JP3127230B2 - 貴金属製品の鋳造方法 - Google Patents

貴金属製品の鋳造方法

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JP3127230B2 JP06163153A JP16315394A JP3127230B2 JP 3127230 B2 JP3127230 B2 JP 3127230B2 JP 06163153 A JP06163153 A JP 06163153A JP 16315394 A JP16315394 A JP 16315394A JP 3127230 B2 JP3127230 B2 JP 3127230B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は小型の工業部品や
貴金属製装身具等の製造に供されるワックスパターンを
製造するために使用される貴金属製品の鋳造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にワックスパターンは、石膏で型取
りして石膏型とし、この石膏型を鋳造装置の加熱炉内で
加熱するとワックスパターンが焼失し、次いで石膏型の
湯口から溶融した金属もしくは貴金属を注入することに
より、上記石膏型内のワックスパターン部分が金属もし
くは貴金属に置き変わって、所定の鋳造製品が得られる
のである。
【0003】従来、上記ワックスパターンの製造に際し
ては、あらかじめ適宜の手段で製造したモデルをシリコ
ンゴム等で包み込んで硬化させ、これを切開してモデル
を取り出してゴム型を得る。そしてこのゴム型内にワッ
クスを注入して硬化させた後ゴム型から取り出し、所定
のワックスパターンを得ていた。
【0004】また近年、CADシステム等を使用して所
定のデザインを作成し、これを光硬化樹脂を用いてレー
ザ光をこの光硬化樹脂に照射することにより、光硬化さ
せた樹脂層を順次積層して光造形し、モデルを形成する
ことが行なわれている。そしてこの光硬化樹脂からなる
モデルが高温で加熱されると焼失することから、これを
ワックスパターンとして使用することが試みられ、一定
の成果が得られるようになっている。
【0005】上記従来例においては、レーザ光を光硬化
樹脂に照射することにより光造形してモデルを形成する
に際し、高分子量の光硬化樹脂が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記高分
子量の光硬化樹脂にレーザ光を照射することにより光造
形して得たモデルをワックスパターンとして使用しよう
とすると、石膏型内に注湯した溶融金属等がこのワック
スパターンを焼失させることはもちろんであるが、溶融
金属等の流速と焼失速度とが一致せず、ワックスパター
ンを正確に再現した鋳造製品が得られないという欠点が
生じてきた。
【0007】上記欠点は、指輪やブローチ、その他の貴
金属製装身具のような小型の鋳造製品の場合に特に顕著
であり、製品の細部が正確に再現できないばかりか、肌
荒れやピンホールといった商品価値の面で非常に重要な
欠点があることが判明してきている。
【0008】この発明は従来例の上記欠点を解消して、
製品の細部を正確に再現することができ、しかも肌荒れ
やピンホールといった欠点のない、商品価値において非
常に優れた装身具その他の製品を得ることができる貴金
属製品の鋳造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の貴金
属製品の鋳造方法は、光硬化樹脂にレーザ光等を照射し
て所定の製品原形のワックスパターンを造形し、得たワ
ックスパターンを鋳型材料中に埋没し、その後前記ワッ
クスパターンに熔融貴金属を注湯する貴金属製品の鋳造
方法において、前記光硬化樹脂として、主要成分の分子
量が約200〜700MWである低分子量の光硬化樹脂
を使用することを特徴とする貴金属製品の鋳造方法。2
00〜700MWである低分子量の光硬化樹脂からなる
ことを特徴とするものである。
【0010】この発明で使用される低分子量の光硬化樹
脂とは、主要成分の分子量が約200〜700MWの範
囲にあるものをいう。
【0011】上記において主要成分とは、50重量
上を占める成分のことであり、この50重量%以上を占
める成分の分子量が約200〜700MWの範囲にある
ことが必要である。したがってそれ以外の成分は上記範
囲以外の分子量、特に高分子量であってもよい。特に主
要成分が低分子量であるため、光造形に際してのねばり
や強度等の面で高分子量の光硬化樹脂を添加することが
必要な場合もある。
【0012】主要成分の分子量が約200MW以下の場
合には、光硬化の速度が遅くなってワックスパターンの
製造に時間がかかり過ぎ、また光硬化させた樹脂層を順
次積層して光造形する際に各層間で剥離が起きやすいと
いう欠点があった。
【0013】また主要成分の分子量が約700MW以上
の場合には、上述のような問題が起きないかわりに、ワ
ックスパターンとして使用した場合にはワックスパター
ンを焼失させる際に、溶融金属等の流速と焼失速度とが
一致せず、ワックスパターンを正確に再現した鋳造製品
が得られないという欠点があった。
【0014】この発明の貴金属製品の鋳造方法は以上の
ように構成したので、指輪やブローチ、その他の貴金属
製装身具のような小型の鋳造製品の場合でも製品の細部
を正確に再現することができ、しかも肌荒れやピンホー
ルといった欠点のない、商品価値において非常に優れた
装身具その他の製品を得ることができるようになった。
【0015】
〔ワックスパターン用光硬化樹脂の実施例〕
(樹脂配合例) トリメチロール・プロパントリアクリレート MW;296 100重量部 エポキシ系樹脂 MW;約400 37.5重量部 エポキシ・アクリレート MW;約200〜37 29.2重量部 エポキシ系樹脂 MW;約600 5.0重量部 アセトフェノン系樹脂(光硬化開始剤) 1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1− ON MW;約200〜340 2.50〜4.0重量部
【0016】〔ワックスパターンの製造方法の実施例〕 図1ないし図3は、本発明を具体化した光硬化樹脂を積
層することによって立体造形物を得る立体造形装置の実
施例である。
【0017】1は樹脂容器で、この樹脂容器1内にはシ
リンダ2が設けられていて、シリンダ2は樹脂液中に浸
されている。上記シリンダ2内には、ゴムパッキング1
0を介してピストン9が昇降可能に内蔵され、樹脂容器
1に付設したピストン昇降台7によって昇降操作され
る。このピストン9は、通常シリンダ2内の樹脂液をそ
の下方から押し出しながら下降するようになっている。
【0018】ピストン9には樹脂固着台4が設置してあ
り、レーザービームの照射によって固着した造形物をこ
の樹脂固着台4に付着させながらピストン9を下降させ
て樹脂液中に沈め、それと同時にピストン9がシリンダ
2内の樹脂を押し出すようになっている。押し出された
樹脂液はシリンダ2の外側の樹脂容器1内に移るため樹
脂液の水位が上昇し、この樹脂液は樹脂汲み上げポンプ
11によって汲み上げられる。
【0019】シリンダ2の上端面には平滑板3が設けら
れており、モータ5で駆動される。したがって樹脂汲み
上げポンプ11により汲み上げられた樹脂をシリンダ2
上に設けた樹脂噴出口8から吐出させて供給し、モータ
5を駆動して平滑板3を操作することにより、平滑板3
はシリンダ2の上端面に沿って移動して一層分の薄い樹
脂膜を形成する。6はシリンダ2の上端面に付設した平
滑板3のガイド、12は樹脂容器内上部に設けた固形物
混入防止網である。
【0020】上記樹脂容器1の上部には、レーザー光等
からなる光ビームを樹脂膜に照射する光源が設置されて
いる(図示せず)。この光源から照射される光ビーム
は、レンズまたはホログラムを用いて照射方向を変化さ
せることにより、立体図形の面に滑らかにフィットする
硬化形状を作って加工することが可能であり、加工精度
を向上させることができる。
【0021】光反応性を有する光硬化樹脂は、温度によ
る特性の変化が大きいため、ピストンの圧力等で樹脂容
器から部分的に取り出した樹脂を供給する配管系や樹脂
噴出口8の近辺にヒータ等の温度制御手段を設けておく
ことが望ましい。この温度制御手段で供給する樹脂の温
度を制御すれば、光ビームの照射を行なう液面から順次
恒温に保つことができるので、省エネ効果があり、装置
が簡単となるほか、温度制御が速やか行なえるととも
に、樹脂の長寿命化にもつながる。
【0022】また、樹脂液に波長依存性の発色剤を混入
させておき、多波長の光ビームによる照射を行なえば、
部分的または全体を創成する硬化物の色を選択的に変化
させることができ、非常に便利である。
【0023】例えば、図4のように円筒状の造形を行な
う場合、円筒21に沿った精度の高い造形を行なうに
は、円筒21の形状から単位硬化形状の補正量だけずれ
たビーム中心図形22を予め作成し、この断面にビーム
中心位置を合わせて造形すれば円筒21の外側へ硬化物
が飛び出さず、精度の高い造形ができる。
【0024】従来の高分子量の光硬化樹脂で作成したワ
ックスパターンと、上記のようにして得たワックスパタ
ーンをそれぞれ用いて、18金で指輪を作成した比較デ
ータを次表に示す。図5(イ),(ロ)はそれぞれ実施
例および比較例で得た指輪31を示すもので、指輪の台
32の部分には宝石類を止める爪33が形成されてい
る。(イ)に示す実施例の製品はワックスパターンに非
常に忠実に再現しており、(ロ)に示す比較例の製品は
台32の端面や爪33の部分がぼやけた感じであり、ま
た肌が荒れて製品化までには研磨等において手間のかか
るものであった。
【0025】<比較データ> 比較項目 実施例(製品) 比較例(製品) 硬化速度 若干速い 2〜数時間 ピンホール等 なし 散見される 肌合い(見た目等) 非常にクリア 端面がぼけた感じ 再現性(変形の有無等) 変形なし 全体に傾いた感じ
【0026】
【発明の効果】この発明の貴金属製品の鋳造方法は以上
のように構成したので、指輪やブローチ、その他の貴金
属製装身具のような小型の鋳造製品の場合でも製品の細
部を正確に再現することができ、しかも肌荒れやピンホ
ールといった欠点のない、商品価値において非常に優れ
た装身具その他の製品を得ることができるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の立体造形装置の一実施例を示す正面
図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】円筒状の造形を行なう場合の光ビームの走査を
示す概略図である。
【図5】(イ),(ロ)はそれぞれ実施例および比較例
で得た指輪を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂容器 2 シリンダ 3 平滑板 4 樹脂固着台 5 モータ 6 ガイド 7 ピストン昇降台 8 樹脂噴出口 9 ピストン 10 ゴムパッキング 11 樹脂汲み上げポンプ 12 固形物混入防止網 13 レンズ 21 円筒 22 ビーム中心図形 31 指輪 32 台 33 爪
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−210364(JP,A) 特開 平5−131245(JP,A) 特開 平3−174943(JP,A) 特開 昭60−199542(JP,A) 特表 平4−500929(JP,A) 特表 平5−505836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 9/04 B22C 7/02 B29C 35/08 C08F 290/00 - 290/14 C08G 59/00 - 59/72

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光硬化樹脂にレーザ光等を照射して所定
    の製品原形のワックスパターンを造形し、得たワックス
    パターンを鋳型材料中に埋没し、その後前記ワックスパ
    ターンに熔融貴金属を注湯する貴金属製品の鋳造方法に
    おいて、前記光硬化樹脂として、主要成分の分子量が約
    200〜700MWである低分子量の光硬化樹脂を使用
    することを特徴とする貴金属製品の鋳造方法。
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