JP3131059B2 - ホウ素10の非破壊測定方法及び装置 - Google Patents

ホウ素10の非破壊測定方法及び装置

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JP3131059B2 JP05020070A JP2007093A JP3131059B2 JP 3131059 B2 JP3131059 B2 JP 3131059B2 JP 05020070 A JP05020070 A JP 05020070A JP 2007093 A JP2007093 A JP 2007093A JP 3131059 B2 JP3131059 B2 JP 3131059B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
【発明の分野】本発明は一般に、核燃料ペレットに施さ
れたホウ素含有被覆内のホウ素10の量を測定するため
の方法及び装置に関し、特に、核燃料ペレット或は被覆
を損傷することなく、ホウ素含有被覆内のホウ素10の
量を測定するための方法及び装置に関するものである。
【0002】
【関連技術の説明】慣用の核燃料ペレットは、通常、ほ
ぼ真円形の円筒の形状を有しており、二酸化ウラン、二
酸化トリウム、二酸化プルトニウム或はその混合物のよ
うな核分裂性物質を含有している。核燃料ペレットは、
一般に、ジルコニウム合金或はステンレス鋼から造られ
た被覆管内に端と端とを当接させた関係で装填されて、
燃料棒を構成し、このような燃料棒の配列をグループ化
して燃料集合体を形成している。更に、複数の燃料集合
体を一緒に配列して原子炉の炉心を構成している。
【0003】一般に周知のように、核燃料ペレットの寿
命、従って燃料集合体の寿命は、初期の大きな量の核分
裂性物質と、計算済みの小量の可燃性吸収材とを組み合
わせることにより延ばすことができる。可燃性吸収材
は、高い中性子吸収確率(断面積)を有し、中性子に対
して実質的に透過性となるように充分に小さい中性子捕
獲断面積を有する同位体になる物質である。可燃性吸収
材は、燃料集合体の初期の寿命期間中、大きな量の核分
裂性物質を相殺する。原子炉運転中、可燃性吸収材の量
は徐々に減少し、その結果、燃料集合体に対して比較的
一定の核分裂レベルでより長い寿命が得られる。このよ
うに燃料集合体の寿命が長くなれば、極めて大きなコス
ト及び時間消費を伴う燃料集合体の交換頻度が減少する
ことは言うまでもない。
【0004】二ホウ化ジルコニウムのような可燃性吸収
材で核燃料ペレットを被覆するためのスパッタ被覆装置
は、米国特許第4,560,462号明細書に記載してあ
る。このスパッタ被覆装置は、核燃料ペレットが装荷さ
れたトレーを受けるための開口領域をその周辺に有する
ドラムを備えている。各トレーは2つの分離可能に結合
されたスクリーン付き部分を備え、これ等の部分間に
は、単層の核燃料ペレットを保持するための空間が画成
されている。トレーは、そのスクリーン部がドラムに対
し半径方向に面するように、ドラム周辺のそれぞれの開
口領域内に取り外し可能に装着することができる。運転
中、ドラムは、ほぼ水平の軸を中心に封止された室内で
回転される。ドラム内に配置されたスパッタターゲット
は、上記トレーをドラム内で回転している間、核燃料ペ
レットの外周表面上に二ホウ化ジルコニウムの被覆を付
着するように動作する。更に、トレーの回転で、該トレ
ー内に配置されている核燃料ペレット自体も回転し、そ
れにより、各核燃料ペレットの外周面全体が二ホウ化ジ
ルコニウムの付着で被覆されることになる。核燃料ペレ
ットの外面へ二ホウ化ジルコニウムを付着するこのスパ
ッタ被覆方法は確かに満足すべき方法であるが、二ホウ
化ジルコニウム被覆の厚さは所定の核燃料ペレットの円
周に沿って均一ではなく、実際上、トレーの回転中、特
定トレー内における核燃料ペレットの回転運動に起因し
核燃料ペレット毎に相当に変動することがある。
【0005】核燃料ペレット毎に二ホウ化ジルコニウム
被覆厚さのばらつきを生ぜしめるというスパッタ被覆方
法の性質からして、スパッタ被覆装置内で被覆した核燃
料ペレットの各バッチを、平均ホウ素10(B10)含
有量に関し識別しなければならない。現在、それぞれが
二ホウ化ジルコニウム被覆を有しスパッタ被覆装置内で
製造された核燃料ペレットの所定のバッチの一部分とし
ての代表的な複合サンプルは湿式化学法により識別され
ている。しかし、現在用いられている湿式化学法には問
題がない訳ではない。天然ホウ素(19.9%B10)
及び濃縮ホウ素(50%B10まで)被覆が製造されて
いるので化学的に測定された二ホウ化ジルコニウムのB
10(ホウ素10)の含有量を測定するのに同位体希釈
質量分光分析が用いられている。被覆厚さにペレット毎
の大きな変動がある場合には、特定のバッチを真に表す
ためには大きな複合サンプルの使用が要求される。とこ
ろが、サンプルが大きいと、分析過程で相当数の核燃料
ペレットの損失が招来される。更に、核燃料ペレットの
化学的分析に要する労力、それに続く二酸化ウランのリ
サイクリング及び廃棄物処理は相当に大きな運転コスト
をもたらす。更に、現在の分析法は一般に12時間より
も長いサイクル時間を要し、そのため、二ホウ化ジルコ
ニウムで被覆した核燃料ペレットのバッチを製造ライン
に送り込む前に遅延がもたらされる。
【0006】上に述べた事情に鑑み、湿式化学分析、二
酸化ウランのリサイクル及び廃棄物処理に関連する問題
を除去し、可燃性吸収材核燃料ペレットの製造能力を大
きくする、スパッタ被覆法により核燃料ペレットに施さ
れる二ホウ化ジルコニウム被覆内のホウ素10(B1
0)の量を非破壊的に測定するための方法及び装置に対
する必要性が存在する。
【0007】
【発明の概要】本発明は、上述の必要性を満たすように
構成された、核燃料ペレット上のホウ素含有被覆内のホ
ウ素10の量を非破壊的に測定するための方法及び装置
に関するものである。この非破壊測定方法及び装置にお
いては、ホウ素が非常に高い熱中性子吸収断面積を有し
ているという事実が利用される。ホウ素10の原子核が
中性子を吸収すると、該ホウ素10はアルファ粒子を放
出すると共に殆ど同時に特性エネルギのガンマ線を放出
する。従って、二ホウ化ジルコニウムで被覆した核燃料
ペレットのサンプルを熱中性子で照射し特性ガンマ放射
を分析することにより、サンプル内のホウ素10含有量
を、核燃料ペレットを損傷することなく測定することが
できる。
【0008】従って、本発明は、核燃料ペレットの外周
面に施されてホウ素を含有する被覆内のホウ素10の量
を非破壊的に測定するための装置に向けられている。こ
の非破壊測定装置は、a)外部表面と、空洞を画成する
ように形作られた内部とを有するハウジングと、b)上
記空洞内に配置されて中性子を放出するように動作可能
な中性子源と、c)上記中性子源を用いて上記核燃料ペ
レットを中性子で照射して上記被覆からガンマ線を放出
させながら、上記空洞を通して、上記被覆を有する上記
核燃料ペレットを移動するための移動手段と、d)上記
空洞内に配置されて、上記被覆から放出される上記ガン
マ線を受けるための検出器と、e)上記検出器に接続さ
れて、上記検出器により受けられる上記ガンマ線の数を
測定し、しかる後、測定した上記ガンマ線の数を、上記
被覆内のホウ素10の量を表す値に変換する制御手段と
を含む。
【0009】更に、本発明によれば、核燃料ペレットの
外周面に施されてホウ素を含有する被覆内のホウ素10
の量を非破壊的に測定するための方法が提供される。こ
の方法は、a)空洞を中に画成するように形作られた内
部を有するハウジングを設け、b)上記空洞を通して上
記被覆を有する上記核燃料ペレットを移動し、c)上記
核燃料ペレットが上記空洞中を移動する際に上記被覆を
有する上記核燃料ペレットを中性子で照射して上記被覆
からガンマ線を放出させ、d)上記核燃料ペレット上の
上記被覆により放出されるガンマ線の数を測定し、e)
測定したガンマ線の数を、上記被覆内のホウ素10の量
を表す値に変換する。
【0010】本発明の上述及び他の特徴並びに利点は、
本発明の一実施例を例示する添付図面を参照しての以下
の詳細な説明を読むことにより当業者には明らかになる
であろう。従って、以下の詳細な説明においては添付図
面を参照する。
【0011】
【好適な実施例の詳細な説明】以下の説明において、幾
つかの図面を通し、同じ参照文字は、同様もしくは対応
の部分を指すものとする。また、以下の説明において、
「前方」、「後方」、「左」、「右」、「上方」、「下
方」等の用語は、説明の便宜上の表現であって厳密な意
味に解釈されるべきではないと理解されたい。
【0012】本発明は、二ホウ化ジルコニウム(Zr
2)被覆核燃料ペレットにおけるホウ素10(B1
0)の量を非破壊的に測定するための方法及び装置に向
けられている。この非破壊分析は、二ホウ化ジルコニウ
ム被覆を有する核燃料ペレットを中性子で照射して、核
反応の結果として放出されるガンマ線を観測することに
より実施される。これ等のガンマ線のエネルギは、ガン
マ線を発生する核反応を表す信号となり、従って、核反
応に関与している核種の存在を推定するのに利用するこ
とができる。ヘリウム(4He)を除き、全ての安定核種
は、ガンマ線の形態にあるエネルギ放出を伴い熱中性子
を捕捉することは知られている。二ホウ化ジルコニウム
被覆内のホウ素10の量を決定するためには、先ず、適
当なホウ素核反応を識別もしくは同定しなければならな
い。また、核反応には、同位体存在情報が要求されない
ようにホウ素10を用いるべきである。ホウ素を含有す
る被覆サンプルでの実験的測定から、下記の反応に対応
する中性子誘起ガンマ線が観察されることが確定されて
いる。
【0013】
【数1】 10B + n → 7*Li + 4He 式(1)
【0014】
【数2】 7*Li → 7Li + ガンマ線 式(2)
【0015】上式中7*Liはリチウムの励起状態を表
し、4Heはヘリウムを表し、7Liはリチウムの安定状
態を表す。ガンマ線は、リチウムの励起状態から安定状
態への減衰の結果として放出される。
【0016】上式(1)及び(2)は、二ホウ化ジルコ
ニウム被覆内のホウ素10が中性子を吸収すると、該ホ
ウ素10は励起リチウム及びヘルウムに変換されること
を示している。励起状態にあるリチウムが、その励起状
態から安定状態に減衰するに伴い、該リチウムは、約4
78keVのエネルギレベルを有するガンマ線を放出す
る。従って、約478keVのエネルギレベルを有する
ガンマ線の存在は、二ホウ化ジルコニウム被覆内にホウ
素10が存在することを表す。478keVのエネルギ
レベルで放出されるガンマ線の数を測定することによ
り、二ホウ化ジルコニウム内のホウ素10の量の指示情
報が得られる。二ホウ化ジルコニウム被覆を有する核燃
料ペレットの該被覆内のホウ素10の量を決定するため
に該核燃料ペレットを熱中性子で照射することによっ
て、二酸化ウラン核燃料ペレットが破壊されることはな
く、また、この照射は本質的に、被覆に対しても非破壊
的でもある。その理由は、この非破壊ホウ素10定量法
においては、1010個のホウ素原子中1個以下のホウ素
原子しか用いられないからである。
【0017】図1及び図2を参照すると、核燃料ペレッ
トの外周面に施された二ホウ化ジルコニウム被覆内のホ
ウ素10の量を非破壊的に測定するための装置が、参照
数字10で総括的に、正面図及び側面図でそれぞれ示し
てある。この非破壊測定装置10は、外部表面14及び
内部16を有するハウジング12を具備する。追って詳
細に説明するように、ハウジング12の内部16は、先
の式(1)及び(2)で表した反応を生起するために二
ホウ化ジルコニウムで被覆した核燃料ペレットを熱中性
子で照射するための空洞を画成するような形態にある。
この空洞は、図1及び図2において、破線18で示して
ある。
【0018】更に図1及び図2に見られるように、参照
数字20で総括的に示した核燃料ペレット移動手段もし
くは機構が、空洞18内で核燃料ペレットを移動する目
的で設けられている。この核燃料ペレット移動機構20
は、支持組立体26を介してハウジング12の上方に位
置するブラケット24上に取り付けられている案内トラ
ック22を備えている。該案内トラック22上には、垂
直平面内で往復運動可能に駆動装置28が取り付けられ
ている。図1及び図2に示した駆動装置28は、案内ト
ラック22と可動連結されている摺動シュー30に固定
されたマイクロステップモータである。モータ28を予
め選択された方向で回転すると、モータ28及び摺動シ
ュー30は共に、案内トラック22に沿い上方向或は下
方向に移動せしめられる。
【0019】特に図2に示すように、軸32がその第1
の端部分34で駆動装置28の電機子(図示せず)に連
結されている。軸32の第2の端部分36は、ブッシュ
38により保持されており、このブッシュ38は、駆動
装置28及び摺動シュー30からなる組立体が案内トラ
ック22上で上方或は下方に移動するに伴い、軸32が
垂直平面内で回転し且つ上記ブッシュ38を貫通し移動
することができるように構成されている。
【0020】軸32は、ハウジング12を貫通し且つハ
ウジング12内に存在する空洞18を貫通して延在する
中空の管40と整列している。軸32が中空の管40と
整列していることにより、矢印42で示すように、駆動
装置28及び摺動シュー30からなる組立体の下向きの
運動で、軸32の第2の端部分36に固定されて複数個
の個々の二ホウ化ジルコニウム被覆の核燃料ペレット4
6を収容している中空の円筒状の棒44は、中空の管4
0、従ってまた空洞18内を移動せしめられる。二ホウ
化ジルコニウム被覆の核燃料ペレット46は、上記円筒
状の棒44内部に端と端とを当接した関係で積み重ねら
れていると共に、隣接の核燃料ペレット間に空隙が生ず
るのを阻止するためにやはり円筒状の棒内に配置されて
いるばね45により、該棒44内に圧力下で保持されて
いる。
【0021】矢印42で示すように、駆動装置28及び
摺動シュー30の組立体が案内トラック22に沿って下
向きに移動する際に、軸32は駆動装置28により回転
されて、それにより、二ホウ化ジルコニウム被覆の核燃
料ペレット46を収容している円筒状の棒44が回転す
る。追って説明するように、核燃料ペレット46が空洞
18を通る際の該核燃料ペレット46の回転は、各核燃
料ペレット46の外周面全体が、空洞18内に配置され
ている中性子源から放出される中性子で照射されること
を確保するために望ましいことである。
【0022】更に、図1及び図2に見られるように、上
に述べた中性子源48(1×107中性子/秒の強度を有
するカリホルニウム[252Cf]自然核分裂中性子源又は均
等物)及び高純度ゲルマニウム結晶ガンマ線検出器50
がそれぞれ空洞18内に配置されていて、該空洞内を通
される核燃料ペレット46に施されている二ホウ化ジル
コニウム被覆内のホウ素10の存在を検出するように協
働可能である。それ自体当該技術分野において周知であ
る冷却デュワー瓶52が設けられている。このデュワー
瓶52は、検出器50と接触して該検出器50を冷却す
る中実の銅製のコールド・フィンガ54を備えている。
【0023】次に、図3及び図4を参照すると、それぞ
れ、図1及び図2の線3−3及び線4−4に沿うハウジ
ング12の垂直及び水平断面図が示してある。図3及び
図4に示すように、好ましくは水素含有材料から造られ
た中空の管状部材56はハウジング12の内部16を完
全に貫通している。管状部材56の内部にはブロック5
7が嵌入しており、該管状部材56の内部の一部分を実
効的に閉鎖している。図示のようにブロック57を配置
することにより、管状部材56の内部の部分59だけが
開状態に残る。更に、水素含有材料から造られてハウジ
ング12の内部16内に配置されているほぼU字形の円
筒状部材64の開端部分62と整列する開口58を管状
部材56の側壁60に形成するのが好ましい。円筒状部
材64の閉鎖端部分66は、該部分を貫通するように形
成された通路68を有しており、この通路68により、
中空の管状部材70が、ハウジング12の外部表面14
から、開端円筒状部材64の内部72内に延びることが
できる。図3及び図4に見られるように、管状部材56
の開部分59及び円筒状部材64の内部72は空洞18
を画成し、該空洞18にほぼL字形の形態を付与するよ
うに配列されている。空洞18内で管状部材70の第1
の端部分74には、中性子源48が配置されている。検
出器50は、空洞18の第2の端部分76で中空の管状
部材56内に配置されている。図1に示す冷却デュワー
瓶52のコールド・フィンガ54は空洞18の第2の端
部分76内に延びて検出器52と接触し、動作中該検出
器を冷却する。
【0024】図1及び図2を参照して先に述べた中空の
管40はハウジング12の内部16を貫通し、中性子源
48と検出器50との間で空洞18中を通っている。図
1及び図2を参照し既に述べたように、案内トラック2
2上での駆動装置28及び摺動シュー30からなる組立
体の下向きの運動で、二ホウ化ジルコニウム被覆の核燃
料ペレット46を収容している円筒状の棒44は、中空
の管40、従って、空洞18を通過せしめられる。複数
個の二ホウ化ジルコニウム被覆の核燃料ペレットが中空
の管40内で空洞18を通過し軸32の回転により回転
される際に、中性子源48は中性子を放出し、該中性子
は、空洞18内で熱中性子となる。中性子源48から放
出され空洞18内で熱中性子化された中性子は、核燃料
ペレット上の二ホウ化ジルコニウム被覆により受けられ
て、式(1)及び(2)で記述した反応が生ずる。核燃
料ペレット上の二ホウ化ジルコニウム被覆から放出され
るガンマ線は検出器50により受けられる。
【0025】次に図5を参照するに、この図には、核燃
料ペレット46に施されている二ホウ化ジルコニウム被
覆内のホウ素10の量の表示を得るために、検出器50
が受けたガンマ線を操作するための回路が簡略回路図で
示してある。図5に見られるように、式(1)及び
(2)に従い二ホウ化ジルコニウム被覆により放出され
て高純度ゲルマニウム結晶検出器50により受けられる
ガンマ線77を表す該検出器50からの出力信号は前置
増幅器78に供給される。この前置増幅器78は、検出
器50により発生されるガウス分布形状のパルスを矩形
パルスに成形するように動作可能である。前置増幅器7
8により発生される矩形パルスは、増幅器80に供給さ
れ、この増幅器80は矩形パルスを増幅してアナログ/
ディジタル変換器82に供給する。アナログ/ディジタ
ル変換器82において、検出器50により発生され且つ
前置増幅器70及び増幅器80のそれぞれにより成形及
び増幅されたアナログパルスはディジタル化される。デ
ィジタル化された信号はコンピュータ84に供給され
る。
【0026】先に述べたように、式(1)及び(2)で
表した核反応により、約478keVのエネルギが放出
され、この478keVのエネルギの存在は、二ホウ化
ジルコニウム被覆内にホウ素10が存在することを表
す。空洞18内或は空洞18と関連して存在する不純物
及び他の元素も中性子照射でガンマ線を発生するので、
検出器50により受けられて回路75により処理される
ガンマ線に対し、コンピュータ84は、図6に示すよう
なガンマ線スペクトル85を発生する。コンピュータ8
4はこのガンマ線スペクトル85を分析して、ほぼ47
8keVにおけるガンマ線の存在を検出する。図6に見
られるように、約478keVのエネルギレベルを有す
るガンマ線は、参照数字88で示す曲線85の部分に見
られる。コンピュータ84においては、約478keV
における曲線88の部分の下側の陰影を付けた領域90
を積分して、ほぼ478keVのエネルギレベルで検出
器50により計数される毎秒ごとのガンマ線数を求め
る。このエネルギレベルにおける検出器50で計数され
る毎秒ごとのガンマ線数がコンピュータ84により決定
されると、該コンピュータ84は、図7にグラフで示し
たような計算を行って、空洞18を通過した核燃料ペレ
ット46上の被覆内の二ホウ化ジルコニウムの1in当
たりのグラム数を求める。図7に示したグラフの縦軸線
は既知のホウ素10の含有量を有する二ホウ化ジルコニ
ウムを基にして装置10により処理された核燃料ペレッ
ト48の1in当たりの二ホウ化ジルコニウムの量を表
すので、被覆の1in当たりの二ホウ化ジルコニウムの
量が求まれば、二ホウ化ジルコニウム被覆の1in当た
りのホウ素10の量の表示が直ちに得られることにな
る。
【0027】図7に示したグラフは、既知のホウ素10
含有量の二ホウ化ジルコニウム被覆の関数として描かれ
た毎秒当たりの計数単位でガンマ線中性子放射化分析応
答を表す。図7のグラフに示す直線は、データの最小自
乗当嵌めを表す。図7のグラフは次のように利用され
る。例えば、コンピュータ84の計算により、検出器5
0が、約478keVのエネルギレベルで毎秒1.5本
のガンマ線を受けたとするならば、本発明の非破壊試験
装置内で分析される核燃料ペレット46の外周面に施さ
れた被覆は、近似的に、二ホウ化ジルコニウム1in当
たり0.028グラムであることが判る。図7から明ら
かなように、コンピュータ84により計算される毎秒ご
との計数が低い場合には、これは、被覆内の二ホウ化ジ
ルコニウムの量が小さいことを意味し、他方、コンピュ
ータ84によって計算される毎秒の計数が高い場合に
は、これは、二ホウ化ジルコニウムの量が大きいことを
示す。所望ならば、図7に示したグラフの縦軸を直接、
装置10によって処理される核燃料ペレットの直線1i
n当たりのホウ素10のグラム数単位で較正することが
できる。
【0028】本発明及びその利点は上の説明から理解さ
れるであろう。また、本発明の精神及び範囲から逸脱す
ることなく或はその実質的利点を犠牲にすることなく、
形態、構成及び配列に関し種々な変更が可能であること
は明らかであり、従って、ここに述べた実施態様は単な
る好適なもしくは例示的な実施例に過ぎないものと理解
されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるホウ素10の非破壊試験装置の
正面図であって、核燃料ペレットの二ホウ化ジルコニウ
ム被覆内のホウ素10の量の測定が内部で行われるハウ
ジングと、複数個の二ホウ化ジルコニウム被覆核燃料ペ
レットをハウジングに出し入れする駆動装置と、非破壊
試験装置の一部分を冷却するためにハウジングに隣接し
て配置された冷却装置とを示す。
【図2】 図示を明瞭にするために冷却装置を省略して
図1の装置を示す側立面図である。
【図3】 図1の線3−3におけるハウジングの断面図
である。
【図4】 図2の線4−4におけるハウジングの断面図
である。
【図5】 核燃料ペレットの二ホウ化ジルコニウム被覆
内のホウ素10の量を測定するための電気制御回路を略
示するブロック図である。
【図6】 図5の電気制御回路によって発生されるガン
マ線スペクトルをグラフで示す図である。
【図7】 核燃料ペレット被覆内の既知のホウ素10の
含有量を関数としてプロットした中性子放射化分析応答
をグラフで示す図である。
【符号の説明】
10…非破壊測定装置、12…ハウジング、18…空
洞、20…移動手段、46…二ホウ化ジルコニウム被覆
の核燃料ペレット、48…中性子源、50…検出器、7
8…前置増幅器(制御手段)、80…増幅器(制御手
段)、82…アナログ/ディジタル変換器(制御手
段)、84…コンピュータ(制御手段)。
フロントページの続き (72)発明者 フランク・ヘンリー・ラディ アメリカ合衆国、ペンシルベニア州、モ ンロービル、ペンドルトン・ドライブ 2101 (72)発明者 トーマス・レフィアル・フリーマン アメリカ合衆国、サウス・キャロライナ 州、コロンビア、レイム・ホース・ロー ド 121 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 17/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核燃料ペレットの外周面に施されてホウ
    素を含有する被覆内のホウ素10の量を非破壊的に測定
    するための方法であって、 a)空洞を中に画成するように形作られた内部を有する
    ハウジングを設け、 b)前記被覆が施された前記核燃料ペレットを前記空洞
    中を移動させ、 c)前記核燃料ペレットが前記空洞中を移動する際に前
    記被覆が施された前記核燃料ペレットを中性子で照射し
    て前記被覆からガンマ線を放出させ、 d)前記核燃料ペレットの前記被覆により放出されるガ
    ンマ線数を測定し、 e)測定した前記ガンマ線数を、前記被覆内のホウ素1
    0の量を表す値に変換する、 ことを特徴とする被覆内のホウ素10の量の非破壊測定
    方法。
  2. 【請求項2】 核燃料ペレットの外周面に施されてホウ
    素を含有する被覆内のホウ素10の量を非破壊的に測定
    するための装置であって、 a)外部表面と、空洞を中に画成するように形作られた
    内部とを有するハウジングと、 b)該空洞内に配置され、中性子を放出するように動作
    可能な中性子源と、 c)該中性子源を用いて前記核燃料ペレットを中性子で
    照射して前記被覆からガンマ線を放出させながら、前記
    核燃料ペレットを、前記空洞中を移動させるための移動
    手段と、 d)前記空洞内に配置され、前記被覆から放出された前
    記ガンマ線を受けるための検出器と、 e)該検出器に接続されて、同検出器により受けられる
    前記ガンマ線の数を測定し、しかる後、測定した前記ガ
    ンマ線の数を、前記被覆内のホウ素10の量を表す値に
    変換する制御手段と、 を含む被覆内のホウ素10の量の非破壊測定装置。
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