JP3102038B2 - 血小板粘着能測定法 - Google Patents

血小板粘着能測定法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗GpIIb/IIIa抗体で
処理することにより血小板の凝集反応を分離した血小板
粘着能測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】血小板は赤血球、白血球とならぶ代表的
な血球細胞のひとつであり、生体においては主に出血部
位における血液凝固、止血機構に重要な役割を果してい
る。すなわち、血小板は血管内壁の障害部位へ粘着し、
これに引き続いて障害部位では凝集、放出といったいわ
ゆる血小板の活性化反応がおこり出血を食い止める。し
かしながら、一方で血小板の活性化反応により、形成さ
れた血小板塊はやがては血栓形成の引き金となることが
知られている。特に、血小板の粘着能亢進は血栓形成過
程の最も初期の反応であることから脳梗塞、心筋梗塞の
ような血栓症を伴う病態の原因の1つであるといわれて
おり、このような現象を血栓形成の抑制や血栓症の治療
といった観点からみると、とりわけ活性化の初期反応で
ある血小板の粘着の抑制が非常に重要である。すなわ
ち、血小板の粘着反応の解析は血栓症の根本的な予防、
治療および病態のメカニズムの解析に有用であるが、さ
らに先天的に粘着能・凝集能が欠如している血小板無力
症やBernard-Soulier 症候群のようないわゆる先天性血
小板異常症の解明、診断等にも有用である。
【0003】血小板活性化反応のうち、血小板凝集反応
や放出物質のレベルの測定系はすでに確立され繁用され
ているが、血小板粘着反応については測定系はあるもの
の、厳密な意味で粘着反応だけを測定する系は確立され
ていない。
【0004】これまでに用いられている血小板粘着能の
測定法には、ex vivo の試験としてはガラスビーズ管法
が、in vitroの試験としては放射能標識した洗浄血小板
を用いる方法がある。ガラスビーズ管法では、血小板の
粘着と凝集が、血小板が活性化されておこる一連の反応
であるため、粘着のみならず凝集も測定しており、粘着
のみを測定していないことが最大の問題点とされてい
る。
【0005】また、洗浄血小板法は多血小板血漿を遠心
分離操作などにより洗浄、分離し調製する洗浄血小板を
用い、これをさらに[51Cr]や[ 3H]adenosine な
どで放射能標識し、コラーゲンやその他のextracellula
r matrix構成蛋白への結合を測定する方法であるが、放
射能標識が煩雑で時間を要するだけでなく、薬物評価の
際には、洗浄操作中に実際の薬物効果が減弱する恐れが
あることなどから、exvivo の試験には応用がほとんど
不可能である。さらにこの方法では洗浄血小板調製の際
に血小板活性化に必要なCaイオンをキレートしたり血
小板活性化抑制剤であるプロスタグランジンE1 などを
添加して活性化を抑えるなど多段階の操作が必須とされ
ているため、操作中に血小板の性質が変化してしまう可
能性が高く、このとき血小板に対する薬物作用を正確に
評価しうるかどうかは多くの疑問が持たれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、血小板
の粘着反応を凝集反応より完全に分離し、粘着反応だけ
を測定することを目的として検討した結果、血小板膜糖
蛋白GpIIb/IIIaの抗体で処理することにより凝集反応
を抑制することを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、血小板粘着能
を測定する際に、多血小板血漿(以下、PRPと略す)
を抗GpIIb/IIIa抗体で処理することを特徴とする血小
板粘着能測定法に関するものである。さらに、抗GpII
b/IIIa抗体および血小板凝集惹起剤で処理することを特
徴とする血小板粘着能測定法に関するものである。ま
た、この血小板粘着量を画像解析装置またはコールター
カウンターを用いて測定することを特徴とする血小板粘
着能測定法に関するものである。
【0008】以下、本発明を説明する。血小板膜には5
0−100種類におよぶ分子量1万から20万以上の糖
蛋白(glycoprotein、以下Gpと略す)が存在してお
り、最近ではいくつかのGpが、血小板の粘着、凝集な
どの血小板活性化刺激に関与していることが明らかとな
り、Gpの性状や機能の解析が進められている。GpII
b/IIIaとは、先天性に凝集能を欠く血小板無力症血小板
にGpIIb/IIIaがないことから見出された血小板凝集に
関与するGpである。本発明で目的とする血小板の凝集
と粘着との分離は、このGpIIb/IIIaに対する抗体を血
小板浮遊液に添加し、GpIIb/IIIa抗原を完全中和して
GpIIb/IIIaの機能をブロックすることにより可能とな
る。即ち、クエン酸ナトリウムを最終濃度0.38%になる
ように加えて採血した血液を遠心分離操作することによ
り得られる多血小板血漿を採取し、Hepes bufferなどで
適宜希釈し、得られる血小板浮遊液を抗GpIIb/IIIa抗
体を添加せず、コラーゲンコートしたプレート上にの
せ、一定時間静置すると血小板がコラーゲンに付着する
反応が観察される。この時、アデノシンジホスフェート
(ADP)や12−O−テトラデカノイルフォルボール
13−アセテート(TPA)などの凝集惹起剤を加える
と、撹拌操作がなくても凝集が惹起され、大小さまざま
な多数の凝集塊がコラーゲンに付着するのが観察され
る。しかし、血小板浮遊液に抗GpIIb/IIIa抗体5〜1
0μg/mlをあらかじめ添加すると、凝集をともなわ
ない血小板の粘着がADPやTPAなどの凝集惹起剤を
加えることにより濃度依存的に増加するのが観察され
る。この抗GpIIb/IIIa抗体存在下での血小板が、凝集
を分離した単一細胞の粘着を反映していることは光学式
の凝集計や走査電子顕微鏡観察により証明できる。
【0009】本発明の抗GpIIb/IIIa抗体は一般的な抗
体作成法に従って、ヒトの洗浄血小板をマウスに免疫し
その脾臓の細胞をマウスのミエローマ細胞とハイブリダ
イゼーションし、細胞が産生するイムノグロブリンから
抗体価を検定して得られるものを用いることができる。
GpIIb/IIIaのポリクローナル抗体でも使用可能である
が、本発明ではモノクローナル抗体を使用するのが特に
好ましい。モノクローナル抗体としては、7E3(Coll
er, BS; J. Clin. Invest., 76, 101 (1985))等が好ま
しく用いられるが、“P2”(IMT社)のような市販
抗体を使用することもできる。抗GpIIb/IIIa抗体
は、血小板のGpIIb/IIIaを完全中和できる量をPRP
に添加する。血小板の抗体処理時間は、通常の抗原抗体
反応であるので、室温で5分以上が好ましい。
【0010】本発明では、血小板の粘着能を増加させる
ために、さらに凝集惹起剤で処理することが好ましい。
ここで用いる凝集惹起剤は、粘着した血小板の顕微鏡観
察、および以下の解析法にのべる画像解析のテレビカメ
ラでの観察が可能な範囲、すなわち、ADPならば0.
5〜3μM、TPAならば5〜500ng/mlを最終
濃度として添加するのが好ましく、凝集惹起剤の添加
は、抗体処理した血小板をコラーゲンプレート上に載せ
てから行ない、反応時間は室温で20分以上が特に好ま
しい。
【0011】次に、血小板粘着能を測定するにはプレー
トに粘着した血小板数を測定する。血小板数を測定する
方法は特に限定されないが、本発明においては、多血小
板血漿をそのまま用いるので、画像解析装置またはコー
ルターカウンターが好ましく用いられる。本発明で用い
る画像解析装置とは、測定する検体サンプルを顕微鏡を
通じてテレビカメラに入力、テレビ画面に写された画像
の個数、面積の解析を解析ソフトを用いることで高速に
行なうことができる装置であり、たとえば粘着した血小
板像を実体顕微鏡下に倍率40倍でテレビ画面に写すこ
とにより視野中の血小板数として、あるいは血小板の画
像を面積として積分計算し、血小板粘着/視野として表
示することが可能な装置である。この画像解析装置によ
る解析はプレート上の1つのwellあたりランダムに
3視野以上について行ない、その平均値を各wellの
血小板粘着/視野として表わすことにより定量化でき
る。このとき、コラーゲンプレートに粘着した血小板
は、ホルマリン固定により時間経過に伴う標本の劣化を
防ぐことができる。さらに固定した血小板はギムザ染色
によりコントラストを強くテレビ画面に写すことができ
る。このような血小板の固定は、パラホルムアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドなどでも可能であり、さらに染
色は通常の細胞染色法を用いてもよい。一方、画像解析
装置をもちいる代わりに粘着している血小板をコラーゲ
ンプレートから蛋白分解酵素や界面活性剤で処理するこ
とにより剥離、回収して、コールターカウンターのよう
な血球細胞の数を数える装置により血小板粘着能を血小
板数としてカウント、定量化することも可能である。
【0012】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 実施例1 抗GpIIb/IIIa抗体存在下での血小板の粘着、およびA
DP添加による血小板粘着能の濃度依存性: 血液をクエン酸加血(0.38% )として採血し、800rp
m (70g )、10分間の遠心操作により多血小板血漿
(PRP)を採取し、PRPをHepes緩衝液にて
1:1に希釈し、血小板浮遊液とした。これを抗GpII
b/IIIa抗体(7E3;Coller, BS; J. Clin. Invest.,
76, 101 (1985))10μg/mlと室温で10分間反応させ
た後、コラ−ゲンコ−ティングした48wellプレ−
ト(Coastar)に200μl/ml入れ、凝集惹
起剤であるADP(0、1、2、3μM)を血小板浮遊
液に添加し、穏やかに撹拌した後、室温で20分間静置
した。静置後、0.1%のウシ血清アルブミン(BS
A)を含む生理食塩水・リン酸緩衝液(PBS(−))
を各wellに400μlづつ加えて3回洗浄した。洗
浄後37%ホルマリン200μl/wellを加え、室
温で10分間放置したのち、0.1%のBSAを含むP
BS(−)を各wellに400μlづつ加えて3回洗
浄した。洗浄後、ギムザ染色液を各wellに200μ
lずつ加え、室温で30分間放置した後、イオン交換水
にて染色液を洗い出し、乾燥させた。乾燥したプレート
標本は画像解析装置(オリンパスSP500)にて各we
ll3視野ずつ面積値として解析し、その平均を求めた。
まず、上述の系で抗GpIIb/IIIa抗体の添加濃度を変化
させた。その結果、血小板のコラ−ゲンプレ−トへの付
着(粘着+凝集)は抗体濃度5−10μg/mlで抑制
が最大に達した。この抗体濃度依存性曲線を図1に示
す。
【0013】抗体濃度5−10μg/mlを添加した場
合にプレートのコラーゲンに付着(粘着)した血小板を
光学顕微鏡で観察すると、抗体を入れない場合に見られ
る様な凝集塊の付着は全く観察されなかった。ここで観
察された血小板粘着が凝集を含んでいないことを、光学
式の凝集計(SIENCO社、モデルDP−247E)によっ
ても確認した。その結果、10μMのADPで惹起され
る血小板凝集は抗GpIIb/IIIa抗体10μg/mlで完
全に抑制された。この結果を図2に示す。図2におい
て、(A)は抗体非存在下、(B)は抗体存在下でAD
P10μM添加によりおこる血小板凝集を示す。ここで
はPRP(多血小板血漿)を透過率0%、PPP(乏血
小板血漿)を透過率100%を示す試量として用いた。
図2から明らかな様に、10μg/ml抗GpIIb/IIIa
抗体処理した血小板は、凝集を抑制し、一方、図1の結
果よりわかるように、図2の様な凝集を完全に抑制した
系でも血小板はコラ−ゲンに粘着しうることが観察され
た。
【0014】また、抗体処理した血小板の粘着について
種々の検討行なったところ、この粘着は図3に示すよう
にADPの濃度に依存して増加した。すなわち、抗Gp
IIb/IIIa抗体処理した血小板において、ADPの様な凝
集惹起物質により血小板が活性化された状態で血小板粘
着が増加することを証明することができた。さらに、こ
の粘着のタイムコ−スを調べるとほぼ20分で粘着能が
最大となり、その後はプラト−に達した。この結果を図
4に示す。
【0015】抗GpIIb/IIIa抗体存在下および非存在下
での血小板のコラ−ゲンへの付着状態を走査電顕により
観察すると、抗GpIIb/IIIa抗体の非存在下では、AD
Pのような凝集惹起剤を添加しない場合にもすでに血小
板は変形し偽足をのばし、スプレッディングして付着し
たが、抗GpIIb/IIIa抗体の存在下では、この様な変形
が見られず血小板の元の形が保たれたまま付着していた
(粘着)。ADPを添加した場合、抗GpIIb/IIIa抗体
の非存在下では凝集塊が観察されるが、抗GpIIb/IIIa
抗体の存在下では凝集塊が全く観察されず、血小板同士
が互いにくっつくことなく、1個づつでコラ−ゲンプレ
−トに付着していた(粘着)。なお、ADPの添加によ
り抗GpIIb/IIIa抗体の存在下でもわずかなスプレッデ
ィングなどの若干の形態の変化が見られるが、その変化
は抗GpIIb/IIIa抗体の非存在下に比べて非常に小さい
ものであった。これらの走査電顕による結果から、抗G
pIIb/IIIa抗体存在下でみられるADP濃度依存性の付
着は血小板粘着を反映することを再確認した。
【0016】実施例2 抗GpIIb/IIIa抗体存在下でのADP濃度依存性の血小
板粘着に対するプロスタグランジンI2 (PGI2 )お
よびベラプロストナトリウム(ベラプロスト)の抑制作
用: In vitroでPGI2 およびベラプロスト(安定
化PGI2 誘導体)の様な血小板凝集抑制剤のADPに
よる血小板粘着に対する効果を検討した。このとき、P
GI2 、およびベラプロストによる処理は、血小板浮遊
液に抗体添加5分後から10分間とし、以下は実施例1
の方法に従った。その結果を図5に示す。図5において
(A)はPGI2 を、(B)はベラプロストの効果をそ
れぞれ示し、各点は3回の実験の平均値を示す。統計処
理は分散分析、あるいはpaired−t検定により、
薬物処理しないADP刺激のみの血小板粘着と比較して
有意差を求めた。図5から明らかなように、PGI2 、
ベラプロストともに濃度依存性に血小板の粘着を抑制し
た。ゆえに、この粘着能測定系でPGI2 のような血小
板凝集抑制剤のin vitroでの血小板粘着に対す
る効果が検討できることが明らかとなった。
【0017】実施例3 ヒトex vivo試験への応用: 8人の健常人ボランティアにベラプロスト40μgを単
回投与し、投与前、投与1、3、6、および8時間後に
採血し、実施例1の方法従って血小板粘着能の経時変
化を検討した。その結果を図6に示す。図6において
(A)はベラプロスト投与群、(B)は偽薬投与群であ
り、各点はそれぞれ8例の平均値である。統計処理は分
散分析、あるいはpaired−t検定により、投与前
値と比較して有意差を求めた。図6に示すように、健常
人のベラプロスト投与群8例において投与前に比べ、有
意に粘着能が抑制された。同様に偽薬投与群について検
討したところ、投与前との有意な差は認められなかっ
た。また、ベラプロスト投与群と偽薬投与群の間にも有
意差が認められた。本測定系は多血小板血漿を用いてお
り、この様な臨床薬理試験にも応用可能であった。
【0018】実施例4 血球計数装置により血小板粘着量を直接的に測定する方
法: これまでに述べたようなコラーゲンプレートへの粘着量
の測定は次のように行なうこともできる。すなわち、抗
体処理した血小板をコラーゲンコートプレート上に添加
し、20分間静置後、0.1%のBSAを含むPBS
(−)3回で洗浄する操作までは、実施例1と共通に行
うが、洗浄後、EDTAやEGTAなどのCa2+キレ−
ト剤、トリプシンやコラゲナ−ゼなどの蛋白分解酵素、
またSDS、Tween 20、ジギトニンやトリトンなどの界
面活性剤と室温で反応させて反応を止め、希釈し血球計
数装置(コ−ルタ−カウンタ−など)により数を測定し
て血小板の回収効果について比較検討を行なった。これ
らのなかで0.01%のSDSを用いた時にほぼ定量的
に回収されることを見出した。また、この方法において
ADP刺激による血小板粘着量の変化を検討した。その
結果を図7に示す。図7に示すようにADPの濃度依存
的に粘着量が増加した。
【0019】
【発明の効果】本発明の血小板粘着測定法は、多血小板
血漿を用いるので、in vitroのみならずex vivo での試
験を行なうことができる。さらには、臨床試験などにも
応用可能であるほか、厳密な意味での血小板粘着だけを
測定しているので、血小板粘着が関与するような病態の
解明や薬物の開発、評価に有用である。また、これまで
に行なわれてきた血小板粘着のメカニズムの解析は、洗
浄血小板を用いて行なわれており、生体とかけ離れたメ
カニズムを論じざるおえなかったが、本発明のように多
血小板血漿をもちいることで生体により近い粘着反応の
メカニズムの解析が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗GpIIb/IIIa抗体濃度の血小板付着に及ぼす
影響を示すものである。
【図2】光学凝集計により測定した抗GpIIb/IIIa抗体
(10μg/ml)の血小板凝集抑制作用を示すもので
あり、(A)は抗体非存在下、(B)は抗体存在下でA
DP10μM添加によりおこる血小板凝集を示す。
【図3】抗GpIIb/IIIa抗体処理血小板の粘着に対する
ADP刺激の影響を示すものである。
【図4】抗GpIIb/IIIa抗体処理血小板の粘着の時間経
過を示すものである。
【図5】抗GpIIb/IIIa抗体処理血小板のADP刺激に
よる血小板粘着に対する血小板凝集抑制剤の効果を示す
ものであり、(A)はPGI2を、(B)はベラプロス
トの効果をそれぞれ示す。
【図6】健常人でのベラプロスト(40μg)単回投与
による血小板粘着能の経時変化(Ex vivo)を示
すものであり、(A)はベラプロスト投与群、(B)は
偽薬投与群である。
【図7】抗GpIIb/IIIa抗体処理血小板粘着のADP刺
激濃度による粘着血小板数の変化(コールターカウンタ
ーによる)を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/53 G01N 33/53 V (56)参考文献 特開 昭58−37536(JP,A) 特開 昭56−131399(JP,A) 国際公開90/178(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98 G01N 33/53

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血小板粘着能を測定する際に、多血小板
    血漿を抗GpIIb/IIIa抗体で処理することを特徴とする
    血小板粘着能測定法。
  2. 【請求項2】 抗GpIIb/IIIa抗体および血小板凝集惹
    起剤で処理することを特徴とする請求項1記載の血小板
    粘着能測定法。
  3. 【請求項3】血小板凝集惹起剤がADPまたはTPAで
    あることを特徴とする請求項2記載の血小板粘着能測定
  4. 【請求項4】抗GpIIb/IIIa抗体存在下で粘着した血小板
    を染色し、血小板粘着量を画像解析装置を用いて定量化
    することを特徴とする請求項1記載の血小板粘着能測定
    法。
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