JP3139142U - 梱包用コナー緩衝材 - Google Patents

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光輝 樋口
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Abstract

【課題】機器梱包用の角部の緩衝材において、容易に取り付けできるもので、装置への貼り付け後の緩衝材の分離で装置にテープの粘着物を残さない資材の提供。
【解決手段】器械の隅角部に発泡性の樹脂シートに両面接着テープを貼り付けたものを貼り付けできるようにしている梱包用コナー緩衝材であり、発泡性の樹脂シートは、接着剤付テープと発泡性の樹脂との組合せて張り合わせて、形状として円形、または正方形で、円錐形、あるいは三角錐で使用する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、板状の段ボールと発泡材などの緩衝ブロックとから成る梱包用緩衝材に関する。
器材の梱包材として、器械の隅角部に発泡性緩衝材を取付けて、梱包内で角部のある装置の角部に貼り付ける接着材付き緩衝材である。このような緩衝材は従来、発泡性樹脂シートからなる緩衝材の面に用いて貼着していたが、梱包材を処分する際に発泡性樹脂を装置から剥離分離することが容易でなく、発泡性樹脂が破断してしまい、きれいに分離することができないことも多い。このため装置の接着剤の痕跡が残る場合が多い。また包装資材の回収やリサイクルの障害となっている。このような問題に対応する技術が種々知られている。
緩衝材との接合面を凹凸状に形成するなどによって緩衝材の接合面に接着剤を点又は線状に部分塗布して接着した梱包資材がある(特許文献1参照。)。この技術は接合が容易に剥がれ易く、大きな衝撃力などが作用しない対象物の梱包の包装に限られている。
また鉄柱、ステンレスの枠、アルミサッシなどの保護貼り紙として剥離が容易な接着剤の提案もある(特許文献2参照)。しかし装置の角部には使用することはシートでは困難である。
梱包容器の底板部の周囲の立上り壁部に沿って緩衝材を配置し、その緩衝材に被包装物を載置して包装するようにし、緩衝材に角部、突起部を設けて穴に嵌合させ、さらに係合凹部を設け、係合凸部を係合凹部に上方への抜止め状態に係合させた包装資材が示されている(特許文献3参照。)。この資材も大型重量物等の梱包用である。通常の精密機器、装置には向いていない。
一方表皮の柔らかい果実の包装に対して発泡性シート状樹脂の緩衝材を使用されている。材料としてポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂が採用されているが、接着剤は使用されていない。この果物用緩衝材としても提案されている(特許文献4参照)。しかし装置に使用した場合ずれ落ちることもある。
また部材の仮固定剥離可能な接着材としてアクリル系材料が提案されている(特許文献5参照)。しかし緩衝材の接着剤にはまだ使用されていない。
特開平5−270569号公報 特開2004−143205号公報 特開平6−270984号公報 特開2007−99344号公報 特開2007−119719号公報
本考案は、精密装置、および重量物などの梱包、包装における緩衝材でおいて、装置の隅、角部に取り付ける緩衝材で梱包物を安全に搬送することが求められている。箱内に収納する小型の梱包に対しては通常の緩衝材を使用されている。大型の装置においては角部に貼り付ける緩衝材で、その発泡プラスチック性緩衝材に接着剤との組合せて使用して、装置から容易に剥離できるもので、接着材が機器に付着しないものである。
一方、緩衝材の発泡材料が外部からの衝撃等によって外れることはなく、使用後は容易に緩衝材が機器から剥離できるように改善された構造と材質の梱包用緩衝材を提供することを目的とする。
器械類の梱包において、器械の隅角部に発泡性の樹脂シートに両面接着テープを貼り付けたものを貼り付けできるようにしている梱包用コナー緩衝材である。発泡性の樹脂シートは、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂 であって、厚さを5mm〜20mmである。好ましくはポリエチレン樹脂で、厚さは5mm〜10mmである。
発泡性の樹脂シートは、形状として円形、または正方形で、寸法として正方形の場合100mm〜200mm。円形の場合50mm〜100mmである。装置の角部に対応できる三角錐形、円錐形になるように組み立てる。また寸法として好ましいものは正方形、円形で100〜150mmである。
両面接着テープは、素材としてのポリオレフィン、または軟質塩化ビニールシートの表面に アクリル系、アマイド系、ウレタン系、オレフィン系、エステル系、シリコーン系から選ばれた1種又は2種の接着剤を貼り付けたものであって、樹脂シートの表面に両面接着テープを25%〜100%貼り付けている。
両面接着テープは、ポリエチレンシートの表面に アクリル系の接着剤を貼り付けたものである。器械の隅角部に発泡性の樹脂シートに両面接着テープを貼り付けるものは一箇所に中心まで裁断されており、使用時に円推形、または三角錐にして使用される梱包用コナー緩衝材である。
本発明は、角部を持つ精密装置、架台などの包装、梱包で使用する角部に取り付ける緩衝材であって、緩衝材に剥離可能な接着剤を取り付けているために、機器に貼り付けても簡単に剥離することができるものである。大型の精密装置の梱包、包装において角部、突起部における包装資材の破損はなく、そのために包装内部の汚染もなく、梱包容器を安定な搬送ができるものである。
比較的小型の発泡性の緩衝材であって、剥離可能な接着剤を使用しているために、装置の表面を汚染したり、接着剤の残存もなく、梱包の包装資材を簡単に解くことができるものである。また緩衝材の製造を容易にし、製造コストを下げることができる。この緩衝材は使用後、容易に剥離することができ、梱包資材と緩衝材クを分離してリサイクル又は廃棄することができる。
以下図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。
本発明は図1に梱包における緩衝材の断面図を示すように、発泡性樹脂と接着剤付き両面テープとからなっている緩衝材であり、梱包容器内の装置の角部に装着し、装置と包装資材の保護に使用されるものである。この緩衝材は比較的小型の製品である。そして装置の角部と緩衝材とは剥離性接着剤によって貼り付けるために、リサイクル、分離を容易にする材料である。一方、梱包の搬送中その他取扱い中に衝撃又は捩り等により、装置の角部と緩衝材が分離したり分離破損したりすることがない。
図2に示すような形状であるコーナー緩衝材を製作した。材料はポリエチレン製の発泡材(製造メーカー:JSP ミラプランク−E)であって、厚さ6mm、縦15.5mm、横15.5mmであり、この表面に厚さ0.1mmのアクリル系の接着剤の付いた粘着テープ(製造メーカー:電気化学 ノンハロ結束テープ)を全面に両面粘着テープ(製造メーカー:菊水テープ)に張り合わせて製造されたものである。この緩衝材の断面は図1のようである。
図1にて示すコーナー緩衝材の粘着部剥離紙を剥がして、図2の切り込み部1a.を4a.の箇所へ、2a.を3a.の箇所へ交互に合わせ粘着面にて張り合わせると図3の様な三角錐形状にした。 このコーナー緩衝材を半導体製造装置の外装(横1800mm、縦2500mm、高さ2300mm)の図4、円部にて示す各コーナー8箇所に、図3にて三角錐状にしたコーナー緩衝材を貼り付けた。
図5は三角錐形状のコーナー緩衝材を、コーナー部8箇所に粘着面を利用し貼付けた状態で、その後ビニール系シートとカネロンシートにて2重梱包を施したものを図6に示す。
この図6の状態にて、出荷、輸送を行った。輸送後確認を行ったが、全角部のビニール系シートとカネロンシートには、破れは発生せず、機器内部でもコーナー緩衝材の屑、ゴミ等の発生は無かった。最終的に梱包を剥がし、コーナー緩衝材を取外す時は簡単に剥離でき、粘着材も残らず取外す事が出来た。
図2に示すような形状であるコーナー緩衝材を製作した。材料はポリエチレン製の発泡材(製造メーカー:JSP ミラプランク−E)であって、厚さ6mm、縦15.5mm、横15.5mmであり、この表面に厚さ0.1mmのアクリル系の接着剤の付いた粘着テープ(製造メーカー:電気化学 ノンハロ結束テープ)を全面に両面粘着テープ(製造メーカー:菊水テープ)に張り合わせて製造されたものである。この緩衝材の断面は図1のようである。
このコーナー緩衝材を液晶パネル基板製造装置外装パネル類を運搬用台車に搭載固定したもの(横1800mm、縦3200mm、高さ2300mm)を図7に示す。図8円部にて示す各コーナー8箇所に、コーナー緩衝材の粘着部剥離紙を剥がして、三角錐状にした物を貼り付けた。
また、上記運搬用台車には図8にて示す14、平面角部も2箇所有り、その部分には図9の様にコーナー緩衝材の粘着部剥離紙を剥がして、中央部より半分に折り平面角部に粘着面を利用し貼り付けた。
上記作業を施した状態が図10である。
全箇所にコーナー緩衝材を貼付け後、ビニール系シートとカネロンシートにて2重梱包を施した状態を図11に示す。
この図11の状態にて、出荷、輸送を行った。輸送後確認を行ったが、全角部のビニール系シートとカネロンシートには、破れは発生せず、機器内部でもコーナー緩衝材の屑、ゴミ等の発生は無かった。最終的に梱包を剥がし、コーナー緩衝材を取外す時は簡単に剥離でき、粘着材も残らず取外すことが出来た。
「比較例1」
図4に示すように、半導体製造装置の外装ボックス(横1800mm、縦3200mm、高さ2300mm)の梱包を行った。コーナー(角部)には梱包材が破れ無いように各コーナー8箇所に、一箇所5枚重ねにてポリエチレン製の高発泡ポリエチレンシートを当て、周囲を粘着テープにて固定した。ポリエチレン製の発泡ポリエチレンシートの材料はポリエチレン製の高発泡ポリエチレン(製造メーカー:JSP ミラマット)であって、厚さ2mm、縦15mm、横15mmにてハサミで何枚も切り、粘着テープにて貼り付けた。状態図は図12であり、その後、ビニール系シートとカネロンシートにて2重梱包を施した。
この状態にて、出荷、輸送を行った。輸送後確認を行ったが、コーナーの緩衝材は粘着テープ剥がれて、それによって緩衝材が外れ、さらに粘着剤が機器に残った。また全角部の包装用ストレッチフイルムシートは破れ、機器内部でもコーナー緩衝材の屑、ゴミ等入った。
実施例1と比較例1を工数にて比較してみてた結果、コーナー部一箇所の作業時間の差が比較例1では、5分掛かる所が〔実施例1〕では、10秒にて作業ができた。
この様に大幅な工数削減が出来た。
実施例では、半導体製造装置外装や運搬用台車の梱包実施例だが、各種精密機器などにも、使用可能である。
コーナー緩衝材の断面図 コーナー緩衝材の使用前の形状図 コーナー緩衝材の使用時の三角錐の形状図 精密装置の梱包時のコーナー部 コーナー緩衝材の使用図 コーナー緩衝材を使用した後の2重梱包図 運搬用台車(液晶パネル基板製造装置外装パネル類を搭載した物) 運搬用台車の梱包時のコーナー部 コーナー緩衝材平面角部使用前の形状図 運搬用台車のコーナー緩衝材、平面角部緩衝材の使用図 運搬用台車のコーナー緩衝材、平面角部緩衝材を使用した後の2重梱包図 半導体製造装置外装にポリエチレン製の高発泡ポリエチレンシートを5重重ねにして粘着テープにて貼り付けた状態
符号の説明
1.発泡シート
2.両面粘着テープ
3.粘着テープ
4.粘着部剥離紙
5.緩衝材
6.切り目
7.折り目
8.使用時の三角錐
9.コーナー、(角部)
10.半導体製造装置外装
11.緩衝材(ポリエチレン製高発泡ポリエチレンシート)
12.包装シート、ストレッチフイルム
13.パネル運搬用台車
14.平面角部

Claims (5)

  1. 器械類の梱包において、器械の隅角部に発泡性の樹脂シートに両面接着テープを貼り付けたものを張り付けできるようにしていることを特徴とする梱包用コナー緩衝材。
  2. 請求項1において、発泡性の樹脂シートは、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂であって、厚さを5mm〜20mmであることを特徴とする梱包用コナー緩衝材。
  3. 請求項1において、発泡性の樹脂シートは、形状として円形、または正方形で、寸法として正方形の場合100mm〜200mm。円形の場合50mm〜100mmであることを特徴とする梱包用コナー緩衝材。
  4. 請求項1において、両面接着テープは、ポリオレフィン、または軟質塩化ビニールシートの表面に アクリル系、アマイド系、ウレタン系、オレフィン系、エステル系、シリコーン系から選ばれた1種又は2種の接着材を貼り付けたものであって、樹脂シートの表面に両面接着テープを25%〜100%貼り付けていることを特徴とする梱包用コナー緩衝材。
  5. 請求項1において、器械の隅角部に発泡性の樹脂シートに両面接着テープを貼り付けるものは一箇所に中心まで裁断されており、使用時に円推形、または三角錐にして使用されることを特徴とする梱包用コナー緩衝材。
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