JP3101963U - 高架道路下面被覆ネット - Google Patents

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Abstract

【目的】 金具類等の高価な締結品の大量消費を避け、目開きの小さなネットであっても指を掛けやすくして張設操作を著しく容易にし、迅速な施工が図られるようにする。
【構成】 被覆ネット1は、剥落物を受けるため緊張させても指5が通るには狭い目開きのベースネット3の一方の継ぎ足し側に、指5,10を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネット4が取り付けられたものである。そのリボンネット4は、ベースネット3の継ぎ足し側の端縁からリボン幅LR 以上隔たった位置の下面で、ベースネット3に連ねられている。ベースネット3の継ぎ足し側の端縁からリボン幅以上隔たった位置の下面でベースネット3に連ねられているリボンネット4を引っ張って、隣り合う位置に配置された被覆ネット2に連結し、リボンネット4上のベースネット非緊張部を、隣り合う被覆ネット2のベースネット3に載せて固定することができる。
【選択図】 図1

Description

本考案は高架道路下面被覆ネットに係り、詳しくは、高架道路の下面を被覆するネットを車両進行方向に配置して継ぎ足し、コンクリート表層剥離片などの剥落物があったときにはそれを受け止めておくべく、道路の延びる方向へネットを容易かつ迅速に張設できるようにした被覆ネットに関するものである。
高架道路には車両専用道路や高速道路、立体交差を目的とした車道や歩道などがあり、用途に応じた種々のものがある。その多くは地上の既存道路もしくはその近傍の上方空間に設置されるが、場合によっては民家、鉄道、工場といったものを跨いでいることも見受けられる。高架道路は地上の道路と同じく路面がコンクリートやアスファルト舗装されるが、路面を支持する構造体は鉄骨フレームや鉄筋コンクリートなどで形成されることが極めて多い。
支持構造体が鉄筋コンクリート造などコンクリートで表面が覆われている場合、コンクリートの劣化等に原因してコンクリート表層がひび割れ、また剥離することがある。小さなコンクリート剥離片といえども、落下して高架道路沿いに走る地上の車両に当たるなどすれば大きな事故を招きかねない。
このような事情から、高架道路の下面をネットで被覆し、剥離片の地上への落下や飛散を防止しておく配慮が最近しばしば見られる。なお、道路下面にネットを張設すること自体は鳩避けを目的としてかなり以前からなされてきているところであるが、いずれの目的にしても、被覆ネットを張りめぐらすにおいて通常道路幅かそれを越える長さのネットで道路下面を被覆し、同じような大きさのネットを車両進行方向に順次配置して継ぎ足し、結局は道路の延びる方向へ長く延設するようにしている。
鳩避けの場合はともかく、コンクリート剥落片対策としては、その全長が例えば500メートルにも及ぶといったことがある。道路幅が15メートルであれば、約20メートル長さで幅が4〜6メートルといったシート状の被覆ネットが約100枚(≒500m/6m)準備され、それを順次手作業により繋いでいくという人海戦術が余儀なくされる。ネットは横に長い形で配置されるが、工場からの出荷や輸送の都合を考慮すれば、上記のような寸法程度に抑えざるを得ないからでもある。
図12の(a)には道路自体が描かれていないが、その下面に配置された3枚の被覆ネット41A,41B,41Cを繋いだ状態が表されている。個々の被覆ネット41は一面に拡げると略短冊状となるが、この図には現れていない支持梁(後述する図4の符号14aを参照)をも覆い、かつ路側壁(例えば遮音壁の下半部)外面まで張りつけることになるため、一般的には図12の(a)に表したように折れ曲がった形となる。道路の延びる方向(車両の進行方向)への延設作業は、上の寸法説明から分かるように6メートル品なら計約100回、4メートルものなら約150回もの継ぎ足し操作が必要となる。
図12中のA−A矢視断面を単純に表すと、図13の(a)に略記したようになる。すなわち、落下すると危害が及ぶと判断される大きさの剥落物よりは狭い目開きを持つ被覆ネット41の隣り合う二つが、×印のところで連ねられる。各被覆ネット41は図13の(b)に境界近傍を拡大して示したように周囲ロープ42が予め取り付けられており、これがネットの端縁を強化すると共に、隣接する被覆ネットとの連設操作を容易にする。
被覆ネット41A,41Bがすでに継ぎ足され、緊張の与えられている状態にあるとする。被覆ネット41Bに継ぎ足すべき被覆ネット41Cを配置する前には、まず図12の(b)のように、路側壁に張りめぐらされた支持ワイヤ43を保持する止め金具44に横断ワイヤ45が取り付けられる。この横断ワイヤは道路幅方向に張設されるもので、隣り合う被覆ネット41B,41Cの継ぎ足し側の端縁を支持する手段として供される。
なお、止め金具44は被覆ネット41の長さが6メートルである場合、少なくともその寸法に合わせた位置に止め金具が存在するように車両走行方向に多数配置される。この金具44は支持ワイヤ43の保持と横断ワイヤ45の支持とを兼ねることになり、横断ワイヤ45にかかる荷重が支持ワイヤ43には直接及ばないようになっている。したがって、支持ワイヤは被覆ネット41の残余の重みを分散して支持するだけとなり、支持ワイヤの過大なひきつれや被覆ネットの道路幅方向への弛みが大きくなることは抑えられる。
横断ワイヤ45に沿って次の被覆ネット41Cが配置され(図12の(a)を参照)、その周囲ロープ42を近接させるように既張のネット41Bに並べられる。この被覆ネット41Cも、まずは吊持状態とすべく、図12の(b)のように、両端縁において周囲ロープ42が支持金具46によって支持ワイヤ43につり下げられる。
次に、継ぎ足される被覆ネット41Cのみならず、既張の被覆ネット41Bのそれぞれの端縁を掴んで相互に引き寄せる。図13の(b)に示すように、横断ロープ45と被覆ネット41Bの周囲ロープ42とを接近させて接続金具47を掛ける。数目隔たった位置では、被覆ネット41Cの周囲ロープ42を横断ロープ45に接近させて同種の接続金具48を掛ける。これを順次繰り返して、一方の端縁から道路下面全部を経て他方の端縁まで両被覆ネットを連結し、緊張を与える。
周囲ロープ42、横断ロープ45、周囲ロープ42というようにロープが並んで近接したところで、これらの三つを束にしてバンド49が逐一掛けられ、隣り合う被覆ネット41B,41Cの連なりが確固たるものにされる。バンド49はロープ相互をより一層強く引き寄せるのに便利であるが、経年変化によって劣化しないとも限らない。しかし、接続金具47,48は周囲ロープ42の大きな離反を阻止することは言うまでもなく、これらの固縛具が補完しあって被覆ネットの張りや網面の安定が図られる。
以上述べた操作は、地上から差し向けられるゴンドラに搭乗した作業員の手作業に委ねられる。ネットの目開きは通常1センチメートルない1.5センチメートル程度であるから、20メートルにも及ぶ長さの被覆ネットの場合には、一回の継ぎ足し操作でも極めて多い数の金具止めやバンド止め作業が余儀なくされる。ましてや、ゴンドラから仰向き姿勢で臨むことになる道路直下面における作業負担は計り知れない。
上記した金具類は発錆を避けるためステンレス製のカラビナやその類似品であることが多く、バンドは耐候性の高いナイロン製もしくはプラスチック製のインシュロック等が採用される。いずれも高価なものであるが、安価な代替品の入手は容易でないのが現状である。一方、被覆ネットの目開きは上記したごとく狭く、通常、作業員の指は入らない。ネットを引き寄せるときに指を掛けることができなければ、敷物のように端縁を掴まざるを得ず、操作性は極めて悪く、作業の能率低下が余儀なくされる。
ところでコンクリート剥離片などの剥落物の落下を防止するためネットを採用する例としては、例えば実用新案登録第3071945号や第3072578号に記載された落下避けネットがある。これらはいずれもトンネル内に適用されるもので、前者では、トンネル壁面に沿ってアーチ状に曲げた金属性ネットを、壁面に植設した支え金具で直接支持する。後者は、アーチ状のフレームをトンネル壁面に取り付け、このフレームに沿ってネットを張設させる構造となっている。
いずれにしても本件のごとく高架道路の下面を対象にするものでないゆえに、比較することは必ずしも適当でないが、問題となるのは、コンクリート面の剥離に原因する落下を防止しようとするにもかかわらず、その剥離のおそれのある面にネットを支持させようとするのであるから、ネットの取付状態の永続性は疑わしくなると言わざるを得ない。
実用新案登録第3071945号 実用新案登録第3072578号
上記したように高架道路の下面にネットを張設しようとすることは鳩避けネットなどを通じて古くからなされこそするが、目開きは比較的大きなものが使用される結果、指が入るかどうかを問題にするまでもない。ネットに与える緊張に不均等があっても目的の達成が損なわれることもない。図12および図13を基にして上で述べた張設操作から分かるように、高架道路下面を迅速に被覆し安価に施工する改良案や新規な被覆ネットの出現が大いに待たれるところである。
本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、その目的は、コンクリートの表層剥離による落下防止のネットをゴンドラに搭乗した作業員の手作業に委ねて張設するにおいて、金具類等の高価な締結品の大量消費を避け、また、目開きの小さなネットであっても指を掛けやすくして張設操作を著しく容易にし、迅速な施工が図られるようにした高架道路下面被覆ネットを提供することである。
本考案は、高架道路の下面を被覆することができる大きさのネットを車両進行方向に順次配置して継ぎ足し、道路の延びる方向へネットを延設できるようにした高架道路下面被覆ネットに適用される。その特徴とするところは、図1の(a)を参照して、被覆ネット1は、剥落物を受けるため緊張させても指5が通るには狭い目開きのベースネット3の一方の継ぎ足し側に、指5,10を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネット4が取り付けられたものであり、そのリボンネット4は、ベースネット3の継ぎ足し側の端縁からリボン幅LR 以上隔たった位置の下面で、ベースネット3に連ねられていることである。
図1の(b)に示すように、被覆ネット22には、ベースネット3の他方の継ぎ足し側にも、指5,10を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネット24を取り付けておくとよい。
リボンネット24も、図10の(a),(b)にあるように、ベースネット3の継ぎ足し側の端縁からリボン幅LR 以上隔たった位置の下面で、ベースネット3に連なるようにしておくことができる。
図3の(a)に示すように、ネットの道路幅方向の両端縁には、指を出し入れするに十分な目開きを有した補助ネット12を取り付けておいてもよい。
本考案によれば、目の細かいベースネットの一方の継ぎ足し側の下面に、目の粗いリボンネットをベースネット端縁からリボン幅以上隔たった位置で連ねるようにした被覆ネットとしているので、リボンネットに指を通して継ぎ足し側を強く引っ張ることができる。既張の被覆ネットに強い張りを持たせても、隣りに配置した被覆ネットとは目開きの大きいリボンネットを介してかがり付けることになるので、指の通らないベースネット相互を金具やバンドを用いて接続する従前の作業に比べれば、被覆ネットの延設施工の能率はおおいに改善される。
リボンネットの上には目開きの小さなベースネット非緊張部を被せるので、継ぎ足し部に目の粗いリボンネットが存在するからといっても剥落物の素通りを許すことはなく、ネットは全面で目の細かさを保つことになる。
ベースネットの他方の継ぎ足し側にもリボンネットを取り付けておけば、既張の被覆ネットのリボンネットと継ぎ足される被覆ネットのリボンネットとのかがり付け操作は一層容易となる。施工の迅速化に大きく寄与する被覆ネットとなる。
ベースネットの他方の継ぎ足し側に取り付けられたリボンネットも、ベースネットの継ぎ足し側の端縁からリボン幅以上隔たった位置の下面でベースネットに連ねるようにしておけば、その被覆ネットと隣り合わせになる被覆ネットには非緊張面を形成しておく必要がない。工場で製作するベースネット非緊張部付き被覆ネットの枚数が半減することになれば、施工現場への搬入の利便性も向上する。
ネットの道路幅方向の両端縁にリボンネットと同様の目の粗い補助ネットを取り付けておけば、路側壁に張られた支持ワイヤへのかがり付け作業は、元来ゴンドラからの仰向け作業が要求されないとはいえ、極めて容易なものとなる。
以下に、実施の形態を表した図面を基にして、本考案に係る高架道路下面被覆ネットを詳細に説明する。図1の(a)は本考案に係る被覆ネット1の単体図で、紙面右側に同じ構成の被覆ネット2を配置して継ぎ足し、道路の延びる方向へネットを延設できるようにしたものである。これによって高架道路の下面は被覆され、コンクリート表層等からの剥落物の地上への落下を防止することができる。
図1の(a)の例においては、被覆ネット1がベースネット3とリボンネット4とから構成されている。ベースネット3は従来技術の項でも述べたとおりの従来から存在する角目仕立てのネットであり、その目開きは1センチメートルないし1.5センチメートルであって、緊張させた状態でも落下してはならない剥落片の大きさを考慮して選定されている。ちなみに、このサイズの目開きでは、被覆作業に携わる作業員の指5が通ることはほとんどない。
リボンネット4は指を出し入れするに十分な目開きを有したもので、例えば2センチメートルないし3センチメートル程度のものが使用される。いずれのネットも網糸は黒原着防炎糸等の耐候性・耐久性の高いものが、網種類はラッセル編といったものが採用されるが、適宜のものを使用することができるのは言うまでもない。
リボンネット4は、図2に示すように、ベースネット3の一方の継ぎ足し側に取り付けられる。それゆえ、リボンネットの長さ(矢印6の方向の長さ)は原則としてベースネットと同じであり、高架道路の幅もしくは路側壁の上端近傍に到達する長さである。このリボンネット4の矢印7方向の目数は図示の例で2つであり、ポリエステル等のかがり紐8を用いて工場において予めベースネット3の下面に連ねられる。なお、目数は3つでも4つでも特に問題が生じるわけでないが、いずれにしてもそのかがり付けの位置は、ベースネットの継ぎ足し側の端縁からリボン幅以上隔たったところとされる。
図1の(a)から分かるように、リボンネット4の全目数分の寸法をLR とすれば、ベースネット3にはその継ぎ足し側にLN1(≧LR )の遊び部9が残される。ベースネット3は緊張した状態にされるが、そのために例えば二本の指5,10を紙面手前の目と向こう隣の目それぞれに通して矢印11方向へ引っ張られるのはリボンネット4であり、上記の遊び部は施工後においても緊張のないままとされる。それは、図2で、上方へはね上げて描かれている様子からも把握することができる。ちなみに、リボンネット4は、図3の(a)に示すように、路側壁の最上端もしくはその近くまで届かなければならないというものではなく、被覆ネット1,1相互の連結をするに十分な矢印6方向の長さを持っていればよい。
路側壁には、従来技術の項で述べた場合と同じく、支持ワイヤ43が準備される。したがって、ベースネット3の道路幅方向の両端縁に、リボンネットと同様に、指を出し入れするに十分な目開きを有した補助ネット12を取り付けておくとよい。これはベースネット3を引っ張るためというよりは、支持ワイヤ43に補助ネット12をかがり付ける紐13を通しやすくし、作業の迅速化を図る意味で都合がよい。なお、これも、上で述べたかがり紐8と同種のものを使用すればよい。
以上述べた被覆ネットは、次のような手順で高架道路の下面に施工される。まず、図4に示すように、剥落物を受けるため緊張させても指が通るには狭い目開きのベースネット3の継ぎ足し側に、指を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネット4が取り付けられた被覆ネット1を、高架道路14の下面に配置する。なお、高架道路の下部には支持梁14aが幾つもあるので、被覆ネット自体は図3の(a)に表したように、折れた状態となる。なお、これらにはベースネット非緊張部が省略して描かれている。
被覆ネット1を道路下面に配置したとき、図4のごとく、被覆ネット1は路側壁に設けられた支持ワイヤ43にかがり紐13を使ってしっかりと取り付けられる。その後に、図1の(a)に示したように、既張の被覆ネット1の継ぎ足し側端縁からリボン幅LR 以上の長さLN1が隔たった位置の下面でベースネット3に連ねられているリボンネット4に左手の指5,10を通し、このリボンネットを矢印11の方向へ引っ張る。
左手をリボンネット4に掛けたまま、継ぎ足すべく配置された被覆ネット2へ引き寄せる。右手で連結用の紐を導く工具(図示せず)を持ち、かがり紐15を図2のようにリボンネット4と破線で示したベースネット3に掛け、幾らか進んだところで引き絞り、図5の(b)のように最端縁の網糸同士を引き寄せる。なお、かがり紐は網の緊張度を見測りながら、また必要に応じて目数を変えるように蛇行しながら掛け進めても差し支えない。いずれにしても、かがり紐15は被覆ネット1のリボンネット4と被覆ネット2のベースネット3とをしっかりと繋ぐ。かがり紐は例えば数十センチメートル進むごとに結び目を与えるなどして両被覆ネットに固定すれば、万一切れることがあっても、ネットの不連続はその部分だけにとどめられる。
その後、リボンネット4上の遊び部であるベースネット非緊張部9を、図5の(c)のように被覆ネット2の方向に倒してベースネット3に載せ、(d)のようにそのベースネット3に止めワイヤ16を用いて固縛する。ワイヤ止めは例えば10センチメートル間隔で行えば十分であり、非緊張面が風に煽られてもめくりあがることはなくなる。上記したかがり付けの紐が切れたとしても、非緊張面が覆い被さっているので、剥落片を落とすことはない。
なお、止めワイヤ16は被覆鉄線のようなものでよく、ヘアピン状にしておき、図5の(e)のような手順で固定すればよい。すなわち、鉄線を突き入れ、ベースネット非緊張部9とベースネット3の両方の横糸に被るようにずらせる。鉄線を引き下ろして両横糸を挟み、脚を捩じればよい。以上のようにすれば、高架道路の下面を被覆することができる大きさのネットを車両進行方向に順次配置して継ぎ足し、道路の延びる方向へネットを次々と延設することができる。
上記したベースネット非緊張部9は、図5の(f)のように、その下に位置するリボンネット4とこれに隣り合う被覆ネット2のベースネット3とのかがり部31に固縛してもよいし、(g)のように、その同じ箇所で止めワイヤ16により固縛することもできる。非緊張面の幅を可及的に小さくしてネットの無駄が少なくなる。前者の場合は、かがり紐15による一連のかがり付け操作の際に固縛操作を折り込むこともでき、止めワイヤ16による独立した固縛作業の全部もしくは一部を排除することができる。
ところで、図3の(b)には、補助ネットを備えない被覆ネット21が表されている。これは補助ネットがなくても差し支えないことを教えており、仰向け操作が強いられる道路直下面の作業よりは大きく視線を落とした姿勢で支持ワイヤ43への取り付けができる箇所であるだけに、目開きが大きくなくても作業負担は抑えられることによる。(a),(b)いずれにしても、被覆ネット1の接続は、図6の(a)のように、常に同じ形態の被覆ネット1を順次並べて行なわれる。
図1の(b)は、ベースネット3の他方の継ぎ足し側(図では左端部分)にも、指を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネット24をかがり紐8により取り付けた被覆ネット22の例である。矢印2つで表したリボンネット4,24両方の引き寄せ操作も、かがり付け操作も一段と容易になり、施工の迅速化におおいに寄与する。これを図2の場合と同じように描いたものが、図7である。
この例の場合、リボンネット4は隣り合う被覆ネット23のリボンネット24と連ねられることになるので、被覆ネット22の非緊張部19の長さLN2は2LR 以上とし(図1の(b)を参照)、両リボンネット4,24をひと跨ぎで覆う長さとなっている。この被覆ネットは図8の(a)や(b)のような形態となる(ベースネット非緊張部は省いて描かれている)が、これらの被覆ネット22,25の接続操作は図5の場合と大きく変わらず、例えば図9の要領となる。
ベースネット非緊張部19は、図9の(d)のように隣り合う被覆ネット23のベースネット3に止めワイヤ16で固縛すればよい。しかし、これに限らず、(e)のように、止めワイヤ16による固縛位置を隣り合う被覆ネット23におけるリボンネット24とベースネット3とのかがり部32としておいてもよいことは、図5の(g)で説明したことと変わるところがない。
図10の(a)は、上で述べたリボンネット24もベースネット3の継ぎ足し側の端縁からリボン幅LR 以上のLN1隔たった位置の下面で、ベースネット3に連なるようにした例である。このベースネット非緊張部29は一方の非緊張部9と同じ構成となるので、結局、この被覆ネット26は左右対称の形で与えられる。
このような被覆ネット26は、図11の(a)に示したように、リボンネット4が隣り合う被覆ネット27のベースネット3と×印のところで繋がれる。この例ではベースネット非緊張部9,29はリボンネット1つ分の幅より少し広くしているだけであるので、被覆ネット27はベースネット3のみからなるものでよい。それゆえ、工場でリボンネット付けされる被覆ネット26の製作枚数を半減させることができる。
図10の(b)の被覆ネット28は、リボンネット4,24が隣り合う被覆ネットのリボンネットと連ねられる例である。接続の操作は図11の(b)のようになり、図9の場合と同じく、リボンネット4,24の引き寄せも、かがり付け操作も容易となる。また、ベースネット非緊張部39の固縛も同じ要領で行うことができる。ちなみに、被覆ネット28に隣り合う被覆ネットは図11の(b)に符号30で示したように、ベースネット3の左右端にリボンネット4,4が取り付けられたものとなる。この被覆ネット30には、非緊張面を形成しておく必要のないことは言うまでもない。
本考案に係る高架道路下面被覆ネットの単体を示し、(a)はリボンネットが片側の継ぎ足し側のみに設けられた例、(b)は両側にリボンネットが取り付けられた構成図。 ベースネットに取り付けたリボンネットを、それに隣り合う被覆ネットのベースネットにかがり付ける様子を示した立体図。 一方の継ぎ足し側のみにリボンネットを設けた被覆ネットであって、(a)は補助ネットを備える例、(b)は補助ネットを備えない例の模式的斜視図。 高架道路に被覆ネットを並べた装着図。 被覆ネットを隣り合う被覆ネットに繋ぐ手順やベースネット非緊張部を固縛する様子を示した作業図。 被覆ネットを順次連結した状態を示し、(a)はリボンネットのリボン幅より少し長い程度のベースネット非緊張部を備える場合の模式図、(b)はリボン幅の2倍以上長いベースネット非緊張部を備える場合の模式図。 ベースネットに取り付けたリボンネットを、それに隣り合う被覆ネットのリボンネットにかがり付ける様子を示した立体図。 両方の継ぎ足し側にリボンネットを設けた被覆ネットであって、(a)は補助ネットを備える例、(b)は補助ネットを備えない例の模式的斜視図。 被覆ネットを隣り合う被覆ネットに繋ぐ手順やベースネット非緊張部を固縛する様子を示した作業図。 本考案に係る他の構成の被覆ネットの単体を示し、(a)はリボンネットのリボン幅より少し長い程度のベースネット非緊張部を両端縁に備えた例、(b)はリボン幅の2倍以上長いベースネット非緊張部を両端縁に備えた例の構成図。 被覆ネットを順次連結した状態を示し、(a)はリボンネットのリボン幅より少し長い程度のベースネット非緊張部を備える場合の模式図、(b)はリボン幅の2倍以上長いベースネット非緊張部を備える場合の模式図。 従来技術における被覆ネットであり、(a)はネット配置を、(b)は装着要領を示した斜視図。 従来技術における被覆ネットの連結形態を表し、(a)は連結模式図、(b)は継ぎ足し部における詳細斜視図。
符号の説明
1,2…被覆ネット、3…ベースネット、4…リボンネット、5,10…指、12…補助ネット、14…高架道路、21〜23…被覆ネット、24…リボンネット、25〜28…被覆ネット、LR …リボンネットの幅寸法。

Claims (4)

  1. 高架道路の下面を被覆することができる大きさのネットを車両進行方向に順次配置して継ぎ足し、道路の延びる方向へネットを延設できるようにした高架道路下面被覆ネットにおいて、
    前記被覆ネットは、剥落物を受けるため緊張させても指が通るには狭い目開きのベースネットの一方の継ぎ足し側に、指を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネットが取り付けられたものであり、
    該リボンネットは、ベースネットの継ぎ足し側の端縁からリボン幅以上隔たった位置の下面で、ベースネットに連ねられていることを特徴とする高架道路下面被覆ネット。
  2. 前記被覆ネットにはベースネットの他方の継ぎ足し側にも、指を出し入れするに十分な目開きを有したリボンネットが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載された高架道路下面被覆ネット。
  3. 前記リボンネットも、ベースネットの継ぎ足し側の端縁からリボン幅以上隔たった位置の下面で、ベースネットに連ねられていることを特徴とする請求項2に記載された高架道路下面被覆ネット。
  4. 前記ネットの道路幅方向の両端縁には、指を出し入れするに十分な目開きを有した補助ネットが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された高架道路下面被覆ネット。
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