JP3132870B2 - ガス化燃焼方法 - Google Patents
ガス化燃焼方法Info
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Description
燃料を、例えばガスタービンを用いる複合サイクル等の
作動燃料とするために、ガス化するガス化燃焼方法にお
いて、カルシウムを含む脱硫剤粒子を酸素含有ガスによ
り流動化する、流動層ガス化炉で生成した固形残渣分と
脱硫剤の脱硫方法に関する。
一例を示す系統図である。この図において、(01)は
流動層脱硫炉、(02)は流動層、(03)は加圧流動
層ガス化炉、(04a),(04b)はサイクロン、
(05a),(05b)はポーラスフィルター、(0
6)はアンモニア分解塔、(07)はコンバスター、
(08)はコンプレッサー、(09)はガスタービン、
(10a),(10b),(11a),(11b)はロ
ックホッパー、(12)は発電機、(13)は流動層酸
化炉、(14)は分別器、(15)は流動層、(16)
は粉砕器、(17)は流動層、(18)は石炭、(1
9)は石灰石、(20)は空気、(21)はチャー、
(22),(23c)はリサイクル脱硫剤、(23
a),(23b)排出灰、(24),(24a),(2
4b),(24c),(24d)は加圧空気、(2
5),(25a)は可燃ガス、(26),(26a)は
燃焼ガス、(27),(28),(29),(30)は
脱硫剤等粒子、(31),(31a)は流動層酸化炉燃
焼ガスをそれぞれ示す。
込まれた粒状の石炭(18)が、炉の下方から供給され
る加圧空気(24b)によって流動化されて、流動層
(15)を形成する。投入された石炭(18)は、流動
化のために供給された加圧空気(24b)中の酸素を消
費して燃焼するが、加圧空気(24b)は石炭(18)
の量の量論比以下の量が供給され、900℃〜1000
℃で流動層(15)のガス化が行なわれる。このように
加圧流動層ガス化炉(03)内では、流動層(15)の
ガス化反応により、可燃ガス(25)とチャー(21)
が発生するが、発生した可燃ガス(25)は流動層脱硫
炉(01)へ、チャー(21)は流動層酸化炉(13)
へ、それぞれ送り込まれる。
灰石(19)が投入され、同炉(01)の下方から送り
込まれてくる可燃ガス(25)によって流動化されて、
流動層(02)を形成する。可燃ガス(25)には、ガ
ス化反応時に石炭(18)中の硫黄(S)分によって生
成されたH2 Sが含有されているが、このH2 Sは、脱
硫剤である石灰石(19)と反応してCaSとなる。反
応後のCaSは未反応の石灰石(19)とともに流動層
酸化炉(13)へ送り込まれる。
動層脱硫炉(01)からサイクロン(04a)へ送られ
て脱硫剤等粒子(27)を除去した後、ポーラスフィル
ター(05a)へ入り、更に微細な脱硫剤等粒子(2
8)を回収する。回収された脱硫剤等粒子(27),
(28)は流動層酸化炉(13)へ送られる。ポーラス
フィルター(05a)を通って、煤塵量が著しく低下し
た可燃ガス(25a)は、アンモニア分解塔(06)に
おいて、コンプレッサー(08)で加圧した加圧空気
(24d)によって一部燃焼し、温度が900℃〜10
00℃程度に上昇する。そして同アンモニア分解塔(0
6)内に配置されたニッケルを含む触媒中を通過する間
に、可燃ガス(25a)中のアンモニア(NH3 )やH
CN等が窒素(N2 )に分解される。
動層(15)ガス化により生成したチャー(21)は、
炉底から抜き出され、流動層酸化炉(13)へ送られ
る。そして、ここで加圧空気(24a)により高過剰空
気率条件のもとで870℃〜1000℃で燃焼する。ま
た、流動層脱硫炉(01)から脱硫剤等粒子(29)と
して未反応の石灰石(19)とともにこの流動層酸化炉
(13)へ送り込まれてきたCaSは、酸化反応によっ
てCaSO4 に変化する。未反応石灰石(19)の方
は、チャー(21)燃焼時に発生するSOX の脱硫剤と
して利用され、流動層酸化炉(13)の炉底からCaS
O4 とともに排出される。
た上記の脱硫剤等粒子(30)は、ロックホッパー(1
0a),(11a)を介して分別器(14)へ導入さ
れ、この分別器(14)でCaCO3 ,CaOの含有率
が高い粗粒子はリサイクル脱硫剤(23c)として粉砕
器(16)へ、その残りの粗粉粒子は排出灰(23a)
として系外へ排出される。上記粉砕器(16)で微粉粒
子に粉砕されたリサイクル脱硫剤(22)は、脱硫剤の
一部として再度脱硫炉(01)へ戻される。
(31)は、サイクロン(04b)とポーラスフィルタ
ー(05b)により除塵後、前記コンバスター(07)
へ送り込まれる。そしてここで、アンモニア分解塔(0
6)から導かれてきた可燃ガス(25a)および別途供
給される加圧空気(24c)と混合されて燃焼に供さ
れ、ガスタービン(09)へ送り込まれる。その燃焼ガ
ス(26a)は、ガスタービン(09)出口部から図示
されてない排熱回収ボイラへ送り込まれて熱回収された
後、図示されてない煙突へ排出される。
動層ガス化炉(03)の上方の流動層脱硫炉(01)内
では、石炭(18)中の硫黄分が石灰石(19)等の脱
硫剤と反応してCaSとして固定され、脱硫剤等粒子
(27),(28),(29)として流動層酸化炉(1
3)へ送り込まれる。流動層酸化炉(13)では、流動
層(17)を流動させるために送り込まれてくる加圧空
気(24a)により、未燃分粒子が燃焼するとともに、
脱硫剤等粒子(27),(28),(29)のCaSが
CaSO4 に酸化される。
(27),(28),(29)の表面から起きるので、
粒子の表面側のCaSが先にCaSO4 へ変化し、粒子
表面にCaSO4 による被膜が形成される。そうすると
脱硫剤等粒子の内部側のCaSには酸素が送り込まれな
くなり、酸化反応が停止する。このため、流動層酸化炉
(13)から排出される排出灰(23a)中には、有害
なCaSが含有される恐れがある。
題を解決するために、燃料と空気とを流動層ガス化炉に
供給して上記燃料の一部をガス化し、生じた可燃ガスと
脱硫剤とを流動層脱硫炉に供給して、上記可燃ガスを脱
硫した後、コンバスタに導くとともに、上記流動層ガス
化炉でガス化しなかった残りの燃料および上記流動層脱
硫炉で生じた硫黄酸化物と残りの脱硫材とを流動層酸化
炉に導いて、別途供給する空気により燃焼させ、生じた
燃焼ガスを更に上記コンバスタに導いて、別途供給する
空気とともに上記可燃ガスを燃焼させる方法において、
上記流動層酸化炉には、同流動層酸化炉へ供給される脱
硫剤等粒子とチャーの総和に対して重量比で0.1倍な
いし20倍の硬質砂粒子を供給することを特徴とするガ
ス化燃焼方法を提案するものである。
て流動化させると、流動層脱硫炉から投入された脱硫剤
等粒子の表面に形成されるCaSO4 の被膜が、硬質砂
粒子との間の剪断磨砕により剥ぎ取られる。ここで流動
層酸化炉に供給される硬質砂粒子の量は、同流動層酸化
炉へ供給される脱硫剤等粒子とチャーの総和に対して、
重量比で0.1倍ないし20倍である。それは、硬質の
砂(シリカ粒子等)が0.1倍では供給したCaS量中
の未反応CaS量がほぼ半分(反応率は約45%)の分
量であり、0.1倍より下では未反応分量が増加し、反
応が劣化してCaSからCaSO4 への酸化反応を促進
する作用がほとんど無くなってしまい、また、20倍で
は未反応量は極めて少なく(反応率は約98%)、20
倍より上では未反応量が徐々に無くなり、50倍以上で
はその作用が飽和してしまって、それ以上混入しても無
駄になるからである。このように適切な分量の硬質砂粒
子を混入され、脱硫剤等粒子中のCaSが流動層流動化
用加圧空気中の酸素により酸化されてCaSO4 へ変化
する反応が、促進される。
ある。以下冗長になるのを避けるため、従来の方法と異
なる点についてのみ記す。図1において、(101)は
硬質砂用ホッパ、(102)は硬質砂、(103)は搬
送用エゼクター、(104),(104a)は加圧空
気、(105)は砂/空気混合気をそれぞれ示す。
砂(102)を貯蔵する硬質砂用ホッパ(101)が設
けられる。そして、その硬質砂用ホッパ(101)の下
部出口が、搬送用エゼクター(103)の吸引部と接続
されており、加圧空気(104a)を搬送用エゼクター
(103)へ通気することにより、硬質砂用ホッパ(1
01)から硬質砂(102)が吸出されて砂/空気混合
気(105)が形成され、流動層酸化炉(13)内の流
動層(17)へ吹込まれる。硬質砂(102)の混入量
は、流動層酸化炉(13)へ供給される脱硫剤等粒子
(27),(28),(29)およびチャー(21)の
総和に対し、重量比で20倍(反応率は後述するように
ほぼ98%となる)である。硬質砂用ホッパ(101)
内は硬質砂(102)の落下を容易にするために加圧空
気(104)によって加圧されている。
1)内の石灰石(19)は、加圧流動層ガス化炉(0
3)内の流動層(15)のガス化で発生した可燃ガス
(25)中に含まれるH2 Sと反応してCaSとなり、
未反応の石灰石(19)とともに脱硫剤等粒子(2
7),(28),(29)として流動層酸化炉(13)
へ供給される。そして、加圧流動層ガス化炉(03)下
部から抜き出されて流動層酸化炉(13)へ投入された
チャー(21)とともに、加圧空気(24a)によって
流動化され、流動層(17)を形成する。それらのう
ち、加圧流動層ガス化炉(03)から送られてきたチャ
ー(21)は、流動層酸化炉(13)内で加圧空気(2
4a)により高過剰空気率条件のもとで870℃〜10
00℃で燃焼する。
粒子(27),(28),(29)として未反応の石灰
石(19)とともに送り込まれてきたCaSは、流動層
酸化炉(13)内で酸化反応によりCaSO4 に変化す
るが、酸化反応は脱硫剤等粒子(27),(28),
(29)の表面から生じるので、脱硫剤等粒子(2
7),(28),(29)表面側のCaSが先にCaS
O4 へ変化し、脱硫剤等粒子(27),(28),(2
9)表面にCaSO4 による被膜が形成される。
供給され流動層(17)へ混入した上記硬質砂(10
2)が、流動層酸化炉(13)の下部から供給される加
圧空気(24a)によって、脱硫剤等粒子(27),
(28),(29)およびチャー(21)とともに流動
する。その際、脱硫剤等粒子(27),(28),(2
9)と衝突し、脱硫剤等粒子(27),(28),(2
9)の表面に形成されたCaSO4 被膜が剪断磨砕によ
って剥ぎ取られる。したがって、脱硫剤等粒子(2
7),(28),(29)中のCaSが流動層(17)
流動化用加圧空気(24a)中の酸素により酸化されて
CaSO4 へ変化する反応が促進される。
の量としては、同流動層酸化炉(13)へ供給される脱
硫剤等粒子(27),(28),(29)とチャー(2
1)の総和に対して、重量比で0.1倍ないし50倍、
好ましくは0.1倍ないし20倍の範囲が適当である。
それは、図2に示されるように、硬質の砂(シリカ粒子
等)が0.1倍では、未反応分が約55%、即ちCaS
からCaSO4 への酸化反応を促進する作用が反応率約
45%とほぼ半分の量が反応に寄与するが、0.1倍よ
り少ないと順次悪化して遂にはほとんど無くなり、また
20倍では未反応分が約2%、即ち反応率98%程度と
なり、その後100%に近づき、50倍以上ではその作
用が飽和してしまって、それ以上混入しても無駄になる
からである。
剥ぎ取るために使用するのであるから、なるべく硬い粒
子が望ましく、また表面形状は丸よりも、角ばった(と
がった)方がよい。
硫剤等粒子とチャーとによって形成された流動層に、同
流動層酸化炉へ供給される脱硫剤等粒子とチャーの総和
に対して重量比で0.1倍ないし20倍の硬質砂粒子を
混入するので、CaSからCaSO4 への酸化反応を促
進する作用がなくなるとか、又はこの酸化反応を促進す
る作用が飽和してしまってそれ以上混入してもムダにな
るということもなく適切な分量が流動して硬質砂粒子と
脱硫剤等粒子との間に衝突が起り、脱硫剤等粒子の表面
に形成されたCaSO4 の被膜が剥ぎ取られる。したが
って、脱硫剤等粒子の内部側のCaSが空気と充分に接
触するようになり、空気中の酸素との酸化反応が促進さ
れるので、CaOからCaSO4 への変化が100%可
能となり得る。その結果、排出灰が無害の状態で系外へ
排出されることになる。
る。
図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 燃料と空気とを流動層ガス化炉に供給し
て上記燃料の一部をガス化し、生じた可燃ガスと脱硫剤
とを流動層脱硫炉に供給して、上記可燃ガスを脱硫した
後、コンバスタに導くとともに、上記流動層ガス化炉で
ガス化しなかった残りの燃料および上記流動層脱硫炉で
生じた硫黄酸化物と残りの脱硫材とを流動層酸化炉に導
いて、別途供給する空気により燃焼させ、生じた燃焼ガ
スを更に上記コンバスタに導いて、別途供給する空気と
ともに上記可燃ガスを燃焼させる方法において、上記流
動層酸化炉には、同流動層酸化炉へ供給される脱硫剤等
粒子とチャーの総和に対して重量比で0.1倍ないし2
0倍の硬質砂粒子を供給することを特徴とするガス化燃
焼方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03343113A JP3132870B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | ガス化燃焼方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03343113A JP3132870B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | ガス化燃焼方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05172309A JPH05172309A (ja) | 1993-07-09 |
JP3132870B2 true JP3132870B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=18359040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03343113A Expired - Lifetime JP3132870B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | ガス化燃焼方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3132870B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114870581B (zh) * | 2022-06-10 | 2023-03-21 | 上海环境卫生工程设计院有限公司 | 一种干法脱酸反应器及其干法脱酸方法 |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP03343113A patent/JP3132870B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05172309A (ja) | 1993-07-09 |
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