JP3107958U - 細隙灯顕微鏡 - Google Patents

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英二 沼崎
広司 大平
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味の素トレーディング株式会社
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Abstract

【課題】 小型、軽量化すると共に机上に載置可能な細隙灯顕微鏡を実現する。
【解決手段】眼球にスリット光を照射する照明筒1と、眼球を観察する顕微鏡20を台座12上に支持した細隙灯顕微鏡において、光源としてLEDランプLを使用することにより光源を完全に照明筒内に収容すると共に上記台座の底面を平坦に構成し、台座の後方に上端に顕微鏡20を配したグリップ11を立設すると共に台座の前方を左右に張り出させ、上記張り出し箇所13に照明部が左右円周方向に走行すべき円弧状のガイド溝14を設ける。
【選択図】 図1

Description

この考案は人の眼球を検査するために使用される手持ち式の細隙灯顕微鏡に関する。
眼球の角膜や水晶体等の透明体に、斜め方向から強いスリット光を照明部より照射して光切断をし、組織中の微細物質の散光によって微小な異変を浮き立たせこれを顕微鏡により拡大観察する装置が細隙灯顕微鏡として古くから知られており、近年は手持ち型のものが多くなり、開業医や回診、往診用に広く普及している。
この手持ち型の細隙灯顕微鏡としては、上端に顕微鏡を配した柱状のグリップと、このグリップの下方より前方に向かって張り出させたアームにより支持部を構成し、このアーム上の軸を中心に揺動するレバー上にスリット光を照射する照明筒を支持した構成よりなるものが公知である(特許文献1)。前記の考案においては、光切断をする角度を変化させるために照明筒を移動させる手段として、アーム上の軸を中心に揺動するレバー上にスリット光を照射する照明筒を支持する構成を採用していたが、これに代えてアームに照明筒が走行すべき円弧状のガイド溝を設けると共に、このガイド溝に沿って左右円周方向に照明筒を移動させる考案も公知である(特許文献2)。
実願平1−83589号(実開平3−24107)のマイクロフィルム 実開平5−53604号公報
前記の公知考案においては光源として電球を使用していた。この場合、電球としてはタングステンランプが先ず挙げられるが、体積が大きく発熱量が多いという問題があった。一方、ハロゲンランプやクリプトンランプは体積は小さいものの、発熱量は依然として多く、特にハロゲンランプは高熱になる問題があった。従って、照明筒内に光源を収容する構造とした場合に放熱を優先させると必然的に照明筒が大型化し、手持ちし難いばかりでなく、照明筒を移動させた際にあやまって被検査者に接触する確率が大きくなった。又、放熱を犠牲にして照明筒を小型化すると照明筒の光源付近が高温になりやすく、万が一被検査者に接触させた場合に火傷を負わせる危険性があり、特に挙動が一定しない乳幼児が被検査者の場合にこの危険性が高かった。
ところで、前記の特許文献2記載の考案においては、照明筒の光源を外部に設けると共に、両者をファイバーライトガイドにより連結しているので、少なくとも前記の問題は解消される。しかしながら、この場合には照明筒の下端からファイバーライトガイドが突出するために、検査途中において細隙灯顕微鏡を机上に載置することができない問題があった。
又、電球を採用する前記の公知発明に共通の問題として電力消費量が大きいことと、光量を下げると光が赤色化すること、それにランプが切れやすい問題があり、特に最後の問題は診察中にランプが切れると高熱化しているランプが冷えるまで交換できない不便さを伴うことになる。
この考案は以上の従来技術の問題点を解消した細隙灯顕微鏡を提供することを目的として創作されたものであり、ここでは次の2つの考案を開示する。
第1の考案は、眼球にスリット光を照射する照明筒と、眼球を観察する顕微鏡を台座上に支持した細隙灯顕微鏡において、光源としてLEDランプを使用することにより光源を完全に照明筒内に収容したことを特徴とする。
又、第2の考案は、眼球にスリット光を照射する照明筒と、眼球を観察する顕微鏡を台座上に支持した細隙灯顕微鏡において、光源としてLEDランプを使用することにより光源を完全に照明筒内に収容すると共に上記台座の底面を平坦に構成し、台座の後方に上端に顕微鏡を配したグリップを立設すると共に台座の前方を左右に張り出させ、上記張り出し箇所に照明部が左右円周方向に走行すべき円弧状のガイド溝を設けたことを特徴とする。
よって、この考案の細隙灯顕微鏡によれば光源としてLEDランプを使用するので、ランプ自体の体積が小さいばかりでなく発熱量が少なく、放熱のために照明筒を大型化することなく照明筒内に光源を完全に収容できるので、装置全体を小型化することが可能となり、照明筒を移動させた際にあやまって被検査者に接触するおそれが減少すると共に手持ちしやすく軽量な細隙灯顕微鏡が実現される。
又、前記の後者の公知考案のように照明筒の下端からファイバーライトガイドが突出しないので、細隙灯顕微鏡を机上に載置することが可能となる。特に台座の底面を平坦に構成し、台座の後方に上端に顕微鏡を配したグリップを立設すると共に台座の前方を左右に張り出させ、上記張り出し箇所に照明部が左右円周方向に走行すべき円弧状のガイド溝を設けた第2の考案の場合は、台座が三方向に延びた平面三角形状となるので安定性が良好で(図3参照)、例えばカルテ記載時に片手で細隙灯顕微鏡をサイドテーブルなどに容易に載置することができ、使い勝手が良い細隙灯顕微鏡が実現される。
更に、LEDランプの特性として電圧効果しても、照明輝度が下がらなく、又、赤色化しないので常に一定の照度、色相で観察することが可能となる。
以下、この考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図2はこの考案の細隙灯顕微鏡の全体を示す斜視図である。この考案の細隙灯顕微鏡は眼球にスリット光を照射する照明筒1と、上記眼球を観察する顕微鏡20と、これらを支持する台座12から構成される公知の構成からなる。
台座12の後方には検査者が把持すべき柱状のグリップ11が立設され、このグリップ11の上方には顕微鏡20が支持される。又、台座12の前方は左右に張り出させた張り出し箇所13に構成される。
顕微鏡20は公知の双眼実体顕微鏡であり、一対の対物レンズ21、21及び接眼レンズ22、22を有し、前方に額当て25が配される。上記額当て25は先端を被検査者の額に当接させることにより、その眼球を顕微鏡20の作動距離に位置させるためのものであり、顕微鏡20の前方に突設された鞘23内に摺嵌されると共に、クランプ23aにより適宜位置で固定される。
台座12の前方の張り出し箇所13は照明筒1が左右円周方向に走行するための基台となるべきものであり、その天板に照明筒1が移動すべき円弧状のガイド溝14が設けられる。上記ガイド溝14は、その円弧の曲率がその仮想中心の延長線上に顕微鏡の焦点が一致するように設定される。
図1は照明筒1の内部構造を示す図である。上記照明筒1の下端には台座12の前方の張り出し箇所13のガイド溝14に摺嵌すべき脚3が設けられる。図中符号4は照明筒1をガイドアーム13に対し摺嵌自在に固定するためのストッパーであり、ガイド溝14に挿入された脚3に外嵌することにより、鏡筒2の底面とこのストッパー4の上面によりガイドアーム13の天板を挟持する。この場合、照明筒1はガイド溝14の溝方向にのみ摺動し、軸方向には回転しないことは勿論であり、そのためにこの実施例ではストッパー4の前後の壁面をガイドアーム13の内壁に摺接する形状とし、回転止めとしている。
図中符合LはLEDランプであり、照明筒1の下方に収容される。ここでは、LEDランプとして白色LEDを使用している。LEDランプLからの光はコンデンサーレンズ6、スリット7、投影レンズ8を経た後、照明プリズム9により眼球方向に照射される。尚、図中符号5はタレット式のフィルター板、同7aはスリット7を開閉するための開閉リングである。
尚、図示しないがグリップ11内にはLEDランプLを発光させるための電源が収容される。図中符合Sは点灯、消灯を行うためのスイッチ、22は明るさを調節するためのボリュームである。
以上の細隙灯顕微鏡の使用に当たっては、額当て25を被検査者の額に当接させて常法通り手持ち本体を把持してスリット光を眼球に照射し、照明筒1を指先で移動させることにより光切断する角度を変化させていく。尚、図中符号2aはその際に照明筒1を撮みやすくするためのゴムリングである。
この考案の細隙灯顕微鏡の一部切り欠き側面図。 同上、斜視図。 同上、底面図。
符号の説明
1 照明筒
11 グリップ
12 台座
13 張り出し箇所
14 ガイド溝
20 顕微鏡

Claims (2)

  1. 眼球にスリット光を照射する照明筒と、眼球を観察する顕微鏡を台座上に支持した細隙灯顕微鏡において、光源としてLEDランプを使用することにより光源を完全に照明筒内に収容したことを特徴とする細隙灯顕微鏡。
  2. 眼球にスリット光を照射する照明筒と、眼球を観察する顕微鏡を台座上に支持した細隙灯顕微鏡において、光源としてLEDランプを使用することにより光源を完全に照明筒内に収容すると共に上記台座の底面を平坦に構成し、台座の後方に上端に顕微鏡を配したグリップを立設すると共に台座の前方を左右に張り出させ、上記張り出し箇所に照明部が左右円周方向に走行すべき円弧状のガイド溝を設けたことを特徴とする細隙灯顕微鏡。
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JP2009528101A (ja) * 2006-02-28 2009-08-06 カール ツァイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 眼科機器
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