JP3108749B2 - 回転型可変光タップ - Google Patents

回転型可変光タップ

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JP3108749B2 JP03225322A JP22532291A JP3108749B2 JP 3108749 B2 JP3108749 B2 JP 3108749B2 JP 03225322 A JP03225322 A JP 03225322A JP 22532291 A JP22532291 A JP 22532291A JP 3108749 B2 JP3108749 B2 JP 3108749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転型可変光タップに関
する。
【0002】
【従来の技術】通信システムは良く知られている。従来
の電子通信はワイヤを通る電子に依存していた。無線周
波およびマイクロ波通信では空間を進行する無線波およ
びマイクロ波に依存する。これらのシステムとファイバ
オプティック通信システムとの決定的な差は、後者では
信号が光として伝送されることである。
【0003】ファイバオプティック通信の利点によって
長距離および短距離通信における多くの用途が可能とな
った。例をあげると、光ロ−カルエリアネットワ−ク、
海底電話通信、コントロ−ル設備間の接続、ケ−ブルテ
レビ、および軍用のポ−タブル通信装置等がある。
【0004】ファイバオプティック通信システムにおけ
る重要な要素は光ファイバである。光ファイバの2つの
重要な要素はコアとクラッドである。コアは光ファイバ
の中心領域であり、そこを光が案内される。クラッドは
その外側の領域であり、コアを完全に包囲している。コ
アを進行する光はコア内にとじ込められる。コア/クラ
ッド境界に当った光は、コアの屈折率がクラッドのそれ
より高いから、コアの中にとどまる。
【0005】スプリッタ(splitter)は1本の入力光ファ
イバと少なくとも1本の出力光ファイバを有する光ファ
イバ結合装置である。機能的には、スプリッタは入力光
ファイバを出力光ファイバに接続して、出力光ファイバ
間で光エネルギを分割させる。入力光エネルギは出力光
ファイバ間で等しく分割される必要はない。例えば、1
本の出力光ファイバから入力光の約10%が出て、他の
出力光ファイバから入力光の約90%が出てくるのが望
ましいことがありうる。多くの用途では、近所の幾つか
のストリ−トに対するケ−ブルテレビのケ−ブルにビデ
オ信号を分岐させる必要がある。このようなシステムで
は、スプリッタはメインオフィス(mainoffice)からの入
来信号をとりそしてその信号をストリ−トとこのストリ
−トにおける家庭との間で分岐しなければならない。各
分岐点でスプリッタが用いられるであろう。
【0006】コンバイナ(combiner)は少なくとも1本の
入力光ファイバと少なくとも1本の出力光ファイバを有
する光ファイバ結合装置である。機能的には、コンバイ
ナは入力光ファイバを出力光ファイバに光学的に結合し
て、光エネルギが単一の出力光ファイバに結合されるよ
うにする。
【0007】カプラは2本の結合された光ファイバ間で
光エネルギを転送する。カプラはスプリッタまたはコン
バイナとして利用されうる。
【0008】光ファイバのメ−カは通常、予め選択され
た動作波長で動作するかあるいは固定した結合特性を有
するように設計された装置を提供する。他方、顧客側
は、可変の結合特性および動作波長を有するかあるいは
敷設後にスペクトル特性を変更できる装置を要求するこ
とが多い。
【0009】多くのカプラは2本の隣接した光ファイバ
のコア間で結合が生ずるという原理で動作する。初期の
カプラは接合されるべき光ファイバに熱を直接加えるこ
とによって作成されていたので、非常に脆弱なカプラと
なっていた。これらの融着カプラはサイズが小さいか
ら、本質的に堅牢性に欠け、かつ環境的に不安定であっ
た。機械的に強靭なカプラを提供するためには、光ファ
イバをオバ−クラッド(overclad)と呼ばれるマトリクス
ガラス中で互いに接合すればよい。このオ−バ−クラッ
ドはクラッド材料より屈折率が低くかつ光ファイバを互
いに接近させて結合を生ずるようにテ−パをつけられて
いる。
【0010】オ−バ−クラッドファイバオプティックカ
プラは従来、図1〜4に示されているように、ガラス毛
細チュ−ブ13から形成される。図1および2に示され
ているように、チュ−ブ13は長手方向の穴を有してお
り、この穴は図2に示されているようにダイヤモンド形
状でよい。2つの導波路11、12がチュ−ブ13内を
延長したダイヤモンド状の穴16内に図2に示されてい
るように位置決めされる。チュ−ブ13の中間領域が加
熱され、導波路11、12のまわりでつぶされ、そして
直径を減少させるように延伸される。その結果、図3に
示されているように、テ−パ付中間領域が形成される。
図4に示されているように、コア11aおよび12aが
中間領域に互いに隣接して位置決めされる。
【0011】その結果、導波路に入力された光が、結合
比で決定される割合で、導波路11および/または導波
路12の出力間で分配される。例えば、単一の導波路の
光がはじめに導波路11に入り、導波路12には入らな
い。導波路11に沿って進行する光は導波路11から導
波路12に転送される。その転送される光の量は、結合
領域14、コア11a、12aおよびクラッド11b、
12bの幾何学的形状およびそれらの屈折率ならびにオ
−バ−クラッドチュ−ブ13の屈折率に依存する。
【0012】あるいは、単一の導波路の光は最初に導波
路12に入り、導波路11には入らない。この場合、導
波路12に沿って進行する光は導波路12から導波路1
1に転送される。導波路11、12の入力および出力ピ
グテ−ルはそのままに保持されうるので、1本の入力光
ファイバが動作しなくなった場合でも、カプラは動作可
能なままである。入力光の実質的にすべてが1本の光フ
ァイバの出力に最初に分配されかつそれに代えて第2の
光ファイバに分配されるべき場合には、スイッチが必要
である。光スイッチは単一の波長の入力光のすべてを1
本の出力光ファイバから他の出力光ファイバに転送する
だけである。スイッチはオンまたはオフで動作する二状
態装置である。上述したカプラはスイッチとして用いる
ことができ、そのカプラの出力はそれを曲げることによ
って制御しうる。図3のファイバ・イン・チュ−ブ・カ
プラは再現可能でかつ容易に制御できるベンディング
(曲げ)を可能にするのに十分なだけ剛直であるが、そ
れはカプラを曲げるのに大きな力を必要とするほどには
大きくない。
【0013】ある種の用途では、第1および第2の光フ
ァイバ間での入力信号の分割を変更し得るカプラを必要
とする。このような装置は可変タップと呼ばれている。
可変タップは多くの状態で動作する。すなわち、結合比
は光スイッチのように2つの状態には限定されない。1
つの形式の可変タップでは、カプラの曲げ角度が変化さ
れ、それによって出力光ファイバ間で光が選択的に転送
される。
【0014】
【本発明が解決しようとする課題】従来のファイバオプ
ティック・スイッチは、種々の手段によって接続または
切断の可能な対向した端部分を有する光ファイバよりな
るのが典型的である。光ファイバ・システムに使用する
ための従来技術のファイバオプティック・スイッチ装置
が米国特許第4759597号に開示されている。そこに開示
されているスイッチは2つの位置の間で変位できる可動
端部を有する光ファイバよりなっている。伝送通路が第
1の光ファイバから第2または第3の光ファイバに切替
えられる。このような設計のスイッチにおける大きな問
題点は、光ファイバの整列すなわちアラインメント(ali
gnment)に必要とされる精度を得るのが困難であるとい
う点である。他の欠点は、光ファイバ間のギャップのた
めに低い減衰係数を得るのが困難であるということであ
る。
【0015】米国特許第4753501号も伝送通路を切替え
るための光ファイバの整列を利用した光スイッチを開示
している。入力光ファイバが回転シャッタに接続され
る。入力光ファイバは出力光ファイバと整列させるため
に多数の異なる位置に回転される。このスイッチは上記
米国特許第4759597号のものと同じく整列精度が低くか
つ減衰が大きいという欠点がある。
【0016】米国特許第4896935号は、光通路を切替え
るために光学的に整列されるべき入力および出力光ファ
イバを具備したファイバオプティック・スイッチ装置を
開示している。固定した入力光ファイバが可動出力光フ
ァイバと整列されうる。出力光ファイバは入力光ファイ
バ位置間で移動される。他の実施例では、入力光ファイ
バと整列させるために出力光ファイバのアレイを回転さ
せる。
【0017】切替えのために光ファイバを心合させる場
合の問題点は技術的に認識されている。従来技術によっ
て立証されたこの問題を解決するための手法の1つは、
例えば1対の導波路のテ−パ付領域を曲げて結合性能を
変更する、摂動(perturbation)の概念である。
【0018】このような装置の1つの形式では、伝送通
路を切替えるために2屈折率構造が曲げられる。例えば
ヨ−ロッパ特許 EP 0 048 855 A3はコア間の結合を変え
るために曲げられるデュアルコア光ファイバ(dual core
optical fiber)を開示している。この光ファイバが曲
げられると、第1のコアが圧縮され、そして第2のコア
は延伸される。デュアルコア光ファイバの逆方向の曲げ
がコアの結合を停止させる。
【0019】米国特許第4763977号もカプラの関するも
のであるが、それは狭くなされた領域で互いに融着され
た1対の光ファイバよりなっている。このカプラはその
狭くなされた領域で曲げられ、それによって結合比を選
択することができる。
【0020】上記ヨ−ロッパ特許EP 0 048 855 A3およ
び上記米国特許第4763977号の曲げ装置はアラインメン
トと減衰の問題点を回避しているが、それらのカプラは
振動、圧力、温度等に感応するから、結合比の再現性が
時間に伴って変化しうる。また、スイッチが使用される
度にカプラを曲げるのに相当な力が必要である。
【0021】従って、本発明のひとつの目的は、結合比
を変えるための力が小さくてすむ回転型可変光タップを
提供することである。
【0022】本発明の他の目的は、摂動に感応しにくい
回転型可変光タップを提供することである。
【0023】本発明の他の目的は、伝送信号が決してガ
ラス構造物から出ることがなく、ガラス境界面への空気
を除去する光スイッチを提供することである。
【0024】他の目的は熱的に安定した可変光カプラを
提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明では、技術的に知
られている3屈折率構造が曲げられかつその曲げ状態に
維持される。このカプラは、その後で、曲げ状態で回転
される。結合特性は回転の程度に基づいて同調可能であ
る。パワ−をほぼ100%転送するためには、カプラは
約90度回転される。全体のパワ−より少ないパワ−を
転送するには、90度以下の回転でよい。
【0026】本発明は、約100%のパワ−転送が所望
の波長で生ずるスイッチとして用いられうる。約100
%のパワ−転送では、第1の光ファイバに入った光の実
質的に全てが第2の光ファイバから出て来る。後でさら
に説明されるように、回転角度の関数として異なる結合
比を与えるために異なるカプラ設計が用いられうる。
【0027】本発明によるカプラを作成するためには、
光ファイバのコアの曲げ半径が等しくなくなるまで、フ
ァイバ・イン・チュ−ブ・カプラが曲げられる。好まし
い実施例では、パワ−転送がなくなるまで、すなわち第
1の光ファイバに入った光の実質的に全てが同じ第1の
光ファイバから出てくる時に、カプラは曲げられる。再
び第2の光ファイバから光を出したい場合には、カプラ
は曲げ状態のままで回転される。
【0028】本発明の1つの実施例では、ファイバ・イ
ン・チュ−ブ・カプラが、基板に固定された回転軸受け
に一端を取り付けられる。このカプラは2本のファイバ
のコアが基板と平行な平面内にあるように位置決めされ
る。回転軸受けにおけるカプラの端部は固定状態に保持
され、そしてファイバコアが基板と同一平面状態に維持
された状態で、カプラが曲げられる。この構成では、光
ファイバの曲げ半径は不均等である。
【0029】好ましい実施例では、実質的に全パワ−転
送が生ずる(これをオン位置と定義する)まで、カプラ
は曲げられる。カプラの反対側の端部は回転軸受けの基
板に取り付けられ、それによってカプラは曲げ状態で固
定される。その場合、カプラが一定の曲げ構成で固定さ
れておれば、結合が禁止され、これがオフ位置と定義さ
れる。
【0030】本発明の他の実施例では、予め曲げられた
チュ−ブにカプラが挿入される。このチュ−ブはカプラ
と同様の組成である。カプラがこのチュ−ブ内で回転さ
れ、それによって結合比が変更される。
【0031】
【実施例】本発明は1本の光ファイバから入力された光
を他の光ファイバに転送するための回転型可変光タップ
である。光ファイバが、クラッド材料の屈折率より小さ
い屈折率を有するマトリクスガラス中で互いに接合され
かつ光ファイバのコアを互いに近接させて結合を誘起さ
せるためにテ−パをつけられる。第1の状態では、第1
の光ファイバ内に送り込まれた光が第2の光ファイバの
通路に結合されそしてその通路に沿って出る。
【0032】光ファイバを曲げると結合比が減少され
る。曲げの角度が第1の光ファイバから第2の光ファイ
バに結合される光の減少を決定する。このカプラは、結
合が禁止されて、第1の光ファイバに送り込まれた光が
その第1の光ファイバの通路内にとどまる時に最大曲げ
角度に達している。
【0033】本発明の好ましい実施例では、カプラは、
各端部における回転軸受けでもって曲げ状態に固定され
る。2本のファイバの曲げ半径の差が最大となるように
1つの平面内にそれら2本のファイバがある場合には、
結合が禁止される。結合状態に戻るためには、カプラが
約90度回転され、それによって第1の光ファイバの出
力が第2の光ファイバに切替えられる。カプラは全体の
回転にわたって同調可能である。このカプラの好ましい
実施例では、カプラを約45度回転すると入力光の約5
0%が第1および第2の光出力から出ていくことにな
る。
【0034】 本発明の実施例による回転型可変光タッ
プはファイバオプティック・カプラ10を含んでいる
(図5)。
【0035】図1は本発明で用いられるカプラの1つの
実施例を示している。断面を示された2つの導波路1
1、12がガラス毛細チュ−ブ13内に配置されてい
る。図2に示されているように、ダイヤモンド形状16
はチュ−ブ13内での導波路の適切なアラインメント(a
lignment)を容易にする。この1対の導波路は予め定め
られた屈折率n1a、n2aのコア11a、12aと、このコ
アより小さい屈折率n1b、n 2bを有しかつコア11a、1
2aを包囲したクラッド11b、12bを具備してい
る。コアと外側のクラッドの直径はそれぞれ8ミクロン
と125ミクロンである。これらの導波路はコアに共通
の屈折率を有するかあるいは均一な結合が得られるのに
十分なだけ異なった屈折率を有する。好ましい実施例で
は、コアの屈折率n1a、n2aとクラッドの屈折率n1b、n2b
との差が0.003〜0.004である。チュ−ブ13は上記コア
11a、12aを包囲したクラッド11b、12bより
小さい屈折率n3を有しいる。好ましい実施例では、クラ
ッドの屈折率n1b、n2bと屈折率n3との差が0.001と0.005
の範囲内にある。
【0036】チュ−ブ13の中心部分が加熱され導波路
のまわりでつぶされ、そしてこのつぶされた構造が予め
定められた直径まで延伸される。
【0037】図3に示された導波路11、12は結合領
域内でテ−パをつけられている。導波路間の光の結合が
結合領域14内で誘起される。
【0038】コアの間隔の減少に伴って結合効率が増大
する。単一モ−ドのコアの場合には、コアの直径を減少
すると結合効率が増加する。
【0039】導波路のテ−パ付領域に対する圧力または
曲げが結合性能を変更するから、カプラ10の出力は結
合領域内でカプラを曲げることによって制御される。カ
プラは基板に平行な水平面、すなわち2つのコアを通る
平面内で曲げられる。
【0040】本発明を詳細に説明するために図5および
図6を参照する。図6に示された回転型可変光タップ2
0は回転軸受け22、23によって基板21上に回転可
能に取り付けられたカプラ10を具備している。軸受け
22、23はカプラ10の両端部を受入れる。スイッチ
の組み立て時には、軸受け22がまず基板21に固定さ
れる。2つの導波路コア11a、12aを含む平面が図
8に示されているように基板21と平行になるまで、カ
プラ10が矢印40の方向に回転される。
【0041】光が入力ピグテイル24に入射される。カ
プラ10の出力ピグテイル25、26はその後で測定装
置(図示せず)に付着される。1つの導波路から他の導
波路へのパワ−転送が生ずるまで、言換えると、装置が
「スイッチオン」するまで、カプラ10は基板21と平
行な平面内で曲げられる。その後で軸受け23が基板2
1に固定され、カプラ10は曲げ状態にとどまる。
【0042】カプラが矢印41の方向に約90度回転さ
れると、導波路のコアを通る平面が基板と直交関係とな
り、装置は図7に示されているように、「スイッチオ
フ」となる。
【0043】図9に示された他の実施例のカプラ10を
形成するために必要な最初の工程は図6のものを形成す
るために用いられたのと同じである。図9に示された回
転スイッチはカプラ10を包囲している屈曲されたガラ
スチュ−ブ31を具備している。チュ−ブ31はカプラ
10と同様の組成である。カプラ10の少なくとも1つ
の端部がチュ−ブ31の外に延長していてカプラ10の
回転を許容する。第1の実施例で説明したようにこの屈
曲したチュ−ブ内でカプラを回転することによって結合
比が変化される。
【0044】図9に示された回転型可変光タップは、屈
曲したチュ−ブとカプラに用いられた材料が同様の熱膨
張を有するように選択されているから、熱的に安定して
いる。
【0045】図6および図9の装置は1×2または2×
2カプラに対して動作するものであり、かつそのカプラ
は通常単一の波長で動作するように最適化されている。
あるいは、本発明は予め定められた広い範囲の波長にわ
たって実質的に均一な結合を生じ得るカプラを具現しう
る。例えば、1310nmまたは1550nmのウインドウで使用す
るためのカプラが同調され、この場合、1つの出力ポ−
トの結合比は約50%から100%までである。
【0046】所望の結合比は通常単一の波長に対して確
立されるが、1つ以上の波長で動作し得る1つの装置で
同様の結果を得ることができると考えられる。「アクロ
マチック」(achromatic)として知られるこのようなカプ
ラが米国特許出願第447808号に記載されている。各個別
の波長に対して、曲げの程度、すなわち回転角度の関数
としての結合比は異なる。従って、本発明のこの代替実
施例では、異なる動作波長で同じ結合比を得るためには
回転についての異なるスケジュ−ルが必要である。
【0047】どの実施例でもカプラの回転に対する適切
に設計されたインタフェ−スに対して、小型ソレノイ
ド、電子回路あるいは任意の調節可能な機械的機構を付
加することができる。本発明による回転型可変光タップ
の特定の例は次の通りである。屈折率が1.442571で、長
手方向にダイヤモンド形状をなしたガラス毛細チュ−ブ
が設けられる。このチュ−ブは長さが38.1ミリメ−ト
ル、外径が2.8ミリメ−トルである。ダイヤモンド形状
の長手方向の穴は長さが315ミクロンの等しい4つの辺
を有している。それぞれ屈折率が1.452009で8ミクロン
のコア、屈折率が1.446918で外径が125ミクロンのクラ
ッド、および外径が165ミクロンのアクリレ−トコ−テ
ィングを有した2本の光ファイバが上記長手方向の穴に
挿入される。光ファイバの端部間のアクリレ−トコ−テ
ィングの部分が除去され、そして光ファイバのコ−ティ
ングされていない部分がチュ−ブの長手方向の穴内に配
置される。これらのファイバはチュ−ブ内にテンション
を生じさせるために緊張した状態に保持される。
【0048】このようにして形成された構体の中間領域
が加熱され、光ファイバのまわりでつぶされ、そして予
め定められた直径に延伸される。もとのチュ−ブの寸法
の1/4に延伸した後の中間領域の直径は0.7ミリメ−トル
である。コアおよびクラッド直径も減寸され、すなわち
各コア直径は2ミクロンに減寸され、そして各クラッド
直径は31.25ミクロンに減寸された。光ファイバは接着
剤を適用することによってチュ−ブの端部に固着されか
つ封止される。
【0049】長さ101.6ミリメ−トル、幅25.4ミリメ−
トル、厚さ6.35ミリメ−トルの基板が設けられる。カプ
ラの対向近傍端部に軸受けが取り付けられる。基板に第
1の軸受けが固着される。2つの光ファイバコアが基板
に平行な平面内にあるようになるまで、カプラが回転さ
れる。
【0050】カプラから延長したピグテイルが結合比を
測定するために測定装置に取り付けられる。光が入力光
ファイバに入射される。異なる波長での結合比の例が下
記に示されている。
【0051】基板と平行な平面内でカプラを曲げるため
にレバ−ア−ムが用いられる。カプラは、上記の結合比
が反転するまで曲げられる。入力光ファイバに入射され
た光が同じ光ファイバの出力から出てくる。第2の回転
軸受けが基板に固着され、それによってカプラは曲げ状
態を維持する。
【0052】カプラを回転させるために、カプラの一端
部にガラスロッドが取り付けられた。このロッドに圧力
が印加され、カプラをア−ク状に回転させる。カプラが
90度回転されると、光ファイバのコアを含んだ平面が
基板に対して直交関係となる。図10のグラフは異なる
回転角度で得られる結合比を比較できるものである。出
力は第1の光ファイバのコアにおける全光出力のパ−セ
ントを表わす。
【0053】以上本発明を特定の装置について説明した
が、これは特許請求の範囲に定義された本発明の範囲を
限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】1対の光ファイバが配置されたガラスチュ−ブ
の断面図である。
【図2】図1の線2−2上で見たチュ−ブの中心部分の
簡略断面図である。
【図3】ファイバのまわりでガラスチュ−ブをつぶしか
つ中間領域を延伸した後でのカプラを示す断面図であ
る。
【図4】図3の4−4で見たカプラの中間領域の簡略断
面図である。
【図5】本発明の第1の実施例の上面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の側面図である。
【図7】曲げたカプラがオフ位置まで回転された時に光
ファイバが位置する軸線を示すカプラの断面図である。
【図8】曲げたカプラがオン位置まで回転された時に光
ファイバが位置する軸線を示すカプラの断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図10】曲げたカプラの結合比対回転の関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 カプラ 11 導波路 12 導波路 14 結合領域 20 回転型可変光タップ 21 基板 22 回転軸受け 23 回転軸受け 30 回転スイッチ 31 屈曲したガラスチュ−ブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/28 - 6/293

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの導波路よりなり、これら
    の導波路がそれら間に結合を誘起するように互いに接合
    されかつ狭くされた領域で細長くなされているカプラ
    と、前記カプラを曲げ状態に維持する手段と、前記導波
    路間の光結合の程度を変化させるために前記カプラを前
    記曲げ状態で回転させる手段を具備した回転型可変光タ
    ップ。
  2. 【請求項2】前記維持する手段が前記カプラを包囲して
    いる屈曲したガラスチュ−ブよりなり、かつ前記回転さ
    せる手段が前記屈曲したガラスチュ−ブ内で前記カプラ
    を回転させる手段よりなる請求項1に記載された回転型
    可変光タップ。
  3. 【請求項3】基板と、前記カプラの一端部を受入れる第
    1の軸受け手段と、前記カプラの反対側の端部を受入れ
    る第2の軸受け手段を具備しており、前記第1および第
    2の軸受け手段は前記カプラに曲げが生ずるようにして
    前記基板上に取り付けられており、かつ前記回転させる
    手段は前記取り付けられた軸受け手段内で前記カプラを
    回転させる手段よりなる請求項1に記載された回転型可
    変光タップ。
  4. 【請求項4】予め定められた屈折率を有するコアとこの
    コアを包囲していて前記コアより低い屈折率を有するク
    ラッドをそれぞれ具備した少なくとも2つの導波路と、
    前記導波路を包囲しており、前記クラッドより低い屈折
    率を有するオ−バ−クラドを具備し、前記導波路はそれ
    らのコア間の間隔が減少されるように狭くされた領域に
    向ってテ−パをつけられており、さらに前記導波路を前
    記狭くされた領域内で曲げ状態に維持する手段と、前記
    導波路間の光結合の程度を変化させるために前記オ−バ
    −クラッドを前記曲げ状態で回転させる手段を具備して
    いる回転型可変光タップ。
  5. 【請求項5】前記導波路が光ファイバよりなる請求項4
    に記載された回転型可変光タップ。
  6. 【請求項6】入力光ファイバにより伝送される入力光信
    号を出力光ファイバに選択的に伝送する方法であって、
    結合を生ずるように狭くされた領域で互いに接合されか
    つ細長くなされた少なくとも2本の隣接した光ファイバ
    よりなるカプラを設け、入力光信号が曲げに対して変化
    するように前記カプラを曲げ、前記カプラを曲げ状態に
    維持し、前記光ファイバ間の光結合の程度を変化させる
    ために前記カプラを前記曲げ状態で回転させることより
    なる方法。
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