JP3108490B2 - カルボニル化方法および触媒組成物 - Google Patents

カルボニル化方法および触媒組成物

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン状またはアセ
チレン状不飽和化合物のカルボニル化方法に関し、そし
てより詳しくは1個または2個以上の除去可能な水素原
子を有する求核化合物およびパラジウム触媒の存在下で
遂行されるこのような方法、および前記方法に特に適し
た或種の触媒組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1個または2個以上の除去可能な水素原
子を含む求核化合物、例えばアルコールまたはカルボン
酸、およびパラジウム触媒の存在下に、以下オレフィン
と称するオレフィン状不飽和化合物、または以下アセチ
レンと称するアセチレン状不飽和化合物を一酸化炭素で
カルボニル化する方法は、このような方法によって製造
できる生成物と同様に公知であって、例えばEP005
5875、0106379、0168876および01
86228に記載されている。一般にこのような方法は
様々な反応剤を反応器中に導入し、そして所望の反応条
件下で反応を進行させる。これらの方法の幾つかを用い
て、反応媒体中に適当な溶剤を存在させると、例えば反
応剤の溶解度および/または混和性が上昇し、かつ/ま
たは反応媒体の粘度が減少することによって、有益な効
果が得られることがわかった。このような溶剤の性質ば
かりでなく、溶剤が存在することの望ましさも、主とし
て反応剤の性質によって決まる。
【0003】時折このような方法の反応媒体は2つの非
混和性液相からなる。これは、多価アルコールは屡々高
い融点を有する固体化合物であり、そしてさらにオレフ
ィン反応剤に容易に溶けないか、または全く溶けないの
で、例えば、多価アルコールの完全エステル(full
ester)を、このような多価アルコールの存在下
にオレフィンのカルボニル化を経て製造する場合に相当
し得る。このような多価アルコールはその時極性の高い
溶剤の溶液の形で使用することができ、そしてこれらの
溶液は一般にオレフィン反応剤によって2相の液体反応
媒体を形成する。不混和性反応剤のもう1つの例は、大
部分のオレフィンまたはアセチレンと一緒にしたとき
に、普通2相の媒体を生ずるポリエチレングリコールま
たは水のような極めて極性の大きい液体反応剤を使用す
ることである。他方、2相の液体反応媒体を故意に作り
出すこともできる。これは、例えば、1種の反応剤だけ
を溶解する液体化合物が反応媒体に加えられ、そしてこ
の共通しない溶剤が反応末期で触媒の回復を促進するた
めに存在する場合であろう。前記溶剤の性質は反応生成
物の性質ばかりでなく、触媒系の性質によっても支配さ
れる。
【0004】しかしながら、前記のようなプロセスにお
いて2相の液体反応媒体が存在すると、転化率ばかりで
なく反応速度も低下して、時々反応が殆ど全く進行しな
くなる。英国特許出願公開公報2,023,589号に
は、このような多価アルコールおよびコバルト基触媒の
存在下で、少なくとも4個の炭素原子を有するオレフィ
ンのカルボニル化を経てモノ−またはポリペンタエリス
リトールの完全エステルを連続的に製造する方法におい
て、オレフィン反応剤を段階的に加えることによって、
すなわち初めにオレフィン反応剤の一部のみをすべての
ポリオールおよび触媒と共に反応器に加え、そしてその
後オレフィンの残りの量を反応器の中央部分に加えるこ
とによって不均質な反応媒体の形成を避けることができ
る方法が記載されている。前記カルボニル化方法の一般
的な欠点は、例えばEP0106379に記載されてい
るようなパラジウム基触媒よりも低い活性および選択性
を有することが一般に知られており、しかもさらに苛酷
な反応条件、すなわちより高い温度および/または圧力
を必要とするコバルトカルボニル触媒を使用することで
ある。観察されるそれ以上の欠点は、初めにおよび反応
器の中央部分に導入すべきオレフィン材料の相対的な量
がオレフィンの分子量および多価アルコールの性質によ
って著しく変化し、したがってその相対的な量を反応剤
のそれぞれの組合わせについて別々に決定しなければな
らないことである。最後に、2相の液体反応媒体が故意
に作り出されたときには、この問題は解決されない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎をなすこ
の問題は、1個または2個以上の除去可能な水素原子を
有する求核化合物の存在下でオレフィンまたはアセチレ
ンをカルボニル化する方法において、前記反応剤の組合
せまたは1種または2種以上の選択された溶剤の存在
が、以下多相反応媒体と称する、1よりも多い液相を有
する反応媒体の形成を生じ、そして前述のような不都合
の1つまたは2つ以上をこうむらない前記方法を開発し
てきた。
【0006】
【課題を解決するための手段】広範囲にわたる研究並び
に実験の結果、多相の液体反応媒体中、1個または2個
以上の除去可能な水素原子を有する有機求核化合物の存
在下、選択された有機陰イオンを含むパラジウム基触媒
系を使用することによって、オレフィンまたはアセチレ
ンを一酸化炭素でカルボニル化する方法が開発された。
それで本発明は、除去可能な水素原子を有する求核化合
物および a)パラジウム源、 b)一般式PR1 2 3 で表されるホスフィン〔式
中、R1 、R2 、およびR3 は独立して、随意に置換さ
れたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または
N−複素環式基を表す〕、および c)pKa<3を有する酸の共役塩基(conjuga
ted base)である陰イオン源を含む触媒の存在
下でオレフィン状またはアセチレン状不飽和化合物を一
酸化炭素でカルボニル化する方法において、反応媒体が
少なくとも最初に多相の液体反応媒体であり、そして触
媒系が両親媒性構造を有する成分b)またはc)を含む
前記方法を提供するものである。
【0007】本発明に関連して、“反応媒体が少なくと
も最初に多相の液体反応媒体である”という用語は、反
応の開始およびそれの早期の段階中で少なくとも多相の
液体反応媒体となる反応媒体を指している。“両親媒性
構造”という用語は、このような分子が、対立した溶解
性の傾向を有する基、典型的には油溶性の炭化水素連鎖
および水溶性のイオン基で構成されていることを意味す
る。パラジウム源(触媒成分a)は好ましくは、陽イオ
ン性化合物、例えばパラジウムと、例えば硝酸、硫酸ま
たは12個以下の炭素原子を有するアルカンカルボン酸
との塩で構成されている。ハロゲン化水素酸の塩も原則
として同様に使用できるが、それらはハロゲンイオンが
腐蝕作用を持つという欠点を有する。さらに、パラジウ
ム錯体、例えばパラジウムアセチルアセトネート、テト
ラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス
(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウムアセテート
またはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムサル
フェートも使用できる。触媒組成物が酸成分を含むなら
ば金属パラジウムも使用できる。酢酸パラジウムは本発
明の触媒組成物にとって基材とするのに好ましいパラジ
ウム化合物である。
【0008】一般式PR1 2 3 で表されるホスフィ
ン(触媒成分b)の基R1 ,R2 およびR3 はそれぞ
れ、随意に置換されたアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基またはN−複素環式基を表す。一般にこのよ
うなアルキル基は20個までの炭素原子を有し、いずれ
のシクロアルキル基も環構造中に5〜7個の炭素原子を
有し、そしてアリール基は環構造中に18個までの炭素
原子を有する。好都合には、いずれのアリール基もアン
トリル基、ナフチル基または好ましいものであるフェニ
ル基であり得る。複素環式環はピリジル基、ピラジニル
基、キノリル基、イソキノリル基、ピリミジル基、ピリ
ダジニル基、インドリジニル基、シンノリニル基、アク
リジニル基、フェナジニル基、フェナントリジニル基、
フェナントロリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニ
ル基、キノキサリニル基およびキナゾリニル基によって
例示されるような、単一の複素環式環であるか、または
随意に置換されたより大きい縮合環構造の一部であり得
る。
【0009】このようなホスフィンの典型的な例はトリ
エチルホスフィンおよびトリブチルホスフィンのような
トリアルキルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィ
ンのようなトリシクロアルキルホスフィン、トリフェニ
ルホスフィンのようなトリアリールホスフィン、トリ−
(2−ピリジル)ホスフィンのような3個の複素環式環
を有するホスフィン、およびエチルジフェニルホスフィ
ンおよびジエチルフェニルホスフィンのような混成アル
キル(アリール)ホスフィン、並びに1個または2個以
上の複素環式環の他にアルキル基および/またはアリー
ル基を含むホスフィン、例えば(2−ピリジル)ジフェ
ニルホスフィンおよびメチル−ジ(2−ピリジル)ホス
フィンを包含している。好適なホスフィンのもう1つの
グループはR3 が基−PR4 5 で終わる炭素原子連鎖
を表す、式PR1 2 3 のホスフィンであり、ここで
4 およびR5 はそれぞれ、随意に置換されたアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基またはN−複素環式
基を表す。好ましくは、R4 およびR5 はそれぞれR1
およびR2 に等しい。炭素原子連鎖は好適には2ないし
6個の炭素原子、好ましくは2個または3個の炭素原子
を含む。これらのビスホスフィンの配位子の例は1,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エテンおよび1,3−ビス
(ジフェニルホスフィノ)プロパンを包含している。
【0010】基R1 ,R2 およびR3 が置換されている
基であるとき、それらは例えばハロゲン原子およびアル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、トリハ
ロメチル基、シアノジアルキルアミノ基、スルホン酸基
およびアルカノイルオキシ基のような基を1個または2
個以上担持することができる。置換されている好ましい
ホスフィンは1個または2個以上の置換されたフェニル
基を担持するトリフェニルホスフィンである。置換され
ている好適なフェニルホスフィンの例はトリトリルホス
フィン、トリス(o−メトキシフェニル)ホスフィン、
トリス(p−クロルフェニル)ホスフィン、およびトリ
ス(m−クロルフェニル)ホスフィンを包含している。
触媒系のホスフィン成分bは、本発明に従って、両親媒
性構造を有する触媒成分を構成することができ、そして
その場合それは水溶性の傾向をほかの油溶性ホスフィン
配位子に提供するイオン基で置換されている基R1 ,R
2 またはR3 を有する。好ましいイオン置換基はスルホ
ン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基およびカルボン
酸基およびそれらの塩である。さらに好ましい置換基は
スルホン酸基またはそれのアルカリ金属塩もしくはアン
モニウム塩であり、スルホン酸ナトリウム型の置換基が
殊に好ましい。
【0011】1個または2個以上の基Rが特定の置換基
を担持している好ましいトリアリールホスフィンの例は
4−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸ナト
リウム、フェニル−ビス−(ナトリウム4−スルホナト
フェニル)ホスフィンを包含している。好ましいアルキ
ル(ジアリール)ホスフィンの例は2−(ジフェニルホ
スフィノ)−エタンスルホン酸ナトリウムおよび3−
(ジフェニルホスフィノ)プロパンスルホン酸ナトリウ
ムを包含している。これらの置換されているホスフィン
は欧州特許出願公開公報第280380号に記載された
方法によって得ることができる。陰イオン源(触媒成分
c)は所望された種類の陰イオンを発生できるいずれの
化合物または系であり得る。好ましくは陰イオン源は陰
イオンが共役塩基である酸であるか、または前記酸の塩
である。好ましい塩はアルカリ金属塩またはアルカリ土
類金属塩である。陰イオン源が酸であるならば、この酸
は同時に触媒系のための酸促進剤としても作用すること
ができる。
【0012】pKa<3(18℃において水中で測定)
を有し、そして本発明方法において使用される触媒組成
物中に陰イオンを供給する酸は、好ましくは非配位性の
陰イオンを有し、これはパラジウムと陰イオンとの間に
共有相互作用が少ししか、または全く生じないことを意
味する。このような陰イオンの典型的な例は PF6 - ,SbF
6 - ,BF6 - , およびClO4 - である。好ましく使用される
酸は、例えば、スルホン酸および例えばBF3, AsF5, SbF
5,PF5,TaF5, またはNbF5のようなルイス酸と、例えばハ
ロゲン化水素酸、特にHF,燐酸または硫酸のようなブ
レンステッド酸との相互作用によって、多分現場で生成
できる酸である。最後に挙げた種類の酸の具体的な例は
フルオロ珪酸、HBF4,HPF6 およびHSbF6 である。使用で
きる典型的なスルホン酸はフルオロスルホン酸、クロロ
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびトリフルオ
ロメタンスルホン酸であり、最後の2種の酸が好まし
い。
【0013】触媒系の陰イオン成分cは本発明に従った
両親媒性構造を有する触媒成分を構成することができ、
その場合それはほかの水溶性陰イオンに油溶性の傾向を
提供する疎水性部分からなる。より詳しくは、この陰イ
オンはオレフィン性およびまたはアセチレン性不飽和が
なく、かつ少なくとも10個の炭素原子を含むヒドロカ
ルビル部分を持つことができる。前記のような陰イオン
が両親媒性である酸の好ましい種類はスルホン酸、ホス
ホン酸およびホスフィン酸からなる酸の群から選択さ
れ、スルホン酸が殊に好ましい。少なくとも10個の炭
素原子を有する極めて好適なスルホン酸はアルキルスル
ホン酸、殊に線状アルキルスルホン酸、アルキルベンゼ
ンスルホン酸、アルキルトルエンスルホン酸およびアル
キルキシレンスルホン酸のようなアルカリールスルホン
酸、およびヒドロキシアルキルスルホン酸、例えばα−
またはβ−ヒドロキシアルキルスルホン酸を包含してい
る。
【0014】前記のスルホン酸は、対応するスルホネー
ト、そして殊にアルカリ金属スルホン酸塩がそれらの洗
浄特性のために周知であるので、このような化合物の形
で容易に入手できる。屡々このようなスルホネートは、
異性体の混合物および/または1分子当りの炭素数が僅
かに変化している化合物の混合物の形で生産される。後
者の型のスルホネートについては陰イオン1個当りの平
均炭素原子数が少なくとも10、好ましくは少なくとも
15であるのが望ましい。単一化合物として入手できる
可能性からみて、4−オクタデシル−p−キシレンスル
ホン酸ナトリウムは本発明方法における陰イオン源とし
て使用するのに好ましいスルホン酸ナトリウムである。
好適な混成スルホン酸の例は4−(C12-15アルキル)
−p−キシレンスルホン酸である。陰イオン源として塩
を使用するときには、対応する酸が酸促進剤(acid
promoter)との相互作用によってその塩から
得ることができ、そしてそのためには酸促進剤のpKa
前記塩が基とする酸のpKaであるのが好ましいこと
は先に述べた。本発明の1つの実施態様において、触媒
系はフェニル−ビス−(ナトリウム4−スルホナトフェ
ニル)ホスフィンのような両親媒性成分bと、4−オク
タデシル−p−キシレンスルホン酸ナトリウムのような
両親媒性陰イオン成分cの両者を含む。本発明方法にお
ける触媒成分として用いられるパラジウム化合物の量は
臨界的でない。オレフィン状またはアセチレン状不飽和
化合物1モルに付き10-5ないし10-1グラム原子の範
囲の量のパラジウムが好ましく使用される。
【0015】一般に本発明方法において使用するための
触媒組成物中で用いるべきホスフィン配位子の量は臨界
的でなくて、広い範囲にわたって変化することができ、
そしてこの範囲はまた時々ホスフィン配位子の種類に関
係し得る。例えば、ジホスフィンは一般にパラジウム1
グラム原子に付き、0.5〜100モルの量で使用さ
れ、そして前記のような複素環式基を含むホスフィンは
一般にパラジウム1グラム原子に付き2〜500モルの
量で使用されるのに対し、トリフェニルホスフィンは好
ましくはパラジウム1グラム原子に付き少なくとも5モ
ルの量で使用される。その他のモノホスフィンは有利に
はパラジウム1グラム原子に付き0.5〜50モルの範
囲の量で使用できる。本発明方法においては陰イオン、
特に少なくとも10個の炭素原子を含むヒドロカルビル
部分を有する陰イオンがパラジウム1グラム原子に付き
2当量以上の陰イオンに相当する量で存在するのが好ま
しい。
【0016】本発明方法において酸、特に非配位陰イオ
ンを有する酸を促進剤として用いることができ、これは
パラジウムと陰イオンとの間に共有的な相互作用が少し
しか、または全く生じないことを意味する。このような
陰イオンの典型的な例はPF6 - , SbF6 - , BF4 - およびC
lO4 - 並びに触媒系の陰イオン成分cに関連して先に述
べたその他の陰イオンである。本発明方法において使用
するための酸の特別な種類は、促進剤として、また陰イ
オン源として同時に作用できる酸である。それ故このよ
うな酸の陰イオンは少なくとも10個、そして好ましく
は少なくとも15個の炭素原子を含むヒドロカルビル部
分を持っていて、本発明による両親媒性触媒成分を構成
することができる。これらの必要条件を満たす酸は先に
論じられて例示されている。促進剤として、また陰イオ
ン源として作用できるこのような酸を使用するときに
は、本方法において別々の陰イオン源が存在することは
必須でない。本発明方法については、酸促進剤が存在
し、そしてその量がパラジウム1グラム原子に付きH+
2当量を越える量に相当するのが好ましい。
【0017】オレフィン状またはアセチレン状不飽和化
合物は好ましくは2〜30個、特に2〜20個の炭素原
子を有し、そして好ましくはそれぞれ1〜3個の二重結
合または三重結合を有する、置換されていないか、また
は置換されている線状、分枝鎖状または環状化合物であ
り得る。これらの不飽和化合物は例えば1個または2個
以上のハロゲン原子またはシアノ基、エステル基、アル
コキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基またはアリール
基で置換されていてもよい。置換基が反応条件下で不活
性でない場合、カルボニル化反応はその他の反応を伴う
ことができる。好適なオレフィン化合物の例はエテン、
プロペン、ブテン−1、ブテン−2、イソブテン、シク
ロペンテン、異性体のペンテン、ヘキセン、オクテンお
よびドデセン、1,5−シクロオクタジエン、シクロド
デセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、アリルア
ルコール、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタ
クリル酸メチル、アクリロニトリル、アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、塩化ア
リル、アクロレイン、オレイン酸、メチルアリルエーテ
ルおよびスチレンである。好適なアセチレンの例はプロ
ピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、1−ヘ
キシン、1−ヘプチン、1−オクチン、2−オクチン、
4−オクチン、5−メチル−3−ヘプチン、4−プロピ
ル−2−ペンチン、1−ノニン、フェニルエチンおよび
シクロヘキシルエチンを包含している。
【0018】1個または2個以上の除去可能な水素原子
を有する求核型反応剤は水、1価および多価アルコー
ル、例えばモノ−およびポリペンタエリスリトール、
1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリ
メチロールプロパン、ヒドロキノン、ピロガロール、エ
チレングリコールおよびポリエチレングリコール、並び
にモノ−またはポリカルボン酸、すなわち例えば20個
までの炭素原子を有し、かつ例えばハロゲン原子、およ
びシアノ基、エステル基、アルコキシ基およびアリール
基のような不活性の置換基を随意に1個または2個以上
担持する脂肪族、脂環式または芳香族カルボン酸を包含
している。好適なモノ−またはポリカルボン酸の例は蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、ピバリ
ン酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ノナン酸、デ
カン酸、ドデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン
酸、安息香酸、o−、m−およびp−フタル酸およびo
−、m−およびp−トルイル酸、アジピン酸、グルタル
酸およびセバシン酸を包含している。前記の種類の潜在
的に好適な求核化合物のその他の群はヒドロキシスルホ
ネートおよび第一および第二アミンのような化合物を包
含している。本発明方法のカルボニル化を遂行するのに
必要な条件の下で多相の液体反応媒体を生成するオレフ
ィンまたはアセチレンと求核反応剤との組合せに関する
データは、当業者によって既に知られていない限りは、
技術文献から得ることができる。オレフィンおよびアル
コール反応剤自体の性質ばかりでなく、使用されるべき
それらの比も多相の液体反応媒体の形成に決定的であり
得ることが認められる。
【0019】比較的高い融点を有し、そしてオレフィン
反応剤に溶けない求核反応剤、例えばモノ−およびポリ
ペンタエリスリトール、1,1,1−トリメチロールエ
タン、ヒドロキノンおよびピロガロールを使用すると
き、前記化合物は溶液の形で使用できる。このような溶
液の調製のために使用される好適な溶剤はスルホラン、
ジメチルスルホキシドおよびジイソプロピルスルホンを
包含している。例えばオレフィンまたはアセチレン反応
剤を含む相の粘度を低下させるために、この相が溶剤ま
たは希釈剤を含むことができ、そしてこの溶剤または希
釈剤は一般に炭化水素型の溶剤または希釈剤である。反
応が進行し、そして反応生成物の量が増大するに従って
多相の液体反応媒体が徐々に単一相の液体反応媒体に転
化され、それで前記のように均質な液体反応媒体の形
で、そして触媒系の存在下で反応をさらに進行させるこ
とが考えられるので、多相の液体反応媒体が反応の早期
の段階で少なくとも存在しなければならないことは先に
述べた。
【0020】如何なる理論にも結び付かないことを望ん
で、本発明方法の重要な特徴は先に具体的に述べた両親
媒性成分が触媒系中に存在するところにあるものと思わ
れる。求核反応剤および先行技術による通例のカルボニ
ル化触媒の存在下に多相の液体反応媒体中でオレフィン
またはアセチレンを一酸化炭素でカルボニル化するとき
に観察される反応速度の低下は不均質な触媒の分布、す
なわち求核反応剤含有相中に圧倒的に存在する触媒系に
関係しているものと考えられる。しかしながら、前に具
体的に述べた陰イオン置換ホスフィンおよび/または疎
水性に置換された陰イオン源のような両親媒性成分また
は陰イオン界面活性剤成分を含む触媒系を使用すると
き、前記両親媒性成分の存在は相の界面で選択的に配向
された触媒系を生じ、それによって反応速度が増大す
る。それと同時に界面における比較的高濃度の触媒はま
た相の局部的な混和性に有益な影響を及ぼすことができ
る。多相の液体反応媒体が単一相または均質な液体反応
媒体に転化されたときには、あたかも通例の触媒系、す
なわち前記のような特定のホスフィンまたは陰イオン源
を含まない触媒系が存在しているように反応が進行する
ことも、さらに期待することができる。事実、前記の触
媒系はまた均質な液体反応媒体中で遂行されるカルボニ
ル化方法において使用してもよい。
【0021】本発明方法においては一酸化炭素は純粋な
形で使用してもよいし、あるいは窒素、貴ガスまたは二
酸化炭素のような不活性ガスで希釈してもよい。反応条
件下ではオレフィン化合物の水素添加が起こり得るの
で、一般に10容量%を越える水素の存在は望ましくな
い。一般に一酸化炭素または5容量%未満の水素を含む
一酸化炭素含有ガスが好ましく使用される。本発明のカ
ルボニル化は好ましくは50ないし200℃、特に75
ないし150℃の範囲の温度で遂行される。全圧は好ま
しくは1ないし100、特に20ないし75バールゲー
ジ圧の間にある。本発明方法はバッチ式、連続式または
半連続式に遂行することができる。
【0022】前記のような、パラジウム化合物、一般式
PR1 2 3 で表されるホスフィン〔式中、R,
2 ,およびR3 は独立して、随意に置換されたアルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基またはN−複素環
式基を表す〕およびオレフィン状および/またはアセチ
レン状不飽和がなくかつ少なくとも10個の炭素原子を
含有するヒドロカルビル部分を有し、かつpKa<3を
有する酸の共役塩基であるアニオン源を含む触媒系は新
規である。本発明によって提供される更なる新規な触媒
系はパラジウム化合物、一般式PR1 2 3 で表され
るホスフィン〔式中、R1 ,R2 ,およびR3 は独立し
て、随意に置換されたアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基またはN−複素環式基を表し、そしてそのう
ちの少なくとも1つはスルホン酸基、ホスホン酸基、ホ
スフィン酸基およびカルボン酸基からなる群から選ばれ
る置換基またはその塩を担持している〕、およびオレフ
ィン状および/またはアセチレン状不飽和がなくかつ少
なくとも10個の炭素原子を含有するヒドロカルビル部
分を有し、かつpKa<3を有する酸の共役塩基である
陰イオン源を基剤としている。これらの新規な触媒系は
さらに酸促進剤を含むことができる。
【0023】本発明方法によって広範囲の生成物を製造
できるけれども、前記生成物の性質は反応剤の性質に密
接に結び付いている。例えば、求核性反応剤として水、
ヒドロキシ化合物、カルボン酸またはアミンを使用した
とき、反応生成物はそれぞれ酸、エステル、酸無水物ま
たはアミン部分を含有し、そしてこれらの部分は、共反
応剤がアセチレン状不飽和化合物であるときα,β−オ
レフィン状不飽和基が存在していることを特徴としてい
る。このオレフィン状不飽和基は、共反応剤がオレフィ
ン状不飽和化合物であるときには存在しない。生成物の
性質は反応剤の種類ばかりでなく、反応剤の官能性およ
び使用される反応剤のモル比によっても支配される。求
核性反応剤の官能性は本方法の条件下で除去できる水素
原子の数によって決まるのに対し、オレフィン状または
アセチレン状不飽和化合物の官能性はこのような不飽和
基の1分子当りの数によって決まる。本発明方法によっ
て製造された化合物は、好都合には抽出または蒸留のよ
うな公知の技術によって反応混合物から単離させること
ができる。
【0024】本発明方法によって製造すべき化合物の好
ましいグループはペンタエリスリトールの完全エステル
および殊にヒドロカルビルカルボニル基が3〜19個の
炭素原子を含む前記エステルである。このような完全エ
ステルは潤滑剤、洗浄剤および可塑剤として使用するた
めの貴重な生成物である。本発明によって製造できるそ
の他の生成物は例えばファインケミカルを製造するため
の前駆体として使用できる。本発明はさらに以下の実施
例によって例証され、そしてこれらの実施例については
次の情報が提供される。
【0025】 省略形:Pd(OAc)2 酢酸パラジウム PTSA パラトルエンスルホン酸 ホスフィン 種類A: トリフェニルホスフィン ホスフィン 種類B: トリス(p−クロルフェ
ニル)ホスフィン ホスフィン 種類C: トリス(m−クロルフェ
ニル)ホスフィン ホスフィン 種類D: フェニル−ビス(ナトリ
ウムm−スルホナトフェニル)ホスフィン 陰イオン源 I: 4−オクタデシル−p−
キシレンスルホン酸ナトリウム 陰イオン源 II: p−C12-15 アルキル−
p−キシレンスルホン酸
【0026】
【実施例】実施例1〜8 磁気的に攪拌される250mlのステンレス鋼(ハステ
ロイC,商標)オートクレーブ中に、10ミリモルのペ
ンタエリスリトールを50mlのスルホランに溶かした
溶液および指示された量の酢酸パラジウム、ホスフィ
ン、PTSA、陰イオン源およびオレフィンを導入し
た。ついで反応器を密閉し、そしてそれから空気を排出
させ、そこで60バールの一酸化炭素を導入した。この
後で反応器の中身を110℃に加熱した。所望の時間反
応器の中身を110℃に維持した後、反応器の中身を2
0℃に冷却し、そして高性能の液体クロマトグラフィー
で分析してヒドロキシル転化率を確認した。このプロセ
スにおいて、前駆体のオレフィンよりも炭素原子が1個
多いカルボン酸とペンタエリスリトールとのポリエステ
ルが形成され、100%のヒドロキシル転化率では生成
物はテトラエステルで構成されていたのに対し、これよ
りも低いヒドロキシル転化率ではさらにトリ−,ジ−お
よびモノエステルを含む混合物が得られた。分析データ
は表1に示されており、そしてこの表はまた本プロセス
の詳細を示している。
【0027】比較実験A〜C 陰イオン源の添加を除いて、実施例1〜3の手順を繰り
返した。対応する分析データおよびプロセスの詳細を表
1の中に含ませた。表1に示された結果から、陰イオン
源が存在すると100%のヒドロキシル転化率が得られ
ることが観察できる。100%の転化率が得られた実験
については、110℃の反応器における滞留時間が必要
な反応時間であると解すべきでない。なぜならば、それ
は対応する結果がその時間内で達成されることしか示し
ていないからである。実施例7の結果は実際の反応時間
が首尾よくかなり短かくなり得ることを示している。こ
れらの結果はまた、置換されたホスフィンが存在するこ
との有益な効果を示している。
【0028】
【表1】
【0029】実施例9 250mlのステンレス鋼(ハステロイC)オートクレ
ーブ中にジエチレングリコールジメチルエーテル40m
l、水10ml、酢酸パラジウム0.1ミリモル、パラ
トルエンスルホン酸2ミリモル、フェニル−ビス−(ナ
トリウム−スルホナトフェニル)ホスフィン4ミリモル
およびシクロペンテン20mlを導入した。ついで反応
器を密閉し、加圧/減圧サイクルにより一酸化炭素で空
気を除去し、その後40バールの圧力で一酸化炭素を加
え、そして110℃に加熱した。5時間の反応時間の
後、反応器の中身を室温(約20℃)まで冷却し、そし
て気液クロマトグラフィーによって分析すると、これは
100%の選択率でシクロペンタンカルボン酸に転化さ
れるオレフィンの転化率が75%であることを示した。
【0030】実施例10 4mmの4−オクタデシル−p−キシレンスルホン酸を
さらに反応器の中に導入したことを除いて実施例9の手
順を繰り返すと、5時間の反応時間の後に85%のオレ
フィン転化率を生じた。
【0031】比較実験D スルホネート含有ホスフィンを5ミリモルのトリフェニ
ルホスフィンと取り替えた点を除いて、実施例9の手順
を繰り返した。5時間後にオレフィンの転化率は5%未
満であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ペーテル・コエンデルス オランダ国 1031 シー・エム アムス テルダム、バトホイスウエヒ 3 (56)参考文献 米国特許3530155(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/14 B01J 31/24 C07C 53/126 C07C 67/38 C07C 69/33 C07B 61/00 300

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、アルコールまたはカルボン酸から選
    ばれる求核化合物および a)パラジウム源、 b)一般式PR1 2 3 で表されるホスフィン〔式
    中、R1 、R2 、およびR3 は独立して、随意に置換さ
    れたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または
    N−複素環式基を表す〕、および c)pKa<3を有する酸の共役塩基である陰イオン源
    を含む触媒系の存在下でオレフィン状またはアセチレン
    状不飽和化合物を一酸化炭素でカルボニル化する方法に
    おいて、反応媒体が少なくとも最初に多相の液体反応媒
    体であり、そして触媒系が両親媒性構造を有する成分
    b)を含むことを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 触媒系が両親媒性構造を有する成分c)
    をさらに含むことを特徴とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 両親媒性構造を有する触媒成分が陰イオ
    ン界面活性剤である請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 成分c)の酸がアルキルスルホン酸また
    はアルカリールスルホン酸である請求項1ないし3のい
    ずれか1つの方法。
  5. 【請求項5】 触媒系がさらに酸促進剤を含む請求項1
    ないし4のいずれか1つの方法。
  6. 【請求項6】 一般式PR1 2 3 で表されるホスフ
    ィンが、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基
    およびカルボン酸基からなる群から選ばれる置換基また
    はその塩を担持する少なくとも1個の基R1 、R2 また
    はR3 を有する請求項1ないし5のいずれか1つの方
    法。
  7. 【請求項7】 置換基がスルホン酸基またはそのアルカ
    リ金属塩またはアンモニウム塩である請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 a)パラジウム化合物、 b)一般式PR1 2 3 で表されるホスフィン〔式
    中、R1 、R2 、およびR3 は独立して、随意に置換さ
    れているアルキル基、シクロアルキル基、アリール基ま
    たはN−複素環式基を表す〕、および c)pKa<3を有する酸の共役塩基である陰イオン源
    を基剤とし、成分b)が両親媒性構造を有する、オレフ
    ィン状またはアセチレン状不飽和化合物カルボニル化用
    触媒組成物。
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