JP3117585B2 - 燃焼安全装置 - Google Patents

燃焼安全装置

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JP3117585B2
JP3117585B2 JP05187117A JP18711793A JP3117585B2 JP 3117585 B2 JP3117585 B2 JP 3117585B2 JP 05187117 A JP05187117 A JP 05187117A JP 18711793 A JP18711793 A JP 18711793A JP 3117585 B2 JP3117585 B2 JP 3117585B2
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卓己 吉野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼用空気を強制的に
取り込んで燃焼する燃焼器の不完全燃焼を防止するため
の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素中毒の原因である不完全燃焼
は、主に燃焼器の給排気系不良や、排気の漏洩による室
内酸欠状態という2つの要因により生じる。そこで、従
来から燃焼器には不完全燃焼を検知して燃焼を停止させ
る安全装置が設けられている。こうした安全装置の技術
は、例えば特公昭59−39647号、特公昭61−3
1768号などに示されている。
【0003】前者は、図9に示すように、外筒50内に
混合ガスが供給される内筒51を設けて、各々の開口部
でブンゼン燃焼させ、一次空気口52および補助空気口
53から流入する空気の酸素濃度が低下したときに、内
筒51側のブンゼン火炎がリフトすることから、このリ
フト現象による熱電対54の起電力低下でガス流路を閉
じるものである。また、後者は、フィン閉塞等の排気系
不良により排出しきれない燃焼排気を、上記の空気口に
導入するようにして燃焼用空気の酸素濃度を低下させ、
ブンゼン火炎をリフトさせて異常を検出している。尚、
ここで用いるブンゼン燃焼とは、全一次燃焼に対比させ
たもので、周りから二次空気を取り入れて火炎を形成す
る燃焼を意味している。
【0004】しかしながら、ファンにより強制的に燃焼
用空気を取り込む燃焼機器にこれらの安全装置を組み込
んでも、室内の酸欠による不完全燃焼は検出できるもの
の、給排気経路の閉塞やファンの能力低下による風量低
下に伴う不完全燃焼は検出できないという問題が生じて
いた。その理由について説明する。火炎の形成位置は、
燃焼速度とガス噴出速度とのバランスで決まる。一方、
燃焼速度は空気比(理論空気量に対する実際の空気量の
比)によって決まる。そこで、ファンから供給される風
量低下が生じると安全装置に供給される混合気(燃料ガ
ス+燃焼用空気)の空気比も低下することとなり、燃焼
速度が低下する。従って、火炎はリフトするはずである
が、ブンゼン燃焼の場合には、拡散燃焼であることから
縦方向だけでなく横方向、斜め方向にも広がるため、空
気比の低下に対して敏感にリフトしない。しかも、二次
空気の流速が低下することも手伝って、かえってリフト
を抑える側に働いてしまう。この結果、熱電対で火炎の
状態を検出していても、風量低下による不完全燃焼は防
止できないのである。
【0005】そこで、本願の出願人は、室内の酸欠であ
っても給排気不良による風量低下であっても確実に不完
全燃焼を検知する燃焼安全装置を先に提案している(特
願平4−358213)。この技術は、図10に示すよ
うに、バーナプレートPを筒状ガードGで囲んで火炎の
二次空気の接触を妨げて全一次燃焼を行ない、このとき
の火炎の形成位置を熱電対TCで検出するものである。
この安全装置によれば、二次空気に影響されずに、燃焼
用空気量の変動に対しても室内の酸欠に対しても火炎形
成位置が敏感に変化(リフト)して不完全燃焼を確実に
防止でき、非常に優れたものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この燃
焼安全装置は、風量不足や酸欠により燃焼装置が不完全
燃焼し始めると火炎がバーナプレートPからリフトし始
め、所定の燃焼レベルに達すると筒状ガードGの開口部
に保炎するものであるが、火炎が筒状ガードG開口端に
至るまでの弱い不完全燃焼レベルにおいて、熱電対TC
の出力が不安定となりやすい。以下、この理由ついて、
図11を用いて詳しく説明する。
【0007】図11は、不完全燃焼の進行に伴う火炎の
状態と熱電対TCの出力とを表したものである。完全燃
焼中においては、同図(ア)に示すように、火炎がバー
ナプレートPに保炎されて熱電対TCの出力は安定して
いる。そして、風量不足や酸欠が始まると、同図(イ)
に示すように、まずバーナプレートPの中央部の火炎が
リフトし始める。これは、図5に示すように、バーナプ
レートPの炎口Hの配列が全面において均等に配置され
ているため、バーナプレートPより噴出する混合気は、
図2(イ)に示すように筒状ガード開口部28へ向かお
うとするため、それによって生ずる燃焼気の圧力分布が
中央部において高くなっているからである。この状態で
は熱電対TCが外炎に加熱されているため出力は安定し
ているが、もう少し不完全燃焼が進むと、図11(ウ)
に示すように、バーナプレートP外周部の一部の火炎が
中央の火炎とつながってリフトする。このとき、バーナ
プレートPに保炎されている炎とリフトしている炎とが
入り乱れ、しかも、火炎が移動して熱電対TCを外炎で
加熱したり内炎で加熱したりする。従って、熱電対TC
の出力は不安定となる。更に進むと、同図(エ)に示す
ように、ほとんどの火炎がリフトしているものの一部の
火炎がバーナプレートP上で保炎している状態となり、
熱電対TCの出力は不安定となるだけでなく、その保炎
位置により大きく異なってしまう。例えば、同図(エ)
に破線で示すように熱電対TC側のバーナプレートPで
保炎されている状態と、実線で示すように熱電対TCの
反対側で保炎されている場合とでは出力がかなり異な
る。
【0008】その後、所定の風量不足(あるいは酸欠)
レベルに達すると、同図(オ)に示すように、火炎がバ
ーナプレートPから完全にリフトして筒状ガードG先端
開口部に保炎され、熱電対TCの出力が低い値に安定す
る。尚、筒状ガードG先端開口部に保炎されると周りか
ら二次空気を取り入れてブンゼン燃焼に切り替わり火炎
は安定する。
【0009】従って、最終的には不完全燃焼を検出でき
るものの、その検出途中において熱電対TCの出力が不
安定となりやすく、この出力を用いて燃焼シーケンスを
組むにはやや問題が残っていた。本発明の燃焼安全装置
は上記課題を解決し、熱電対の出力を安定させて高精度
に不完全燃焼を検出することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第一の燃焼安全装置は、燃焼用空気を強制
的に取り込んで燃焼するメインバーナに隣接して、該メ
インバーナの燃焼用空気供給路中に配設される安全装置
であって、複数の炎口を形成したバーナプレートを有す
る予混合バーナと、上記バーナプレートを囲んで、上記
バーナプレートに形成される火炎と上記予混合バーナの
周囲の燃焼用空気との接触を妨げて上記バーナプレート
上で全一次燃焼させると共に、燃焼用空気の供給量不足
により上記バーナプレートに形成される火炎がリフトし
たとき先端開口部でブンゼン燃焼に切り換えて保炎する
筒状ガードと、上記筒状ガード内に形成される火炎の位
置に応じた検知信号を出力する熱電対とを備えると共
に、上記バーナプレートは、その表面に保炎部が設けら
れたことを要旨とする。
【0011】また、本発明の第二の燃焼安全装置は、上
記第一の燃焼安全装置において、上記保炎部が、上記バ
ーナプレートの中央部の炎口を塞ぐことにより設けられ
たことを要旨とする。
【0012】また、本発明の第三の燃焼安全装置は、上
記第一の燃焼安全装置において、上記保炎部が、上記バ
ーナプレートの中央部表面に設けられた突起であること
を要旨とする。
【0013】
【作用】上記構成を有する本発明の燃焼安全装置は、バ
ーナプレート上に形成される火炎が筒状ガードにより二
次空気との接触を妨げられて全一次燃焼が行われ、この
火炎の形成位置に応じた検知信号を熱電対が出力する。
この火炎の形成位置は、燃焼速度と混合気(燃料ガス+
燃焼用空気)の噴出速度とのバランスで決まる。正常時
には、バーナプレート上に火炎が形成されるが、給排気
系の不良により燃焼用空気量が減少したときには予混合
バーナの空気比が低下し燃焼速度が遅くなる。この場
合、全一次燃焼であることから、一部の火炎が敏感にリ
フトし始める。バーナプレートには、その表面に保炎部
が設けられているため、この保炎部が設けられた部位で
は火炎がリフトしにくいが、それ以外の燃焼速度の遅い
ところの火炎は、保炎部周辺の火炎よりも早くリフトす
る。従って、火炎がリフトする領域と保炎される領域と
が、はっきり区分けされるため、火炎がリフトしたり保
炎されたりするといったバタつきが防止される。そし
て、一部の火炎だけがリフトする弱い風量不足のときで
あっても、熱電対は、リフトする領域の火炎に加熱され
たりリフトしない領域の火炎に加熱されたりすることが
なくなる。従って、このような場合でも熱電対の出力は
安定する。そして、風量不足がさらに進んだ場合では、
バーナプレートに保炎されていた火炎もリフトして筒状
ガードの先端開口部で保炎され、火炎は安定する。この
結果、本発明の燃焼安全装置は、風量不足の状態を常に
精度良く検出することができる。
【0014】また、室内が酸欠状態である場合には、予
混合バーナの空気比は一定であっても燃焼に寄与する酸
素量が実質的に低下していることから、燃焼速度が低下
して同様に火炎が変化し、安定した熱電対の出力変化が
得られる。これらの結果、高精度に不完全燃焼を検出す
ることができる。
【0015】また、本発明の第二の燃焼安全装置では、
バーナプレートの中央部の炎口を塞いでいる。そのた
め、バーナプレートより噴出した混合気が燃焼気となる
途中において、中央部周辺の圧力が減少して、その近辺
の燃焼気のみが逆流し渦をまくので、高温燃焼気と燃料
ガスと燃焼用空気とが、かき混ぜられて燃焼速度が速く
なる。火炎は、燃焼気の燃焼速度が遅いところほど敏感
にリフトし、逆に、燃焼速度が速いところほど保炎性が
高いので中央部が保炎部を形成する。従って、火炎がリ
フトし始めてから筒状ガードの先端開口部に保炎される
までのあいだ、リフトする領域の火炎とリフトしない領
域との火炎が、その中央部を基点にはっきり区分けさ
れ、火炎がバーナプレート上でバタついて不安定となる
ことが防止される。そのため、熱電対は安定した出力変
化が得られるため、高い精度で不完全燃焼を検出するこ
とができる。
【0016】さらに、本発明の第三の燃焼安全装置で
は、バーナプレートの中央部表面に突起を設けている。
そのため、バーナプレートより噴出した混合気が燃焼気
となる途中において、突起周辺の圧力が減少して、その
近辺の燃焼気のみが突起に沿って循環するので、高温燃
焼気と燃料ガスと燃焼用空気とが、かき混ぜられて燃焼
速度が速くなる。従って、上記と同様理由により突起が
保炎部を形成する。従って、火炎がリフトし始めてから
筒状ガードの先端開口部に保炎されるまでのあいだ、リ
フトする領域の火炎とリフトしない領域との火炎が、そ
の突起を基点にはっきり区分けされ、火炎がバーナプレ
ート上でバタついて不安定となることが防止される。そ
の結果、熱電対は安定した出力変化が得られるため、高
い精度で不完全燃焼を検出することができる。
【0017】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明確
にするために、以下本発明の燃焼安全装置の好適な実施
例について説明する。図1は、一実施例としての燃焼安
全装置の概略構成を表す。燃焼安全装置1は、後述する
強制排気式(FE式)ガス給湯器の燃焼室内でメインバ
ーナに隣り合って設けられるもので、燃料ガスと燃焼用
空気とが吸入混合されるエルボ状の混合管2と、混合管
で混合された混合気が噴出する複数の炎口4を形成した
バーナプレート5(本実施例では、セラミックプレート
を用いる)とで予混合バーナ6を形成する。また、バー
ナプレート5の周囲を囲んでプレート5上に形成される
火炎の二次空気の接触を妨げる円筒形の筒状ガード7が
装着される。ここで、本実施例のバーナプレート5は、
例えば図6に示すように中央部の炎口を一部分だけ塞い
で保炎部3を形成している。
【0018】混合管2の開口部9には、ガスノズル20
を臨ませて燃料ガスの噴出により、同時に燃焼用空気も
吸入されるようにしている。そして、混合管2での空気
比を正常時には0.9となるように開度が設定されてい
る。この混合比0.9は燃焼速度が最大となる設定であ
る。つまり、混合比がこの値から外れてくると燃焼速度
が遅くなるようになっている。
【0019】筒状ガード7には、横方向から熱電対10
の先端である感熱部10aが挿入される。この熱電対1
0は、正常時に火炎の外炎に加熱されるようにバーナプ
レート5表面から所定距離あけて設けられるが、熱電対
10の感熱部10a以外は筒状ガード7の外に位置し、
筒状ガード7の周りを上方向に流れる二次空気が直接当
って熱電対10を冷却するため、耐久性が良好となり、
しかも大きな起電力が得られる。尚、この熱電対10
は、給湯器の燃焼コントローラ(図示略)に接続され、
熱電対10の起電力に応じてメインバーナのガス流路に
設けた電磁弁を開閉制御するように構成されている。つ
まり、熱電対10の起電力が所定レベル以下になったと
きにガス流路を閉じるように動作する。尚、熱電対10
の起電力でマグネット安全弁を吸着保持してガス流路を
開状態に維持する構成であってもよい。
【0020】混合管2内で混合調圧された混合気は、バ
ーナプレート5の各炎口4から噴出し、給湯器のメイン
バーナ(図8に示す)から火移りしてバーナプレート5
表面上で火炎を形成する。この場合、火炎の周りを囲む
筒状ガード7によって二次空気の供給が遮られ、全一次
燃焼が行われる。
【0021】さて、図示しない熱交換器のフィン閉塞
や、燃焼室に燃焼用空気を送り込むファン能力低下によ
り燃焼用空気の風量が減少すると、図3(ア)に示す状
態から同図(イ)に示すようにバーナプレート5の外周
部の火炎が少しリフトし始める。 これは、バーナプレ
ート5(図6参照)の中央部に炎口がないため、図2
(ア)に示すように、その周辺の燃焼気の渦流の発生を
促進して中央部を保炎するとともに、それ以外の領域の
火炎のリフト変化を容易に生じさせ、しかもその状態で
火炎を安定させるからである。即ち、バーナプレート5
の炎口4より噴出した混合気が燃焼気となる途中におい
て、中央部の保炎部3の働きによりその周辺の圧力が減
少して、保炎部3近辺の燃焼気のみが逆流し渦を巻くも
のである。この状態においては、まだ熱電対10は外炎
に加熱されているため出力は安定した高い値をとる。一
方、前述したように、従来のバーナプレートPの炎口H
の配列は全面に均等に配置されている(図5参照)の
で、スムーズに燃焼気が流れ、渦流の発生はない。(図
2(イ)参照)
【0022】風量低下がもう少し進むと、図3(ウ)に
示すようにバーナプレート5の外周部の火炎が大きくリ
フトして、熱電対10(感熱部10a)がその炎の中に
収まる。この場合、火炎の全体の状態は、上記したよう
に燃焼気の渦流によりバーナプレート5の中央部がその
表面に保炎されたままで、外周部のリフト領域と中央部
の保炎領域とははっきり区分けされている。従って、熱
電対10はリフト領域内に維持され、周りの火炎はバタ
つきが無く安定していることから、熱電対10の出力も
安定している。
【0023】こうして、所定のレベルの風量不足になっ
たとたん、図3(エ)に示すように、火炎がバーナプレ
ート5から急激に筒状ガード開口部8にリフトして保炎
する。こうなると、周りから二次空気が供給されてブン
ゼン燃焼に切り替わる。ブンゼン燃焼時には、拡散燃焼
であることや、風量の低下により火炎を上方に持ち上げ
る力が減ることから、風量の変化に対してほとんどリフ
トしなくなり、火炎は非常に安定する。従って、熱電対
10の出力も一段低いレベルで非常に安定することとな
る。
【0024】図4は、給湯器に燃焼安全装置を組み込ん
だときの、メインバーナの空気比λに対する熱電対10
の起電力および一酸化炭素濃度を表す。上述したよう
に、空気比λが減少すると熱電対10の起電力は急減
し、一酸化炭素濃度が高くなる前に設定値以下になりガ
ス流路を閉じることができる。しかも、バーナプレート
5の中央部の保炎能力が高くなっていることから、点A
から点Bにかけての火炎のリフト途中において熱電対1
0の出力変化が先願のものに比べて安定し、不完全燃焼
判定レベル(しきい値)の設定を任意にとることができ
る。また、火炎がリフトしてからは、筒状ガード開口部
8に保炎されやすくリフト途中期間(点Aから点B)が
短くなるので、空気比λに対する熱電対10の出力特性
が急勾配となり風量不足の状態を的確に捉えることがで
きる。
【0025】一方、室内の酸素濃度が低下した場合に
は、風量(空気比λ)が同じであっても燃焼に寄与する
酸素量が減少するために、燃焼速度が遅くなる。この結
果、上述したように火炎が敏感にリフトする。即ち、一
酸化炭素濃度が上昇する前に熱電対10の起電力が十分
に低下して、安全レベルで確実にガス流路を閉じること
ができる。尚、酸欠の場合は筒状ガード開口部8で保炎
された後は早めに失火する。
【0026】次に、燃焼安全装置の他の実施例について
説明する。第2実施例は、これも従来技術とはバーナプ
レートに違いがあり、図7に示すように、そのバーナプ
レート70の中央部に突起75を設けたものである。他
の構成は、第1実施例と同様である。この燃焼安全装置
は、バーナプレート70より噴出した混合気が燃焼気と
なる途中において、突起75周辺の圧力が減少して、そ
の近辺の燃焼気のみが突起75に沿って逆流するので、
高温燃焼気と燃料ガスと燃焼用空気とが、かき混ぜられ
て燃焼速度が速くなる。火炎は、燃焼気の燃焼速度が遅
いところほど敏感にリフトし、逆に、燃焼速度が速いと
ころほど保炎性が高いので突起75が保炎部を形成す
る。従って、火炎がリフトし始めてから筒状ガードの先
端開口部に保炎されるまでのあいだ、リフトする領域の
火炎とリフトしない領域との火炎が、その突起を基点に
はっきり区分けされ、火炎がバーナプレート上でバタつ
いて不安定となることが防止される。その結果、熱電対
は安定した出力変化が得られるため、高い精度で不完全
燃焼を検出することができる。
【0027】次に、燃焼安全装置1をガス給湯器内に組
み込んだ構成の一例を示す。図8は、FE式ガス給湯器
の燃焼室30内を上方から視た概略構成図である。燃焼
室30内には、偏平な複数のメインバーナ31が並設さ
れ、それらのスロート32先端に一次空気量調整用のダ
ンパ33が設けられ、ノズル台34に設けられた各ガス
ノズル35から燃料ガスが供給される。このノズル台3
4へのガス流路には能力(燃焼量)を調整するための比
例制御弁やガス流路を開閉する電磁弁(以上図示略)が
設けられる。また、燃焼室30の下部にはシロッコファ
ン(図示略)が設けられ、燃焼用空気を燃焼室30に供
給しメインバーナ31でブンゼン燃焼を行い、この燃焼
熱で熱交換器(図示略)を加熱して出湯するよう構成さ
れている。
【0028】燃焼安全装置1は、このメインバーナ31
に並設され、共通のノズル台34に設けたガスノズル3
6から燃料ガスが供給される。従って、別個にガス流路
を設けることなく簡易な構造となっている。また、能力
が大の場合と小の場合とでは、メインバーナ31の空気
比の設定が異なるが、燃焼安全装置1においてもそれに
応じて空気比が変更され、実際のメインバーナ31の燃
焼状態にそくした不完全燃焼検出を実施することができ
る。
【0029】以上説明した実施例においては、熱電対1
0の起電力が所定値以下に減少したときにガス流路を閉
じるものであったが、さらに、ガス流路を閉じる前にフ
ァンの回転数を調整するようにしてもよい。つまり、排
気ダクト(図示略)からの逆風やフィン閉塞等により空
気比が低下したときには、ファンの回転数を増大させれ
ば燃焼器を停止させることなく使用できるケースがあ
る。そこで、熱電対10の起電力が予め設定したレベル
にまで低下したときに、ファンの回転数を増大すると共
に所定の回転数に達しても起電力の回復が得られないと
き、つまり空気比が増大しないときにガス流路を閉じて
器具を停止させるのである。また、ファンの回転数を増
大させてから所定期間経過しても起電力が回復しない場
合にガス流路を閉じるようにしてもよい。
【0030】また、熱電対10の起電力が常に一定値に
なるようにファン回転数を制御してもよい。つまり熱電
対10の起電力をフィードバック制御因子としてファン
の回転数を制御するのである。この場合、ファンの回転
数が所定範囲内に収まらない場合にはガス流路を閉じて
不完全燃焼を防止する。こうした熱電対10の起電力に
基ずく制御は、燃焼安全装置1が風量不足や酸欠状態を
非常に精度よく検出するがゆえに可能であり、従来のよ
うなブンゼン燃焼のリフト検出では精度の良い制御を望
んでも無理である。尚、燃焼開始時においては熱電対1
0の起電力が安定するまで制御動作を行わないようにす
る。
【0031】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものでなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々なる態様
で実施し得ることは勿論である。例えば、給湯器に限ら
ずファンヒータ等の燃焼器にも適用できる。また、酸欠
が心配されない外置きタイプの器具においても、風量低
下を検知するセンサとして用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の燃焼安全
装置によれば、筒状ガードでバーナプレートを囲むこと
により、燃焼用空気の供給量(風量)が正常であればバ
ーナプレート上で全一次燃焼させ、空気供給量不足時に
は火炎をリフトさせて先端開口部でブンゼン燃焼に切り
換えて保炎するため、空気供給量不足に対して火炎位置
を敏感に且つ大きく変化させることができ、空気供給量
不足か否かを明確に区別できる。しかも、バーナプレー
ト表面に保炎部を設けたため、一部の火炎がリフトする
弱い空気供給量不足の時においては、火炎がリフトする
領域とリフトしない領域とに区分けされ、火炎がリフト
したり保炎されたりするといったバタつきが小さくな
り、熱電対の出力は非常に安定する。この結果、空気供
給量不足の検知を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての燃焼安全装置の概略構成図で
ある。
【図2】燃焼安全装置の燃焼気の流れを示す説明図であ
る。
【図3】風量低下時における火炎の状態及び熱電対の出
力を表す説明図である。
【図4】空気比の変動に対する熱電対の起電力、CO濃
度特性を表すグラフである。
【図5】従来のバーナプレートの形状図(平面図及び断
面図)である。
【図6】第1実施例のバーナプレートの形状図(平面図
及び断面図)である。
【図7】第2実施例のバーナプレートの形状図(平面図
及び断面図)である。
【図8】ガス給湯器に燃焼安全装置を組み込んだ状態の
燃焼室を表す説明図である。
【図9】従来の燃焼安全装置の概略構成図である。
【図10】先に提案した燃焼安全装置の概略構成図であ
る。
【図11】先に提案した燃焼安全装置の風量低下時にお
ける火炎の状態及び熱電対の出力を表す説明図である。
【符号の説明】
1 燃焼安全装置 4,H 炎口 5,P,70 バーナプレート 6 予混合バーナ 7 筒状ガード 10 熱電対 10a 感熱部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気を強制的に取り込んで燃焼す
    メインバーナに隣接して、該メインバーナの燃焼用空
    気供給路中に配設される安全装置であって、 複数の炎口を形成したバーナプレートを有する予混合バ
    ーナと、上記 バーナプレートを囲んで、上記バーナプレートに形
    成される火炎と上記予混合バーナの周囲の燃焼用空気と
    の接触を妨げて上記バーナプレート上で全一次燃焼させ
    ると共に、燃焼用空気の供給量不足により上記バーナプ
    レートに形成される火炎がリフトしたとき先端開口部で
    ブンゼン燃焼に切り換えて保炎する筒状ガードと、上記筒状ガード内に形成される 火炎の位置に応じた検知
    信号を出力する熱電対とを備えると共に、 上記バーナプレートは、その表面に保炎部が設けられた
    ことを特徴とする燃焼安全装置。
  2. 【請求項2】 上記保炎部は、上記バーナプレートの中
    央部の炎口を塞ぐことにより設けられたことを特徴とす
    る請求項1記載の燃焼安全装置。
  3. 【請求項3】 上記保炎部は、上記バーナプレートの中
    央部表面に設けられた突起であることを特徴とする請求
    項1記載の燃焼安全装置。
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