JP3103059B2 - 液体廃棄物収納装置 - Google Patents

液体廃棄物収納装置

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JP3103059B2
JP3103059B2 JP10033685A JP3368598A JP3103059B2 JP 3103059 B2 JP3103059 B2 JP 3103059B2 JP 10033685 A JP10033685 A JP 10033685A JP 3368598 A JP3368598 A JP 3368598A JP 3103059 B2 JP3103059 B2 JP 3103059B2
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New Industry Research Organization NIRO
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や事業所
から排出される液体廃棄物、特に廃油、廃食用油、各種
炭化水素系油分の液状有価物を回収して再利用するシス
テムに用いる液体廃棄物収納装置、および液体廃棄物の
回収システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般家庭や事業所で発生する廃棄
物は指定された収集日、収集時刻に指定された収集場所
に持ち込ませて、地方公共団体や廃棄物業者が回収する
のが普通である。近年、廃棄物の種類に従って分別回収
して廃却処理の工程における負担を軽減したり再資源化
しやすくする方式が多くの地方公共団体で採用されるよ
うになってきた。分別回収の対象となる廃棄物は、可燃
ゴミ、厨芥、粗大ゴミ、不燃ゴミ、PETボトル、廃プ
ラスチックなどが一般的で、回収物の種類に従って焼
却、再生利用、廃棄など最も適当な処理を行うことがで
きる。また、古紙やアルミニウム缶などは従前から特別
な回収システムを介し異種の物が混在しないようにして
収集することにより、より低コストで再資源化すること
を可能にしている。
【0003】ところで、家庭や事業所で発生する廃食用
油その他の廃油あるいは炭化水素系油分の廃棄物は、イ
オウ分その他の不純物が少なく高カロリーでクリーンな
エネルギー源である。したがって、純度を保ったまま回
収して簡単な処理を施すことにより貴重な資源となる。
現在は、レストランや工場などで発生する大量でまとま
った事業用廃油については、専門業者が引き取って処理
しボイラ燃料として再利用されている。
【0004】ところが、廃食用油の約半分を占める家庭
で発生する廃油の90%以上は有効な回収再利用される
ことなく、たとえば家庭の台所から下水として直接排出
されて自然水系を汚染したり汚水処理場における負荷を
増大させる結果をもたらすほか、生活排水系配管の閉塞
等の故障要因になったりしている。環境汚染に対して先
進的な意識を持つ消費者でも紙や布に油分を吸収して可
燃ゴミとして廃棄することしかできない。
【0005】このように良質な資源ゴミといえる廃油の
分別回収が行われないのは、家庭で発生する廃棄油分が
通常1ヶ月に約300CCと微量なため、小さな地域単
位毎に収集場所を設定して頻繁に収集する従来のゴミ収
集方法では分別回収のコストが嵩みすぎることにも原因
がある。しかし、回収頻度を少なくするため大量に蓄積
するまで家庭内に保管するのでは、腐敗やカビの発生、
臭気の発生など衛生上の問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、廃食用油等の液体廃棄物の回収を
より低コストで行うための回収システムを提供すること
であり、またこのシステムに使用するための液体廃棄物
を廃棄しやすくした収納装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の液体廃棄物収納装置は、廃食用油または炭
化水素系油分を含む液体廃棄物の提供量を提供の度に測
定する測定装置と、測定した提供量情報を記録した記録
媒体を発行する出力装置と、液体廃棄物を受容する収納
槽と、提供された液体廃棄物の種類を 判定して合否を判
断する判定装置を備えることを特徴とする。さらに、収
納槽における液体廃棄物の収納量を算出もしくは計量す
る計量装置と、その収納量情報を遠隔地に送信する送信
装置とを備えることが好ましい。
【0008】本発明の液体廃棄物収納装置によれば、廃
棄者それぞれはごく少量の食用油等を投入しても、その
度に測定するため投入量を正確に知ることができる。液
体廃棄物提供量の測定値を用いて、収納槽に堆積した液
体廃棄物の量を算出することができる。また、収納槽に
堆積した廃棄物の量は、別途設けた重量計等の測定装置
により計量して知ることもできる。このようにして得ら
れた液体廃棄物の堆積量情報は廃棄物回収を管理する管
理設備に伝送するので、管理設備において管理地域内に
設置された収納装置のうち十分廃棄物が蓄積して収集コ
ストが見合う程度になった装置を見出して、廃油処理機
関に対してこれらを効率的に回収するように指示するこ
とができる。
【0009】本発明の液体廃棄物収納装置は、液体廃棄
物の提供量を記録した記録媒体を発行する出力装置を備
えるから、液体廃棄物提供量の測定値は、収納槽におけ
る液体廃棄物の堆積量を算出するために使用することが
できると共に、その値を液体廃棄物の提供者に知らせる
ことにより、環境浄化への貢献を意識してもらい向後の
廃棄物提供を促す効果を持たせることができる。
【0010】なお、液体廃棄物の提供積算量に応じて奨
励金の還元や商品券の贈与などをすることによりさらに
資源ゴミの活用を促す施策とすることもできる。液体廃
棄物提供量を記録する記録媒体としては、予め提供者に
配布した磁気カードやICカード、あるいは用紙に貼付
するシールなどであってよい。磁気カードなどに記録さ
れた廃棄物提供量の積算値に応じて報償を給付する方式
は廃棄物回収システムを円滑に運用するのに効果があ
る。
【0011】本発明の液体廃棄物収納装置は、さらに提
供された液体廃棄物の種類を判定して合否を判断する判
定装置を備える。液体廃棄物の処理を容易にし再利用を
有効に行うためには回収する液体廃棄物の純度を保持す
ることが肝要で、このため収納装置に対象外の液体が混
入しないようにすることが好ましい。ところが、廃棄で
きる廃棄物の種類を正しく理解しないで別の種類のもの
を投棄する場合がありうる。また、特に提供量に基づい
た奨励措置を取る場合には、承知の上で対象外のものを
投棄する者もでる可能性がある。勿論、うっかりして別
種のものを収納装置に投棄する場合もある。
【0012】廃棄物を受け入れる前に判定して、合格し
たものだけを収納槽に受容するようにすると、液体廃棄
物収納装置に蓄積される液体廃棄物は廃食用油や炭化水
素系油分のみになるため、回収再利用の効率が向上す
る。なお、廃食用油等であるか否かは、比重、電気抵抗
などに基づいて自動的に判定することができる。また監
視人がいれば目視により判定することも可能である。
【0013】なお、液体廃棄物の提供量を測定する測定
装置はロードセルを用いて構成することができる。バネ
や天秤を用いた重量測定装置と比較すると、ロードセル
を用いるものは測定精度が高く測定レンジが大きいばか
りでなく、測定信号が電気信号として取り出されるので
測定値の管理が容易である。また、容器重量が大きいと
きにも風袋重量を相殺して内容物のみの重量を正確に出
力することができる利点がある。
【0014】また、収納槽には防臭手段を備えることが
好ましい。たとえば、保管装置の内部に臭気を誘引する
ファンと脱臭フィルタを備えて臭気の発生を防止する。
廃油はそれ自身が臭いを発生するばかりか、腐敗が進む
と耐え難い悪臭が発生するので、収納装置の周辺に悪臭
が漏れるのを防止しないと、設置場所が限られることに
なる。適切な防臭手段を有する収納装置なら、客の集ま
る店舗内に設置することも可能になる。
【0015】なお、収納装置に収納する液体廃棄物に含
まれる廃食用油または炭化水素系油分はイオウ分その他
の不純物が少なく高カロリーでクリーンなエネルギー源
であるから、本発明の液体廃棄物収納装置により広く収
集して、事業用廃油と同様の処理を施すことにより良質
な再生資源となる。
【0016】また、多くの人が回収に協力しやすくする
ため、廃油等を収納した容器ごと受け入れ、装置内でこ
れを破砕して中の油分を回収し容器を分離するようにし
ても良い。さらに、廃食用油または炭化水素系油分に混
合した水分または固形分を分離排出する機能を有するこ
とが好ましい。
【0017】提供された廃油を一旦容器に受けるように
した場合は、その廃油容器に交換可能な親水性フィルタ
を仕込むことで水分の分離が可能である。また、メッシ
ュやフィルタにより固形分を分離することが可能であ
る。なお、水分は油分と混合せず油分より比重が大きい
ため静置することにより事前に分離するので、下澄みを
外部に排出させ上澄みを収納槽に注入するようにするこ
ともできる。このようにして廃棄物の純度を保持するこ
とにより回収効率を高めることができる。
【0018】また、本発明の液体廃棄物収納装置を利用
した液体廃棄物回収システムは、特定の液体廃棄物を収
納する液体廃棄物収納装置を収集場所に設置し適当な地
点に情報管理装置を設置して、この液体廃棄物収納装置
に備えた計量装置で廃棄物収納量を求めて情報管理装置
に収納量情報を伝送し、液体廃棄物収納装置毎の液体廃
棄物収納量の情報を情報管理装置で掌握して収集作業を
管理することが出来るようにしたことを特徴とする。
【0019】たとえば、大型小売店の店舗先に液体廃棄
物収納装置を設置して、買物客から廃食用油を提供して
もらうようにすると、買物客一人一人が一度に持参する
廃油は少なくても相当量の廃油が比較的短時間で回収で
きる。回収状況は逐一情報管理装置に伝送されているの
で、適当に堆積した収納装置を選んで回収車を巡回させ
るなどして効率よくコストのかからない収集作業ができ
る。
【0020】また、液体廃棄物収納装置がさらに液体廃
棄物の毎度の提供量を測定する測定装置と廃棄物提供量
情報を記録媒体に出力する出力装置を備えて、液体廃棄
物の提供毎に廃棄物提供量情報を記録した記録媒体を提
供者に支給できるようにすることが好ましい。このよう
な出力装置を付属させることにより、廃油等の提供量を
提供者毎に積算表示するようにして、廃食用油等の積算
量に応じた奨励措置をとるようにすることができる。こ
のような措置は各個人が資源回収活動に継続的に協力す
る動機付けとして効果がある。なお、液体廃棄物は廃食
用油または炭化水素系油分であってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の詳
細を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の液体廃
棄物収納装置の1実施例を表すブロック図、図2は液体
廃棄物収納装置の別の実施例を表すブロック図、図3は
本発明に用いる容器粉砕装置を示す図面、図4は本発明
の液体廃棄物回収システムの1実施例を表すブロック図
である。
【0022】
【実施例1】図1のブロック図を参照すると、液体廃棄
物収納装置は液体廃棄物の投入受槽1と収納槽2と排出
物受槽3と制御盤4とからなり、制御盤4には判定装置
41と送信装置42と出力装置43が組み込まれてい
る。
【0023】投入受槽1は液体廃棄物を暫定的に受容す
る受槽であって、一部が透明体で内部が見えるようにな
っている本体11と、取っ手の付いた蓋12と、ストレ
ンゲージを用いた重量計13と、受容した液体の抵抗を
測定する電気抵抗計14とを備え、さらに本体11の底
部開口が蛇腹15を介して分岐管16と接続されてい
る。分岐管16の分岐路の一方には遠隔操作されるボー
ル弁17が、また他方には手動操作弁18が設けられて
いる。遠隔操作弁17の設けられた分岐路は受槽1の内
容物を収納槽2に投入する配管であり、手動操作弁18
の設けられた分岐路は排出物受槽3に排出する配管であ
る。
【0024】受槽1の上部にはフィルタ19を備えられ
ている。フィルタ19は液体廃棄物を投入するときに固
形物を分離して液体のみを透過する。フィルタ19は本
体11から分離されていてフィルタ19の重量が重量計
13に印加しないようになっている。また、フィルタ1
9は取り外し可能で溜まった固形物を廃却することがで
きる。なお、このフィルタ19の上に親水性フィルタを
仕込むことにより液体中に含まれる水分を除去すること
も可能である。
【0025】収納槽2は液体廃棄物を蓄積する槽で、上
面に蓋21付きのハンドホールを備えた耐腐食槽22
に、内部の液面を監視するレベル計23と上部の側面に
設けた開口を介して内部の空気を吸引するファン24と
脱臭フィルタ25を有する排気路とを備えている。ま
た、排出物受槽3は収納槽2に受容できない水分等の液
体を受け入れて排出するための貯槽で、底部に排出弁が
設けられている。
【0026】制御盤4の判定装置41は入出力装置を備
えており、投入受槽1に付設された計測器からの測定信
号を入力して、提供を受けた液体廃棄物が予め決められ
た種類の液体であるかを判定し、遠隔操作弁17を操作
して合格したものだけを収納槽2に流し込むようにす
る。たとえば投入された液体が水である場合は収納槽2
に受け入れずに手動操作弁18により排出物受槽3に受
け入れて後で廃却するようにすることができる。判定装
置41は、さらに収納槽2のレベルを測定した結果を入
力し、またファン24の制御を行う。
【0027】送信装置42は、判定装置41で入力され
た測定信号を外部の管理装置に伝送する機能を有する。
管理装置において特に必要とされる情報は収納槽2にお
ける液体廃棄物の蓄積量であるが、この情報は投入受槽
1に付設された重量計13の測定値の積算値として算出
することができる。また収納槽2のレベル計23の出力
を用いても良い。伝送手段は金属線や光ファイバなどの
電話線を使用した有線通信であってもマイクロ波等の電
磁波を用いた無線通信であっても良い。
【0028】出力装置43は、液体廃棄物の受け入れの
度に重量計13の測定値を出力する装置で、液体廃棄物
の提供者が持参した磁気カードやICカードを入れると
挿入口から取り込んで廃棄物の提供量を追記して吐出口
から出す機能を有する。簡便のため投入量に応じたシー
ルを発行するのでもよい。シールは提供者が別途配布し
たシートに貼付して証明する。
【0029】本実施例の液体廃棄物収納装置によると、
廃棄物提供者がたとえば食用油など決められた液体廃棄
物を投入受槽1に入れると、電気抵抗計14によりその
液体の電気抵抗を測定し測定値を判定装置41に送る。
電気抵抗測定値が対象廃棄物に応じて決められた範囲内
にある場合は対象廃棄物であると判断する。水分が多す
ぎれば電気抵抗が大きくなる。電気抵抗測定値が予め決
めた範囲外にあるときはチャイムを鳴らして警告するの
で、提供者あるいは操作員が手動操作弁18を開けて投
入受槽1内の液体を排出物受槽3に排出する。手動操作
弁18はスイッチにより電気的に操作するようにしても
良い。液体の排出を手動操作により行うのは、次回から
は不適合な液体を廃棄しないようにして貰うため注意を
喚起する意味合いを持たせたためであって、排出弁を自
動的に開閉して操作員らの手を煩わせないようにしても
良いことは言うまでもない。
【0030】提供された廃棄物が対象廃棄物であると判
定したときは、重量計13で液体の重量を測定して測定
値を記憶する。記憶された廃棄物重量値は出力装置43
で提供者が持参したカードに出力される。また、既に記
憶されていた収納槽2における廃棄物蓄積量に加算して
現在の蓄積量として改めて記憶するとともに、送信装置
42を介して廃棄物管理装置に伝送する。
【0031】投入受槽1内の液体廃棄物はその後遠隔操
作弁17を介して収納槽2に排出されてそれまで蓄積さ
れてきた廃棄物に加えられ保管される。重量計13の測
定値に基づく廃棄物蓄積量の代わりに、収納槽2のレベ
ル計23により廃棄物液面を直接測定して廃棄物管理装
置に伝送してもよい。また、両者を共に用いて信頼性を
向上させることもできる。なお、レベル計23は簡単な
レベルスイッチとして、収納槽2のレベル上限を警報す
るためだけに用いるようにしても良い。
【0032】収納槽2の廃棄物蓄積量が多くなって、回
収手数の採算が十分とれるようになったら、廃棄物回収
車を派遣して廃棄物を回収する。この時には、収納槽2
の蓋21を外してハンドホールから真空吸引用ノズルを
挿入し溜まった液体廃棄物を吸引して回収車上のタンク
に移して回収する。回収が済むと制御盤4の手動ボタン
を操作して廃棄物蓄積量の情報をリセットする。蓄積量
のリセットはレベル計23の下限スイッチで自動的に行
うようにしても良い。なお、投入された液体が対象とす
るものであるかを比重で判定するようにしてもよい。廃
油を水から区別するためには比重が1より小さいかどう
かを判定すればよい。液体の比重は受槽1における液体
の体積と重量とからも求めることができる。
【0033】
【実施例2】図2は本発明の液体廃棄物収納装置の第2
実施例を示すブロック図である。第2実施例の液体廃棄
物収納装置は第1実施例のものと比較するとより簡便な
構造となっていて安価に製作することが可能である。図
面を参照すると、液体廃棄物収納装置は液体廃棄物の収
納槽5と制御盤6とからなる。
【0034】収納槽5は、耐腐食性材料で製作された槽
本体51と、取っ手の付いた蓋52と、ストレンゲージ
を用いた重量計53とを備えている。制御盤6には送信
装置が組み込まれていて、重量計53の測定結果を入力
して所定の加工を施し廃棄物管理設備に蓄積量信号を伝
送する。
【0035】本実施例の液体廃棄物収納装置によると、
廃棄物提供者は収納槽5の蓋52を外して決められた種
類の液体廃棄物を槽本体51に入れる。すると、重量計
13が液体の重量を測定して測定値を廃棄物管理設備に
蓄積量信号として伝送する。廃棄物投入後は再び蓋51
を閉じて臭気が槽外に漏れないようにする。なお、槽5
1の容量と重量計53の感度を適当に選択することによ
り、投入により図中点線で示したレベルまで増加したと
きの投入量を投入前後の重量差から算出するようにする
ことができ、実施例1に記載したと同じ出力装置を用い
て廃棄物提供者が持参した磁気カードやICカードに記
入することができる。
【0036】収納槽5の廃棄物蓄積量が多くなったら、
廃棄物回収車を派遣して廃棄物を回収する。この時に
は、収納槽5の蓋51を外して挿入した真空吸引用ノズ
ルを介して液体廃棄物を回収車上のタンクに移して回収
する。回収が済んだら再び蓋51を閉じておく。ただし
収納槽5の清掃等のために底部に抜き弁54を設けてお
くことが好ましい。この実施例では、重量計53が常に
収納槽5に収納された廃棄物量を直接測定するので、特
別な操作を必要としない。なお、本実施例では投入され
た廃棄物の適合性を検査する機能が欠けているので、回
収する廃棄物の純度は提供者の知識と意識に依存するこ
とになるが、装置の製作コストは低減する。
【0037】なお、上記いずれの実施例に対しても容器
分離機能を付加することにより、廃油等を収納した容器
ごと受け入れ、これを破砕して中の油分と容器を分離
し、油分を回収し容器を廃棄するようにしても良い。図
3は、実施例1の蓋12あるいは実施例2の蓋52の代
わりに取り付けて用いる容器分離装置の例を示す図面で
ある。
【0038】図中、容器分離装置7は液体廃棄物が入っ
た容器を受け入れる受入部71を備え、受入部71内に
は容器粉砕機72が装着されている。容器粉砕機72は
破砕スイッチ73を作動することにより、鋭利な刃74
で容器を粉砕しながら押しつぶし、外に出てきた液体廃
棄物を重力により投入受槽11または51に落とす。容
器から液体廃棄物を抜き取った後は、受入部71がヒン
ジ75の周りに回転して破砕された容器を容器回収器7
6に落とし込んで溜めておき後で回収する。なお、容器
の切れ端が受槽11等に混入しないように容器分離装置
7との間にフィルターなどの分離装置を設けておくこと
が好ましい。このように、液体廃棄物の扱いを容易にし
扱う人が汚れにくい装置にすることにより、多くの人が
回収に協力しやすくすることができる。
【0039】
【実施例3】図4は、本発明の液体廃棄物回収システム
を食用廃油に適用した実施例を表すブロック図である。
廃油を発生する一般家庭や事業所を適当数含む地域に区
分して収集指定場所を定め、廃油収納装置を配置する。
指定場所としては、たとえば大型小売店の店先など人が
日常的に通うところが好ましい。廃油は量の大小にかか
わらず各人が買物ついでなど都合の良いときに投棄する
ことができる。
【0040】廃油収納装置はデータ記録装置とデータ発
信装置を付属していて、廃油の提供毎に受入量を測定し
て記録し、廃油収納装置における廃油の蓄積状態を食用
廃油管理機関に報知する。なお図示していないが、廃油
収納装置は長期にわたって廃油を保管するので、廃油の
固有臭や腐敗臭の発生を防止する機能を付帯させること
が好ましい。
【0041】廃油提供者が廃油収納装置に投棄したとき
には、廃油提供者が有する磁気カードにその量を記入す
るようにすることもできる。廃油提供者はその量を個人
データとして持ち、廃棄物資源有効利用や炭酸ガス排出
削減への貢献度を確認することができる。また、この積
算量に基づいて地方公共団体や廃棄物処理事業者あるい
は食用油の製造者や販売者が奨励措置をとるようにして
も良い。
【0042】一方、廃油収納装置に廃棄された廃油は直
ちに回収するわけでなく、食用廃油管理機関が各所の廃
油収納装置の状態を把握して、回収コストに見合う量が
蓄積された場所を効率よく巡回して回収する配車計画を
立てて回収車を派遣する。廃油収納装置では長期間の保
管が可能であるので、回収日時は回収業者の都合で自由
に決めることができる。各廃油収納装置から収集回収し
た廃食用油は食用廃油処理機関に集荷されて廃油貯槽に
蓄えられる。廃油は廃油精製装置で不純物を分離し、需
要先に配送して高カロリーでクリーンなボイラ燃料など
として活用する。
【0043】本実施例の液体廃棄物回収システムによれ
ば、廃油を長期保管できる廃油収納装置を用いるため、
廃油の発生者が都合の良い時に廃油を廃棄することがで
き、市街地や家庭における衛生問題や臭気問題を改善す
ることができる。また、所定日に短時間で回収する必要
はなく、廃油収納装置から受け取る収集状況の情報すな
わち収納装置に蓄積された廃油の量に基づき、十分な量
の廃油が蓄積した場所を選んで最適な回収計画を立案し
て少人数の作業者で回収することができる。本実施例で
は廃食用油を対象としたが、本発明の液体廃棄物回収シ
ステムは潤滑油など再資源化できる液体廃棄物に適用で
き、特に発生量が小さいため回収コストがかかって採算
がとりにくい廃棄物に適用することによる効果が大き
い。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の液体廃棄物
収納装置と液体廃棄物回収システムは食用油や潤滑油な
どの液体廃棄物を低コストで効率的に回収することを可
能とするので、廃棄物再利用コストを低減して従来十分
でなかった液体廃棄物の再資源化を飛躍的に拡大するこ
とができる。また、液体廃棄物を発生させる者に廃棄物
リサイクルに協力する意欲を喚起させて環境汚染を防止
し再資源化率を向上させるために利用することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体廃棄物収納装置の1実施例を説明
するブロック図である。
【図2】本発明の液体廃棄物収納装置の別の実施例を説
明するブロック図である。
【図3】本発明の液体廃棄物収納装置に用いる容器粉砕
装置を示すブロック図である。
【図4】本発明の液体廃棄物回収システムの1実施例を
説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 投入受槽 11 受槽本体 12 蓋 13 重量計 14 電気抵抗計 15 蛇腹管 16 分岐管 17 遠隔操作弁 18 手動操作弁 19 フィルタ 2 収納槽 21 蓋 22 耐腐食槽 23 レベル計 24 ファン 25 脱臭フィルタ 3 排出物受槽 4 制御盤 41 判定装置 42 送信装置 43 出力装置 5 収納槽 51 槽本体 52 蓋 53 重量計 54 抜き弁 6 制御盤 7 容器分離装置 71 受入部 72 容器粉砕機 73 破砕スイッチ 74 刃 75 ヒンジ 76 容器回収器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 憲一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 松井 繁朋 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目8番 4号 神戸市産業振興センタービル 財 団法人新産業創造研究機構内 (72)発明者 大内 権一郎 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目8番 4号 神戸市産業振興センタービル 財 団法人新産業創造研究機構内 (56)参考文献 特開 昭57−135322(JP,A) 特開 昭51−42288(JP,A) 特開 平6−293000(JP,A) 特開 平7−53007(JP,A) 実開 平1−79688(JP,U) 登録実用新案3021474(JP,U) 特公 平4−53761(JP,B2) 特公 昭63−23072(JP,B2) 特公 昭55−10639(JP,B2) 特公 平7−111745(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65F 5/00,3/00 B65F 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 提供された廃食用油または炭化水素系油
    分を含む液体廃棄物を一旦受け入れる小型の受け槽と、
    該受け槽に受け入れた液体廃棄物の提供量を提供の度に
    測定する測定装置と、該提供の度に測定した提供量情報
    を記録した記録媒体を発行する出力装置と、該液体廃棄
    物を貯留する収納槽と、提供された液体廃棄物の種類を
    判定して合否を判 断する判定装置を備えた液体廃棄物収
    納装置。
  2. 【請求項2】 前記測定装置がロードセルを用いて提供
    量を測定するものであることを特徴とする請求項1記
    の液体廃棄物収納装置。
  3. 【請求項3】 前記廃食用油または炭化水素系油分を収
    納する容器を粉砕する機能を有することを特徴とする請
    求項1または2記載の液体廃棄物収納装置。
  4. 【請求項4】 前記廃食用油または炭化水素系油分に混
    合した水分または固形分を分離排出する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の液体
    廃棄物収納装置。
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