JP3113242B2 - 放物面用合成等間格子構造体 - Google Patents

放物面用合成等間格子構造体

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JP3113242B2 JP11088242A JP8824299A JP3113242B2 JP 3113242 B2 JP3113242 B2 JP 3113242B2 JP 11088242 A JP11088242 A JP 11088242A JP 8824299 A JP8824299 A JP 8824299A JP 3113242 B2 JP3113242 B2 JP 3113242B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に高剛性放物
面構造体に関し、さらに詳しく言えば、一体強化格子を
用いた高剛性放物面構造体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】多くの宇宙船用途は、剛性、軽量、熱安
定要素を必要とする。特に、現代の宇宙船アンテナ用途
は、高精密反射器輪郭（ＲＭＳ ０．２５４−０．０１
２７ｍｍ（０．０１０−０．０００５ｉｎ））、軽量、
低熱変形を要求し、したがって、軽量、熱安定合成材料
を必要とする種々の形状を特徴としている。宇宙船アン
テナの製作のための従来の方法は、接合された表面シー
ト対ハネカム・コア・サンドイッチ構造を採用してい
る。表面シート対ハネカム・コア・サンドイッチ構造
は、代表的には合成表面シートと、アルミニウム・ハネ
カム・コアとを用いている。サンドイッチ構造を採用し
かつ極端な熱変動を受ける宇宙用途は、表面シートとコ
アとの間の熱膨張誤整合による応力を受ける要素を有し
ている。さらに、反射器用宇宙用途は、きわめて重量に
敏感であり、したがって、代表的な重量のあるハネカム
構造に与えられる以上の重量低減が特に望まれている。
【０００３】熱膨張誤整合および重量配慮に加えて、表
面シート対ハネカム・サンドイッチ構造は反射器表面に
垂直に測った一定厚みのコアを有し、また、ハネカム・
コアが放物面の曲率に関してより厚くなるので、裏側の
表面シートが表側の表面シートから明白に異なる。表側
と裏側の表面シート間の形状の相違が異なる仕様で製作
されるべき各表面シートを要求する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第３，９４
０，８９１号に開示されているような様々な設計が、平
らな形状かまたは単一の曲面形状の宇宙用途要素および
構造体についての高剛性、軽量の要請を満たすように用
いられてきたが、放物面アンテナ反射器および類似の二
重湾曲構造体に関する用途には向けられて来なかった。
【０００５】アンテナ反射器および類似の二重湾曲構造
体の構成についての当該技術分野で公知の技術にもとづ
いて、放物面用の合成等間格子構造体が強く望まれてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の１つの考え方
は、ほぼ放物面形状をした第１構造体と、ほぼ放物面形
状をした第２構造体とを有し、第２構造体が三角形等間
格子パターンになっておりかつ第１構造体に隣接して配
置されている一体強化格子を用いた高剛性放物面構造体
を提供することにある。
【０００７】本発明の別の考え方は、ほぼ放物面形状を
した皮膜表面シートと、その皮膜表面シートに取り付け
られかつ三角形等間格子パターンを有する格子とを備え
た一体強化格子を用いた高剛性放物面構造体を提供する
ことにある。
【０００８】選択的に、本発明において開示された放物
面構造体は、第３構造体、皮膜裏面シートを設けられて
もよい。皮膜裏面シートは連続した皮膜裏面シートとし
て成形されてもよく、また、第２格子構造体の三角形等
間格子パターンと一致する三角形等間格子パターンを有
するフランジ付き皮膜裏面シートとしても成形されても
よい。
【０００９】
【発明の実施の形態】前述したように、本発明は一般に
放物面等間格子構造体に関し、特に、従来のアンテナ反
射器の製作における改良に関するものである。現代の宇
宙船アンテナ反射器用途は、高精密反射器輪郭、低熱変
形を要求し、重量の点できわめて重要である。
【００１０】新しい設計概念および新しい材料を取り入
れた新合成製造技術が、軽量化すること、剛性を増大す
ること、より大きい寸法安定性を与えること、将来の使
命を満たすように費用を軽減することを要求される。等
間格子構造にもとづく反射器は、従来のハネカム・サン
ドイッチ設計にくらべて、より大きい剛性と安定性に加
えて、重量低減のための潜在力を提供し、したがって、
非常に好ましい。
【００１１】以下の好適実施例は、ほぼ放物面形状をし
た皮膜表面シート２０と、等間格子構造体を成形する複
数の直立一体リブ２２と、選択的なフランジ付き皮膜裏
面シート２４とからなる放物面等間格子反射器４０を図
１に示している。しかし、本発明の原理は、高い剛性対
重量比および低減された製造費を要求する多くの形式の
放物面構造体にも適用できることは、当業者によって理
解されるであろう。
【００１２】図示のために、放物面等間格子反射器４０
が記載され、また、図１から図９までにさらに示され、
まず皮膜表面シート２０が図２に示されている。ほぼ放
物面形状をしている皮膜表面シート２０は、放物面反射
器の表側表面を構成し、強化等間格子構造体を一体化す
る構造体を与える。図３に示すように、複数のリブ２２
は相互に連結され、等間格子構造体を成形するように皮
膜表面シート２０に結合され、さらに格子２８として参
照される。格子２８は、図４に詳細に示すように、約６
０度の三角形２６のパターンをもつ一体剛性ワッフルで
ある。
【００１３】格子２８は、一連の相互連結三角形２６に
よって皮膜表面シート２０に強度を与える。格子構造体
２８の個々の三角形部材２６は、曲げ特性に対する慣性
モーメント（すなわち、ねじれ／曲げに対する抵抗）を
有し、また、格子２８の剛性は個々の三角形部材２６の
ねじれに対する総合した抵抗となる。したがって、個々
の三角形部材２６の曲げに対する高抵抗は、全体の格子
構造体２８の曲げに対する高抵抗を与える。
【００１４】前述したように、格子２８は複数の相互連
結リブ２２からつくられる。各リブ２２は、図５に示す
ように、平らなラミネートから切り出され、溝を付けら
れ、等間格子構造体を構成するように相互に連結され
る。図３、６に示すように、キーとなる特徴は、各リブ
２２が皮膜表面シート２０の焦点軸３２に平行に向けら
れた面から切断される。この場合、リブ２２の面は等間
格子パターン状の皮膜表面シート放物面の渦巻に接する
面３４に交差する。解析幾何を用いて、放物面と焦点軸
に平行な任意の面との交差が放物面と同じ焦点長さを有
する放物線になるであろうことは示されうる。このよう
にして、すべてのリブ２２は同じ曲率となり、また、各
個々のリブは放物曲面の類似の部分から切り取られる。
その利点は、リブ２２が１つに止められたラミネートか
ら一度に切り出され、長さをそろえられ、溝を付けら
れ、その結果、著しい生産性向上を図ることができると
いうことである。
【００１５】軽量放物面構造体をさらに維持しかつ好適
実施例の目的のために、皮膜表面シート２０および格子
２８は、軽量黒鉛合成材料から成形される。リブ構造
は、一定深さのリブに限定されるものではない。反射器
の中心から縁まで深さにテーパが付いたリブは、皮膜表
面シート２０の長さよりも異なる放物面焦点長さをもつ
第２モールド上に皮膜裏面シート２４をつくることによ
って完成されうる。同様に、反射器設計は、一定の深さ
またはテーパ付きリブのいずれかを有するオフセット反
射器に用いられうる。
【００１６】放物面反射器４０の裏側の表面は、開放格
子構造につくられてもよく、あるいは、図１、７にそれ
ぞれ示すように、フランジ付きもしくは閉鎖構造につく
られてもよい。放物面反射器４０は、ほぼ放物面状に成
形された裏面シートを用いることによって閉鎖もしくは
フランジ付き構造に構成され、好ましくは黒鉛合成材料
からつくられる。皮膜裏面シートが強化格子に結合さ
れ、その場合、強化格子が皮膜表面シートと皮膜裏面シ
ートとの間にサンドイッチ状に挟まれる。
【００１７】図１に示されるように、フランジ付き皮膜
裏面シート２４は、リブ交点においてスロットにわたっ
て構造上の連続性を与えること、反射器の全体の厚みを
減じながら座屈に抗するリブを強化すること、および、
放物面反射器の全重量に著じるしい影響を及ぼさないで
反射器に追加の構造上の強化を与えることを含めたいく
つかの利点を有している。図８の（ａ）図および
（ｂ），（ｃ）図に示すように、フランジ付き皮膜裏面
シート２４は、それの三角形部分４０を取り除くことに
よって成形される等間格子パターンを有するように構成
される。フランジ付き皮膜裏面シート２４からつくられ
た等間格子パターンは図９に示すように、格子２８から
成形された三角形等間格子パターンに一致する。
【００１８】閉鎖皮膜裏面シート３６は図７に示され、
中実の裏面シートとして成形される。閉鎖またはフラン
ジ付き皮膜裏面シートの構成は、反射器の皮膜表面シー
トを成形するシェルと一致してつくられた第２のシェル
を用いて達成され、そして、皮膜表面シートと同じモー
ルド上につくられる。皮膜表面シートの焦点軸に平行な
リブの向きのために、皮膜表面シートおよび皮膜裏面シ
ートが両方ともほぼ同じ焦点長さをもつ放物面となる。
したがって、表面シートおよび裏面シートをつくるため
に同一のモールドが用いられ、その結果、従来の構成に
くらべて製造の複雑さと費用とを低減する。
【００１９】ここに記載された発明は、ＮＡＳＡ契約Ｎ
ＡＳＩ−１５２９１−１による作業の実行においてなさ
れ、そして、修正された１９５８年の国家航空学および
宇宙法令（７２ Ｓｔａｔ．４３５；４２Ｕ．Ｓ．Ｃ．
４２５７）の３０５条の規定の適用を受ける。
【００２０】ここに記載された発明は、米国政府の職員
によって共同でなされ、そして、それはそのための実施
料の支払なしで米国政府の目的のために米国政府によっ
てまたは米国政府のために製造されかつ使用されてもよ
い。
【００２１】
【発明の効果】最後に、そのより剛い幾何学的特長によ
って、等間格子は軽量宇宙船構造体に対するサンドイッ
チ構造に対して潜在的に魅力のある二者択一性を与える
固有の重量効率を有している。前述したように、等間格
子反射器における重量の低減は、その反射器構造体が等
価な剛性を有するように、ハネカム・コアを相互連結リ
ブの軽い格子に入れ換えることから生じる。放物面反射
器の構成に適用する同じ原理は、同様な高い剛性対重量
比、熱膨張適合性、低生産費を要求する他の二重湾曲構
造体にも適用されうることに注目することは重要であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にもとづく一体フランジ付き強化格子を
用いる高剛性放物面アンテナ反射器の斜視図である。
【図２】本発明にもとづく皮膜表面シートの正面図であ
る。
【図３】本発明にもとづく開放格子構造体を有する高剛
性放物面アンテナ反射器の斜視図である。
【図４】本発明にもとづく三角形等間格子パターンの説
明図である。
【図５】本発明にもとづく強化三角形等間格子構造体を
構成するために用いられるリブの説明図である。
【図６】本発明にもとづく皮膜表面シートの焦点軸に対
するリブの平行指向性を示す説明図である。
【図７】本発明にもとづく閉鎖皮膜裏面シートを有する
高剛性放物面アンテナ反射器の斜視図である。
【図８】本発明にもとづく三角形等間格子切出しパター
ンを有するフランジ付き皮膜裏面シートを示す図面であ
って、（ａ）図は平面図、（ｂ）図は側面図、（ｃ）図
は（ａ）図の一部拡大図である。
【図９】本発明にもとづく強化格子構造のパターンに一
致する等間格子パターンをもつ等間格子強化皮膜表面シ
ートおよび皮膜裏面シートの斜視図である。
【符号の説明】
２０ 皮膜表面シート ２２ 直立一体リブ ２４ 皮膜裏面シート ２６ 三角形 ２８ 格子 ４０ 反射器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム・イー・ボイド，ジュニアー アメリカ合衆国カリフォルニア州91214, ラ・クレセンタ，リッジパイン・ドライ ブ 2610 (72)発明者 マーヴィン・ディー・ロウドズ アメリカ合衆国ヴァージニア州23692, ヨークタウン，メドウフィールド・ロー ド 205 (72)発明者 ジャック・イー・ドヴァー アメリカ合衆国カリフォルニア州91119, サン・ディエゴ，ボブハード・ドライブ 7198 (56)参考文献 特開 平９−172322（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−209202（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−226930（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−97220（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−159939（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01Q 15/14 H01Q 1/28 H01Q 15/16

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ほぼ放物面形状をした第１構造体と、ほぼ
    放物面形状をした第２構造体とからなり、前記第２構造
    体は第１三角形等間格子パターンに成形されかつ前記第
    １構造体に隣接して配置され、前記第１三角形等間格子
    は複数のリブから成形され、前記リブの各々は少なくと
    も１本の相互連結スロットを含み、該スロットはリブ交
    点に設けられて前記第１三角形等間格子パターンを成形
    し、前記リブの各々は前記第１構造体から離れて延びか
    つ該第１構造体に一体化され、前記リブの各々は各リブ
    の面が前記第１構造体の焦点軸に平行に向けられるよう
    に成形されている、放物面反射器。
  2. 【請求項２】前記第１構造体は黒鉛合成材料からなる、
    請求項１に記載の放物面反射器。
  3. 【請求項３】ほぼ放物面形状をした皮膜表面シートと、
    該皮膜表面シートに取り付けられかつ第１三角形等間格
    子パターンを有する格子とからなり、前記格子は複数の
    リブから成形され、前記リブの各々は少なくとも１本の
    相互連結スロットを含み、該スロットはリブ交点に設け
    られて前記第１三角形等間格子パターンを成形し、前記
    リブの各々は前記皮膜表面シートから離れて延びかつ該
    皮膜表面シートに一体化され、前記リブの各々は各リブ
    の面が前記皮膜表面シートの焦点軸に平行に向けられる
    ように成形されている、放物面反射器。
  4. 【請求項４】前記皮膜表面シートは黒鉛合成材料からな
    る、請求項３に記載の放物面反射器。
  5. 【請求項５】前記第１三角形等間格子パターンが複数の
    三角形要素からなり、各三角形要素の内角は約６０度で
    ある、請求項３に記載の放物面反射器。
  6. 【請求項６】前記格子は、黒鉛合成材料からなる、請求
    項３に記載の放物面反射器。
  7. 【請求項７】ほぼ放物面形状をしかつ前記格子に取り付
    けられた皮膜裏面シートをさらに有している、請求項３
    に記載の放物面反射器。
  8. 【請求項８】前記格子は、前記皮膜表面シートと前記皮
    膜裏面シートとの間に配置されている、請求項７に記載
    の放物面反射器。
  9. 【請求項９】前記皮膜裏面シートはフランジ付き裏面シ
    ートである、請求項７に記載の放物面反射器。
JP11088242A 1998-04-01 1999-03-30 放物面用合成等間格子構造体 Expired - Lifetime JP3113242B2 (ja)

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