JP3100621U - 小型放熱・発電構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】調整可能式チップピッチの機能のある、小型放熱・発電構造を提供すること。
【解決手段】小型放熱・発電構造において、エミッター表面(10a)を有するエミッターチップ(10)と、エミッター表面に対向し、所定距離を離れたコレクター表面(20a)を有するコレクターチップ(20)と、エミッター表面に形成された複数の微小片持ち梁素子とを有しており、各微小片持ち梁素子における距離検知ユニットおよび変位アクチュエーターユニットにより、各微小片持ち梁素子における電子エミッターとしての突起部とコレクター表面との間に最適な電子トンネリング距離を維持することで、チップ表面平滑性と材料低仕事関数とに対する要求を低下させ、また、微小片持ち梁素子のトンネリング距離位置決め能力によって、電子がコレクター表面にトンネリングする確率を増加し、最適な放熱・発電効果を図れる。
【選択図】図1A

Description

本考案は、電子トンネリング(electron tunneling)式の小型放熱・発電構造に関し、特に、チップ表面の平滑性と低仕事関数材料とについての要求を下げることができる、電子トンネリング式の小型放熱・発電構造に関する。
小型放熱・発電構造は、エミッター(emitter)チップとコレクター(collector)チップとが絶縁層により隔離されたチップセットにおいて、エミッター電子がエネルギーを吸収しその結晶格子束縛エネルギーから離脱してエネルギーを伝送する原理に基づいて電子トンネリング(electron tunneling)を生じさせることにより、エネルギーを前記コレクターチップに転移する構造である。この電子トンネリング効果は、放熱・発電の効果を生じさせることができ、半導体電子装置、機械設備、家電、車両または航空産業に応用することができ、小面積において高放熱効率を上げ、または、システムから逸脱した余熱により余分な電気エネルギーを生成することができる。
例えば、図5(A)に示すように、小型放熱構造の作動原理においては、エミッター・コレクターチップセットに電源を外付けにし、該電源の起電力によって、電子をエミッターの結晶格子束縛エネルギーから離脱するように駆動することにより、絶縁層を介してコレクターにトンネリングするとともに、熱量を放出する放熱機能を発揮する。これが熱電式小型放熱チップセットである。また、図5(B)に示すように、エミッターチップにある外部熱源(例えば余熱)を利用することにより、高い熱量を有するエミッター電子が結晶格子束縛から離脱して冷たいコレクターにトンネリングし、この伝送の勢いによって電流発電を生じさせて熱電式マイクロパワーチップセットを形成することにより、電力を外付け電力待ち受けシステム(例えば冷却ファン)に供給して発電することもできる。
前記絶縁層は、一般に真空の低熱伝達の特性により真空絶縁層に設計されており、前記結晶格子束縛エネルギーとは、前記エミッターチップ表面材料の仕事関数を指す。すなわち、電子に必要なエネルギーをフェルミ(Fermi)エネルギー準位によって励起する。したがって、電子トンネリングのエネルギーを如何に向上し、両チップのピッチを小さくし、さらに、エミッターチップ表面材料の仕事関数を低下させることは、電子が束縛から離脱しやすくなり、トンネリング効果を生じさせてクーリングまたはパワー効果を向上する要因である。図6においては、量子理論に基づいて計算されたチップピッチ、材料仕事関数、操作温度、駆動電界強度、放熱効率等の関係を示す。この図から分かるように、エミッターチップ材料の仕事関数が小さければ小さいほど、操作温度が高く、また、チップピッチが小さければ小さいほど、高い熱量を散逸させることができる。すなわち、良い放熱・発電効果を有する。ただし、図面の曲線から見れば、当該両チップのピッチ(真空絶縁層の厚み)が小さすぎると、その放熱効率がかえって逐次低下することが分かる。したがって、両チップの表面平滑性と位置とを制御して、真空ピッチをより精密にナノレベルで位置決めすることができるように、最適電子トンネリング距離を保つことは、この技術に係る重要なキーである。
現在最も成熟している放熱・発電構造は、イギリスのボレアリス テクニカル リミテッド(Borealis Technical Limited)社が開発したクールチップ(Cool Chips)およびパワーチップ(Power Chips)である。例えば、アメリカ特許第6,417,060号明細書の図7(A)または図7(B)に示すように、まず、モノクリスタル(monocrystal)基材50を電子トンネリングチップセットのエミッター55とし、前記基材に薄い金属層51(例えばPb、Mo、Ti等)を積層する。そして、図7(C)に示すように、約5μmの薄い銅層52を積層し、また、図7(D)に示すように、電気化学(electrochemical)方式によって約650μmの厚い銅層53を積層し、電子トンネリングのコレクターチップ56となる。最後に、熱剥離または機械剥離の方式によってこの積層層を分離し、液体窒素によって前記基材における薄い金属51を除去することにより、図7(E)に示すように、距離の等しい相補的な表面のエミッターとコレクターチップ55、56とが得られ、前記相補的な表面によってチップ表面の平滑性による問題を低下させる。ただし、このデザイン(設計)は、両チップの間が適当なピッチを保持するようにできるが、変わらない最適な電子トンネリング真空ピッチを保持するようにはできない。また、チップが高操作温度において熱膨張や結晶格子熱振動などの環境要因に影響された場合、前記両チップの固定真空ピッチは、その位置に応じて変わり、この変化値がたとえわずか数ナノレベルだけであっても、その放熱・発電効率に大いに影響を与える(図6に示す)。
さらに、前記従来技術から発展した位置決めステージは、図8(A)、図8(B)に示すように、両チップ間の真空ピッチを強化する。図8(B)は、図8(A)の平面図であり、4つの圧電型ポジショナー60(Piezo−Electric Positioner)によって前記コレクターチップ56を移動させ、ナノレベルでの位置決めを行い、3つの感電式位置検知器61を搭載して、前記圧電型ポジショナー60の移動を電流の変化により制御する。この設計は、前記真空ピッチの距離の制御を強化することができるが、コレクターチップ全体の変位のみであって、チップ上における異なる位置を、それぞれ独立して変位制御することはできない。チップ上における環境要因(例えば熱膨張)によって各位置真空ピッチが異なるという問題は未だに解決しにくいため、操作時の電子トンネリング効果に影響を与えるほか、この従来の方法はコストの負担にもなり、産業上の量産規模を達成するのが困難である。
上述のように、電子トンネリングルートの真空ピッチとしてのあらゆる従来の技術は、調整可能式ではなく、前記ピッチの値も常にナノレベルでの位置決めにより最適な電子トンネリング距離に維持されるのが難しいため、放熱・発電効果の低下となり、また、チップ表面の平滑性には一旦誤差があれば、または、環境要因による変化がある場合、電子トンネリングの効果が大幅に低下し、高い仕事関数の材料をエミッターチップとして採用することができず、産業に応用する際に問題となっている。
上記のように、電子トンネリング式の小型放熱・発電構造において、チップ表面の平滑性に対する要求を下げ、前記真空絶縁層のナノピッチをその最適な電子トンネリング距離の位置決め能力により維持し、最適な放熱・発電効果を図るようにすることは、実にこの技術に係る分野において解決すべき課題である。
したがって、本考案は、調整可能式チップピッチの機能のある、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
また、本考案は、チップ表面の平滑性に対する要求を下げる、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
さらに、本考案は、チップ表面材料の低仕事関数に対する要求を下げる、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
さらにまた、本考案は、チップピッチのナノレベルでの位置決めを行える、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
さらにまた、本考案は、好ましい放熱・発電効果を図れる、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
さらにまた、本考案は、ロット量産を行える、小型放熱・発電構造を提供することを目的とする。
前記やその他の目的に鑑みて、本考案に係る小型放熱・発電構造は、エミッター表面を有するエミッターチップと、前記エミッター表面に対向し、所定距離を離れたコレクター表面のコレクターチップと、前記エミッター表面に形成された複数の微小片持ち梁素子とを有し、各微小片持ち梁素子は、少なくとも前記エミッター表面上における電子エミッターとしての突起部と、該突起部から前記コレクター表面までの距離を検知する検知ユニットと、該検知ユニットの検知結果に基づき前記微小片持ち梁素子を駆動し、前記突起部と前記コレクター表面とが所定距離を維持するようにするアクチュエーターユニットとを備える。
前記エミッター表面と前記コレクター表面とは相互に平行であって、ナノレベルの厚さの真空絶縁層を介している。前記複数の微小片持ち梁素子は、微小電気機械工程技術によって前記エミッター表面に形成され、前記微小電気機械工程のバルク(bulk)加工と表面(surface)加工方式によって前記突起部、前記検知ユニットおよび前記アクチュエーターユニットを形成し、アレー形式で前記エミッター表面の全面に均一に配列されており、前記突起部と前記コレクター表面との間に制御・維持される所定距離が、前記エミッター表面の電子が電子トンネリング効果を最も行いやすい最適距離であるようにする。
したがって、本考案は、ミクロンレベルの前記微小片持ち梁素子によって、必要とするナノレベル電子トンネリングルートの需要を図り、前記複数の微小片持ち梁素子が前記検知、前記アクチュエーターユニット、および、設定された前記最適距離により、前記コレクターチップ表面の変動または環境要因の変化に応じて主動的に距離を調整し、電子トンネリングを行うための最適距離を常に維持し、チップ表面平滑性と材料低仕事関数とに対する要求を低下させ、両チップ間のナノレベルでの位置決め能力を向上するとともに、電子放熱と廃熱発電に運用されるために最適な放熱・発電効果を図ることができる。
上記のように、本考案に係る電子トンネリング式の小型放熱・発電構造により、エミッターチップが電子トンネリングを行う確率と安定性とを明確に向上し、製造技術上の制限を低下させ、また、前記微小電気機械工程によって産業上の量産需要を満足させ、従来の構造の問題を解決することができる。
図1A、1B、1Cは、本考案に係る小型放熱・発電構造の好ましい実施例を示しており、エミッターチップ10とコレクターチップ20とを有するチップセットを配置し、エミッターチップ10がエミッター表面10aを有し、エミッター表面10aをキャップするコレクターチップ20が、エミッター表面10aに対向するコレクター表面20aを有し、両表面10a、20a間にはナノレベルの厚さを有する真空絶縁層を介している。そして、エミッターチップ10のエミッター表面10aに加工を行い、図1Bに示すように、数万や数十万組の微小片持ち梁(微小片持ち梁素子)31が配列された微小片持ち梁アレー構造30を形成し、エミッターチップ10における電子が微小片持ち梁31から発射できるように、両チップ10、20間の真空絶縁層により電子トンネリングを行う。図1Bはアレー構造30の拡大イメージを示す図であり、図1Cは単一の微小片持ち梁31の拡大イメージを示す図である。アレー構造30の各微小片持ち梁31の前端は、三角状の突起32を有し、三角状の突起32を、エミッターチップ10が電子トンネリングを行う場合の電子エミッターとしており、突起端(32)からコレクター表面20aまでの距離が前記電子のトンネリングルートである。また、アレー構造30における各微小片持ち梁31は調整可能式変位機能を有し、エミッターチップ10のチップ制御接点12に接続され、各微小片持ち梁31がコレクター表面20aに従って変動し、または、環境要因の変化に応じて距離を主動的に調整して、最適な変位の制御をそれぞれ行い、コレクター表面20aとの間に最適な電子トンネリング距離を維持するようにする。
微小片持ち梁アレー構造30は、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems、以下「MEMS」という。)加工技術によって作成され、これにより大量でかつ均一のロット製造を行うことができ、各微小片持ち梁31のサイズ(寸法)はミクロンレベルを有し、細部のサイズ、アレー配列形式、および配列密度には一定の制限がなく、使用される小型放熱・発電構造に応じて決まり、各微小片持ち梁31は、精確な調整可能式位置決め効果があれば、前記ミクロンレベルの製造工程技術により、必要とするナノレベル電子トンネリング最適ルートを達成することができる。したがって、本実施例に係るチップセット構造がパッケージングされた後に、電源、放熱システム、または放熱システムを外付けすることで、高機能の放熱・発電効果が図れ、電子放熱や余熱発電などの需要を完成することができる。
図1Cに示すように、微小片持ち梁アレー構造30は、バルク微小加工(bulk micromachining)技術によって、デザイン(設計)されたフォトマスクと材料結晶格子方向とに応じて、反応性イオンエッチング(reactive ion etching 、以下「RIE」という。)手段によってエッチングされ、各微小片持ち梁31の前端は電子トンネリング効果を行う突起32を有し、三角柱状の前記突起の形状は微小片持ち梁31の材料として使用された結晶格子の方向に関係があるとともに、各微小片持ち梁31が調整可能式変位機能を有するように、表面微小加工(surface micromachining)技術によって、微小片持ち梁31毎において、距離を検知することにより、微小片持ち梁31の所在位置を調整できる変換素子(transducer)を作成することができる。前記変換素子は、少なくとも検知ユニット34とアクチュエーターユニット33とを含む。本実施例において変換ユニットは、圧電抵抗型検知器(piezoresistive sensor)と圧電型アクチュエーター(piezo−electric Actuator)とを組合せて設計されており、微小片持ち梁31において予めデザインされた回路に基づき圧電抵抗と圧電材料をメッキし、圧電抵抗効果のある距離検知器34(それに対応した検知回路を含む)を形成することにより、微小片持ち梁31の前端突起32とコレクター表面20aとの真空絶縁層距離(すなわち電子トンネリングルート)を検知し、該検知値の大小に応じてアクチュエーターユニット33(それに対応したアクチュエーター回路を含む)に流れ込む電圧値を決める。アクチュエーターユニット33は、流れ込んだ電圧によって圧電効果を生じることができ、電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、変形を生じて微小片持ち梁31が変位するように駆動する。本実施例に採用された圧電型の励起方法は、反応スピードの速さと変位出力の安定などの利点を考慮している。ただし、検知ユニット34およびアクチュエーターユニット33は、本実施例に掲示された形式に制限されるものではなく、デザイナーの効果需要とコストとに応じて決めることができる。図2(A)〜図2(D)は、本実施例の微小片持ち梁アレー構造30における微小片持ち梁31の加工フローの側面図を示す。だが、微小電気機械加工技術は、既に成熟した製造工程であり、前掲の構造の製造も図面の加工製造工程に限定されるものではなく、その他の従来の同等効果である製造工程も同様に、類似効果のアレー構造30を製造することができる。
図3は、微小片持ち梁31における変換素子の動作フローを示す図である。検知ユニット34は、圧電抵抗効果によって微小片持ち梁31の前端突起32とコレクター表面20aとの距離を検知した後に、この距離値がチップセット制御接点12に接続された制御ユニットに伝送され、前記距離が大きすぎると、すなわち、電子トンネリングルート距離が最適距離より大きい場合、エミッターチップ10からコレクターチップ20にトンネリングする電子数量が低下(トンネリング位置エネルギーが高いため、トンネリング確率が小さい)し、前記制御ユニットは、距離値に応じて、制御回路を介して、アクチュエーターユニット33が大きい電圧を受けて、微小片持ち梁31が圧電型の変形を生じ、前端突起32がコレクターチップ20へ移動するようにすることで、両者間の真空絶縁層ピッチを最適電子トンネリング距離に縮小させ、電子トンネリング確率が最大となるようにする。それに反して、検知ユニット34から検知された距離値が小さすぎ、または前端突起32がコレクター表面20aに接触した場合、電子トンネリング効果もそれに伴って低下する。この場合、微小片持ち梁31は、前記の電気回路に駆動され、逆方向の変形を生じ、前端突起32とコレクター表面20aとの距離を増加する。図面は、微小片持ち梁31における変換ユニットの基本動作フローのみであって、その細部の動作配置と回路のデザインは、微小片持ち梁のサイズまたは選ばれた変換ユニットの種類に応じて決まる。
エミッター10およびコレクターチップ20の表面平滑性が均一ではなく、かつ微小片持ち梁アレー構造30における微小片持ち梁31毎の加工精度もそれほど同一ではないため、微小片持ち梁31毎の前端突起32とコレクター表面20aとの距離もそれほど同一ではないが、各微小片持ち梁31には、前記のようにそれぞれ独立した変換素子(検知ユニット34およびアクチュエーターユニット33)が配置されているため、それぞれ検知された電子トンネリング距離によって微小片持ち梁31が変位するように調整することができ、アレー構造30の全体におけるすべての微小片持ち梁31、前端突起32とコレクター表面20aとの間に一定の最適距離を離れるとともに、操作時の温度の変化や外部振動などの要因による影響に伴い、チップには、膨張収縮または結晶格子熱振動などの要因による熱干渉現象が現れ、よく調整された電子トンネリング距離が異なる位置にある微小片持ち梁31によって、大なり小なりの変化が起こる。この際、微小片持ち梁31毎における変換素子からそれぞれ生じた変形により、元の最適位置に戻るようにすることもできる。したがって、前記の微小片持ち梁31における変換素子のデザインのみだけで、トンネリング距離の調整可能式機能により、あらゆる位置のトンネリング距離が電子トンネリング確率の最も高く、かつトンネリング位置エネルギーの最も低い最適ルートに位置決めされるようにできる。また、調整可能式機能は、チップ平滑性や微小片持ち梁の製作精度に対する要求を低下させ、操作環境の電子トンネリング距離への影響を避け、ナノレベル最適ルートの位置決めを図れる。なお、位置決め機能により、チップ表面の低仕事関数の材料に対する要求を低下させ、かつ、一般仕事関数の材料(例えば仕事関数が1.2eVより大きい材料)のみだけで好ましい放熱・発電効果を図れる。
上記のように、本考案の微小片持ち梁アレー構造30の調整可能式とナノレベル位置決めの能力により、ユーザは、異なる操作条件を設定するだけで、最良の放熱・発電効果を図れる。例えば、該両チップ10、20の間に電圧を印加することで、エミッターのトンネリング電子が熱エネルギーを吸収して、微小片持ち梁の前端突起32によりコレクターにトンネリングされ、放熱を生じる。これが小型放熱構造である。若しくは高いエネルギーレベルのあるエミッター熱電子を利用して、低エネルギーレベルコレクターにトンネリングされる効果により、電流を生成して発電する。これが小型発電構造である。
本考案の効果を達成するためには、前掲の好ましい実施例以外に、その他の同等効果の構造も多くあり、例えば、その他の形式やその他のエミッターの微小片持ち梁、または片持ち梁式の薄膜などは、いずれも近似の製造工程によりデザインや加工を行うことができるとともに、微小片持ち梁における検知器とアクチュエーターにも同等効果の選択が多くあり、例えば、図4に示すような単一の微小片持ち梁構造の側面図である。この実施例2は、静電式(electrostatic)アクチュエーター43が前記の圧電型アクチュエーター33に取って代わり、微小片持ち梁41とエミッターチップ10の表面との間に電圧を印加し、両者の電位差による静電力で微小片持ち梁41が変位するように駆動することで、最適な真空ピッチを調整する。印加された電圧値は、微小片持ち梁41における検知器で検知された距離値に応じて決まり、印加された電圧値が大きければ、微小片持ち梁41の駆動された変位量も大きくなる。また、この実施例2には、同様に変位出力安定や制御性良好等の利点があり、また、該静電式アクチュエーター43には、さらに、製作が簡易で、材料のコストが低い効果がある。
また、前記の二つの実施例の以外に、本考案に係る各微小片持ち梁における変換素子は、さらにその他の形式のマイクロ検知器やマイクロアクチュエーターに置き換え可能であり、例えば、容量誘導、インダクタンス誘導、光学誘導、及び電子トンネリング式誘導などの原理に基づき微小電気機械工程によって加工されてなる誘導素子、もしくは、容量励起、インダクタンス・励起、電磁力励起、記憶合金励起と熱励起等の方式によって作成された励起デバイスであり、ユーザの製造コストや位置決めの需要に応じて決まる。例えば、不良な環境下において使用されることを考慮すると、電磁力式アクチュエーターを採用することができるが、サイズ精度に対しての要求がそれほど高くない場合、熱励起式アクチュエーターを採用することができる。
したがって、本考案のデザインは、制御可能の微小片持ち梁によって、エミッターとコレクターチップとのピッチにナノレベルの位置決めを行うだけで良いため、微小片持ち梁アレー構造30は、エミッターのチップのみに形成されるのではなく、それをコレクターのチップ表面に設計加工し、エミッター表面がアレー式電子放射先端になるようにすることも、同様の位置決めの効果を図れる。ただし、このポイント対ポイント形式の電子トンネリングルートは、電子のトンネリング確率や方向位置を把握しにくく、該構造により達成できる放熱・発電効果を見計らうことも困難である。
上記のように、本考案の小型放熱・発電構造は、チップ表面平滑性と構造精度とに対する要求を低下させられる効果を確かに備え、前記構造の最適電子トンネリング距離への位置決め能力により、前記真空絶縁層のナノピッチを維持し、トンネリング位置エネルギーとチップ表面低仕事関数材料とに対する要求を低下させ、最良な放熱・発電効果を図れる。また、ロット製造可能の微小電気機械工程により、産業上の量産を実施することができる。
ただし、上記の実施例は、本考案を例示する目的で示すものであり、本考案は、これらによって何ら限定されるものではない。本考案に係る実質的な技術内容は、広汎に実用新案登録請求の範囲内に定義される。他人に完成された如何なる技術や方法は、実用新案登録請求の範囲に定義されたものとまったく同然または同一、同等効果の変更であれば、実用新案登録請求の範囲に含まれると思われる。
本考案に係る小型放熱・発電構造の好ましい実施例を示す図。 本考案に係る小型放熱・発電構造の好ましい実施例を示す図。 本考案に係る小型放熱・発電構造の好ましい実施例を示す図。 (A)〜(D)は、本考案の好ましい実施例である微小片持ち梁の加工フローの側面図。 本考案の好ましい実施例である微小片持ち梁の動作フローのブロック図。 本考案の実施例2の微小片持ち梁構造の作動イメージ図。 (A)は、小型放熱効果のイメージ図。(B)は、小型発電効果のイメージ図。 電子トンネリング効果による放熱・発電現象の曲線比較図。 (A)〜(E)は、従来の小型放熱・発電構造の加工フロー図。 (A)は、従来の小型放熱・発電構造の側面図。(B)は、(A)に示す従来の小型放熱・発電構造の平面図。
符号の説明
10、55 エミッターチップ
10a エミッター表面
12 チップ制御接点
20、56 コレクターチップ
20a コレクター表面
30 微小片持ち梁アレー構造
31、41 微小片持ち梁
32 突起
33 アクチュエーターユニット
34 検知ユニット
43 静電式アクチュエーター
50 モノクリスタル(monocrystal)基材
51 薄い金属層
52 薄い銅層
53 厚い銅層

Claims (14)

  1. エミッター表面を有するエミッターチップと、
    前記エミッター表面に対向し、所定距離を離れたコレクター表面を有するコレクターチップと、
    前記エミッター表面に形成された複数の微小片持ち梁素子とを有し、
    各前記微小片持ち梁素子は、少なくとも前記エミッター表面における電子エミッターとしての突起部と、該突起部から前記コレクター表面までの距離を検知する検知ユニットと、該検知ユニットの検知結果に基づき前記微小片持ち梁素子を駆動し、前記突起部と前記コレクター表面とが所定距離を維持するようにするアクチュエーターユニットとを備えることを特徴とする、小型放熱・発電構造。
  2. 前記複数の微小片持ち梁素子は、微小電気機械工程技術によって前記エミッター表面に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  3. 前記複数の微小片持ち梁素子は、アレー形式で前記エミッター表面の全面に均一に配列されることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  4. 前記突起部と前記コレクター表面との間に制御・維持された所定距離は、前記エミッター表面の電子が電子トンネリング効果を最も生成しやすい最適距離であることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  5. 前記突起部は、前記微小片持ち梁の材料結晶格子の方向に応じて成形された三角柱状突起であることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  6. 前記検知ユニットは、検知器と、これに対応した検知回路とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  7. 前記アクチュエーターユニットは、アクチュエーターと、これに対応したアクチュエーター回路とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  8. 前記検知器は、圧電抵抗型、容量型、インダクタンス誘導、光学誘導、及び電子トンネリング型のマイクロ検知器からなる組合せのいずれかから選ばれることを特徴とする、請求項6に記載の小型放熱・発電構造。
  9. 前記アクチュエーターは、圧電型、容量型、インダクタンス誘導、静電力型、磁力型、記憶合金型、及び熱励起のマイクロアクチュエーターからなる組合せのいずれかから選ばれることを特徴とする、請求項7に記載の小型放熱・発電構造。
  10. 前記エミッター表面と前記コレクター表面とが相互に平行であることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  11. 前記エミッター表面と前記コレクター表面とがナノレベルのピッチを有して隔てることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  12. 前記エミッター表面と前記コレクター表面との間に真空絶縁層を介していることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  13. 前記エミッターチップとコレクターチップとの間に電圧を印加することで、前記エミッター表面の電子が電子トンネリングを生じ前記コレクター表面に移動して、小型放熱構造となることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
  14. 前記エミッターチップは、熱源の熱量を吸収し、前記エミッター表面の電子が電子トンネリングを生じ前記コレクター表面に移動して、小型発電構造となることを特徴とする、請求項1に記載の小型放熱・発電構造。
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