JP3104100B2 - 熱陰極物質の陰極被覆方法 - Google Patents

熱陰極物質の陰極被覆方法

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JP3104100B2 JP04087160A JP8716092A JP3104100B2 JP 3104100 B2 JP3104100 B2 JP 3104100B2 JP 04087160 A JP04087160 A JP 04087160A JP 8716092 A JP8716092 A JP 8716092A JP 3104100 B2 JP3104100 B2 JP 3104100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱陰極物質の陰極被覆
方法に係り、特に熱陰極物質粉末を陰極ベースメタルに
プレス打ち抜きして陰極を被覆する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CRT(ブラウン管)の電子銃に用いら
れる熱陰極は、金属を主体とする基体金属(ベースメタ
ル)上に、熱陰極物質(バリウム(Ba)、ストロンチ
ウム(Sr)、カルシウム(Ca)の3元炭酸塩)粉末
を有機溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸イソアミル、キシ
レン、ブチルアルコール等)と例えばニトロセルロー
ス、エチルセルロース等のバインダーとを用いて接着被
覆することにより形成される。
【0003】熱陰極物質の基体金属への被覆方法は、従
来図3に示した吹き付け(スプレー)法がよく用いられ
ている。
【0004】この吹き付け法は、図3に示すように、ス
プレーペースト1をペースト容器2に入れ、スプレーガ
ン3をペースト容器2上方に装着し、窒素導入管4を介
して窒素ガスをスプレーガン3内に供給する。この窒素
ガスの供給によりスプレーペースト1は霧状になり、孔
部5aを有する吹き付けマガジン5に向かって飛散して
ゆく。吹き付けマガジン5には、図4に示すように、カ
ソード構体が挿着されており、スプレーガン3内から飛
散してきた霧状(スプレー状)ペースト1aがカソード
スリーブ7端面のベースメタル6表面に被覆される。こ
のとき該霧状ペースト1aはベースメタル表面だけでな
く吹き付けマガジン5の表面にも付着する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記吹き付け法はB
a、Sr、Ca3元炭酸塩と有機溶剤とバインダーとを
混合して懸濁液としてベースメタル表面に一定厚さに吹
き付け被覆するものであるが、下記の如く問題を有して
いる。
【0006】1)炭酸塩の有効使用率が約1%と極めて
小さく(残りの99%がベースメタル表面外に飛散、被
覆する。
【0007】2)上記1)と関連して産業廃棄物である
炭酸塩の無公害化費用が発生する。
【0008】3)カソードの初期特性、寿命に関係する
ペーストコート(被覆膜)厚さ、密度の制御が困難であ
る。
【0009】そこで本発明は、Ba、Sr、Ca3元炭
酸塩の有効使用率を十分高め、しかもカソードスリーブ
のベースメタル表面へのコート(被覆)量を制御し得る
生産性の良好な熱陰極物質(酸化物陰極材料)の陰極被
覆方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、所定の形状の穴を有する所定厚さのリボンを用意
し、前記穴に熱陰極物質を充填し、充填された該熱陰極
物質を打ち抜き陰極構体のベースメタル表面に被覆する
ことを特徴とする熱陰極物質の陰極被覆方法によって解
決される。
【0011】
【作用】本発明によれば、熱陰極物質が、所定厚さ、所
定形状の穴10にスキージ13により略一定圧で充填さ
れるためリボン11から打ち抜かれる充填熱陰極物質の
厚さが一定となり所望量の熱陰極物質が陰極に被覆され
る。
【0012】また本発明では、熱陰極物質材料の炭酸塩
が穴10に有効に充填されるようにすれば有効使用率を
より100%に近づけることも可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】熱陰極物質粉末を以下のようにして作製し
た。
【0015】すなわちバインダーを表1、コンクペース
トを表2、スプレーペーストを表3にそれぞれ示すよう
な材料、工程により形成する。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】上記方法により、得られたスプレーペース
トをグラスフィルターにより溶剤と溶質とを濾過分離
し、その後グラスフィルターごと乾燥させ完全に溶剤を
蒸発させる。溶剤が蒸発した粉末表面は溶けていたバイ
ンダー(ニトロセルロース)で覆われる。上記の熱陰極
物質粉末作製フローを図1に示す。
【0020】上記の如く作製した乾燥粉末を使用してベ
ースメタルへの被覆を行う。
【0021】本実施例では、図2に示すように複数の穴
10を有する金属リボン11の該穴10に、熱陰極物質
粉末12をスキージ13で充填し、その充填された熱陰
極物質粉末12aをプレス棒14で打ち抜き、打ち抜か
れた粉末12aは下に配置されたカソードスリーブ15
の端部、ベースメタル16表面に押し付けられ被着す
る。
【0022】金属リボン11は、幅が3nm、板厚が
0.2nmであり、金属リボン11に複数設けられた穴
10は直径1.5mmで15mmのピッチとした。
【0023】金属リボン11の一端は粉末充填台17に
装着されており、熱陰極物質粉末12は粉末溜め18か
ら一定量でスキージ13近傍の金属リボン11上に注出
せしめられる。注出した粉末12はスキージ13と金属
リボン11間で滞留し、金属リボンの矢印A方向への移
動により金属リボン11を押し付けるスキージ13によ
って穴10内に板厚に応じて充填される。金属リボン1
1の厚さと穴10の径を所定値に制御すれば、ベースメ
タル表面に被覆する熱陰極物質粉末が容易に制御され
る。粉末充填台17近くにはベースメタル16を端部に
設けたカソードスリーブ15を一定間隔でセットしたカ
ソードスリーブ支持台20が配置されている。そのカソ
ードスリーブ支持台20は矢印B方向に移動でき、金属
リボンのA方向への移動とにより、金属リボン11の穴
(粉末が充填されている)がベースメタル16上に配置
された時点で相方の移動を停止し、プレス棒14を下降
させて充填粉末12aを金属リボン11から打ち抜きベ
ースメタル16表面に被着被覆させる。打ち抜かれた熱
陰極物質粉末を12bで示す。ベースメタル16表面に
は充填粉末12aを被着させる前段階でバインダーを溶
かす酢酸イソアミル等の溶剤が塗布されている。プレス
棒14により充填粉末12aをベースメタル16表面に
被覆完了したカソードスリーブはカソードスリーブ支持
台20の移動により次工程に移される。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、カソ
ードスリーブのベースメタルに被覆する熱陰極物質とし
ての炭酸塩を約95%以上有効に使用でき、産業廃棄物
を少量に抑えることができる。またベースメタルへの熱
陰極物質(酸化物陰極材料)の被覆量(コート厚、コー
ト密度)が容易に制御できるため、特性上良好なカソー
ドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱陰極物質粉末作製フローであ
る。
【図2】本発明の一実施例を示す図である。
【図3】従来例を示す図である。
【図4】従来例の吹き付けマガジン部を示す図である。
【符号の説明】
1 スプレーペースト 2 ペースト容器 3 スプレーガン 4 窒素導入管 5 吹き付けマガジン 6,16 ベースメタル 7,15 カソードスリーブ 10 穴 11 金属リボン 12 熱陰極物質粉末 12a 充填粉末 12b 打ち抜かれた熱陰極物質粉末 13 スキージ 14 プレス棒 17 粉末充填台 18 粉溜め 20 カソードスリーブ支持台

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の形状の穴を有する所定厚さのリボ
    ンを用意し、前記穴に熱陰極物質を充填し、充填された
    該熱陰極物質を打ち抜き陰極構体のベースメタル表面に
    被覆することを特徴とする熱陰極物質の陰極被覆方法。
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