JP3119219B2 - カートリッジ式のボールバルブ - Google Patents
カートリッジ式のボールバルブInfo
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Description
ボールバルブの改良に関し、詳しくは、バルブボールの
部分をバルブ本体に対して着脱可能にしたカートリッジ
式のボールバルブにおいて、カートリッジのバルブ本体
に対するガスケットをカートリッジと一体に着脱するこ
とができるものを提供する。
み込んだまま行なうことが容易なバルブとして、発明者
らの一部は、共同研究者とともにカートリッジのバルブ
を開発して、以前に提案した(特開昭56−12086
2号)。 カートリッジ式のバルブは、バルブ本体、ボ
−ルおよびボ−ルシート、ボンネットならびにステムを
基本的な要素とするバルブであって、バルブ本体は箱形
であり、ボ−ルおよびボ−ルシートは流体の通過孔をそ
なえた有底筒状のカートリッジ内に収容されており、こ
のカートリッジを、箱形のバルブ本体内に着脱可能なよ
うに構成したことを特徴とするものである。
ているボルトをゆるめてバルブ本体からそれを取り外す
ことにより、カートリッジの点検や交換が容易に行なえ
る。カートリッジが修理を要するときは、新しいものと
交換して再びボンネットを固定し、古いカートリッジを
その後に分解して必要なら部品の交換をするなどして、
再調整することができる。 従って、カートリッジ式バ
ルブは、配管を通る流体に接触することを極力避けた
い、放射性物質や劇毒物を取扱うプラントに使用して大
いにその意義を発揮して来た。
らに、ボンネット下部とカートリッジ上部とをバヨネッ
トマウント方式で着脱する構造を採用し、ボンネットの
取り外しと同時にカートリッジも取り外せるようにする
改良を施し、これもすでに提案した(特開昭57−22
477号)。 具体的には、ボンネットの下部とカート
リッジ上部のいずれか一方に少なくとも2個の横方向の
突出片を設けるとともに、他方にはこの突出片と係合す
る溝を設け、溝の一部に突出片の通過を許す切欠きをそ
なえた構造である。
ブ、ゲートバルブなど種々のタイプが可能であるが、と
くにボールバルブへの適用が有利であり、ほとんどボー
ルバルブとして実用されている。 ボールバルブにおい
ては、カートリッジ内でボールに対するボールシートと
カートリッジおよびバルブ本体間のシールをするガスケ
ットの材料としてPEEK樹脂のようなエンジニアリン
グプラスチックを使用し、高温かつ放射線下の使用条件
に耐えられるようにし、かつボールシートおよびガスケ
ットの断面形状を工夫することにより、ボール回転のト
ルクを小さく抑えることに成功したタイプも、すでに開
示した(特開平7−27238号)。
上記バヨネット式の着脱を行なうものの代表例は、図1
および図2に示すような構造である。 カートリッジ
(2)とバルブ本体(1)との間のガスケットは、図3
にみるように、流通方向の一方の側が、カートリッジの
周面に当てられたリング状のシートガスケット(6A)
であって、他方の側が、テーパをもった平面を向い合わ
せてバルブ本体側に設けたリング状の溝にリング状のも
のを挿入したガイドガスケット(7A)であって、これ
らの組み合わせによりシールをしている。 シートガス
ケット(6A)は、図4AおよびBにみるような形状で
あって、その裏面のリング状の突起をカートリッジの外
周に設けた溝に挿入して固定する。
題が生じた。 すなわち、カートリッジをバルブ本体か
らとり出すときに、シートガスケットがカートリッジ
から脱落しやすいこと、およびバルブ本体側にあるガ
イドガスケットの交換に当って、取り外しと新品の装着
が面倒なこと、である。 シートガスケットは、テフロ
ンやナイロン、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−トある
いはPEEKのようなプラスチックで成形することが多
いが、図3に示すようなカートリッジ外形に正しく合致
させたものを成形するのは容易でないため、多くの場
合、図4AおよびBに示すような平面形状のものを成形
して使用している。 カートリッジ装着時にはシートガ
イドが押し込まれて屈曲するが、抜去時には弾性で形状
が復元し、カートリッジから離れやすくなる結果、脱落
するわけである。
トリッジ式のボールバルブにおいて経験した上記の問題
を解消し、カートリッジの取り出しに当ってシートガス
ケットが脱落することなく、かつガイドガスケットの交
換も容易にしたものを提供することにある。
明のカートリッジ式のボールバルブは、図5および図6
に示すように、箱形のバルブ本体(1)の中に、有底の
ほぼ円筒状で流体通過孔を有するカートリッジ(2)を
着脱可能に設け、カートリッジ内部に流体通過孔を有す
るバルブボール(3)を回転可能に収容してあり、カー
トリッジ内でバルブボールを流通方向の両側に配置した
一対のボールシート(4A,4B)でシールするととも
に、カートリッジとバルブ本体との間を流通方向の両側
に配置した一対のガスケットでシールしてなるカートリ
ッジ式のボールバルブにおいて、カートリッジ(2)の
流通方向の一方の側を、図7に示すようにアリミゾ(2
1)つきの平面(22)とし、そこへ、図8に示すよう
にカートリッジの外形に合致するカマボコ型の断面をも
ったシートガスケット(6B)を挿入して上記アリミゾ
により固定し、流通方向の他方の側をテーパをもった平
面(23)とし、このテーパ面にリング状の溝(24)
を設け、そこへリング状のガイドガスケット(7B)を
挿入し、これらのガスケットによってカートリッジとバ
ルブ本体とのシールを形成したことを特徴とする。 こ
れらの図において、符号(5)はアジャスター、(8)
はボンネット、(9)はステムを示す。
は、上記のように、テフロン、ナイロン、PEEKのよ
うなエンジニアリングプラスチックが好適であって、量
産品においては射出成形品を用意して使用すればよく、
そうでない場合はブロックから切削加工して得た製品を
使用すればよい。
ルブにおいて、前記のバヨネット式マウント法を採用し
たものである。 カートリッジ(2)の詳細は図7A
(平面図)およびB(縦断面図)に示すとおりであり、シ
ートガスケットの詳細は図8A(平面図)およびB(断
面図)に示すとおりである。 カートリッジ(2)の流
通方向の一方の側にアリミゾ(21)つきの平面(2
2)をつくり、そこへシートガスケット(6B)を、ア
リミゾの方向に沿って、つまり有底筒状のカートリッジ
に対して横方向から辷らせてはめ込み、アリミゾで固定
する。 他方のガイドガスケット(7B)は、リング状
で、カートリッジの流通方向に関し他方の側にあるテー
パつき平面(23)に設けたリング状溝(24)にはめ
込む。 いうまでもなく、カートリッジとシートガスケ
ットおよびガイドガスケットとのはめ合い状態を適切に
えらんで、脱落も変形もないようにすべきである。 従
来のバルブに対する本発明のバルブの特徴は、図1およ
び図5の対比により明らかになる。 本発明では、図8
に示したようなカマボコ型の断面をもったシ−トガスケ
ット(6B)を使用することにより、図4に示したド−
ナツ型のシ−トガスケット(6A)をわん曲させてはめ
込んでいた従来のものより、カ−トリッジ(2)への装
着が容易になるとともに、脱落しにくくなる。 また、
ガイドガスケット(7B)をカ−トリッジ(2)側にと
りつけたことにより、バルブ本体(1)内にとりつけて
いた従来のものより、その取り外しが容易になる。
前記のカートリッジ式のバルブにおいてボールバルブで
あるものと、同様に行なうことができる。 すなわち、
まずカートリッジ(2)内にボールシート(4A,4B)を
介してボール(3)を回転可能に収容する。 このと
き、図5および図6にみるように、アジャスター(5)
によりボールとボールシートの関係を調節して、シール
の確保とボール回転のスムーズさとを調和させる。 次
にカートリッジの両側にシートガスケット(6B)およ
びガイドガスケット(7B)を前記のようにしてとりつ
け、カートリッジをバルブ本体内に置く。 ステム
(9)を組み込んだボンネット(8)をバルブ本体上に
のせ、固定ボルトで両者を結合することにより、本発明
のカートリッジ式のボールバルブが完成する。
は、すでに開示したカートリッジ式のバルブにおいてボ
ールバルブのタイプであるものが享受する、すべての利
益が得られる。 すなわち、基本的な態様にあっては、
バルブ本体からカートリッジを取り出すことによりバル
ブボールの周辺を配管系統から切り離して取り扱うこと
ができ、検査や修理に好都合である。 バヨネットマウ
ント方式を採用した好ましい態様においては、これに加
えてボンネットとバルブ本体との着脱に当って、カート
リッジを同時に着脱できるという効果を、あわせて奏す
る。 ボールシートに適切なエンジニアリングプラスチ
ックを使用し、その断面形状を適切に選択することによ
って、高温での使用に耐え、かつボールの回転をスムー
ズにするという、その後の開発により奏した効果もま
た、得ることができる。
ガスケットがはめ込まれていて脱落せず、かつ、従来は
バルブ本体側にあって取り出しにくかったガイドガスケ
ットがカートリッジ側に一体になっていて、取り出しや
交換が容易であるという利益が得られる。
を取扱う配管系統のバルブとして、検査や修理の所要時
間をいっそう短縮するとともに、危険・有害物質との接
触の機会をさらに減らすことを可能にする。
を示す縦断面図。
面図。
本体から抜き出したところを示す、ボールとボールシー
トを含まない要部についての縦断面図。
ケットを示す図であって、Aは平面図、Bは断面図。
造を示す、図1に対応する縦断面図。
図。
であって、Aは平面図、BはAのIII−III方向縦断面
図。
ートガスケットを示す図であって、Aは平面図、BはA
のIV−IV方向断面図。
った平面 24 リング状の溝 3 ボール 4A,4B ボールシート 5 アジャスター 6A リング状のシートガスケット 6B カマボコ型のシ−トガスケット 7A ガイドガスケット(本体側) 7B ガイドガスケット(カ−トリッジ側) 8 ボンネット 9 ステム
Claims (2)
- 【請求項1】 箱形のバルブ本体の中に、有底のほぼ円
筒状で流体通過孔を有するカートリッジを着脱可能に設
け、カートリッジ内部に流体通過孔を有するバルブボー
ルを回転可能に収容してあり、カートリッジ内でバルブ
ボールを流通方向の両側に配置した一対のボールシート
でシールするとともに、カートリッジとバルブ本体との
間を流通方向の両側に配置した一対のガスケットでシー
ルしてなるカートリッジ式のボールバルブにおいて、カ
ートリッジの流通方向の一方の側をアリミゾつきの平面
とし、そこへカートリッジの外形に合致するカマボコ型
の断面をもったシートガスケットを挿入して上記アリミ
ゾにより固定し、流通方向の他方の側をテーパをもった
平面とし、このテーパ面にリング状の溝を設け、そこへ
リング状のガイドガスケットを挿入し、これらのガスケ
ットによってカートリッジとバルブ本体とのシールを形
成したことを特徴とするカートリッジ式のボールバル
ブ。 - 【請求項2】 シートガスケットとして、テフロン、ナ
イロン、ポリアセタール、ポリカーボネートおよびPE
EKからえらんだプラスチックの射出成形品または切削
加工品を使用した請求項1のボールバルブ。
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