JP3133247U - 検査用ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】患者への負担を低減すると共に、胃内部のひだなどを十分に伸ばして、小さな潰瘍や腫瘍を見逃すことのない内視鏡検査を実現する、検査用ベッドを提供する。
【解決手段】本考案は、延伸時は略フラットをなす第1床材2、第3床材4および第1床材2と第3床材4に挟まれる第2床材3を有するベッド本体と、第1床材2と第2床材3とを相互に屈曲可能に接続する第1関節5と、第2床材3と第3床材4とを相互に屈曲可能に接続する第2関節6と、第1床材2において、ベッド本体の長手側面の両サイドに設けられた第1膨張部10および第2膨張部12と、ベッド本体を支える脚7を備え、第1関節5は、ベッド本体に寝ている人体の腰部付近に設けられている。
【選択図】図1

Description

本考案は、胃カメラ、大腸カメラなどの内視鏡検査時において患者が横たわるのに使用される検査用ベッドに関するものである。
胃潰瘍や胃がんの検査のために胃カメラを用いた胃や十二指腸の内視鏡検査が、一般的に行われている。内視鏡検査が行われる際には、患者は検査用ベッドに横たわり、内視鏡が口から挿入されて、胃や十二指腸の検査が行われる。
また、近年では、患者への負担を低減し、横臥ではなく仰向けの体勢でも検査できるように口ではなく鼻から挿入する内視鏡検査が提案されている。
胃の内部は、筋肉のひだに覆われており、潰瘍や腫瘍は、これらのひだの中に埋もれていることも多く、ひだの中に埋もれている潰瘍や腫瘍を発見することには、困難がある。また、胃の人体おなか側の壁面や背中側の壁面は、内視鏡の方向を向けにくく非常に見にくい。このような問題に対応するため、内視鏡管を介して胃の内部に空気を送り込み、胃を膨張させて、胃の表面の凹凸をできるだけ平坦にさせて、内視鏡検査が行われることが多かった。
従来の技術においては、このように内視鏡を介して胃に空気を送り込み、胃を膨張させることで内視鏡による検査を行っていた。
また、介護などを目的とした床面が可動するベッドについて、いくつかの提案がなされている(例えば特許文献1、2参照)。特許文献1は、ベッドの床面を複数のユニットに分割して関節で接続し、関節を押し上げる機構により、寝ている人間の体を折り曲げ可能とする技術を開示している。特許文献2は、マットレスにローリング機能を与えた技術を開示している。
特許文献1や特許文献2による技術では、寝たきり者の運動不足を解消し、床ずれを防止するなどの効果を有している。
特開2005−118087号公報 特開2004−97239号公報
しかしながら、従来技術には下記のような問題点があった。
まず、従来から広く行われている、胃に空気を送り込んだり、発泡剤を服用させたりすることによって胃を膨張させる技術では、患者への肉体的な負担が大きい問題がある。発泡剤を服用すると、胃が大きく膨張するので、患者はげっぷを我慢する必要があり、内視鏡を飲み込んでいることに加えて非常な負担となる。特に、内視鏡を飲み込んでいるために、胃の幽門は開いており食道を経由して胃の中の空気は漏れやすい。発泡剤や空気を送り込むいずれのやり方であっても、胃の内部の空気は漏れやすい状態であり、患者がこれを我慢するのは並大抵ではない。
患者が我慢できない場合には、胃の空気が漏れてしまい、再び空気を送り込んだり発泡剤を追加したりすることになり、検査時間は延びてしまう。内視鏡が進化している現代であっても、内視鏡を飲み込んで胃の内部を検査されることは、患者にとっては肉体的にも精神的に苦痛が高く、検査時間が延びることは苦痛の時間を長くすることになる。
一方、患者の苦痛を和らげるために、十分に胃の内部を見終わってない段階で検査を終了することは、潰瘍や腫瘍を見逃すことになり、検査の目的を達成できない。これは、当然ながら、患者にとって最悪の結果となりうる。
加えて、空気によって膨らますだけでは、胃が全体的にぼやっと広がるだけなので、胃の前方の壁面や後方の壁面が十分に延びきらず、ひだが残ったままでの検査となる。最近問題となっている「スキルス性の腫瘍」などは、非常に小さい点なので、ひだの内部に隠れてしまうと発見が困難で、熟練した医師であっても、見逃してしまう。このため、致命的な腫瘍の早期発見が遅れる問題があった。
胃を膨張させてひだが延びたとしても、患者が空気を吐き出してしまえば元に戻ってしまうので、結局は十分に正確な検査ができない問題があった。
このため、従来では、患者の負担を和らげるために、内視鏡を細くする技術開発や、検査中に麻酔を使用する技術開発が注力されていた。
しかし、内視鏡を補足しても、ひだの間に隠れた潰瘍や腫瘍を見つけるのは困難であることに変わりはない。
また、麻酔を使うことで、検査後に意識が混濁するなどの副作用的な問題も生じる。
すなわち、従来の内視鏡検査に用いられる器具や手法では、患者への苦痛を低減した上で、十分な精度での検査が実現できなかった。
特許文献1、2などに開示されるベッドは、介護を目的としたものであって、内視鏡検査への適用という点では不十分であった。
本考案は、患者への負担を低減すると共に、胃内部のひだなどを十分に伸ばして、小さな潰瘍や腫瘍を見逃すことのない内視鏡検査を実現する、検査用ベッドを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本考案は、内視鏡検査に用いられる検査用ベッドであって、延伸時は略フラットをなす第1床材、第3床材および第1床材と第3床材に挟まれる第2床材を有するベッド本体と、第1床材と第2床材とを相互に屈曲可能に接続する第1関節と、第2床材と第3床材とを相互に屈曲可能に接続する第2関節と、第1床材において、ベッド本体の長手側面の両サイドに設けられた第1膨張部および第2膨張部と、ベッド本体を支える脚を備え、第1関節は、ベッド本体に寝ている人体の腰部付近に設けられ、第2床材は、ベッドの設置水平面に対して傾きを有するように屈曲可能であり、第1床材と第3床材は、第2床材に対して傾きを有するように屈曲可能であり、第1膨張部と第2膨張部は、膨張時には、異なる大きさに膨張することを特徴とする検査用ベッドを提供する。
本考案によれば、患者の背中を伸ばすことができるので、これに伴って自動的に胃が起き上がって伸びるので、胃の内部が突っ張って広がる。結果として、胃の内部にあるひだが広がり、胃の壁面にある微小な潰瘍や腫瘍も検査しやすくなる。
この結果、潰瘍や腫瘍の早期発見が可能となる。
また、空気を送り込むなどの必要がないので、患者への肉体的な負担が減少する。
また、本考案に係る検査用ベッドを使用するだけですむので、内視鏡やその他の余分な器具への工夫は不要であり、どのような病院においても容易に利用できる。
第1の考案に係る検査用ベッドは、内視鏡検査に用いられる検査用ベッドであって、延伸時は略フラットをなす第1床材、第3床材および第1床材と第3床材に挟まれる第2床材を有するベッド本体と、第1床材と第2床材とを相互に屈曲可能に接続する第1関節と、第2床材と第3床材とを相互に屈曲可能に接続する第2関節と、第1床材において、ベッド本体の長手側面の両サイドに設けられた第1膨張部および第2膨張部と、ベッド本体を支える脚を備え、第1関節は、ベッド本体に寝ている人体の腰部付近に設けられ、第2床材は、ベッドの設置水平面に対して傾きを有するように屈曲可能であり、第1床材と第3床材は、第2床材に対して傾きを有するように屈曲可能であり、第1膨張部と第2膨張部は、膨張時には、異なる大きさに膨張することを特徴とする。
この構成により、検査用ベッドに横たわった患者の上半身を簡単に起き上がらせることができ、患者の胃を伸ばして拡げることができる。結果として、患者への肉体的な負担を少なくした上で、内視鏡検査の精度を上げることができる。
第2の考案に係る検査用ベッドでは、脚は、第1関節と第2関節から、設置面に向けて延伸していることを特徴とする。
この構成により、脚の位置に係らず、第1床材や第2床材を上下に傾けることができる。
第3の考案に係る検査用ベッドでは、第1膨張部と第2膨張部の間に第3膨張部が更に設けられていることを特徴とする。
この構成により、検査用ベッドに寝ている患者の上半身をそらすことができる。結果として、胃を様々な方向に広げたり伸ばしたりできる。
第4の考案に係る検査用ベッドでは、第1関節および第2関節の少なくとも一方は回動部を備え、回動部の回転動作を制御するコントローラを更に備えることを特徴とする。
第5の考案に係る検査用ベッドでは、第1膨張部、第2膨張部および第3膨張部の少なくとも一つは、空気の注入/排出により膨張/収縮し、空気の注入/排出を制御するコントローラを更に備えることを特徴とする。
これらの構成により、内視鏡検査を行う医師や看護師は、内視鏡の操作に負荷をかけることなく、検査用ベッドを操作できる。
以下、図面を用いて実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
まず、検査用ベッドの概要について説明する。
図1は、本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図である。
(全体概要)
検査用ベッド1は、延伸時には略フラットとなる第1床材2、第2床材3、第3床材4を有するベッド本体を備えている。
また、検査用ベッド1は、第1床材2と第2床材3を相互に屈曲可能に接続する第1関節5と、第2床材3と第3床材4を相互に屈曲可能に接続する第2関節6を備え、加えて、第1関節5と第2関節6から、検査用ベッド1の設置面9に向けて延伸する脚7を備えている。
第1関節5は、ベッド本体に寝ている患者の概ね腰部付近に該当する位置に設けられ、第2関節6は、ベッド本体に寝ている患者の足の付け根付近に該当する位置に設けられるのが好ましい。
検査用ベッド1は、更に、第1関節5、第2関節6の回動動作を制御するコントローラ8を備えている。このコントローラ8からの制御により、回動する回動部を備える第1関節5と第2関節6は、回動動作を行い、第1床材2と第2床材3との位置関係を屈曲させ、第2床材3と第3床材4との位置関係を屈曲させる。
このように、ベッド本体を形成する第1床材2、第2床材3および第3床材4は、それぞれ第1関節5および第2関節6によって屈曲が可能であるので、図1に示されるようにフラットな常態から、図2、図3に示されるような、折れ曲がった状態に変化させることができる。
結果として、検査用ベッド1に寝ている患者にとっては、第1床材2が起き上がることで、上半身が自動的に起き上がり、第3床材4が下がることで、足が自動的に下がる。
内視鏡検査においては、患者の身体が横たわったままでは、胃がひしゃげた状態であり、空気を送りこんで膨張させても、胃の一部が他の部分に覆いかぶさるなどするので、胃の内部を十分に検査できない。
しかし、本実施の形態における検査用ベッド1を用いて、患者の上半身を起き上がらせることで、ひしゃげた状態の胃を伸ばして起き上がらせることができ、他の部分に覆いかぶさっている胃の一部も、引き伸ばすことができる。更に、胃の内部のひだなども伸ばすことができるので(すなわち、胃全体が突っ張ったように広がる)胃の内部が、十分かつ正確に検査できる。
次に、各部の詳細について説明する。
(床材)
ベッド本体は、1枚の床材ではなく、第1床材2、第2床材3および第3床材4の3つの床材から構成されている。なお、検査用ベッド1は、内視鏡検査の対象となる患者により使用されるので、人体の形状などを考慮して、ベッド本体は3つの床材から構成されることが好適であるが、2つあるいは4以上の床材から構成されることを除外するものではない。
第1床材2、第2床材3および第3床材4は、それぞれ木材、樹脂、金属などによる基板に、緩衝材を貼り付けて、その上から布、ゴム、ビニールなどで被覆して形成される。医療機関で用いられるので、衛生状態と清潔感を確保するために、抗菌処理がなされていることが好ましい。
第1床材2、第2床材3および第3床材4は、それぞれ独立したユニットであるが、検査用ベッド1として供給されればよい。
第1床材2は、ベッド本体に横たわった患者の頭部側に対応し、第3床材4は、患者の足側に対応する。また、第1関節5は、患者の腰部付近となる位置に配置される。内視鏡検査において、患者の上半身を第1床材2により起き上がらせるためである。
第1床材2と第2床材3は、それぞれ独立したユニットであるが、第1関節5によって相互に接続され、更に、第1関節5の回動動作により、相互に屈曲可能である。第2床材3と第3床材4は、それぞれ独立したユニットであるが、第2関節6によって相互に接続され、更に、第2関節6の回動動作により、相互に屈曲可能である。
第2床材3は、第1関節5と第2関節6に挟まれている。このため、第2床材3は、第1関節5の回動動作と、第2関節6の回動動作の両方により、その傾きが変化させられる。このため、第2床材3は、設置面9に対して傾きを有することが可能である。
これに対して、第1床材2は、第1関節5の回動動作のみで、その傾きが変化させられる。同様に、第3床材4は、第2関節6の回動動作のみで、その傾きが変化させられる。このため、第1床材2と第3床材4は、設置面9に対してと同時に第2床材3に対して傾きを有することが可能である。
(関節)
関節との用語は、第1関節5と第2関節6の総称として用いる。
第1関節5は、第1床材2と第2床材3を相互に屈曲可能に接続する。ここで、屈曲可能とは、第1関節5を基点として、第1床材2と第2床材3が角度を有するように傾くということである。
第2関節6は、第2床材3と第3床材4を相互に屈曲可能に接続する。ここで、屈曲可能とは、第2関節6を基点として、第2床材3と第3床材4が角度を有するように傾くということである。
第1関節5および第2関節6は、それぞれ回動する回動部を有しており、この回動部の回動動作によって、第1関節5と第2関節6は、回動して、第1床材2〜第3床材4に傾きを与える。
なお、回動部は、後述するコントローラ8により、その回動動作が制御されればよい。また、第1関節5、第2関節6は、回動動作以外の機構によって第1床材2〜第3床材4に傾きを与えてもよい。
なお、第1関節5および第2関節6は、第1床材2、第2床材3、第3床材4を接続する役目も有しているので、それぞれ床材の端部と接続されている。
(脚)
脚7は、ベッド本体を支える。
図1には、脚7が、第1関節5と第2関節6のそれぞれに設置されている状態が示されている。
検査用ベッド1は、第1関節5と第2関節6を基点として、第1床材2、第2床材3および第3床材4が傾くので、床材に接続させるよりも、関節に接続させることが好都合である。
このため、図1に示されるように、脚7は、第1関節5と第2関節6のそれぞれに接続されて設置されている。もちろん、床材に接続されて、ベッド本体を支えてもよい。
なお、第2床材3が傾く場合に対応して、脚7が伸縮可能であることも好適である。
なお、脚7は、ベッド本体から設置面9に向けて延伸する。
(コントローラ)
コントローラ8は、第1関節5と第2関節6の回動動作を制御する。更に、後述する第1膨張部、第2膨張部、第3膨張部の拡縮も制御する。
コントローラ8は、関節の回動部の動作開始、動作停止および動作量を決定するボタンを備えており、内視鏡検査をする医師やこれを補助する看護師が、このボタンを操作することで、関節の回動を実行する。この結果、第1床材2が起き上がったり水平に戻ったりする。このように、コントローラ8によって、関節の回動動作を容易に制御できるので、内視鏡検査を行う医師や看護師は、検査をもっともやりやすいように、患者の姿勢や体勢を変更できる。
また、コントローラ8は、手ではなく、足で操作できるようにされていることも好適である。内視鏡検査において、看護師の補助が受けられない場合には、医師は内視鏡操作をしながら、検査用ベッド1の操作も行う必要がある。内視鏡の操作のために、医師の手はふさがっている。このため、コントローラ8が、足元で操作できる場合には、医師は足を用いてコントローラ8を操作し、検査用ベッド1の、床材の傾き角度を調整できる。
足元で操作できるためには、コントローラ8は、床に設置可能であって、大きなボタンを有していることが好適である。
なお、コントローラ8は、第1関節5と第2関節6の回動動作の速度も制御できる。例えば、検査時間を短縮するためには、回動速度は速いほうが好ましい。しかし、あまりに回動速度が速いと、第1床材2の起き上がり速度や、第3床材4の下がり速度が速くなりすぎ、患者への精神的な不安感が大きくなる。
回動速度は、検査時間と患者への不安軽減のバランスを取って成立し、コントローラ8は、回動速度を調整することで、患者ごとに異なるバランスに基づく、最適な回動速度を実現する。
なお、コントローラ8は、電池で動作しても、家庭用電源で動作してもよい。
(使用態様)
次に、検査用ベッド1の内視鏡検査時の使用態様について説明する。
(基本使用形態)
本実施の形態における検査用ベッド1は、患者の内視鏡検査に用いられるので、横たわっている(あるいは仰向けで寝ている)患者の上半身を起き上がらせるように、患者の上半身が乗っている第1床材2が起き上がる。更に、患者をリラックスさせるために、患者の足を下げるように、患者の足の乗っている第3床材4が下げられる。第1関節5と第2関節6の回動動作により、第1床材2と第3床材4が、このような互い違いの傾きを持つことが、患者の胃を広げて伸ばすための基本的な形態である。
この基本的な形態は、図2に示されている。
図2は、本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図である。
(使用形態その2)
また、患者の安定感を向上させるために、図3に示されるような使用形態を用いることも好適である。
図3は、本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図である。
図3に示されるように、図2と同様に、第1床材2は起き上がり、第3床材4は下がっている。加えて、第2床材3は、設置面9に対して傾いている。特に、第2床材3の第1床材1側が、第3床材4側よりも低くなるように、第2床材3は、傾いている。第1床材2と第2床材3の接続部分、すなわち第1関節5は、患者の腰部付近に該当するので、第2床材3が図3に示される傾きを有することで、患者の腰位置が低くなり、患者の姿勢が安定する。この結果、患者は、検査中であってもリラックスでき、検査における患者の肉体的、精神的負担を軽減できる。
このように、検査用ベッド1により、患者の上半身を起こすことで、空気を送り込むなどの必要なく、患者の胃を伸ばして広げることができる。結果として、胃の一部同士が覆いかぶさる状態が回避でき、胃下垂や爆状胃などでも通常の胃と同じように検査できる。また、胃の内部のひだを十分に引き伸ばすことができるので、ひだの間に埋もれている潰瘍や腫瘍が見逃されなくなる。
この結果、潰瘍や腫瘍の早期発見が可能となる。
また、発泡剤により胃を膨張させたり、胃に空気を送り込んだりする必要が無いので、患者への肉体的負担が軽減でき、患者がげっぷを我慢できないために検査時間が長くなるなどの問題もなくなる。検査時間が短縮されれば、使用する麻酔量も減るので、患者への肉体的な負担は更に軽減できる。加えて、検査時間が短縮されることで、患者の精神的な不安も減少する。
なお、従来の技術における特許文献1、2などでは、介護に向けたベッドが可動するだけで、可動基点となる関節の位置や、可動による使用形態への考慮がなく、内視鏡検査に流用するのは不十分である。
以上のように、本実施の形態の検査用ベッドにより、患者への肉体的、精神的負担を減少させつつ、正確な胃の内視鏡検査が実現できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。
実施の形態2では、図4、5を用いて説明する。実施の形態2における検査用ベッド1は、第1床材2に、ベッド本体に寝ている(あるいは横たわっている)患者の体を傾けるための機能を有している。
図4は、本考案の実施の形態2における検査用ベッドの上面図である。
第1膨張部10と第2膨張部12は、第1床材2において、ベッド本体の長手側面の両サイドに設けられている。第3膨張部11は、第1膨張部10と第2膨張部12との間に設けられている。
第1膨張部10、第2膨張部12、第3膨張部11のそれぞれは、空気(あるいは油圧)によって、膨張もしくは収縮する。
コントローラ8は、第1関節5と第2関節6の回動を制御するだけでなく、これら膨張部(膨張部との用語は、第1膨張部10、第2膨張部12、第3膨張部11の総称である)に対して、空気の注入/排出により、膨張部を膨張/収縮させる。医師や看護師は、コントローラ8を操作することで、膨張部を膨張させたり、収縮させたりする。
また、第1膨張部10と第2膨張部12は、膨張時には、異なる大きさに膨張するように制御されている。なお、完全なる収縮時には、収縮しているので、大きさが異なることはない。
膨張部には、空気を注入/排出するチューブやパイプが接続されており、これらのチューブやパイプを経由して、膨張部には空気が注入される。あるいは排出される。
コントローラ8は、このチューブやパイプの根元にある空気袋や送風機などを制御して、膨張部の膨張/収縮を制御する。
次に、この膨張部を利用した態様について説明する。図5は、本考案の実施の形態2における検査用ベッドの側面図である。なお、側面であるが、縦側面の図面である。
図6に示されるように、第2膨張部12が膨張し、患者20の体が横方向に傾く。
内視鏡検査において、患者の上半身を起き上がらせることが、胃を広げることに好適であると説明したが、加えて、体を横方向に傾けることで、患者の肉体的負担を更に軽減できる。また、胃を広げる効果がさらに高まる。
例えば、医師の方向に患者20の体を傾けさせると、患者は医師を見ることができ、安心感を有する。加えて、患者20は、内視鏡を飲み込みやすくなる。また、胃の側面が延びることになり、更に胃の内部を検査しやすくなる。このため、第1膨張部10を膨張させ、第2膨張部12を収縮させる(図6と反対)ことで、患者20を逆方向に傾かせることができ、患者20の胃の逆側を伸ばすことができる。結果として、更に詳しく胃を検査できる。
また、第3膨張部11が膨張し、第1膨張部10と第2膨張部12が収縮していることで、患者20の背中が背骨に沿って反り返る。この結果、胃も反り返ることになり、胃の壁面の一部が広がって、内視鏡により見やすくなる。
この結果、医師は、患者20の胃を、十分かつ正確に検査できる。
このように、実施の形態2における検査用ベッドにより、医師は、患者20を様々な姿勢にすることができ、胃を様々に伸ばしたり拡げたりできて、胃の十分な検査を実現できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、検査用ベッド1の使用態様についての異なるバリエーションについての説明ではなく、本考案に係る検査用ベッド1を使用した場合の作用や効果について具体的に説明する。
(胃の拡張の状態についての説明)
図6〜図8には、種々の胃(特に、内視鏡検査において検査しにくい形状の胃)の形状が、本考案の検査用ベッド1を用いることによって、検査しやすい形状に変化する状態を示している。
図6、図7、図8は、本考案の実施の形態3における検査用ベッドを用いた患者の胃の形状変化を示す説明図である。
なお、図6〜8に示される胃の形状の変化は、模式的に表されたものであり、実際には個人差などで、変化する。また、胃の形状の詳細まで、図6〜8に表されているわけではないが、本考案の検査用ベッド1を用いた患者は、概ね、図6〜8に示されるような、胃の形状変化を有する。
図6に示される胃は、通常の状態に近い胃であるが、胃の壁面が内視鏡で見にくい問題を有している。しかし、本考案の検査用ベッド1に横たわった患者の上半身は、第1床材2の起き上がりにより、持ち上げられる。このため、寝ている場合に比べて胃が垂直方向に起き上がり、自然と胃が伸びる。更に、上半身も伸びるので、胃が拡張する。すなわち、図6の上側に示される状態から、下側に示される状態に変化する。
このような変化により、胃が十分に広がり、内視鏡による検査が容易かつ確実となる。
図7に示される胃は、牛角胃と呼ばれる形状の胃であり、胃の一部がひしゃげて他の部分を覆い隠すようになっている。
このような牛角胃は、胃の一部が他の部分を覆い隠しているため、重なっている部分は当然に内視鏡で見にくく、検査漏れが生じる原因でもあった。また、これだけ重なってしまっていると、空気を送り込んだりして膨張させても、重なっている部分を広げることが困難であった。
このような場合でも、本考案の検査用ベッド1に横たわっている患者の上半身が、第1床材2の起き上がりにあわせて起き上がり、胃が垂直方向に伸びる。この結果、図7の下半分に示されるように、胃の重なり合う部分がほどかれ、内視鏡により見やすい形状となる。これも、上半身が起き上がることによる効果である。
次に、図8に示される胃は、胃下垂の形状である。このような胃下垂の場合には、胃の中央部が完全に折れ曲がってしまい、やはり内視鏡で見にくい状態である。
このような胃下垂であっても、検査用ベッド1に横たわっている患者の上半身が、第1床材2の起き上がりにあわせて起き上がるので、胃が垂直方向に伸びる。この結果、胃の中央部での折れ曲がりが小さくなる。小さくなった結果、内視鏡によって、胃が見やすい状態となる。
これも、上半身が起き上がり、更に体が伸びることで、胃が見やすくなるからである。
なお、経口の場合の内視鏡では患者の体を横向きにする必要があり、上半身を起こすことは困難であるが、経鼻の内視鏡では、患者の体を仰向けにできるので、上半身を起こすことが容易である。このため、本考案の検査用ベッド1は、経鼻の内視鏡検査に特に好適である。
(実際の内視鏡写真による説明)
次に、図9〜図12を用いて、実際に、本考案の検査用ベッドを使用した場合の胃の広がり具合を説明する。
(説明その1)
図9は、本発明の実施の形態3における検査用ベッドを使用しない場合の胃の内視鏡写真であり、図10は、図9と同じ患者に対して検査用ベッドを使用した場合の胃の内視鏡写真である。
図9と図10は、同一患者の胃を示しており、同一の角度から撮影した写真である。
図9に示されるように、本考案の検査用ベッドを使用しない場合には、胃は収縮したままで、胃の内部は、筋肉のひだに覆われている。このように多くのひだに覆われていると、ひだとひだの谷間に存在する、微小な潰瘍や腫瘍の発見は困難であり、早期発見が遅れる問題もある。加えて、ひだが凹凸と陰を作るので、陰などに埋もれた潰瘍や腫瘍を発見しにくい。このひだをひろげるために、胃に空気を送り込んで胃を強制的に広げるのは、患者への肉体的負担が大きすぎる。
このような図9の状況に対して、本考案の検査用ベッド1を使用して、上半身が起き上がった患者の場合には、図10に示されるようにひだがしっかりと伸びて、胃の表面が滑らかな状態となっている。このように胃の内部に凹凸がないと、微小な潰瘍や腫瘍の見逃しが少なく、精度の高い内視鏡検査が行われる。また、当然ながら早期発見が可能となる。胃の表面の凹凸が少ない状態であるから、胃を更に膨らませる必要がなく、空気の送り込みなどもない。このため、患者への肉体的負担も少ない。
このように、本考案の検査用ベッド1の利用により、患者への肉体的負担が少ない状態で、内視鏡検査の精度を向上させることができる。
(説明その2)
図11と図12も、図9と図10の関係と同じである。
図11は、本発明の実施の形態3における検査用ベッドを使用しない場合の胃の内視鏡写真であり、図12は、図11と同じ患者に対して、検査用ベッドを使用した場合の胃の内視鏡写真である。
図9と図10の対比と同じく、図11と図12においても、本考案の検査用ベッド1を使用するだけで、胃の内部が伸ばされて、ひだなどがなくなり、凹凸なく滑らかな状態の胃の内部を検査できるようになる。この結果、微小な潰瘍や腫瘍が見逃されにくくなり、胃の内視鏡検査の精度が向上する。
本考案は、内視鏡検査を行う際に、患者を横たえるベッドなどの分野に好適に利用できる。
本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図 本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図 本考案の実施の形態1における検査用ベッドの側面図 本考案の実施の形態2における検査用ベッドの上面図 本考案の実施の形態2における検査用ベッドの側面図 本考案の実施の形態3における検査用ベッドを用いた患者の胃の形状変化を示す説明図 本考案の実施の形態3における検査用ベッドを用いた患者の胃の形状変化を示す説明図 本考案の実施の形態3における検査用ベッドを用いた患者の胃の形状変化を示す説明図 本発明の実施の形態3における検査用ベッドを使用しない場合の胃の内視鏡写真 図9と同じ患者に対して検査用ベッドを使用した場合の胃の内視鏡写真 本発明の実施の形態3における検査用ベッドを使用しない場合の胃の内視鏡写真 図11と同じ患者に対して検査用ベッドを使用した場合の胃の内視鏡写真
符号の説明
1 検査用ベッド
2 第1床材
3 第2床材
4 第3床材
5 第1関節
6 第2関節
7 脚
10 第1膨張部
11 第3膨張部
12 第2膨張部

Claims (5)

  1. 内視鏡検査に用いられる検査用ベッドであって、
    延伸時は略フラットをなす第1床材、第3床材および前記第1床材と第3床材に挟まれる第2床材を有するベッド本体と、
    前記第1床材と前記第2床材とを相互に屈曲可能に接続する第1関節と、
    前記第2床材と前記第3床材とを相互に屈曲可能に接続する第2関節と、
    前記第1床材において、前記ベッド本体の長手側面の両サイドに設けられた第1膨張部および第2膨張部と、
    前記ベッド本体を支える脚を備え、
    前記第1関節は、前記ベッド本体に寝ている人体の腰部付近に設けられ、
    前記第2床材は、前記ベッドの設置水平面に対して傾きを有するように屈曲可能であり、前記第1床材と前記第3床材は、前記第2床材に対して傾きを有するように屈曲可能であり、
    前記第1膨張部と前記第2膨張部は、膨張時には、異なる大きさに膨張することを特徴とする検査用ベッド。
  2. 前記脚は、前記第1関節と前記第2関節から、設置面に向けて延伸していることを特徴とする請求項1記載の検査用ベッド。
  3. 前記第1膨張部と前記第2膨張部の間に第3膨張部が更に設けられていることを特徴とする請求項1から2のいずれか記載の検査用ベッド。
  4. 前記第1関節および前記第2関節の少なくとも一方は回動部を備え、前記回動部の回転動作を制御するコントローラを更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の検査用ベッド。
  5. 前記第1膨張部、前記第2膨張部および前記第3膨張部の少なくとも一つは、空気の注入/排出により膨張/収縮し、前記空気の注入/排出を制御するコントローラを更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の検査用ベッド。

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JP2016174624A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 キヤノン株式会社 撮影装置、撮影システム、撮影方法及び撮影装置で用いられる支持部材
KR20220051865A (ko) * 2020-10-19 2022-04-27 김형훈 위대장 내시경용 침대

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