JP3109166U - ペット用ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】 毛量が多い部位でも犬の皮膚を傷めずにブラッシングでき、ブラシ面全体に付いた抜け毛を簡単に取り除くことができるようにする。
【解決手段】 手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に持ち替え可能としたグリップ部2と、グリップ部2から楕円形筒状もしくは長円形筒状でそのまま延長した延長部分の先端に形成した弾性素材によるブラシ形成面3と、ブラシ形成面3における楕円周上もしくは長円周上に前後交互に2列となって植設し、被毛Qに対する接触面が斜めになるよう前部を低く後部を高くして成る先端丸み形状のピン4とを備える。また、掃除機ホースに取り付け可能としたグリップ部2の開口端部に着脱可能なキャップ5を備える。
【選択図】 図1

Description

本考案は、犬猫等のペットのブラッシングに使用するためのペット用ブラシに関するものである。
従来、この種のペット用ブラシとしては、特許文献1に開示されているように、1本の繊維を長短の段差が付くように折り曲げた状態にして一つのピン穴に埋め込むことで当該ピン穴から長短2本のピンが突出して成るブラシとした技術が提供されている。また、特許文献2に開示されているように、掃除機の導入管から90度の角度に曲がった吸引口の周囲に同じ長さのピンを粗めに設けた技術が提案されている。さらに、特許文献3に開示されているように、吸引パイプの先端に開口された吸引口に近い内縁に硬質のブラシを植設し、外縁の内側にて吸引口に遠い内縁に硬質のブラシよりも若干長く且つ植設密度を濃くした軟質のブラシを植設した技術が提案されている。加えて、特許文献4に開示されているように、ブラッシングの際に真空掃除機に連結して吸引清掃するための吸引ブラシであって、吸引ブラシ面の周囲に長さの等しい2列のピンが配置されている技術が提供されている。
実開昭55−25435号公報 実開平2−138552号公報 実開昭58−24169号公報 実用新案登録第3011781号公報
しかしながら、上述の従来におけるペット用ブラシとして、特許文献1によるものでは、ピン穴から長短2本のピンが突出して成るため、この2本のピンの根元に挟まれた毛は離脱処理し難いものとなる。また、特許文献2によるものでは、吸引口の周囲に同じ長さのピンを粗めに設けてあるため、抜け毛のまとわりつきが軽減されるのであるが、ブラシ自体が抜け毛を確実に掬い取るものでない限り、掃除機を取り付けても吸引される毛の量が少なくなる。さらに、特許文献3によるものでは、吸引口に遠い内縁に硬質のブラシよりも若干長く且つ植設密度を濃くした軟質のブラシを植設したので、これだけブラシの植設密度が濃いと、超短毛犬種でない限り、ブラシが皮膚に触れることがない。すなわち、軟質ブラシを植設密度を濃くした上で外側に植設しているので、被毛の艶出しのための獣毛ブラシと同様にアンダーコートに届かないものとなる。加えて、特許文献4によるものでは、吸引ブラシ面の周囲の2列のピンの長さが等しいため、ブラッシング動作の自由度が制限されてしまう等の問題点を有していた。
また、従来においては毛質・被毛密度その他が部位によって異なる犬の全身を1本でブラッシング可能とするブラシが存在しない。すなわち、本来、ブラッシングやグルーミングの目的は、換毛・育毛の促進や抜け毛・汚れを落として清潔にしたり、皮膚を刺激することによって血行促進・新陳代謝を活発にしたり、蚤・ダニ等の寄生虫の予防や皮膚病の予防をしたり、優位劣位体勢でのスキンシップによる飼い主との信頼関係を育成したりするものである。犬をブラッシングするというと首から胴体に限ってしまいがちだが、犬は一部の犬種を除いてほぼ全身が毛で覆われている。また、脚部や頭部等の毛も抜けるので、本来の目的によればこのような部位にもブラッシングが必要である。しかし、犬の毛は部位によって質も量も異なるため、例えば同じ胴体でも、背部をブラッシングするのと同じような力で胸部をブラッシングすれば、胸部の被毛は柔らかく薄いため皮膚に傷を付けてしまうことになる。しかも一般的なブラシではブラシ面が大きいため、上腕部・肘・前腕部や大腿部から下腿部への湾曲した部位や、前後肢や肛門付近の細部をブラッシングすることはできない。
また、従来のブラシにおいては皮膚を傷付けず効率良くアンダーコートを取ることができない。すなわち、犬の被毛は比較的硬くて太い上毛であるトップコートと、その下にある密生した柔らかい下毛であるアンダーコートとから成っている。グルーミングで一般的に使用されているピンブラシでは、ピンとピンとの間隔が広いためアンダーコートを取ることができない。そのため、アンダーコートの抜け毛を取る道具としてはスリッカーブラシといわれるものがあるが、これは用途上、一方向にしか動かせないものである。またこれは四角く平たいブラシ面にグリップ部が付いている形状から、ブラッシング時にはスリッカーブラシを動かし易いように、犬と飼い主との位置や姿勢を考慮しなければならない。また、スリッカーブラシのピンが細く尖っていることやブラシ面が四角い平面であることから、このブラシが使えるのは、例えば犬の横腹から背中にかけての部位と前胸部・大腿部の一部しかないのであって、その他の部位は、よほど注意してブラッシングしないと皮膚を傷付ける虞れがある。
また、従来のブラシにおいてはブラシ自体に付いた毛が取れにくいものである。すなわち、ブラッシングをするとブラシのピンには抜け毛が付着するが、どのブラシもピンの根元に残った毛は除去し難いのである。このため、使用前にブラシに突き刺すようにセットし、使用後にブラシから外すことで、絡んだ抜け毛の除去処理ができるブラシ用除去シートも市販されている。しかしながら、この除去シートはブラシにセットするのにかなりの手間が掛る。
そこで本考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、ブラッシングし難い部位も楽にブラッシングできて飼い主・作業者の負担を少なくすることができ、且つ毛量が多い部位でも犬の皮膚を傷めてしまうことなくブラッシングできると共に、頭部や四肢等の敏感な部位でも撫でるような優しいタッチで容易にブラッシングすることができ、しかもブラシ形成面全体に付いた抜け毛をブラシから簡単に取り除くことができるペット用ブラシを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本考案にあっては、手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に持ち替え可能としたグリップ部2と、グリップ部2から楕円形筒状もしくは長円形筒状で延長した延長部分の先端に形成された弾性素材によるブラシ形成面3と、ブラシ形成面3における楕円周上もしくは長円周上に前後交互に2列となって植設され、被毛Qに対する接触面が斜めになるよう前部を低く後部を高くして成る先端丸み形状のピン4とを備えることで、ブラシ1としたものである。
また、掃除機ホースに取り付け可能としたグリップ部2の開口端部に着脱可能なキャップ5を備えたものとすることができる。
以上のように構成された本考案に係るペット用ブラシにあって、手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に持ち替え可能としたグリップ部2と、楕円周形状もしくは長円周形状を呈したブラシ形成面3は、犬Pの身体のカーブに沿って細部までのブラッシングを可能にさせる。
ブラシ形成面3における前部を低く後部を高くして植設されたピン4は、ブラッシングに際し被毛Qとの接触面を斜めにさせるため、ブラシ1自体を動かし易くさせると共に、皮膚に対して余計な力が掛らなくなって皮膚の損傷を防止させる。
すなわち、前部の短ピン4が皮膚に接触してストッパーの役目を果たすこととなるため、被毛Qの厚みがブラシ1のピン4の先端から根元までいっぱいになれば、それ以上は被毛Qの中に入り込まないのでピン4先端は皮膚に当たらないものとなる。
また、被毛Qの厚みが薄い部位では、前部の短ピン4の長さいっぱいに毛が入ることで、後部の長ピン4を強く押し当ててしまうことが妨げられる。
これによって、長毛種や被毛Qの厚い部位では前部の短ピン4がいったん被毛Qを軽く掻き、後部の長ピン4が抜け毛を掻き取るものとなる。
弾性素材によるブラシ形成面3は、ピン4部分が被毛Qの中へ埋まって当該ピン4の付け根が被毛Qの表面に当たった際に、摩擦による被毛Qの損傷を回避させる。
グリップ部2の開口端部に着脱可能としたキャップ5は、ブラシだけでブラッシングするに際し、掃除機ホースと接続する部分に当該キャップ5を装着することでグリップ部2を太くさせ握り易くさせ且つ衛生的に使用可能にさせる。しかもこのキャップ5の取り付けによって、丸く孔の開いたグリップ部2開口端部が手の平に食い込む虞れを解消させる。
一方、ブラシ1を吸引状態で使用する場合には、このグリップ部2開口端部からキャップ5を外すことで掃除機ホースをグリップ部2開口端部に連結可能にさせる。
本考案によれば、ブラッシングし難い部位も楽にブラッシングできて飼い主・作業者の負担を少なくすることができ、且つ毛量が多い部位でも犬Pの皮膚を傷めてしまうことなくブラッシングできると共に、頭部や四肢等の敏感な部位でも撫でるような優しいタッチで容易にブラッシングすることができ、しかもブラシ形成面3全体に付いた抜け毛をブラシ1から簡単に取り除くことができる。
すなわちこれは本考案が、手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に持ち替え可能としたグリップ部2と、グリップ部2から楕円形筒状もしくは長円形筒状で延長した延長部分の先端に形成された弾性素材によるブラシ形成面3と、ブラシ形成面3における楕円周上もしくは長円周上に前後交互に2列となって植設され、被毛Qに対する接触面が斜めになるよう前部を低く後部を高くして成る先端丸み形状のピン4とを備えたからであり、これにより、ブラッシングし難い部位も楽にブラッシングでき、飼い主の負担を少なくできる。また、被毛Qに対する接触面が斜めであることで、前部の短ピン4が皮膚に接触してストッパーの役目を果たすと共に、被毛Qの厚みがブラシ1のピン4の先端から根元までいっぱいになれば、それ以上は被毛Qの中に入り込まないのでピン4先端は皮膚に当たらないものとなると同時にピン4先が犬Pの皮膚面に当たっていることが手に直接伝わるものとなるため、毛量が多い部位でも余計な力を入れ過ぎて犬Pの皮膚を傷めてしまうことがない。しかも頭部や四肢等の敏感な部位には撫でるような優しいタッチでブラッシングすることができる。
このように犬Pを撫で擦るようにブラッシングでき、ブラシ1自体を静かに動かすことから、毛の飛散も少なく、時と場所を選ばず思い立ったときにすぐにブラッシングすることができる。また、犬Pが後脚で身体を掻く動作と同じようにブラシを動かすことも可能なので、犬Pにとっては非常に心地よいものとなる。
そして、ブラシ形成面3を楕円周形状もしくは長円周形状としているので、犬Pの身体のカーブに沿って細部までブラシ1を動かすことが可能となる。また、犬Pの被毛Qは部位によって生え方が異なり毛の流れも複雑であるが、グリップ部2とブラシ形成面3とを一体化したこと、および片手で握り易い大きさにしたことから、ブラシ1をどの様にも持ち替えることができ、これによって無理なくブラッシングすることができる。これに加えて前記したようにブラシ1の被毛Qに対する接触面が斜めになるので、ブラッシング時にブラシ1を動かし易くなると共に、接触面が真っ直ぐなものよりも余計な力が掛らなくなり、皮膚を傷めないようにすることができる。
一方、従来のようにピン4の長さを変えない場合では、被毛Qの厚みがピン4の長さにまで到達せず、ピン4の先端が既に皮膚に当たっているときでも、さらにブラシ1を押し当てるものとなるので、その分、犬Pの皮膚を傷めてしまうことになる。これに対し、本考案におけるようにピン4の長さを変えた場合には、前部の短ピン4が皮膚に接触し、ストッパーの役目を果たすことができる。また、被毛Qの厚みがブラシ1のピン4の先端から根元までいっぱいになれば、それ以上は被毛Qの中に入り込まないので皮膚にも当たらない。一方、被毛Qの厚みが薄い部位では、前部の短ピン4の長さいっぱいに毛が入ることで、後部の長ピン4を強く押し当ててしまうのを未然に防止することができる。そして、長毛種や被毛Qの厚い部位では前部の短ピン4がいったん被毛Qを軽く掻き、後部の長ピン4が抜け毛を掻き取るようにすることができる。
また、ピン4を楕円周上もしくは長円周上の周面に植設したことにより、前部の短ピン4と後部の長ピン4との間に余白空間が生まれ、ピン4同士の圧力によって毛が逃げることがなくなり、全てのピン4が抵抗無く被毛Qの間に入ってアンダーコートまで届くことができる。しかも、ピン4の先端がスムーズに皮膚に接触するので、従来のようにピン4の本数をあまり増やしてしまうと却って皮膚への刺激が強くなり過ぎてしまうのに対し、本考案のようにピン4がブラシ形成面3全体に無いことでブラシ1が掬い取った抜け毛が前部の短ピン4と後部長ピン4との間で浮くものとなるため、簡単に手で除去処理することができる。さらに、前部の短ピン4と後部の長ピン4との間も片手で摘める長さなので、一度毛を掴んで外せば、殆どの毛をブラシ1から容易に抜き取ることができる。
ピン4を植設したブラシ形成面3が楕円周形状もしくは長円周形状であるので、植設したピン4で囲んだ楕円形筒状部もしくは長円形筒状部の中の空洞に、グリップ部2端に掃除機ホースを接続することによる吸引作用も可能になる。また、ピン4を前後2列に配置すると、前部のピン4(2列の内の前列)で取った毛は後部のピン4(2列の内の後列)が押さえ、後部のピン4で取った毛は前部のピン4で押さえるという作用が生じ、それぞれのピン4同士に抜け毛が絡み易くなる。
ところで、掃除機ホースにブラシを接続する目的は、従来の既存のブラシにおいてもブラッシング時の抜け毛の飛散防止と、ブラシで取った毛の処理を容易にすることであるが、いずれにしろ先ず第1に重要なのはブラシで確実に抜け毛を掬い止めることである。すなわちブラシが抜け毛を捉えていなければ、いくら掃除機で吸引しても抜け毛を吸い込む効率は良くならないからである。その上、掃除機ホースに取り付ける従来タイプのブラシは、当該ブラシに残った抜け毛も掃除機で吸引する仕様にしているため、掃除機を使わずブラシ単品でブラッシングすると、ブラシに残った抜け毛の処理に手間が掛る。さらに、ブラッシングの際、常に掃除機を使用するとなると、掃除機を出しておくスペースを確保しなければならず、稼働音もするので、おのずとブラッシングできる時間帯が限られてしまう。
これに対し本考案によるブラシ1は、空洞状を呈する周囲のピン4が着実に抜け毛を絡めること、ブラシ形成面3に対して吸引口の占める割合が大きいこと、吸引口の周囲全部をピン4が取り囲み、抜け毛を逃がさないこと等の構成から、抜け毛の吸引率を高めることができる。ブラッシングの際に吸引しきれず、ピン4部分に絡まったままの毛も掃除機を吸引状態にしたままで毛を掴んで放せば一度で吸引される。また、掃除機ホースに取り付けて使用することを目的としている従来のブラシとは異なり、掃除機を使用せずに本考案に係るこのブラシ1で単にブラッシングするだけでも目的は十分に達せられる。
また、長毛犬種はブラッシングの仕上げとして、櫛で毛の流れを整える所謂コーミンングが必要であるが、本考案に係るこのブラシ1によれば、ブラシとなるピン4の配列により、ブラッシングと同時にコーミングもできる。
さらには、掃除機ホースに取り付け可能としたグリップ部2の開口端部に着脱可能なキャップ5を備えたので、本考案に係るこのブラシ1だけでブラッシングするに際し、掃除機ホースと接続する部分である、直接に手で持つところにキャップ5によって塞ぐことで、手で握る部分は当該キャップ5でカバーされるため、丸く孔の開いたグリップ部2先端が手の平に直接食い込む虞も解消すると共に衛生的でもある。また、掃除機ホースに繋ぐにはグリップ部2は少し細い円筒にしなければならないが、そうすると、このブラシ1だけで使用する場合には、グリップ部2の握り具合が細過ぎてしまうことになる。これに対し、本考案のようにキャップ5を装着することでグリップ部2を太くすることができて手で握り易いものとなる。
尚、上記の課題を解決するための手段、考案の効果の項夫々において付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本考案が限定されるものではない。
以下図面を参照して本考案を実施するための最良の一形態を説明すると、図において示される符号1は、犬Pの被毛の整毛等のブラッシングに使用するブラシであり、このブラシ1は、図1に示すように、円筒状のグリップ部2と、該グリップ部2から楕円形筒状もしくは長円形筒状にしてそのまま延長した延長部分の先端に形成されたブラシ形成面3と、ブラシ形成面3における楕円周上もしくは長円周上に植設されたピン4とから構成されている。
グリップ部2は、手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に自由に持ち替え可能な形状とするよう例えばプラスチック等の素材を使い、必要に応じて外周面に例えば化粧のための布材を貼設して成る筒体によって形成されている。そして、グリップ部2から楕円形筒状もしくは長円形筒状でそのまま延長した先端には、ブラシ形成面3が当該グリップ部2と一体となって形成されている。尚、ブラシ1自体の洗浄その他を考慮して、ブラシ1自体の素材は防水性あるものとされており、例えば外表面に必要な所定の化粧等が施されたプラスチック等にて一体形成されるものとなっている。
この楕円周形状もしくは長円周形状を呈するブラシ形成面3には、前後交互に2列、すなわち図1(b)に示すように楕円周上もしくは長円周上に沿って千鳥状配列となってピン4が植設されている。このようにピン4を楕円周上もしくは長円周上で前後2列に配置することで、前部のピン4、すなわち2列の内の前列のピン4で取った毛は、後部のピン4、すなわち2列の内の後列のピン4が押さえ、一方、後部のピン4で取った毛は前部のピン4で押さえるという相補的な作用が生じ、それぞれのピン4同士に抜け毛が絡み易くなるようにしてある。
また、ピン4はブラシ形成面3に対して前部を低く後部を高くすることで、すなわちピン4先端が形成する先端面が傾斜するようにすることで被毛Qに対する接触面が若干斜めになるようにしてある。例えば、図1(a)に示すようにブラシ形成面3と、全てのピン4先端によって張られる先端面との間の角度θを例えば10度から20度の角度範囲内に設定してある。
ピン4は、その先端が尖っていない例えば丸みを帯びた形状となっており、ピン4の先端が犬Pの皮膚に当たっても皮膚を傷付けないようにしてある。また、ピン4を植設したブラシ形成面3の楕円周縁部分もしくは長円周縁部分を弾性素材として例えば柔軟性あるゴムを使用してある。これにより、ブラシ1の使用の際に、ピン4部分が被毛Qの中へ埋まって当該ピン4の付け根が被毛Qの表面に当たってもブラシ形成面3が待避するように撓み、摩擦によって被毛Qが傷むことを容易に回避できるようにしてある。
このようにブラシ1は例えばプラスチック等の素材を用いることと、複雑でない構造であることから簡単に水洗いができて常に清潔に保つことができると共に、ピン4が交互2列になっていることで、ピン4とピン4との間も洗浄し易いようにしてある。
また、グリップ部2の開口端部は、不図示の掃除機ホースに取り付け可能としてあり、しかもこの開口端部には、有底円筒状のキャップ5が着脱可能となるようにしてある。こうすることで掃除機を使用せずにブラシ1だけでブラッシングするに際し、掃除機ホースと接続する開口端部にキャップ5を装着しておくことでグリップ部2を直接に手で持つことができるようにしてある(図2(c)参照)。また、掃除機ホースに接続するときや好みによってキャップ5を取り外して使用できるものとしてある。
次に、本構成による使用方法を図2、図3に基づいて説明する。例えば犬Pの下腿部内側の被毛Qをブラッシングする場合には、図2(a)に示すように、ブラシ1のグリップ部2を五本の指で把握するように順手に持ってからピン4を犬Pの下腿部内側に当てて被毛Qを毛の流れる方向に沿ってブラッシングする。
また、下腿部以外の例えば手根関節部、肘、耳、胸部、大腿部等の被毛Qの生え方が異なり、しかも毛の流れの複雑な部分をブラッシングする場合には、グリップ部2の持ち方を自由に変えてブラッシングを行う(図2(a)、(b)、(c)それぞれを参照)。
長毛犬種のブラッシングの仕上げとして、櫛で毛の流れを整える所謂コーミンングを行う場合は、片方の手を布の下に当て、図2(a)に示すように、ブラシ1のグリップ部2を五本の指で把握するように順手で持ってから毛の流れる方向に沿ってブラッシングする。このとき例えば少しづつ約1cm位づつ動かしながらブラッシングの範囲を広げてゆく。すると、布の下の手にブラシ1のピン4先の感触があり、ピン4が毛の間を通っていることになる。そして例えば素材がアクリルであればこのようなブラッシングによって、また、犬Pの被毛Qではこのように細かく動かさなくてもピン4は毛の間を通るものとなり、ブラッシング後の仕上がりがきれいになる。
下腿部以外の例えば手根関節部、肘、耳、胸部、大腿部等の被毛Qの生え方が異なり、しかも毛の流れの複雑な部分をブラッシングする場合には、図2(b)に示すように、グリップ部2の方向に沿って五本の指が平行となるように順手にして持つか、あるいは図2(c)に示すように、キャップ5の装着されたグリップ部2の開口端部側を逆手で持つかしてから、ピン4を手根関節部、肘、耳、胸部、大腿部等に当てて被毛Qを毛の流れる方向に沿ってブラッシングする。
本考案を実施するための最良の形態を示すもので、(a)はキャップを外した状態のブラシの側面図、(b)はブラシの正面図、(c)はブラシの一部拡大図を含む斜視図である。 ブラシのグリップ部を手で握って使用する状態の具体例を示すものであり、(a)はブラシのグリップ部を五本の指で順手方向に持った状態の斜視図、(b)はグリップ部の方向に沿って五本の指が平行となるように順手方向に持った状態の斜視図、(c)はグリップ部の開口端部側を逆手方向に持った状態の斜視図である。 犬の被毛をブラシで掻き取る状態を示す斜視図である。
符号の説明
P…犬 Q…被毛
θ…角度
1…ブラシ 2…グリップ部
3…ブラシ形成面 4…ピン
5…キャップ

Claims (2)

  1. 手で握り易い大きさで且つ順手・逆手等に持ち替え可能としたグリップ部と、グリップ部から楕円形筒状もしくは長円形筒状で延長した延長部分の先端に形成された弾性素材によるブラシ形成面と、ブラシ形成面における楕円周上もしくは長円周上に前後交互に2列となって植設され、被毛に対する接触面が斜めになるよう前部を低く後部を高くして成る先端丸み形状のピンとを備えたことを特徴とするペット用ブラシ。
  2. 掃除機ホースに取り付け可能としたグリップ部の開口端部に着脱可能なキャップを備えた請求項1記載のペット用ブラシ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021095963A1 (ko) * 2019-11-14 2021-05-20 박철웅 반려동물용 탈부착식 털집진기 및 이를 포함하는 펫 하우스 시스템

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