JP3125048B2 - 薄膜平面構造体の製造方法 - Google Patents

薄膜平面構造体の製造方法

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JP3125048B2
JP3125048B2 JP11126593A JP12659399A JP3125048B2 JP 3125048 B2 JP3125048 B2 JP 3125048B2 JP 11126593 A JP11126593 A JP 11126593A JP 12659399 A JP12659399 A JP 12659399A JP 3125048 B2 JP3125048 B2 JP 3125048B2
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planar structure
thin
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明 下河辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜平面構造体の
製造方法に関し、さらに詳しくはマイクロアクチュエー
タなどのマイクロマシン、探針、触針、マイクロセンサ
などの各種センサ、及び走査型プローブ顕微鏡用プロー
ブなどの各種プローブの構造部品などとして好適に使用
することのできる、薄膜平面構造体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロマシン、各種センサ、各種プロ
ーブなどには、その構成要素として基板から分離された
高い形状精度を有する片持ち梁が求められている。この
ため、半導体製造に用いられる薄膜成膜技術及び微細加
工技術を応用したマイクロマーニングにより、様々な薄
膜からなる梁などの平面構造体が用いられるようになっ
てきている。
【0003】このような薄膜平面構造体は、一般に図1
〜4のような工程を経て製造される。図1は、従来の薄
膜平面構造体の製造方法における、最初の工程を示す平
面図である。図2は、図1に示す平面図のI−I線にお
ける断面図である。そして、図3及び4は、図1及び2
に示す工程の後の工程を経時的に示したものである。最
初に、図1及び2に示すように、基板1の主面1A上に
レジストを均一に塗布した後、露光装置によって露光・
現像を行い、パターニングした犠牲層2を形成する。次
いで、図3に示すように、基板1の主面1A上に犠牲層
2を覆うようにして金属又はシリコン材料からなる薄膜
を均一に形成する。そして、この薄膜をエッチングする
ことによって所定形状にパターニングされた薄膜加工体
3を形成する。次いで、図4に示すように、犠牲層2を
エッチング除去することにより、薄膜加工体3からなる
薄膜平面構造体4を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄膜加
工体3を形成する際の諸条件によっては、図4に示すよ
うな薄膜平面構造体を得ることはできずに、図5に示す
ように薄膜加工体3が屈折して立体的な形状になった
り、図6に示すように薄膜加工体3の屈折が大きくなり
過ぎて破壊に至ったりする場合があった。これは、薄膜
加工体3の内部応力の分布が、膜厚方向に対して不均一
であるためである。したがって、エッチングする以前の
均一な薄膜を形成するに当たっての蒸着やスパッタリン
グなどにおけるガス圧力や基板温度、蒸着温度やスパッ
タリング出力などを適宜に調節したり、エッチング条件
を種々調節することによって薄膜加工体3内の内部応力
が膜厚方向において均一となるようにする試みがなされ
てきた。
【0005】しかしながら、スパッタリングなどの成膜
条件は薄膜加工体3の膜質に重大な影響を及ぼす。例え
ば、スパッタリング時のガス圧力を高くすると、薄膜3
の内部応力を低減することができる一方で、薄膜加工体
3自体の緻密性が劣化する。その結果、得られる薄膜平
面構造体の機械的強度が劣化したり、後のエッチング工
程において腐食が進行しすぎ、所望の形状に加工したり
できない場合があった。また、薄膜加工体3の内部応力
は、このような成膜条件に対して非常に敏感である。し
たがって、前記のような成膜条件を厳密に制御すること
が要求されるため、再現性よく薄膜平面構造体を得るに
は困難を極めていた。さらに、エッチング条件を種々変
化させた場合においても、薄膜のエッチングと内部応力
の緩和とを同時に達成する条件を見出すことは極めて困
難な状態にあった。
【0006】本発明は、上記内部応力を制御して高い再
現性の下に薄膜平面構造体を製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、また、本発明
は、過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜を所
定の基板上に厚さ1〜20μmに形成し、前記薄膜を所
定の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄膜加工体を形
成し、前記薄膜加工体を前記過冷却液体域まで加熱処理
し、前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷
却し、前記基板の少なくとも一部を除去して前記薄膜加
工体からなる薄膜平面構造体を形成することを特徴とす
る、薄膜平面構造体の製造方法である。
【0009】さらに、本発明は、パターニングされた犠
牲層を所定の基板上に形成し、過冷却液体域を有する非
晶質材料からなる薄膜を前記犠牲層を覆うようにして前
記基板上に厚さ1〜20μmに形成し、前記薄膜を所定
の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄膜加工体を形成
し、前記薄膜加工体を前記過冷却液体域で加熱処理し、
前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
し、前記犠牲層を除去することによって前記薄膜加工体
からなる薄膜平面構造体を形成することを特徴とする、
薄膜平面構造体の製造方法である。
【0010】本発明者らは、上記問題点を解決すべく、
新たな薄膜平面構造体の製造方法の探索を行った。その
結果、薄膜平面構造体を過冷却液体域を有する非晶質材
料から構成するとともに、前記非晶質材料からなる薄膜
を前記過冷却液体域にまで加熱することによって上記問
題を解決できることを見出した。
【0011】すなわち、過冷却液体域を有する非晶質材
料からなる薄膜を前記過冷却液体域まで加熱すると、前
記薄膜はガラス転位現象を生じる。すると、それまで固
体状で高い剛性を有していた薄膜は半固体状(過冷却液
体)となり、粘度が108 〜1013Pa・Sの粘性流動
を示すようになる。その結果、スパッタリングなどによ
って形成された際に薄膜内部に生じた応力が緩和され
る。したがって、この後に前記薄膜を室温まで冷却し、
犠牲層や基板の一部を除去した場合においても、薄膜が
屈折したり破壊したりすることがなくなる。この結果、
薄膜平面構造体を再現性よく得ることができる。本発明
は、過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜の上
記のような特性を見出すとともにこの特性に着目し、こ
の特性を利用することによってなされたものである。
【0012】なお、本発明における「過冷却液体域」と
は、ガラス転移温度(Tg)から結晶化開始温度(T
x)までの温度領域(△Tx)をいう。また、「薄膜平
面構造体」とは、前記のような非晶質材料からなる薄膜
をエッチングなどによって平面的に加工して形成した薄
膜加工体からなる構造体をいい、立体的に加工して形成
した薄膜加工体からなる構造体とは異なるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に則して詳細に説明する。本発明の薄膜平面構造体は、
過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜から構成
されることが必要である。本発明の目的を達成できるも
のであれば、このような非晶質材料の種類は限定されな
い。酸化物ガラス(SiO2 , パイレツクスガラス等)
、カルコゲナイド半導体(As−S, Si−As−T
e等)、及び一部の非晶質合金(Zr−Cu−AlやP
d−Cu−Siなど)の金属ガラスを例示することがで
きる。
【0014】しかしながら、過冷却液体域のガラス転移
温度が200〜600℃の温度範囲内にある非晶質材料
を使用することが好ましく、さらには250〜400℃
の温度範囲内にある非晶質材料を使用することが好まし
い。非晶質材料がこのような比較的低いガラス転移温度
を有することによって、薄膜の加熱工程が簡素化され非
晶質材料を成膜する基板や、基板を保持する治具などの
材料選択の幅が広がる。ガラス転移温度周辺の非品質材
料は、一般に1011〜1013Pa・Sとの粘度を示す
で、スパッタリングなどによって形成した薄膜内部の応
力を効率よく除去することができる。さらに、過冷却液
体域の温度幅は20℃以上であることが望ましい。この
ように比較的広い過冷却液体域を有することによって、
薄膜の加熱工程が簡易化される。そして、このように比
較的広い過冷却液体域を有することによって、加熱時の
温度変動による影響を低減することができる。このよう
な非品質材料として、Zr66Cu33Al1 ,Pd76Cu
6 Si13,及び酸化ボロンを例示することができる。
【0015】本発明の薄膜平面構造体は、前記のような
非晶質材料からなる薄膜を所定の基板上に形成して製造
する。使用する基板の種類は薄膜平面構造体の用途によ
って異なるが、一般的には単結晶シリコンや、酸化膜又
は窒化膜のついた単結晶シリコン、パイレックスガラ
ス、及びステンレス板などを用いることができる。ま
た、前記薄膜の前記基板上への形成方法は、スパッタリ
ング、蒸着法などの物理蒸着法や、CVD法などの化学
蒸着法など公知の方法を用いて行うことができる。
【0016】さらに、本発明の薄膜平面構造は、上記の
ようにして基板上に形成した薄膜を所定形状に加工して
薄膜加工体を形成し、製造する。前記薄膜の加工は、フ
ッ酸や水酸化カリウム溶液を用いたウエットエッチング
やRIE(反応性イオンエッチング)などのドライエッ
チングに代表される、公知の微細加工技術などによって
行うことができる。
【0017】また、本発明の薄膜平面構造体は、上記の
ようにして形成した薄膜加工体を過冷却液体域まで加熱
処理して製造する。薄膜加工体を加熱する手段として
は、赤外線加熱、誘導加熱、抵抗加熱などの公知の加熱
手段を用いることができる。過冷却液体域において前記
薄膜加工体を加熱保持する時間は、前記薄膜加工体を構
成する材料の種類や薄膜の厚さ、薄膜の形成条件などに
依存する。しかしながら、一般にはかかる温度領域にお
いて0.5〜5分保持する。これによって、薄膜加工体
内の応力を十分に除去することができ、本発明の目的を
達成することができる。
【0018】次いで、本発明の薄膜平面構造体は、前記
加熱処理の後、前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から
室温にまで冷却して製造する。冷却手段としては、熱放
射などによる自然冷却、冷却用ガス導入による冷却、冷
却盤との接触による冷却などの手段を用いることができ
る。
【0019】そして、本発明の薄膜平面構造体は、前記
薄膜加工体を室温にまで冷却した後、前記基板の少なく
とも一部を除去して製造する。基板の少なくとも一部を
除去する方法としては、前述したようなウエットエッチ
ングあるいはドライエッチングなどに代表される公知の
微細加工技術によって行うことができる。
【0020】また、本発明の薄膜平面構造体を製造する
に当たっては、過冷却液体域を有する非晶質材料からな
る薄膜を形成する以前に、所定の形状にパターニングさ
れた犠牲層を形成することもできる。この場合において
は、犠牲層を覆うようにして前記薄膜を前記基板上に形
成する。そして、前記基板の少なくとも一部を除去する
代わりに、前記犠牲層を除去することによって薄膜平面
構造体を製造する。
【0021】パターニングされた犠牲層は、「従来の技
術」で述べたように、スピンコートなどによってレジス
トを基板の主面上に均一に塗布した後、Crからなるマ
スクを通して露光・現像することによって形成すること
ができる。さらには、ポリシリコンなどをCVDなどの
手段によって基板の主面上に均一に形成した後、レジス
トからなる保護膜を前記ポリシリコン膜上に形成し、ウ
エットエッチングすることによって形成することもでき
る。
【0022】本発明の薄膜平面構造体を構成する前記薄
膜加工体の厚さは特に限定されず、用途に応じ、過冷却
液体域を有する範囲内においてあらゆる厚さに形成する
ことができる。特に、薄膜平面加工体の厚さが1〜20
μmの範囲内においては、上記のような過冷却液体域を
有するとともに、各種センサや各種プローブなどに使用
するに足る強度を有する。したがって、薄膜平面加工
体、さらには薄膜平面加工体に加工する以前の薄膜を1
〜20μmに形成することにより、各種センサや各種プ
ローブに対して好適な薄膜平面構造体を提供することが
できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1 本実施例においては、基板上に犠牲層を形成せずに、基
板の一部を直接除去することによって薄膜平面構造体を
製造した。図7〜11は、本実施例による薄膜平面構造
体の製造工程を示す工程図である。図7は、本発明の薄
膜平面構造体の製造方法における最初の工程を示す平面
図であり、図8は、図7に示す平面図のII−II線におけ
る断面図を示したものである。そして、図9〜11は、
それぞれ図7及び8に続く工程を経時的に示した断面図
である。基板10には厚さ200μm,結晶方位100面
の単結晶シリコンウェハを用いた。
【0024】最初に、図7及び8に示すように、基板1
0の主面10A上にポリイミド膜をスピンコート法によ
り厚さ5μmに形成した。次いで、ポリイミド膜をRI
E(反応性イオンエッチング)によってパターニング
し、パターニング層11を形成した。次いで、基板10
の裏面10B上に熱酸化法によって酸化シリコン層19
を厚さ1μmに形成した。次いで、図9に示すように、
スパックリング法によってZr66Cu33Al1 なる組成
の金属ガラスからなる薄膜12を、パターニング層11
を覆うようにして基板10の主面10A上に厚さ2μm
に形成した。なお、Zr66Cu33Al1 金属ガラスのガ
ラス転位温度(Tg)及び結晶化開始温度(Tx)は、
それぞれ360℃、421℃であった。
【0025】次いで、図10に示すように、水酸化カリ
ウムに基板10を浸漬させることによってパターニング
層11を除去するとともに、薄膜12をパターニングす
ることによって片持ち梁形状の薄膜加工体13を形成し
た。次いで、薄膜加工体13上に熱電対14とTi箔
(厚さ50μm)のカバー15を設置した。そして、こ
のようなアセンブリを真空容器16に入れ、図示しない
真空ポンプにより10-4Pa以下まで排気した。
【0026】真空容器16には石英ガラス窓17が具備
され、この石英ガラス窓17の上方には赤外線ヒータ1
8が設置されている。また、この赤外線ヒータ18と熱
電対14とは温度調節器19に接続されており、熱電対
14によって薄膜加工体13の温度を直接モニタリング
しながら、赤外線ヒータ18によって設定した温度まで
加熱することができるようになっている。カバー15
は、高温で活性なTiからなっている。このため、加熱
中に残留酸素などを吸着し、同じく高温活性な薄膜加工
体13の酸化を防ぐとともに、赤外線ヒータ18の加熱
むらを平均化し、薄膜加工体13を均一に加熱すること
ができる。
【0027】その後、加熱速度10℃/分で薄膜加工体
13を387℃まで加熱し、30秒間保持した。そし
て、放射冷却を制御することにより、冷却速度10℃/
分で室温まで冷却し、薄膜加工体13を有するアセンブ
リを真空容器16より取り出した。
【0028】次いで、図11に示すように、上記アセン
ブリを80℃に加熱した水酸化カリウム水溶液に2時間
浸漬させることによって、基板10の一部をエッチング
除去し、エッチピット20を形成した。その結果、薄膜
加工体13からなる薄膜平面構造体21を得た。
【0029】図12は、上記のようにして製造した薄膜
平面構造体の状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
一方、図13は、上記において過冷却液体域における加
熱処理を行わないで製造した薄膜平面構造体の状態を示
す走査型電子顕微鏡写真である。図12及び13より、
本発明の方法にしたがって薄膜平面構造体を製造した場
合は、薄膜平面構造体を構成する薄膜加工体が平面的な
形状を維持していることが分かる。
【0030】実施例2 本実施例においては、基板上に犠牲層を形成し、この犠
牲層を除去することによって薄膜平面構造体を製造し
た。図14〜18は、本実施例による薄膜平面構造体の
製造工程を示す工程図である。図14は、本発明の薄膜
平面構造体の製造方法における最初の工程を示す平面図
であり、図15は、図14に示す平面図の III−III 線
における断面図を示したものである。そして、図16〜
18は、それぞれ図14及び15に続く工程を経時的に
示した断面図である。基板30には、基板の裏面30B
に厚さ1μmの酸化シリコン膜33が形成され、全体の
厚さが200μmであり、結晶方位が100面である単
結晶シリコンウェハを用いた。
【0031】最初に、図14及び15に示すように、基
板30の主面30A上にニッケルからなる保護層31を
厚さ0.1μmに形成した。次いで、ポリシリコンから
なる薄膜を、スパッタリング法によって保護層31上に
厚さ1μmに形成した。次いで、前記ポリシリコン薄膜
上にレジストをスピンコートによって塗布して保護膜を
形成した。次いで、基板30を水酸化カリウム水溶液
(濃度40重量%)に浸漬させ、ポリシリコン薄膜をエ
ッチングすることによって犠牲層32を形成した。次い
で、図16に示すように、酸化ボロン(B23 )から
なる薄膜を、CVD法によって、基板30の主面30A
上に犠牲層32を覆うようにして厚さ2μmに形成し
た。次いで、前記薄膜上に所定形状のレジストをスピン
コートによって塗布し、基板30をフッ酸溶液中に浸漬
させることによってエッチングし、薄膜加工体34を形
成した。
【0032】次いで、図17に示すように抵抗加熱装置
35上に上記アセンブリを設置し、加熱速度10℃/分
で560℃まで加熱した。なお、酸化ボロンのガラス転
移温度(Tg)は553℃であった。そして、560℃
で5分間加熱保持した後、放射冷却を制御することによ
って冷却速度10℃/分で室温まで冷却した。次いで、
図18に示すように、上記アセンブリを80℃に加熱し
た水酸化カリウム水溶液(濃度40重量%)に15分間
浸漬させることによって、犠牲層32をエッチング除去
し、薄膜平面構造体36を得た。
【0033】以上、具体例を示しながら発明の実施の形
態に則して本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上
記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱
しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、薄膜平面構造体を過冷
却液体域を有する非晶質材料から構成している。そし
て、薄膜平面構造体を製造する際において、薄膜平面構
造体を構成する薄膜をエッチングなどによって加工して
得た薄膜加工体を、前記過冷却液体域にまで加熱して処
理する。したがって、薄膜加工体内に発生した応力が前
記加熱処理中に緩和されるため、薄膜平面構造体を製造
した後に、前記応力によって薄膜加工体が屈折するよう
なことがなくなる。この結果、高い再現性の元に製造す
ることが可能な薄膜平面構造体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の薄膜平面構造体の製造方法の一例にお
ける最初の工程を示す平面図である。
【図2】 図1に示す平面図のI−I線における断面図
である。
【図3】 図1及び2に示す工程の後の工程を示す断面
図である。
【図4】 図3に示す工程の後の工程を示す断面図であ
る。
【図5】 従来の薄膜平面構造体の製造方法によって製
造した薄膜加工体の状態の一例を示す断面図である。
【図6】 従来の薄膜平面構造体の製造方法によって製
造した薄膜加工体の状態の他の例を示す断面図である。
【図7】 本発明の薄膜平面構造体の製造方法の一例に
おける最初の工程を示す平面図である。
【図8】 図7に示す平面図のII―II線における断面図
である。
【図9】 図7及び8に示す工程の後の工程を示す断面
図である。
【図10】 図9に示す工程の後の工程を示す断面図で
ある。
【図11】 図10に示す工程の後の工程を示す断面図
である。
【図12】 本発明の製造方法によって製造した薄膜平
面構造体の一例を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図13】 従来の製造方法によって製造した薄膜平面
構造体の一例を示す走査型電子顕微鏡写真写真である。
【図14】 本発明の薄膜平面構造体の製造方法の他の
例における最初の工程を示す平面図である。
【図15】 図14に示す平面図のIII −III 線におけ
る断面図である。
【図16】 図14及び15に示す工程の後の工程を示
す断面図である。
【図17】 図16に示す工程の後の工程を示す断面図
である。
【図18】 図17に示す工程の後の工程を示す断面図
である。
【符号の説明】
1、10、30 基板 2、32 犠牲層 3 薄膜加工体 4 薄膜平面構造体 11 パターニング層 12 薄膜 13、34 薄膜加工体 14 熱電対 15 カバー 16 真空容器 17 石英ガラス窓 18 赤外線ヒータ 19 酸化シリコン層 20 エッチピット 21、36 薄膜平面構造体 31 保護層 33 酸化シリコン膜 35 抵抗加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B81B 3/00 B81C 1/00 C23F 1/00 H01L 21/306

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過冷却液体域を有する非晶質材料からな
    る薄膜を所定の基板上に厚さ1〜20μmに形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域まで加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記基板の少なくとも一部を除去して、前記薄膜加工体
    からなる薄膜平面構造体を形成することを特徴とする、
    薄膜平面構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 パターニングされた犠牲層を所定の基板
    上に形成し、 過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜を前記犠
    牲層を覆うようにして前記基板上に厚さ1〜20μmに
    形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域で加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記犠牲層を除去することによって前記薄膜加工体から
    なる薄膜平面構造体を形成することを特徴とする、薄膜
    平面構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記薄膜は、Zr66Cu33Al
    Pd76CuSi13、及び酸化ボロンの少なくとも
    一つからなることを特徴とする、請求項1又は2に記載
    の薄膜平面構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 過冷却液体域を有する非晶質材料からな
    る薄膜を所定の基板上に厚さ1〜20μmに形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域まで加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記基板の少なくとも一部を除去して、前記薄膜加工体
    からなるセンサ用薄膜平面構造体を形成することを特徴
    とする、センサ用薄膜平面構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 パターニングされた犠牲層を所定の基板
    上に形成し、 過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜を前記犠
    牲層を覆うようにして前記基板上に厚さ1〜20μmに
    形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域で加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記犠牲層を除去することによって前記薄膜加工体から
    なるセンサ用薄膜平面構造体を形成することを特徴とす
    る、センサ用薄膜平面構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 過冷却液体域を有する非晶質材料からな
    る薄膜を所定の基板上に厚さ1〜20μmに形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域まで加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記基板の少なくとも一部を除去して、前記薄膜加工体
    からなるプローブ用薄膜平面構造体を形成することを特
    徴とする、プローブ用薄膜平面構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】 パターニングされた犠牲層を所定の基板
    上に形成し、 過冷却液体域を有する非晶質材料からなる薄膜を前記犠
    牲層を覆うようにして前記基板上に厚さ1〜20μmに
    形成し、 前記薄膜を所定の形状に加工して厚さ1〜20μmの薄
    膜加工体を形成し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域で加熱処理し、 前記薄膜加工体を前記過冷却液体域から室温まで冷却
    し、 前記犠牲層を除去することによって前記薄膜加工体から
    なるプローブ用薄膜平面構造体を形成することを特徴と
    する、プローブ用薄膜平面構造体の製造方法。
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