JP3092886B2 - 竪型衝撃式破砕機 - Google Patents

竪型衝撃式破砕機

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JP3092886B2
JP3092886B2 JP04334911A JP33491192A JP3092886B2 JP 3092886 B2 JP3092886 B2 JP 3092886B2 JP 04334911 A JP04334911 A JP 04334911A JP 33491192 A JP33491192 A JP 33491192A JP 3092886 B2 JP3092886 B2 JP 3092886B2
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Inventor
輝二 綿島
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株式会社中山鉄工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は竪型衝撃式破砕機に関
する。さらに詳細には、この発明は天然岩石等の塊状物
を所定の粒径に破砕するための竪型衝撃式破砕機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】天然岩石等の塊状物は、例えばコンクリ
ート用骨材、敷石、路床材など各種の用途に応じて破砕
される。このような破砕を行う破砕機の1つに竪型衝撃
式破砕機がある。
【0003】この竪型衝撃式破砕機は、上面に複数の翼
が設けられたロータを高速回転させ、投入された原料原
石を翼によって加速し、遠心力によってロータの周囲に
配置されたリング状のアンビルに衝突させて破砕するも
のである。このような破砕プロセスにおいて、翼及びア
ンビルに大きな衝撃力が加わり、これらの部材が摩耗し
やすい。
【0004】このため、翼及びアンビルの材料としてマ
ンガン鋼などが使われている。しかし、このような材料
を用いてもこれらの部材の摩耗は避けられず、交換回数
が多くなる。これらの部材の交換回数を減らすために種
々の提案がなされている。
【0005】アンビルの交換回数を減らすことを目的と
した提案として、例えば、特開昭63−88054号公
報に開示された竪型衝撃式破砕機が知られている。この
破砕機は、破砕タンクの内壁に高さが異なる複数の段を
有する段状支持ブロックを設け、アンビルが支持された
フープを前記段状支持ブロックに支持するようにしたも
のである。
【0006】この破砕機によれば、フープの段状支持ブ
ロックへの取り付け位置を変えることにより、アンビル
の高さ位置が変えられる。したがって、原石とアンビル
との衝突範囲が高さ方向に広がり、偏摩耗をある程度防
げるので、アンビルの交換回数も減る。
【0007】しかしながら、前記従来の竪型衝撃式破砕
機は、アンビルの高さ位置を変える際にフープを外部か
ら吊り上げなければならない。また、フープの下部に設
けた垂直脚を段状支持ブロックの所定の段に位置合わせ
するために、フープを微小角度回転させなければならな
い。このため、前記破砕機はアンビルの高さ位置調整の
ための作業が面倒であり、また時間もかかるという不利
益があった。
【0008】さらに、米国特許第4,090,673号
明細書は、インペラテーブルのライナに改良を加えた竪
型衝撃式破砕機について開示している。しかし、同米国
特許明細書は、アンビルの摩耗改善については詳しく言
及していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うな従来の技術的背景に基づいてなされたものであっ
て、次の目的を達成するものである。
【0010】この発明の目的は、アンビルをその高さ方
向の全体面にわたって摩耗させ、アンビルの交換回数を
減らすことが可能な竪型衝撃式破砕機を提供することに
ある。
【0011】この発明の別の目的は、アンビルの高さ位
置の調整作業が簡単でメインテナンスを容易に行うこと
ができる竪型衝撃式破砕機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような手段を採用している。
【0013】この発明は、ハウジングと、前記ハウジン
グ内に回転自在に設けられ、高速回転される垂直回転軸
(11)と、前記垂直回転軸(11)の上端に設けら
れ、前記ハウジング内に投入された被破砕物に遠心力を
与えて外周に放出するためのロータ(10)と、前記ハ
ウジング内で前記ロータ(10)の外周に前記ロータ
(10)を包囲して配置され、かつ前記ロータ(10)
から放出された前記被破砕物を衝突させるためのアンビ
ル(18)が設けられたアンビル支持枠(60)とを備
えた竪型衝撃式破砕機において、前記アンビル支持枠
(60)が前記垂直回転軸(11)の中心線方向に昇降
自在であり、前記ハウジング内に配置され、かつ前記ア
ンビル支持枠(60)の下端を支持するための支持手段
(71)と、前記ハウジング内に配置され、前記アンビ
ル支持枠(60)を前記中心線と平行な方向に昇降させ
るための昇降手段(72)と、前記アンビル支持枠(6
0)が前記昇降手段(72)によって上昇したとき、前
記支持手段(71)上に配置され、前記アンビル(1
8)の高さ位置を調整するための高さ位置調整手段(7
3)とを備えてなる竪型衝撃式破砕機である。
【0014】前記調整手段が多数枚のスペーサ(73)
からなる。
【0015】前記竪型衝撃式破砕機は、前記ハウジング
の上部に開閉自在に設けられ、原料原石の投入口(2)
を有する蓋(1c)と、前記蓋(1c)の下面に、前記
中心線から半径方向に延びて設けられ、前記ロータ(1
0)の回転によって発生する上昇空気流を案内するため
の多数枚の案内板(80)とを備えてなる。
【0016】
【作用】通常使用開始時においては、高さ位置調整手段
の調整により上昇位置が設定され、アンビルは上昇位置
に位置される。アンビルが上昇位置にあると、その下部
が摩耗する。アンビルの下部に摩耗を生じたら、昇降手
段の作動により支持枠を上昇位置に保持した状態で、高
さ位置調整手段の調整により設定高さを適宜低くし、昇
降手段によりアンビルをその設定高さまで下降させる。
これによりアンビルの衝突部位が上部に移動する。この
ようにして、破砕機の使用時間の経過に伴ってアンビル
を除々に下降させ、アンビルをその高さ方向の全体面に
わたって摩耗に供させる。
【0017】
【実施例】この発明の一実施例を図面を参照して以下に
説明する。
【0018】竪型衝撃式破砕機の全体構造 図1ないし図4は、この発明による竪形衝撃式破砕機の
全体構造を示している。ハウジングは下部ハウジング1
aと、その上部にピン9aを中心に揺動する止め具9を
介して着脱自在に固定された上部ハウジング1bとから
なっている。上部ハウジング1bは、油圧シリンダ4に
よって昇降しかつ旋回軸3によって旋回するレバー5に
よって、下部ハウジング1aに対して開閉するようにな
っている。
【0019】上部ハウジング1bは原石の投入口2を有
し、その下方に案内シュート7,8が二段に配置されて
いる。下部の案内シュート8は、全体に環状になるよう
に配置された複数の縦リブ8aの下端に設けられてい
る。さらに、案内シュート8の下方にロータ10が配置
されている。
【0020】ロータ10は垂直回転軸11の上端に固定
されている。垂直回転軸11は、軸受13,14を介し
て軸ハウジング15内に回転自在に収容されている。軸
ハウジング15は、ブラケット16を介して下部ハウジ
ング1aに支持されている。垂直回転軸11の下端にプ
ーリ17が設けられ、図示しない正逆回転可能なモータ
およびベルトによって垂直回転軸11が正逆回転する。
【0021】アンビルの昇降構造 図2ないし図4に示されるように、ロータ10の周囲に
多数のアンビル18がリング状に配置されている。各ア
ンビル18は、支持枠60に取付けられている。
【0022】支持枠60は、外形が下部ハウジング1a
よりも幾分か小さい矩形であって、中央に円形孔62を
有する上下一対の枠板61a,61bを有している。こ
れらの上下枠板61a,61bは、周方向に間隔を置い
て配置された多数のリブ61cによって連結されてい
る。また上下枠板61a,61bの内周面には、アンビ
ル18の取付枠63が設けられている。
【0023】アンビル18は、図5に示されるように、
ロータ10側の前面に平坦面64を有し、その両側にテ
ーパ面65a,65bが設けられている。アンビル18
は、また背面に突起66を有し、この突起66には一対
の縦溝67a,67bが設けられている。アンビル18
は具体的には次のようにして取付枠63に取付けられ
る。
【0024】すなわち、図6、図7に示されるように、
取付枠63にそれぞれ設けられた取付孔68にアンビル
18の突起66が挿入される。一方、取付枠63の外周
面には各取付孔68に関連して一対の案内板69a,6
9bが設けられており、この案内板69a,69bに沿
って逆U字形の抜止板70を突起66の縦溝67a,6
7bに落し込む。このようにして、各アンビル18が取
付枠63に固定される。このアンビル18の取付構造自
体は本出願人によって既に提案され、その詳細は特開平
3−26346号公報に記載されている。
【0025】再び図2ないし図4を参照すると、アンビ
ル18の支持枠60は、下部ハウジング1a内を垂直回
転軸11の中心線方向に昇降自在となっている。下部ハ
ウジング1aの四隅に支持ブラケット71が設けられて
おり、支持枠60は最下降位置においてその下端が支持
ブラケット71に支持される。図3の右側に支持枠60
が最下降位置にある状態が示されている。
【0026】各支持ブラケット71の近くに油圧シリン
ダ72が縦向きにそれぞれ設けられ、この油圧シリンダ
72によって支持枠60が昇降させられる。支持ブラケ
ット71上には、支持枠60を所定の高さ位置に保持す
るためのスペーサ73が配置される。図3の左側にスペ
ーサ73を配置した状態が示されている。スペーサ73
は図示しないが上下面に互いに嵌まり合う凹凸部が形成
され、これにより、上下のスペーサが位置ずれしないよ
うになっている。スペーサ73は下部ハウジング1aに
設けた点検窓78から挿入される。
【0027】支持枠60の高さ位置の調整は、油圧シリ
ンダ72を作動させることによって支持枠60を一旦上
昇させ、必要枚数のスペーサ73を支持ブラケット71
上に載置し、支持枠60を下降させることによって行わ
れる。各油圧シリンダ72のハウジング1aの中心側に
保護板74が立設され、また支持枠60の下面にも保護
板75が垂下して設けられ、これらの保護板74,75
によって油圧シリンダ72に岩石の破砕屑が侵入するの
が防止される。
【0028】破砕機の稼働中は、岩石の破砕片が飛散す
る。このためハウジング内壁等の各部位に保護ライナが
設けられている。図面において、符号77はいずれも保
護ライナを示している。
【0029】ロータの構造 図8ないし図11は、ロータの構造を示している。ロー
タ10はロータ本体21、分配板22、複数の支柱2
3、翼24および放出路ライナ25とを有している。ロ
ータ本体21は、円板からなっている。ロータ本体21
は、その下面に設けたボス26に垂直回転軸11が嵌合
され、ボルト27によって締結されている。
【0030】ロータ本体21の外周には保護のためのラ
イナ34が設けられ、ボルト35によって固定されてい
る。分配板22は、ロータ本体21の上面中央に配置さ
れている。分配板22は、上面中央が平坦面28となっ
ており、その外周がテーパ面29となっている。
【0031】また分配板22の下面には円形の凹部30
が形成され、この凹部30にロータ本体21の上面に形
成した円形の段部31が嵌合され、分配板22の位置決
めがなされている。分配板22は、その中心部に孔32
が設けられ、交換時に吊下部材の係止具が孔32に引掛
けられる。
【0032】複数の支柱23は、分配板22の外周に配
置されている。支柱23は、この実施例では3つ設けら
れ、互いに120度の角度間隔を置いて配置されてい
る。各支柱23は、その下端の円柱部がロータ本体21
に設けた孔21aに嵌合され、溶接によりロータ本体2
1に固着されている。ロータ本体21の半径方向に沿っ
た各支柱23の両外側面33a,33bは、半径方向外
方に向けて広がるテーパ面となっている。
【0033】放出路ライナ25は、各支柱23,23間
に配置されている。放出路ライナ25は下面に突起36
が設けられ、この突起36がロータ本体21の上面に設
けた凹部37に嵌合され、放出路ライナ25の位置決め
がなされる。放出路ライナ25の上面には、ロータ10
の周方向両端部に半径方向に延びる段部38が形成さ
れ、段部38の内側面39はテーパ面となっている。
【0034】翼24は、ほぼU字形となっている。すな
わち翼24は、ロータ本体21の中心を向く基部40
と、基部40の両端から半径方向外方に延びる一対の翼
板41a,41bとからなっている。翼板41a,41
bの内周面は、支柱23のテーパ面33a,33bに係
合可能な形状となっている。翼板41a,41bの外周
面には、ロータ本体21の半径方向に延びる突条42お
よびその上下に溝43が形成されている。
【0035】翼24は支柱23の上方から落し込まれ、
これにより翼24に支柱23が大まかに挿入される。さ
らに翼24はロータ本体21の半径方向外側に向けて移
動され、両翼板41a,41b間に支柱23が嵌合され
ることによって支柱23に取り付けられる。この翼24
の取付けによって、隣接する2つの翼24,24間に放
出路44が形成される。
【0036】また、翼24の取付けによって、放出路ラ
イナ25の周方向両端部、具体的には段部38の外側部
分が翼24とロータ本体21との間に挾持される。さら
に分配板22の外周部に設けた切欠部45に、翼24の
基部40が受け入れられ、分配板22もまた、翼24と
ロータ本体21との間に挾持される。
【0037】翼24の基部40および支柱23に、互い
に整合する水平孔46,47がそれぞれ設けられ、水平
孔46はテーパ孔となっている。これらの水平孔46,
47にピン48が挿入され、翼24が支柱23に保持さ
れている。ロータ10の回転により翼24には遠心力が
作用する。したがって、翼24はピン48のみで十分に
支柱23に保持される。
【0038】動作 破砕機の使用初期においては、ブラケット71上に比較
的多数枚のスペーサ73を載置し、アンビル18を最上
昇位置に位置させておく。ロータ10は、駆動モータの
駆動によってまず正方向に高速回転させられる。原料原
石は供給口2から案内シュート7,8を経てロータ10
上に投下される。投下された原石は、分配板22によっ
て3つの放出路44のいずれかに分配され、翼24によ
って加速され、遠心力によってアンビル18に向けて放
出される。原石はアンビル18との衝突によって破砕さ
れ、下部ケーシング1aの下部開口から排出される。
【0039】このような破砕プロセスによってアンビル
18に摩耗が生ずる。破砕機の使用初期においては、ア
ンビル18は最上昇位置に位置しているので、摩耗はア
ンビル18の下部に生ずる。この摩耗が所定量以上にな
ったら、油圧シリンダ72をそれぞれ作動させて支持枠
60を一旦上昇させ、適宜枚数のスペーサ73を抜き取
る。そして、支持枠60を下降させ、残りのスペーサ7
3に支持させる。このようにして摩耗が進行するにした
がってスペーサ73を適宜枚数づつ抜き取り、支持枠6
0を順次下降させ、アンビル18を高さ方向の全体にわ
たって摩耗に供させる。
【0040】また、前記破砕プロセスによって分配板2
2、放出路ライナ25、翼24にも摩耗が生ずる。特に
翼24は、翼板41a,41bの下半部に摩耗を生ず
る。摩耗は、ロータ10の正転中は一方の翼板41aに
主として生じる。したがって、一方の翼板41aの摩耗
が所定量以上になったら、ロータ10を逆転させ、他方
の翼板41bを摩耗に供させる。
【0041】さらに他方の翼板41bの摩耗が所定量以
上になったら、ピン48を引抜き、翼24を支柱23か
ら取外し、上下に反転して再び支柱23に取付ける。そ
してロータ10を正転次いで逆転させ、一方の翼板41
aおよび他方の翼板41bの順で残り半部を摩耗に供さ
せる。このようにして、翼24のほぼ全面にわたって摩
耗に供させることができる。その操作もピン48を引抜
けば、翼24を取外せるので極めて簡単である。翼24
自体の交換も同様であり、簡単に行える。
【0042】放出路ライナ25も、ロータ10の正逆回
転により、一方のテーパ面次いで他方のテーパ面39の
順で摩耗に供される。放出路ライナ25の交換は、ピン
48を引抜き、翼24を取外すだけでよく、簡単であ
る。分配板22についても、翼24を取外し、放出路ラ
イナ25と同様に翼24とロータ本体21との間に挾持
されているので、簡単に交換ができる。
【0043】上記実施例では、支持枠60を上昇位置か
ら下降させながら、アンビルを摩耗に供させたが、支持
枠60を下降位置から上昇させるようにしてもよい。
【0044】ハウジングの第2実施例 図12は、ハウジングの第2実施例を示している。前記
実施例では、上部ハウジング1bが下部ハウジング1a
に対して、レバー5によって開閉する。この実施例で
は、上部ハウジング1bのみならず、蓋1cもレバー5
によって開閉する。蓋1cは、軸79aを中心として揺
動する止め具79によって上部ハウジング1bに着脱自
在に固定されている。
【0045】蓋1cの下面には、ロータ10の半径方向
に延びる多数枚の案内板80が互いに間隔を置いて全体
に環状となるように取付けられている。原料原石の破砕
時には、ロータ10の高速回転により、加圧された空気
流が発生する。この空気流はロータ10の周囲から上昇
し、リブ8a、案内シュート8を通って下降流となる循
環流である。
【0046】この空気流は上昇流から下降流に移行する
際に乱流となりやすく、空気流の乱れは破砕エネルギー
の損失を招き、破砕に悪影響を与える。この実施例で
は、案内板80が空気流の乱れを防止するので、エネル
ギー効率のよい破砕が行われる。その結果、案内板80
に破砕屑が付着するが、蓋1c自体が開閉自在であるの
で、蓋1cを上昇させて開放することにより、案内板8
0の清掃を簡単に行うことができる。
【0047】ロータの第2実施例 図13は、ロータ10の第2実施例を示している。前記
実施例では翼24の翼板41a,41bの端部間は開放
している。これに対し、この実施例では翼84は、翼板
41a,41bの端部間が湾曲部85によって連結され
ている。したがって、翼84は全体に筒状をなしてい
る。
【0048】水平孔46,47と整合する水平孔86が
湾曲部85にも設けられ、水平孔46,47を通って水
平孔86にピン48が挿入される。翼は通常、鋳造工程
を経て熱処理を施して製造されるが、翼84のように翼
板41a,41b間を閉鎖することによって、製造工程
で翼板41a,41bにひずみが発生するのを防止でき
る。
【0049】ロータの第3実施例 図14ないし図16は、ロータ10の第3実施例を示し
ている。この実施例では、支柱23はロータ本体21と
一体に成形されている。また分配板22の切欠部45に
は、放出路ライナ25の内周端部が係合している。さら
に翼94は、互いに独立した一対の翼板95a,95b
からなっている。支柱23には、ロータ本体21の半径
方向に沿った両側面に、縦方向に延びる溝96が形成さ
れ、これらの縦溝96は支柱23の上面まで延びてい
る。溝96は横方向に形成してもよいが、縦方向に形成
することにより、後述するように翼板95a,95bを
上方から落とし込むようにして支柱に取付けることがで
きる。
【0050】一方、翼板95a,95bの支柱23と対
向する側面に縦方向に延びる突起部97が形成され、こ
れらの突起部97は、縦溝96に嵌合可能となってい
る。翼板95a,95bにはまた、その上下面にロータ
本体21の半径方向に延びる突条98,99が形成され
ている。翼板95a,95bは、支柱23上に被覆され
る頂板100によって支柱23に保持される。
【0051】頂板100には、ロータ本体21の半径方
向内側の端部に垂下部101が設けられている。垂下部
101は、外側上部にテーパ面102を有し、支柱23
におけるロータ本体21の半径方向内側の端面に係合可
能となっている。頂板100には、ロータ本体21の半
径方向に沿った両端部の下面にも垂下部103,103
が設けられ、この垂下部103,103に翼板95a,
95bの突条98が係合可能となっている。
【0052】頂板100の中央部の下面に、段部104
及び垂下板105が設けられている。段部104は、支
柱23の上面に設けられた段部106に係合可能となっ
ている。垂下板105は、支柱23の上面に設けられた
凹部107に受入れ可能となっている。支柱23には、
ロータ本体21の半径方向外側の端部に、凹部107と
連なりかつ縦方向に延びるあり溝108が形成され、こ
のあり溝108に端部ライナ109が係合可能となって
いる。
【0053】翼板95a,95bは、縦溝96に突起部
97が嵌合されるように、支柱23の上方から落とし込
まれる。その際図示しない吊り具を引っ掛けるための孔
114が翼板95a,95bに設けられている。翼板9
5a,95bが支柱23の両側面に配置された状態で、
翼板95a,95bの下部の突条99が放出路ライナ2
5の周方向端部に係合し、放出路ライナ25は翼板95
a,95bとロータ本体21との間に挟持される。
【0054】端部ライナ109があり溝108に挿入さ
れた後、支柱23に頂板100が被覆される。この状態
で頂板100の段部104が支柱23の段部106に係
合するとともに、垂下板105が凹部107に受入れら
れる。また頂板100の垂下部103が翼板95a,9
5bの上部の突条98に係合する。このようにして、翼
板95a,95bが支柱23に保持される。
【0055】頂板100の垂下部101、支柱23及び
頂板100の垂下板105に、互いに整合する孔11
0,111,112が設けられ、これらの孔にピン11
3が挿入され、頂板100が支柱23に保持される。こ
の実施例によれば、翼板95a,95bは、前記した2
つの実施例の翼よりも、さらに一層全体面に亘って摩耗
に供される。
【0056】ロータ10の正転による破砕工程において
翼板95aに主として摩耗が生じるとすると、その摩耗
部分は翼板95aの半径方向外側部分であって下側部分
である。この部分は、図17ので示された領域であ
る。の領域が摩耗したら翼板95aを上下逆にして支
柱23に取り付ける。そうすると、摩耗はの領域に生
じる。
【0057】の領域に摩耗が生じたら、翼板95aと
翼板95bとの取り付け位置を互いに逆にする。そうす
ると、翼板95aにはロータ10の逆転によってまず領
域、次いで上下逆にして領域の順で摩耗が生ずるこ
とになる。このことは、ロータ10の正逆転が異なるだ
けで、翼板95bについても同様である。
【0058】放出路44から放出された原石は、アンビ
ル18で反撥してロータ10に衝突することがある。こ
の反撥した原石を衝突させるるためのものが、支柱23
に着脱自在に取付けられた端部ライナ109である。端
部ライナ109の着脱の際に、図示しない吊り具を引っ
掛けるための孔115が端部ライナ109に設けられて
いる。端部ライナ109は衝突の確率が高い位置である
2つの放出路44,44間の中央位置に設けられ、その
端面はライナ34の外周面よりも僅かに外側に突出して
いる。
【0059】上記各実施例は単なる例示にすぎず、この
発明は種々の改変が可能である。例えば、支持枠60の
昇降手段として油圧シリンダ72が示されているが、こ
れに限らずラックとピニオンの組合せ等としてもよい。
また、高さ位置調整手段も支持ブラケット71に垂直回
転軸11の軸線方向に移動自在に設けた位置決めボルト
とストッパとの組み合わせ、多段シリンダあるいは公知
の機械的位置決め手段としてもよい。
【0060】翼に関しても、その数が3つの場合が示さ
れているが、翼の数は限定されない。また翼の形状も実
施例のものに限定されない。
【0061】さらに、ロータ構造は、アンビルを被衝突
面とする竪型衝撃式破砕機に限らず、ロータの外周に破
砕された岩石によってデッドストックを形成し、このデ
ッドストックを被衝突面とする竪型破砕機にも適用でき
る。
【0062】
【発明の効果】この発明によれば、アンビルがその高さ
方向の全体面にわたって摩耗に供されるので、アンビル
の交換回数を減らすことができ、ランニングコストが低
減する。アンビルの高さ位置の調整もきわめて簡単に行
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の堅型衝撃式破砕機を示す平
面図である。
【図2】図2は、ハウジング内部の平面図である。
【図3】図3は、図2の線A−Aに沿って切断した断面
図である。
【図4】図4は、図2の線B−Bに沿って切断した断面
図である。
【図5】図5は、アンビルの水平方向の断面図である。
【図6】図6は、アンビルの取付状態を示す水平方向の
断面図である。
【図7】図7は、アンビルの取付状態を示す垂直方向の
断面図である。
【図8】図8は、翼及び支柱が断面で示されたロータの
平面図である。
【図9】図9は、図8の線C−Cに沿って切断した断面
図である。
【図10】図10は、図9の線D−Dに沿って切断した
断面図である。
【図11】図11は、ロータの各要素を分解して示す斜
軸投影図である。
【図12】図12は、ハウジングの別の実施例を示す断
面図である。
【図13】図13は、翼及び支柱が断面で示されたロー
タの別の実施例の一部破断した平面図である。
【図14】図14は、翼及び支柱が断面で示されたロー
タのさらに別の実施例の平面図である。
【図15】図15は、図14の線D−Dに沿って切断し
た断面図である。
【図16】図16は、図14の線E−Eに沿って見た図
である。
【図17】図17は、翼板の摩耗順序を説明するための
図である。
【符号の説明】
10…ロータ 11…垂直回転軸 18…アンビル 60…アンビル支持枠 71…支持ブラケット 72…油圧シリンダ 73…スペーサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、 前記ハウジング内に回転自在に設けられ、高速回転され
    る垂直回転軸(11)と、 前記垂直回転軸(11)の上端に設けられ、前記ハウジ
    ング内に投入された被破砕物に遠心力を与えて外周に放
    出するためのロータ(10)と、 前記ハウジング内で前記ロータ(10)の外周に前記ロ
    ータ(10)を包囲して配置され、かつ前記ロータ(1
    0)から放出された前記被破砕物を衝突させるためのア
    ンビル(18)が設けられたアンビル支持枠(60)と
    を備えた竪型衝撃式破砕機において、 前記アンビル支持枠(60)が前記垂直回転軸(11)
    の中心線と平行な方向に昇降自在であり、 前記ハウジング内に配置され、かつ前記アンビル支持枠
    (60)の下端を支持するための支持手段(71)と、 前記ハウジング内に配置され、前記アンビル支持枠(6
    0)を前記中心線方向に昇降させるための昇降手段(7
    2)と、 前記アンビル支持枠(60)が前記昇降手段(72)に
    よって上昇したとき、前記支持手段(71)上に配置さ
    れ、前記アンビル(18)の高さ位置を調整するための
    高さ位置調整手段(73)とを備えてなる竪型衝撃式破
    砕機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記調整手段が多数枚のスペーサ(73)からなる竪型
    衝撃式破砕機。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記ハウジングの上部に開閉自在に設けられ、原料原石
    の投入口(2)を有する蓋(1c)と、 前記蓋(1c)の下面に、前記中心線から半径方向に延
    びて設けられ、前記ロータ(10)の回転によって発生
    する上昇空気流を案内するための多数枚の案内板(8
    0)とを備えてなる竪型衝撃式破砕機。
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