JP3092931B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP3092931B2
JP3092931B2 JP02194430A JP19443090A JP3092931B2 JP 3092931 B2 JP3092931 B2 JP 3092931B2 JP 02194430 A JP02194430 A JP 02194430A JP 19443090 A JP19443090 A JP 19443090A JP 3092931 B2 JP3092931 B2 JP 3092931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tray
paper
belt
roller
recording paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02194430A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0480149A (ja
Inventor
和重 田口
浩 高橋
和典 坂内
哲弥 藤岡
文男 来住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP02194430A priority Critical patent/JP3092931B2/ja
Publication of JPH0480149A publication Critical patent/JPH0480149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3092931B2 publication Critical patent/JP3092931B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Manual Feeding Of Sheets (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画像形成装置の記録媒体収容手段に関するも
のである。
〔従来技術〕
複写機等の画像形成装置においてはゴム製ローラの摩
擦により給送した転写紙等のシート状記録媒体をゴムロ
ーラ対又はベルト等により感光体による転写位置等の画
像形成位置に搬送することが知られている。
斯かる従来の記録媒体の給搬送装置では複数枚の記録
媒体が重なって給送されるのを防止するためにゴム製給
送ローラに対して摩擦パッドを組合わせたり、逆転させ
るゴム製リバースローラを組合わせたりすること、又記
録媒体を収容するカセットにコーナー爪を設けることが
行われている。しかし従来の記録方式では搬送途中にジ
ャム、斜行等を生ずる問題があり、重送と合わせて従来
の装置では給搬送の信頼性に尚問題があった。
更に構造が複雑になったり制御が複雑になったりし
て、コストもかかり、装置の簡略化、コストの低域の問
題が解決されていない。
これらの従来の問題点を解決するために、複写装置内
のほぼ全ての搬送系に絶縁性無端ベルトを掛け渡し、帯
電手段によりベルトを帯電させ、給紙トレイに収容され
た用紙を、ベルト支持ロールと同軸上に設けた給紙ロー
ラによって送り出して後ベルトに静電的に吸着させ、又
は直接ベルトを用紙に接触させて静電的に吸着して給送
し、同時に感光体に接触して転写する転写領域にベルト
により搬送することが例えば特開昭59−212856号、特開
昭59−224858号、特開昭59−229585号公報等により提案
されている。
又複写機の給紙部、レジスト部、転写部、定着部、及
び排紙部をこの順で1本のエンドレスベルトで結び、最
初、エンドレスベルトを複写用紙給紙部に保持された複
写用紙に圧接させ、複写用紙を複写用紙給紙部から摩擦
力により搬出し、レジスト後、画像形成領域へ搬送する
ことが例えば特開昭63−139846号公報により提案されて
いる。
上記の従来技術では、搬送ベルトは1つの給紙トレイ
からしか用紙を給送することができない。つまり1つの
種類のサイズの用紙しか給送できない。
近年、複写機では複数種類のサイズの用紙を収容する
ために複数の給紙トレイ又は給紙カセットを備え、操作
者の希望に応じて給紙トレイを任意に選択することが可
能になっているが、複数の給紙トレイを設置するために
大きなスペースを要するという問題があった。
上記の従来技術では、種類が異なる用紙を使用可能に
しようとする場合、その都度、給紙トレイの用紙を入れ
替えるか、異なる種類の用紙が入った給紙トレイを入れ
替える必要がある。そのため操作性が極めて悪いという
問題があった。
無端搬送ベルトにより給紙トレイからの給送及び感光
体の転写位置への搬送を行う上記の従来技術においては
手差しにより用紙を装置外から給紙することは知られて
いない。
一般の複写機においては手差しにより用紙を給紙する
ことは公知であるが、無端搬送ベルトによる給紙の外に
手差しトレイを設けようとすると、給送構造が複雑化し
たり、手差し給送路長が長くなるという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、上記の従来の問題点を解消し、無端状搬送
手段により収容手段から画像形成位置へ記録媒体が給搬
送され、且つ簡単な構造で短い路長で、手差しした記録
媒体を無端状搬送手段により給搬送可能な給送装置を提
供することを課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記の課題を、画像情報を保持する画像情
報保持手段と、画像を記録する記録媒体を収容する収容
手段と、該収容手段より前記画像情報保持手段による画
像形成位置へ前記記録媒体を給送する無端状搬送手段
と、外部受から直接前記画像情報保持手段による画像形
成位置へ記録媒体を供給するための記録媒体載置部とを
有する画像形成装置において、前記無端状搬送手段は複
数のローラ部材に巻回されて一定の張力を保持され、前
記無端状搬送手段の少なくとも一部が給送移動とは別に
移動可能に形成され、前記無端状搬送手段は、給送移動
時にその張力を維持するための調整手段を有し、該調整
手段は、前記給送移動とは別の移動時における互いに逆
方向への移動においても前記無端状搬送手段の張力を維
持可能に設けられ、手差しモード選定時に前記無端状搬
送手段は前記記録媒体載置部の近くに移動され、該記録
媒体載置部より前記記録媒体が前記無端状搬送手段によ
り画像形成位置へ給送されることを特徴とする画像形成
装置により解決した。
〔作用〕
本発明により、無端状搬送手段は収容手段の記録媒体
に相対速度つまり給送速度ほぼ零の状態で接触して吸引
し、給送速度が早められ画像情報保持手段による画像形
成位置へ搬送され、画像形成される。
手差し給送の際は、手差しドアが開くと手差しモード
の信号が出され、無端状搬送手段の一部が、手差しで記
録媒体が供給される記録媒体載置部の近くに設定された
手差しホームポジションに移動し、その後記録媒体は手
差し給紙ローラの回転により無端状搬送手段の上へ送ら
れ無端状搬送手段に吸引されて画像形成位置へ搬送され
る。
また、手差し給送のために無端状搬送手段の一部が記
録媒体載置部の近くに移動する時、調整手段によって無
端状搬送手段の張力が維持される。
〔実施例〕
本発明の詳細を図に示す実施例に基づいて説明する。
第1図において、本発明に係る画像形成装置の一例と
しての複写機1は原稿の画像を読取るスキャナ装置2
と、該スキャナ装置よりの情報により画像を形成する画
像形成部を内蔵する複写本体3と、画像を記録する記録
媒体、例えば記録紙を多数収容するペーパーバンク装置
4とを有し、複写本体3はペーパーバンク装置3の上に
載置され、スキャナ装置2は複写本体の3の上に載置さ
れる。
複写本体3は第2図において、画像形成部5と給紙装
置6とを有する。
複写本体3の上に載置されるスキャナ装置2は、第1
図及び第3図に示すように、複写本体3と分離した別構
造体として形成される例に対し、一体構造として構成す
ることもできる。
スキャナ装置2は、原稿を載置するコンタクトガラス
11と、原稿をコンタクトガラス11に押して装着固定する
原稿押さえ12と、光学装置とを有する。該光学装置はコ
ンタクトガラス11の上の原稿を照明走査するランプ13
と、該ランプ13と共に走査動し、原稿からの反射光を反
射する第1ミラー14と、該第1ミラー14からの反射光を
順次反射する第2ミラー15、第3ミラー16と、該第3ミ
ラー16からの反射光をCCD18上に結像するレンズ17とを
有する。ランプ13の読取走査速度の1/2の速度で第2ミ
ラー15及び第3ミラー16が走査動される。
複写本体3に内蔵される画像形成部5には書込み光学
装置7が含まれる。書込み光学装置7は第2図及び第4
図において、半導体レーザ21と、該半導体レーザ21で発
せられたレーザ光を平行光速に変えるコリメートレンズ
22と、光束を一定形状の光束に整形するアパーチャ23
と、該アパーチャ23よりの整形されたビームを副走査方
向を圧縮した形でポリゴンミラー25に入射するシリンダ
ーレンズ24とを包含する。精確な多角形をしたポリゴン
ミラー25はポリゴンモータ26により一定方向に一定速度
で回転され、入射されるレーザ光はポリゴンミラー25の
回転により偏向され、偏向されたレーザ光はfθレンズ
27a、27b、27cに入射する。ポリゴンミラー25の回転速
度は画像形成部5の画像情報保持手段31、例えば感光体
31の速度と書込み密度と面数で決定される。
fθレンズ27a、27b、27cは角速度一定の走査光を感
光体31の上で等速走査するように変換し、感光体31の上
で最小光点となるように結像し、更に面倒れ補正機能を
もっている。
fθレンズ27(27a、27b、27c)を通過後の光はミラ
ー28で反射し、画像域外の光が同期検知ミラー29により
同期検知センサ30に導かれ、主走査方向の頭出し信号を
出す同期信号を発する。同期検知センサ30より同期信号
が出てから一定時間後にスキャナ装置2よりの読取り画
像情報に基づいて画像データが1ライン分出力される。
画像データとしての光はミラー28で反射して感光体31に
露光位置で結像する。これの繰り返しにより感光体31の
上に順次画像が露光される。
感光体31はドラム形状をしており、表面に感光層が塗
布されている。半導体レーザ780nmという波長に感度の
ある感光体として有機感光体(OPC)、α−Si,Se−Te等
が知られているが、本実施例では有機感光体を使用して
いる。
一般にレーザ書き込みの場合、画像部に光をあてるN/
P(ネガ・ポジ)プロセスと、地肌部に光をあてるP/P
(ポジ・ポジ)プロセスがあり、本実施例ではN/Pプロ
セスである。
帯電チャージャ32は感光体側にグリッドを持つスコロ
トロン方式で感光体31の表面を均一に(−)帯電し、レ
ーザ光で感光部に光をあて電位を落とす。これにより、
感光体31の表面の地肌部に−750〜−800V、画像部に−5
0V程度の静電潜像ができる。静電潜像は、現像器33によ
り、現像ローラ33aに−500〜−600Vのバイアス電圧を印
加した状態で、(−)に帯電したトナーを現像されて顕
像化する。
現像器33で顕像化された画像は、給紙装置6の搬送ベ
ルト53によって感光体31に同期して送られた記録媒体、
例えば転写紙等の記録紙面上に、搬送ベルト53の裏面か
ら転写チャージャ34により(+)のチャージをかけられ
転写される。
記録紙に転写されずに感光体に残ったトナーはクリー
ニング装置35により感光体31から掻き落とされ、クリー
ニング装置35内のタンクに回収される。更に感光体31に
残っている電位のパターンは除電ランプ36により光をあ
て消去される。
現像器33による現像がなされた直後の位置に設けたフ
ォトセンサ37により感光体表面の反射濃度が測定され
る。フォトセンサ37は受光素子と発光素子との組合から
なる。反射濃度の測定は書込み光学装置7で一定パター
ン(例えば真黒又は網点のパターン)をフォトセンサ読
み取り位置に対応した位置に書き込み、これを現像した
後のパターン部の反射率とパターン部以外の感光体の反
射率の比から画像の濃淡を判断し、薄い場合はトナー補
給信号を出す。また、補給後も濃度が上がらないことを
利用してトナー残量不足を検知することもできる。
画像が転写された記録紙は搬送ベルト53を捲掛けた駆
動ローラ54で曲率分離され、定着装置38に送られる。定
着装置38ではヒートローラ39、加圧ローラ40の対からな
る定着ローラにより記録紙の表面上のトナーが定着され
る。定着後の記録紙は通常の画像形成、例えばコピーの
時は爪41により排紙路42へ導かれ排紙ローラ43により排
紙される。
給紙装置6は搬送装置51と、収容手段、例えば給紙ト
レイ又は給紙カセットを有する。
搬送装置51は無端状搬送手段、例えばエンドレス循環
走行する搬送ベルト53を有し、該搬送ベルト53は駆動ロ
ーラ54、第1従動ローラ55、第2従動ローラ56及び調整
ローラ57に順次巻掛けられる。搬送ベルト53は駆動ロー
ラ54によりほぼ一定速度の搬送移動をされる。搬送ベル
ト53は駆動ローラ54と第1従動ローラ55との間では画像
形成位置、例えば転写位置において感光体31が外側から
接触して所定のニップ巾を有する。感光体31に対向する
転写チャージャ34が搬送ベルト53の内側面に対面して配
置される。
第1従動ローラ55と第2従動ローラ56との間では、搬
送ベルト53の内側に、適当する数のピックアップローラ
58、例えば2個のピックアップローラ58が適当する間隔
で配置され、各ピックアップローラ58は上下動可能に形
成されている。ピックアップローラ58の間隔は1つ又は
複数のピックアップローラを移動することにより、必要
に応じて随時変更可能とすることもできる。第1従動ロ
ーラ55及び調整ローラ57はほぼ水平方向に移動可能に形
成され、調整ローラ57はばね59の張力を受け、常に搬送
ベルト53に所定の張力を付与できるように形成してあ
る。
第1従動ローラ55は第5図、第6図に示すように両端
の軸部55aを軸受60により回転自在に支持され、該軸受6
0は側板61に固定された案内軸62に摺動可能に支持され
るスライダとして形成される。軸部55aは軸受60に固定
され第1従動ローラ55が軸部55aに回転自在に支持され
る構造とすることもできる。第1従動ローラ55は、すな
わち軸受60は移動装置63により案内軸62に沿って往復移
動される。移動装置63は搬送ベルト53を駆動ローラ54に
よる搬送移動の他に付加的移動を行い、給送変速装置と
して使用される。移動装置63は側板61に回転自在に支持
される駆動軸64に固定された駆動プーリ65と、側板61に
回転自在に支持される従動軸66に固定された従動プーリ
67とを有し、駆動軸64は移動モータ68により回転駆動さ
れる。各駆動プーリ65と従動プーリ67には駆動ベルト69
が巻掛けられ、該駆動ベルト69はスライダ60に固定板70
により固定される。移動モータ68の正逆転により駆動ベ
ルト69が正逆移動され、スライダ60が案内軸62に沿って
移動することにより第1従動ローラ55がほぼ水平方向に
移動される。
第1従動ローラ55が図の右端位置であるホームポジシ
ョンにあるときはホームセンサ71により検出される。第
1従動ローラ55の移動に応じて調整ローラ57も移動し、
搬送ベルト53を一定の張力に保つことができるように形
成してある。従って調整ローラは一般に第1従動ローラ
と逆方向に第1従動ローラの移動距離と同じ距離だけ移
動する。
第1従動ローラ55の移動速度Vmm/sを搬送ベルト53の
搬送速度、つまり周波速度vmm/sの1/2、すなわちV=v/
2とすると、第1従動ローラ55が図の左側へ移動すると
き、矢印方向に走行する搬送ベルト53は調整ローラ57か
ら第2従動ローラ56を経て第1従動ローラ55に至る区間
すなわち速度変動領域においては周動速度vmm/sと移動
速度Vmm/sの作用により見掛け上搬送ベルト53は停止状
態に変速され停止状態に保持されることができる。この
見掛け上の速度で示される給送速度が零の停止状態の間
に給紙トレイ52より記録紙を吸着するとレジスト装置を
用いることなく、先端レジストずれのない給紙が可能と
なる。又吸着位置がいつも同じであり、ベルト搬送によ
ってずれを生ずることがなく、画像位置合わせのために
特別に設けたレジスト装置によるレジスト停止動作が必
要なくなる。これにより、給紙タイミングと画像形成開
始タイミングを制御するだけでよいことになる。
第1従動ローラ55の移動によって搬送ベルト53の一部
である速度変動領域では、一端見掛け上停止状態にな
り、又所定の速度まで戻るという変速動作を行うが、第
1従動ローラ55から出て転写位置を通り駆動ローラ54を
経て調整ローラ57に至る区間、すなわち定速度領域では
搬送ベルト53には見掛け上の速度変動は生ずることがな
く一定速度で移動する。したがって記録紙を転写位置、
定着装置38による定着位置へと送る間は搬送ベルト53の
周速は不変である。このことは搬送ベルト53の一部で見
掛け上変速を生じて停止状態となり給紙動作を行う間も
別の記録紙を同じ搬送ベルト53により搬送し、転写、分
離、定着を何等の影響を生ずることなく行うことができ
る。搬送ベルト53は常に一定速度で走行する定速度領域
において、例えば駆動ローラ54の下側に設けたベルトク
リーナ72によりクリーニングを行えばクリーニング不良
を発生することもない。
給紙トレイ52から搬送ベルト53が記録紙を吸着する
と、第1従動ローラ55は図の右側へ移動されてホームポ
ジションに戻される。このときは調整ローラ57も移動さ
れる。
第1従動ローラ55がホームポジションへ戻る際には、
搬送ベルト55の速度変動領域の見掛け上の速度、つまり
給送速度は定速度領域の2倍の速度にまで上昇する。
第1従動ローラ55の第2図における上側には上押えロ
ーラ73が配置され、第1従動ローラ55の第2図における
右下側には下押えローラ74が配置され、上押えローラ73
と下押えローラ74の間にはガイド板75が設けられ、給紙
トレイ52から搬送ベルト53により搬送される記録紙が、
第1従動ローラ55に沿って円滑に変向できるように搬送
の補助をする。
搬送ベルト53はベルトクリーナ72により汚れを清掃し
て後、ベルトクリーナ72の近くに配置された帯電ローラ
76により搬送ベルト53に一定の電荷パターンが形成され
る。帯電ローラ76が第2従動ローラに外接して配置され
る場合のように、搬送ベルト52の速度変動領域において
電荷パターンが形成される場合には搬送ベルト53の給送
速度変動に合わせて印加する電荷の周波数を変化させる
等の制御を行うことにより搬送ベルト53の上には一定の
電荷パターンを形成することができる。
給紙トレイ52はフロントローディング方式の記録紙積
載装置で、複写機1の前面から給紙トレイ52を引出して
記録紙77をセットし、給紙トレイ52を複写機1の中に押
し入れることで記録紙の補給ができる。
給紙トレイ52は記録紙のサイズ系列(例えばA系列、
B系列、レターサイズなど)ごとにそれぞれ用意されて
いる。ここではA系列について説明するが、他の系列に
ついても同様である。
給紙トレイ52の中央に中央フェンス78、右側には右フ
ェンス79が設けてあり、中央フェンス78は第7図に示す
ように可倒式になっている。A4サイズの記録紙をセット
する時は中央フェンス78を第7図に示すように立てて、
左右に形成される2つのトレイ室80、81にそれぞれ入れ
る。A3サイズをセットする時は中央フェンス78を第8図
に示すように倒し、2つのトレイ室80、81の間を開放し
て1つのトレイ室としてその中に記録紙を入れる。
給紙トレイ52の下側には中央フェンス78の左右に形成
されるトレイ室80、81のそれぞれに上昇トレイ82が設け
られる。
中央フェンス78の立てた時は、第2図の右側のトレイ
室80及び上昇トレイ82により構成されるトレイを第1ト
レイ52′、左側のトレイ室81及び上昇トレイ82により構
成されるトレイを第2トレイ52″と呼ぶ。
中央フェンス78は第7図〜第9図に示すように上フェ
イスガイド83と下フェイスガイド84とを有し、上フェイ
スガイド83の両端と下フェンスガイド84の両端には夫々
コーナーガイド85が設けられ、記録紙77の横ずれを防止
する。上フェイスガイド83は下フェイスガイド84の溝に
上下摺動可能に挿入され、ばね86が上フェイスガイド83
と下フェイスガイド84との間に装着される。尚上フェイ
スガイド84に溝を形成して下フェイスガイド84を挿入す
る形とすることができる。ばね86の作用により、無負荷
のときには上フェイスガイド83は下フェイスガイド84に
対して所定の相対位置が保持される。
上フェイスガイド83の上縁中央部には切り欠き部7が
形成され、記録紙77をセットするときにオペレータの手
が当たらないように配慮する。
下フェイスガイド84は支軸88により給紙トレイ52の枠
部に回転自在に支持される。下フェイスガイド84の下端
部にはL字状に形成された指部89を有する。指部89が給
紙トレイ52の枠部52aに形成された突起状係止部90に係
止することにより下フェイスガイド84は回動されて起立
するときにほぼ垂直な位置に止められ、それ以上回動し
ないようにされている。指部89には爪89aが形成され、
枠部52aに形成した引掛部91に係止することにより下フ
ェイスガイド84が転倒方向への回動を阻止され起立位置
に保持される。爪89aが引っ掛部91を弾性変形によりは
ずれる程度の力で上フェイスガイド83を横に押すと中央
フェンス78は図において時計方向に回動して転倒し、第
8図に示すように右トレイ室80と左トレイ室81との間を
開放する。中央フェンス78が転倒したとき、上昇トレイ
82の上に載置する記録紙の邪魔にならないように上フェ
イスガイド83及び下フェイスガイド84は給紙トレイ52の
枠部52aに形成された凹部92の中に埋没するように形成
される。中央フェンス78が転倒し、右トレイ室80と左ト
レイ室81が通じた状態になっていることを、転倒した下
フェイスガイド84の爪89aが紙サイズセンサとしてのス
イッチ93を押すことにより検知する。
上昇トレイ82の上面にはペーパーエンドセンサ94が設
けられ、記録紙の有無を検知する。
中央フェンス78は図な可倒式の構造の代わりに取り外
し方式にすることもできる。この時のサイズ検知は中央
フェンス78の有無を検知するセンサを設けることにより
行うことができる。
右フェンス79も第9図に示すと同様に下フェイスガイ
ド84と上フェイスガイド83とにより形成することができ
る。この場合右フェンス79は転倒させる必要がない。
前記搬送ベルト52を給紙トレイ52の中の記録紙77に対
して押圧する前記ピックアップローラ58の1つは、中間
フェンス78の上フェンスガイド83の真上に配置され、同
様に別の1つは右フェンス79の上フェイスガイド83の真
上に配置される。
第10図に示すように各フェンスガイド83の真上に配置
された1つのピックアップローラ58とその他の1つ又は
複数のピックアップローラ58が1組として例えば担持板
95に回動自在に支持される。図の例では2個のピックア
ップローラ58が1組として担持板95に支持される各組の
ピックアップローラ58は同じ高さに支持される。担持板
95は引張ばね96により常に一定位置に引き上げられてお
り、搬送ベルト53は上フェイスガイド83の上端面から離
れた状態にある。尚担持板95は押下装置97、例えばカム
装置にばね96の力により当接している。第10図に示す非
給紙時から押下装置97の作動により例えばカム99の回転
により担持板95が押し下げられ、第11図に示すようにピ
ックアップローラ58の1つが上フェイスガイド83に当接
して、その上フェイスガイド83を押し下げる。担持板95
は搬送ベルト53が記録紙77に接し、吸引する状態になる
まで押し下げられる。押下装置97、担持板95及びピック
アップローラ58は搬送ベルト53を記録媒体に押圧する押
圧手段として、又押圧することにより搬送ベルト53の一
部を記録媒体に接触させる接触手段として作用する。
押下装置97は、第12図に示すように、カム装置の場
合、軸98の所定の間隔をおいて同じ姿勢で固定された給
紙カム99を有する。給紙カム99は、一例として第13図に
示すように、外周形状では144゜の範囲を、軸98の中心
から半径R1、例えば半径10mmの円弧面Bとして形成し、
残りの216゜の範囲を108゜ずつに振り分け、その振り分
け中心点Aを半径R2、例えば軸98の中心から6mmの位置
に在る点とし、円弧面Bと中心点Aとを滑らかな曲面で
結ぶ。
軸98はスプリングクラッチ100を介して、プーリー101
が固定された駆動軸102と連結される。プーリー101はタ
イミングベルト103を介して図示しない減速機を介して
モータにより駆動される。軸98にはストッパ104が固定
されている。ストッパ104は第14図に示すように、外周
に2ケ所の段差部105、106を有する略渦巻形状の爪車に
より形成され、1つの段差部105には係止バー107の爪部
が係合し、ストッパ104の回転を阻止する。係止バー107
は支軸108により回転可能に支持され、ばね109により常
に段差部105、又は106に対する係合位置に保持される。
係止バー107には給紙ソレノイド110のプランジャが連結
され、該ソレノイドが付勢されることにより係止バー10
7は、ばね109の力に抗して支軸108のまわりに回動され
て段差部105又は106に対する係止を解除される。
ストッパ104の回転時において第1段差部105から第2
段差部106までの角度は120゜に設定されており、第1段
差部105において係止時に係止バー107の係止が解除され
ると、ストッパ104は120゜回転して第2段差106が係止
バー107に係止して軸98の回転を停止する。第1段差部1
05に係止バー107が係止している状態では給紙カム99は
A点が第10図に示すように担持板95に当接しており、担
持板95は引上げ位置にある。
図示しないモータにより駆動され120rpmの回転を伝達
されるプーリ101の回転はスプリングクラッチ100を介し
てストッパ104に伝達され、給紙時には給紙ソレノイド1
10が付勢されてストッパ104が解除され、常に回転モー
メントを受けていたストッパ104は係止が解除されたた
め回転を開始し、0.25sec後に給紙ソレノイド110が除勢
され、係止バー107は再びストッパ104の外周面に接す
る。このときストッパ104はすでに半回転(180゜)して
いるので、第2段差部106は通過しており、1回転した
時点で係止バー107の爪がストッパ104の第1段差105に
係止し、ストッパ104を停止する。この動作によりカム9
9は0.5secで一回転する。ピックアップローラ58は担持
板95と共に0.15secで4mm下降し、0.2sec間停止する。こ
のとき、第11図に示すよりに、カム99の円弧面Bが担持
板95に接し、担持板95を押し下げでいる。0.2sec間停止
した後、0.15secで元の位置に戻る。ピックアップロー
ラ58と該ピックアップローラ58を押し下げる手段、例え
ば押下装置97及び担持板95が搬送ベルト53の吸引を作動
する吸引作動手段として作用する。
非給送状態の搬送ベルト53と記録紙77との間の間隙は
約4mmであり、上フェイスガイド83との間隙は2mmであ
る。従って、ピックアップローラ58が下方に移動する
と、2mm下降して上フェイスガイド83に当接し、更に上
フェイスガイド83を押し下げながら2mm下降する。この
下降位置で、記録紙77に搬送ベルト53が接する。このと
き予め帯電ローラ76により搬送ベルト53の外周面に形成
されている電荷パターンによる不平等電界によって搬送
ベルト53に記録紙77が吸着される。ピックアップローラ
58が下方に移動した直後に上昇トレイ82が記録紙77と搬
送ベルト53との間の接触圧が所定の値になるまで上昇し
て後停止するように上昇トレイ82を形成、制御する。こ
れにより給紙による記録紙77の上面位置が下降するとい
う変化を補正することができ、常に給紙位置は同じ高さ
に保持されることができる。
搬送ベルト53は給紙トレイ52から記録紙を給送する給
送機能と、転写位置へ搬送する搬送機能と、転写位置で
記録紙への転写に寄与する転写機能とを兼ね備える。
搬送ベルト53は摩擦力ではなく不平等電界による吸着
力により吸着給送するので、記録紙のずれがなく、レジ
スト機能を有し、搬送中の紙粉の発生がなく、転写後の
除電の必要がない。
ストッパ104の第2段差部106は後述するように給紙ト
レイ52に記録紙が補給されたときに利用される。
第2図及び第15図に示すように給紙トレイ52の中央フ
ェンス78により分割される右トレイ室80と左トレイ室81
には個別に上昇トレイ82が配置される。各上昇トレイ82
を上下動する昇降装置123は第15図及び第16図に示すよ
うに4個所において上昇トレイ82に夫々固定されるワイ
ヤ111を有する。4本のワイヤ111のうち第1ワイヤ111a
は第1ガイドプーリ112、第2ガイドプーリ113により転
向され端部が第1駆動プーリ114に巻つけられている。
第1駆動プーリ114は給紙トレイ52の枠部52aに回転自在
に支持された軸115に固定される。同じ第1駆動プーリ1
14に第2ワイヤ111bの一端が巻き付けられ、該第2ワイ
ヤ111bは途中第2ガイドプーリ113により転向案内され
る。
第1ワイヤ111a、第2ワイヤ111bとは反対側において
上昇トレイ82に夫々固定された第3ワイヤ111cと第4ワ
イヤ111dは夫々端部が軸115に固定された第2駆動プー
リ116に巻きつけられる。第3ワイヤ111cは第1ワイヤ1
11aと同様に第3ガイドプーリ117、第4ガイドプーリ11
8に転向案内されて第2駆動プーリ116に巻き付けられ、
第4ワイヤ111dは第2ワイヤ111bと同様に第4ガイドプ
ーリ118にのみ転向案内されて第2駆動プーリ116に巻き
つけられる。
軸115は一端が電磁クラッチ119の出力側に接続され、
他端にはエンコーダ120が固定されている。電磁クラッ
チ119の入力側は、カップリング121を介してトレイモー
タ122と接続されている。カップリング121はトレイモー
タ122側に接続される駆動半体121aと電磁クラッチ119側
に接続される従動半体121bとを有する。
上昇トレイ82及び昇降装置123は右トレイ室80用も左
トレイ室81用も同じ構造に形成されるが、図の例では中
央フェンス78に対してほぼ左右対称に形成される。右ト
レイ室80用上昇トレイ82と、左トレイ室81用上昇トレイ
82とは個別のトレイモータ122により駆動されることが
できる。右トレイ室80用と、左トレイ室81用を区別する
必要がある場合には、右トレイ室80用は符号の後にA
を、左トレイ室用は符号の後にBを付して区別する。
電磁クラッチ119は1つの回転方向に対して出力側の
トルクが所定値以下のときのみに駆動を伝達し、出力側
のトルクが所定値以上のときはスリップして駆動を伝達
しないようになっている。これにより、記録紙77が載置
された上昇トレイ82はトレイモータ122の回転によって
上昇するが、記録紙77の最上面が搬送ベルト53に当接し
て圧力を受けると、電磁クラッチ119のスリップ作用に
よりそれ以上上昇トレイ82は上昇しなくなり、所定時間
後にトレイモータ122が停止して記録紙77の最上面が常
に一定の高さに保持されることになる。
記録紙77を補給するときは、給紙トレイ52を複写機1
の前面から引き出すが、この時、複写機1の側に取り付
いているカップリングの駆動半体121aと、給紙トレイ52
の側に取り付いているカップリングの従動半体121bが外
れて、上昇トレイ82は自重で最下位置まで下がる。同時
にトレイ開閉センサ124(第2図)が給紙トレイ52が引
き出されたことを検知している。
記録紙77を捕集した後、給紙トレイ52を複写機1内に
押し入れると、複写機側に取り付いているカップリング
の駆動半体121aと給紙トレイ側に取付いているカップリ
ングの従動半体121bが噛み合い、同時にトレイ開閉セン
サ124が給紙トレイ52がセットされたことを検知する。
給紙ソレノイド110が作動して係止バー107を第14図で
時計方向に回転させると、係止バー107の爪部はストッ
パ104の第1段差部105からはずれる。スプリングクラッ
チ100によって常に時計方向(右)回転モーメントを受
けていたストッパ104は規制部材がなくなった為、時計
方向(右)回転を開始する。
0.1sec後に給紙ソレノイド110は解除され再び係止バ
ー107は反時計方向に回転モーメントがかけられてスト
ッパ104の外周面に当接する。このとき、ストッパ104は
まだ1/5回転(72゜)しかしていないので、第1段差部1
05と第2段差部106の間の外周面に当接する。ストッパ1
04が丁度120゜回転すると係止バー107の爪部はストッパ
104の第2段差部106に係止して停止する。
この時カム99はB面が担持板95と接触して停止してい
て、搬送ベルト53は給紙位置にきている。
次に、トレイモータ122が作動して上昇トレイ82を記
録紙77と共に上昇させる。記録紙77の最上面が搬送ベル
ト53に接して圧力を受けると電磁ブレーキ119の作用に
よって停止する。所定時間後トレイモータ122が停止す
る。そして、給紙ソレノイド110が作動して係止バー107
を時計方向に回転させる。すると、係止バー107の爪部
はストッパ104の第2段差部106からはずれる。スプリン
グクラッチ100によって常に時計方向(右)回転モーメ
ントを受けていたストッパ104は規制部材がなくなった
為、右回転を開始する。
0.1sec後に給紙ソレノイド110は解除され再び係止バ
ー107は反時計方向に回転モーメントがかけられてスト
ッパ104の外周面に当接する。ストッパ104が丁度240゜
回転すると、係止バー107は再びストッパ104の第1段差
部105に当たって停止する。このとき搬送ベルト53は非
給紙時の位置にもどる。
上記のようにして第1トレイ52′と第2トレイ52″に
は個別に記録紙の補給が可能である。中央フェンス78を
倒して第1トレイ52′と第2トレイ52″にまたがってA3
サイズの記録紙を給紙トレイ52にセットしたときには、
以上の上昇トレイ動作及びカム動作を第1トレイ52′
と、第2トレイ52″において両方同時に行う。これによ
り給紙時の搬送ベルト53の接触領域を広くして給紙搬送
の安定化をはかる。
上記の如く、通常の画像形成時には第2図において定
着装置38により定着された記録紙、例えば転写紙は爪41
により排紙路42に導かれ、排紙ローラ43により排紙され
るが、記録紙の表裏両面にコピーをする両面コピー時は
定着後の記録紙を表裏反転して感光体31による転写位置
に給紙する必要がある。
このため、定着装置38の後に爪41により排紙路42に対
して切換可能な分岐路として給紙トレイ52に記録紙を案
内する戻し案内路44が設けられる。
戻し案内路44は反転路45を分岐路として備え、分岐位
置において直接給紙トレイ52への通路と反転路45への通
路とを第1切換爪46aにより切換可能である。戻し案内
路44に送られた、記録紙は送りローラ47により第1切換
爪46aへと送られ、反転路45に案内された記録紙は反転
ローラ48にニップされて送られ、記録紙後端を反転セン
サ125が検知すると、反転ローラ48の逆転により逆送さ
れる。逆送される記録紙は第2切換爪46bにより戻し案
内路44の送り出しローラ49の方に案内され給紙トレイ52
の上に排出される。
A3コピーのように、第1トレイ52′と第2トレイ52″
とを同時に使用するときは、表面コピーの給紙動作後ト
レイモータ122の逆転によって上昇トレイ82を一定量下
げておき(図示しないエンコーダにより下降量(移動
量)を記憶しておく)、給紙トレイ52に表面コピー済み
の記録紙77が挿入された後上昇トレイ82を元の位置に戻
し、裏面コピーの給送動作を行い、裏面コピー後は記録
紙77は排紙路より排出される。
A4コピーのように、第1トレイ52′と第2トレイ52″
の何れかを使用するときは、表面コピーの給送を第1ト
レイ52′から行う場合、予めトレイモータ122の逆転に
よって第2トレイ52″の上昇トレイ82を一定量下げてお
き(図示しないエンコーダにより下降量(移動量)を記
憶しておく)、表面コピー済みの記録紙77が第2トレイ
52″に挿入された後上昇トレイ82を元の位置に戻し、裏
面コピーの給送動作を行い、裏面コピー後は記録紙77は
排紙路より排出される。一方、表面コピーの給送を第2
トレイ52″から行う場合、表面コピーの給送動作後、ト
レイモータ122の逆転によって第2トレイ52″上昇トレ
イ82を一定量下げておき(図示しないエンコーダにより
下降量(移動量)を記憶しておく)、表面コピー済みの
記録紙77が第2トレイ52″に挿入された後上昇トレイ82
を元の位置に戻し、裏面コピーの給送動作を行い、裏面
コピー後は記録紙77は排紙路より排出される。
第2トレイ52″の上方には記録紙上限センサ126を設
け、両面画像形成モードのときに、上昇トレイ82を下げ
ようとしても記録紙が満載のときは、操作パネルに両面
コピーが出来ないことを表示する。
両面コピーでなく、合成コピーのように、同一面に複
数の画像形成を繰り返したいときは、記録紙は反転路45
に案内されず、第1切換爪46aにより直接給紙トレイ52
へ送られることができる。
給紙トレイ52による記録紙の自動給紙に対し、記録紙
を手差しで給紙したい場合がある。このため手差し給紙
装置130が設けられる。
手差し給紙装置は複写本体3の機枠に設けられた図示
しない手差しドアと、該手差しドアから挿入される記録
紙を案内するガイド板131、132と、手差し給紙ローラ13
3とを有する。
手差しドアを開くと手差し給紙モードに切換えられ、
第1従動ローラ55が手差しホームポジションに戻され、
記録紙が手差し給紙装置130に存在することを手差しセ
ンサ134により検知すると図示しない手差しクラッチが
作動し、手差し給紙ローラ133の回転によって記録紙を
搬送ベルト53の上へ搬送する。
複写機1はスキャナ装置2と複写本体3とにより最小
単位が構成され、普通に複写機としての機能を果たすこ
とができるが、多種類のサイズの記録紙を使用する場合
又は多数枚の複写処理をする場合等には多数の収容手
段、例えば給紙トレイ、又は給紙カセットを収納可能で
あり、又多数枚の記録紙を収納できるトレイを含むペー
パーバンク装置4を使用可能にする。この場合ペーパー
バンク装置4の上に複写本体3を第1図の如く載置す
る。複写本体3のケーシングには底面に開口し、ペーパ
ーバンク装置4から給紙される記録紙を案内する給紙路
136が設けられる。給紙路136は記録紙をホームポジショ
ン、例えば手差しホームポジションにある第1従動ロー
ラ55と下押えローラ74との間のニップ位置に給送可能に
形成される。給紙路136には分岐路137を設け、記録紙を
給紙トレイ52の第1トレー52′に向かって給送可能に形
成し、分岐路137への分岐位置に切換爪138を設け、記録
紙の送給路の切換を可能にすることができる。給紙路13
6にペーパーバンク装置4からの記録紙が給紙されたこ
とを検知するペーパーバンク給紙センサ139が設けられ
る。ペーパーバンクを必要に応じてPBと略称する。
ペーパーバンク装置4は最大載置量250枚の第1PBトレ
イ201、第2PBトレイ202、第3PBトレイ203よりなる3段
トレイと、最大載置量2000枚の第4PBトレイ204とが装備
されている。各PBトレイ201〜204からの給紙は1つの給
紙搬送装置205により行なわれる。
給紙搬送装置205は第2図、第17図に示すように無端
状搬送手段、例えば1つのエンドレスベルト218を有す
る。エンドレスベルト218は位置固定の駆動ローラ211
と、位置移動可能なテンションローラ212と、位置固定
の転向ローラ213と、従動ローラ214と、ピックアップロ
ーラ215と、1対のベルト変速ローラ216と、補助転向ロ
ーラ217との全体にわたって巻掛けられる。
第17図〜第19図において、ペーパーバンク装置4の前
側板205、奥側板206には夫々ほぼ垂直にガイドロッド20
7が設けられ、該ガイドロッド207に給紙ユニット220が
上下摺動案内される。給紙ユニット220はガイドロッド2
07に摺動可能に装着された軸受221が固定された給紙ユ
ニット前側板222と給紙ユニット奥側板223とを有する。
給紙ユニット前側板222と給紙ユニット奥側板223に両端
部が夫々支持されるように従動ローラ214と、ピックア
ップローラ215と補助転向ローラ217とが配置される。
従動ローラ214に対し搬送ベルト、つまりPBエンドレ
スベルト218を押圧するようにピックアップ補助ローラ2
19が対向配置され、給紙ユニット前側板222と給紙ユニ
ット奥側板223に回転支持される。ピックアップ補助ロ
ーラ219は搬送方向を変えるときにPBベルト218より記録
紙が剥がれることを防ぐ役割をする。
ピックアップローラ215を回転自在に支持する軸215a
の両端は給紙ユニット前側板222に形成された長穴224及
び給紙ユニット奥側板223に形成された長穴225にほぼ水
平方向に移動可能に支持される。更にピックアップロー
ラ215の軸215aの両端は夫々タイミングベルト226に固定
金具227により固定される。タイミングベルト226は夫々
駆動プーリ228と従動プーリ229に巻掛けられる。駆動プ
ーリ228はモータ230により駆動される給通の駆動軸231
に固定され、該駆動軸231は給紙ユニット前側板222と給
紙ユニット奥側板223に回転自在に支持される。従動プ
ーリ229は夫々給紙ユニット前側板222と給紙ユニット奥
側板223に個別に取付けられた軸により回転自在に支持
される。モータ230の正逆転駆動によりピックアップロ
ーラ215は長穴224、225に沿って往復移動される。ピッ
クアップローラ215の軸215aにはホームポジション用フ
ィーラ232と、記録紙上端を検知する上端検知センサ233
を取付けるブラケット234とが取付けられる。ホームポ
ジション用フィーラ232が給紙ユニット奥側板223に取り
付けたホームポジションセンサ235を作動することによ
りピックアップローラ215がホームポジションにあるこ
とが検知される。上端検知センサ233はPBベルト218の給
紙面が記録紙上端から5mmの高さにきたことを検知し、
この位置から給紙動作を行うものである。
給紙ユニット220を昇降動する昇降装置250は、ペーパ
ーバンク装置の奥側板206に固定されたモータ251と、奥
側板206と前側板205とに回転自在に支持され、モータ25
1により回転駆動される駆動軸252と、該駆動軸252に固
定される2つの駆動プーリ253と、奥側板206と前側板20
5との夫々回転自在に支持される従動プーリ253と、駆動
プーリ252と従動プーリ253とに夫々巻掛けられる2つの
タイミングベルト254とを有する。タイミングベルト254
は夫々給紙ユニット前側板222及び給紙ユニット奥側板2
23に固定され、モータ251の正逆転駆動によりタイミン
グベルト254が移動する際に給紙ユニット220を、すなわ
ち給紙ユニット前側板222及び給紙ユニット奥側板223を
昇降動する。
給紙ユニット前側板222に回転自在に支持される前軸2
36aと、給紙ユニット奥側板223に回転自在に支持される
後軸236bとに、夫々ブラケット237が固定され、両方の
ブラケット237に1対のベルト変速ローラ216(216a、21
6b)の両端部が支持される。つまり第1ベルト変速ロー
ラ216aと第2ベルト変速ローラ216bとがブラケット237
に支持され、軸236(236a、236b)の回転により両ベル
ト変速ローラ216aと216bとの間を走行するPBベルト218
に対する相対位置を変位する。尚軸236(前軸236a及び
後軸236b)は後軸236bが連結されるモータ238により回
転駆動される。後軸236bにはフィーラ239が固定され、
該フィーラ239が給紙ユニット奥側板223に固定されたセ
ンサ240を作動することによりベルト変速ローラ216のホ
ームポジションが検出される。ベルト変速ローラ216は
軸236を回転することにより給紙動作前にPBベルト218の
一部を第1ベルト変速ローラ216aと第2ベルト変速ロー
ラ216bに巻き付けた形にしておき、給紙動作中に軸236
を反対方向に回転して巻き取ってあるPBベルト218を戻
すことによりPBベルトを元に戻してやり、PBベルト218
の給送速度を制御する。
PBベルト218の搬送駆動は、奥側板206に取付けられた
モータ241により駆動される歯車242と、該歯車242に噛
み合い、駆動ローラ211の軸243に固定される歯車244を
有する伝動装置により駆動ローラ211を回転駆動するこ
とにより行われる。
記録紙を吸着搬送するために、PBベルト218には電荷
密度パターンを形成するために帯電ローラが設けられ
る。図の例では補助転向ローラ217を帯電ローラとして
使用するが、別に設けてもよい。帯電ローラ217には高
圧電源245より記録紙に接する前の位置において交流電
圧、例えば±2KVP-P、26Hzが印加され、これによりPBベ
ルト218の表面に電荷密度−σ、+σが交互に例えば5mm
の周期で並んだストライプ状の電荷密度パターンが形成
される。
給紙ユニット220は給紙するPBトレイ201〜204の位置
に応じて昇降動され、そのときの従動ローラ214の移動
に応じて調整ローラ212が移動して張力が常に一定に保
持されるようにする。調整ローラ212は前側板205に支持
される端部及び奥側板206に支持される端部が夫々ワイ
ヤ246を介してばね247に連結され、PBベルト218に張力
を付与する方向に引張られる。
ペーパーバンク装置4の機枠内には第1PBトレイ201〜
第4PBトレイ204の夫々ための開閉センサ261、262、26
3、264が設けてあり、各PBトレイ201〜204の開閉が検知
される。
例えば最大積載量250枚の小トレイとしての第1PBトレ
イ201〜第3PBトレイ203は第20図に示すように(第1PBト
レイ201について説明する)積載する記録紙の位置を決
めるためのサイドフェンス265とエンドフェンス266を有
する。このサイドフェンス265とエンドフェンス266によ
り記録紙の3方向をガイドする。給紙方向前端について
は給紙の邪魔にならぬ程度であればフェンスを設けるこ
ともできる。サイドフェンス265及びエンドフェンス266
は用紙のサイズに合わせて矢印の方向に移動可能であ
る。PBトレイ201の前面壁には出し入れの便のために把
手267を設けることもできる。
第21図において例えば最大積載量2000枚の大トレイと
しての第4PBトレイ204は第20図の第1PBトレイ201と同様
にサイドフェンス268とエンドフェンス269と把手267が
設けられることができる。第4PBトレイ204では紙の容量
が大であるため、用紙がずれないように、サイドフェン
ス268はL型に形成し、用紙の前後左右をガイドする構
造とするのが好ましい。この場合L字型のサイドフェン
ス268は給紙に邪魔にならない形状とする。
複写本体3におけるPBベルト53は帯電ローラ76により
電荷密度パターンを形成され記録紙を吸着搬送し、ペー
パーバンク装置4においてはPBベルト218が帯電ローラ
として作用する補助転向ローラ217により電荷密度パタ
ーンを形成され、記録紙を吸着搬送する。搬送ベルト53
及びPBベルト218は、このため、表面層に電荷を保持で
きる誘電体層53aを有し、裏面に半導体層の53bを有する
エンドレスベルトとして形成される。搬送ベルト53、21
8を支持するローラの少なくとも1つ、例えばローラ5
6、215は接地され、ベルト裏面に接触するように配置さ
れる。
帯電ローラ76、217(図では帯電ローラ76についての
み示す)には例えば第22図に示すように、高圧電源131
より交番電界(AHz)が接地ローラ56の対向として印加
される。搬送ベルト53は駆動ローラ54により矢印の方向
に一定速度Umm/sの速度で移動し、記録紙を接触吸引す
るピックアップローラ位置は、搬送ベルト53の移動方向
において帯電ローラ76との接触位置よりも下流側になっ
ている。従って搬送ベルト53は記録紙が表面に接触する
に先立って高圧電源131より帯電ローラ76を介して交流
電圧が印加される。これにより搬送ベルト53の表面には
電荷密度−σ、+σが交互にU/Ammの周期で並んだスト
ライプ状の電荷密度パターンが形成される。搬送ベルト
53の裏面の半導体層には搬送ベルト表面に形成された電
荷密度により逆極性の電荷が誘起される。
第22図に示すような電荷密度パターンが形成される
と、搬送ベルト53の表面近傍には、第23図に示すように
不平等電荷132が形成され、この電界により記録紙77で
ある誘電体の単位体積に働く力はマックスウェル(Maxw
ell)の応力テンソレを用いても求めることができる。
記録紙77の面、つまりシートの面に直角方向と力Fxによ
り記録紙77は搬送ベルト53に静電的に吸着し、ずれるこ
となく保持され、搬送ベルト53に連行されて給紙搬送さ
れる。
シート面に直交方向をx、搬送方向をy、シート面内
で搬送方向に直角な方向をzしたとき、誘電体の単位体
積に働く力のx、y、zの各方向の分力をFx、Fy、Fz
すると、以下のようになる。
この吸着原理は、通常知られている異符号の電荷が引
き合う力とは異なり、記録紙の方には何等電荷を与えな
くとも前記の方法を用いて記録紙を吸着できる。このこ
とより、静電記録装置の給紙搬送装置に用いても転写工
程において何等影響を及ぼさない。
電荷密度パターンはストライプ状の例を示したが、市
松模様でもよく、適宜のパターンを使用することができ
る。
第24図に示すように、A3サイズの普通紙を搬送ベルト
に給紙し、接触長さが100mmになった時、用紙の後端に
バネ計り133を取り付けて、吸着力を引っ張り強さとし
て測定したところ、第25図に示すような結果が得られ
た。このときの吸着面積は300cm2である。
第25図では、交流電圧の振幅を一定、例えば4KVP-P
し、印加周波数を変え吸着力を測定した結果を示す。こ
れより、本発明ではストライプ形状の周期を、20mm以
下、特に10mm以下の範囲にしたときに十分な吸着力を得
られた。また、第26図に示すように、印加周波数を一
定、例えば26HZにして印加電圧を変え吸着力を測定した
結果より、2KVP-P以上で良好な吸着力が得られた。ま
た、この時吸着力が発生していない印加電圧では、ベル
ト上に電荷密度パターンが形成されていなかった事が表
面電位を計測した事よりわかった。このことから、吸着
力を発生させるためには、帯電開始電圧以上の印加電圧
は少なくとも必要である。
また、印加電圧は交流電圧に直流成分を重畳した場合
や、不均一な交番電圧を出力する電源から不均一な交番
電圧を印加した場合も同様である。
第22図において本発明の給紙搬送装置に使用したベル
ト構成を示す。搬送ベルト53は、二層タイプで表層が誘
電体フィルム(ポリエステル系樹脂20μm、体積抵抗10
16Ωcm)、下層が半導体層(ポリエステル系樹脂にカー
ボンを分散80μm、体積抵抗108Ωcm)のエンドレスベ
ルトとして構成され、駆動ローラ及び複数の支持ローラ
により回動自由に支持されている。帯電ローラ76には、
高圧電源131から±2KV、24HZの交番電圧が印加されてい
る。また、搬送ベルト53は、駆動ローラにより矢印方向
に一定速度120mm/sで移動し、記録紙の給紙位置は、搬
送ベルト53の移動方向に対して帯電ローラ76の電極の接
触位置より下流側である。したがって、搬送ベルト53に
は記録紙がその表面に給紙されるに先立って、搬送ベル
トの表面に電荷密度パターンが5mm周期で形成される。
ここで、搬送ベルト53の裏面の体積抵抗を108Ωcmとし
た理由は、転写手段を裏面に設け転写させるには、107
Ωcm以上でなければならなかったからである。また、表
面層との抵抗差が有る方が、吸着力が大きくなったから
であり、上記の抵抗を選んだ。しかし、裏面の体積抵抗
は事実上107Ωcm〜1011Ωcmの範囲にあれば機能上問題
はない。
第23図において本発明のペーパーバンク装置4の給紙
搬送装置に使用したPBベルト218は二層タイプで表層が
誘電体フィルム(PET50μm)、下層がアルミ蒸着のエ
ンドレスベルトとして構成され、駆動ローラ及び複数の
支持ローラにより回動自由に支持されている。この誘電
体の体積抵抗を1016Ωcmとした。帯電ローラ217には、
高圧電源Bから±2KV、26Hzの交番電圧が印加されてい
る。また、PBベルト218は駆動ローラにより矢印方向に
一定速度130mm/sで移動し、記録紙の給紙位置は、PBベ
ルトの移動方向に対して帯電ローラ217の電極の接触位
置より下流側である。したがってPBベルトには記録紙が
その表面に給紙されるに先立って、PBベルトの表面に電
荷密度パターンが5mm周期で形成される。
ペーパーバンク装置4におけるPBベルト218は第1PBト
レイ201〜第4PBトレイ204より記録紙を吸引して給紙す
る。このために昇降装置250が作動され、給紙ユニット2
20が第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203の前方を上下動
し、第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203の給紙ホームポジ
ションに停止される。第17図において、第4PBトレイ204
には記録紙がその表面に給紙されるに先立って、PBベル
トの表面に電荷密度パターンが5mm周期で形成される。
ペーパーバンク装置4におけるPBベルト218は第1PBト
レイ201〜第4PBトレイ204より記録紙を吸引して給紙す
る。このために昇降装置250が作動され、給紙ユニット2
20が第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203の前方を上下動
し、第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203の給紙ホームポジ
ションに停止される。第17図において、第4PBトレイ204
は第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203に対してずれて配置
され、給紙ユニット220が直接第4PBトレイ内の記録紙の
上に移動することができるが、第1PBトレイ201〜第3PB
トレイ203と同列に配置し、第4PBトレイ204の前方を上
下動するように構成することもできる。
給紙ホームポジションは、いずれのPBトレイについて
も、記録紙上端より一定距離上方、例えば5mm上方の位
置とし、給紙ユニット220が選択されたPBトレイの給紙
ホームポジションに移動すると、PBベルト218は、記録
紙上端より5mm上方に位置する。
PBベルト218が記録紙に接触し吸引して給紙する場合
には、PBベルトの一部分は、つまり記録紙との接触部分
は記録紙に対する相対速度がほぼ零にまで変速される。
PBベルト218の一部分の給送速度、つまり静止記録紙
に対する相対速度を変速するために、給送変速手段、例
えば1対のベルト変速ローラ216(216a及び216b)が使
用される。
第27図において、ベルト変速ローラ216a、216bを夫々
一例として直径8mmのローラとし、ベルト変速ローラ216
a、216bの中心間距離を12mmとし、ベルト変速ローラ216
a、216bの軸心間のほぼ中心点のまわりにモータ238によ
りベルト変速ローラ216a、216bを旋回動させ、PBベルト
218をベルト変速ローラ216a、216bに巻き付けたり巻き
付け解除したりする。第27図において中心O1のまわりに
ベルト変速ローラ216a、216bを実線で示すPBベルトが単
に接触する解除位置から角度θだけ旋回される。
PBベルト218自体は、搬送移動していないとき、ベル
ト変速ローラ216a、216bがθ(rad)だけ旋回動される
ことにより生じるPBベルトの移動量lは、 l=2γθ+12(1−cosθ) ここでγはベルト変速ローラ216a、216bの巻付け半径
である。
θ=ωtの関係より、変移速度Vは時間微分で表さ
れ、V=2γω+12ωsinωt となる。ここでωは回転角速度である。
PBベルト218が130mm/secで等速運動しており、給紙ユ
ニット220が150mm/secで下降するときは、PBベルト218
は記録紙との接触領域が280mm/secで移動することにな
るため、PBベルト218を記録紙との接触領域で停止させ
るためには、この速度を打ち消す必要がある。このため
に、前記変移速度Vを280mm/secに設定すると、角速度
ω、すなわち軸236を回転するモータ238の駆動速度が得
られる。つまり第1PBトレイ201〜第3PBトレイ203の場合
には、第28図Aに示す給紙ホームポジションから第28図
Bに示す記録紙に接触する位置まで給紙ユニット220が1
50mm/secで下降され、そのときベルト変速ローラ216は
第28図Aに示すようにベルト変速ローラ216a、216bにPB
ベルト218が巻掛けられた状態から巻掛けをはずす方向
に、例えば図の時計方向に、ベルト変速ローラ216a、21
6bが旋回される。PBベルト218の記録紙に接触する部分
はほとんど静止状態となり、記録紙をPBベルト218の電
荷密度パターンにより静電吸着する。その後給紙ユニッ
ト220は第28図Cに示す給紙ホームポジションに戻され
る。
第4PBトレイ204の場合も全く同様にして記録紙77を吸
引給紙する。尚第4PBトレイ204の場合は記録紙77の先端
部がPBベルト218の接触領域から離れた状態で吸引され
るため、このまま記録紙を搬送すると、記録紙は先端部
から順次PBベルトから離れてしまうことになる。そこで
PBベルト218は第29図(A)で示す給紙ホームポジショ
ンから第29図(B)に示す位置まで下降し、静止状態で
記録紙77に接触し、吸引して後、第29図Cに示すように
給紙ユニット220が上昇して給紙ホームポジションに戻
る間に記録紙の先端が従動ローラ214に接触する位置ま
で一定量だけ後退させる。
例えば20mmだけ後退変移させるとすると、給紙ユニッ
ト220が給紙ホームポジションに戻る時間は、 5(mm)/150(mm/sec)=0.033(sec) であり、PBベルト218の逆方向の線速は 20(mm)/0.033(sec)=600(m/sec) となる。PBベルト218は130mm/secで等速搬送駆動されて
いるので、給紙ユニット220が150mm/secで上昇すると
き、PBベルト218が記録紙との接触面では、 600+130−150=580mm/sec で戻されるようにベルト変速ローラ216の巻き掛け解除
旋回動をする。このため上記の変移速度Vを580mm/sec
と設定してモータ238の速度を制御する。
次の記録紙のための給紙工程におけるPBベルト218の
記録紙接触領域の減速に備え、搬送される隣接記録紙間
の範囲においてベルト変速ローラ216を旋回動させる。
第27図〜第29図に示す例の如く2つのローラを旋回動
させる構造に対して、第30図、31図に示す如く、2つの
固定ローラ216′とその間に配置された1つの変速ロー
ラ216″とを有する構造を利用することができる。第30
図は上記の第28図の如く第1PBトレイ210〜第3PBトレイ2
03に使用される例を、第31図は第29図の如く第4PBトレ
イ204に使用される例を示す。第30図では変速ローラ21
6″が実線で示す給紙ホームポジションに移動し、その
位置から記録紙に接する位置に下降する間に図の左方へ
移動してPBベルトの記録紙接触領域の速度を減速もしく
は停止させ、給紙ホームポジションに再び戻った位置で
変位ローラ216″は図の一番左側の位置に変位する。
第31図では第30図の例に対してPBベルトの記録紙接触
領域を反対方向に後退変位させる過程が付加されてい
る。
給紙ユニット220が給紙ホームポジションから150mm/s
ecで5mm下降して記録紙に接触するまでの時間は、 5(mm)/150(mm/sec)=0.033sec であり、この間、PBベルト218は130mm/secの等速度駆動
と、給紙ユニット220の下降速度150mm/secによる下降変
位とを打消すために280mm/secでマイナス方向に変位ロ
ーラ216″を変位させる。この変位を0.033sec行うの
で、変位量は 280(mm/sec)×0.033(sec)=9.3(mm) となる。このためには変位ローラ216″は 280(mm/sec)/2=140(mm/sec) の速度で 9.3(mm)/2=4.7(mm) だけ図の左方向に等速移動すればよい。
第31図では更に記録紙の先端部が従動ローラ214の位
置まで逆送されるために、変位ローラ216″は速度290mm
/sec、変位量9.7mmで図の左方向に等速移動する。
変速動作は、固定ローラ216′の軸心を結ぶ線より変
位ローラ216″の軸心が左に進んだ点まで達する間、つ
まり合計14.4mmの変位量だけ等速制御により行われる。
〔効果〕
本発明により、無端状搬送手段による高い搬送信頼性
の下で簡単な構成で手差し給送を可能とした。従って利
便性、操作性の高い給送装置が得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る画像形成装置の一例の全体斜視
図、第2図は正面略説明図、第3図はスキャナ装置の略
説明図、第4図は書込み光学装置の平面説明図、第5図
は搬送手段変速装置の平面図、第6図は搬送手段変速装
置の斜視図、第7図は収容手段の一部の正面断面図、第
8図は第7図の仕切手段を傾倒した状態を示す正面断面
図、第9図は仕切手段の斜視図、第10図は収容手段と吸
引作動手段としての搬送手段接触装置とを示す正面断面
略図、第11図は搬送手段接触装置の作動状態を示す第10
図に対応する図、第12図は搬送手段接触装置の駆動系を
示す斜視図、第13図はカムの正面図、第14図は搬送手段
接触装置の駆動系のストッパの説明図、第15図は収容手
段の全体斜視図、第16図は収容手段の上昇トレイの駆動
系を示す斜視図、第17図はペーパーバンク装置の正面略
図、第18図は給紙ユニットの斜視図、第19図は給紙ユニ
ットの平面図、第20図は収容手段の一例の斜視図、第21
図は収容手段の別の例の斜視図,第22図は搬送手段への
交番電界形成の説明斜視図、第23図は交番電界形成の説
明正面図、第24図は交番電界による吸引力のテスト方法
の説明図、第25図は交番電界のピッチと吸引力を示す引
張力の関係を示す図、第26図は交番電界の印加電圧と引
張力との関係を示す図、第27図は搬送手段変速装置の別
の例の説明図、第28図は第27図による搬送手段変速装置
の作動状態を順次A、B、Cで示した作動図、第29図は
搬送手段と収容手段との相対位置を相異する例の第28図
に対応する図、第30図は搬送手段変速装置の別の例の説
明図、第31図は第30図に対して変速ステップを変形した
例の第30図に対応する図である。 31……画像情報保持手段 52、52′、52″……収容手段 53……無端状搬送手段 55……従動ローラ 58……ピックアップローラ(接触手段) 63……付加移動装置 76……帯電手段、77……記録紙 130……手差し給紙装置 133……手差しローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 哲弥 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 来住 文男 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−242835(JP,A) 特開 昭59−48341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像情報を保持する画像情報保持手段と、
    画像を記録する記録媒体を収容する収容手段と、該収容
    手段より前記画像情報保持手段による画像形成位置へ前
    記記録媒体を給送する無端状搬送手段と、外部から直接
    前記画像情報保持手段による画像形成位置へ記録媒体を
    供給するための記録媒体載置部とを有する画像形成装置
    において、 前記無端状搬送手段は複数のローラ部材に巻回されて一
    定の張力を保持され、 前記無端状搬送手段の少なくとも一部が給送移動とは別
    に移動可能に形成され、 前記無端状搬送手段は、給送移動時にその張力を維持す
    るための調整手段を有し、 該調整手段は、前記給送移動とは別の移動時における互
    いに逆方向への移動においても前記無端状搬送手段の張
    力を維持可能に設けられ、 手差しモード選定時に前記無端状搬送手段は前記記録媒
    体載置部の近くに移動され、該記録媒体載置部より前記
    記録媒体が前記無端状搬送手段により画像形成位置へ給
    送されることを特徴とする画像形成装置。
JP02194430A 1990-07-23 1990-07-23 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3092931B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02194430A JP3092931B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02194430A JP3092931B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0480149A JPH0480149A (ja) 1992-03-13
JP3092931B2 true JP3092931B2 (ja) 2000-09-25

Family

ID=16324470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02194430A Expired - Fee Related JP3092931B2 (ja) 1990-07-23 1990-07-23 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3092931B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0480149A (ja) 1992-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5255904A (en) Feeder or image forming apparatus
US6527267B1 (en) Sheet conveying apparatus, sheet feeding apparatus, and image forming apparatus
JPS586845A (ja) 記録装置
US5224693A (en) Multistage paper feeding/conveying apparatus and method that uses electro static forces
JP3862577B2 (ja) シート給送装置及び画像形成装置
JP3092931B2 (ja) 画像形成装置
JP2821249B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP3001616B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP2815223B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP3001678B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP2938938B2 (ja) 画像形成装置の記録媒体収容手段
JP3001615B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP2815224B2 (ja) 画像形成装置の給送方法
JP2825624B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP3056768B2 (ja) 画像形成装置の給送装置
JP2928347B2 (ja) 画像形成装置
JP2821250B2 (ja) 多段給紙搬送装置
JP2871026B2 (ja) 多段給紙搬送装置
JPH0480151A (ja) 画像形成装置の給送装置
US5276485A (en) Photoconductive belt support
JP2825625B2 (ja) 多段給紙搬送装置
JPH0480137A (ja) 画像形成装置の給送装置
JP2012192993A (ja) 記録媒体収納装置および画像形成装置
JPH0480140A (ja) 画像形成装置の給送装置
JPH0733240Y2 (ja) 給紙装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees