JP3139711U - 業務用容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蓋体2と左右に把持部4を備えた器体3とからなる業務用容器1であって、前記器体3は上方を開口し、側面部32は前記開口方向に向かうに従って外方に傾斜したテーパ状に形成され、前記蓋体2は端縁を巻き締めた縁部5を設けており、その縁部5には少なくとも1以上の凹部を設けて隙間=流水溝を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
特に給食用の食パンのバットで、重なるパン箱に関する。
しかし、学校給食などでは全校生徒に一律に同じ時間に提供するので、大量の容器を、一時に使用し、一時に洗浄し、一時に乾燥し、保管する作業が連続する。
又、容器運搬中に転倒で料理がこぼれてしまうなど急に料理を創作し運搬しなければならない場合などがあり、洗浄してから次回使用時までの時間が短時間となるケースが多々起こる。
ちなみに、学校給食では各教室に配給する時間には、すでに使用済み容器の洗浄を終えている場合や使用済み容器の洗浄作業している場合がほとんどである。
通常厨房では、多数のパン箱等の容器を洗浄し、乾燥のために底を上にして、水を切るようにして、スペース確保のため積み重ねて静置され、乾燥される。
但し、容器には、乾かすという目的や容器自体積み重ねて保管することを目的として開発されていないものが多い。
つまり、水切りや乾燥に配慮されてない容器は、乾燥して短時間で使用する場合、容器が乾いていないことがほとんどである。
厨房では、扇風機で風を送ったりもするが、非効率であるという課題があった。
家庭内で家族が使用するカップなどの食器類を2段、3段重ねて保管し、乾燥させることは日常的に行われている。
家庭で使用する積み重ね可能な食器は数件知見(特許文献1)できるが、しかし、学校給食等の業務用の比較的大きな容器に関しては、フランジを設けて重ねるものはある〔特許文献2〕が、重ねる大きさのせいか、重ねて乾燥させるという作業に合うパン箱などの大きな容器はほとんどないのが現状である。
給食厨房品であるパン箱などの大型の業務用サイズ容器において、
(1)運搬しやすく保管スペースを有効活用できる積み重ね可能な形状の業務用容器の開発を課題とする。
(2)また積み重ねた状態のままでの速乾性や、積み重ねた状態からの取り出し分離容易化も課題とする。
(3)さらに積み重ねた状態での個々の容器の接触部分を最小限に抑えることも課題とする。磨耗や変形を防止する。
(4)従来の大型容器には可動式の取手が設けられている。その取手は、容器を静置しているときは下方に垂れているので邪魔にならず、一方運搬するときは立ち起こして使用される機構になっている。しかし容器をひっくり返して水きり乾燥するときは、取手が横に起きてしまい、その分横幅をとることになる。そこで、本考案では、取手部分(本考案の把持部)にあたる部分は、非可動にして、取手を固定式にすることと、容器を正逆のいずれの位置においても幅を取らず短すぎない持ちやすい構成にすることを課題とする。
(5)アルミニウム板などの比較的薄い材料を使用している従来の食品容器では、変形防止のために容器の底面部に凹凸条を形成したり、波状凹凸を設けて強度を保持させているものがある。しかし底面部の凹凸は、その大小や深浅を問わず汚れが付着し易く、洗浄時には手間取る構造である。
そこで、厚手のアルマイト板を用いることとして底面には凹凸を設けずに強度を保持させることも課題とする。
前記蓋体(2)は、正逆いずれの姿勢でも数個の蓋体(22)を上下多段に安定して積み重ねることができる。
重ねた状態では、側面部(22)の縁部(5)が上下の蓋体(2)で当接するが、その縁部(5)には少なくとも1以上の凹部(6)を設けているので、その凹部(6)の部分には自ずと凹み分の隙間が生じる。
多段に積み重ねる際に、相互に自然と合致するテーパを形成してあるので、下に置いた状態の容器に上から被せる容器の位置を細かく確認する必要がなくそのまま被せるだけでよい。
上下に重ねた状態で、上下の縁周囲に隙間=流水溝ができるものとなっているので、空気・風の流れができ、水切りがよく、乾燥しやすい。
孔を設ける位置は巻き締め始める部分=縁の内側の底に設けることで、水切りの速度を増す効果を得ることができる。
a:本考案の業務用容器は、強度・耐久性があり、洗浄容易で、速乾性が図れる構造で、衛生的である。給食用パン箱等にはたいへん実用的である。
軽量でもあるので、作業性(運搬や積み重ね保管)もよい。
b:蓋体、器体双方とも重ねて保管するときの、作業が簡便である。自然と重ねてもしっかり整合して重ねられる。又重ねた状態からの分離も容易にできる。
c:蓋体、器体双方とも水切りが良い。容器全体に凹凸なく、ひっくり返すだけで水切りが容易である。
d:蓋体を数枚重ねて保管するときは、蓋体の周囲には上下との縁部周囲に凹部が作る隙間=流水溝ができ、空気が流れて風通しが良く速乾性があり衛生的である。
e;器体を、裏返して水を切り、数個の器体を重ねて保管するときは、上の器体は下の器体の把持部で係止するので、上下の器体は、空隙をおいて重ねることができる。
空気が流れて風通しが良く、速乾性があり衛生的である。
f:器体は多段に積み重ねたときでも接触部分を少なく抑え傷が付くのを防ぐとともに、把持部が立ち起きることのもないので、空きスペースを確保できる。
把持部は丸棒であり固定されていて動かないので、一人又は二人でも安定して持ち運びができ、容器を持った状態でも手が痛くならない。
g:器体は、製造過程において改良を加えて、側面部に数段階にテーパをかけてプレス加工延伸して形成することで肉厚のアルマイト等の肉厚金属板で作成している。そのため強度を保持し、強度補強のための凹凸部分も排除でき洗浄しやすい形状となっている。
学校給食調理場や社員食堂の厨房の保管庫や飲食店の保管庫などには、衛生上、食器を乾かすための熱風を起こす設備や業務用温風機がある場合があるが、凹部はその熱風も通りやすく、通気性効果もあり、乾燥時間を短縮できる。
蓋体と蓋体の間や、器体と器体の間に水が残ってしまうこともなく、いつも衛生的である。
この孔は、容器としての内部には連通しないので、容器の平面や側面に穴を開けるのとは異なる。
本考案で示す平面部にあたる部分の数カ所に、孔を設けたら、内部食品に連通するので、孔があることで逆に厨房内の蒸気や、水滴や虫が入る事態が生じかねない。
なお、孔を設けることで強度に影響を与えることも予測できるが、本考案は肉厚の素材を用いており、勿論必要以上に孔を設けなければ強度が減退することはない。
従来のものであると積み重ねを目的とした容器を製造する場合、個々の容器を異なる大きさに形成し一番大きい容器を一番下の位置に配置し、大きい容器から順番に積載していくという方法であったが、個々の容器が異なる大きさであると積載したときに、振動で容器同士が中で接触するという事態が生じる。
このような事態が起こらないよう本考案では、容器自体の形状を同一に構成し積み重ねたときでも容器同士が接触する部分を把持部の一部分のみに限定し最小限に抑えている。
容器自体の強度を向上させる目的で、製造段階においても試行錯誤し加工機に改良を加え、従来課題とされていた肉厚のアルマイトやアルミニウムなどの素材でもプレス加工を段階的に行うことで肉厚を均等にしたテーパ成型をし、不要な凹凸や補強のための波条構造他を採用しなくても良いように改良した。
業務用に使用される薄手素材の容器の底面は強度を保持させるため故意に凹凸を設け製造されていたが、加工工程を改良することにより凹凸部分も排除でき洗浄しやすい形状となるとともに設置したときの不安定となる形態を回避できた。
従来のものであると取手(本考案の把持部に相当する部分)を容器の中に押し込める構成のものであるとか、使用していない時の状態は下に垂れ下がるように可動に取付けられているものを知見できるが、取手を中に押し込めることができる容器であると液状の料理には不適なことがあり、下に垂れ下がる構成のものは、可動ゆえに破損する事態も多々起こりその都度メンテナンス作業をしなければならなかった。
本考案では学校給食調理などの厨房実情を考慮し、耐久性を高めて、把持部の突出幅を一定化して、短かすぎない固定式でアルミニウム製の丸棒を屈折成形して]状に器体の左右に取付けた。
本考案の把持部は、大人も子供も、一人又は二人でも安定して持ち運びが可能な寸法であり、長時間容器を持った状態でも手が痛くならない。
本考案は、次の蓋体(2)と、左右に把持部(4)を備えた次の器体(3)とからなる比較的大型のパン箱等の業務用容器(1)である。
パン箱にした場合は、全体を浅い長方形の蓋付きで、底細に絞った直方体形状で数個の食パンを並べる程度の浅い容器になる。
この隙間が、流水溝となる。
前記蓋体(2)は、平面部(21)表面を上にしても、平面部(21)の内面を上にしても、正逆いずれの姿勢でも数個の蓋体(22)を上下多段に安定して積み重ねることができる。
重ねた状態では、側面部(22)の縁部(5)が上下の蓋体(2)で当接するが、その縁部(5)には少なくとも1以上の凹部(6)を設けているので、その凹部(6)の部分には自ずと凹み分の隙間が生じる。
図1は、本考案に係る業務用容器の実施例1を示すものであるが、3枚の蓋体(2)を重ねて、3個の器体(3)を重ねて、保管している状態を示す斜視図である。
図2は、業務用容器の実施例1の部品となる蓋体(2)を2段に重ねた状態を示す正面図である。
図3は、業務用容器の実施例1の部品となる蓋体(2)を示すもので、上の蓋体(2)の縁部と下の蓋体(2)の縁部(5)との間に隙間=流水溝が生じることを示す凹部(6)を示す図2のA−A線断面の中間を略した説明図である。
器体(3)は、図10のように、全体を浅い長方形とする形状で、底細に絞った直方体形状で8個の食パンを並べる浅い容器である。
器体(3)は、上方を開口し、平坦な底面部(31)と側面部(32)からなり、前記側面部(32)は前記底面部(31)から上方に延設して端縁は少し外側に湾曲して巻締めた形状とする縁部とし、かつ前記側面部(32)は前記開口方向に向かうに従って外方に傾斜したテーパ状に形成された構成である。
凹部(6)は、断面下半分を円形にする半円状になる。
凹部(6)は、短辺の対称位置の2箇所にも設けてもよい。
もし内部に水滴が残った場合でも通気性があるので、乾きが早い。
蓋体(2)を2枚重ねた場合、相互に接触する部分は縁部(5)の4隅の一部分だけであり、内部は図3に示すように平面部(21)、側面部(22)いずれも相互に接触することはない。
因みに図3に示す矢印は水や液体が流れる方向を示し、縁部(5)の上端を実線ではなく点線で示しているのは凹部(6)が設けてあることを理解しやすく示すためである。
蓋体(2)は高さ2cm、幅45cm、奥行き39cmの寸法で構成し、
器体(3)は高さ18,8cm、幅42.5cm、奥行き36cmの寸法で構成したものである。
器体(3)の把持部(4)は、直径6mmの丸棒で、幅12cm、奥行き3cmで構成している。
二段重ねの場合で、上段器体(3)の突出は6,3cmであり、12,2cm
が収納される組み合わせになる。
実施例では3回の延伸を行って均等なテーパを作成している。
矩形の実施例1を示したが、楕円形や多角形など、肉厚の素材でも任意の形状やテーパに加工できる。
実施例1は、シルバーアルマイト製であるが、業務用容器の用途によっては軽量なアルミニウム板を使用してもよく、素材は限定されない。
なお、分野によってはアルマタイトでもよい。アルマタイトとはアルミニウムの表面を酸化させて膜を形成したもので酸化・腐食に強いとされている。
図5は、同じく実施例2を示すもので、水が流れ出る凹部を示す要部断面説明図である。
実施例2に示す蓋体(2)は、蓋体(2)を2枚以上重ねたときに形成される凹部(6)の面積を広く形成したことを示すものである。
実施例1では縁部(5)の上端部分の一部を圧縮したものであるが、実施例2で示すものは縁部(5)の上端部分及び下端部分も圧縮したものを示しており、凹部(6)の面積が広くなり、流水溝が広く、速乾性の向上が期待できる。
凹部(6)は、蓋の4辺の側面部(32)を略円筒形に巻き締めた縁部(5)のうち、1以上の個所好ましくは対称位置の2以上の個所を上方から端部側を残して、上下を平坦に形成したもので、この隙間が、流水溝となる。
図7は、業務用容器の実施例3を示すもので、水が流れ出る凹部(6)及び排水用の孔(11)を設けた縁部(5)を示すB−B線断面の説明図である。
前記実施例1の構成に加えて、蓋体(2)の縁部(5)の内側の底に適宜数の小さな孔(11)を設けた構成の実施例3の業務用容器も提案できる。
孔(11)を設ける位置は巻き締め始める部分=縁の内側の底に設けることで、水切りの速度を増す効果を得ることができる。
孔(11)の形状は直径略1〜2mmの円形状であり、実施例3では孔(11)を設けた位置は縁部(5)の4隅の4カ所と縁部(5)の端と端との略中央付近に4カ所設けた構成である。
器体(3)を洗浄後保管する場合は裏返して多段に積み上げて保管することが実情であり、孔(11)を設けることにより水切りを早くし速乾性の向上が期待できる。
図9は、同じく実施例1の業務用容器を多段に重ねた状態を示すもので、多段に重ねた状態でも空間(33)が形成されていることを示す説明図である。
また、実施例1のように、器体(3)の高さを約18.8cm、把持部(4)から器体(3)の縁部までの高さを約6.3cmで構成した場合、10段重ねた場合でもわずか約74.5cmの高さしかならず、作業場に保管して置いても邪魔にならない。
図10で示す器体(3)の内寸は530×350×185mmであり、この構成の場合は一般的に市販されている食パン(12)の4枚切りが48枚、図10に示すように並べることができる。
また、器体の内寸が410×350×185mmの構成であると、一般的に市販されている食パン(12)の4枚切りが36枚並べることができる。
また、必要があれば、抗菌塗料や防錆処理をすること、耐熱性を保持させるためのことなどは、本考案者が予想する設計変更事項である。
また、容器の深さをプレス加工の段階で調節すれば、深浅の品揃えもでき、各種調理用バットも製造可能であるし、食料品以外の容器や運搬容器としても利用可能性がある。
2 蓋体
21 平面部
22 側面部
3 器体
31 底面部
32 側面部
33 空間
4 把持部
5 縁部
6 凹部
11 孔
12 食パン
Claims (5)
- 蓋体(2)と左右に把持部(4)を備えた器体(3)とからなる業務用容器(1)であって、
前記器体(3)は、上方を開口し、平坦な底面部(31)と側面部(32)からなり、前記側面部(32)は前記底面部(31)から上方に延設して外側に湾曲して端縁を巻締めた縁部とし、かつ前記側面部(32)は前記開口方向に向かうに従って外方に傾斜したテーパ状に形成された構成であり、
前記蓋体(2)は平面部(21)と前記平面部(21)から垂下した側面部(22)を備え、前記側面部(22)は前記器体(3)に被せる方向に向かうに従って外方に若干傾斜したテーパ状に形成された構成であり、かつ前記側面部(22)は端縁を巻き締めた縁部(5)を設けており、その縁部(5)には少なくとも1以上の凹部(6)を設けたことを特徴とする業務用容器。 - 前記蓋体(2)と把持部(4)を備えた前記器体(3)とは、全体を矩形としており、前記蓋体(2)はテーパ状側面部(22)を合わせて数個の蓋体(22)を多段に積み重ねることができ、又前記器体(3)はテーパ状側面部(32)を合わせて数個の器体(3)を丸棒を]状に取付けた左右の把持部(4)に係止して多段に積み重ねることができる請求項1記載の業務用容器。
- 前記器体(3)の側面部(32)のテーパは、シルバーアルマイト板やアルミニウム板を複数回段階的にプレス成型してテーパ形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の業務用容器。
- 前記蓋体(2)及び又は前記器体(3)の巻き締め縁部の底に孔(11)を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の業務用容器。
- 前記蓋体(2)の縁部(5)に設けた凹部(6)は、テーパ状側面部(22)に続く巻き締め縁部(5)の両端部を残して中央部分を扁平に押圧して形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の業務用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009462U JP3139711U (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 業務用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009462U JP3139711U (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 業務用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3139711U true JP3139711U (ja) | 2008-02-28 |
Family
ID=43289905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007009462U Expired - Lifetime JP3139711U (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 業務用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139711U (ja) |
-
2007
- 2007-12-10 JP JP2007009462U patent/JP3139711U/ja not_active Expired - Lifetime
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