JP3107090U - 蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体 - Google Patents

蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】 所定の表示情報を任意に選択し、変更することができ、安価且つ簡易な構造の蓄光型表示具及びこれを備える表示構造体を提供する。
【解決手段】 本考案の蓄光型表示具1は、支持板11と、支持板の表面側に所定の情報が表示されるように配設された蓄光発光体12とを、備え、蓄光発光体は、可撓性及び透光性を有する樹脂製の筒状部材121と、筒状部材の内部に配設され、筒状部材に内部から光を照射するための光源123と、を有する。また、本考案の表示構造体2は、本考案の蓄光型表示具1を一対備え、一対の蓄光型表示具が、蓄光型表示具が、蓄光型表示具の各々の支持板11の他面側が、室内と室外とを仕切る透明部材5を介して対向するように配設されている。
【選択図】 図1

Description

本考案は、蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体に関する。更に詳しくは、表示情報を任意に選択し、変更することができ、安価且つ簡易な構造の蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体に関する
従来の電飾看板等の電飾表示具としては、例えば、所定の表示情報が形成されるように、支持板の表面に、多数の発光ダイオード(LED)又はネオン管等を配設したものが一般に知られている。しかし、上記の従来の電飾表示具では、多数のLED及びネオン管等の消費電力が大きく、また、LED及びネオン管が高価であるため、電飾表示具が全体として相当に高価なものになっていた。
更に、上記の従来の電飾表示具では、顧客が製造メーカー等に発注する表示情報のデザイン等を試行錯誤を交えて自由に選択したり、試作したりすることが容易ではなく、一旦発注した表示情報を変更することも困難であった。
また、従来の発光体として、例えば、透光性を有する筒状部材の内部に蓄光層が形成され、蓄光材が充填された蓄光発光体が一般に知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。このような蓄光発光体を用いれば、多数のLED及びネオン管を用いる蓄光型表示具と比べて、消費電力を節約することができ、且つ安価な蓄光型表示具を提供
することができる。しかし、従来の蓄光発光体は、輝度が低く、視認性が不十分であり、残光時間も短い等の理由で、電飾表示具としての用途が限られていた。
特開2002−270022号公報 特開平8−152858号公報
本考案は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、表示情報を任意に選択し、変更することができ、安価且つ簡易な構造の蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体を提供することを目的とする。また、本考案は、種々の用途において利用することができる蓄光型表示具及びこれを用いた表示構造体を提供することを他の目的とする。
本考案は以下のとおりである。
1.支持板と、該支持板の表面側に所定の情報が表示されるように配設された蓄光発光体と、を備える蓄光型表示具において、前記蓄光発光体は、可撓性及び透光性を有する樹脂製の筒状部材と、該筒状部材の内部に配設され且つ該筒状部材に内側から光を照射するための光源と、を有することを特徴とする蓄光型表示具。
2.前記筒状部材が蓄光材を含有する上記1.に記載の蓄光型表示具。
3.前記筒状部材の内部に蓄光材が充填されている上記1.又は2.に記載の蓄光型表示具。
4.前記蓄光材が粉状又は粒状である上記3.に記載の蓄光型表示具。
5.前記筒状部材が着色されている上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
6.前記蓄光発光体を介して前記支持板に対向して配設された透明保護板を更に備える上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
7.前記蓄光発光体の一部が被覆部材により覆われることで前記表示情報が形成されている上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
8.前記支持板に形成された複数の貫通孔に前記蓄光発光体が順次挿通されており、該蓄光発光体の一部が該支持板の一面側に配設され、該蓄光発光体の他部が該支持板の他面側に配設されて、該一面側に前記情報が表示されている上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
9.複数の前記貫通孔が前記支持板の平面方向に所定間隔で予め形成されている上記8.に記載の蓄光型表示具。
10.前記蓄光発光体が、前記支持板の表面側に形成された溝部に挿設されている上記1.乃至9.のいずれか一項に記載の蓄光型表示具。
11.前記光源が発光ダイオードである上記1.乃至10.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
12.前記筒状部材の内部に、該筒状部材の軸心に沿って更に乱反射部材が配設され、該筒状部材の少なくとも一端側に前記光源が配設された上記1.乃至11.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
13.前記乱反射部材が樹脂ファイバーからなる上記12.に記載の蓄光型表示具。
14.複数の前記光源が、前記筒状部材の内部において該筒状部材の軸心に沿って所定間隔で配設されている上記1.乃至13.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
15.看板、標識、誘導灯、装飾灯又は照明として用いられる上記1.乃至14.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
16.上記1.乃至15.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を一対備え、
一対の該蓄光型表示具が、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記他面側が、室内と室外とを仕切る透明部材を介して対向するように配設されていることを特徴とする表示構造体。
17.上記1.乃至15.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を一対備え、
一対の該蓄光型表示具は、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記他面側が接合されており、一方の該蓄光型表示具の前記支持板の前記表面側が、室内と室外とを仕切る透明部材に対向するように配設されていることを特徴とする表示構造体。
18.上記1.乃至15.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を複数備え、
複数の該蓄光型表示具が、全体として所定の立体形状が形成されるように配設されていることを特徴とする表示構造体。
19.上記1.乃至15.のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を複数備え、
複数の該蓄光型表示具が、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記一面側が所定方向を向き、且つ該蓄光型表示具のそれぞれの前記支持板の平面方向の少なくとも一部が重なるように配設されていることを特徴とする表示構造体。
本考案の蓄光型表示具によれば、蓄光発光体を用いているので消費電力が少なく、安価であって且つ簡易な構造とすることができる。また、可撓性を有する蓄光発光体を支持板に対して自在に配設することができ、表示情報を任意に選択し、変更することができる。
また、筒状部材が蓄光材を含有する場合は、発光効率のよい蓄光型表示具とすることができる。
更に、筒状部材の内部に蓄光材が充填されている場合は、蓄光発光体の輝度が高く、且つ残光時間も長く、種々の用途において用いることができる蓄光型表示具とすることができる。
また、蓄光材が粉状又は粒状である場合は、より残光時間が長い蓄光型表示具とすることができる。
更に、筒状部材が着色されている場合は、種々の発光色を選択することができ、より意匠性の高い蓄光型表示具とすることができる。
また、蓄光発光体を介して支持板に対向して配設された透明保護板を更に備える場合は、優れた耐候性及び耐久性を有する蓄光型表示具とすることができる。
更に、蓄光発光体の一部が被覆部材により覆われることで表示情報が形成されている場合は、より意匠性に優れた表示情報を形成することができる蓄光型表示具とすることができる。
また、支持板に形成された複数の貫通孔に蓄光発光体が順次挿通されており、蓄光発光体の一部が支持板の一面側に配設され、蓄光発光体の他部が支持板の他面側に配設されて、一面側に情報が表示されている場合も、より意匠性に優れた表示情報を形成することができる蓄光型表示具とすることができる。
更に、複数の貫通孔が支持板の平面方向に所定間隔で予め形成されている場合は、意匠性に優れた表示情報をより簡易に形成し得る蓄光型表示具とすることができる。
また、前記蓄光発光体が、前記支持板の表面側に形成された溝部に挿設されている場合は、より意匠性を向上させることができる。
また、光源が発光ダイオードである場合は、より安価且つ簡易な構造な蓄光型表示具とすることができる。
更に、筒状部材の内部に、筒状部材の軸心に沿って更に乱反射部材が配設され、筒状部材の少なくとも一端側に光源が配設された場合は、光源の数を必要最小限とし、且つ十分な輝度及び残光時間を有する蓄光型表示具とすることができる。
また、乱反射部材が樹脂ファイバーからなる場合は、より安価且つ簡易な構造の蓄光型表示具とすることができる。
更に、複数の光源が、筒状部材の内部において筒状部材の軸心に沿って所定間隔で配設されている場合は、輝度がより高く、且つ残光時間がより長い蓄光型表示具とすることができる。
また、看板、標識、誘導灯、装飾灯又は照明として用いられる場合は、各々の用途において十分な発光機能を有する蓄光型表示具とすることができる。
一対の該蓄光型表示具が、蓄光型表示具の各々の支持板の他面側が、室内と室外とを仕切る透明部材を介して対向するように配設されている本考案の表示構造体によれば、室内からも室外からも表示情報を視認することができる。
一対の該蓄光型表示具は、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記他面側が接合されており、一方の該蓄光型表示具の前記支持板の前記表面側が、室内と室外とを仕切る透明部材に対向するように配設されている本考案の他の表示構造体によれば、室内からも室外からも表示情報を視認することができる。
複数の蓄光型表示具が、全体として所定の立体形状が形成されるように配設されている本考案の他の表示構造体によれば、多くの方向から表示情報を視認することができ、また、意匠性を向上させることもできる。
複数の蓄光型表示具が、蓄光型表示具の各々の支持板の一面側が所定方向を向き、且つ蓄光型表示具のそれぞれの支持板の平面方向の少なくとも一部が重なるように配設されている本考案の更に他の表示構造体によれば、表示情報を重ねて表示させることができ、意匠性を向上させることもできる。
以下、本考案を詳しく説明する。
[1]蓄光型表示具
本考案の蓄光型表示具は、以下に記載される支持板及び蓄光発光体を備える。この蓄光型表示具は、例えば、後記の透明保護板を更に備えていてもよい。
上記「支持板」は、蓄光発光体を支持することができる限り、その形状、寸法、材質等は特に限定されない。この支持板の形状としては、例えば、平板状、湾曲板状、波板状、筒状及び異形板状等が挙げられる。また、この支持板の材質としては、例えば、木材、合成樹脂、ガラス及び金属等が挙げられる。更に、この支持板の表面には、例えば、背景色及び模様等が付設されていてもよい。
上記「蓄光発光体」は、支持板の表面側に所定の表示情報が形成されるように配設される。この蓄光発光体の配設形態としては、例えば、(1)支持板の表面に蓄光発光体を接着剤等により接合して配設する形態、(2)支持板の表面に設けられたクリップ等の保持具により蓄光発光体を保持して配設する形態、(3)支持板と後記の透明保護板との間に蓄光発光体を圧接させて配設する形態、(4)支持板の表面側に形成された溝部に挿設されている形態、等のうちの1種又は2種以上の組み合わせが挙げられる。更に上記(2)の配設形態の場合、保持具は透明性の高いものであることが好ましい。
尚、上記「表示情報」は、通常、文字及び/又は図柄からなる情報であり、その内容等は蓄光型表示具の目的、用途等によって適宜設定することができる。
上記「透明保護板」は、蓄光発光体を介して支持板に対向して配設されている限り、その形状、寸法、材質等は特に限定されない。この透明保護板は、例えば、支持板と実質的に同じ形状及び寸法とすることができる。また、この透明保護板の材質としては、例えば、ガラス及びアクリル樹脂、ポリカーボネート等の透明性の高い合成樹脂等が挙げられる。
ここで、表示情報を形成する際、一筆文字のように形成してもよいが、意匠性を向上させるために、(1)蓄光発光体の一部が被覆部材により覆われて表示情報が形成される形態、(2)支持板に形成された複数の貫通孔に蓄光発光体が順次挿通され、蓄光発光体の一部が支持板の一面側に、蓄光発光体の他部が支持板の他面側に配設されて、支持板の一面側に表示情報が形成される形態、のうちの1種又は2種の組み合わせであることが好ましい。
上記(1)の形態の場合、被覆部材は蓄光発光体の一部を覆うことができる限り、その形状、寸法、材質等は特に限定されないが、より意匠性を高めることができるという観点から、被覆部材が支持板と同じ色調であり、また、模様等も同じ構成であることが好ましい。
上記(2)の形態の場合、より簡易に表示情報を形成し得るという観点から、貫通孔が支持板の平面方向に所定間隔で予め形成されていることが好ましい。この貫通孔の開口径及び個数等は、形成される表示情報により設定すればよく特に限定されない。更に、この貫通孔は、例えば、支持板の平面方向において等間隔で形成されていてもよく、等間隔でなくてもよく、一部が等間隔で他部は等間隔でなくてもよい。
上記蓄光発光体は、以下に記載の筒状部材及び光源を有している。
上記「筒状部材」は樹脂製であり、蓄光材を有し、且つ可撓性及び透光性を備えている限り、その形状、寸法(長さ、直径、厚さ等)などは目的、用途等により設定すればよく特に限定されない。樹脂としては、例えば、軟質塩化ビニル等の柔軟性に優れるものが挙げられる。また、蓄光材としては、例えば、SrAl、CaAl等の母材にユーロピウム(Eu)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)等の賦活材を配合したもの等が挙げられる。
蓄光材は樹脂に配合しておき、この樹脂を用いて筒状部材を成形することで、筒状部材に含有させることができる。更に、筒状部材の内部に、例えば、粉状又は粒状等の蓄光材が充填されていてもよい。また、蓄光材は、筒状部材に含有され、且つその内部に充填されていてもよい。尚、筒状部材は、例えば、着色材を含有する樹脂を用いて成形され、所定の色調に着色されたものであってもよい。
上記「光源」は、筒状部材に内部から光を照射することができる限り、その種類、個数、配設形態等は特に限定されない。また、より安価且つ簡易な構成とすることができるという観点から、光源はLEDであることが好ましい。この光源の配設形態としては、例えば、(1)筒状部材の軸心方向の一端側にのみ配設されている形態、(2)筒状部材の軸心方向の両端側に配設されている形態、(3)筒状部材の内部に軸心に沿って所定間隔で複数個配設されている形態、等が挙げられる。上記(1)、(2)及び(3)の形態のうちのいずれにするかは、目的、用途等によって選択することができる。
蓄光発光体は、例えば、筒状部材の内部で筒状部材の軸心に沿って配設された乱反射部材を更に有し、光源が、筒状部材の軸心方向の少なくとも一端側に設けられ、乱反射部材によって光源から照射される光が乱反射される構造とすることができる。この乱反射部材としては、例えば、樹脂ファイバー等が挙げられる。
[2]表示構造体
本考案の表示構造体は、上記の蓄光型表示具を用いたものであり、以下の(1)〜(3)の形態等が挙げられる。
(1)蓄光型表示具を一対備え、この一対の蓄光型表示具を、各々の支持板の他面側が室内及び室外を仕切る透明部材を介して対向するように配設してなる形態、
(2)蓄光型表示具を一対備え、この一対の蓄光型表示具を、各々の支持板の他面側が接合されており、一方の蓄光型表示具の支持板の表面側が、室内と室外とを仕切る透明部材に対向するように配設してなる形態、
(3)蓄光型表示具を複数備え、複数の蓄光型表示具を、全体として所定の立体形状をなすように配設してなる形態、
(4)蓄光型表示具を複数備え、複数の蓄光型表示具を、各々の支持部の一面側が所定方向を向き、且つそれぞれの支持板の平面方向の少なくとも一部が重なるように配設してなる形態、等とすることができる。
上記(1)(2)における透明部材としては、ガラス板、アクリル樹脂、ポリカーボネート等の透明性に優れる樹脂からなる板状体等が挙げられる。
以下、実施例により本考案を具体的に説明する。
実施例1
(1)蓄光型表示具の構成
この実施例1の蓄光型表示具1は、図1及び図2のように、平板状で木製の支持板11と、蓄光発光体12と、この蓄光発光体12を介して支持板11に対向して配設されたガラス製の透明保護板13と、を備える。
蓄光発光体12は、所定の表示情報(この実施例1では「○×△」を表示している。)を形成するように、支持板11の表面に接着剤により接合されている。また、この蓄光発光体12の一部は、所定形状の被覆部材14で覆われている。この被覆部材14は、支持板11と同じ色調であり、且つ同じ模様を有している。
蓄光発光体12は、図3及び図4のように、蓄光材(例えば、SrAl、Eu等)及び着色材が練り込まれ、可撓性及び透光性を有する塩化ビニル製の筒状部材121を備える。更に、この筒状部材121の内部には、粉状の蓄光材(例えば、SrAl、Eu等)122が充填されている。また、この筒状部材121の軸心方向の一端側には、太陽電池及び蓄電池等によって、所定波長(例えば、395nm)の紫外線を照射することができるLED123(本考案における「光源」である。)が配設されている。更に、筒状部材121の他端側には、端面と略同じ大きさの反射板124が配設されている。また、筒状部材121の内部には、その軸心に沿って樹脂ファイバーからなる乱反射部材125が配設されている。
(2)実施例1の作用
上記の構成を備える蓄光型表示具1では、LED123から照射される紫外線が乱反射部材125及び反射板124によって乱反射される。その結果、粉状の蓄光材122及び筒状部材121が大量の紫外光を受けて高い励起状態となり、粉状の蓄光材122及び筒状部材121は、筒状部材121の軸心方向に沿って一様に十分な輝度及び残光時間でもって発光する。尚、この発光は、筒状部材121の色調及び筒状部材121に含有される着色材に応じた発光色となる。
(3)実施例1の効果
実施例1では、蓄光発光体12を用いているので、従来のように多数のLEDやネオン管を用いるものに比べて、極めて安価且つ簡易な構造とすることができ、消費電力を少なくすることもできる。更に、支持板11に対して可撓性を有する蓄光発光体12を自在に配設することができる。その結果、顧客が表示情報を試行錯誤を交えて自由に選択することができ、一旦形成された表示情報を後日変更することもできる。
また、この実施例1では、透明保護板13を更に備えているため、蓄光発光体12が周囲の環境から保護され、耐候性及び耐久性を向上させることができる。
更に、この実施例1では、被覆部材14によって蓄光発光体12の一部(表示情報が形成されない部分)が覆い隠され、より意匠性に優れた表示情報とすることができる。
また、この実施例1では、蓄光材を練り込んでなる樹脂製の筒状部材121の内部に、粉状の蓄光材122が充填されているため、筒状部材121及び粉状の蓄光材122によって、輝度が高く、且つ残光時間が長い発光とすることができ、蓄光型表示具1として種々の用途において用いることができる。更に、粉状の蓄光材122は流動し得るため、蓄光発光体12の可撓性(曲げ性)が低下しない。
また、この実施例1では、筒状部材121が、着色材を含有する樹脂製であるため、着色材に応じた種々の色調の発光色で発光させることができる。
更に、この実施例1では、筒状部材121の軸心に沿って乱反射部材125を配設したため、LED123の使用数が必要最小限(1個)であるにもかかわらず、必要十分な輝度及び残光時間の発光とすることができる。
実施例2
この実施例2では、実施例1と同様な構成部分には同じ符号を付して詳しい記載は省略する。
(1)蓄光型表示具の構成
この実施例2の蓄光型表示具1Aは、図5及び図6のように、支持板11Aと、蓄光発光体12と、透明保護板13と、を備える。この支持板11Aには表裏に貫通する複数の貫通孔111Aが形成されている。また、この貫通孔111Aに蓄光発光体12が挿通され、この蓄光発光体12の一部が支持板11Aの一面側に配設されて所定の表示情報が形成されている。
(2)実施例2の作用及び効果
この実施例2では、実施例1と略同様の効果が奏されるとともに、支持板11Aに貫通孔111Aを形成し、この貫通孔111Aを介して蓄光発光体12の一部(表示情報が形成されない部分)を、支持板11Aの他面側に隠すことができ、より意匠性に優れた表示情報を形成することができる。
実施例3
この実施例3では、実施例1と同様な構成部分には同じ符号を付して詳しい記載は省略する。
(1)蓄光型表示具の構成
この実施例3の蓄光型表示具1Bは、図7及び図8のように、支持板11Bと、蓄光発光体12と、透明保護板13と、を備える。この支持板11Bには、表裏に貫通する複数の貫通孔111Bが平面方向に等間隔で予め形成されている。更に、所定の貫通孔111Bに蓄光発光体12が挿通され、この蓄光発光体12の一部が支持板11Bの他面側に配設され、支持板11Bの一面側に所定の表示情報が形成されている。
(2)実施例3の作用及び効果
この実施例3によれば、実施例1と略同様の効果が奏されるとともに、支持板11Bに予め多数の貫通孔111Bが設けられており、それらのうちの所定の貫通孔111Bを介して蓄光発光体12の一部(表示情報が形成されない部分)を支持板11Bの他面側に容易且つ迅速に隠すことができ、より意匠性に優れた表示情報を形成することができる。
以下、実施例1〜3の蓄光型表示具1(1A、1B)を用いた表示構造体について説明する。
表示構造体2は、図15のように、前記の蓄光型表示具1(1A、1B)を一対備え、一対の蓄光型表示具1(1A、1B)が、各々の支持板11(11A,11B)の他面側が室内及び室外を仕切る透明部材5(ガラス部5)を介して対向するように配設されている。これにより、室内側及び室外側のいずれからも表示情報を視認することができる。
また、表示構造体2’は、図22のように、前記の蓄光型表示具1(1A、1B)を一対備え、一対の蓄光型表示具1(1A、1B)が、各々の支持板11(11A,11B)の他面側が接合されており、一方の蓄光型表示具1(1A、1B)の支持板11(11A、11B)の表面側が、室内と室外とを仕切る透明部材5(ガラス部5)に対向するように配設されている。これにより、室内側及び室外側のいずれからも表示情報を視認することができる。
また、表示構造体3は、図16のように、前記の蓄光型表示具1(1A、1B)を4個備え、これらの4個の蓄光型表示具1(1A、1B)が、全体として直方体の外観が形成されるように配設されている。これにより、多方向から表示情報を視認することができ、且つ全体の意匠性を向上させることもできる。
更に、表示構造体4は、図17及び図18のように、前記の蓄光型表示具1(1A、1B)を3個備え、これらの3個の蓄光型表示具1(1A、1B)が、それぞれの支持板11(11A、11B)の一面側が所定方向を向き、且つ各々の支持板11(11A、11B)の平面方向の一部が重なるように配設されている。これにより、表示情報を重ねて表示することができ、意匠性を向上させることができる。尚、この場合、最も後端側の蓄光型表示具の支持板以外は透明である。
尚、本考案は、上記の実施例の記載に限定されず、目的、用途等に応じて本考案の範囲内で適宜変更した実施例とすることができる。例えば、実施例1〜3の蓄光型表示具1(1A、1B)の用途としては、店舗の看板(図9参照)、交通標識(図10参照)、非難標識(図11参照)、道路誘導灯(図12参照)、室内装飾灯(図13参照)及び提灯型照明(図14参照)等が挙げられる。
また、実施例1〜3では、筒状部材121の軸心方向の一端側のみにLED123を配設して蓄光発光体を構成したが、これに限定されず、例えば、筒状部材121の軸心方向の両端側のそれぞれにLED123を配設してもよく、図19のように、筒状部材121の内部に、その軸心に沿って所定間隔で複数のLED123を配設してもよい。
更に、実施例1〜3では、筒状部材121の内部に粉状の蓄光材122を充填して蓄光発光体12を構成しているが、これに限定されず、例えば、図19及び図20のように、筒状部材121の内周面に、蓄光材を塗布、印刷等して、蓄光材からなるフィルム状部材6を設けてもよい。また、図21のように、筒状部材121の内部に蓄光材を充填せず、又は蓄光材からなるフィルム状部材6を設けないようにしてもよい。
また、実施例1〜3では、蓄光発光体を支持板の表面に接着するようにしたが、これに限定されず、例えば、図22に示すように、支持板11(11A,11B)に形成された溝部d内に挿設するようにしてもよい。
更に、実施例1〜3では、1本の蓄光発光体により所定に情報を形成するようにしたが、これに限定されず、複数の蓄光発光体により所定の情報を形成することもできる。この場合、各々の蓄光発光体の発光色を異なる色に設定しておけば色彩豊かな情報を表示することができる。
本考案は、看板、標識、誘導灯、装飾灯、又は照明として用いられる表示具として好適に用いられる。
実施例1の蓄光型表示具の正面図である。 図1のII−II線断面拡大図である。 実施例1の蓄光発光体の縦断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 実施例2の蓄光型表示具の正面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 実施例3の蓄光型表示具の正面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 実施例に係る蓄光型表示具の用途例を説明するための説明図である。 蓄光型表示具の他の用途例を説明するための説明図である。 蓄光型表示具の更に他の用途例を説明するための説明図である。 蓄光型表示具の更に他の用途例を説明するための説明図である。 蓄光型表示具の更に他の用途例を説明するための説明図である。 蓄光型表示具の更に他の用途例を説明するための説明図である。 実施例に係る表示構造体を説明するための説明図である。 他の形態の表示構造体を説明するための説明図である。 更に他の形態の表示構造体を説明するための説明図である。 更に他の形態の表示構造体を説明するための説明図である。 他の形態の蓄光発光体を説明するための説明図である。 図19のX−X線断面図である。 更に他の形態の蓄光発光体を説明するための横断面図である。 実施例に係る表示構造体を説明するための説明図である。
符号の説明
1,1A,1B;蓄光型表示具、11,11A,11B;支持板、12;蓄光発光体、121;筒状部材、122;粉状物、123;LED、125;乱反射部材、13;透明保護板、14;被覆部材、2,3,4;表示構造体、5;透明部材(ガラス部)、d;溝部。

Claims (19)

  1. 支持板と、該支持板の表面側に所定の情報が表示されるように配設された蓄光発光体と、を備える蓄光型表示具において、
    前記蓄光発光体は、可撓性及び透光性を有する樹脂製の筒状部材と、該筒状部材の内部に配設され且つ該筒状部材に内側から光を照射するための光源と、を有することを特徴とする蓄光型表示具。
  2. 前記筒状部材が蓄光材を含有する請求項1に記載の蓄光型表示具。
  3. 前記筒状部材の内部に蓄光材が充填されている請求項1又は2に記載の蓄光型表示具。
  4. 前記蓄光材が粉状又は粒状である請求項3に記載の蓄光型表示具。
  5. 前記筒状部材が着色されている請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  6. 前記蓄光発光体を介して前記支持板に対向して配設された透明保護板を更に備える請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  7. 前記蓄光発光体の一部が被覆部材により覆われることで前記表示情報が形成されている請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  8. 前記支持板に形成された複数の貫通孔に前記蓄光発光体が順次挿通されており、該蓄光発光体の一部が該支持板の一面側に配設され、該蓄光発光体の他部が該支持板の他面側に
    配設されて、該一面側に前記情報が表示されている請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  9. 複数の前記貫通孔が前記支持板の平面方向に所定間隔で予め形成されている請求項8に記載の蓄光型表示具。
  10. 前記蓄光発光体が、前記支持板の表面側に形成された溝部に挿設されている請求項1乃至9のいずれか一項に記載の蓄光型表示具。
  11. 前記光源が発光ダイオードである請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  12. 前記筒状部材の内部に、該筒状部材の軸心に沿って更に乱反射部材が配設され、該筒状部材の少なくとも一端側に前記光源が配設された請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  13. 前記乱反射部材が樹脂ファイバーからなる請求項12に記載の蓄光型表示具。
  14. 複数の前記光源が、前記筒状部材の内部において該筒状部材の軸心に沿って所定間隔で配設されている請求項1乃至13のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  15. 看板、標識、誘導灯、装飾灯又は照明として用いられる請求項1乃至14のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具。
  16. 請求項1乃至15のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を一対備え、
    一対の該蓄光型表示具が、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記他面側が、室内と室外とを仕切る透明部材を介して対向するように配設されていることを特徴とする表示構造体。
  17. 請求項1乃至15のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を一対備え、
    一対の該蓄光型表示具は、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記他面側が接合されており、一方の該蓄光型表示具の前記支持板の前記表面側が、室内と室外とを仕切る透明部材に対向するように配設されていることを特徴とする表示構造体。
  18. 請求項1乃至15のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を複数備え、
    複数の該蓄光型表示具が、全体として所定の立体形状が形成されるように配設されていることを特徴とする表示構造体。
  19. 請求項1乃至15のうちのいずれか1項に記載の蓄光型表示具を複数備え、
    複数の該蓄光型表示具が、該蓄光型表示具の各々の前記支持板の前記一面側が所定方向を向き、且つ該蓄光型表示具のそれぞれの前記支持板の平面方向の少なくとも一部が重なるように配設されていることを特徴とする表示構造体。
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JP2016006565A (ja) * 2014-06-20 2016-01-14 日本信号株式会社 報知器

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