JP3107977U - 流線網可視化実験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流線の形状を可視化できる模型実験装置を製作して、地下水の透水模型、矢板止水模型、ダム模型、堤体模型、および掘削模型の流線網を描くと同時に圧力水頭を目視観察することができる装置を提供し、浸透水の流れに関する理解を深め、流線網解析により土中の浸透水量の予測を行うことができるようにする。
【解決手段】 この装置は、実験用水槽模型3と、架台4と、給水タンク1と、給水機構と、排水管機構と、可視化用浸透液注入機構8とを備えている。実験用水槽模型は、型枠と、型枠に所定の隙間を介して対向して配置された1対の透明板とを有し、隙間に試料砂を充填可能である。架台は模型を着脱可能に支持する。給水機構は給水タンクから模型に給水するための機構である。排水機構は模型から排水するための機構である。可視化用浸透液注入機構は模型に可視化用浸透液流線を与えるための機構である。
【選択図】 図1

Description

本考案は、土中の浸透流の解析を行うための流線網を視覚的に学習する模型実験装置に関する。
基礎構造物、道路構造物、河川・海岸・湖沼などに沿う水理構造物の建設において、土留め工や締め切り工が施工される。これらの土留め工、締切り工の工事で透水性基盤に矢板、せき板を打ち込んだ場合、その遮水壁下をくぐる浸透流がある。このことはフィルダム、アースダムなどの堤体内においても同様であり、これらの問題は土質工学と水工学の境界分野に属する。この浸透流の浸透量、浸透圧を知ることはこれらの工事において付随して起こるヒービング、パイピング、クイックサンド、ボイリングなどの現象を処置するバロメータになる。これらの現象の対策には(1)根入れ長さを大きくする、(2)浸透量を少なくする、(3)地下水位を下げる、(4)土を凍らせる、(5)地盤の透水性を下げるなどの方法がある。
従来、この浸透量や土中の任意点の浸透圧を求めるためには流線網を利用するのが有効であるが流線網の描き方には、(1)数学的にラプラスの方程式を解く方法、(2)フリーハンドで図式的に描く方法、(3)模型実験により流線を求める方法などがある。
例えば、第38回地盤工学研究発表会で東北大学工学部の佐々木静雄他3名により発表された「流線網の視覚的理解に役立つ実験教材の試作」(非特許文献1)がある。この実験装置では、透水性材料中の水の流動に関するダルシーの法則と電流に関するオームの法則が相似であることを前提として、媒質として砂、水そのものを用いずに、水の透水現象を電気回路にモデル化して解析している。
第38回地盤工学研究発表会における東北大学工学部の佐々木静雄他3名により発表された「流線網の視覚的理解に役立つ実験教材の試作」。
前記文献に示された実験装置では、実際の砂試料、水を用いて可視化し圧力水頭を直接読み取ることができないという問題がある。
本考案は、学生実験などにおいて基本的な流線の形状を容易に理解させるために、可視化できる模型実験装置を製作して、土中における地下水の透水模型、矢板止水模型、ダム模型、堤体模型、および掘削模型の流線網を描くと同時に圧力水頭を目視観察することができる装置を提供することを目的とし、この装置によって、浸透水の流れに関する理解を深めるとともに、流線網解析により土中の浸透水量の予測を行うことができるようにすることにある。
請求項1に係る流線網可視化実験装置は、土中の水理現象である流れのようすを視覚的に表す実験装置であって、実験用水槽模型と、架台と、給水タンクと、給水機構と、排水管機構と、可視化用浸透液注入機構とを備えている。実験用水槽模型は、型枠と、型枠内に所定の隙間を介して対向して配置された1対の透明板とを有し、隙間に試料砂を充填可能である。架台は模型を着脱可能に支持する。給水機構は給水タンクから模型に給水するための機構である。排水機構は模型から排水するための機構である。可視化用浸透液注入機構は模型に可視化用浸透液流線を与えるための機構である。
請求項2に係る流線網可視化実験装置は、請求項1の装置において、模型の内部に縦方向に配置された少なくとも1つの不透水板をさらに備えている。
請求項3に係る流線網可視化実験装置は、請求項1又は2の装置において、給水機構は、給水用チューブと給水調節装置とで構成され、給水タンクから模型に一定の給水をするように取り付けられている。
請求項4に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から3のいずれかに記載の装置において、排水管機構は、模型の上流側給水をオーバーフローさせ、一定水頭を保つように取り付けられた排水管を有し、排水管には導水糸が取り付けられている。
この装置では、溢れる水が少ない場合、ある一定量になるまで排水できない場合があるが、導水糸を排水管に挿入しておけば、排水が少ない時にも排水が可能となる。
請求項5に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から4のいずれかに記載の装置において、可視化用浸透液注入機構は、模型に浸透していく様子を可視化できるように着色液を流し込み、浸透の様子が判るように取り付けられた注射器である。
ここでは、流れの可視化が可能で水槽部分が直接目で観察できる。また、浸透流速と同じ速度で着色液を流し込むことで、綺麗な流線を得ることができる。注射器としては、医療用の注射器を用いることができる。
請求項6に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から4のいずれかに記載の装置において、可視化用浸透液注入機構は、模型に浸透流水していく様子を可視化できるように予め絵の具を添付した色素挿入シートを模型上流部に有する。
ここでは、流線の可視化の際、絵の具を透明板下部に適当な間隔で適量付着させた色素挿入シートを模型内部に挿入する。挿入する位置は、上流部の砂面上部とする。挿入の際模型の透明板の壁に絵の具が接触しないよう注意する。色素挿入後は、時間経過と共に流線が現れるのを確かめる。
請求項7に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から6のいずれかに記載の装置において、模型は、型枠を利用して土中における地下水の様子を観察するための透水模型である。
この装置では、ダルシー理論の説明をこの装置を使う事で、より分かり易く伝える事ができるとともに、取り扱いが容易である。
請求項8に係る流線網可視化実験装置は、請求項2から6のいずれかに記載の装置において、模型は、型枠を利用して1対の透明板の間に1個の不透水板の仕切板を挿入し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察する矢板模型である。
ここでは、試料砂である透水性基盤に矢板、せき板を打ち込んだ場合、その遮水壁下をくぐる浸透流は種々ある。これらは矢板の根入深さ、水頭差の変化で表せる。この条件を任意に決めて実験することになる。
請求項9に係る流線網可視化実験装置は、請求項2から6のいずれかに記載の装置において、模型は、型枠を利用して1対の透明板の間に設けられた透水性の地盤上に数個の不透水板を並べてダム形状に配置し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察するダム模型である。
ここでは、矢板を持たないダムの模型実験、ダム模型で上流側に矢板1本を持ったダムの模型、ダム模型で下流側に矢板1本を持ったダムの模型、矢板を2本を持ったダムの実験、矢板を3本を持ったダムの実験等が可能となる。透水性基盤に各種のダムの実験をする場合、そのダムの遮水壁下をくぐる浸透流は種々ある。これらは矢板の根入深さ、水頭差の変化で表せる。この条件を任意に決めて実験することになる。
請求項10に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から6のいずれかに記載の装置において、模型は、型枠を利用して1対の透明板の間にフィルター材で囲って透水性の堤防の地盤を作成し、堤防の地盤を水がどのように浸透するのかを観察する堤体模型である。
ここでは、空の水槽に、フィルター材等で囲って堤体模型を制作することで、色々な堤体模型を作る事ができる。
請求項11に係る流線網可視化実験装置は、請求項2から6のいずれかに記載の装置において、模型は、型枠を利用して1対の透明板の間に設けられた透水性の地盤に2個の不透水板を挿入して溝を掘削する地盤を作成し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察する掘削模型である。
ここでは、中央の掘削部分を変化させることで深さが変化する。両端の地盤と水位を同じにすることが初期段階では必要である。さらに左右の地盤と水位を変えることで応用実験となる。
請求項12に係る流線網可視化実験装置は、請求項1から11のいずれかに記載の装置において、模型の外表面に脱着可能な外カバーをさらに備えている。模型の説明をする場合、外カバーがあれば実験模型が分かり易い。
本考案の流線網可視化実験装置は、小型で簡単な構造の実験装置で、地盤内浸透に関する模型実験を行い、浸透水の流れに関する現象を視覚的に認識することができると同時に圧力水頭を同時に測定する事で浸透流の理解に役立つ。流量を計測し、流水断面を算出し、等ポテンシャル線を描くことで流緑網を表すことができる。また条件の異なる実験用水槽3を設置する事により色々な種類の浸透流の理解に役立つ。
[実験の概要]
条件の異なる実験用水槽の模型で図1の実験を行う。模型中央部には試料砂が入るフィルターとゴム板で仕切られた矩形の断面がある。ここに給水装置を使って模型上流部に連結する。実験用水槽に取り付けられた排水管機構の排水弁を閉じた場合水は静水状態となり、土中の水の全水頭の大きさはどこでも同じになる。各水位もすべて一致する。
次に弁を開放すると、水は左のタンクから右のタンクヘと流れていく。この場合、左のタンクに常に水を補給し、水位を一定に保つ。水の流れは最初の内は大きく徐々に減少していく。やがて一定の流れの状態に落ちつく。こうした時間的に変動しない透水を定常透水という。ここでは常にこの定常透水を考える。
定常透水時に、左のタンク上流水位はh1となり、下流の水タンクは水位はh2になる。つまり、水のエネルギーは土中を通ることによって(h1−h2)の大きさだけ消費されたことになる。
本実験の試料では、土は透水に関して一様と考え、どの位置においても水頭損失の割合は同じである。したがって、上流と下流の水位をつないだ線は、直線となる。模型の各水位が圧力水頭を表しており、視覚的に理解が容易である。
また、浸透流水していく様子を可視化できるように着色液インクあるいは絵の具を流し込み、これが従来ある浸透流水とともに流れて浸透のようすが観察できる。
[装置の概要]
本考案の一実施形態による流線網可視化実験装置の全体図を図1に示す。地盤内浸透に関する模型実験装置100は、給水タンク1と、タンク用台2と、実験用水槽3と、水槽架台4と、給水機構5と、排水管機構6と、ビーカー7と、可視化用浸透液注入機構8と、試料砂30などから構成されている。図3にも示すように、実験用水槽3は、2枚の透明平行平板間を不透水板で製作された条件の異なる模型をセットした砂地盤からなる模型水槽である。水槽全体は水槽本体と水槽架台の2つから構成されている。水槽模型は流線を直接目視観察できるように透明のガラス板2枚を使い模型と水を排水するパイプを取り付け、水槽の周囲をボンドで貼り付け、周りに枠をはめ込んで、各種の模型としている。水は、図5にも示すように、給水タンク1から給水機構5の給水用チューブ10、給水コック11及び給水調節装置(給水バルブ)12である医療用の点滴調節器を経て実験用水槽3の上流側から入る。上流側給水はオーバーフローさせ、一定水量を下流側に給水する。また、排水機構は、図6に示すように、排水チューブ15に導水糸16が設けられており、排水が少ない場合でも排水が可能となっている。そして、バルブ、コックが一連となっている。
より詳細には、これらの模型の水槽は高さが210mm、幅が300mmの厚さ2mmのガラス板2枚を厚さ7mm、幅6mmのゴム板で左右と底面を貼り付けた透明平行平板間水槽としている。この中に高さ50mm幅10mm奥行き7mmの試料砂を入れる直方体空間を、幅6mm高さ100mmの不透水板であるゴム板で配置し、砂地盤からなる模型水槽とする。左右の両端より50mm隔てた位置に、上流部排水口を設ける。下流部には排水口を設けている。架台はL型、凹型、口型のアルミ材とアルミ板を使用して製作している。
流れの可視化の方法は、可視化用浸透液注入機構8を用いて流線を観測する。この時、各点の圧力水頭、流量を計測し、上流側と下流側の圧力水頭差、流水断面を算出し、等ポテンシャル線を描くことで流線網を表すことができる。また条件の異なる実験用水槽3を設置する事により影響を調べることができる。実験用水槽3として、図2に示すように、土中における地下水の透水模型21、矢板模型22、ダム模型で矢板を持たないダム模型23、ダム模型で上流側に矢板1本を持ったダム模型24、ダム模型で下流側に矢板1本を持ったダム模型25、矢板2本を持ったダム模型26、矢板を3本を持ったダム模型の合計5種類、堤体模型28、掘削模型29の模型を使用して実験を行う。これらの地盤内浸透に関する模型実験を行い、浸透水の流れに関する理解をはかるとともに、流線網解析により土中の浸透水量の予測を行う。
次に、この装置による試験の手順を簡単に説明する。
(1)条件の異なる模型から、実験を行う模型を選択する。
(2)砂地盤からなる水槽模型の作成のため、(1)で選択した模型の水槽内にフィルター材と標準砂30をスコップ13等を用いて水槽の上端面から詰める。砂を水槽に入れる時、何回かに分け、砂を突き固める。矢板の場合は、水槽の下から例えば100mmのところまで砂を入れる。ダムの場合は、水槽の下から 110mm、掘削断面の場合は、水槽の下から、掘削内部が70mm、外側が130mmまで砂を入れる。
(3)その水槽を、水槽架台に設置し、水を給水側より静かに注入する。
(4)上流側と下流側に、排水用計量器を置く。
(5)水が定常的に流れて、排水チューブから排水がうまくできていることを確認する。
(6)流線の可視化
(6-1)絵の具34を使う場合:流線の可視化用に準備された色素挿入シート35の印の部分に絵の具34を3mm程度押し出し付着させる。次に、絵の具34が水槽のガラス板に付かないように砂面まで下ろす。そして、絵の具が徐々に溶け地盤に吸い込まれていくのを観察し、その流線を記録する。
(6-2)インク33を使う場合:インクスタンド32を水槽の上流側に設置する。次に、インク33をとり、スタンド32に差し込んで、インク33を注入する。インクは、側面から見てインクが出ているのが確認できる程度を調整して入れる。そして、3分〜5分程度おいてから、またインクを注入する。これを4,5回繰り返す。
(7)流線が連続に現れ、排水側まで達するのを観察し、その流線を記録する。
(8)流れの圧力水頭を計測する。
(9)下流部排水口より水の流量を計測する。
図4は外カバー9を取り付けた模型であり、外カバー9としては、カバー51又はカバー52がある。これらの外カバー51,52により、実験で使用する模型の圧力水頭をカバーしている。ここで用いたカバー51,52は紙の上にダムのゴム板を張り付け上部をL型に変形しガラスに引っ掛けている。
図7は可視化用浸透液注入機構の説明図である。浸透流水していく様子を可視化できるように着色液インク33を流し込み、これが従来ある浸透流水とともに流れて浸透の様子が判るように取り付けられた医療用の注射器と注射針31である。これにより流れの可視化が可能で前記水槽部分が直接目視で観察できる。別の注入機構は、色素挿入シート35上に、絵の具34を予め塗りつけ、シートを模型上流部に設置する。絵の具が溶け出しこれが従来ある浸透流水とともに流れ浸透の様子が判る。
[透水模型]
図8は、土中における地下水の透水模型21の実験説明図である。図8―(5)が外カバー51を付けた実験終了時の様子である。図8―(1)にあるように実験水槽3、注射器31、フィルター41を準備する。これを図8―(2)のように実験水槽3を実験架台4に設置する。これを図8―(3)のようにフィルター41を入れ、十分注意しながら砂30を層に分けて詰め、上面を軽くならして、突き棒で締め固める。締め固めが終わったら、棒をゆっくり引き抜き、棒のあと穴が残らないようにする。給水タンク1から上流側へ水を挿入する。その時気泡が入らないように注意する。水が下流側まで到達するのに少しばかり時間がかかるので、その間にある程度流量を調節しておく。
可視化用浸透液注入台を介してインク33を入れた注射針31を設置する。水が下流側に流出するようになったら、上流側の水位が安定するように、給水バルブ12での流量調整を行う。
実験の手順を以下に示す。
インクを注入し実験開始時刻を記録する。なお、インク注入は0.1mlを1〜2分に一度行う。5分間隔で流線の状況を確認し、必要があれば写真撮影を行う。写真ナンバーや経過時間もそのときに表示しておく。流量測定は5分間隔で3回行う。図8―(4)が実験終了時の様子である。圧力水頭を測定し、流水断面を算出する。一番外側の流線が完成したら、写真撮影とスケッチを行う。
[矢板模型]
図9は矢板模型22の実験一連の説明図である。図9―(5)が実験終了時の様子である。図9―(1)にあるように実験水槽、可視化挿入板(色素挿入シート)35を準備する。これを図9―(2)のように実験架台に設置する。これを図9―(3)のように十分注意しながら砂30を層に分けて詰め、上面を軽くならして、突き棒で締め固める。締め固めが終わったら、棒をゆっくり引き抜き、棒のあと穴が残らないようにする。給水タンク1から上流側より水を挿入する。その時気泡が入らないように注意する。水が下流側まで到達するのに少しばかり時間がかかるので、その間にある程度流量を調節しておく。
水が下流側に流出するようになったら、上流側の水位が安定するように、給水バルブ12で流量調整を行う。色素挿入シートに絵の具を適量付着させる。
実験の手順を以下に示す。
付着させた色素挿入シート35を水槽に挿入する。挿入する位置は上流部の砂面上部とし、挿入の際、水槽のガラス壁に絵の具が接触しないよう注意する。実験開始時刻を記録する。なお、5分間隔で流線の状況を確認し、必要があれば写真撮影を行う。写真ナンバーや経過時間もそのときに表示しておく。流量測定は5分間隔で3回行う。図9―(4)が実験終了時の様子である。一番外側の流線が完成したら、写真撮影とスケッチを行う。
[矢板を持たないダム模型]
図10はダム模型で矢板をもたないダム模型23の実験一連の説明図である。図10―(5)が外カバー52を付けた実験終了時の様子である。図10―(1)にあるように実験水槽、可視化挿入板35を準備する。これを図10―(2)のように実験架台に設置する。これを図10―(3)のように十分注意しながら砂30を層に分けて詰め、上面を軽くならして、突き棒で締め固める。締め固めが終わったら、棒をゆっくり引き抜き、棒のあと穴が残らないようにする。給水タンク1から上流側より水を挿入する。その時気泡が入らないように注意する。水が下流側まで到達するのに少しばかり時間がかかるので、その間にある程度流量を調節しておく。
水が下流側に流出するようになったら、上流側の水位が安定するように、給水バルブ12で流量調整を行う。色素挿入シート35に絵の具を適量付着させる。
実験の手順を以下に示す。
付着させた色素挿入シート35を水槽に挿入する。挿入する位置は上流部の砂面上部とし、挿入の際、水槽のガラス壁に絵の具が接触しないよう注意する。実験開始時刻を記録する。なお、5分間隔で流線の状況を確認し、必要があれば写真撮影を行う。写真ナンバーや経過時間もそのときに表示しておく。流量測定は5分間隔で3回行う。図10―(4)が実験終了時の様子である。圧力水頭を測定し、流水断面を算出する。一番外側の流線が完成したら、写真撮影とスケッチを行う。
[1本の矢板を持ったダム模型]
図11はダム模型で上流側に矢板1本を持ったダムの模型24の説明図、図12はダム模型で下流側に矢板1本を持ったダム模型25の説明図、図13は矢板2本を持ったダム模型26、図14は矢板3本を持ったダム模型27の説明図である。いずれも実験のやり方は図10のダム模型で矢板を持たないダム模型の説明図と同じ方法である。
[堤体模型]
図15は堤体模型28の実験一連の説明図である。図15―(5)が実験終了時の様子である。図15―(1)にあるように実験水槽、注射器31、フィルター42,43を準備する。これを図15―(2)のように実験水槽を実験架台に設置する。これを図15―(3)のようにフィルター42,43を入れる。このフィルター42,43は砂30の崩落防止用として使い、突き棒で締め固める。締め固めが終わったら、一部のフィルターを外す。給水タンク1から上流側より水を挿入する。その時気泡が入らないように注意する。水が下流側まで到達するのに少しばかり時間がかかるので、その間にある程度流量を調節しておく。水が下流側に流出するようになったら、上流側の水位が安定するように、給水バルブ12で流量調整を行う。可視化用浸透液注入台を介してインク33を入れた注射針31を設置する。
実験の手順を以下に示す。
トレーサーのインクを注入し実験開始時刻を記録する。なお、インク注入は0.1mlを1〜2分に一度行う。5分間隔で流線の状況を確認し、必要があれば写真撮影を行う。写真ナンバーや経過時間もそのときに表示しておく。流量測定は5分間隔で3回行う。一番外側の流線が完成したら、写真撮影とスケッチを行う。
[掘削模型]
図16は掘削模型29の実験一連の説明図である。図16―(5)が実験終了時の様子である。図16―(1)にあるように実験水槽、二枚の可視化挿入板35を準備する。これを図16―(2)のように実験架台に設置する。これを図16―(3)のように十分注意しながら砂30を層に分けて詰め、上面を軽くならして、突き棒で締め固める。締め固めが終わったら、棒をゆっくり引き抜き、棒のあと穴が残らないようにする。給水タンク1から上流側より水を挿入する。水が下流側まで到達するのに少しばかり時間がかかるので、その間にある程度流量を調節しておく。
水が下流側に流出するようになったら、上流側の水位が安定するように、給水バルブ12で流量調整を行う。色素挿入シート35に絵の具を適量付着させる。
実験の手順を以下に示す。
付着させた色素挿入シート35を水槽に挿入する。挿入する位置は上流部の砂面上部とし、挿入の際、水槽のガラス壁に絵の具が接触しないよう注意する。実験開始時刻を記録する。なお、5分間隔で流線の状況を確認し、必要があれば写真撮影を行う。写真ナンバーや経過時間もそのときに表示しておく。流量測定は5分間隔で3回行う。一番外側の流線が完成したら、写真撮影とスケッチを行う。
実験装置の概略図 各種水槽模型図 実験水槽と架台の側面と平面図 外カバーを取り付けた模型の説明図 給水機構の説明図 排水機構の説明図 可視化用浸透液注入機構の説明図 土中における地下水の透水模型図 矢板模型の説明図 ダム模型で矢板を持たないダム模型の説明図 ダム模型で上流側に矢板1本を持ったダム模型の説明図 ダム模型で下流側に矢板1本を持ったダム模型の説明図 矢板2本を持ったダム模型の説明図 矢板3本を持ったダム模型の説明図 堤体模型の説明図 掘削模型の説明図
符号の説明
1 給水タンク
2 タンク用台
3 実験用水槽
4 水槽架台
5 給水機構
6 排水機構
7 ビーカー
8 可視化用浸透液注入機構
9 外カバー
10 給水用チューブ
11 給水コック
12 給水バルブ
13 スコップ
14 フィルター
15 排水チューブ
16 導水糸
21 土中における地下水の透水模型
22 矢板模型
23 ダム模型で矢板を持たないダム模型
24 ダム模型で上流側に矢板1本を持ったダム模型
25 ダム模型で下流側に矢板1本を持ったダム模型
26 矢板2本を持ったダム模型
27 矢板3本を持ったダム模型
28 堤体模型
29 掘削模型
30 試料砂
31 インキ注入器
32 スタンド
33 インキ
34 絵の具
35 色素挿入シート
41 フィルター材1
42 フィルター材2
43 フィルター材3
51 外カバー1
52 外カバー2

Claims (12)

  1. 土中の地下水の流れの様子を視覚的に表す実験装置であって、
    型枠と、前記型枠内に所定の隙間を介して対向して配置された1対の透明板とを有し、前記隙間に試料砂を充填可能な実験用水槽模型と、
    前記模型を着脱可能に支持する架台と、
    給水タンクと、
    前記給水タンクから前記模型に給水するための給水機構と、
    前記模型から排水するための排水管機構と、
    前記模型に可視化用浸透液流線を与えるための可視化用浸透液注入機構と、
    を備えた流線網可視化実験装置。
  2. 前記模型の内部に縦方向に配置された少なくとも1つの不透水板をさらに備えた、請求項1に記載の流線網可視化実験装置。
  3. 前記給水機構は、給水用チューブと給水調節装置とで構成され、前記給水タンクから前記模型に一定の給水をするように取り付けられている、請求項1または2に記載の流線網可視化実験装置。
  4. 前記排水管機構は、前記模型の上流側給水をオーバーフローさせ、一定水頭を保つように取り付けられた排水管を有し、前記排水管には導水糸が取り付けられている、請求項1から3のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  5. 前記可視化用浸透液注入機構は、前記模型に浸透していく様子を可視化できるように着色液を流し込み、浸透の様子が判るように取り付けられた注射器である、請求項1から4のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  6. 前記可視化用浸透液注入機構は、前記模型に浸透流水していく様子を可視化できるように予め絵の具を添付した色素挿入シートを模型上流部に有する、請求項1から4のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  7. 前記模型は、前記型枠を利用して土中における地下水の様子を観察するための透水模型である、請求項1から6のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  8. 前記模型は、前記型枠を利用して前記1対の透明板の間に1個の前記不透水板の仕切板を挿入し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察する矢板模型である、請求項2から6のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  9. 前記模型は、前記型枠を利用して前記1対の透明板の間に設けられた透水性の地盤上に数個の前記不透水板を並べてダム形状に配置し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察するダム模型である、請求項2から6のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  10. 前記模型は、前記型枠を利用して前記1対の透明板の間にフィルター材で囲って透水性の堤防の地盤を作成し、前記堤防の地盤を水がどのように浸透するのかを観察する堤体模型である、請求項1から6のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  11. 前記模型は、前記型枠を利用して前記1対の透明板の間に設けられた透水性の地盤に2個の前記不透水板を挿入し、溝を掘削する地盤を作成し、基礎地盤を水がどのように浸透するのかを観察する掘削模型である、請求項2から6のいずれかに記載の流線網可視化実験装置。
  12. 前記模型の外表面に脱着可能な外カバーをさらに備えた、請求項1から11のいずれかの記載の流線網可視化実験装置。
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