JP3105628B2 - 光学式ピックアップのアクチュエータ - Google Patents

光学式ピックアップのアクチュエータ

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JP3105628B2 JP04088896A JP8889692A JP3105628B2 JP 3105628 B2 JP3105628 B2 JP 3105628B2 JP 04088896 A JP04088896 A JP 04088896A JP 8889692 A JP8889692 A JP 8889692A JP 3105628 B2 JP3105628 B2 JP 3105628B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学式ピックアップのア
クチュエータであって、特に電磁力を利用してトラッキ
ングを行うアクチュエータにおいて、対物レンズ移動時
のアクチュエータ感度変化を少なくした、光学式ピック
アップのアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトディスク(CD)、追
記型光ディスク、書換可能型光磁気ディスク等の光学式
記録媒体や、これら光学式記録媒体に対し情報の記録、
再生を行う光学式情報記録再生装置についての研究、開
発が盛んに行われている。上記光学式記録媒体において
は、その記録容量を増加させるため、隣接するトラック
間の間隔をミクロンオーダーまで狭めていることから、
情報を正確に記録、再生するためには、対物レンズ等の
光学部品の、光学式記録媒体に対する相対的位置関係を
正確に制御する、フォーカシングアクチュエータ、トラ
ッキングアクチュエータが要求される。
【0003】この要求に対し、実開昭62‐133215号公
報、実開平2‐30120 号公報、特開平3‐203040号公報
等に開示された多数の光学ヘッドのアクチュエータが提
案されている。図10は実開昭62‐133215号公報の第7図
に相当し、また図11は実開平2‐30120 号公報の第1図
に相当する図である。これら従来例は、アクチュエータ
の駆動部分を構成するロの字型断面形状のコイル50およ
び51の、対向する左右二辺50a (辺50a と言うときは、
図10のコイル50のうち破線Pで囲まれるコイル導線部分
を言う。具体的に説明すると、例えば辺50a のコイル導
線に上から下方向に電流が流れる場合であって、N極の
永久磁石52がコイル50の後側に配置されているとすれ
ば、辺50a のコイル導線には左方向の電磁力が発生する
が、このような構成において、「辺50a 」とは左方向に
コイル50を移動させるのに関与する電磁力を発生させる
コイル50の部分を言う。後述する実施例での下辺3a、上
辺3bも同様に解釈する)、50b および51a 、51b に夫
々、水平方向に並べた2個の永久磁石52、53および54、
55の異なる極性(N、S)が対向するように配置して、
アクチュエータを構成している。
【0004】これら従来例は、上記コイルおよび永久磁
石により構成される磁気回路の磁束密度分布が一様では
なく、場所によって磁束密度が大きく異なることを考慮
せずに、上記コイルおよび永久磁石の位置関係を設定し
ているため、アクチュエータ駆動に伴い電流要素(コイ
ル)および永久磁石間の位置関係が変化する際に、アク
チュエータの感度が変化し易いことから、アクチュエー
タ感度の変化率が大きくなったときサーボ系の安定性を
損なう惧れがある。
【0005】一方、特開平3‐203040号公報に開示され
た従来例は、その第1図に相当する図12に示すように、
レンズホルダ63に固定されたロの字型断面形状のコイル
60の対向す左辺60a 、右辺60b に夫々、左右方向に並べ
た2個の永久磁石61、62の異なる極性(N、S)が対向
するように配置して、アクチュエータを構成している。
【0006】この従来例の構成では、永久磁石61、62に
より形成される磁束密度は図13で示される曲線を描き、
極大点Pおよび極大点Pで最大の磁束密度となる。こ
の従来例の構成では、中立状態におけるコイル60の位置
を、左辺60a と右辺60b とが共に極大点PおよびP
外側に配置されるように構成している。したがって、ト
ラッキング駆動よるアクチュエータ駆動時にコイル60が
例えば上から下方向(図12では左から右方向。ただし、
左辺60a と右辺60b とは、厳密には永久磁石61、62の磁
極面に平行に移動しないが、仮に平行に移動するものと
して考える)に移動した場合を考えると、コイル60の左
辺60a に生じる電磁力の総和は増加する(磁束密度が増
加するため)のに対し、第2のコイル部60b に生じる電
磁力の総和は減少する(磁束密度が減少するため)。こ
の結果、対物レンズのトラッキング駆動によりコイル60
が移動したとしても、コイル60に生じるトラッキング駆
動に関する電磁力の総和の変化が抑制されることにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12の
構成では、トラッキング駆動によりコイル60が移動する
場合、図12から明らかなようにレンズホルダ63はピン64
を中心に回動するから、左辺60a は永久磁石61に近付く
方向に変位し、一方右辺60b は永久磁石62から遠ざかる
方向に変位する。かかる構成ではコイル60が永久磁石6
1、62にぶつかりコイルが破損するおそれがある。した
がって、かかる特開平3-203040号公報開示の構成では、
信頼性の得られるアクチュエータを提供できない欠点が
ある。
【0008】本発明は、極めて簡単な構成で、アクチュ
エータの感度変化を抑制した信頼性の得られる光学式ピ
ックアップのアクチュエータを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】請求項1に関
する本発明の光学式ピックアップのアクチュエータは、
記録媒体の媒体面に垂直な面からなりかつ互いに逆極性
からなる第1の磁極面部と第2の磁極面部(言い換える
と、「第1の磁極面部がN極で第2の磁極面部がS極と
なる構成」または「第1の磁極面部がS極で第2の磁極
面部がN極となる構成」であってかつ第1の磁極面部お
よび第2の磁極面部の各磁極面部は媒体面に垂直な面に
なっている構成を言う)とが基台に配置され、前記媒体
面にほぼ平行な方向に向かって見てほぼロの字形状のコ
イルがレンズを保持したホルダに固定され、前記コイル
に関し対向する二辺のコイルの部分をそれぞれ第1のコ
イル部と第2のコイル部としたとき、前記第1のコイル
部は前記第1の磁極面部と離間して対向して配置されて
おり、前記第2のコイル部は前記第2の磁極面部と離間
して対向して配置されており、前記コイルが前記第1の
磁極面部と前記第2の磁極面部とに沿ってほぼ平行に移
動する(「前記コイルが前記第1の磁極面部と前記第2
の磁極面部とに沿ってほぼ平行に移動する」とは、第1
のコイル部と第1の磁極面部との距離および第2のコイ
ル部と第2の磁極面部との距離の2つの距離の比率がコ
イルが移動することによってもほぼ一定に保たれる形態
を言う)ようにした光学式ピックアップのアクチュエー
タにおいて、前記コイルの最内周に配置されたコイル導
線であってかつ前記第1のコイル部のコイル導線に対し
ほぼ直角な方向に前記コイルが中立位置(「中立位置」
とは、コイルに通電されていない状態におけるコイルの
位置を言う)から移動するとき、前記第1のコイル部に
生じる電磁力の総和と前記第2のコイル部に生じる電磁
力の総和とが互いに増減の関係で変化する(「前記第1
のコイル部に生じる電磁力の総和と前記第2のコイル部
に生じる電磁力の総和とが互いに増減の関係で変化す
る」とは、「第1のコイル部に生じる電磁力の総和が増
加状態で変化するとき、第2のコイル部に生じる電磁力
の総和が減少状態で変化する形態」または「第1のコイ
ル部に生じる電磁力の総和が減少状態で変化するとき、
第2のコイル部に生じる電磁力の総和が増加状態で変化
する形態」を言う)ようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0010】上記構成による光学式ピックアップのアク
チュエータによれば、極めて簡単な構成で、アクチュエ
ータの感度変化を抑制した信頼性の得られる光学式ピッ
クアップのアクチュエータを実現できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の光学式ピックアップのアクチ
ュエータの第1実施例の構成を示す図である。図1に示
すアクチュエータ10は、1軸のフォーカシングアクチュ
エータとして構成されており、対物レンズ1をZ方向
(図示しない記録媒体面と垂直な方向:フォーカシング
方向)に移動させるフォーカシングを行うものである。
このアクチュエータ10の駆動部は、ホルダ2と、ホルダ
2の両側面に固定された2個のロの字型断面形状のコイ
ル3と、これらコイル3に夫々対向して配置される、2
組の永久磁石4aおよびそれを支持するバックヨーク4bよ
り成る磁気回路を具えて成る。バックヨーク4bはZ方向
に延在し、永久磁石4aの一方の磁極に磁気的に接続され
る。ホルダ2は、ここでは図示しないキャリッジのハシ
ラ部に固定されるバネ受け6に、X方向(トラッキング
方向)に延在する4本の板バネ7を介して支持される。
【0012】バネ受け6は、図2(a) または図2(b) に
示すようにしてキャリッジ5のハシラ8に支持される。
すなわち、バネ受け6の側面の中央部に図2(a) に示す
ように球面状の凸部6aを設けるとともに、この凸部6aと
対応して円錐面状の凹部8aをキャリッジ8の側面に設
け、凸部6aを凹部8aに嵌合した状態で例えばネジ止めに
よりハシラ8にバネ受け6を固定する。あるいは、バネ
受け6の側面の中央部に図3(b) に示すように円柱状の
凸部6bを設けるとともに、この凸部6bと対応して円柱状
の凹部8bをキャリッジ8の側面に設け、凸部6bを凹部8b
に嵌合した状態で例えばネジ止めによりハシラ8にバネ
受け6を固定する。
【0013】図2(a) の場合、球面と円錐面とを組み合
わせているため、バネ受け6の傾きをX軸回りの回転方
向およびY軸回りの回転方向に微調整することにより対
物レンズ1の記録媒体に対する位置を調整したり、バネ
受け6をZ軸回りの回転方向に回すことにより対物レン
ズ1の記録媒体に対する位置をトラック接線方向に調整
することができる。また、図2(b) の場合、円柱面同士
を組み合わせているため、バネ受け6の傾きをX軸回り
の回転方向に微調整することにより対物レンズ1の記録
媒体に対する位置を調整したり、凸部6bおよび凹部8b間
の隙間を調整することにより対物レンズ1の記録媒体に
対する位置をX方向に調整することができる。
【0014】永久磁石4aおよびバックヨーク4bは、図1
に示すように、ホルダ2に収容された対物レンズ1に関
しX方向において左右対称に配置され、ここでは図示し
ないキャリッジの上面に所定間隔で固定される。この2
組の永久磁石4aおよびバックヨーク4b間に位置するホル
ダ2は、コイル3を収容した左右側面と永久磁石4aとの
間に同一の隙間が形成されるようにする必要があり、そ
のために上記図2(b)の手法により、ホルダ2のX方向
の位置を調整する。
【0015】図3は上記第1実施例のアクチュエータを
用いた光学ヘッドの可動部の構成を示す図である。この
光学ヘッドは、対物レンズ1等のみをヘッド内部に収容
してレーザ、光検出器等をヘッド外部に収容する、分離
型光学系として構成されており、その移動光学系には、
キャリッジ5上に搭載される上述した対物レンズ駆動用
のフォーカシングアクチュエータ10と、可動部全体をト
ラッキング方向(X方向)に駆動する粗トラッキングア
クチュエータ11とを設け、図示しない固定光学系には精
トラッキング動作を行うガルバノミラー等を設ける。な
お、この光学ヘッドは、キャリッジ5上において対物レ
ンズ1をフォーカシング方向(Z方向)のみに駆動する
構成であるため、キャリッジ5上には対物レンズ1をト
ラッキング方向(X方向)に駆動する機構を設けていな
い。
【0016】上記粗トラッキングアクチュエータ11は、
キャリッジ5を駆動するボイスコイルモータ(VCM)
12と、キャリッジ5を6個の軸受13を介してX方向に案
内する2本のガイドレール14とを具えて成る。VCM12
は、キャリッジ5の連結部5aに連結される一対のコイル
12a と、図示しないベースに固定されコイル12a を貫通
してX方向に延在する内ヨーク12b と、内ヨーク12b に
連結され内ヨーク12bと平行をなす外ヨーク12c と、外
ヨーク12c にN極面を結合される永久磁石12dとより成
る。
【0017】上記6個の軸受13は、ガイドレール14に対
し図4に示すように配置される。すなわち、ガイドレー
ル14の一方(例えば図4の手前側)を固定側、他方を予
圧側としたとき、夫々に3個ずつ配置され、またガイド
レール14から見て、上側に4個、下側に2個配置され
る。そして予圧側において、1個の軸受13は、予圧バネ
15によって予圧側ガイドレール14に押圧されるように構
成されており、この押圧によりキャリッジ5の位置決め
を確実にすることができる。
【0018】上記軸受13による光学ヘッド可動部の支持
状態を図5に示す。本実施例では、上述したようにガイ
ドレール14の上側に配置される軸受数(4個)が下側
(2個)よりも多く、可動部全体の重心位置を上昇させ
る要因になることから、軸受13の取付角度を図示のよう
に上下で異なるものにしている(例えば、上側は水平面
に対し上向きに60°、下側は水平面に対し下向きに30
°)。この取付角度の設定により、上側の軸受13を傾け
ない場合に比べて可動部全体の重心位置が下降するた
め、可動部全体の重心位置とVCM12の駆動点(図5に
示すように、VCMのコイル12a の中心間を結ぶ線分L
上に存在する)とを一致させ易くなる。なお、本図中で
下側のベアリング2個のうち1個は、図のような形状の
板バネ(予圧バネ)15によって、ガイドレール14に押圧
されている。
【0019】図6は上記フォーカシングアクチュエータ
10において構成される磁気回路を示す図である。この磁
気回路の磁束密度分布は、Z方向においてバックヨーク
4bが永久磁石4aよりもやや長くなっていることから図7
(a) に示すようになり、ロの字型断面形状のコイル3の
上辺3bからこのバックヨーク4bの長くなった部分に向か
う磁束が発生し、その磁束の方向はコイル3の下辺3aに
発生する磁束と逆方向になる。したがって、コイル3に
電流を流したときコイルの下辺3aを横切る磁束によって
コイル3をZ方向(フォーカシング方向)に移動させる
駆動力が発生すると同時に、コイルの上辺3bを横切る磁
束によってもコイル3をZ方向に移動させる同一方向の
駆動力が発生し、結局これら駆動力を合成した力が対物
レンズ駆動力となる。図6において、上辺3bに対向する
ヨーク4bの部分にはS極が形成されている。
【0020】このようにコイル3の対向する上下二辺3
a、3bから駆動力が得られる構成は、コイルの一辺から
しか駆動力が得られない構成に比べて、アクチュエータ
感度が高まる利点がある反面、磁気回路がオープンにな
ることから、コイル位置変化によって磁束密度が大きく
変化する際に駆動力の変化が大きくなる惧れがある。そ
こでその対策として、図7(b) に示すように、コイル3
が中立位置(コイル3に電流が流れていないときのコイ
ルの位置)にあるとき、図示の2つの極大点の間にコイ
ル3の中心が位置するように、例えばコイル3の上下二
辺3a、3bが2つの極大点の外側に位置するようにする。
【0021】このため、コイル3が図7(b) の中立状態
から図示左方または右方に移動したとき、コイルの上下
二辺3a、3bの一方において磁束密度が減少すると、他方
において必ず磁束密度が増加することになり、コイル位
置変化による上下二辺3a、3bの内の一辺に作用する駆動
力の変化方向が、他の一辺に作用する駆動力の変化方向
に対し逆極性になるため、対物レンズの駆動力の変化を
抑制することができる。したがって、アクチュエータ感
度の変化率が抑制されサーボ系の安定性が向上する。
【0022】また、上記磁気回路は、異極対向のオープ
ン磁気回路として構成されるため、漏れ磁界の方向が図
示しない記録媒体の記録面に平行をなす方向になること
から、漏れ磁界の大きさを媒体規格上問題ないレベルま
で小さくすることが可能になる。
【0023】上記磁気回路の構成の場合では、永久磁石
を特開平3‐203040号の従来例の4個から2個に減らし
たことにより図9(a) に示すようにキャリッジ位置に対
する磁気回路の重心位置が従来例よりも下降し、キャリ
ッジ5を含む可動部全体の重心位置を前記VCM駆動点
に一致させてキャリッジ5の共振を防止することができ
るとともに、磁気回路のコストダウンにもなる。
【0024】図8は本発明の光学式ピックアップのアク
チュエータの第2実施例の、磁気回路の要部を示す図で
ある。この第2実施例は、第1実施例に対しバックヨー
ク4bの上端部をコイル3側に折り曲げる断面形状変更の
みを加えたものであり、他の部分は第1実施例と同一に
構成する。この第2実施例は、上記第1実施例と同様の
作用効果が得られる上に、バックヨーク4bの延長により
磁束発生効率が向上する効果が得られる。
【0025】なお、上記各実施例において、異極対向オ
ープン磁気回路を用いる代わりに、同極対向オープン磁
気回路を用いてもよく、その場合にも同一作用効果が得
られる。
【0026】
【発明の効果】請求項1に関する本発明の光学式ピック
アップのアクチュエータは、記録媒体の媒体面に垂直な
面からなりかつ互いに逆極性からなる第1の磁極面部
(例えば、図6において永久磁石4aのN極からなる磁極
面部)と第2の磁極面部(例えば、図6において、上辺
3bに対向するヨーク4bのS極からなる磁極面部)とが基
台(例えば前記実施例のキャリッジ5)に配置され、前
記媒体面にほぼ平行な方向に向かって見てほぼロの字形
状のコイル(例えば前記実施例のコイル3)がレンズ
(例えば前記実施例の対物レンズ1)を保持したホルダ
(例えば前記実施例のホルダ2)に固定され、前記コイ
ルに関し対向する二辺のコイルの部分をそれぞれ第1の
コイル部(例えば前記図6の場合では、下辺3a)と第2
のコイル部(例えば前記図6の場合では、上辺3b)とし
たとき、前記第1のコイル部は前記第1の磁極面部と離
間して対向して配置されており、前記第2のコイル部は
前記第2の磁極面部と離間して対向して配置されてお
り、前記コイルが前記第1の磁極面部と前記第2の磁極
面部とに沿ってほぼ平行に移動するようにした光学式ピ
ックアップのアクチュエータにおいて、前記コイルの最
内周に配置されたコイル導線(例えば前記図6の場合で
は、下辺3aを仮に第1のコイル部とすれば、下辺3aであ
る正方形で示される線図のうち上側の水平線の部分を通
過する紙面に対し垂直なコイル導線)であってかつ前記
第1のコイル部のコイル導線に対しほぼ直角な方向(例
えば前記図6の場合では縦方向)に前記コイルが中立位
置から移動するとき、前記第1のコイル部に生じる電磁
力の総和と前記第2のコイル部に生じる電磁力の総和と
が互いに増減の関係で変化するようにしたことを特徴と
するから、本発明は以下の効果がある。極めて簡単な構
成で、アクチュエータの感度変化を抑制した信頼性の得
られる光学式ピックアップのアクチュエータを提供でき
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学式ピックアップのアクチュエー
タの第1実施例の構成を示す図である。
【図2】 (a) 、(b) は、同例におけるバネ受けおよび
キャリッジのハシラの形状を例示する断面図である。
【図3】 同例のアクチュエータを用いた光学ヘッドの
可動部の構成を示す図である。
【図4】 同例における軸受配置を示す図である。
【図5】 同例における軸受による光学ヘッド可動部の
支持状態を示す図である。
【図6】 同例の磁気回路を示す図である。
【図7】 (a) 、(b) は、同例における磁束密度分布を
説明するための図である。
【図8】 本発明の光学式ピックアップのアクチュエー
タの第2実施例の、磁気回路の要部を示す図である。
【図9】 (a) 、(b) は、本発明および従来例の磁気回
路の重心位置を説明するための図である。
【図10】 従来例の構成を示す図である。
【図11】 従来例の構成を示す図である。
【図12】 従来例の構成を示す図である。
【図13】 図12の従来例の磁束密度分布を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 ホルダ 3 コイル 4a 永久磁石 4b バックヨーク 5 キャリッジ 6 バネ受け 7 板バネ 8 ハシラ 10 フォーカシングアクチュエータ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の媒体面に垂直な面からなりか
    つ互いに逆極性からなる第1の磁極面部と第2の磁極面
    部とが基台に配置され、前記媒体面にほぼ平行な方向に
    向かって見てほぼロの字形状のコイルがレンズを保持し
    たホルダに固定され、前記コイルに関し対向する二辺の
    コイルの部分をそれぞれ第1のコイル部と第2のコイル
    部としたとき、前記第1のコイル部は前記第1の磁極面
    部と離間して対向して配置されており、前記第2のコイ
    ル部は前記第2の磁極面部と離間して対向して配置され
    ており、前記コイルが前記第1の磁極面部と前記第2の
    磁極面部とに沿ってほぼ平行に移動するようにした光学
    式ピックアップのアクチュエータにおいて、 前記コイルの最内周に配置されたコイル導線であってか
    つ前記第1のコイル部のコイル導線に対しほぼ直角な方
    向に前記コイルが中立位置から移動するとき、前記第1
    のコイル部に生じる電磁力の総和と前記第2のコイル部
    に生じる電磁力の総和とが互いに増減の関係で変化する
    ようにしたことを特徴とする光学式ピックアップのアク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】 前記ホルダは4本の細長状の弾性部材に
    よって片持支持されていることを特徴とする請求項1記
    載の光学式ピックアップのアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記コイルは複数個からなり、前記ホル
    ダを挟むように、前記ホルダの外側面に固定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップの
    アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記ホルダはキャリッジ上に配置されて
    おり、前記キャリッジは断面円形の棒部材に案内されて
    直線移動するように構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の光学式ピックアップのアクチュエータ。
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