JP3124352B2 - 軸受予圧装置の外輪間座 - Google Patents

軸受予圧装置の外輪間座

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JP3124352B2
JP3124352B2 JP04016256A JP1625692A JP3124352B2 JP 3124352 B2 JP3124352 B2 JP 3124352B2 JP 04016256 A JP04016256 A JP 04016256A JP 1625692 A JP1625692 A JP 1625692A JP 3124352 B2 JP3124352 B2 JP 3124352B2
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勇人 三上
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C25/00Bearings for exclusively rotary movement adjustable for wear or play
    • F16C25/06Ball or roller bearings
    • F16C25/08Ball or roller bearings self-adjusting

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受予圧装置の外輪間
座に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム製品の増加、生産性の向上
等により、マシニングセンタなどの工作機械の主軸を、
重切削用の低速回転から軽切削用の高速回転までの領域
で回転させることが検討されている。
【0003】一般に、回転軸の回転数が10000rp
m以上になる高速回転領域における軸受の予圧は、摩擦
熱や遠心力による軸受の膨張を考慮して、軸受と間座の
間隙や予圧量、予圧方法を設定する。この予圧方法とし
て、定圧予圧と定位置予圧とがある。しかし、軸受の予
圧を、高速回転に適合するように設定すると、低速回転
時の回転軸の剛性が低下し、低速回転に適合するように
設定すると、高速回転時に焼き付きなどの問題を起こ
す。
【0004】このような低速回転から高速回転までに対
応する定圧予圧技術として、たとえば実公平3−462
58号公報に開示された軸受予圧調整装置がある。この
装置は、外輪間座(拡張ディスタンスカラー)に形成さ
れた円周溝に、油圧を供給し、外輪間座を弾性変形させ
ることにより、軸受の予圧を調整するようになってい
る。そして、低速回転時には、円周溝に高圧の油圧を供
給して軸受の予圧を高く設定し、高速回転時には、円周
溝に低圧の油圧を供給して軸受の予圧を小さくするもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この軸受予圧装置で
は、拡張ディスタンスカラーを弾性変形させる力は、円
周溝に供給された油圧と、円周溝の側面の面積の積によ
って決まる。そして、円周溝の側面の面積は、転がり軸
受の外輪を支持する構造体(主軸台)の内径と、主軸に
装着された内輪間座(ディスタンスカラー)との間隙、
拡張ディスタンスカラーに求められる剛性によって設定
される。高速回転を前提とする小径の主軸では、転がり
軸受も小径になるため、拡張ディスタンスカラーの円周
溝の深さを浅くしなければならず、円周溝の側面の面積
は小さな値に制約されることになる。したがって、拡張
ディスタンスカラーの変形量を大きくするためには、円
周溝に供給する油圧の圧力を大きくすることが必要にな
る。このため、円周溝に油圧を供給する油圧供給装置を
大きくすることが必要になる。
【0006】本発明の目的は、上記の事情に鑑み、比較
的低圧で作用し、しかも剛性の高い軸受予圧装置の外輪
間座を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、外輪間座を、中央が外周方向に
向けて膨出する薄肉の弾性変形部と、この弾性変形部の
両端に、転がり軸受の外輪と接する剛体部により構成し
た。
【0008】
【作用】前記弾性変形部と剛体部に流体圧を作用させ、
弾性変形部の膨出量を減少させることにより、その変形
によって剛体部を軸方向に移動させ、剛体部により転が
り軸受の外輪を押して、転がり軸受に予圧を与える。こ
のとき、外輪間座にかかる反力は、弾性変形部の膨出量
を復元する力として作用するが、弾性変形部には流体圧
が作用しているため、膨出量が復元することはなく、所
定の剛性を確保することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて
説明する。図1は本発明による外輪間座の一例を示すも
ので、外輪間座1は、中央が外周方向に向けて膨出する
薄肉の弾性変形部1aと、この弾性変形部1aの両端
に、転がり軸受の外輪と接する剛体部1bにより構成さ
れている。
【0010】図2および図3は上記の外輪間座1を用い
た軸受予圧装置の一例を示すもので、同図において、2
は軸受ハウジング。3は主軸で、先端にフランジ3aが
形成され、後端部にねじ3bと、伝動用の軸部3cが形
成されている。4はベアリングで、主軸と接する内輪4
aと、転動体4bと、軸受ハウジング2に接する外輪4
cで構成され、軸受ハウジング2と主軸3の間に装着さ
れて主軸3を回転可能に支持している。5は内輪間座
で、主軸3の先端側のベアリング4の内輪4aと、後端
側のベアリング4の内輪4aの間に位置するように、主
軸3に装着されている。
【0011】外輪間座1は、主軸3の先端側のベアリン
グ4の外輪4cと、後端側のベアリング4の外輪cの
間に位置するように、軸受ハウジング2に装着され、軸
受ハウジング2の内周面と弾性変形部1aの外周面の間
に圧力空間6を形成している。7はOリングで、外輪間
座1の外周面と、軸受ハウジング2の内周面の間に挿入
され、圧力空間6を密封している。
【0012】8、9、10はスペーサで、それぞれ主軸
3と軸受ハウジング2に装着されている。11は先端側
のベアリング受けで、軸受ハウジング2の先端に固定さ
れている。12は後端側のベアリング受けで、軸受ハウ
ジング2の後端に固定され、ベアリング受け11との間
でベアリング4を軸受ハウジング2に固定している。1
3はナットで、主軸3のねじ3bに螺合して、ベアリン
グ4を主軸3に固定している。14はプーリで、主軸3
に後端の軸部3cに取付けられる。15は圧力流体の供
給口で、圧力空間6と接続するように軸受ハウジング2
に形成されている。
【0013】17は流体圧供給源。18は圧力調整器
で、流体圧供給源17から供給された圧力流体の圧力を
調整して圧力空間14に供給する。19はNC装置で、
主軸3の回転速度に対応して、圧力調整指令を圧力調整
器18に印加する。
【0014】このような構成で、主軸3の回転数が80
00rpm以下のときは、NC装置19の指令により、
圧力調整器18から圧力空間6に、ベアリング4にかか
る予圧が60kgfになるように調整された圧力流体が
供給される。
【0015】主軸3の回転数が8000rpmから14
000rpmのときは、NC装置19の指令により、圧
力調整器18から圧力空間6に、ベアリング4にかかる
予圧が30kgfになるように調整された圧力流体が供
給される。
【0016】さらに、主軸3の回転数が14000rp
m以上になると、NC装置19の指令により、圧力調整
器18から圧力空間6への圧力流体の供給が遮断され
る。この時、ベアリング4にかかる予圧は10kgfに
なるように設定されている。
【0017】圧力空間6に供給される流体としては、た
とえば、油を使用する。圧力空間6に油圧を供給する
と、その圧力は、外輪間座1の弾性変形部1aを主軸3
の軸心に向けて押すと共に、剛体部1bを、主軸3の軸
方向へ移動させる力として作用する。そして、弾性変形
部1aが、主軸3の軸心の方向に押されて膨出量が減少
することにより、弾性変形部1aが主軸3の軸方向に伸
長する。この弾性変形部1aの伸長と、油圧から受ける
力によって剛体部1bは、ベアリング4の外輪4cに押
し付けられ、ベアリング4に予圧を与える。したがっ
て、外輪間座1の剛体部1bの受圧面積を大きくしたの
と同じ効果を得ることができ、小さな圧力で大きな力を
出すことができる。
【0018】このような条件で、オイルミスト潤滑を行
ないながら主軸3を5時間回転させたときのベアリング
4の温度上昇を図4に示す。同図に示すごとく、ベアリ
ング4の予圧が60kgfのときは、主軸3の回転速度
が、12000rpmでベアリング4の温度が30℃上
昇して、ベアリング4の焼き付きなどの損傷の危険性が
大きくなる。しかし、ベアリング4の予圧を30kgf
にすると、主軸3の回転速度を14000rpmにして
も、ベアリング4の温度上昇は25℃になり、より高速
回転に耐えられる。さらに、ベアリング4の予圧を10
kgfにすると、主軸3の回転速度を20000rpm
にしても、ベアリング4の温度上昇は30℃にすること
ができる。したがって、ベアリング4の焼き付きなどの
損傷の発生の目安を、ベアリング4の温度が30℃以上
上昇した時とすれば、前記のように主軸3の回転速度に
あわせて、ベアリング4の予圧を変えることにより、主
軸3の回転速度を約20000rpmまで上げることが
できる。
【0019】なお、圧力空間6に供給する流体として、
油を用いることが望ましい。また、上記の実施例におい
ては、ベアリング4に与える予圧を3段階にした場合に
ついて説明したが、予圧は0から任意の大きさに設定で
きるようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、外輪
間座を、中央が外周方向に向けて膨出する薄肉の弾性変
形部と、この弾性変形部の両端に、転がり軸受の外輪と
接する剛体部により構成したので、軸受予圧装置にこの
ような外輪間座を用いることにより、主軸の回転速度に
あわせて、転がり軸受に適正な予圧を与えることがで
き、しかも、主軸の軸方向の剛性を低下させることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による外輪間座の一例を示す側面断面
図。
【図2】本発明の外輪間座を用いた軸受予圧装置を示す
側面断面図。
【図3】軸受予圧装置の流体圧供給装置を示すブロック
線図。
【図4】軸受の予圧と温度変化の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 外輪間座、 1a 弾性変形部、 1b 剛
体部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸を支持する2組の転がり軸受の外輪
    の間に配置され、前記外輪を回転軸の軸方向に押圧して
    転がり軸受に予圧を付与するようにした軸受予圧装置の
    外輪間座であって、中央が外周方向に向けて膨出する薄
    肉の弾性変形部と、この弾性変形部の両端に、転がり軸
    受の外輪と接する剛体部を形成したことを特徴とする軸
    受予圧装置の外輪間座。
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