JP3116943U - ペット用バリカン刃 - Google Patents

Abstract

【課題】犬や猫等の体毛を散髪するのに適したペット用のバリカン刃の構造を得る。
【解決手段】上刃２０と下刃１０を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃１において、前記下刃１０の両端に切欠部１２を設けることで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位３０を形成することで、切断された体毛等が下刃１０と上刃２０との間に入り込んだ場合においても、下刃に対して上刃が左右往復運動することで、両端に形成された空隙部位３０から落下し、上刃と下刃との間に残るようなことがなく、切れ味の低下を防止する。
【選択図】 図１

Description

本考案は、手動若しくは電動バリカンに使用するバリカン刃に関し、特に犬や猫等のペットの散髪に利用する際に好適なペット用バリカン刃に関する。

バリカンに使用されるバリカン刃は、下刃（固定刃）と、下刃に対して摺接し左右に往復運動可能に結合された上刃（動刃）とから構成されている。前記上刃の往復運動は、手動又は電動によって行なわれるが、上刃と下刃との間に位置した髪が上刃と下刃に挟まれて切断されることで散髪が行われる。

上記バリカン刃の場合、往復運動するに際して、下刃に対して上刃が左右に飛び出すと肌に傷を付け易く危険であるため、下刃より上刃の幅が狭い構造を採用している。切断対象が人間の髪である場合には、髪の毛がある程度の太さを有しているので、切断された髪が下刃と上刃との間に入り込むようなことはない。

しかしながら、犬や猫の体毛を散髪するような場合、皮膚の周囲に存在する産毛のような細かい毛も同時に切断するようなことが生じ、この体毛や体に付着していたゴミ等が落下せずに下刃上に残ることにより上刃との間に入り込み、上刃の揺動で上下刃の隙間中央部分に次第に堆積され、その量が多くなると下刃に対して上刃が浮き上がり切れ味の低下を発生させるという問題点があった。
そのため、従来のバリカン刃の構造であると、ペット用の散髪に適していなかった。

本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、犬や猫等の体毛を散髪するのに適したペット用のバリカン刃の構造を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため請求項１のペット用バリカン刃は、上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、 前記下刃の両端に切欠部を設けることで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴としている。

請求項２は、上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、前記上刃の幅を下刃の幅より広く形成することで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴としている。

請求項３は、上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、前記下刃の幅より幅広のカバーを前記上刃に装着することで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴としている。

本考案によれば、上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成しているので、切断された体毛等が下刃と上刃との間に入り込んだ場合においても、下刃に対して上刃が左右往復運動することで、両端に形成された空隙部位から落下し、上刃と下刃との間に残るようなことがない。
したがって、体毛が上下刃に挟まれることによる切れ味の低下を防止でき、長期間に亘り安定した切れ味を確保することができる。

次に、本考案の実施の形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
本考案は、バリカン本体に装着されて犬等のペットの体毛の切断を行なうバリカン刃１であり、図１及び図２に示すように、下刃１０に対して上刃２０が摺接するように配置され、下刃１０に対して上刃２０が左右往復運動可能に結合された状態でバリカン本体（図示せず）の先端に装着される。
上刃２０の左右往復運動は、バリカン本体の操作柄（図示せず）の動作に連動する機械的な手段や直接動作させる電気的な手段により行なわれる。

上刃２０は下刃１０に対して左右に往復運動可能に配置されているが、上刃２０が下刃１０の両端側より左右方向に飛び出すと肌を傷付ける可能性があるため、上刃２０の移動端において下刃端から突出しないように、上刃幅を下刃幅より狭く形成している。

下刃１０は、その一辺側に複数の凹凸が連続する下刃部１１が形成され、上刃２０は配置される中央部の両側においては、略方形状の切欠部１２がそれぞれ形成されている。上刃２０は一辺側に凹凸高さが下刃部１１より低い凹凸が連続する上刃部２１が形成され、下刃１０に形成されたレール部１３にその端部が載置されることで、下刃部１１上で上刃部２１が左右に往復動作可能に構成されている。
上記構成により、図２（ｃ）に示すように、上刃２０と下刃１０とが結合状態となる両端における上刃２０と下刃１０との間に、空隙部位３０が形成されるようになっている。

上記構造のバリカン刃１を使用して犬や猫の体毛をカットする場合、体毛を散髪するに際して皮膚の周囲に存在する産毛のような細かい毛が同時に切断された場合、これらの毛や付着していた細かなゴミが落下せずに下刃１０上に残って上刃２０との間に入り込むと、上刃２０の左右方向の揺動により移動し、下刃１０と上刃２０との間に存在する空隙部位３０から落下する。
したがって、切断された細かな体毛等が上下刃の隙間中央部分に次第に堆積されることを防ぎ、バリカン刃１の切れ味の低下を招くことを防止できる。

図３は、バリカン刃１の他の実施形態の一例を示すものである。この例では、下刃１０については通常のものと同じ形状とし、上刃２０について工夫することで上刃２０と下刃１０との間に空隙部位３０を形成するようにしている。
すなわち、上刃２０の上刃部２１を除く部分について、横幅を下刃１０より広く形成している。そして、上刃２０両端が下刃１０の両端より外側に位置するように下刃１０と上刃２０とを連結することで、上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に、空隙部位３０を形成している（図３（ｃ）参照）。

図４は、バリカン刃１の他の実施形態の一例を示すものである。この例では、下刃１０については通常のものと同じ形状とし、上刃２０について工夫することで上刃２０と下刃１０との間に空隙部位３０を形成するようにしている。
すなわち、上刃２０に対して、上刃部２１を除く部分を左右方向で被覆し全幅より広い幅を有するカバー２５を装着固定している。このカバー２５はプラスチック樹脂で構成され、上刃２０の上面にその底部が密着し、上刃２０の底面と同一平面上に位置する底面を有する端片２６を両側位置に形成して構成されている。そして、カバー両端の端片２６が下刃１０の両端より外側に位置するように下刃１０と上刃２０とを連結することで、上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に、空隙部位３０を形成している（図４（ｃ）参照）。

図３及び図４のバリカン刃の構造によれば、ペットの散髪に際して、細かい体毛等が下刃１０上に残って上刃２０との間に入り込むと、上刃２０の左右方向の揺動により移動し、下刃１０と上刃２０との間に存在する空隙部位３０から落下する。
したがって、切断された細かな体毛等が上下刃の隙間中央部分に次第に堆積されることを防ぎ、バリカン刃の切れ味の低下を招くことを防止できる。

本考案の実施の形態の一例のバリカン刃の構成部品の結合状態を示す斜視説明図である。 図１のバリカン刃を示すもので、（ａ）はバリカン刃を構成する下刃の平面説明図、（ｂ）はバリカン刃の平面説明図、（ｃ）はバリカン刃の裏面説明図である。 本考案の実施の形態の他例を示すもので、（ａ）はバリカン刃を構成する下刃の平面説明図、（ｂ）はバリカン刃の平面説明図、（ｃ）はバリカン刃の裏面説明図である。 本考案の実施の形態の他例におけるバリカン刃を構成する上刃を示すもので、（ａ）は上刃の平面説明図、（ｂ）は上刃の側面説明図、（ｃ）は上刃の裏面説明図である。

符号の説明

１ バリカン刃
１０ 下刃
１１ 下刃部
１２ 切欠部
２０ 上刃
２１ 上刃部
２５ カバー
２６ 端片
３０ 空隙部位

Claims (3)

1. 上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、
   前記下刃の両端に切欠部を設けることで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴とするペット用バリカン刃。
2. 上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、
   前記上刃の幅を下刃の幅より広く形成することで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴とするペット用バリカン刃。
3. 上刃と下刃を摺接し、前記下刃に対して上刃が左右往復運動可能に結合されたバリカン刃において、
   前記下刃の幅より幅広のカバーを前記上刃に装着することで、前記上刃と下刃とが結合状態となる両端における上刃と下刃との間に空隙部位を形成して成ることを特徴とするペット用バリカン刃。
   
   

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