JP3126291B2 - ジョイスティック - Google Patents

ジョイスティック

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JP3126291B2
JP3126291B2 JP07090971A JP9097195A JP3126291B2 JP 3126291 B2 JP3126291 B2 JP 3126291B2 JP 07090971 A JP07090971 A JP 07090971A JP 9097195 A JP9097195 A JP 9097195A JP 3126291 B2 JP3126291 B2 JP 3126291B2
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一郎 片岡
正男 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジョイスティックに関
し、詳しくはスイッチ操作の際どの方向に操作したかを
手で感覚的に把握できる操作感の良いジョイスティック
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のナビゲーションシステム等に使
用されるジョイスティックとして、図8に示す構成のも
のがある(特開平6ー110602号公報参照)。図8
において、操作棒14の基端部15にばね受け部材16
が当接し、このばね受け部材16とハウジング17の底
板18との間に圧縮ばね19を介在させている。操作棒
14を傾けると、x,yのアナログ信号からその傾きに
対応した方向を検出し、スイッチングするようになって
いる。又、操作棒14を傾けると圧縮ばね19が曲げら
れ、その反発力が操作感となって表れるようになってい
る。
【0003】又、別の従来技術として、特開平6ー16
4973号公報のように、映像とジョイスティックを組
み合わせ、映像を見ながらスイッチ操作するようにした
ものも開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図8に示す従来のジョ
イスティックは、圧縮ばね19の反発力のみで操作感を
得ているため、スイッチ選択の個数(通常8個)が多く
なると、どの方向を操作しているのかわからなくなる。
【0005】又、特開平6ー164973号公報のもの
は、このような欠点を補っているが、自動車の運転者等
が映像だけを頼りに操作することは現実には困難であ
る。特に自動車のナビゲーションシステムにおいては、
運転中に操作することが多いため、操作していること
が、カチカチと手の感触として伝わってくるようなジョ
イスティックが望まれている。
【0006】本発明は、上述の点に着目してなされたも
ので、磁石の吸引力を利用して操作棒の傾きの方向に引
き寄せるように構成し、どの方向に操作したかが手の感
触として伝わるようにした、操作感のあるジョイスティ
ックを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、ケースに揺動自在に支持さ
れた操作棒と、該操作棒に取り付けられた円板状磁石か
らなるスイッチ素子と、該スイッチ素子に相対向して前
記操作棒を中心とする同心円上に配置された複数のソレ
ノイドコイルと、該ソレノイドコイルへの前記スイッチ
素子の接近を検出する検出手段とを備えたジョイスティ
ックであって、 前記検出手段は、前記スイッチ素子が
前記ソレノイドコイルに接触した後ソレノイドコイルが
スイッチ素子と同極になるように通電してスイッチ素子
に反発力を付与する手段を備えていることを特徴として
いる。
【0008】
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のジ
ョイスティックであって、前記ケースの少なくとも前記
スイッチ素子の当接面を、前記操作棒のニュートラル位
置において前記スイッチ素子を離反可能に磁気吸着する
磁性体で構成されていることを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、操作棒を傾けると、
スイッチ素子がその方向のソレノイドコイルに接近し、
吸引力が働きはじめ、最終的にスイッチ素子はソレノイ
ドコイルに吸着される。このときのスイッチ素子のソレ
ノイドコイルへの接近を電気的に検出することにより、
スイッチ選択が可能となる。
【0011】その上、請求項1記載の発明では、スイッ
チ素子がソレノイドコイルに接触した後ソレノイドコイ
ルがスイッチ素子と同極になるように通電し、スイッチ
素子はその反発力でニュートラル位置に自動的に復帰す
る。
【0012】請求項2記載の発明では、スイッチ素子の
吸着力で操作棒はニュートラル位置に安定に保持され
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】図1乃至図3は一実施例としてのジョイス
ティックJを示す。このジョイスティックJは、操作棒
1、ケース2、スイッチ素子6、及びソレノイドコイル
8を備えて大略構成されている。ケース2の上面部4に
形成されている操作孔5より外方に突出する操作棒1に
は、上下面に磁極N,Sを有する円板状の磁石からなる
スイッチ素子6が取り付けられている。このスイッチ素
子6と前記ケース2の底部との間にはゴムブッシュ3が
介在されており、スイッチ素子6と操作棒1はこのゴム
ブッシュ3を介してケース2の底部に弾性的に支持され
ている。前記ケース2の上面部4は磁性体としての金属
板で構成されており(又は上面部4の裏面に金属板を貼
り付けてもよい)、スイッチ素子6の上面(図示の実施
例ではS極)はこの上面部4の裏面に吸着され、操作棒
1をニュートラル位置に保持している。操作棒1の下端
は、ケース2の底部に形成されている凹部2aに若干の
間隙をもって浮いた状態で嵌められている。したがっ
て、操作棒1を傾けると凹部2aを支点としてゴムブッ
シュ3の撓みによって操作孔5の範囲で自由に揺動でき
る。
【0015】ケース2の底部には、検出板7が設けら
れ、この検出板7上の前記操作棒1を中心とする同心円
上に8個のソレノイドコイル8が前記スイッチ素子6の
下面と相対向するように設けられている。このソレノイ
ドコイル8は磁性体8aに巻き付けられたコイルからな
り、通電によりソレノイドコイルを構成するようになっ
ている。
【0016】又、図5に示すように、各ソレノイドコイ
ル8には定電流回路9より通電されると共に、スキャナ
ー11を介して各ソレノイドコイル8の電圧が電圧測定
回路12により測定される。定電流回路9及び電圧測定
回路12は中央処理ユニット(CPU)10により制御
されるようになっている。これら定電流回路9、CPU
10、スキャナー11、及び電圧測定回路12は前記検
出板7上に実装されている。
【0017】そして、図6に示すように、このように構
成されたジョイスティックJは次のように作動する。
【0018】まず、初期状態(操作棒1のニュートラル
状態)においては、ソレノイドコイル8の磁極はスイッ
チ素子6の磁極と反対向きになるように通電されている
(図6(a) 参照)。次にこの状態で操作棒1を所望の方
向に傾けると、スイッチ素子6はその方向にある一つの
ソレノイドコイル8に向かって接近し、当該ソレノイド
コイルに次第に強く引き寄せられ(図6(b) )、最終的
に接触する。他の複数のソレノイドコイル8の各々につ
いても同様に作動し、したがって、図4に示すように、
あたかもジョイスティック上に8方向のガイド溝13が
形成され、このガイド溝13に沿って操作棒1を操作し
ているような感触を操作者に持たせることができる。
【0019】図6(a) のニュートラル位置では、各ソレ
ノイドコイル8の電圧Vは図7(a)に示すように、一定
の初期電圧値V0 である。この位置から図6(b)のよう
にスイッチ素子6がソレノイドコイル8に接近すると、
ソレノイドコイル8内部にA方向の磁束変化が生ずる。
これによってソレノイドコイル8には、誘導電流により
この磁束変化を妨げる向き、すなはちB方向の磁束が発
生する。このときソレノイドコイル8にはCPU10に
より制御される定電流回路9より一定電流が流れ、磁束
を一定にするように働くため、ソレノイドコイル8のイ
ンピーダンスは上昇し、これに伴ってソレノイドコイル
8の電圧は図7(b)に示すように初期電圧値V0 から所
定電圧値V1 に上昇する。したがって、スキャナー1
1、電圧測定回路12を介して当該ソレノイドコイルの
電圧を測定することにより、スイッチ素子6が複数のソ
レノイドコイル8のどのソレノイドコイル8に接近した
かを検出することが可能となり、これによりスイッチ選
択が可能となって同時に非接触スイッチを構成すること
ができる。
【0020】スイッチ素子6がソレノイドコイル8に接
触した後、操作棒1をニュートラル位置に復帰させるに
は、ソレノイドコイルの電圧が所定の電圧値V1 を越え
た場合に、CPU10からの信号に基づいて定電流回路
9からソレノイドコイル8への電流を反対向きに切替
え、ソレノイドコイル8の極性をスイッチ素子6の極性
と同じ向きにする。これによってスイッチ素子6に反発
力が生じ、ゴムブッシュ3の復元力により操作棒は自動
的にニュートラル位置に戻り、ケース2の上面部4に吸
着される。ニュートラル位置に戻った後、この位置を電
圧測定回路12によるソレノイドコイルの初期電圧値V
0 により判別し、この判別信号に基づいて定電流回路9
を切替えて電流の方向を元にもどす。あるいは、ニュー
トラル位置に戻った後、所定時間経過後に電流の方向を
元に戻すようにしてもよい。
【0021】上記実施例で示した非接触スイッチとして
の回路装置は、これに限定されるものではなく、磁石の
接近を検出できるものであればいかなる回路装置を用い
てもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、次の効果を奏することができる。すなわち、請求項
1記載の発明によれば、操作棒を傾けるとその方向のソ
レノイドコイルに吸引され、最終的に接触することであ
たかもガイド溝に沿って操作棒を操作しているような感
触が得られ、この結果どの方向のスイッチを操作したか
を手の感覚として把握することができるため、例えば自
動車のナビゲーションシステムにおいて、運転中のスイ
ッチ操作に伴う運転者の負担を軽減できるジョイスティ
ックを提供することができる。
【0023】その上、請求項1記載の発明によれば、ス
イッチ素子がソレノイドコイルに接触した後ソレノイド
コイルがスイッチ素子と同極になるように通電してその
反発力でスイッチ素子をニュートラル位置に復帰させる
ようにしたことにより、操作棒を手で操作しなくても自
動的にニュートラル位置に復帰させることができ、これ
により良好な操作性を有するジョイスティックを提供す
ることができる。
【0024】又、請求項2記載の発明によれば、操作棒
のニュートラル位置においてスイッチ素子をケースに吸
着させるようにしたことにより、操作棒はニュートラル
位置に安定的に保持され、この結果請求項1記載の発明
の効果に加えて、作動の安定したジョイスティックを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのジョイスティックの
縦断側面図である。
【図2】図1のジョイスティックの平面図である。
【図3】図1のIII ーIII 線断面図である。
【図4】本発明のジョイスティックの操作棒の誘導を概
念的に説明する説明図である。
【図5】図1のジョイスティックに適用される回路装置
のブロック図である。
【図6】(a) は初期状態、(b) はスイッチング状態の各
々の作用説明図である。
【図7】(a) は初期状態、(b) はスイッチング状態の各
々の動作に対応した電圧の変動を示すグラフである。
【図8】従来のジョイスティックの一例を示す縦断側面
図である。
【符号の説明】
1操作棒 2 ケース 6 スイッチ素子 8 ソレノイドコイル 9 定電流回路(検出手段) 12 電圧測定回路(検出手段) J ジョイスティック
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−161655(JP,A) 特開 平4−245521(JP,A) 特開 平7−93091(JP,A) 実開 昭59−20347(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/033 - 3/037 H01H 25/04 G01B 7/00 - 7/34 G05G 1/00 - 25/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに揺動自在に支持された操作棒
    と、該操作棒に取り付けられた円板状磁石からなるスイ
    ッチ素子と、該スイッチ素子に相対向して前記操作棒を
    中心とする同心円上に配置された複数のソレノイドコイ
    ルと、該ソレノイドコイルへの前記スイッチ素子の接近
    を検出する検出手段とを備えたジョイスティックであっ
    て、 前記検出手段は、前記スイッチ素子が前記ソレノイドコ
    イルに接触した後ソレノイドコイルがスイッチ素子と同
    極になるように通電してスイッチ素子に反発力を付与す
    る手段を備えていることを特徴とするジョイスティッ
    ク。
  2. 【請求項2】 前記ケースの少なくとも前記スイッチ素
    子の当接面が、前記操作棒のニュートラル位置において
    前記スイッチ素子と離反可能に磁気吸着する磁性体で構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のジョイス
    ティック。
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