JP3123493U - 発電実験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】理科実験等において電磁誘導の法則による発電原理を理解するために,定量的な測定を可能とした発電原理実験装置の提供。
【解決手段】本考案は,回転体であるぶんぶんごまの中心から対称な位置に同一磁力の磁石を固着または埋設し,コイルの近傍で回転させることで起電力を得るものである。磁力の異なる磁石および巻数の異なるコイルを複数個備え,回転体の回転数を変化させることで「誘導起電力の大きさはコイルを貫く磁束の時間変化に比例する」という電磁誘導の法則を定量的に理解することができる。
【選択図】図1

Description

本考案は教育実験等において,電磁誘導の法則による発電を説明するために用いられる発電原理実験装置に関する。
電磁誘導の法則を説明する実験装置として,図4に示す発電原理実験装置が知られている。
これはコイルケース41を手でつかみ,傾けたり左右に振ることで透明パイプ42の中の磁石2を滑らせ,コイル4中を通過させることによって磁束の変化をもたらし,コイル4の両端に発生する起電力によって発光ダイオード5を点灯し,発電を目視観察するものである。
また図5に示すように磁石2を回転体1に固着または埋設し,コイル4の近傍で回転させることによってコイル4を貫く磁束を変化させ,発光ダイオード5を点灯し,発電を目視観察する本考案人による実験装置も知られている。
図4に示すような実験装置では,コイルケース41と透明パイプ42が固着されており,電磁誘導の法則の一つである「コイルの巻数を増やすほど起電力は大きくなる」ことを検証できない。
さらに電圧や電流を定量的に測定する手段を持たないという欠点があった。
コイル4中の磁束の時間的変化率を大きくするには,透明パイプ42の中の磁石2を素早く滑らすことが必要であるが,おのずと限界があるので,それを補うために磁力の大きなアルニコ磁石等の高価な磁石を用意しなければならず,多人数の理科実験等において数量を確保することが困難であった。
また図5に示すような実験装置では,コイル4の巻数を変化させることは可能ではあるが簡便ではなく,またコイル4に発生する電圧や電流を定量的に測定することは困難であった。
本考案の目的は,理科実験等において電磁誘導の法則による発電原理を定性的な観察だけではなく,定量的な測定を可能にすることによって,生徒から学生まで幅広い層の理解に供することにある。
電磁誘導の法則を演示する実験装置であって,回転体に同一磁力の磁石一個または複数個を固着または埋設し,回転体をコイルの近傍で回転させて,電磁誘導の法則を演示することを特徴とする実験装置。
回転体は回転させるための回転機構を備え,かつ回転数を計測表示する手段を有することを特徴とする実験装置。
回転体を複数個備え,異なる回転体毎に異なる磁力の磁石からなることを特徴とする実験装置。
コイルケースは巻数の異なるコイルを複数個取り付けまたは交換可能とし,かつ回転体の回転位置を定めるための構造を有することを特徴とする実験装置。
コイルケースの取付け台に発光ダイオード,電流計,電圧計,オシロスコープ等の接続手段を有することを特徴とする実験装置。
本考案によれば電磁誘導の法則による発電原理を発光ダイオードを点灯させる定性的な観察だけではなく,電流計・電圧計・オシロスコープ等の計測器を接続して定量測定を可能にすることによって,生徒から学生まで幅広い層に理解を深めさせることができる。
電磁誘導の法則は「誘導起電力の大きさはコイルを貫く磁束の時間変化に比例する」であるが,回転体を高速回転させればさせるほど磁束の時間変化は大きくなり,回転数に対する誘導起電力の関係が測定により定量的に理解できる。
さらに磁力の大きな磁石を用いればコイルを貫く磁束の変化は大きくなり,磁力の大きさに対する誘導起電力の関係が測定により定量的に理解できる。
また「コイルの巻数を増やすほど誘導起電力は大きくなる」ことも,巻数の異なるコイルを複数個用意することで,コイルの巻き数に対する誘導起電力の関係が測定により定量的に理解できる。
本考案の発電実験装置は,回転体を実験者自らが回すことで体感を通して楽しく発電原理を理解できる効果がある。
以下,図1〜図5を参照して本考案の実施の形態を説明する。
電磁誘導の法則は,コイルと磁石の相対的な運動によりコイルを貫く磁束を時間変化させ,コイルの両端に起電力を生じさせるという発電原理を表している。
この発電原理を説明する装置として従来は図4に示す実験装置があった。
コイル4の中心軸方向に磁石2を通過させることによってコイルを貫く磁束の時間変化を得たのである。
図3は本考案の基本原理を説明する図である。
本考案においては図3に示すように静止したコイル4の中心軸を横切るように磁石2を回転させてコイル4を貫く磁束を時間変化させ,コイル4の両端7aと7bの間に起電力を生じさせることを特徴としている。
図5は上述の基本原理を具体化させた本考案人による従来の実験装置であるが「考案が解決しようとする課題」の項で述べた定量測定が困難であるという欠点を持つ。
図1は上述の欠点を改良し,発電原理を説明するための本考案による発電実験装置の一実施の形態を示す図である。
1は軽量かつ堅牢な材質でできた回転体である。
2は同一磁力の磁石であり,回転体1の中心から対称な位置に固着してあるか回転体1をくり貫いて埋設してある。
3はタコ糸等のひもからなり,回転体1の中心に対称な二つの貫通孔を通して結束し,一つの環を形成している。
実験者はひも3で形成された環の両端に指を通してひも3を引っ張り回転体1を対向する両手を軸として回転させ,ひも3に撚りを与える。
その後,両手を左右に引いたり緩めたりすることで,ひも3の撚りを増減し回転体1に回転力を与える。
この動作により,回転体1に固着または埋設した磁石2は回転体1の中心を回転軸として高速回転することとなる。
回転体1を回転させる手段として,上述以外の手動または電動の回転機構を備えることも可能である。
4はコイルであり,巻数の異なるものを複数個用意し,コイルケース41に取り付け交換ができる。
6はコイルケース取付け台であり,コイルケース41を固定する機構を持ち,コイル4の両端と発光ダイオード5または計測器を接続する端子7aおよび7bを備えている。
8は回転体位置決め板であり,定量測定する際に固定パラメータとなるコイル4と回転体1の距離を一定に保つ働きをする。
9はゴム足であり,コイルケース取付け台6を実験机等に保持する。
上述したように図1に示した実験装置を用いれば,コイル4の近傍で磁石2を固着または埋設した回転体1を回転させることにより,電磁誘導の法則による発電原理を定量的に説明することができる。
図2は回転体1の回転数を計測表示する手段の一例である。
10は回転数表示パターンであり,レコードのターンテーブル回転数調整のストロボスコープを応用している。
回転数を測定する手段として上述以外に,機械的または電気的な測定手段を備えてもよい。
本考案による発電実験装置の一実施の形態を示す図。 本考案による回転体の回転数を測定する手段の一例を示す図。 本考案の基本原理を説明する図。 発電原理実験装置の他の例を示す図。 本考案人による従来の実験装置を示す図。
符号の説明
1 回転体
2 磁石
3 ひも
4 コイル
5 発光ダイオード
6 コイルケース取付け台
7a 端子
7b 端子
8 回転体位置決め板
9 ゴム足
10 回転数表示パターン
41 コイルケース
42 透明パイプ
43 蓋

Claims (5)

  1. 電磁誘導の法則を演示する実験装置であって,回転体に同一磁力の磁石一個または複数個を固着または埋設し,前記回転体をコイルの近傍で回転させて,前記電磁誘導の法則を演示することを特徴とする実験装置。
  2. 前記回転体は回転させるための回転機構を備え,かつ回転数を計測表示する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の実験装置。
  3. 前記回転体を複数個備え,異なる前期回転体毎に異なる磁力の前記磁石からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の実験装置。
  4. 前記コイルのコイルケースは巻数の異なる前記コイルを複数個取り付けまたは交換可能とし,かつ前記回転体の回転位置を定めるための構造を有することを特徴とする請求項1,請求項2および請求項3のいずれか一項に記載の実験装置。
  5. 前記コイルケースのコイルケース取付け台に発光ダイオード,電流計,電圧計,オシロスコープ等の接続手段を有することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3および請求項4のいずれか一項に記載の実験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200446140Y1 (ko) * 2009-06-29 2009-10-01 박지훈 발전 원리 설명용 실험 장치

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