JP3117937U - 大型インクジェットプリンタ用マグネットシート - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットプリンタで印刷するのに最適なマグネットシートにおいて、屋外広告等に用いるのに必要な、強吸着性、低収縮性、インク定着の良好性、低価格性等の各種要件をすべて満たすような使いやすい大型インクジェットプリンタ用のマグネットシートの提供。
【解決手段】磁性粉を含有する軟質合成樹脂からなる磁石層12の片面に、軟質合成樹脂製の印刷層13が積層された大型インクジェットプリンタ用マグネットシート11であって、上記磁石層の厚さが0.4mmであるとともに、上記印刷層の厚さが0.1mmであり、印刷層は表面にインク受理層を有しない塩化ビニルで形成された大型インクジェットプリンタ用マグネットシート。
【選択図】図2

Description

この考案は、たとえば、看板、ポスタ、案内板、POP、ビルボード、電飾、バナー、トラックラッピングその他の屋外広告などに好適に用いられるマグネットシートに関し、より詳しくは、ソルベントインクやレジインクを使用する大型インクジェットプリンタでプリントするのに適したマグネットシートに関する。
マグネットシートは、スチール面に直接固定できるので便利であり、高い需要がある。
このようなマグネットシートとしては、たとえば下記特許文献1の表示用マグネットシートが提案されている。この表示用マグネットシートは、厚さ0.05〜0.15mmの磁石シートの他方面に、厚さ0.05〜0.15mmの印刷シートを貼着して0.1〜0.3mmの厚さに形成したものである。また、大型の表示用マグネットシートとしては、下記特許文献2に開示されている表示用マグネットシートがある。この表示用マグネットシートは、厚さ0.1〜0.2mmの磁石シートの一面若しくは両面に、厚さ0.1〜0.2mmの印刷シートをラミネートしたものである。
特許第2819017号公報 特開2004−29095号公報
しかし、特許文献1の表示用マグネットシートの場合には、磁石シートが0.05〜0.15mm、特許文献2の表示用マグネットシートの場合には磁石シートが0.1〜0.2mmと、極薄く形成されている。このため、磁石シートの吸着力は他の物体を積極的に吸着して支えられるほど高くはない。磁石シートの吸着力は、磁性粉の含有量や磁性粉が等方性か異方性かによっても異なるが、厚さに比例して強くなる。一般タイプの等方性磁石における吸着力の代表値は、厚さが0.4mmのときで16g/cm2以上、厚さが0.6mmのときで25g/cm2以上、厚さが0.8mmのときで33g/cm2以上、強磁タイプの異方性磁石における吸着力の代表値は、それぞれ22g/cm2以上、42g/cm2以上、58g/cm2以上とされている。
したがって、上記例の0.4mmの半分もしくはそれ以下の厚さである上記特許文献1や2の表示用マグネットシートの吸着力は、等方性の場合で10g/cm2より小、強磁タイプの異方性であっても10g/cm2程度と、極小さいものである。このような値は、磁石シートの片面または両面に磁石シートと同程度の厚さの印刷シートを貼着して構成されたマグネットシートの自重と比較して、さほど大きいものではなく、マグネットシート自体を支える程度の吸着力である。
このため、上記各特許文献に記載された表示用マグネットシートを屋外広告に使用したり、走行する車両の車体に貼り付けたりした時に、充分な吸着力が得られず、脱落してしまうことがある。つまり、屋外広告などに使用するのには適さない。
そこで、吸着力を高めることが必要であるが、そのための手段として、まず、強磁タイプの異方性磁石を採用して吸着力を高めることが考えられる。しかし、上記のようにそれほどに吸着力を高めることはできない。単に異方性の磁性粉を採用しても等方性のものに比して約1.5倍ほどしか吸着力は高まらない。厚さが0.2mm程度では、車両の車体に吸着させて走行しても脱落しないような強力な吸着力はなかなか得られない。
また、吸着力を高められたとしても、それだけでは屋外広告などに使用するマグネットシートとしては不充分である。
すなわち、屋外広告等に使用するマグネットシートでは、インクの定着性はもとより、印刷をしても収縮が起こらず所望のサイズに印刷表示ができることも重要な要件である。
印刷をしたら収縮してしまったというのでは、出力したものが商品価値を失う。また、所望のサイズに印刷表示ができないので、分割出力されたマグネットシートの場合、印刷表示(絵柄)をあわせてのシームができず、商品にならない。
吸着力を高める別の手段として、厚みを増すことが考えられる。厚みを厚くすると吸着力を高めることができるが、材料費が嵩むため高価になってしまう。一方、価格を低く抑えるべく薄く形成しようとしても、大型のマグネットシートにおいて一定以上に薄くすることは、製造技術・生産性の点から難しく(上記特許文献2の発明が解決しようとする課題の項目参照)、廉価化を図ることはできない。却って、高価になってしまう。
また、磁石層を厚くすればその分マグネットシート全体の厚さが厚くなるため、インクジェットプリンタのプリントヘッドとの距離が近くなって、印刷中のマグネットシートがプリントヘッドに引っ掛かることがある。引っ掛かりは、マグネットシートが印刷中にヒータで加熱され、表面が浮くように、換言すれば波打つように変形することによって、不測に発生する。
一般的な大型インクジェットプリンタにおいては、搬送面とプリントヘッドとの間の距離は2mm程度に設定され、必要に応じて段階的に距離を変更できるように構成されているので、引っ掛かりを阻止するためにプリントヘッドを搬送面から離して距離をとることができるが、必要以上に距離があいてしまうと、吐出されたインクの定着が悪くなる上に、形成される印刷表示が不鮮明になってしまう問題点がある。しかも、そのプリントヘッド高さの調整は、印刷に際して作業員が出力ルームの温度や湿度等の条件も考慮して勘に頼って行わなければならず、面倒な作業である。プリントヘッドの高さ調整を行えば、種類の違う別のシートに対する印刷の時に再調整しなければならなくなるので、プリントヘッドの高さ調整はしないのが好ましい。
また、マグネットシートの厚みが厚いと、ヒータによる熱の伝導が悪くなるので、印刷後の乾燥性やインクの定着性がよくない上に、印刷ムラが生じる問題点もある。熱伝導を良くするためには、ヒータの温度を上げればよいが、その微妙な上げ加減が難しく、上げすぎてしまうと上記の波打つような変形が顕著になって、印刷中の引っ掛かりが発生しやすくなる。このため、一般的な大型インクジェットプリンタで印刷できるマグネットシートは、厚くても0.6〜0.7mmとされていた。
さらに、マグネットシートの厚さが厚いと、それだけマグネットシートの重量は重くなる。たとえば0.8mm厚、1000mm幅で10m巻きのマグネットシートロールでは30kgにもなってしまう。このように重量が重いと、印刷初期と印刷終期において印刷中の送りの速度に差が生じ、マグネットシートの印刷初期部分と印刷終期部分とで印刷表示にずれができてしまい、商品価値を喪失する。こうした場合も、上記のように分割出力したマグネットシート同士をシームすることができなくなる。
そこで、この考案は、上記の様々な種問題点に鑑み、強い吸着力が得られる、印刷をしても収縮が起こらず所望サイズの印刷表示が行える、価格を低く抑えられる、印刷作業を簡単にできる、インクの定着性が良好である、鮮明な印刷表示が得られるなどといった、屋外広告等に用いるのに最適な、大型インクジェットプリンタ用のマグネットシートの提供を課題とする。
そのための手段は、磁性粉を含有する軟質合成樹脂からなる磁石層の片面に、軟質合成樹脂製の印刷層が積層された大型インクジェットプリンタ用マグネットシートであって、上記磁石層の厚さが0.4mmであるとともに、上記印刷層の厚さが0.1mmである大型インクジェットプリンタ用マグネットシートである。
すなわち、この大型インクジェットプリンタ用マグネットシートを大型インクジェットプリンタにかけて印刷を行うと、まず、プリンタのヒータの熱で表面側の印刷層が加熱されて柔らかくなり、この状態の印刷層に対してインクがプリントヘッドから吐出される。インクがソルベントインク(エコソル等を含む)の場合には溶剤が印刷層を溶かしてインクをしみ込ませ定着させる。インクがレジインクの場合には、インクが印刷層の表面に付着すると、インクに含有されているポリマーが低温硬化(乾燥)して、表面保護とインク定着を行う。このとき、マグネットシートの厚さは、0.4mmの磁石層と0.1mmの印刷層を合わせて0.5mmであるので、搬送面とプリントヘッドとの間が2mm程度に設定されている一般的な大型インクジェットプリンタでは、印刷層の表面とプリントヘッドとの間に約1.5mmの隙間ができる。このため、印刷層が加熱されて柔らかくなって、浮くような変形が生じても、充分な余裕があるので引っ掛かりの発生を阻止できる。また、プリントヘッドの高さを調整したり、ヒータの温度を上げたりする必要性もなく、印刷作業は簡単に行える。そのうえ、インクの定着性も所望通り良好に行え、鮮明な印刷表示を得ることができる。
また、印刷終了後乾燥すると、ソルベントインクを用いた場合には印刷層の収縮が起こるものであるが、0.4mm厚の磁石層が印刷層をしっかりと強固に支持し、また印刷層も0.1mmであって、インクが印刷層を侵す厚さである10μmに比して充分な厚さを有するので、必要以上の収縮を抑えることができる。このため、商品価値の喪失を阻止し、所望サイズの印刷表示を得られる。収縮がなく所望サイズの印刷表示が得られるため、分割出力されたマグネットシートをシームして大型のシートにしたときに印刷表示にずれが生じるようなことはない。
そして、その磁石層は0.4mmと、従来のものに比較的厚く形成されているので、磁性粉の種類や含有量の設定とあわせて、吸着力を高めることができる。同時に、その特異な厚さゆえに、製造に困難性はなく廉価に生産できる。このため、低価格化を図ることができる。
また、磁石層を0.4mm厚とすることでマグネットシートの重さを抑えることができ、印刷時の搬送に際してプリンタの搬送装置に負担をかけず、速度差を生じさせないようにすることができる。このため、印刷初期の印刷表示と印刷終期の印刷表示にずれが生じないようにすることが可能である。印刷表示にずれがないので、分割出力されたもの同士をシームする場合でも何ら支障はなく、印刷表示が合った美麗な大型シートを得ることができる。
さらに、マグネットシートは柔軟であるので、吸着は密着性よく行え、磁石層の高い吸着力と相まって、被吸着面に対して強力に保持できる。そして、走行する自動車の車体に吸着した場合でも、風の抵抗を受ける端面は、0.5mmと、0.8mm厚のものなどに比して薄く、僅かであるので、不測の脱落を防止できる。
ここで、上記各構成要素については、たとえば次のような態様に構成することができる。
その態様の一つは、上記印刷層が、コーティングされたインク受理層を表面に有しない塩化ビニルからなるものである。
すなわち、インク受理層のコーティングが不要であるため、コストダウンを図ることができる。
態様の他の一つは、上記印刷層の表面が、凹凸を有するマット調に形成されたものである。
すなわち、印刷層の表面がマット調であるのでインクの定着性を、マグネットシート全体の厚さのみではなく、印刷層自体の構成からも良好にすることができる。
態様の他の一つは、上記磁石層の反印刷層側の面に、UVコート層が形成されたものである。
すなわち、UVコート層が磁石層の反対印刷層側の面を覆うので、ブロッキングを防止することができる。しかも、UVコート層であるので、オーブンを必要とせず熱なしで簡易に乾燥できるとともに、皮膜(層)が丈夫であるので、マグネットシートの耐久性も高めることができる。
以上のように、この考案によれば、強い吸着力を得られる、印刷後の収縮を抑えて所望サイズの印刷表示が行える、価格を低く抑えられる、印刷作業を簡単にできる、インクの定着性が良好である、鮮明な印刷表示が得られる、幅広の製品を低価格で得られる、印刷後のラミネートなどの処理が簡単である、などといった、様々な効果を得られる。従来は、たとえばプリンタに通しやすくするために厚さを薄くすれば、吸着力が低い、収縮が起こる、低価格化はできないなどの種々の不都合が生じたように、大型インクジェットプリンタ用マグネットシートとして必要な要件の一方を充分に満たそうとすれば、その他の要件が満たされないというジレンマに陥っていたが、この考案によれば、大型インクジェットプリンタ用マグネットシートとして必要な要件のすべてを満遍なく満たし、現在使用されている一般的な大型インクジェットプリンタに使用するのに最適で、総合的にみて優れた大変扱いやすいマグネットシートを得ることができる。シートを製造販売する業者にとっても、シートを購入して印刷を行う業者にとっても有利なマグネットシートである。
この考案を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、大型インクジェットプリンタ用マグネットシート11(以下、シートという)を示し、この図に示すようにシート11は、幅広の長尺状に形成されている。幅Wは、大型インクジェットプリンタに使用可能な適宜の寸法、たとえば1000mm、1200mm等に設定される。
シート11は、柔軟性を有するもので、被吸着面に吸着するための磁石層12と、インクを定着させて印刷表示を形成するための印刷層13とを有し、図2に断面図で示したように構成されている。すなわち、磁石層12の片面に印刷層が積層一体化されている。
上記磁石層12は、磁性粉を含有する軟質合成樹脂からなる。磁性粉としては、たとえばストロンチウムフェライトが用いられ、軟質合成樹脂としては塩素化ポリエチレンが用いられる。
上記印刷層13は、塩化ビニルで形成され、その厚みT2は0.1mmである。表面13aには、インク受理層のためのコート層を有しない。しかし、成形に際して微細な凹凸が形成され、マット調に仕上げられている。
上記磁石層12における反印刷層側の面には、UVコート層14が形成され、ブロッキング防止を図っている。このUVコート層14は、UVインクの塗布と紫外線照射により形成され、数μm程度の薄いものである。
このような構成のシート11の厚さT3は、全体として0.5mmの厚さである。
このシート11は、大型インクジェットプリンタで印刷するときに使用される。プリンタのインクは、ソルベントインクであるもレジインクであるもよい。
図3は、溶剤系大型インクジェットプリンタ21(以下、プリンタという)の概略構成を示す。
プリンタ21は、ロール状に巻かれたシート11を一対の送りローラ22,23で搬送面24上に送り込み、水平に搬送しながら搬送面24上方に配置されたプリントヘッド25で印刷を行い、印刷をしてからシート11を送り出す。入口側に設けられた受け板26の下と、搬送面24の下におけるプリントヘッド25に対応する位置にはヒータ27,28が設けられ、シート11を加熱してソルベントインクの定着が良好に行われるように構成される。図中29は、出口側に設けられた受け板である。
上記搬送面24とプリントヘッド25との間H1は、一般的なプリンタでは、図4に示したように2mm程度に設定されている。このため、上記のような0.5mm厚のシート11を搬送すると、プリントヘッド25との間に約1.5mmの隙間H2が残る。
上記ヒータ27,28による加熱でシート11は緩み、浮くような変形をするが、1.5mmも浮き上がることは決してなく、搬送中にシート11の引っ掛かりは発生しない。このため、プリントヘッド25の高さを調整する必要はなく、印刷作業は簡単に行える。
シート11は搬送されながら、プリントヘッド25から吐出されるインクを受け、印刷表示が形成される。このとき、プリントヘッド25と印刷層13との間の距離が離れすぎることはないので、インクの定着性も所望通り良好に行え、鮮明な印刷表示を得ることができる。インクの定着性は、印刷層13の表面がマット調であることによっても高められる。
また、印刷に際してヒータ27,28の温度設定をシート11にあわせて変更することも不要である。すなわち、シート11が0.8mmや1mmなどというように厚いものではなく、0.5mmであるので、ヒータ27,28からの熱伝導は良好であって、インクの乾燥性や定着性がよいうえに、印刷ムラも発生しないからである。
プリントヘッド25の高さ調整やヒータ27,28の温度設定の変更は、つぎに別の種類のシート11に対して印刷するときのことを考慮すると、その作業が大変煩雑であるのでしないほうが理想的である。この点、上記シート11を用いれば、それらの変更が不要であるため、印刷作業は容易である。シート11の厚さが0.5mmを越えると、そのメリットは得られない。
なお、インクにソルベントインクを用いるので、印刷終了後乾燥すると、印刷層の収縮が起こるものであるが、0.4mm厚の磁石層12が印刷層13をしっかりと強固に支持し、また印刷層13も0.1mmであって、インクが印刷層13を侵す厚さである10μmに比して充分な厚さを有するので、必要以上の収縮を抑えることができる。このため、収縮による不良品の発生をなくすことができるとともに、所望サイズの印刷表示を得られる。収縮がなく所望サイズの印刷表示が得られるため、分割出力されたシート11同士をシームして大型のシートにしたときに印刷表示にずれが生じるようなことはない。
そして、その磁石層12は0.4mmと、従来のものに比較的厚く形成されているので、吸着力は高い。しかも、その特異な厚さゆえに、製造に困難性はなく廉価に生産でき、低価格化を図ることができる。低価格化は、印刷層13が表面にインク受理層を有しない塩化ビニルからなるものであるためコストを抑えることができることによっても実現できる。
また、磁石層12を0.4mm厚としたのでシート11の重さを抑えることができる。この結果、印刷時の搬送に際してプリンタ21の搬送装置に負担をかけず、搬送に際して速度差を生じさせないようにすることができる。このため、印刷初期の印刷表示と印刷終期の印刷表示にずれが生じないようにすることが可能である。印刷表示にずれがないので、分割出力されたシート11同士をシームする場合でも何ら支障はなく、印刷表示が合った美麗な大型シートを得ることができる。
さらに、シート11は柔軟であるので、被吸着面に対する吸着は密着性よく行え、磁石層12高い吸着力と相まって、被吸着面に対して強力に保持できる。そして、走行する車両の車体に吸着した場合でも、風の抵抗を受ける端面は、0.5mmと、0.8mm厚のものなどに比して薄く、僅かであるので、不測の脱落を防止できる。
さらにまた、上記磁石層12の反印刷層側の面に、皮膜が丈夫なUVコート層14を有するので、シート11の耐久性を高めることができるとともに、そのUVコート層14の形成に際してはオーブンを必要とせず熱なしで簡易に乾燥できるので簡単である。
以上のように、上記シート11は、強い吸着力を得られる、印刷後の収縮を抑えて所望サイズの印刷表示が行える、価格を低く抑えられる、印刷作業を簡単にできる、インクの定着性が良好である、鮮明な印刷表示が得られる、幅広の製品を低価格で得られる、などといった、様々な効果を有し、大型インクジェットプリンタ用マグネットシートとして必要な要件のすべてを満遍なく満たし、現在使用されている一般的な大型インクジェットプリンタに使用するのに最適で、総合的に見て優れた大変扱いやすいマグネットシートである。
なお、シート11は上述のように吸着力が強いので、プリンタ21での印刷時に工夫が必要である。すなわち、プリンタ21の種類によっては、受け板26,29の一方または双方がスチール製であるので、シート11の搬送ができないからである。そのため、プリンタ21にスチール部分がある場合には、図5に示したような遮蔽シート31を用いて、そのスチール部分を覆うとよい。
遮蔽シート31は、スチール部分の形状に合わせて形成された長尺帯状をなす薄いシート状で、スチール部分に対して着脱可能に固定するための固定手段を有する。具体的には、長尺帯状の本体32は、シート11がスチール部分に対して吸着する力を遮断する程度の厚さ等の特性を有する合成紙や生地等の適宜材料で形成されている。そして、その下面における両側縁に、薄くて細幅帯状をなすマグネットシート33,33が接着等により一体化されている。両面テープを使用するもよいが、スチール部分に粘着剤が付着するなどの不都合があるので、マグネットシートであるのが最も良い。
このように構成された遮蔽シート31を、印刷の実行に際してプリンタ21のスチール部分に取り付ければ、シート11は、何ら支障なく円滑に搬送され、所望の美麗な印刷表示を形成できる。
以上はこの考案を実施するための一形態であって、この考案は、上記の構成のみに限定されることなく、その他の様々な形態を採用することができる。
大型インクジェットプリンタ用マグネットシートの斜視図。 大型インクジェットプリンタ用マグネットシートの断面図。 大型インクジェットプリンタの概略構成図。 印刷時の状態を示す断面図。 遮蔽シートの斜視図。
符号の説明
11…大型インクジェットプリンタ用マグネットシート
12…磁石層
13…印刷層
13a…表面
14…UVコート層

Claims (4)

  1. 磁性粉を含有する軟質合成樹脂からなる磁石層の片面に、軟質合成樹脂製の印刷層が積層された大型インクジェットプリンタ用マグネットシートであって、
    上記磁石層の厚さが0.4mmであるとともに、
    上記印刷層の厚さが0.1mmである
    大型インクジェットプリンタ用マグネットシート。
  2. 前記印刷層が、コーティングされたインク受理層を表面に有しない塩化ビニルからなる
    請求項1に記載の大型インクジェットプリンタ用マグネットシート。
  3. 前記印刷層の表面が、凹凸を有するマット調に形成された
    請求項1または請求項2に記載の大型インクジェットプリンタ用マグネットシート。
  4. 前記磁石層の反印刷層側の面に、UVコート層が形成された
    請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の大型インクジェットプリンタ用マグネットシート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016001283A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 株式会社東芝 画像形成装置

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