JP3129491U - 枕落下防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッドで座位でいるときや背上げのとき枕が落下することがなく、マットレスの種類や厚みが変わっても容易に対応できる枕落下防止装置を得ること。
【解決手段】イ)枕の上端縁側に一対の止め輪が設けられた枕と、ロ)マットレス表側及び上側面に一対が略平行しておかれ下から下端フック、下部軸、略L字形の上部軸及び上端フックとが連なっている吊下げ杆と、ハ)マットレス裏面及び上側面に一対が略平行しておかれ下から略L字形の裏面軸と上端フックとが連なり該裏面軸に左右軸が複数列間隔をおいて掛渡されている固定杆と、ニ)軸芯に貫通孔を有する伸縮性蛇腹筒と、ホ)枕の左右に一端が固着された各一対の表紐と裏面軸に一端が締着された各一対の裏紐とを有する緊結紐とを備え、ホ)軸方向長さをマットレスの厚みに略合わせた蛇腹筒貫通孔内に上部軸及び裏面軸が挿入され、各上端フックが蛇腹筒の各端縁に係合され、下端フックが止め輪に係止され、対応する各表紐及び裏紐を結んで枕を適位置に保持可能とした。
【選択図】図3

Description

本考案は、ベッドに用いる枕の落下防止装置に関するものである。
従来ベッドに用いる枕はマットレス上にフリー状態におかれており、ベッドの使用者が座位でいるときや背上げをしたとき、ずり落ちてしまう。
この対策として、枕の左右端面に各1本の紐を固着し、該両紐を左右から枕直下に降ろしベッドのマットレスの周囲に巻付けて縛り付けることにより、枕のずり落ちを防止したものがある。
前記の枕がマットレス上にフリー状態におかれている場合には、下記の課題が生じていた。
(イ)座位でいるとき、頭で枕を支えていなければならない。
(ロ)障害者で自分でリモコン操作が可能な人でも、一度ベッドから体が離れると枕が落ちてしまい、他の人の手を借りて枕を直してもらわなければならない。又自分でできることでも枕が邪魔になり出来ないこともある。
(ハ)介護者がベッドを使用中の被介護者を介護するとき、一方の手でリモコン、他方の手で被介護者の体を支えなければならず、枕にまで手が回らず、枕がずり落ちてしまう。
又前記枕の左右端面に固着された各1本の紐によって縛り付ける場合には、紐による縛り付けが不十分なため枕の左右中央部が重みで垂れ下がる、ベッドを動かしているうちに枕全体がずり落ちる、紐による縛り付け又は取り外しに余計に労力を要する等の課題を有していた。
これに対し本考案では、枕がマットレス上に拘束されているので、座位でいるときや背上げのときのいずれにおいても枕が落下することがなく、マットレスの種類や厚みが変わっても容易に対応でき、使用者、障害者、介護者等に対して優しい枕落下防止装置を得ることを目的とする。
又長さ調節具の付加により、使用者の上半身を高低差に対応して枕の上下位置の微調節を可能とすることができる。
更に枕表面を着脱可能な枕カバーで被覆することにより、洗濯交換が容易に可能で、素材の選択を多様化するとが可能である。
上記の目的を達成するために、
請求項1に記載の考案にあっては、イ)枕の上端縁側に一対の止め輪が設けられた枕と、ロ)マットレス表側及び上側面に一対が略平行しておかれ下から下端フック、下部軸、略L字形の上部軸及び上端フックとが連なっている吊下げ杆と、ハ)前記マットレス裏面及び上側面に一対が略平行しておかれ下から略L字形の裏面軸と上端フックとが連なり該裏面軸に左右軸が複数列間隔をおいて掛渡されている固定杆と、ニ)軸芯に貫通孔を有する伸縮性蛇腹筒と、ホ)前記枕の左右に一端が固着された各一対の表紐と前記裏面軸に一端が締着された各一対の裏紐とを有する緊結紐とを備え、ホ)軸方向長さを前記マットレスの厚みに略合わせた前記蛇腹筒貫通孔内に前記上部軸及び裏面軸が挿入され、前記各上端フックが前記蛇腹筒の各端縁に係合され、前記下端フックが前記止め輪に係止され、対応する前記各表紐及び裏紐を結んで前記枕を前記マットレス表面適位置に保持可能とした枕落下防止装置により解決した。
請求項2に記載の考案にあっては、吊下げ杆の下部軸の上端部と上部軸の下端部とを同軸に向合わせ、前記下部軸及び上部軸に跨がる長さ調節具を付加し、前記長さ調節具を介して前記下部軸及び上部軸の向合わせ間隔を微調節可能とした請求項1に記載の枕落下防止装置とするのが好ましい。
請求項3に記載の考案にあっては、枕表面を着脱可能な枕カバーで被覆した請求項1又は2に記載の枕落下防止装置とするのが好ましい。
本考案の枕落下防止装置によれば、枕がマットレス上に拘束されているので、座位でいるときや背上げのときのいずれにおいても枕が落下することがなく、マットレスの種類や厚みが変わっても容易に対応でき、使用者、障害者、介護者等に対して優しいという効果を有する。
又長さ調節具の付加により、使用者の上半身を高低差に対応して枕の上下位置の微調節を可能とすることができる。
更に枕表面を着脱可能な枕カバーで被覆することにより、洗濯交換が容易に可能で、素材の選択を多様化するとが可能である。
本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本考案の枕落下防止装置の一例が装着されたベッドの概略斜視図である。
図2は、本考案の枕落下防止装置の一例の説明用の(a)模式的一部側面図、及び(b)吊下げ杆の一部平面図である。
図3は、本考案の枕落下防止装置の一例が装着された、(a)マットレス上部表面の概略斜視図、及び(b)マットレス上部裏面の概略斜視図である。
以下おいては、使用状態においてベッドに敷かれたマットレスを基準に表面、側面、裏面とし、使用者の頭側すなわち枕側の位置を上、脚側の位置を下とし、下側から上側を見て左右とし、各構成要素はベッドの使用状態において説明する。
図1に示すのは本考案の枕落下防止装置の一例が装着されたベッドBの概略斜視図である。
ベッドBは公知の通常金属製の架台7上に載置された通常発泡材等製のマットレス8に加えて、本考案の枕落下防止装置Aがマットレス8の上端部表面の左右略中央部位置に装着されている。
図1〜3を参照して、枕落下防止装置Aは、枕1と、止め輪2と、吊下げ杆3と、固定杆4と、蛇腹筒5と、緊結紐6とを有している。
枕1は、通常芯材を布材で包んだ汎用のもので特に限定はなく、単体であっても、表面を着脱可能な枕カバーで被覆したものであってもよい。枕カバーを被覆した場合は、洗濯交換が容易であり、素材を例えば特殊な消臭綿遣いの布製とすれば悪臭を防ぐことができ清潔に保てて好ましい。
止め輪2は、金属又はプラスチック製で、枕1の上端縁側に側面視において空隙が略逆U字形に形成され表面に突出して一対設けられ、後述する吊下げ杆3の下端フック3aが該空隙に係止可能とされている。
吊下げ杆3は、マットレス表面及び上側面に一対が略平行しておかれ、下から順次、下側端末の下端フック3aから、下部軸3bと、長さ調節具3cと、上部軸3dと、上側端末の上端フック3eとが連なっている。下端フック3aは先端鉤形で止め輪2と係止可能で、上端フック3eは先端鉤形で後述する蛇腹筒5の下端縁と係止可能とされている。上部軸3dは、略L字形で下部は下部軸3bと同軸とされ、上部は略直角に曲がりその先端末に上端フック3eが形成されている。
図2に示す例では、下部軸3bの上端部と、上部軸3dの下端部にそれぞれ逆向きの雄ねじが設けられ、該上端部及び下端部を同軸に向合わせて筒状の長さ調節具3cを跨がらしている。そして長さ調節具3cの軸芯には雌ねじが設けられ、前記雄ねじに螺合されている。この長さ調節具3cは、軸芯回りに回動させその回動方向によって、下部軸3bの上端部と上部軸3dの下端部の向合わせの間隔を広げたり縮めたり微調節することができる所謂ターンバックルと呼ばれる公知のものであるが、ここの構成はそれに限定されず、例えば雄ねじ及び雌ねじを設けず、長さ調節具軸芯に丸孔を設け下部軸3bの上端部及び上部軸3dの下端部を円柱状に形成して該丸孔に嵌合して向合わせ、向合わせの間隔を調節した位置に長さ調節具外側よりビス等の固着具によって固定することとしてもよい。
長さ調節具3cは、使用者の上半身高低差による微調節に対応できるので好ましい構成であるが、単純化してこれを廃し、下部軸3bの上端部と上部軸3dの下端部を連結し、下部軸3bと上部軸3dを一体化した構成としてもよい。
固定杆4は、図2、3に示すとおり、マットレス8裏面及び上側面におかれ、下から順次一対の裏面軸4a、4aと上端フック4b、4bとが連なって左右略平行しておかれ、裏面軸4aは略L字形で下部は下部軸3bと平行で、上部は略直角に曲がりその先端末に上端フック4bが形成されている。裏面軸4a、4aには間隔をおいて左右に跨がって左右軸4cが複数列(図2では2列)掛渡されている。
蛇腹筒5は、通常ベローズと呼ばれ滑らかな山形の連続する断面の伸縮性のある筒状体で、一方端に軸方向に力が加わってもその歪みを吸収して他方端に伝えない特性をもっており、中心部軸方向に貫通孔を有し、材質は通常金属製又はプラスチック製である。図2に示すとおり、蛇腹筒5の貫通孔には、一方端より上部軸3d上部が挿入され該貫通孔の他方端より上端フック3eが外側に飛出して蛇腹筒5端縁に係合している。又蛇腹筒5の貫通孔他方端より裏面軸4a上部が挿入され該貫通孔の一方端より上端フック4bが外側に飛出して蛇腹筒5端縁に係合している。その結果、上部軸3d上部及び裏面軸4a上部は蛇腹筒5の貫通孔内に交差して上下している。
このとき蛇腹筒5の軸方向長さは、落下防止枕Aのマットレス8への装着時において、吊下げ杆3の同軸である下部軸3b及び上部軸3d下部と、下部軸3bと平行の固定杆4の裏面軸4a下部との間隔が略マットレス8の厚みtに合わせた長さに保持され、吊下げ杆3と固定杆4によってマットレス8が挟まれている。
緊結紐6は、図3を参照して、枕1の左右端に一端部が固着された一対4本の表紐6a、6aと、左右の裏面軸4a、4aに一端部が締着された一対4本の裏紐6b、6bとからなり、前記した吊下げ杆3と固定杆4によってマットレス8が挟まれた状態において、枕1をマットレス8表面の使用適位置におき、対応する各表紐6aと各裏紐6bとをマットレス8側面に回して合わせ合わせ目を手により結んで枕1を確実、強固に不動状態におくことができる。
図1〜3を参照して、枕落下防止装置Aは組立てるには、左右軸4cで平行に固着された裏面軸4aをもった固定杆4左右一対をマットレス8裏面側下部に敷き詰める。そして予め各裏面軸4a、4aに各一対合計4本の裏紐6bを固着し、マットレス8の左右外側に張出しておく。このとき、マットレス8の上側面縁側に裏面軸4a、4a上部が裏面側から表面側に突出し、且つ上端フック4b、4bが外側に飛出しておかれ、蛇腹筒5の貫通孔に上端フック4b、4b側から裏面軸4a、4a上部を挿入し、上端フック4bを蛇腹筒5端縁に係合させる。このとき、蛇腹筒5の軸方向長さはマットレス8の厚みtに略合わせておく。
次いで、吊下げ杆3の上部軸3d上部を蛇腹筒5の貫通孔に前記固定杆4の裏面軸4a上部と逆向きに挿入し、上端フック3eを外側に飛出して蛇腹筒5端縁に係合させる。
次いで、枕1をマットレス8表面の使用者の使用適位置付近に載置して、吊下げ杆3の下端フック3aに止め輪2を係止させる。吊下げ杆3の長さが枕1の各使用者の上半身の高低差適位置からずれている場合には、長さ調節具3cを備えている場合にはこれを回動して微調節を行って合わせることができる。
最終的に、下部軸3bと平行の固定杆4の裏面軸4aとの間隔が略マットレス8の厚みtの長さに保持され、枕1が使用者の使用適位置に載置されたことが確認された後、マットレス8の左右外側に張出している各裏紐6bと、枕1の左右端に固着されている各表紐6aとをマットレス8の側面に手で結んで枕1を不動状態に固定することにより、枕落下防止装置Aの組み立てが完了する。
これにより、枕1がマットレス8上の使用者の使用適位置に拘束されているので、使用者が座位でいるときや背上げのときのいずれにおいても枕1が落下するこがなく、マットレス8の厚みtが変わっても蛇腹筒5の軸方向長さを変えて容易に対応でき、使用者、障害者、介護者等に優しい落下防止枕Aが得られる。
長さ調節具3cを備えている場合には、使用者の上半身高低差に対応して枕1の上下位置を微調節可能である。
又、枕表面を着脱可能な枕カバーで被覆することにより、洗濯交換が容易に可能で、素材の選択幅を多様化するとが可能である。
本考案の枕落下防止装置は、使用者、障害者、介護者等に優しく多種のベッドに広範囲に適用可能である。
本考案の枕落下防止装置の一例が装着されたベッドの概略斜視図である。 本考案の枕落下防止装置の一例の説明用の(a)模式的一部側面図、及び(b)吊下げ杆の一部平面図である。 本考案の枕落下防止装置の一例が装着された、(a)マットレス上部表面の概略斜視図、及び(b)マットレス上部裏面の概略斜視図である。
符号の説明
A 枕落下防止装置
B ベッド
1 枕
2 止め輪
3 吊下げ杆
3a 下端フック
3b 下部軸
3c 長さ調節具
3d 上部軸
3e、4b 上端フック
4 固定杆
4a 裏面軸
5 蛇腹筒
6 緊結紐
6a 表紐
6b 裏紐
7 架台
8 マットレス

Claims (3)

  1. イ)枕の上端縁側に一対の止め輪が設けられた枕と、ロ)マットレス表側及び上側面に一対が略平行しておかれ下から下端フック、下部軸、略L字形の上部軸及び上端フックとが連なっている吊下げ杆と、ハ)前記マットレス裏面及び上側面に一対が略平行しておかれ下から略L字形の裏面軸と上端フックとが連なり該裏面軸に左右軸が複数列間隔をおいて掛渡されている固定杆と、ニ)軸芯に貫通孔を有する伸縮性蛇腹筒と、ホ)前記枕の左右に一端が固着された各一対の表紐と前記裏面軸に一端が締着された各一対の裏紐とを有する緊結紐とを備え、ホ)軸方向長さを前記マットレスの厚みに略合わせた前記蛇腹筒貫通孔内に前記上部軸及び裏面軸が挿入され、前記各上端フックが前記蛇腹筒の各端縁に係合され、前記下端フックが前記止め輪に係止され、対応する前記各表紐及び裏紐を結んで前記枕を前記マットレス表面適位置に保持可能としたことを特徴とする枕落下防止装置。
  2. 吊下げ杆の下部軸の上端部と上部軸の下端部とを同軸に向合わせ、前記下部軸及び上部軸に跨がる長さ調節具を付加し、前記長さ調節具を介して前記下部軸及び上部軸の向合わせ間隔を微調節可能としたことを特徴とする請求項1に記載の枕落下防止装置。
  3. 枕表面を着脱可能な枕カバーで被覆したことを特徴とする請求項1又は2に記載の枕落下防止装置。
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