JP3104562B2 - 有償ソフトウェア保護システム - Google Patents

有償ソフトウェア保護システム

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JP3104562B2 JP07044311A JP4431195A JP3104562B2 JP 3104562 B2 JP3104562 B2 JP 3104562B2 JP 07044311 A JP07044311 A JP 07044311A JP 4431195 A JP4431195 A JP 4431195A JP 3104562 B2 JP3104562 B2 JP 3104562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は有償ソフトウェア保護
システムに関し、特に複数の有償ソフトウェアと共にそ
れぞれの有償ソフトウェアに対応する利用契約情報を保
持したICカードを用いて、スタンドアロンタイプのコ
ンピュータやネットワークで接続されたサーバクライア
ントタイプのコンピュータシステムで実行する有償ソフ
トウェアを不正な使用やコピーから保護するものに適用
し得る。
【0002】
【従来の技術】従来、オフィスコンピュータ等では、デ
ィスク装置等の大容量化に伴いコンピュータ本体に複数
の有償ソフトウェアをインストールした状態で引き渡
し、それぞれの有償ソフトウェアについて利用契約を個
別に結び、その利用契約情報をICカードで供給するよ
うになされたものがある。このようにICカードを用い
て有償ソフトウェアを不正な使用やコピーから保護する
方法として、図11に示すものがある。
【0003】図11において、1はICカードであり、
2の複数の有償ソフトウェアの所望のものについて利用
契約を結んだことにより、このICカード1を所有して
いるユーザは、契約した有償ソフトウェアを利用できる
という利用契約情報1Aが保持されている。また複数の
有償ソフトウェア2には、サブルーチンとして起動時に
ICカード1内の利用契約情報1Aを参照し、利用契約
されていればその有償ソフトウェア2の起動を続行し、
利用契約されていなければ起動を中断する機能が組み込
まれている。なお3はソフトウェア全体を管理するオペ
レーティングシステムである。
【0004】また従来のサーバクライアントシステムに
おいて、有償ソフトウェアを保護する方式として、例え
ば図12に示すように、特開平4−336648号公報
に開示されたものがある。図中において、5はサーバス
テーション、6はプログラムファイル、7はクライアン
トステーション、8は高速の構内回線(LAN)であ
る。サーバステーション5は使用権判定部5A、ダウン
ラインロード(DLL)処理部5B及びエラー処理部5
Cを含んで構成されている。プログラムファイル6には
有償ソフトウェアとしてのプログラムPGが格納され、
サーバステーション5に接続されている。クライアント
ステーション7はプログラム起動要求部7A、DLL要
求部7B、使用権情報7C、プログラム起動処理部7D
を含んで構成されている。
【0005】クライアントステーション7においてプロ
グラム起動要求部7Aに対し、プログラムファイル6中
のプログラムPGの起動要求がなされた場合、プログラ
ム起動要求部7Aは使用権情報7Cと一緒に、DLL要
求部7Bを経由してサーバステーション5に対し、プロ
グラムPGのDLL要求を出す。サーバステーション5
の使用権判定部5Aにおいては、クライアントステーシ
ョン7から送られてきたプログラムPGのDLL要求と
使用権情報に基づいて使用権の判定を行い、許可できる
場合はDLL処理部5Bに対してプログラムPGのDL
L要求を行い、クライアントステーション7においてプ
ログラムPGを実行する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した利用
契約情報を記憶したICカード1による有償ソフトウェ
ア2の保護方法では、保護すべき全ての有償ソフトウェ
ア2に、ICカード1が保持している契約情報を参照し
て検索するため上述したサブルーチンを組み込む必要が
あり、その分有償ソフトウェア2を改修する必要が生じ
ると共に有償ソフトウェア2自体が冗長になる問題があ
った。
【0007】また従来のサーバクライアントシステムで
の有償ソフトウェアの保護方法では、クライアントステ
ーション7の使用権情報7Cをクライアントステーショ
ン7のユーザが簡単に変更することが可能であるため、
プログラムPGの使用権の認証を確実に行うことができ
ないという問題があった。
【0008】本発明は上述のような問題を解消するため
になされたもので、保護すべき有償ソフトウェアに特定
のサブルーチンを付加する改修をせず利用契約に応じて
有効に保護し、またクライアントステーションでの有償
ソフトウェアの利用権を確実に認証し得る有償ソフトウ
ェア保護システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る有償ソフ
トウェア保護システムでは、複数の有償ソフトウェアと
共に、その有償ソフトウェアのそれぞれに対応する利用
契約情報を記憶するICカードが供給され、そのICカ
ードに保持した利用契約情報に応じて利用可能な有償ソ
フトウェアのみを起動し実行するコンピュータシステム
の有償ソフトウェア保護システムであって、複数の有償
ソフトウェアをそれぞれ起動する際に、ユーザが指定す
る疑似プログラム名及び実際に複数の有償ソフトウェア
をそれぞれ起動する際に指定する実プログラム名の対応
を保持する対応情報テーブルと、ユーザが指定した疑似
プログラム名によって起動され、その疑似プログラム名
に応じて対応情報テーブルとICカードの利用契約情報
とを参照し、その参照結果に基づいて利用可能なときの
み対応する実プログラム名で有償ソフトウェアを起動す
る疑似プログラム手段とを備えるものである。
【0010】また次の発明に係る有償ソフトウェア保護
システムでは、ICカードの利用契約情報に、有償ソフ
トウェアの疑似プログラム名及びその有償ソフトウェア
の版名に対応して利用可能か否かの情報を保持し、対応
情報テーブルにも有償ソフトウェアについての疑似プロ
グラム名と実プログラム名との対応に加えて、有償ソフ
トウェアの版名を保持し、疑似プログラム手段は対応情
報テーブルとICカードの利用契約情報とを疑似プログ
ラム名及び版名を含めて参照するものである。
【0011】また次の発明に係る有償ソフトウェア保護
システムでは、複数の有償ソフトウェアと共に、その有
償ソフトウェアのそれぞれに対応する利用契約情報を記
憶するICカードが供給され、ネットワークを通じて接
続されたクライアントステーション及びサーバステーシ
ョン上で、ICカードに保持した利用契約情報に応じて
利用可能な有償ソフトウェアのみを利用するコンピュー
タシステムの有償ソフトウェア保護システムであって、
サーバステーションはICカードの利用契約情報を参照
して、有償ソフトウェアの利用許可権について問い合せ
を行う認証サーバプログラムを備え、クライアントステ
ーションはユーザより有償ソフトウェアの利用が要求さ
れたとき、サーバステーションの認証サーバプログラム
に対してその有償ソフトウェアの利用許可権を問い合わ
せ、認証サーバプログラムよりの返事に応じて利用可能
なときのみ、有償ソフトウェアを利用するものである。
【0012】また次の発明に係る有償ソフトウェア保護
システムでは、サーバステーションに、さらに複数の有
償ソフトウェアのそれぞれについて利用可能なクライア
ント数と現在利用中のクライアント数とを管理する認証
テーブルを配し、クライアントステーションから要求さ
れた有償ソフトウェアの接続や終了の要求に応じて、認
証テーブル中の現在利用中のクライアント数を更新する
ものである。
【0013】また次の発明に係る有償ソフトウェア保護
システムで、サーバステーションの認証サーバプログラ
ムは、所定のタイミング又はコマンド入力により、複数
のクライアントステーションに対してネットワーク接続
確認を行い、クライアントステーションの接続が確認で
きなかったとき、クライアントステーションが実行中の
有償ソフトウェアについて、認証テーブル中のクライア
ント数を減らすものである。
【0014】
【作用】ユーザが指定した疑似プログラム名で起動され
た疑似プログラム手段は、その疑似プログラム名に応じ
て、疑似プログラム名及び実プログラム名の対応を保持
する対応情報テーブルと、複数の有償ソフトウェアのそ
れぞれに対応する利用契約情報を記憶するICカードと
を参照し、その参照結果に基づいて利用可能なときのみ
対応する実プログラム名で有償ソフトウェアを起動す
る。これにより、保護すべき有償ソフトウェアに特定の
サブルーチンを付加せずに、利用契約に応じて有効に保
護し得る。
【0015】またICカードの利用契約情報に有償ソフ
トウェアの疑似プログラム名及びその版名に対応する利
用可能か否かの情報を保持し、対応情報テーブルにも有
償ソフトウェアについての疑似プログラム名及び実プロ
グラム名の対応に加えて有償ソフトウェアの版名を保持
し、疑似プログラム手段において疑似プログラム名に応
じて対応情報テーブルとICカードの利用契約情報とを
版名を含めて参照する。これにより、保護すべき有償ソ
フトウェアに特定のサブルーチンを付加せずに、有償ソ
フトウェアを利用契約に応じて一段と確実かつ有効に保
護し得る。
【0016】またサーバステーションの認証サーバプロ
グラムで、ICカードの利用契約情報を参照して、有償
ソフトウェアの利用許可権について問い合せを行い、ク
ライアントステーションはユーザより有償ソフトウェア
の利用が要求されたとき、サーバステーションの認証サ
ーバプログラムに対してその有償ソフトウェアの利用許
可権を問い合わせて利用可能なときのみ、有償ソフトウ
ェアを利用する。これにより、クライアントステーショ
ン側でも有償ソフトウェアの利用許可権の確認を行うこ
とができるようになる。
【0017】また複数の有償ソフトウェアのそれぞれに
ついて利用可能なクライアント数と現在利用中のクライ
アント数とを管理する認証テーブルをサーバステーショ
ンに配し、クライアントステーションから要求された有
償ソフトウェアの接続や終了の要求に応じて現在利用中
のクライアント数を更新する。これにより、複数のクラ
イアントステーションが接続された場合でも、各クライ
アント上で同時に利用できる有償ソフトウェアの数を制
限することができる。
【0018】またサーバステーションの認証サーバプロ
グラムは、所定のタイミング又はコマンド入力により、
複数のクライアントステーションに対してネットワーク
接続確認を行い、クライアントステーションの接続が確
認できなかったとき、クライアントステーションが実行
中の有償ソフトウェアについて、認証テーブル中のクラ
イアント数を減らすことにより、複数のクライアントス
テーションが接続された場合でも、有償ソフトウェアを
一段と確実に保護し得る。
【0019】
【実施例】以下に図面を参照しながら、本発明の一実施
例を詳述する。
【0020】実施例1.図11との対応部分に同一符号
を付した図1は、この発明による有償ソフトウェア保護
システムの一実施例を示す。図中、2は不正な使用から
保護されるべき有償ソフトウェアであり、ユーザが処理
したい機能を有している。またICカード1中にはユー
ザがメーカとそれぞれの有償ソフトウェア2の利用に関
して結んだ利用契約情報1A、すなわちユーザが各有償
ソフトウェア2を利用できるか否かという情報が保持さ
れている。
【0021】またこの実施例の場合、10はICカード
1に保持されている利用契約情報1Aを参照し、ユーザ
が起動した有償ソフトウェア2を使用できるか否かチェ
ックするダミープログラムである。ダミープログラム1
0は利用契約をチェックする機能を持っており、本来保
護されるべき有償ソフトウェア2に代わって、利用契約
情報1Aをチェックする。
【0022】さらに、ダミープログラム10自身のファ
イルに対して、複数のファイル名をリンクすることによ
り、単一のプログラムでありながら複数のプログラム名
(A、B、C)を持ち、そのいずれでも起動可能であ
る。このダミープログラム10を用いることにより、本
来保護されるべき有償ソフトウェア2には、不正な使用
や不正なコピーをチェックするためのサブルーチンを付
加する改修が不要になる。
【0023】このダミープログラム10は、内部に複数
持つダミープログラム名称と有償ソフトウェア2の実プ
ログラム名称との関係を示す対応情報テーブル10Aを
記憶している。この対応情報テーブル10Aは、ダミー
プログラム10があるダミープログラム名称で呼ばれた
とき、そのダミープログラム名称がどの実プログラム名
称に対応しているかを意味している。また図中、3はソ
フトウェア全体を管理するオペレーティングシステムで
ある。
【0024】図2に対応情報テーブル10Aの詳細構成
を示す。この対応情報テーブル10Aは、「ダミープロ
グラム名称」、「実プログラム名称」、「ID」、「版
名」及び「戻り値」の項目で構成されている。このうち
「ダミープログラム名称」は、ユーザが指定する名称で
あり、「実プログラム名称」は実際に保護すべき有償ソ
フトウェア2の名前である。また「ID」は保護すべき
有償ソフトウェア2に一意に割当てられるソフトウェア
の識別子であり、「版名」は保護すべき有償ソフトウェ
ア2の版名である。さらに「戻り値」はダミープログラ
ム10が起動された有償ソフトウェア2が使用可能か否
かICカード1の利用契約情報1Aを参照した結果、使
用不可能であったとして終了する際に上位プログラムに
返す値である。
【0025】また図3にICカード1に保持する利用契
約情報1Aの詳細構成を示す。この利用契約情報1A
は、「ID」、「ダミープログラム名称」、「契約」、
「版名」、「期間」及び「製品クラス」の項目で構成さ
れている。このうち「ID」は保護すべき有償ソフトウ
ェア2に一意に割当てられるソフトウェアの識別子であ
り、「ダミープログラム名称」はユーザが指定する名称
である。また「契約」は利用可か利用不可の契約情報を
表し、「版名」は保護すべき有償ソフトウェア2の版名
である。さらに「期間」は保護すべき有償ソフトウェア
2の該当する版名のものが有効である期間を表し、「製
品クラス」は複数のクライアントステーションが接続さ
れた際に、同時に何台まで接続することを許可するかを
表す情報である。
【0026】このような構成において、ユーザはある処
理を行うために、その機能を有する有償ソフトウェア2
のプログラム、例えばダミープログラム名称「A」を起
動する。ダミープログラム名称「A」をプログラム名
(ファイル名)の1つとして持つダミープログラム10
が起動されると、ダミープログラム10は呼ばれたとき
の第1パラメータを見て、有償ソフトウェア2のうち自
分がどのダミープログラム名称で呼ばれたかを検出す
る。
【0027】次にダミープログラム10は対応情報テー
ブル10Aを用い、検出したダミープログラム名称
「A」に対応するID「10」と版名「A00」を得
る。さらにダミープログラム10はダミープログラム名
称「A」の有償ソフトウェア2が使用可能か否かID
「10」と版名「A00」を用いて、ICカード1に保
持されている利用契約情報1Aを参照して判断する。
【0028】ICカード1内の利用契約情報1Aでは、
ダミープログラム名称「A」に対する契約の情報が利用
可能となっている。すなわちこのことは、そのユーザが
ダミープログラム名称「A」の有償ソフトウェア2に対
して、メーカと利用契約を結んでおり、さらにその版名
が一致していれば、ダミープログラム10は再度対応情
報テーブル10Aを参照してダミープログラム名称
「A」に対応する実プログラム名称「X」の有償ソフト
ウェア2を起動し、目的とする有償ソフトウェア2の処
理を実行する。
【0029】ダミープログラム名称「A」の有償ソフト
ウェア2を利用できなければ、すなわちそのユーザが有
償ソフトウェア2に対して利用契約をメーカと結んでい
ないか、あるいは利用契約を結んでいても有償ソフトウ
ェア2の版名が一致していなければ処理を中断する。こ
のときダミープログラム10は、対応情報テーブル10
Aでダミープログラム名称「A」に対応する戻り値
「8」を、上位プログラムに返す。
【0030】このような構成によれば、有償ソフトウェ
ア2を表しダミープログラム名称で一旦起動されるダミ
ープログラム10で、ICカード1中の利用契約情報1
Aを参照し、利用可能なもののみ実際に起動することに
より、複数の有償ソフトウェア2中にICカード1の利
用契約情報1Aをチェックするような不要な改修するこ
となく、確実に不正な使用やコピーから有償ソフトウェ
ア2を保護することができる。
【0031】実施例2.図11との対応部分に同一符号
を付した図4は、この発明による有償ソフトウェア保護
システムの一実施例である。図中11はクライアントス
テーションであり、12はクライアントステーション1
1に代わってソフトウェアの認証確認を行う認証サーバ
ステーションである。また11Aはクライアントステー
ション11において利用しようとするソフトウェア(以
下、有償ソフトウェアと呼ぶ)、12Aは認証サーバス
テーション12上における有償ソフトウェア、12Bは
認証サーバステーション12において有償のチェックを
行うためのICカード装置、12Cは認証サーバステー
ション12上の有償ソフトウェア12Aに代わって、利
用可能か否かの確認を行う認証サーバプログラムであ
る。
【0032】このような構成で、それぞれクライアント
ステーション11及び認証サーバステーション12は、
図5に示すような手順で動作する。すなわちまずクライ
アントステーション11において、有償ソフトウェア1
1Aを実行しようとした場合、認証サーバステーション
12における認証サーバプログラム12Cに対し、クラ
イアントステーション番号、有償ソフトウェア番号、利
用期間及び利用者数を内容とする問合わせが行われる
(ステップS0、ステップS1)。
【0033】認証サーバステーション12ではこの要求
を受け取り(ステップS2)、ICカード装置12Bを
通じてICカードに対して有償ソフトウェア11Aの利
用可能か否かのチェックを行い(ステップS3)、クラ
イアントステーション番号、利用可能か否か、現在利用
者数及び利用可能者数を内容とする返事をクライアント
ステーション11の有償ソフトウェア11Aに対して行
う(ステップS4)。クライアントステップ11の有償
ソフトウェア11Aは返事を受け取り(ステップS
5)、利用可能か否か判断し(ステップS6)、利用可
能であれば有償ソフトウェア11Aを実行し(ステップ
S7、ステップS8)、そうでない場合には実行しない
(ステップS8)。
【0034】このような構成によれば、認証サーバステ
ーション12側で、クライアントステーション11が実
行する有償ソフトウェア11Aの利用権を、ICカード
に保持されている利用契約情報に基づいて認証すること
により、クライアントステーション11のユーザが利用
権情報を変更できなくなり、クライアントステーション
11の有償ソフトウェア11Aの利用権を正しく認証す
ることができる。
【0035】実施例3.図4との対応部分に同一符号を
付した図6は、この発明による有償ソフトウェア保護シ
ステムの一実施例である。図中11は複数のクライアン
トステーションであり、12はクライアントステーショ
ン11に代わってソフトウェアの認証確認を行う認証サ
ーバステーションである。また11Aはクライアントス
テーション11において利用しようとするソフトウェア
(以下、有償ソフトウェアと呼ぶ)、12Aは認証サー
バステーション12上における有償ソフトウェアであ
る。
【0036】さらに12Bは認証サーバステーション1
2において有償ソフトウェアのチェックを行うためのI
Cカード装置、12Cは認証サーバステーション12上
の有償ソフトウェア12Aに代わって、有償ソフトウェ
アが利用可能か否かの確認を行う認証サーバプログラム
である。さらにまた12Dはクライアントステーション
11の有償ソフトウェア11Aが接続し利用するサーバ
プログラムである。この実施例の場合、上述した実施例
2が単一の有償ソフトウェア11Aの利用権情報のみを
チェックしたのに対して、複数の有償ソフトウェア11
Aがサーバプログラム12Dに接続できる台数までを制
限している。
【0037】このような構成で、図7にクライアントス
テーション11側の有償ソフトウェア11Aが認証サー
バステーション12のサーバプログラム12Dへの接続
要求に対するソフトウェアの動作を示す。まずクライア
ントステーション11の有償ソフトウェア11Aより、
サーバプログラム12Dに対して接続要求された場合、
サーバプログラム12Dは認証確認ライブラリ12Eを
経由して、認証サーバプログラム12Cへ問い合わせを
行う。認証サーバプログラム12CではICカード装置
12Bを通じてICカードにより有償ソフトウェア11
Aの利用権を確認しもし利用可能なときには認証テーブ
ル12Fを更新する。
【0038】この認証テーブル12Fの構成を、図8に
示す。認証テーブル12Fは有償ソフトウェア11Aの
利用者数を管理するためのテーブルであり、図中有償ソ
フトウェア11Aの利用者数が更新されたとき、認証テ
ーブル12Fにクライアントステーション11を区別す
るためのネットワークアドレスを追加し、有償ソフトウ
ェア11Aに対応する項目の利用者数を確認し、利用者
数の制限を越えていない場合は利用者数の数を増やす。
もし制限を越える場合はサーバプログラム12Dに対
し、認証確認要求を否定する。
【0039】図9には有償ソフトウェア11Aからサー
バプログラム12Dへの切断要求に対するソフトウェア
の動作を示す。まず有償ソフトウェア11Aからサーバ
プログラム12Dに対して切断要求され場合、サーバプ
ログラム12Dは認証確認ライブラリ12Eを経由して
認証サーバプログラム12Cへの認証終了要求を行う。
認証サーバプログラム12Cは認証終了要求に対して、
ICカード措置12Bを通じてICカードにより有償ソ
フトウェアの利用可能か否かの確認を行い、もし利用可
能である場合は、認証テーブル12Fから要求のあった
クライアントステーション11のネットワークアドレス
を削除し、有償ソフトウェア11Aの利用者数を減ら
す。
【0040】さらに図10には、クライアントステーシ
ョン11における異常処理に対するソフトウェアの動作
を示す。サーバステーション12のサーバプログラム1
2Dから動作確認の要求が行われた場合、クライアント
ステーション11のネットワーク接続確認を行い、もし
クライアントステーション11が故障や異常処理により
接続確認ができなかった場合は、サーバプログラム12
Dは認証確認ライブラリ12Eを経由して認証サーバプ
ログラム12Cに対して認証終了要求を行う。認証サー
バプログラム12Cでは認証終了要求に対し、ICカー
ド装置12Bを通じてICカードにより有償ソフトウェ
ア11Aの利用可能か否かの確認を行い、もし利用可能
である場合は認証テーブル12Fから要求のあったクラ
イアントステーション11のネットワークアドレスを削
除し、有償ソフトウェア11Aの利用者数を減らす。
【0041】このような構成によれば、認証サーバステ
ーション12側で、複数のクライアントステーション1
1が実行する有償ソフトウェア11Aの利用権を、IC
カードに保持されている利用契約情報に基づいて認証す
ることにより、クライアントステーション11のユーザ
が利用権情報を変更できなくなり、複数のクライアント
ステーション11が接続されている場合にも、それぞれ
のクライアントステーション11の有償ソフトウェア1
1Aの利用権を、正しく認証することができる。
【0042】
【発明の効果】上述のようにこの発明によれば、ユーザ
が指定した疑似プログラム名で起動された疑似プログラ
ム手段は、その疑似プログラム名に応じて、疑似プログ
ラム名及び実プログラム名の対応を保持する対応情報テ
ーブルと、複数の有償ソフトウェアのそれぞれに対応す
る利用契約情報を記憶するICカードとを参照し、その
参照結果に基づいて利用可能なときのみ対応する実プロ
グラム名で有償ソフトウェアを起動することにより、保
護すべき有償ソフトウェアに特定のサブルーチンを付加
せずに、利用契約に応じて有効に保護し得るコンピュー
タシステムの有償ソフトウェア保護システムを実現でき
る。
【0043】また次の発明によれば、ICカードの利用
契約情報に有償ソフトウェアの疑似プログラム名及びそ
の版名に対応する利用可能か否かの情報を保持し、対応
情報テーブルにも有償ソフトウェアについての疑似プロ
グラム名及び実プログラム名の対応に加えて有償ソフト
ウェアの版名を保持し、疑似プログラム手段において疑
似プログラム名に応じて対応情報テーブルとICカード
の利用契約情報とを版名を含めて参照することにより、
保護すべき有償ソフトウェアに特定のサブルーチンを付
加せずに、有償ソフトウェアを利用契約に応じて一段と
確実かつ有効に保護し得るコンピュータシステムの有償
ソフトウェア保護システムを実現できる。
【0044】また次の発明によれば、サーバステーショ
ンの認証サーバプログラムで、ICカードの利用契約情
報を参照して、有償ソフトウェアの利用許可権について
問い合せを行い、クライアントステーションはユーザよ
り有償ソフトウェアの利用が要求されたとき、サーバス
テーションの認証サーバプログラムに対してその有償ソ
フトウェアの利用許可権を問い合わせて利用可能なとき
のみ、有償ソフトウェアを利用することにより、クライ
アントステーション側でも有償ソフトウェアの利用許可
権の確認を行うことができるコンピュータシステムの有
償ソフトウェア保護システムを実現できる。
【0045】また次の発明によれば、複数の有償ソフト
ウェアのそれぞれについて利用可能なクライアント数と
現在利用中のクライアント数とを管理する認証テーブル
をサーバステーションに配し、クライアントステーショ
ンから要求された有償ソフトウェアの接続や終了の要求
に応じて現在利用中のクライアント数を更新することに
より、複数のクライアントステーションが接続された場
合でも、各クライアント上で同時に利用できる有償ソフ
トウェアの数を制限することができるコンピュータシス
テムの有償ソフトウェア保護システムを実現できる。
【0046】また次の発明によれば、サーバステーショ
ンの認証サーバプログラムは、所定のタイミング又はコ
マンド入力により、複数のクライアントステーションに
対してネットワーク接続確認を行い、クライアントステ
ーションの接続が確認できなかったとき、クライアント
ステーションが実行中の有償ソフトウェアについて、認
証テーブル中のクライアント数を減らすことにより、複
数のクライアントステーションが接続された場合でも、
有償ソフトウェアを一段と確実に保護し得るコンピュー
タシステムの有償ソフトウェア保護システムを実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による有償ソフトウェア保護システ
ムの実施例1の構成を示す略線図である。
【図2】 図1のダミープログラム中の対応情報テーブ
ルの構成を示す図表である。
【図3】 図1のICカード中の利用契約情報の構成を
示す図表である。
【図4】 この発明による有償ソフトウェア保護システ
ムの実施例2の構成を示す略線図である。
【図5】 図3における有償ソフトウェアの利用権の認
証手順の説明に供するフローチャートである。
【図6】 この発明による有償ソフトウェア保護システ
ムの実施例3の構成を示す略線図である。
【図7】 図5における有償ソフトウェアの利用の際の
接続要求の処理手順の説明に供する略線図である。
【図8】 図5のサーバステーションが保持する認証テ
ーブルの説明に供する図表である。
【図9】 図5における有償ソフトウェアの利用の際の
切断要求の処理手順の説明に供する略線図である。
【図10】 図5における有償ソフトウェアの利用の際
の動作確認の処理手順の説明に供する略線図である。
【図11】 従来の有償ソフトウェアの保護方法を示す
略線図である。
【図12】 従来の有償ソフトウェアの保護方法を示す
略線図である。
【符号の説明】
1 ICカード 1A 利用契約情報 2、11A、12A 有償ソフトウェア 3 オペレーティングシステム 5 サーバステーション 5A 使用権判定部 5B DLL処理部 5C エラー処理部 6 プログラムファイル 7、11 クライアントステーション 7A プログラム起動要求部 7B DLL要求部 7C 使用権情報 7D プログラム起動処理部 8 LAN 10 ダミープログラム 10A 対応情報テーブル 12 認証サーバステーション 12B ICカード装置 12C 認証サーバプログラム 12D サーバプログラム 12E 認証確認ライブラリ 12F 認証テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−144827(JP,A) 特開 平5−257816(JP,A) 特開 平6−324858(JP,A) 国際公開95/32479(WO,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/06 G06F 1/00 G06F 12/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の有償ソフトウェアと共に、当該有
    償ソフトウェアのそれぞれに対応する利用契約情報を記
    憶するICカードが供給され、当該ICカードに保持し
    た上記利用契約情報に応じて利用可能な有償ソフトウェ
    アのみを起動し実行するコンピュータシステムの有償ソ
    フトウェア保護システムであって、上記複数の有償ソフ
    トウェアをそれぞれ起動する際に、ユーザが指定する疑
    似プログラム名及び実際に上記複数の有償ソフトウェア
    をそれぞれ起動する際に指定する実プログラム名の対応
    を保持する対応情報テーブルと、上記ユーザが指定した
    上記疑似プログラム名によって起動され、当該疑似プロ
    グラム名に応じて上記対応情報テーブルと上記ICカー
    ドの上記利用契約情報とを参照し、当該参照結果に基づ
    いて利用可能なときのみ対応する上記実プログラム名で
    上記有償ソフトウェアを起動する疑似プログラム手段と
    を備えることを特徴とする有償ソフトウェア保護システ
    ム。
  2. 【請求項2】 上記ICカードの上記利用契約情報に、
    上記有償ソフトウェアの上記疑似プログラム名及び当該
    有償ソフトウェアの版名に対応して利用可能か否かの情
    報を保持し、上記対応情報テーブルにも上記有償ソフト
    ウェアについての上記疑似プログラム名と上記実プログ
    ラム名との対応に加えて、上記有償ソフトウェアの版名
    を保持し、上記疑似プログラム手段は上記対応情報テー
    ブルと上記ICカードの上記利用契約情報とを上記疑似
    プログラム名及び上記版名を含めて参照することを特徴
    とする請求項1に記載の有償ソフトウェア保護システ
    ム。
  3. 【請求項3】 複数の有償ソフトウェアと共に、当該有
    償ソフトウェアのそれぞれに対応する利用契約情報を記
    憶するICカードが供給され、ネットワークを通じて接
    続されたクライアントステーション及びサーバステーシ
    ョン上で、上記ICカードに保持した上記利用契約情報
    に応じて利用可能な有償ソフトウェアのみを利用するコ
    ンピュータシステムの有償ソフトウェア保護システムで
    あって、上記サーバステーションは上記ICカードの上
    記利用契約情報を参照して、上記有償ソフトウェアの利
    用許可権について問い合せを行う認証サーバプログラム
    を備え、上記クライアントステーションはユーザより上
    記有償ソフトウェアの利用が要求されたとき、上記サー
    バステーションの上記認証サーバプログラムに対して当
    該有償ソフトウェアの上記利用許可権を問い合わせ、上
    記認証サーバプログラムよりの返事に応じて利用可能な
    ときのみ、上記有償ソフトウェアを利用することを特徴
    とする有償ソフトウェア保護システム。
  4. 【請求項4】 上記サーバステーションに、さらに上記
    複数の有償ソフトウェアのそれぞれについて利用可能な
    クライアント数と現在利用中のクライアント数とを管理
    する認証テーブルを配し、上記クライアントステーショ
    ンから要求された上記有償ソフトウェアの接続や終了の
    要求に応じて、上記認証テーブル中の現在利用中のクラ
    イアント数を更新することを特徴とする請求項3に記載
    の有償ソフトウェア保護システム。
  5. 【請求項5】 上記サーバステーションの上記認証サー
    バプログラムは、所定のタイミング又はコマンド入力に
    より、複数のクライアントステーションに対してネット
    ワーク接続確認を行い、上記クライアントステーション
    の接続が確認できなかったとき、上記クライアントステ
    ーションが実行中の上記有償ソフトウェアについて、上
    記認証テーブル中の上記クライアント数を減らすことを
    特徴とする請求項4に記載の有償ソフトウェア保護シス
    テム。
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