JP3129142U - 歯科用骨粉収集装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削と骨粉収集とが同時作業ででき、また、小型で狭い口内であっても作業性がよく、簡単に分割でき、採取した骨粉等の取り出し収集や洗浄が容易にでき、しかもフィルターの洗浄等のやっかいな作業もなく、また、他人の骨粉がフィルターやハウジング部内に残ることもなく、医療上問題となることもない 歯科用 骨粉収集装置提供すること。
【解決手段】骨粉収集部21を内部に備えた骨粉収集器1を棒状切削具2に進退自在に装着するとともに、骨粉収集器1を、切削具2に挿通されるもので、挿通孔20及び骨粉収集部21を備えたハウジング14と、ハウジング14内で段付部19に当接させられるスプリング収納座金8と、スプリング収納座金8に対し反対方向への移動が規制された座金5と、スプリング収納座金8及び座金5間に、両者を離反方向に付勢するコイルスプリング6と、座金5及びコイルスプリング6を収納する凹部7を備え、ハウジング14の開放端側を着脱自在に閉塞する蓋体9とから構成している。
【選択図】図1
【解決手段】骨粉収集部21を内部に備えた骨粉収集器1を棒状切削具2に進退自在に装着するとともに、骨粉収集器1を、切削具2に挿通されるもので、挿通孔20及び骨粉収集部21を備えたハウジング14と、ハウジング14内で段付部19に当接させられるスプリング収納座金8と、スプリング収納座金8に対し反対方向への移動が規制された座金5と、スプリング収納座金8及び座金5間に、両者を離反方向に付勢するコイルスプリング6と、座金5及びコイルスプリング6を収納する凹部7を備え、ハウジング14の開放端側を着脱自在に閉塞する蓋体9とから構成している。
【選択図】図1
Description
本考案は、顎の骨にインプラントを植設時に使用する補填用の骨粉を収集する骨粉収集装置に係り、骨分の収集を衛生的に効率的に行え、且つ、装置の組み立て、解体、ドリル等の交換を簡単なワンタッチ方式とし、かつ滅菌処理と洗浄を容易にし、細菌による感染症を防止する骨粉収集装置に関する。
この種、歯科用骨粉収集装置としては、ドリル等で削り取った際に、その骨片を口内に差し込まれた吸引チップを通して吸引し、グリップ部先端に装着されたフィルターにてろ過し、フィルターを固定している固定具を取り外し、採取している(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−137427
従来のこの種装置では、切削はドリルで、採取は吸引装置で行うため、口腔内の不純物又は、汚染物質も同時に採取されるという問題、さらには、効率の良い採集ができないという問題と、狭い口内であるため作業性が良くないと言う問題があった。また、装置が別個であり、複雑な機器の構成であるため、採取した骨粉等の取り出し採集や洗浄が大変である。また、フィルターの洗浄等のやっかいな作業があり、他人の骨粉がフィルターやハウジング部内に残ることもあり、医療上問題となることもある。
このような課題を解決するため、本考案は、歯科用ハンドピースの回転するチャックに着脱自在に装着され、インプラント植設部又は、別の部位から補填する骨粉を切削収集する歯科用骨粉収集装置であって、先端に切削部を形成した棒状切削具を前記チャックに装着し、前記切削部から送り込まれる骨粉を収集する骨粉収集部を内部に備えた骨粉収集器を前記棒状切削具に所定範囲で進退自在に装着するとともに、前記骨粉収集器を、底部に前記切削具を挿通する挿通孔及び前記骨粉収集部を備えた有底筒体状のハウジングと、該ハウジング内で前記切削具に挿通させられ、段付部に当接させられるスプリング収納座金と、前記切削具に挿通され前記スプリング収納座金に対し反対方向への移動が規制された座金と、前記スプリング収納座金及び前記座金間に前記切削具に挿通して組み込まれ、両者を離反方向に付勢するコイルスプリングと、前記座金及び前記コイルスプリングを収納する凹部を備え、前記切削具に挿通させられ、前記ハウジングの開放端側を着脱自在に閉塞する蓋体とから構成していることを特徴とする歯科用骨粉収集装置としている。
本考案に係る骨粉収集装置によれば、切削と採取とを同一の装置で行うため、口腔内の不純物が採取されず衛生的で、切削と骨粉収集とが同時作業ででき、また、小型となるため、狭い口内であっても作業性がよい。また、歯科用骨粉収集装置自体も簡単に分割でき、採取した骨粉等の取り出し収集や洗浄が容易にできる。
また、フィルターの洗浄等のやっかいな作業もなく、また、他人の骨粉がフィルターやハウジング部内に残ることもなく、医療上問題となることもない。
また、上記2ユニットと1部材の3構成部材は、分解、組み立てが簡単なため、構成部材の洗浄が十分にできるので他人の切削骨粉の残材も無く、さらに構成部材を金属製のため規定の135℃以上のオートクレープ処理で滅菌を完璧に施し、最も危険な感染症を防止でき、安全で衛生的であり、その上、構造がコンパクトで単純なため軽量で安価に製造できる。
さらに、ハウジング部の下端内壁、即ち骨粉が収集される中空部の内壁を曲面とし切削した骨粉を確実、容易に刷毛等の道具を用いずに収集用のトレー等に収集できると共に、洗浄も容易になる。また、ハウジング部のドリルの挿入孔近傍外周壁面には放射状に刻設した複数本の注水用ガイド溝を設け、ドリルに対し注水配分を均一にして冷却すると共に、骨粉が死滅しないように温度上昇を阻止できる。
以下に、本考案に係る歯科用骨粉収集装置の一実施例を示す図面を用いて本考案を説明する。図1は本考案にかかる歯科用骨粉収集装置の一部破断して示す正面図であり、図2は平面図であり、図3は底面図である。図4はハウジングの正面図であり、図5、6は組み込んだスプリングが伸びた状態と圧縮された状態のそれぞれを示す棒状切削具であり、図7は蓋体の正面図である。
歯科用骨粉収集装置は、歯科用ハンドピースBの回転するチャックCに着脱自在に装着されており、歯科インプラント治療において、インプラント植設部又は、別の部位から骨造成のため補填する骨粉Aを切削収集する。
歯科用骨粉収集装置は、大きく棒状切削具2と骨粉収集器1とから構成されている。棒状切削具2は、ドリルのようなもので、図5,6に示されるように先端に切削部3が形成され、この切削部3を境に棒状の径が細くなり、ここに段突き部3aが形成され、さらに詳述しないけれども後端がチャックCに装着される形状とされている。
骨粉収集器1は、切削部3から切削によって送り込まれる骨粉Aを収集する骨粉収集部21を内部に備え、棒状切削具2に軸方向所定範囲で進退自在に装着されるハウジング14、棒状切削具2に組み付けられているコイルスプリング6等およびハウジング14の中空部15の開口を塞ぐ蓋体9から構成されている。
このハウジング14は、図1から図4に示されるように、例えば、太さ7〜9mmφで、長さが約13〜16mm位の有底筒体状を呈し、底部に棒状切削具2を挿通する挿通孔20及び骨粉収集部21を備えている。この骨粉収集部21は、段付部19位置で開口側の中空部15より縮径され、骨粉Aが綺麗に取れるように角を作らず曲面で滑らかに形成され、切削具2及びスプリング収納座金8によって閉空間が構成されている。
ハウジング14の後部側面には、軸方向でハウジング14の後端に抜ける縦溝17aと縦溝17aに直交し外周面に沿った横溝17bとからなるL字状ガイド兼ストッパー溝17とが中空部15に達するように設けられている。この横溝17bの長さは、図2に示すθで表され、ここでは約120度である。
また、ハウジング14の先端外表面18には、回転阻止をし易くするため、ここでは8個の面取りがなされ、さらに、挿通孔20の周囲に挿通孔20から放射状に複数の注水ガイド溝22が適宜間隔で設けられている。注水ガイド溝22は、切削具2を使用することにより、発生する切削具2の熱を冷ますため、図外の水供給装置からハウジング14の外周に掛けられた水を切削具2に届きやすくしている。これにより、ハウジング14自体、切削具2、切削され切削具2に付着して上昇させられる骨粉Aを冷やし、結局、骨粉Aの細胞が損傷を受けないといわれる45℃以下に保っている。
図5,6に示すように、このハウジング14が組み付けられる位置で、段付部19に当接させられるスプリング収納座金8と、切削具2に挿通されスプリング収納座金8に対し反対方向への移動がEリングなどの固定具4で規制された座金5と、スプリング収納座金8及び座金5間に切削具2に挿通して組み込まれ、両者を離反方向に付勢するコイルスプリング6とが、棒状切削具2に挿通させられ、組み付けられている。スプリング収納座8は、コイルスプリング6を受ける深さdの寸法1〜2mmの収納凹部7を備えている。
また、蓋体9は、円筒状を呈するスプリング収納体10にその外側面にL字状のハンドルストッパー13が固定されている。スプリング収納体10は、切削具2に挿通させられる挿着孔11及び挿着孔11より大きい、座金5及びコイルスプリング6を収納する凹部12を備えている。スプリング収納座金8は、コイルスプリング6を受ける深さdの寸法 mmの収納する凹部7を備えている。
そして蓋体9は、図5に示す切削具2に切削部3側からコイルスプリング6等が組み付けられた位置に挿通されたハウジング14に対し、ハウジング14の開放端側を閉塞する。具体的には、蓋体9に固定されたハンドルストッパー13をハウジング14の縦溝17aに臨ませ、蓋体9をハウジング14の中空部15に差し込み、ハンドルストッパー13を横溝17bに沿って突き当たるまで移動させる。蓋体9を外すには、この逆の動作を行えばよい。したがって、蓋体9はハウジング14に着脱自在にされている。
歯科用骨粉収集装置を構成する切削具2及び骨粉収集器1は、人の口の中に入れるものであり、また使い捨てではないので、煮沸等の消毒をする必要があるため、耐熱性、耐錆性、耐摩耗性が必要で、ステンレス材料とかメッキ等を考慮することが好ましい。
特に、次の患者に使用するので、仮に他人の骨粉Aが付着していたとしてもその細胞やその他病原菌を死滅させておくため、オートクレーブで消毒する。したがって、切削具2及び骨粉収集器1は、オートクレーブによる熱に耐えられる材料にて製作されている。
次に、この歯科用骨粉収集装置の使用法を説明する。
それぞれ別個に洗浄消毒されていたコイルスプリング6等が組み付けられた切削具2とハウジング14と蓋体9とを組み付ける。まず、ハウジング14に組み付けられた切削工具2を切削部3が挿通孔20を貫通するように差し込み、スプリング収納座8が段差部19に当接するまで押し込んでおく。次に、蓋体9を切削具2の後端から挿通させ、ハンドルストッパー13を縦溝17aに合わせて押し込み、横溝17bで回転させながら端部に当接するまで回して図1に示す歯科用骨粉収集装置の組み付けを完了する。このときの切削部3のハウジング14からの突出量は2〜5mmである。
それぞれ別個に洗浄消毒されていたコイルスプリング6等が組み付けられた切削具2とハウジング14と蓋体9とを組み付ける。まず、ハウジング14に組み付けられた切削工具2を切削部3が挿通孔20を貫通するように差し込み、スプリング収納座8が段差部19に当接するまで押し込んでおく。次に、蓋体9を切削具2の後端から挿通させ、ハンドルストッパー13を縦溝17aに合わせて押し込み、横溝17bで回転させながら端部に当接するまで回して図1に示す歯科用骨粉収集装置の組み付けを完了する。このときの切削部3のハウジング14からの突出量は2〜5mmである。
この歯科用骨粉収集装置を歯科用ハンドピースBのチャックCに装着し、ハンドルストッパー13の上端部13aを歯科用ハンドピースBに当接させて歯科用骨粉収集装置回転しないようにする。
この歯科用ハンドピースBを持って、患者のインプラント植設部位に切削具2の切削部3の先端を当て切削を開始する。直ぐにハウジング14の先端外表面18が歯肉等に当たり、切削具2がコイルスプリング6の弾発力に抗して、図5のような状態から図6のような最大押し縮め状態へとコイルスプリング6を押し縮めながら歯骨を切削する。この最大押し縮め状態での切削部3の先端からスプリング収納座8の下端までの寸法L1は14〜16mmで、切削部3の後端からスプリング収納座8の下端までの寸法L2は切削具2の
過度の削り込みを防ぐ可動範囲で2〜4mmである。
過度の削り込みを防ぐ可動範囲で2〜4mmである。
切削された骨粉Aは、切削具2のらせん溝に沿って上昇させられ、骨粉収集部21に送り込まれ、採集される。スプリング収納座8の裏面に到達した骨粉Aは、ここで骨粉収集部21に戻される。この間、水等を掛けることにより、切削具2、ハウジング14及び骨粉A等を冷やし、骨粉Aに熱の影響を与えないようにする。
この様にして、熱の影響を受けない骨粉Aが骨粉収集部21に採集されたなら、チャックCから歯科用骨粉収集装置を取り外し、ハンドルストッパー13を横溝17b内で縦溝17aの位置まで回転させ、ハンドルストッパー13を縦溝17aに沿って引き出し、蓋体9をハウジング14の中空部15から抜き出し、切削具2から取り外す。
この状態では、ハウジング14は切削具2から取り外すことができ、骨粉収集部21に採集された骨粉Aをこぼすことのないようにして、必要な容器に採取する。コイルスプリングが組み付けられた切削具2,ハウジング14及び蓋体9に3分割される。骨粉Aを採取後は、それぞれを洗浄し、オートクレーブをも用いて消毒をする。
切削具2の切削部3の摩耗などが生じたときには、コイルスプリング6等を組み付けた切削具2をそのまま交換しても良いし、固定具4、座金5、コイルスプリング6、プリング収納座金8を取り外し、切削具2のみを交換しても良い。
さらに、切削採取された自分の骨粉Aは、顎骨である歯槽骨に植設するインプラントと植設孔間の隙間を充填するように供給され、インプラントと顎の一体化の促進に役立っている。
1 歯科用骨粉収集器
2 切削具
3 切削部
4 固定具
5 座金
6 コイルスプリング
7 凹部
8 スプリング収納座金
9 蓋体
10 収納体
12 収納孔
13 ハンドルストッパー
14 ハウジング
15 中空部
17 ガイド兼ストッパー溝
18 底面部
19 段差
20 挿通孔
21 骨粉収集部
22 注水ガイド溝
A 骨粉
B 歯科用ハンドピース
C チャック
2 切削具
3 切削部
4 固定具
5 座金
6 コイルスプリング
7 凹部
8 スプリング収納座金
9 蓋体
10 収納体
12 収納孔
13 ハンドルストッパー
14 ハウジング
15 中空部
17 ガイド兼ストッパー溝
18 底面部
19 段差
20 挿通孔
21 骨粉収集部
22 注水ガイド溝
A 骨粉
B 歯科用ハンドピース
C チャック
Claims (5)
- 歯科用ハンドピースの回転するチャックに着脱自在に装着され、インプラント植設部又は別の部位から補填する骨粉を切削収集する歯科用骨粉収集装置であって、
先端に切削部を形成した棒状切削具を前記チャックに装着し、前記切削部から送り込まれる骨粉を収集する骨粉収集部を内部に備えた骨粉収集器を前記棒状切削具に所定範囲で進退自在に装着するとともに、
前記骨粉収集器を、
底部に前記切削具を挿通する挿通孔及び前記骨粉収集部を備えた有底筒体状のハウジングと、該ハウジング内で前記切削具に挿通させられ、段付部に当接させられるスプリング収納座金と、前記切削具に挿通され前記スプリング収納座金に対し反対方向への移動が規制された座金と、前記スプリング収納座金及び前記座金間に前記切削具に挿通して組み込まれ、両者を離反方向に付勢するコイルスプリングと、前記座金及び前記コイルスプリングを収納する凹部を備え、前記切削具に挿通させられ、前記ハウジングの開放端側を着脱自在に閉塞する蓋体とから構成していることを特徴とする歯科用骨粉収集装置。 - 請求項1において、前記骨粉収集器は、オートクレーブによる熱に耐えられる材料にて製作されていることを特徴とする歯科用骨粉収集装置。
- 請求項1又は2において、前記ハウジングの骨粉収集部は、前記切削具及び前記スプリング収納座金によって閉空間が構成されていることを特徴とする歯科用骨粉収集装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記ハウジングの壁に形成されたL字状ガイド兼ストッパー溝と、前記蓋体に突出させ、前記ガイド兼ストッパー溝に係合離脱させるハンドルストッパーとにより前記蓋体を前記ハウジングから着脱自在としていることを特徴とする歯科用骨粉収集装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、前記ハウジングの先端外表面の挿通孔周囲に適宜間隔で注水ガイド溝を設けたことを特徴とする歯科用骨粉収集装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006009435U JP3129142U (ja) | 2006-11-20 | 2006-11-20 | 歯科用骨粉収集装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006009435U JP3129142U (ja) | 2006-11-20 | 2006-11-20 | 歯科用骨粉収集装置 |
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JP3129142U true JP3129142U (ja) | 2007-02-08 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3129142U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009207659A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Platon Japan:Kk | 歯科用骨収集装置 |
JP2015217163A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | 充宏 日坂 | 医療用ドリル |
-
2006
- 2006-11-20 JP JP2006009435U patent/JP3129142U/ja not_active Expired - Fee Related
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