JP3136159B2 - 炭化水素油の流動点を推算する装置及び方法 - Google Patents

炭化水素油の流動点を推算する装置及び方法

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JP3136159B2
JP3136159B2 JP03514871A JP51487191A JP3136159B2 JP 3136159 B2 JP3136159 B2 JP 3136159B2 JP 03514871 A JP03514871 A JP 03514871A JP 51487191 A JP51487191 A JP 51487191A JP 3136159 B2 JP3136159 B2 JP 3136159B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、炭化水素油の流動点の測定に関する。より
詳しくいえば、本発明は炭化水素油の流動点の推算のた
めの装置及び方法に関する。
技術の背景 炭化水素油の流動点は、ASTM試験法D97に記載の方法
によって測定される。
ASTM試験法D97は比較的時間を要し、面倒であるの
で、油の流動点を推算する便利な方法があれば望ましこ
とは明らかである。
従って、油の流動点を推算する便利な方法を提供する
ためにこれまで多くの試みが行われてきたのは、驚くに
当たらない。
以下の米国特許は、流動点を推算する方法に関連する
が、普遍的に受け入れられた方法は一つとして存在しな
い。3,580,047(シンプソン(Shimpson))、3,646,802
(ノルチング(Nolting))、4,508,460(クルー(Cro
o))、3,498,104(バン カークブート(van Kerkvoor
t))、3,201,970;3,202,602;3,590,627(ビュー(Beau
gh))、4,700,562(アルトマン(Altman)ら)、3,07
7,764(カップ(Kapff))、3,248,928(コックリン(C
onklin))、3,413,836(ナドウ(Nadaeu))、3,491,5
82(クライス(Kleiss))、3,496,760(プツニアーク
(Puzniak))、3,442,116(ブラウン(Brown))、3,1
22,912(オ′ネイル(O′Neil))、及び3,161,039
(カップ(Kapff))。
上記に列挙した発明は、試験結果の精度及び/又は確
度を欠くなどの一つ以上の想定される欠点により、又は
試験を完結するのに必要な機械の機械的な複雑さなどの
ために、普遍的には受け入れられていない。
本発明の目的は、油の流動点を推算のための従来技術
の試みの欠点を無くすことである。
発明の開示 本発明は一つの態様において、炭化水素油の流動点を
推算するための装置において、 (i)前記油の試料を受容するのに適合した受容器、 (ii)前記油の頂部表面の方へ向けられた加圧ガス流れ
(flow of pressurized gas)を与えるための手段であ
って、該ガス流れは、該油が約20℃の温度の時、該油に
有意な(significant)表面乱れ(表面変動,surface di
sturbance)を起こすに十分な強さのものであるが、該
油の大部分を前記受容器から跳ね出させるには不十分な
強さである上記手段、 (iii)前記油の温度を変化させるための手段、 (iv)前記油の前記頂部表面をモニタリングするための
モニタリング手段、及び (v)前記試料の温度を測定するための温度測定手段、 を備えた上記装置を提供する。
上記に規定する装置のモニタリング手段は、好ましい
態様では、 (a)光ビームが油試料の頂部表面によって大部分が反
射されるか又は吸収されるように、該光ビームをある入
射角で該頂部表面の方へ向けるように配置されている光
ビーム源と、 (b)試料による散乱光と該散乱光の強度の変化とを検
出するように配置された散乱光検出手段であって、該試
料からの散乱光の変化を記録することができる回路手段
に接続されている上記散乱光検出手段と、 を備えている。
また、本発明は、適切な加圧ガス流れが炭化水素油の
表面に有意な乱れを起こさないような最高温度を確立す
ることによって、該油の流動点を推算する方法におい
て、 (i)前記油の試料を受容器の中に入れる段階、 (ii)前記試料の頂部表面を、該頂部表面の方に向けら
れたガス流れに当てる段階であって、該ガス流れは、前
記油が約20℃の温度の時、表面乱れを起こすのに十分な
強さであるが、該油の大部分を前記受容器から跳ね出さ
せるには不十分な強さである上記段階、 (iii)前記油の温度を変化させる段階、 (iv)前記表面乱れをモニタリングする段階、及び (v)前記表面乱れが実質的に無くなる最高温度を測定
する段階、 を含む、上記方法をも提供する。
本発明は、炭化水素油の流動点の推算のための装置及
び方法に関する。炭化水素という術語は、本発明に不当
な制約を加えることを意味するものではなく、従来から
流動点を測定するのに供される油状の物質をすべて包含
する。炭化水素油の例は、ディーゼル油などの軽質油、
中質並びに重質燃料油、従来的潤滑油、及び清浄化剤、
粘度指数改良剤などの添加剤を含有する潤滑油である。
広範な実験を行ったところ、炭化水素油のASTM流動点
と加圧ガス(圧力ガス,pressurized gas)の流れが油に
表面変動を起こさない(最も高い)温度との間に優れた
相関関係があることが今や本発明者によって確認され
た。この変動とは、表面波又はさざ波といい得る。観察
されたことによると、炭化水素油がその流動点以下の温
度に冷却された場合は、油の表面へ加圧ガス(圧力ガ
ス,pressurized gas)を流しても表面波は生じない。従
って、一般に、本発明の方法は、ガス流れ(ガス流,gas
flow)が油に表面波を作らない最高の温度(換言すれ
ば、ガス流が油に表面波を作る最低の温度)を測定する
ことによって油の流動点を推算することに関する。
本発明は、ガス流の特定の種類を使用することに限定
することを意味しない。便宜上は、従来的ガスボンベに
詰められた容器詰乾燥ガス、例えば、窒素又は空気のよ
うな容易に得られるガス源を用いることが望ましい。
このガス流は、室温で油の頂部表面(top surface)
を攪乱するに十分な「強さ」を有していなければならな
い。ガス流に関して本明細書で使用される「強さ」とい
う語は、圧力と流量とを合わせたものを意味する。簡単
に言えば、ガス流は、室温(すなわち、20℃又は約20
℃)で油の表面を攪乱するに十分な強さを有していなけ
ればならない。好適なガス流は、室温で油試料の表面へ
ガス流を当て、波又はさざ波が目視で観察されるまでそ
の強さを調整することによって容易に確立することがで
きる。このようなやり方で確立されるガス流の強さは、
本発明の全ての方法に使用するのに好適である。
このガス流強さは、試料の大部分を容器内から跳ねだ
させるほど大きくてはならないことも明らかであろう。
一般的ガイドラインとしては、ガス流の効果的強さ
は、ガス源と試料との間の距離及びガス流が油に当たる
角度の両者に依存する。
実際上に、平方インチ当たり0.5〜10ポンドの圧力
(好ましくは1〜5psi)の容器詰乾燥ガスを使用する
と、本発明に使用するのに好適である。この時ガスは、
油の表面から10センチ未満のところに位置する小径のノ
ズルから油の当てるものとする。
前述のように、圧力ガスの流れは、油に小さな表面波
を作る。
この表面波をモニターする便宜上のため、圧力ガスの
流れに明白にパルスを付与し、その応答として離散した
波を作ることが好ましい。
本発明の方法は、温度を変えるやり方に付いて二つの
代替的なモード、すなわち、 (i)油の試料を最初にその流動点より高い温度にして
おき、その後その流動点より低い温度に冷却するように
する。
(ii)逆に、本方法に関しては、油の試料を最初にその
流動点より低い温度にしておき(例えば、フリーザーに
入れておくことによって予備冷却された結果として)、
次いでその流動点より高い温度に油を温めるようにす
る。
の中の一つを用いて行うことができる。
第一のモードが普通最も容易である。例えば、本発明
の方法は、最初に室温にある油の試料を用い、次いでそ
の試料をその流動点以下に冷却することによって行うこ
とができる。ある種の重油は、比較的高い流動点(例え
ば、12〜15℃)を有する。このような重油は、その流動
点を推算(ASTM試験法D97で示されるような)する前に
加熱するのが好ましい。
制御された冷却速度を用いると、本方法の正確性を確
実に得るのに役立つ。冷却速度0.3〜5℃/分を用いる
と、良好な結果が得られ、速度0.6〜2.0℃/分が好まし
い。速度がこれより遅いと、一般に不便であり、これよ
り高いと、本方法に悪影響を与える温度勾配が付く恐れ
がある。
本発明で得られる流動点推算の正確性は、試験油の試
料全体にわたって均一な温度が達成されるかどうかに部
分的には支配される。油試料を収める容器に付いては、
この所望の正確性を達成するのに役立つように作ること
ができる。
特に、この試料容器は以下の特性、すなわち、 (i) 小さな全容積(試料の熱容量を小さくするた
め)であること、 (ii) 一般に平底の表面で、高い熱伝導度を有する材
料から製造されたものであること、 (iii) 試料収容箇所が浅いもの(つまり、油試料が
薄い層で収められているもの)であること、及び (iv) 油の試料の厚さよりも相当に高い「飛び跳ね防
止用」壁があること、 を有するのが好ましい。
油の試料については、容積0.5立方センチ(cc)未
満、深さ2ミリ未満であることが特に好ましい。
器壁高さ6.5〜10ミリを有する容器は、一般にこの程
度の大きさの試料の液の跳ねだしを制御するのに適当で
ある。
油の試料の温度をモニターすることが必須である。従
来的温度モニター手段、例えば、温度計又は熱電対がこ
の目的のためには好適である。
ガス流が表面波を起こさない温度を確立するためには
油表面をモニターする手段がなければならない。
これは、「手動」で(例えば、単に試験を目視するこ
とで)又は機械的な自動で、又は電子・機械的な自動手
段で行うそとができる。
モニタリングは、自動化して完成させるのが好まし
い。自動化されたモニタリング手段の例は、 (i)油試料の表面に向けられる光ビームと、 (ii)その試料からの反射光又は散乱光をモニタリング
する手段と、 (iii)その反射光及び(又は)散乱光の強度の差を検
出する手段と、 の組み合せである。
本発明の、これ以上の詳細及び特長は、本発明の装置
の好ましい、非限定的態様を説明する、添付の図面を参
照すれば明らかとなろう。
図面の簡単な説明 添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。こ
の図面は装置の好ましい態様を示すもので、 図 1は本発明の装置の概略図である。
図 2は本発明の装置の断面の立面図である。
図 3は本発明の装置を用いて得られた実験結果のグ
ラフであり、ディーゼル油の流動点を推算するためのも
のである。
図 4は本発明の装置を用いて得られた実験結果のグ
ラフであり、潤滑油の流動点を推算するためのものであ
る。
本発明を実施する最良のモード 油の流動点を推算する装置は、図 1に示されるが、
遮光室13、光源4、光検出装置5、液試料1の容器7の
底部を形成する、光を散乱させない表面9、容器の表面
9及び熱吸い込み箇所(シンク)10と熱的に接触してい
る熱電子冷却器2、油の頂部表面111の極く近くに位置
しているノズル8、ソレノイド弁12、跳ねだし防止板1
1、温度計3、及びデータ収集並びに制御装置6から成
るものである。データ収集並びに制御装置6は、温度計
3と光検出装置5とからの情報を集め、表面9の冷却速
度を制御し、適当な温度間隔でソレノイド弁12の開度を
制御し、そして更に収集データを解析するために使用さ
れる。必要なソフトウェアー及びハードウェアーを備え
たコンピュータがこの目的のために用いられる。熱電子
冷却器は、冷却・加熱両用に使用することができる。
図 2は、好ましい装置を、より詳細に説明するため
に示される。この室は、ガス圧約5〜10psigに耐えるよ
うに設計される。図示のように、円環状の基礎部100
が、水配管105付きの水冷金属熱シンク104にボルト102
で取り付けられている。この基礎部は、ガスケット108
を通じて、円環状のハウジング112を有する遮光室の水
平底110を支持するもので、中心の大きな開口部は、容
易に移動できる頂部114で通常閉じられている。ハウジ
ング112は、底部110と基礎100にボルト116で固定されて
いる。これには半径方向のダクトがあり、ガス入口及び
出口管118に接続されており、室を非凝縮性ガスでパー
ジすることができるようになっている。これは、流動点
測定時に室が冷却されるにつれて室内に水の蒸気が凝縮
するのを、少なくするためである。
頂部114は、バヨネット型の継ぎ手、つまり二要素型
の継ぎ手で、一の要素には半径方向のピンを有し、この
ピンが他の二つの要素の円周方向の溝に部分的に嵌まる
継ぎ手によってハウジング112に取り外し可能のように
嵌め込まれている。ここで、この継ぎ手は、ハウジング
112から内側に突き出て、頂部114の近接した円筒表面の
溝に嵌まる半径方向ピンを包含するが、この溝は、これ
らのピンが挿入されることを可能とする半径方向の部分
と、これをロックすることができる円周方向の部分とを
有する。O−リング121は、上記の二部品の間の密封性
を付与するものである。
部品110、112、114及び122は、すべて黒色のプラスチ
ック材であり、光吸収性となるようにし、かつ少なくと
も金属製部品に比して断熱性となるようにしている。ナ
イロン又はABS樹脂プラスチックを使うことができる。
底部110の中心には、円形の開口部が底部にあり、こ
れは、銅製の容器130を受容するように、合わせくり抜
きしたものである。この容器は、このくり抜き部にピッ
タリと嵌まり、上記開口部の上壁が前記容器の内壁の連
続部という恰好になる。容器の壁160は、液の跳ねだし
防止板となり、圧力ガスのパルスが出た時の試料の飛び
跳ねを少なくする。容器壁160は、上表面130aより上の
高さ約6.5ミリ〜10ミリとすべきで、容器とその側壁で
形成された穴の高さ:直径の比は、約1:1.5である。こ
の好ましい態様では、上表面130aは高度に磨かれた平ら
な鏡面であり、本発明の方法の際に容器に入れる油の量
は、0.5cc未満、特に約0.2cc未満である。
上記室の壁に取り付けられ、光源144に相対するよう
に位置したノズル161は、液試料の表面へ適当な間隔で
圧力乾燥ガスのパルスを送るのに用いられる。このノズ
ル161は、光源に対して約90゜に位置している(平面図
で見たとき)。ガスのパルスの強さは、圧縮ガスの圧
力、ノズルのオリフィス径、及びノズルと試料表面との
間の距離に左右される。このノズルは、液表面には近い
が、液の飛び跳ねによってノズルが逆に濡れないような
距離に離して位置させるものとする。距離約0.3〜2.0ミ
リが一般に満足である。図 2に示される装置に対する
好ましいノズル直径は、約0.3センチである。この径の
ノズルは、1/8インチ(外径)金属管から製造するのが
便利である。ノズルの上流に位置するソレノイド弁162
は通常は閉止状態である。弁162は、規則的な温度間隔
で短時間だけ開けて、液の表面へ向けて圧力ガスの明白
なパルスを送りだす。
容器130の下側と熱シンク104との間には、熱電子冷却
器132がしっかりと挟まっている。この熱電子冷却器
は、上記容器と熱シンクとの両者に良好な熱接触状態を
保っている。この容器と熱シンクとは伝導性金属で構成
されている。上記冷却器は、容器の温度を−50℃以下へ
下げることができるものである。
冷却器132は、基礎100の壁から十分に離してある。こ
の基礎には、ワイヤ用のコネクター133を収める側面孔
が開いている。ワイヤは、冷却器132と白金抵抗温度計1
34の両者に走っている。温度計は、該容器130の底部に
取り付けられ、更に鏡面処理の表面130aと熱的に良好な
接触を保っている。
頂部114にある浅い円筒形凹みには、ネジ140によっ
て、発光ダイオード144を収めた光源装置142が留められ
ている。これは、鏡表面130aへ角度にして20〜70゜、好
ましくは45゜で光のビームを当てるように配列されてい
る。(この場合、当角度は、光ビームと油の水平表面と
の間の鋭角として測定される)。
容器130の上に同軸に位置しているのは、部品114中の
くり抜き孔146である。この孔は、該容器の径と同じ
で、ブッシュ122を収める凹所の下表面の直ぐ下の所ま
で達している。光検知装置152は、油の表面運動によっ
て引き起こされる反射光路の変化を検出するのに用いら
れるものであるが、鏡表面への光伝導路に当たるように
鏡面処理表面130aの直上に置かれている。検出装置152
は、複数の光検出素子を有する電荷結合デバイス(CC
D)を多数集めたものから出来ており、筒125に取り付け
られている。このCCDは、光検出器を128ピクセル(pixe
l)有するのが好ましい。筒125は、垂直方向に移動可能
であるので、CCDを調節して、固定レンズ148を通して受
ける反射光ビームを最適化することができる。固定凸レ
ンズ148は、中心開口部146の周辺部と、部品114とブッ
シュ122との間に挟まっている金属板150にある同様な開
口部の周辺部との間にその端部を挟み込まれている。レ
ンズ148は、鏡面処理された表面130aから受けた光をCCD
へ集めるので、この配置により少量の光に対する非常な
鋭敏化が得られる。更に、この多重ピクセル光検出器を
用いると、単一セルの光検出器に比較してはるかに高い
光鋭敏性が得られる。CCD集合体(CCDアレイ,CCD arra
y)の各ピクセル素子は、コネクタ154を通じて、データ
収集並びに制御装置に繋げられており、この装置は、CC
D集合体の各素子を順次モニターし、そして走査速度を
制御もする。発光ダイオード144からのリード線も同じ
コネクタを通過する。
運転方法は、液の流動点を検出するのに使用する時に
は、図 2を参照して説明する。この試験を始める前
に、鏡面130aがきれいで、乾燥していることを確実にし
なければならない。室114の頂部を開け、ピペット又は
滴下器を用いて液の試料を室に滴下し、鏡面130aへ液約
0.1〜0.2ミリリットルを落とし、その後室の頂部を閉じ
る。次にこの室を乾燥ガスで緩やかにパージする。この
パージ流は、実験期間中ずっと流しておくことが好まし
い。該鏡面の温度は、データ収集並びに制御装置で制御
される。予め定められた速度(最も好ましくは、約0.8
℃/分)で熱電子冷却器132を用いて、下げられる。次
に光源144を点じ、光ビームを鏡面130aへ向ける。規則
的な温度間隔(通常1〜3℃の間隔)にて、制御装置
は、ソレノイド弁162を開き、弁を短時間(約100〜200
ミリセカンド)開ける。こうすると、圧力ガスの明白な
パルスがノズル160から発生し、試料表面へ当たる。油
の流動点以上の温度では、表面がガスのパルスで動かさ
れる。この動きは、流動点に達すると無視できるほど小
さくなる。試料の表面の動きは、光検出器152によって
検出され、CCD152が受けた反射光の相当な増加量によっ
て示される。コンピュータが用いられるのは、データ収
集並びに制御、鏡表面130aの冷却並びに圧力ガスのパル
ス速度の制御、及び温度計134並びにCCD集合体152から
得られた信号の処理である。次いで処理された信号は、
モニターのスクリーンに表示される。
図 3は、ディーゼル油の流動点を推算するため本発
明を用いることによって得られるデータを示す。この試
験の詳細は以下に記載される。
図 2に図示の装置の容器に、ディーゼル油試料約0.
2ccを入れた。次に装置の室を閉じ、試験を開始した。
発光ダイオード(図 2の144)からの光ビームを試料
に照射し、試料を熱電子冷却器で約0.8℃/分の速度で
冷却した。乾燥パージ空気を極めて低流量で流し、凝縮
問題を小さくした(注記:このパージ空気の流れは、試
料の表面を攪乱させるに十分な強さは有していない)。
圧搾空気は、試料表面に近接して位置しているノズルか
ら温度間隔約2℃(つまり、時間間隔約2.5分)でパル
ス状に送った。空気パルスを送る前は、光ビームは、光
検知器からほとんど完全に反射され、ほんの少量の光が
この検知器によって検出される(これは、図 3の一般
に滑らかな線によって示される)。空気のパルスを送っ
た後では(流動点以上の温度で)、試料表面は攪乱さ
れ、検知器への光の強さは、格段に増大する。光の強度
はこの表面動きが止むと減少し、光強度レベルのグラフ
に「スパイク状尖塔」が現れる。このような「尖塔」
は、温度−11,−13,−15,−17及び−19℃に明らかに現
れており(つまりはこれらの温度におけるガスのパルス
の結果である)。しかし、図 3に示されているよう
に、温度−19℃以下では「尖塔」は、観察されなかっ
た。従って、このディーゼル燃料油の流動点は、図 3
に示される実験結果から−19℃と推算され、これらのデ
ータが示すように、これは、ガス流が表面波を作らない
(おそらく)最も高い温度である(注記:攪乱が観察さ
れる最も高い温度を測定する正確度は、所望ならば、温
度変化のもう少し小さい速度及び/又はもう少し頻度の
多い空気パルスを用いることによって改良することはで
きる)。
従って、光強度検知器を用いて試料の表面をモニター
することによって、炭化水素油の流動点を便利に推算す
ることができる。
流動点測定の終点において、熱電子冷却器を停止し、
装置を放置して、常温まで温度を上げる。次にパージガ
スを停止して、室を開けて、試料容器をきれいにする。
図 4は、潤滑油の流動点に関するデータを示すもの
である。このデータは、再度、図 2に示される形式の
装置を用い、そして上記の実験手順を用いて得られたも
のである。
図 4から明らかなように、潤滑油の流動点は、−20
℃と推算される。
実施例 この実施例は、市販の潤滑油14種の流動点に関するデ
ータを示すものである。
これらのデータは、 (i)流動点試験(ASTM試験法D97による)を行って得
られたものと、そして (ii)本発明を用いて得られたもの である。
「ASTM」試験と本発明による試験とは、(表 1に示
されるように)二重又は三重に行った。
ASTMデータは、最大は三人の異なる実験者(実験者
A、B、及びCと称する)によって行った。従って、表
1に示されるデータは、ASTM試験法に関する実験者の
差による誤差を示すものと言える。
本発明によるデータは、上記の実験法(つまり、図3
の記載に関するもの)及び図 2に示される装置を用い
て得られたものである。
表 1に示されるデータは、本発明を用いて得られた
流動点推算値の平均がASTM流動点平均に良く一致してい
ることを示している。
注記:上記のデータは、すべて市販の潤滑油に関するも
のである。
「潤滑油の種類」の欄において、括弧の中の文字は販
売者を示し、残りのアルファベットと数字のコード−例
えば、実験1の「10W30」−は従来的な粘度表示を意味
する。
工業上の適用性 本発明は、炭化水素油の分析、例えば、精油所環境に
おける炭化水素油の分析に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ツァング,チャールズ,ワイ. カナダ国ティー2ダブリュ 3ブイ3 アルバータ,カルガリィ,ウッドフィー ルド クロース エス.ダブリュ.59 (56)参考文献 特開 昭61−8651(JP,A) 特開 昭60−44853(JP,A) 米国特許3248928(US,A) 欧州特許出願公開328334(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 25/04 G01N 33/26 - 33/28

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素油の流動点を推算するための装置
    において、 (i)前記油の試料を受容するのに適合した受容器、 (ii)前記油の頂部表面の方へ向けられた加圧ガス流れ
    を与えるための手段であって、該ガス流れは、該油が約
    20℃の温度の時、該油に有意な表面乱れを起こすのに十
    分な強さのものであるが、該油の大部分を前記受容器か
    ら跳ね出させるには不十分な強さである上記手段、 (iii)前記油の温度を変化させるための手段、 (iv)前記油の前記頂部表面をモニタリングするための
    モニタリング手段、及び (v)前記試料の温度を測定するための温度測定手段、 を備えた上記装置。
  2. 【請求項2】モニタリング手段が、 (a)光ビームからの光が頂部表面によって大部分が反
    射されるか又は吸収されるように、該光ビームをある入
    射角で該頂部表面の方へ向けるように配置されている光
    ビーム源、及び (b)試料による散乱光と該散乱光の強度の変化とを検
    出するように配置された散乱光検出手段であって、該試
    料からの散乱光の変化を記録することができる回路手段
    に接続されている上記散乱光検出手段、 を備えている、請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】散乱光検知手段が、試料から光検知要素の
    上へ光を集めるレンズを備えている、請求項2記載の装
    置。
  4. 【請求項4】受容器が、平底表面を有し且つ熱伝導性材
    料で形成されている、請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】温度変化手段が平底表面と熱的に接触して
    いる冷却手段から成り、該温度測定手段が該平底表面と
    熱的に接触している、請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】光吸収性内部表面と;ガス入口と;ガス出
    口と;試料を受容器の中に置くために室に容易にアクセ
    スすることを可能にする手段と;を備えた実質的に遮光
    性室の中に、受容器が収められている、請求項1記載の
    装置。
  7. 【請求項7】モニタリング手段が、 (a)光が該頂部表面によって大部分が反射されるか又
    は吸収されるように、ある入射角で頂部表面の方へ向け
    られる光ビームと、 (b)試料による散乱光及びこの光の強度の変化を検出
    するように配置された散乱光検出手段と、 を備えている、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】散乱光検出手段が、試料から光検知要素の
    上へ光を集めるレンズを備えており、光ビームが発光ダ
    イオードから供給される、請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】室は第二ガス入口及び第二ガス出口を有
    し、非凝縮性第二ガス流が該室に供給され該室内での冷
    却された蒸気の凝縮を減少させる、請求項6記載の装
    置。
  10. 【請求項10】温度の変化を制御するための、データ処
    理・制御手段を備えている、請求項1記載の装置。
  11. 【請求項11】適切な加圧ガス流れが炭化水素油の表面
    に有意な乱れを起こさないような最高温度を確立するこ
    とによって、該油の流動点を推算する方法において、 (i)前記油の試料を受容器の中に入れる段階、 (ii)前記試料の頂部表面を、該頂部表面の方に向けら
    れたガス流れに当てる段階であって、該ガス流れは、前
    記油が約20℃の温度の時、表面乱れを起こすのに十分な
    強さであるが、該油の大部分を前記受容器から跳ね出さ
    せるには不十分な強さである上記段階、 (iii)前記油の温度を変化させる段階、 (iv)前記表面乱れをモニタリングする段階、及び (v)前記表面乱れが実質的に無くなる最高温度を測定
    する段階、 を含む、上記方法。
  12. 【請求項12】加圧ガス流れは間欠的なパルスとして供
    給する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】加圧ガスが、圧力0.5〜5ポンド/平方
    インチ(ゲージ)を有する乾燥空気である、請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】試料は、初めは常温にあり、次いで0.5
    〜5℃/分の速度で冷却する、請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】モニタリング工程が、 (i)光ビームをある入射角で頂部表面の方へ向け、そ
    の結果、該光ビームが該頂部表面によって大部分が反射
    されるか又は吸収される段階、及び (ii)試料による散乱光及び該散乱光の強度の変化を検
    出するように配置された散乱光検出手段を用いて前記光
    ビームを検出する段階、 を含む、請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】散乱光検出手段が、試料から光検知要素
    へ光を集めるレンズを備えている、請求項15記載の方
    法。
  17. 【請求項17】光ビームが発光ダイオードによって供給
    され、しかも、光検知要素が諸光検知要素の集合体から
    成る、請求項16記載の方法。
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