JP3134034U - キャニスタ - Google Patents

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孝文 鶴井
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Abstract

【課題】容器本体内に複数の培養容器等の収容を可能とし、細胞培養に最適な環境が創成されて保持され、培養における一元管理と効率を高めることができ、汚染防止にも有用なキャニスタの提供。
【解決手段】医療の検査や研究施設等における培養容器C等を収容するキャニスタ1であって、容器本体10に密閉ができる上蓋20を設け、該上蓋20と底板30とに透明板を用いるようにし、前記容器本体10の側面に通気と透湿が可能なフィルタを設けている。
【選択図】図1

Description

本考案は培養容器等を収容するキャニスタに関する。
従来の医療の検査、研究施設内での細胞培養等は、施設内に設置されたインキュベータに培養物を直接収容して行っていた。
一方、特開2007−89448号公報(特許文献1)には、細胞の培養と観察を良好に行うことができる細胞培養容器が提供されている。
また特開2006−320304号公報(特許文献2)には、閉鎖系の細胞培養容器内で細胞を培養させる密閉系細胞培養容器が提供されている。
特開2007−89448号公報 特開2006−320304号公報
しかし、多くの細胞培養容器を収容するインキュベータでは非効率であること、そして多くの培養物を収容することで管理上の人的ミスや汚染等が生じ易い問題を有していた。
また上記特許文献1に示すものは細胞の培養及び観察に用いられる細胞培養容器で、上記特許文献2に示すものも密閉系細胞培養容器であり、それぞれが単体の培養容器であるので、複数の培養物がある場合には管理上非効率となり、容器のコスト面も高くつく問題があった。
そこで本考案は上記従来技術の問題を解決し、容器本体内に複数の培養容器等の収容を可能とし、細胞培養に最適な環境が創成されて保持され、培養における一元管理と効率を高めることができ、汚染防止にも有用なキャニスタの提供を課題とする。
上記課題を達成するため本考案のキャニスタは、医療の検査や研究施設等における培養容器等を収容するキャニスタであって、容器本体に密閉ができる上蓋を設け、該上蓋と底板とに透明板を用いるようにし、前記容器本体の側面に通気と透湿が可能なフィルタを設けたことを特徴としている。
請求項1に記載のキャニスタによれば、医療の検査や研究施設等における培養容器等を収容するキャニスタであって、容器本体に密閉ができる上蓋を設け、該上蓋と底板とに透明板を用いるようにし、前記容器本体の側面に通気と透湿が可能なフィルタを設けているので、
従来、大きなインキュベータで行っていた細胞培養を、前記容器本体内で外部と隔離された状態において、培養に最適な環境で行うことができる。また前記容器本体の内部に複数の培養容器を収容して一元的な管理利用ができる。
また上蓋と底板とが透明であるので、該上蓋を取り外すことなく、キャニスタの上からも下からも収容した培養容器内の培養物を倒立顕微鏡観察や目視、その他の観察をすることができる。
また通気・透湿しつつ細菌やカビ等を通過させないフィルタを設けているので、培養液等の乾燥を防ぎ、汚染を引き起こさないように保護することができる。
そして前記容器本体が完全密閉されると共に、本体の形状がコンパクトに構成されたことによって、前記容器本体の内部に培養容器等を収容して、細胞培養を行いつつ持ち運びすることも可能にしている。
以下の図面を参照して、本考案の実施形態に係るキャニスタについて説明する。
図1は本考案の実施形態に係るキャニスタの平面図、図2は本考案の実施形態に係るキャニスタの側面図、図3は本考案のフィルタ取付部の分解斜視図である。
図1、図2を参照して、本考案の実施形態に係るキャニスタ1は、容器本体10と、上蓋20と、底板30と、フィルタ40とで構成される。
まず培養容器Cについて説明する。
培養容器Cは、医療の検査や研究等に用いられる、培養フラスコや培養皿、培養ビン等を示すものとする。
図2を参照して、キャニスタ1の容器本体10は、4枚の金属板10a、例えばステンレス板を、図示しないネジで螺着して長方形状の中空枠体として形成している。該容器本体10の上部に密閉ができる上蓋20を設け、底部には底板30を取り付けている。
容器本体10には、四方の側面にフィルタ取付部11を設けている。
図3も参照して、前記フィルタ取付部11は、前記容器本体10の四方の側面に取付枠11aと、2枚のフィルタ張着板11bの間にフィルタ40を挟着状態で設け、前記取付枠11aの裏面と内側の前記フィルタ張着板11bの表面に、それぞれシリコンゴム11cを貼着し、前記取付枠11aの表面に開けたネジ孔11dにネジ11eを螺入することで、フィルタ40が取り付けられている。
また前記取付枠11aと内側の前記フィルタ張着板11bとに、それぞれシリコンゴム11cを貼着することによって、前記容器本体10の四方の側面に密着状態で前記フィルタ40を取り付けることができる。
また前記フィルタ張着板11bは、フィルタ40の透過性を高めるため多孔状としている。勿論、金網状のものを用いてもよい。
容器本体10は、長手方向となる両側面のそれぞれ2ヶ所にスプリング12aを備えたフックレバー12を取り付けている。
容器本体10は、その収容性において、培養皿の場合、60mmでは6枚、また90mmでは2枚を収容でき、培養フラスコの場合、25cmでは3個又は4個、75cmでは1個の収容を可能としている。
上蓋20は、長手方向となる両側端のそれぞれ2ヶ所にフック20bを設け、該フック20bと前記容器本体10のフックレバー12とが係止するように取り付けている。
また前記上蓋20の密閉度を高めるため四方の縁にシリコンゴム20cを取り付け、前記フックレバー12と前記フック20bとで前記上蓋20を締着し、前記容器本体10の上部を前記上蓋20で密閉する。
前記容器本体10が前記上蓋20で密閉できるので、前記容器本体10内に培養容器C等を収容して、外部と完全に隔離された状態に保持することができる。
上蓋20は、透明度の高いポリカーボネートの透明板20aを用いて構成される。
これによって上蓋20は、前記容器本体10内に収容する培養容器Cの培養状況を目視観察することが可能となる。
底板30は、透明度の高いポリカーボネートの透明板30aを用いて構成される。
これにより前記容器本体10内に収容する培養容器Cの培養状況を、該容器本体10の上部の前記上蓋20と下部の前記底板30の両面から、倒立顕微鏡観察や目視、その他の観察が可能となり、前記上蓋20を開けて観察することが無くなるようにしている。
図3を参照して、フィルタ40は、四方の側面のフィルタ取付部11に取り付けられ、水の浸入を防ぐ撥水特性と、水蒸気を透過させる透湿特性を持った防水透湿性と、多孔質構造を形成する空孔が連続しているために気体をよく透過し、孔径や空孔率をコントロールして透過性を自在に制御する気体透過性とを合せ持つことができるようにしている。
これによって、炭酸ガスと空気の透過性がよく、透湿性もあり、バクテリアやカビ胞子等は通過できない通気性を有する前記フィルタ40として有用である。
上記のような構成により、これまで検査、研究施設内に設置されたインキュベータ内で行われていた細胞培養等を、本考案のキャニスタ1では、外部において、しかも隔離された状態で、従来のインキュベータと同様の環境を創り出して細胞培養等が行え、またコンパクトな形状の容器本体10に培養物毎に培養容器Cを単体で収容できるので、効率よく培養物の管理ができ、培養物を収容した状態で持ち運びも可能にしたものである。
本考案の実施形態に係るキャニスタを示す平面図である。 本考案の実施形態に係るキャニスタを示す側面図である。 本考案の実施形態に係るキャニスタのフィルタ取付部の分解斜視図である
符号の説明
1 キャニスタ
C 培養容器
10 容器本体
10a 金属板
11 フィルタ取付部
11a 取付枠
11b フィルタ張着板
11c シリコンゴム
11d ネジ孔
11e ネジ
12 フックレバー
12a スプリング
20 上蓋
20a 透明板
20b フック
20c シリコンゴム
30 底板
30a 透明板
40 フィルタ

Claims (1)

  1. 医療の検査や研究施設等における培養容器等を収容するキャニスタであって、容器本体に密閉ができる上蓋を設け、該上蓋と底板とに透明板を用いるようにし、前記容器本体の側面に通気と透湿が可能なフィルタを設けたことを特徴とするキャニスタ。
JP2007003631U 2007-05-18 2007-05-18 キャニスタ Expired - Lifetime JP3134034U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013039103A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Hitachi Ltd 包装容器およびそれを用いた試料観察方法

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