JP3115168U - 制圧具 - Google Patents

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義夫 高野
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三基物産株式会社
田辺プレス株式会社
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Abstract


【課題】 適宜な長さの棒状本体部1の先端に半円状の棒体の取り抑え部2を左右横方向に突出させて設けた刺股形状の制圧具において、軽量で且つ緊急時にも間違いなく正確に握持して使い易い刺股タイプの制圧具を提供する。
【解決手段】 棒状本体部1を、マグネシウム合金製とし、その断面を縦方向が長く横方向が短い楕円断面形状として、縦長状態で自然に握持するので、緊急時において無意識に正確な器具の握持がなされる。また棒状本体部1の延長位置となる取り抑え部2の内周側に、突起部31にゴム製キャップ32を被覆した打突用突起部3を設け、器具による制圧に際して、打突用突起部3で打突することで、被制圧者の抵抗力を弱め、また被制圧者が器具から逃れようとして身体を捻った場合に、被制圧者の衣服がゴム製キャップに絡んで、被制圧者が器具による制圧から逃れるのを阻止する。
【選択図】 図3

Description

本考案は、不審者や犯罪者の身体を制圧するための刺股形状の制圧具に関するものである。
不審者や犯罪者の身体を制圧(取り抑え)するための器具として、使用者が握持する棒状本体部の先端に半円状に曲げてなる棒状の取り抑え部を設けた刺股形状の制圧具が提案され、現に使用されている。
例えば特許文献1(特開2003−156299号公報)及び特許文献2(特開2004−11948号公報)には、中空金属管(特許文献1はステンレスパイプが例示されている。市販品としてアルミパイプのものが存在する)で、棒状本体と取り抑え部を形成している。
また前記の特許文献1,2の制圧具は、棒状本体部の基端に取手部を横方向に突設して、制圧時の持ち手として使用するようになっており、特許文献1には、先部に先鋭な突起部を設けて被制圧者による器具の把持を防止することが、特許文献2には、器具全体の表面に滑り止め処理を行っている器具が開示されている。
特開2003−156299号公報。 特開2004−11948号公報。
ところで器具を使用するためには、取り抑え部を水平状態となるように握持する必要があるが、従前の制圧具の把持箇所となる棒状本体部は、円形断面の金属パイプであり、直ぐに正確な握持ができず、取り抑え部の位置を視認しながら正確な器具保持を行うものである。しかしこのような器具の使用が必要な場合は、緊急状態であり且つ精神的プレッシャーを受ける状態であるので、慌ててしまうと、正確な器具使用が出来なくなってしまう。
また棒状本体部が円形断面のパイプであると、握持箇所に滑り止めを施したとしても、被制圧者の身体の捻れや、取り抑え部の一端を跳ね上げるだけで容易に器具が回転し、器具の強い握持が解除されてしまう虞がある。
前記の特許文献1,2には、棒状本体部の基端に取手部を設け、使用者が横に張り出した取手部を握持することで、棒状本体部の捻れに関する問題を解決しているが、握持箇所が特定していると緊急時対応が難いし、また先部が重くなって器具操作性に問題が生ずる。
そこで本考案は、緊急時の使用操作がスムーズにでき、また棒状本体に加わる捻れ力に対しても充分に対応できる新規な制圧具を提案したものである。
本考案に係る制圧具(請求項1)は、適宜な長さの棒状本体部の先端に半円状の棒体の取り抑え部を左右横方向に突出させて設けた刺股形状の制圧具において、棒状本体部を、金属製パイプで、且つ縦方向が長く横方向が短い楕円断面形状としてなることを特徴とするものである。
而して使用に際して棒状本体部を縦長状態で自然に握持するので、緊急時において、無意識に正確な器具の握持がなされる。
また本考案に係る制圧具(請求項2,3)は、棒状本体部の延長位置となる取り抑え部の内周側に、打突用突起部を設けてなり、また前記打突用突起部が、突起部にゴム製キャップを被覆した構造としたものである。
従って、上記器具で被制圧者を制圧しようとした際に、打突用突起部で打突することで被制圧者の抵抗力を弱めることができ、また被制圧者が器具から逃れようとして身体を捻った場合に、被制圧者の衣服がゴム製キャップに絡んで、被制圧者が器具による制圧から逃れるのを阻止する。
また本考案に係る制圧具(請求項4)は、棒状本体部の先部を除く範囲に、滑り止め塗装を施してなるもので、被制圧者が握持出来る範囲では滑り易い状態とし、使用者が握持する範囲には滑り止めを施すことで、被制圧者の確保を容易にする。
また本考案に係る制圧具(請求項5)は、棒状本体部の基端内に、適宜長さの捕縛用紐を取り出し可能に収納してなるもので、被制圧者の器具による制圧時に、直ぐ捕縛も可能としたものである。
また本考案に係る制圧具(請求項6)は、棒状本体部及び取り抑え部をマグネシウム合金で形成してなるもので、ステンレスパイプやアルミパイプを採用し他の従前器具に比較して格段に軽量となって、操作しやすくなるものである。
本発明の構成は上記の通りであり、棒状本体部を楕円断面形状としてなることで(請求項1)、緊急時の正確な器具の握持を実現し、同時に捻れ方向に対する強い抵抗力での握持を可能としたものである。
また特に打突用突起部を設けること(請求項2,3)や、所定範囲に滑り止め塗装を施すこと(請求項4)、並びに捕縛用紐を設けること(請求項5)等で制圧効果が高められ、器具をマグネシウム合金で形成すること(請求項6)で、器具操作性を高めたものである。
次に本考案の実施の形態について説明する。実施形態に示した制圧具は、基本的な構成は従前の制圧具と同様に、棒状本体部1と、棒状本体部1の先端左右に突出させて設けた半円状の取り抑え部2とで構成される。
前記の棒状本体部1及び取り抑え部2は、マグネシウム合金で形成した縦長の楕円パイプで形成したもので、楕円パイプは、数学的に定義される楕円ではなく、上下面が弧状面で、縦幅が横幅より長ければ良いものであり、また取り抑え部2は楕円パイプに限定されるものではなく、円形断面のパイプであっても良い。
棒状本体部1は、全長が180〜200cm程度の長さで、楕円断面の大きさは、縦幅32mm前後で横幅が22mm程度が好ましい。またその表面の内、先部から全長の20〜30%を除く範囲に、滑り止め塗装11を施してなる。
また棒状本体部1の延長位置となる取り抑え部2の内周側に、打突用突起部3を設けたもので、この打突用突起部3は、棒状本体部1の延長としたり、或いは取り抑え部2の内周面に独自(棒状本体部の延長位置より僅かに外れても良いし、複数設けても良い)に溶接して形成した突起部31と、突起部31を被覆するゴム製キャップ32とで構成したものである。
更に棒状本体部1の基端においては、内部に適宜長さの捕縛用紐4を取り出し可能に収納すると共に、捕縛用紐4が簡単に抜け出ないようにキャップ5を装着してなるものである。
而して前記制圧具は、マグネシウム合金を採用したことによって、必要とする大きさ及び強度を備えた器具全体で500〜600g程度の軽量化が実現し、従前の制圧具と同様に使用できると共に、特に棒状本体部1を楕円断面としたので、無意識的に縦長部分が上下方向となるように握持するので、緊急時の精神的プレッシャーが加わった状態でも自然に器具を正しく握持し、使用に供されるものである。
また使用時に、被制圧者に対して身体を抑え込むように取り抑え部を押し付ける際に、打突用突起部3で打突を加えることができ、被制圧者をひるませることが出来ると同時に、取り抑え部2による取り押さえ時に、被制圧者が器具から逃れようとして身体を捻った場合に、被制圧者の衣服がゴム製キャップ32に絡んで、被制圧者の動きを制止できる。
更に特定範囲に滑り止め処理を施しているので、器具握持に際して手が滑ることなく、器具の使用を確実なものとする。
また捕縛が必要な場合には、キャップ5を外し、捕縛用紐4を取り出し、被制圧者の捕縛を行うことができる。
本考案の実施形態全体図。 同棒状本体部の断面図。 同打突用突起部の説明図。 同捕縛用紐の収納状態の説明図。
符号の説明
1 棒状本体部
11 滑り止め塗装
2 取り抑え部
3 打突用突起部
31 突起部
32 ゴム製キャップ
4 捕縛用紐
5 キャップ

Claims (6)

  1. 適宜な長さの棒状本体部の先端に半円状の棒体の取り抑え部を左右横方向に突出させて設けた刺股形状の制圧具において、棒状本体部を、金属製パイプで、且つ縦方向が長く横方向が短い楕円断面形状としてなることを特徴とする制圧具。
  2. 棒状本体部の延長位置となる取り抑え部の内周側に、打突用突起部を設けてなる請求項1記載の制圧具。
  3. 打突用突起部が、突起部にゴム製キャップを被覆した構造である請求項2記載の制圧具。
  4. 棒状本体部の先部を除く範囲に、滑り止め塗装を施してなる請求項1乃至3記載の何れかの制圧具。
  5. 棒状本体部の基端内に、適宜長さの捕縛用紐を取り出し可能に収納してなる請求項1乃至4記載の何れかの制圧具。
  6. 棒状本体部及び取り抑え部をマグネシウム合金で形成してなる請求項1乃至5記載の何れかの制圧具。
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