキストにはそれ
らの細管ヒートパイプは信頼性が高く且つ巻き付け性が
良好であるから、電動機器、静止機器等の自己冷却型巻
線として適しており、その応用を期待する旨が記載され
ている。これらの細管ヒートパイプは、前者が特開平4
−190090号及び後者が特開平4−251189号
として出願公開されている発明に基づくものである。
【0017】ここで、「逆止弁を用いないループ型細管
ヒートパイプ」とは、図37に示すような構造であり、
作動液の軸方向振動とゆるやかな循環流とによって熱を
輸送するものである。この型のループ型細管ヒートパイ
プは逆止弁取り付け部が無いことにより可撓性が改善さ
れ巻線作業の作業性が改善されると共に、機械的作動部
が皆無となることにより信頼性が大幅に向上する利点が
ある。従ってこの型のループ型細管ヒートパイプを用い
て図35、図36のように構成して変圧器巻線の冷却手
段として、または変圧器巻線とその冷却手段を兼ねた巻
線として適用する場合には、従来の逆止弁付きループ型
細管ヒートパイプを用いた場合に比較して極めて信頼性
の高い巻線体構造を構成することができると共に構成の
為の作業時間を短縮することができる。
【0018】また、「非ループ型細管ヒートパイプ」と
は、図38に示すように、細管コンテナ2の内部に作動
液を封入して両端を封じ切ったもので、蛇行状に構成し
て一方のループの群を受熱部群H、他方のループの群を
放熱部群Cとして構成したものである。そして、図39
に示すように、作動液の核沸騰7による蒸発・凝縮によ
り発生する作動液の軸方向振動(矢印8)のみによって
矢印9の方向に熱を輸送するものである。この「非ルー
プ型細管ヒートパイプ」は逆止弁取り付け部が無いこと
及びループが形成されないことの相乗効果により、導電
手段としても構造的にも取扱いが極めて容易であり従来
の平角線と全く同等に取り扱うことが可能になる。「非
ループ型細管ヒートパイプ」を適用する場合には従来の
逆止弁付きループ型細管ヒートパイプ及び「逆止弁を用
いないループ型細管ヒートパイプ」より飛躍的に巻線作
業の作業性が改善され作業時間が飛躍的に短縮される。
また機械的作動部分が無いだけで無く、細管の接続部も
皆無になるから他の型の細管ヒートパイプを適用した巻
線構造体より更に信頼性の高い巻線構造体を構成するこ
とができる。更に細管の両端の構造が封じ切りであって
ターン部(曲管部)が無いから巻線構造体としての構成
が簡易単純化出来るので、他の型の細管ヒートパイプよ
り軽量小型化を計ることも可能になる。
【0019】このように「逆止弁を用いないループ型細
管ヒートパイプ」「非ループ型細管ヒートパイプ」
共に従来のループ型細管ヒートパイプより信頼性の高い
巻線構造体を、より効率的な作業時間で構成することが
出来る。特に「非ループ型細管ヒートパイプ」の信頼性
の高さ、作業時間の短縮は飛躍的であって更に巻線構造
体の小型軽量化をも可能にしその効果は極めて大きなも
のがある。 然しこれらは何れも基本的にループ型細管ヒ
ートパイプであることに変わりは無いので、その熱輸送
性能を維持した侭で巻線構造体の冷却構造を構成する為
には、細管ヒートパイプに適切な割合で受熱部と放熱部
を交互に分布させる必要があり、それに起因する巻線構
造体の構造の複雑さ、巻線構造体構成作業の非能率さの
問題点を解決するには至らないものであった。
【0020】そこで、本発明の目的は、巻線の製造性を
損なうことなく、巻線内で発生する熱を細管ヒートパイ
プの特性を利用して効率的に放熱することができ、ま
た、全体の構成を小形且つ軽量に構成することができる
変圧器巻線の冷却構造を提供するにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の変圧器巻線の冷
却構造は、変圧器巻線において、中空管状の細管コンテ
ナの内部に作動液を封入した非ループ型細管ヒートパイ
プで巻線本体を構成する一方、中空管状の細管コンテナ
の内部に作動液を封入して所定形状のループに形成した
ループ型細管ヒートパイプの所定部分を前記非ループ型
細管ヒートパイプの所定部分に密接させて受熱部を構成
すると共にこのループ型細管ヒートパイプの残余の所定
部分をループ型細管ヒートパイプの放熱部としたところ
に特徴を有する。
【0022】この場合、上記ループ型細管ヒートパイプ
に代えて、強制循環方式の冷却パイプを用いることもで
きる。また、この構成において、非ループ型細管ヒート
パイプの細管コンテナの内部に、複数の作動液封入路を
設けるように構成することも考えられる。更に、これら
複数の作動液封入路を、交差しない螺旋状に形成するよ
うに構成しても良い。
【0023】一方、細管コンテナの内部に2本の作動液
封入路を設けると共に、これら2本の作動液封入路をそ
の両端部で互いに連通させることにより、ループ状作動
液封入路を有するループ型細管ヒートパイプを構成し、
このループ型細管ヒートパイプを、上記した変圧器巻線
の冷却構造における非ループ型細管ヒートパイプに代え
て用いることも可能である。
【0024】この場合、ループ型細管ヒートパイプに
は、n(nは2以上の整数)個のループ状作動液封入路
を設けるように構成することも考えられる。
【0025】
【作用】上記のように構成された変圧器巻線において
は、巻線本体を形成するにあたっては、最終的に非ルー
プ型細管ヒートパイプを構成する細管コンテナを用いる
ため、ループを形成する必要もなく、また放熱部を形成
するべく巻線途中から電線を引き出す必要もなく、さら
には、弁体を取り付ける必要もないため、従来の巻線工
程と何等変りのない巻線製造能率を維持できる。
【0026】一方、巻線本体を非ループ型細管ヒートパ
イプとして作動させるために適度に分散配置する必要の
ある放熱部は、別個に設けたループ型細管ヒートパイプ
または冷却パイプの所定部分を所望の位置に密着装着す
ることにより容易に形成し得る。
【0027】そして、巻線で発生した熱は、非ループ型
細管ヒートパイプ内に封入された作動液の軸方向振動に
より放熱部(ループ型細管ヒートパイプまたは冷却パイ
プの受熱部)に輸送され、さらにその熱は、ループ型細
管ヒートパイプの作動液の軸方向振動と循環流または冷
却パイプの冷却媒体によって、巻線本体外へ輸送され、
ループ型細管ヒートパイプの放熱部または冷却パイプの
外部熱交換器を介して放熱される。
【0028】また、非ループ型細管ヒートパイプの細管
コンテナの内部に、複数の作動液封入路を設けるように
構成したので、細管コンテナ即ち非ループ型細管ヒート
パイプの熱輸送能力が高くなる。従って、巻線の電流密
度を高くすることができるから、同じ定格であれば、断
面積の小さい導体を使用することができ、巻線を小形化
できる。
【0029】更に、上記複数の作動液封入路を、交差し
ない螺旋状に形成するように構成すれば、細管コンテナ
内部における作動液封入路の位置分布が均一になり、非
ループ型細管ヒートパイプによる集熱量が増えるから、
熱輸送能力がより一層高くなる。
【0030】また、細管コンテナの内部に2個の作動液
封入路を設けると共に、これら2個の作動液封入路をそ
の両端部で互いに連通させることにより、ループ状作動
液封入路を有するループ型細管ヒートパイプを構成し、
このループ型細管ヒートパイプを、上記した変圧器巻線
の冷却構造における非ループ型細管ヒートパイプに代え
て用いる構成とすれば、作動液の軸方向振動に加えて緩
やかな循環流によって熱輸送が行われるようになること
から、熱輸送能力が更に一層向上する。
【0031】更にまた、上記ループ型細管ヒートパイプ
の内部に、n(nは2以上の整数)個のループ状作動液
封入路を設けるように構成すれば、熱輸送能力を著しく
向上させることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1な
いし図4を参照しながら説明する。尚、変圧器は、通
常、低圧巻線と高圧巻線の2巻線から構成されている
が、以下の説明では、代表として1巻線の例で説明す
る。
【0033】上記図1は円筒形巻線の全体構成を示す斜
視図、図2は同部分断面である。これら図1及び図2に
示すように、絶縁筒10の上に、中空管状の電気絶縁導
体として形成された細管コンテナ13を、巻始め部13
aから巻終り部13bまで、同心円状に巻き付けて巻線
本体を構成する。この例では、巻線本体は、最内側から
最外側まで計5層で構成されており、1層巻き上げるご
とに、その両端部に他の中空管状の細管コンテナ14を
密着させて装着すると共に、その軸方向外側に端部支持
部材11を取り付ける。このような巻線層を順次第5層
まで形成する。各層間は、絶縁あるいは冷却性向上など
のために、間隔片12の挿入によって所定のギャップを
設ける場合もある。
【0034】そして、細管コンテナ13の巻始め部13
aまたは巻終り部13bから所定量の作動液を封入して
巻線本体自身を非ループ型細管ヒートパイプ31として
構成すると共に、図示しない口出し導体を接続する。作
動液としては、通常、純水やフッ素性液体などを用い
る。
【0035】一方、細管コンテナ14は図示しない所定
の放熱部構造例えば蛇行状に形成され変圧器容器外に配
置された中空管状の細管コンテナとループを形成するよ
うに接続した後、所定量の作動液を封入してループ型細
管ヒートパイプ32として構成する。
【0036】細管コンテナ13、14の断面形状として
は、例えば図3(a)及び図3(b)に示すような形状
であり、銅あるいはアルミニウムのような低電気抵抗か
つ高熱伝導率の丸形あるいは角形の中空導体15あるい
は16上に、高熱伝導率の材料からなる絶縁層17を設
けている。中空管状の細管コンテナ13と14の装着状
態としては、例えば図4(a)乃至図4(c)に示すよ
うに、接合部のくさび部に熱伝導性のグリースまたは樹
脂18を塗布して構成する。
【0037】このような構成であると、巻線本体を形成
するにあたっては、非ループ型細管ヒートパイプ31を
構成する細管コンテナ13を用いているために、通常の
巻線導体と同様に巻回作業を行うことができ、細管コン
テナ13にループを形成する必要もなく、また、放熱部
を形成するために巻線本体途中から導体を引き出す必要
もなく、さらには弁体を取り付ける必要もないため、従
来の巻線工程と何等変わりのない製造能率を維持でき
る。しかも、細管コンテナ13の巻回間も絶縁層17の
存在により絶縁的にも問題はない。
【0038】一方、巻線本体を構成する非ループ型細管
ヒートパイプ31の細管コンテナ13には、放熱部を適
当に分散配置して設ける必要があるが、これら放熱部
は、別個に製作されたループ型細管ヒートパイプ32の
細管コンテナ14が密接して装着されることにより分散
して設けることができる。この密接装着部分は、同時に
ループ型細管ヒートパイプ32の受熱部となる。
【0039】従って、通電により巻線本体で発生した熱
は、まず非ループ型細管ヒートパイプ31の作動、すな
わち細管コンテナ13内に封入された作動液の軸方向振
動により、放熱部(ループ型細管ヒートパイプ32の受
熱部)に向かって輸送される。そして、細管コンテナ1
3と14は、接合部に熱伝導性のグリースまたは樹脂が
塗布されて密着されているので、その部分での熱抵抗が
最小限に抑えられて熱伝導され、更に、ループ型細管ヒ
ートパイプ32の作動、すなわち細管コンテナ14内に
封入された作動液の軸方向振動と循環流によって、巻線
本体外へ輸送され、所定の放熱部を介して外部に放熱さ
れる。
【0040】このように、巻線本体から直接的に集熱
し、その集熱部から外部に放散する冷却系となっている
ため、ガス絶縁や固体絶縁を適用した場合でも優れた冷
却性能が得られる。また、極めて熱抵抗の小さいヒート
パイプを介して直接外部に熱放散でき、しかも巻線本体
自体がヒートパイプで構成されているため、従来の巻線
に比べて内部温度分布を均一化できるので、巻線本体を
小型・軽量に構成することができる。
【0041】尚、上記実施例では、ループ型細管ヒート
パイプ32を構成する細管コンテナ14は、外部放熱部
に接続するためアース電位とするのに対し、巻線本体を
構成する非ループ型細管ヒートパイプ31の細管コンテ
ナ13は巻線導体に応じた電位となるため、両者の密接
装着部の電圧分担が大きくなる。そこで、高電圧機器に
適用する場合には、熱伝導率の優れた絶縁物で、望まし
くは可撓性のある、例えば高気密性の樹脂などで形成し
た丸形あるいは角形中空パイプを一部あるいは全部に用
いるようにする。
【0042】図5及び図6は本発明の第2の実施例を示
すものであり、第1の実施例と同一部分には同一符号を
付し、異なるところを説明する。この第2の実施例で
は、図5及び図6に示すように、巻線本体の各層間乃至
最内周面及び最外周面に、ループ型細管ヒートパイプ3
2を構成する細管コンテナ14を密接装着したものであ
る。このような構成によれば、巻線本体を構成する非ル
ープ型細管ヒートパイプ31の細管コンテナ13の各タ
ーンに放熱部が存在する構成にできるので、巻線本体内
部の温度分布の一層の均一化が図れる。また、図5及び
図6中では、各層間に挿入するループ型細管ヒートパイ
プ32の細管コンテナ14を増やすことによって、放熱
量を任意に設定することができる。
【0043】図7及び図8は本発明の第3の実施例を示
すものであり、第1の実施例と同一部分には同一符号を
付し、異なるところを説明する。この第3の実施例おい
ては、図7及び図8に示すように、所定の層数の円板状
巻線ユニットを上下方向に間隔片20を介して積み上げ
た形で構成された巻線において、各層の最外周部にルー
プ型細管ヒートパイプ32を構成する細管コンテナ14
を密接装着したものである。
【0044】このような構成によれば、巻線本体形成後
に完全に独立した形で細管コンテナ14を装着できるの
で、組立性に優れ、さらに巻線本体を構成する非ループ
型細管ヒートパイプ31の細管コンテナ13の少ないタ
ーンごとに放熱部が存在する構成にできるので、巻線本
体内部の温度分布の一層の均一化が図れる。また、上記
実施例では、2層に一箇所の割合で細管コンテナ14を
装着しているが、設計条件により任意の割合で装着が可
能である。
【0045】図9及び図10は本発明の第4の実施例を
示すものであり、第3の実施例と同一部分には同一符号
を付し、異なるところを説明する。この第4の実施例で
は、図9及び図10に示すように、円板状巻線ユニット
の層間の所定の箇所に、間隔片20を兼ねてループ型細
管ヒートパイプ32を構成する細管コンテナ14を密接
装着している。
【0046】このような構成によれば、巻線本体を構成
する非ループ型細管ヒートパイプ31の細管コンテナ1
3のより少ないターンごとに放熱部が存在する構成にで
きるので、巻線本体内部の温度分布のより一層の均一化
が図れる。また、各層間への細管コンテナ14の装着箇
所などを増やすことによって、放熱量を任意に設定する
ことができる。
【0047】尚、上記各実施例におけるループ型細管ヒ
ートパイプ32に代えて強制循環冷却方式を採用するこ
ともできる。すなわち、ループ型細管ヒートパイプ32
を構成する細管コンテナ14に代えて内部に純水、フッ
素性液体等の冷却媒体を封入した金属製または絶縁物製
冷却パイプを用い、この冷却パイプの所定部分を非ルー
プ型細管ヒートパイプ31の細管コンテナ13に密接さ
せ、残余の所定部分に変圧器外部に配置された熱交換器
と強制循環ポンプを連通させるもので、冷却パイプ内の
冷却媒体を強制循環させることにより、非ループ型細管
ヒートパイプ31からなる巻線本体の熱を外部にスムー
ズに放熱することができる。
【0048】図11ないし図15は本発明の第5の実施
例を示すものであり、第1の実施例と同一部分には同一
符号を付し、異なるところを説明する。まず、図11な
いし図13に示すように、巻線本体を構成する非ループ
型細管ヒートパイプ31の細管コンテナ41の内部に
は、複数である例えば2個の作動液封入路42、42が
ほぼ平行に設けられている。各作動液封入路42、42
内には、純水やフッソ性液体などからなる作動液が所定
量封入されている。そして、細管コンテナ41は、2個
の作動液封入路42、42を有する中空導体16の外周
面上に絶縁層17を設けて構成されている。
【0049】また、ループ型細管ヒートパイプ32の細
管コンテナ14に代えて冷却パイプ43が設けられてい
る。この冷却パイプ43は、所定の外部熱交換器(図示
しない)に接続する必要があり、通常アース電位となる
ため、絶縁性を考慮する必要がある。上記冷却パイプ4
3は、断面形状が図14に示すようなものであり、熱伝
導率が良く且つ可撓性がある材料で構成する必要があ
り、この場合、高気密性の樹脂44で形成された絶縁性
のパイプを一部あるいは全部に用いて構成されている。
【0050】そして、冷却パイプ43には、外部熱交換
器及び冷媒循環ポンプ(図示しない)がループを形成す
るように接続されている。この場合、冷却パイプ43
は、冷媒循環熱交換器系の受熱部として構成されてい
る。上記ループ内即ち冷却パイプ43内に封入する循環
冷媒としては、フッソ性液体などからなる絶縁性液体が
使用されている。このような絶縁性液体を用いれば、万
一、冷媒が漏れても巻線の絶縁に何等支障を与えること
がない。
【0051】また、非ループ型細管ヒートパイプ31の
細管コンテナ41と冷却パイプ43とを密接装着するに
際しては、図15に示すように、両者の接合面に熱伝導
性の良いグリースまたは樹脂18を塗布する構成を採用
することが望ましい。
【0052】上記第5の実施例の構成によれば、第1の
実施例とほぼ同様な効果を得ることができる。即ち、巻
線本体を形成するにあたっては、ループを形成する必要
もなく、また、弁体を取り付ける必要もないため、従来
の巻線工程と何等変わりのない製造能率を維持できると
共に、絶縁構成も最適な構成にすることができる。
【0053】更に、上記した第5の実施例では、通電に
より巻線に発生した熱は、非ループ型細管ヒートパイプ
31の細管コンテナ41の2個の作動液封入路42の熱
輸送作用により冷却パイプ43側へ輸送される。具体的
には、細管コンテナ41の2個の作動液封入路42内に
封入された作動液の軸方向振動により、上記熱は放熱部
である冷却パイプ43の密接装着部(冷媒循環熱交換器
系の受熱部)に向かって輸送される。
【0054】そして、ここで、上記熱は冷却パイプ43
内の冷媒に伝達され、冷媒の循環流によって巻線外へ輸
送され、所定の外部熱交換器を介して外部へ放熱され
る。このとき、細管コンテナ41内に2個の作動液封入
路42が設けられているので、非ループ型細管ヒートパ
イプ31の熱輸送能力は、1個の作動液封入路しかない
ものに比べて、ほぼ2倍になる。従って、熱輸送能力が
高くなることから、それだけ巻線内の電流密度を高くす
ることができる。この結果、同じ定格であれば、より断
面積の小さい導体を用いることができ、それだけ巻線構
成を小形化することができる。
【0055】尚、第5の実施例では、細管コンテナ41
内に2個の作動液封入路42を設けるに際して、図13
に示すように構成したが、これに限られるものではな
く、図16または図17に示すように構成しても良い。
また、細管コンテナ41内に3個以上の作動液封入路4
2を、図18または図19に示すように設けても良い。
この場合には、細管コンテナ41の熱輸送能力は、作動
液封入路42の個数倍だけ大きくなる。
【0056】ここで、1つの作動液封入路42の断面積
の大小は、熱輸送能力にほとんど影響を与えないことか
ら、導体の外径寸法を小さくするには、作動液封入路4
2の1つ当たりの断面積Bを次式の条件に合うように設
定することが好ましい。
【0057】B<A/(n−1) 但し、A:作動液封入路を含む導体の断面積、n:作動
液封入路の個数 また、冷却パイプ43の断面形状としては、図20に示
すような円形状に構成しても良い。この場合、断面円形
状の冷却パイプ43と断面角形の細管コンテナ41とを
密接装着する場合、図21に示すように、冷却パイプ4
3側の接合面をやや変形させて樹脂18を介して密着さ
せるようにする。
【0058】尚、断面円形状の細管コンテナ41同士を
密接装着する場合には、図22に示すように、両者を接
触させると共に、両者の互いに近接する面の間を樹脂1
8で埋めるようにして密着させるものである。
【0059】図23及び図24は本発明の第6の実施例
を示すものであり、第5の実施例と同一部分には同一符
号を付し、異なるところを説明する。図23及び図24
に示すように、2個の作動液封入路42に代わる2個の
作動液封入路45は、交差しない螺旋状に形成されてお
り、各々を「非ループ型細管ヒートパイプ」としてい
る。
【0060】ところで、複数の作動液封入路が互いに平
行に設けられている場合には、作動液封入路とそこから
離れた部位(図23において符号Aで示す部位)との間
に、温度勾配が生ずる。この温度勾配は、細管コンテナ
41の断面積が大きくなるほど、また、作動液封入路の
個数が少なくなるほど、大きくなり、巻線の最高点温度
を押し上げている。
【0061】これに対して、上記第6の実施例では、2
個の作動液封入路45を交差しない螺旋状に形成したの
で、細管コンテナ41内部における作動液封入路45の
位置分布が均一になり、細管コンテナ41内の温度勾配
を小さくすることができる。このため、細管コンテナ4
1即ち非ループ型細管ヒートパイプの集熱量が増え、よ
り一層効率的な熱輸送を行うことができる。
【0062】図25ないし図27は本発明の第7の実施
例を示すものであり、第5の実施例と同一部分には同一
符号を付し、異なるところを説明する。図25及び図2
6に示すように、細管コンテナ41の内部には、2個の
作動液封入路46が平行に設けられていると共に、細管
コンテナ41の両端部(巻始め部及び巻終り部)の端面
部には、上記2個の作動液封入路46をつないで連通さ
せる溝部47が設けられている。
【0063】この場合、図27に示すように、細管コン
テナ41の一方の端部の溝部47を蓋部材48及びろう
付け49により密閉した後、作動液封入路46内に作動
液を注入し、更に、図27に示す構成と同様にして、細
管コンテナ41の他方の端部の溝部47を蓋部材48及
びろう付け49により密閉し、もって、作動液を封入す
る。これにより、2個の作動液封入路46は両端部で連
結され、双方の作動液が交流することが可能になり、1
個のループ状作動液封入路が構成される。この場合、上
記細管コンテナ41は、弁体を用いないループ型細管ヒ
ートパイプ50を構成する。このループ型細管ヒートパ
イプ50によれば、熱は作動液の軸方向振動に加えて緩
やかな循環流によって輸送されることから、熱輸送能力
を更に一層向上させることができる。
【0064】図28ないし図30は本発明の第8の実施
例を示すものであり、第7の実施例と同一部分には同一
符号を付し、異なるところを説明する。図28ないし図
30に示すように、細管コンテナ41の内部には、4個
の作動液封入路51が平行に設けられていると共に、細
管コンテナ41の両端部(巻始め部及び巻終り部)の端
面部には、上記4個の作動液封入路51のうちの各2個
を互いにつないで連通させる2個の溝部52が設けられ
ている。この場合、図29は図28中左側の端面部を示
し、図30は図28中右側の端面部を示している。
【0065】この第8の実施例では、4個の作動液封入
路51のうちの各2個を互いにつないで連通させること
により、2個のループ状作動液封入路を形成する構成と
なっている。この場合、上記2個のループ状作動液封入
路が、それぞれ弁体を用いないループ型細管ヒートパイ
プを構成している。上記第7の実施例によれば、細管コ
ンテナ41内に2個のループ状作動液封入路を形成した
ので、熱輸送能力を更に一段と向上させることが可能と
なる。
【0066】図31ないし図33は本発明の第9の実施
例を示すものであり、第8の実施例と同一部分には同一
符号を付し、異なるところを説明する。図31ないし図
33に示すように、細管コンテナ41の内部には、4個
の作動液封入路51が平行に設けられている。そして、
細管コンテナ41の一方(図31中左側)の端部の端面
部には、図32に示すように、4個の作動液封入路51
のうちの図32中左側の2個及び右側の2個を互いにつ
ないで連通させる2個の溝部53が設けられている。ま
た、細管コンテナ41の他方(図31中右側)の端部の
端面部には、図33に示すように、4個の作動液封入路
51のうちの図33中上側の2個及び下側の2個を互い
につないで連通させる2個の溝部54が設けられてい
る。
【0067】これにより、第9の実施例では、4個の作
動液封入路51が1個のループに連続して連結されるこ
とにより、1個の長いループ状作動液封入路が形成され
る構成となっている。この場合、上記1個の長いループ
状作動液封入路が、弁体を用いないループ型細管ヒート
パイプを構成している。従って、上記第9の実施例にお
いても、第8の実施例とほぼ同様な作用効果を得ること
ができる。
【0068】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りであるの
で、次の効果を得ることができる。
【0069】請求項1の変圧器巻線の冷却構造において
は、中空管状の細管コンテナの内部に作動液を封入した
非ループ型細管ヒートパイプで巻線本体を構成する一
方、中空管状の細管コンテナの内部に作動液を封入して
所定形状のループに形成したループ型細管ヒートパイプ
の所定部分を前記非ループ型細管ヒートパイプの所定部
分に密接させて受熱部を構成すると共にこのループ型細
管ヒートパイプの残余の所定部分をループ型細管ヒート
パイプの放熱部とする構成としたので、巻線製造作業性
を損なうことなく、巻線本体内に発生する熱を非ループ
型細管ヒートパイプの特性を利用して効率的に放熱する
ことができ、また、小形化並びに軽量化を実現すること
ができる。
【0070】請求項2の変圧器巻線の冷却構造において
は、上記請求項1におけるループ型細管ヒートパイプに
代えて、強制循環方式の冷却パイプを用いる構成とした
ので、上記請求項1の構成とほぼ同様な効果を得ること
ができる。
【0071】請求項3の変圧器巻線の冷却構造において
は、非ループ型細管ヒートパイプの細管コンテナの内部
に、複数の作動液封入路を設けるように構成したので、
細管コンテナ即ち非ループ型細管ヒートパイプの熱輸送
能力を向上し、その分、巻線の電流密度を高くすること
により、巻線の構成を小形化できる。
【0072】請求項4の変圧器巻線の冷却構造において
は、上記複数の作動液封入路を、交差しない螺旋状に形
成するように構成したので、細管コンテナ内部における
作動液封入路の位置分布が均一になり、非ループ型細管
ヒートパイプによる集熱量が増えるから、熱輸送能力を
より一層高くすることができる。
【0073】請求項5の変圧器巻線の冷却構造において
は、細管コンテナの内部に2個の作動液封入路を設ける
と共に、これら2個の作動液封入路をその両端部で互い
に連通させることにより、ループ状作動液封入路を有す
るループ型細管ヒートパイプを構成し、このループ型細
管ヒートパイプを、上記請求項2の構成における非ルー
プ型細管ヒートパイプに代えて用いる構成としたので、
ループ型細管ヒートパイプにおいては作動液の軸方向振
動に加えて緩やかな循環流によって熱輸送が行われるよ
うになることから、熱輸送能力が更に一層向上する。
【0074】請求項6の変圧器巻線の冷却構造において
は、上記ループ型細管ヒートパイプの内部に、n(nは
2以上の整数)個のループ状作動液封入路を設けるよう
に構成したので、熱輸送能力を著しく向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す円筒形巻線の全体
構成の斜視図
【図2】円筒形巻線の部分断面図
【図3】(a)及び(b)は細管コンテナの断面図
【図4】(a)ないし(c)は非ループ型細管ヒートパ
イプの細管コンテナとループ型細管ヒートパイプの細管
コンテナとの密接装着状態を示す断面図
【図5】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図6】図2相当図
【図7】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図8】図2相当図
【図9】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図10】図2相当図
【図11】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図12】図2相当図
【図13】細管コンテナの断面図
【図14】冷却パイプの断面図
【図15】非ループ型細管ヒートパイプの細管コンテナ
と冷却パイプとの密接装着状態を示す断面図
【図16】異なる細管コンテナの断面図
【図17】異なる細管コンテナの断面図
【図18】異なる細管コンテナの断面図
【図19】異なる細管コンテナの断面図
【図20】異なる冷却パイプの断面図
【図21】非ループ型細管ヒートパイプの細管コンテナ
と異なる冷却パイプとの密接装着状態を示す断面図
【図22】非ループ型細管ヒートパイプの2本の細管コ
ンテナの密接装着状態を示す断面図
【図23】本発明の第6の実施例を示す細管コンテナの
端部の正面図
【図24】細管コンテナの部分側面図
【図25】本発明の第7の実施例を示す細管コンテナの
部分縦断側面図
【図26】細管コンテナの端部の正面図
【図27】溝部を閉塞した細管コンテナの部分縦断側面
【図28】本発明の第8の実施例を示す細管コンテナの
縦断側面図
【図29】細管コンテナの一方の端部の正面図
【図30】細管コンテナの他方の端部の正面図
【図31】本発明の第9の実施例を示す細管コンテナの
縦断側面図
【図32】細管コンテナの一方の端部の正面図
【図33】細管コンテナの他方の端部の正面図
【図34】従来構成を示すもので、弁体付きループ型細
管ヒートパイプの構成を概念的に示す図
【図35】細管ヒートパイプを用いた変圧器巻線の冷却
構造を示す断面図
【図36】細管ヒートパイプを用いた他の変圧器巻線の
冷却構造を示す断面図
【図37】逆止弁のないループ型細管ヒートパイプの構
成を概念的に示す図
【図38】非ループ型細管ヒートパイプの構成を概念的
に示す図
【図39】非ループ型細管ヒートパイプの作動状態を概
念的に示す図
【符号の説明】
10は絶縁筒、11は端部支持部材、12は間隔片、1
3は細管コンテナ、13aは巻始め部、13bは巻終り
部、14は細管コンテナ、15、16は中空導体、17
は絶縁層、18は熱伝導性グリースまたは樹脂、20は
間隔片、31は非ループ型細管ヒートパイプ、32はル
ープ型細管ヒートパイプ、41は細管コンテナ、42は
作動液封入路、43は冷却パイプ、44は樹脂、45、
46は作動液封入路、47は溝部、48は蓋部材、49
はろう付け、50はループ型細管ヒートパイプ、51は
作動液封入路、52、53は溝部を示す。
フロントページの続き (72)発明者 真屋 岳良 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株式会社東芝 三重工場内 (72)発明者 正木 信男 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 永田 恭文 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (72)発明者 和久 恵二 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (56)参考文献 特開 平4−190090(JP,A) 特開 平4−251189(JP,A) 特開 昭63−318493(JP,A) 特開 平4−92405(JP,A) 特開 昭64−84699(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/08 - 27/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変圧器巻線において、中空管状の細管コ
    ンテナの内部に作動液を封入した非ループ型細管ヒート
    パイプで巻線本体を構成する一方、中空管状の細管コン
    テナの内部に作動液を封入して所定形状のループに形成
    したループ型細管ヒートパイプの所定部分を前記非ルー
    プ型細管ヒートパイプの所定部分に密接させて受熱部を
    構成すると共にこのループ型細管ヒートパイプの残余の
    所定部分をループ型細管ヒートパイプの放熱部としたこ
    とを特徴とする変圧器巻線の冷却構造。
  2. 【請求項2】 変圧器巻線において、中空管状の細管コ
    ンテナの内部に作動液を封入した非ループ型細管ヒート
    パイプで巻線本体を構成する一方、この非ループ型細管
    ヒートパイプの所定部分に、冷却媒体を封入した冷却パ
    イプの所定部分を密接させ、この冷却パイプの残余の所
    定部分に外部熱交換器及び循環ポンプを連通したことを
    特徴とする変圧器巻線の冷却構造。
  3. 【請求項3】 前記非ループ型細管ヒートパイプは、そ
    の細管コンテナの内部に複数の作動液封入路が設けられ
    ていることを特徴とする請求項2に記載の変圧器巻線の
    冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記複数の作動液封入路は、交差しない
    螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項3に記
    載の変圧器巻線の冷却構造。
  5. 【請求項5】 細管コンテナの内部に2個の作動液封入
    路を設けると共に、これら2個の作動液封入路をその両
    端部で互いに連通させることにより、ループ状作動液封
    入路を有するループ型細管ヒートパイプを構成し、この
    ループ型細管ヒートパイプを、前記請求項2に記載の変
    圧器巻線の冷却構造における非ループ型細管ヒートパイ
    プに代えて設けたことを特徴とする変圧器巻線の冷却構
    造。
  6. 【請求項6】 細管コンテナの内部に2n(nは2以上
    の整数)個の作動液封入路を設けると共に、これら2n
    個の作動液封入路のうちの各2個の作動液封入路をその
    両端部で互いに連通させることにより、n個のループ状
    作動液封入路を有するループ型細管ヒートパイプを構成
    し、このループ型細管ヒートパイプを、前記請求項2に
    記載の変圧器巻線の冷却構造における非ループ型細管ヒ
    ートパイプに代えて設けたことを特徴とする変圧器巻線
    の冷却構造。
JP05007389A 1993-01-20 1993-01-20 変圧器巻線の冷却構造 Expired - Fee Related JP3142407B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05007389A JP3142407B2 (ja) 1993-01-20 1993-01-20 変圧器巻線の冷却構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05007389A JP3142407B2 (ja) 1993-01-20 1993-01-20 変圧器巻線の冷却構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06215959A JPH06215959A (ja) 1994-08-05
JP3142407B2 true JP3142407B2 (ja) 2001-03-07

Family

ID=11664573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05007389A Expired - Fee Related JP3142407B2 (ja) 1993-01-20 1993-01-20 変圧器巻線の冷却構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3142407B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2319056B1 (de) 2009-06-05 2012-10-10 ABB Technology AG Transformatorspule und transformator mit passiver kühlung
KR101184490B1 (ko) 2010-11-03 2012-09-19 삼성전기주식회사 방열기능이 구비된 트랜스포머
CN110379608B (zh) * 2019-08-01 2024-02-23 国家电网有限公司 变压器二次侧线圈防电弧绕组
WO2023170900A1 (ja) * 2022-03-11 2023-09-14 三菱電機株式会社 回転電機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06215959A (ja) 1994-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI594274B (zh) 磁性元件
US8928441B2 (en) Liquid cooled magnetic component with indirect cooling for high frequency and high power applications
JPH063354B2 (ja) ル−プ型細管ヒ−トパイプ
US8742876B2 (en) Transformer coil and transformer with passive cooling
JP5553040B2 (ja) 電子部品
CN107924745B (zh) 油浸式变压器
US3428928A (en) Transformer including boron nitride insulation
CN110660563A (zh) 磁性组件及电源模块
JP3142407B2 (ja) 変圧器巻線の冷却構造
JP3119995B2 (ja) 静止誘導機器巻線の冷却構造
CN112582147B (zh) 一种变压器的冷却装置
JP3278494B2 (ja) 静止誘導機器巻線の加温方法
CN106252033A (zh) 一种具有新型散热结构的大功率高频变压器
JP3274241B2 (ja) 静止誘導機器巻線の冷却構造
CN220627552U (zh) 一种变压器
CN216745633U (zh) 一种用于电工设备的绝缘热管
CN220962995U (zh) 一体式低表面热辐射水冷变压器
CN214588256U (zh) 高压电载流管及具有其的高压套管
JPH0629130A (ja) 変圧器
CN112562993B (zh) 一种带散热型绕组的电力电子磁性元件
EP4071773A1 (en) Transformer installation
CN115547634A (zh) 磁芯冷却结构及高压脉冲电源、准分子激光器
CN115985636A (zh) 基于热管散热的中频变压器
CN113555193A (zh) 一种电抗器
CN112700935A (zh) 高压电载流管及具有其的高压套管

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees