JP3090699B2 - 眼軸長測定装置 - Google Patents

眼軸長測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速測定可能な眼軸長
測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、干渉計測法を利用して非接触
で眼軸長を測定する眼軸長測定装置が知られている。こ
の種の眼軸長測定装置には、眼底及び角膜からの反射光
による干渉縞の位相変化を検出して眼軸長を測定するも
のがある。また、本件出願に係わる発明者自身も測定干
渉計による干渉信号と基準干渉計による干渉信号の位相
変化量から眼軸長を測定する眼軸長測定装置(特願平1-
167220号)を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
眼軸長測定装置の場合、レーザー光源の波長、注入電流
に対する波長特性を線形とするか、又は事前に既知でな
ければならない問題点がある。
【0004】一方、特願平1-167220号の場合、眼軸長を
位相差変化と基準干渉計の光路差との比例関係から求め
ることができるので、波長に依存せずかつその変化特性
にも依存しない利点があるが、測定干渉計の干渉信号及
び基準干渉信号についてそれぞれ位相変化量を求める必
要があり、信号処理が煩雑となる問題点がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、そのレーザー光
源の波長、温度変化に伴う波長変化特性、波長変化に伴
う出力変化特性に依存せずに、サンプリングされた一定
周期の周期波信号に基づき簡易な信号処理により、眼軸
長を測定できる眼軸長測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の眼軸長
測定装置は、上記課題を解決するため、眼球に単波長か
つ波長変化が可能なコヒーレント光を照射するレーザー
光源と、該レーザー光源からの光束を角膜と眼底で反射
させ、その反射光によって干渉光を形成する測定干渉計
と、その干渉光の干渉縞強度を検出して出力信号を出力
する第一受光部と、前記レーザー光源の発光波長を変化
させるレーザー駆動部と、2枚の反射鏡によって、前記
角膜と眼底間の光学的な距離に比べ長い光路差を形成さ
れた基準干渉計と、前記レーザー光源からのコヒーレン
ト光が前記基準干渉計の光路差で形成された干渉縞強度
を検出して出力信号を出力する第二受光部と、前記第二
受光部の出力信号をタイミング信号として用いて前記第
一受光部の出力信号をサンプリングし周期波信号を形成
する周期波信号形成部と、前記基準干渉計の光路差と前
記周期波信号の周期とに基づき眼軸長を求める演算部と
を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明に係わる眼軸長測定装置によれば、レー
ザー光源はパルス駆動されて、各パルス毎にその発振波
長が非線形に変化する。眼底からの反射光束と角膜から
の反射光束とに基づく干渉出力は、基準干渉の干渉出
力により得られたタイミングパルスに基づきサンプリン
グされる。干渉出力同志はコヒーレント光の波長変化に
基づくその変化の仕方が同じなので、サンプリングされ
た波形は、理論的には周期波信号となる。判定部はその
周期波信号を判定し、演算部はその判定結果に基づき、
周期波信号を平均し、基準干渉計の光路差と周期波信号
の周期とに基づき眼軸長を演算する。
【0008】好ましくは、演算部は平均化処理部を有
し、平均化処理部は各周期波信号の相関を求め、平均化
された周期波信号の周期を求め、この平均の周期に基づ
き眼軸長を演算する。
【0009】
【実施例】第1図は本発明に係わる眼軸長測定装置の光
学系であって、第1図において、1はレーザー光源とし
ての半導体レーザーである。この半導体レーザー1は第
2図に示すLD駆動回路2によって駆動制御される。半
導体レーザー1は単一波長のコヒーレント光を出射す
る。そのコヒーレント光はコリメートレンズ3によって
平行光束とされる。その平行光束は絞り4を通過してビ
ームスプリッタとしてのハーフミラー5に導かれる。平
行光束はそのハーフミラー5によって二分割される。一
方の分割平行光束は基準干渉6に導かれる。他方の分
割平行光束は測定干渉7に導かれる。基準干渉
は、ハーフミラー8、全反射ミラー9、10、受光器11か
ら大略構成されている。基準干渉6に導かれた分割平
行光束の一部はハーフミラー8によって反射されて全反
射ミラー10に導かれる。残りはそのハーフミラー8を通
過して全反射ミラー9に導かれる。全反射ミラー9によ
り反射された平行光束と全反射ミラー10により反射され
た平行光束とは参照光としてハーフミラー8に導かれて
干渉光束となり、第2受光部としての受光器11に受光さ
れる。
【0010】ここで、ハーフミラー8から全反射ミラー
9までの距離をL1、ハーフミラー8から全反射ミラー
10までの距離をL2とすると、その参照光の光路差L
は、 L=2(L1−L2) である。
【0011】受光器11にはその光路差Lに基づく干渉強
度を有する干渉光束が受光され、半導体レーザー1の波
長を一定とすると、この受光器11の干渉信号の出力は一
定である。
【0012】ハーフミラー5を透過した他方の分割平行
光束は、ビームスプリッタ12に導かれ、その反射面13で
反射され、生体眼14に導かれる。なお、第2図では、そ
の反射面13の代わりに反射面13と等価のハーフミラー1
3′が示されている。その生体眼14に導かれた分割平行
光束の一部は角膜Cによって反射され、球面反射光束に
なる。また、残りの分割平行光束は角膜Cを透過し、水
晶体15により眼底Rに結像され、その眼底Rで反射され
る。その眼底反射光束は角膜Cから平行光束として出射
される。
【0013】角膜Cにより反射された球面反射光束と眼
底Rにより反射された平行光束とはビームスプリッタ12
を通過して対物レンズ16に導かれ、所定の位置で互いに
干渉する。その所定位置には第1受光部としての受光器
17が設けられている。干渉縞の強度はレーザー光の波長
が一定であれば理論的には一定値である。しかし、眼球
には拍動等があるので、眼軸長AL(角膜頂点CMから
眼底Rまでの光軸間距離)の変動で僅かに変化し、干渉
縞の強度は事実上若干変動する。
【0014】今、測定干渉7に導かれた平行光束の光
路差(眼軸長を空気換算した値)2Leye 、レーザー
光の波長をλ、波長変化量をΔλとする。
【0015】受光器11における初期の位相差は2π(L/
λ)、波長を変化させた後の位相差は2π{L/(λ+Δ
λ)}である。従って、波長を連続的に変化させること
により、位相差が2π(L/λ)から2π{L/(λ+Δλ)}
へ連続的に変化する。ここで、λ》Δλとすると、波長
変化後の位相差は2π(L/λ-LΔλ/λ2 )と表わせ、位
相差の変化は2π(LΔλ/λ2 )と近似できる。従って、
レーザー光の波長を変化させることによって受光器11に
おいて観測される干渉縞の強度が変化することになる。
【0016】同様に、受光器17においては、レーザー光
の波長の変化に伴って位相差は2π(2Leye/λ)から
2π(2Leye Δλ/λ2 )に変化し、受光器17で観測さ
れる干渉縞の強度が変化する。これらの周期的に変化す
る干渉縞の強度を反映する出力信号から眼軸長を算出す
るのである。
【0017】今、受光器17においての位相差の変化をψ
1 、受光器11においての位相差の変化をψ2 とすると、 ψ1 =2π(2Leye Δλ/λ2 ) (1) ψ2 =2π(LΔλ/λ2 ) (2) これらの式よりΔλ/λ2 を消去すると、 Leye =Lψ1 /2ψ2 (3) となり、受光器17、11から得られる出力信号の位相差の
変化量を求めることにより、光路差Leye が算出さ
れる。 光路差Leyeが求まれば、眼球内部の屈折率
をneyeとして、眼軸長ALが求められる。
【0018】AL=Leye /neye (4) ここで、波長変化Δλが連続的であるとして、一般的な
干渉の式について考察する。
【0019】一般的に干渉の式は、 I=I1+I2+2(I1・I21/2・cosδ(5) と表現される。
【0020】ここで、Iは受光器11、17における干渉光
の強度、I1、I2は互いに干渉する光束の強度、δは互
いに干渉する光束の位相差であり、δは、たとえば、 4π(L1−L2)(1/λ−Δλ/λ2) である。
【0021】この(5)式に着目して、波長λを連続的
に変化させることにすると、位相差δが2π変化する都
度、その第3項の値が周期的に変化することになるの
で、干渉縞の強度Iが周期的に変化することになる。
【0022】ここで、強度変化の周期数は位相差の変化
を2πで割った値であり、(3)式において得られるψ1
/2ψ2は受光器11、17により得られる干渉縞の強度変化
の周期数の比を示している。
【0023】従って、受光器11、17により得られる干渉
縞の周期数を測定すれば、光路差Leyeが求められ
る。なお、 眼球内部の屈折率neyeの数値にはその
構造・組成を考慮して平均値を用いる。
【0024】次に、上記原理に基づく測定回路について
説明する。
【0025】受光器17の出力信号は、増幅器18、切替え
スイッチ18′を介してADコンバータ19に入力されてい
る。切替えスイッチ18′は後述する電気フィルタとの切
換えのために用いる。受光器11の出力信号は、増幅器1
9′を介して信号処理回路21の一部を構成するトリガー
回路20に入力されている。LD駆動回路2は、第3図
(イ)に示す矩形波パルス電流PCを半導体レーザー1
に向かって出力する。半導体レーザー1の温度は、この
矩形波パルス電流PCによって温度上昇し、第3図
(ロ)に示す温度変化曲線Tを描くことになる。この半
導体レーザー1の温度は平衡に達するのに数msec程度を
要する。この矩形パルス電流PCが発生している時間が
発振波長変化区間VWである。半導体レーザー1は温度
変化に伴って発振波長が変化する。一方、半導体レーザ
ー1の発振出力の過渡期間は非常に短く、パルス駆動中
の出力変動は無視できる。
【0026】半導体レーザー1の動作領域としては、温
度変化と発振波長とが、一対一の対応関係にある領域
(モードホップ領域以外の領域)を使用する。この温度
上昇は時間に対して非線形である。従って発振波長も非
線形で変化することになる。受光器11、17における干渉
縞の位相変化はこの温度変化の非線形に基づく影響を受
けることになる。
【0027】すなわち、第3図(ハ)に示すようにホト
ダイオード17から出力される出力波形C0は、温度上昇
変化が急激な初期の段階で周期が短く、温度変化が緩や
かな後期の段階で周期が長くなる。発振波長変化は初期
の段階で大きく、後期の段階で小さいことによりこうな
る。受光器11から出力される出力波形C1についても同
様である。ここで、出力波形C1の周波数が出力波形C
1の周波数よりも高いのは、基準干渉6での光路差L
を測定干渉7での光路差Leyeよりも十分に大きく
設計しているからである。ここでは、基準干渉6の光
路差Lは測定干渉7の光路差Leyeの約6倍に設定
されている。なお、基準干渉6の設計に際しては、そ
の光学距離を長く延ばすのに光ファイバーを用いること
ができる。
【0028】基準干渉6と測定干渉7とは、同一の
レーザー光をハーフミラー5により分割しているので、
レーザー光の波長の変化は同一である。従って、受光器
17の出力波形C0は原理的には受光器11の出力波形C1
を引き延ばした形となり、受光器11の出力波形の周期と
受光器17の出力波形の周期との比は、測定光路差Ley
eと基準光路差Lとの比、Leye/Lによってのみ定
まる。この比をKとする。
【0029】この比Kを求めるために、信号処理回路21
は受光器11の出力波形C1に基づいて受光器17の出力波
形C0をサンプリングする構成としている。トリガー回
路20は、レーザー駆動回路2によって同期制御され、第
3図(ニ)に示すスライスレベルVにより出力波形C1
をスライスし、出力波形C1の一周期毎に、第3図
(ホ)に示すタイミングクロック信号C2を生成する。
【0030】A/Dコンバータ19はトリガー回路20のタ
イミングクロック信号C2に基づき、出力波形C0の出
力値をA/D変換してメモリー22に向かって出力する。
これによって、出力波形C0が何個のサンプリング個数
で一周期を構成しているか求められることになる。すな
わち、受光器11から出力される出力信号の一周期が受光
器17から出力される出力信号の何周期に相当するかが求
められることになる。第3図(ヘ)はそのメモリに記憶
されたサンプリング波形C3を等間隔に表わした図であ
る。従って、信号処理回路21は第2受光部の出力信号を
タイミング信号として用いて、第1受光部の出力信号を
サンプリングし、サンプリング波を形成するサンプリン
グ波形成部として機能する。ここでは、6個のサンプリ
ング値で一周期が構成されているので、K=1/6であ
る。そのサンプリング波は出力波形にノイズがないもの
とすると、周期波信号そのものである。
【0031】従って、このKを演算回路23により演算
し、K=Leye/Lの式を変形したLeye=L×K
を計算すれば、Lが既知であるので、Leyeを求める
ことができる。
【0032】つまり、出力波形C1の一周期(一回帰)
毎に一個のトリガーを発生させ、このトリガーによって
出力波形C0をサンプリングし、メモリ22に書き込むこ
とは、不定周期のトリガーパルスを等間隔のメモリ22の
アドレスに置き換えることを意味する。出力波形C0の
周期とトリガーとの周期の比は一定であるから、メモリ
22に書込まれるサンプリング波形C3は等周期の波形を
形成することになる。このようにして、各パルス毎に信
号をメモリに記憶していく。
【0033】次に、メモリ22に記憶されたサンプリング
波形C3のデータから周期解析を行うのであるが、受光
器17から出力される実際の出力波形C0には電気的ノイ
ズが乗っている。
【0034】そこで、演算回路23は複数個の波長変化区
間VWについて,例えば 128個の波長変化区間VW(半
導体レーザー1を128回パルス駆動する)について平均
してランダムノイズの除去を行い、周期解析を行うよう
にしている。
【0035】まず、眼底Rは粗面であるため、被検眼14
が僅かでも動くと、干渉光の位相関係が変化し、波長変
化区間VWにおいて出力波形C0が安定して得られず、
疑似ノイズが混入している。従って、単純に出力波形C
0の平均化するとノイズ成分が増加し、解析誤差が増加
する。すなわち、半導体レーザー1の波長変化区間VW
において、受光器17から出力される出力波形COに周期
波信号が常時含まれているとは限らない。
【0036】そこで、演算回路23は半導体レーザー1の
波長変化区間VWにおいて、出力波形C0に眼軸長測定
に有用な周期波信号が含まれているか否かを判定し、周
期波信号が含まれている出力波形についてのみ平均化す
ることにする。
【0037】すなわち、受光器17から出力される出力波
形C0は、実際には第3図の(ハ)に示すような滑らか
でかつ理想的な波形ではなく、出力波形C0には第4図
に示すような電気的ノイズNが含まれている。この電気
的ノイズNは高周波である。そこで、演算回路23は切替
えスイッチ18′を切り換えて、半導体レーザー1の波長
変化区間VWの後半で、電気的フィルターとしての高周
波カットフィルター24を介してサンプリングするので、
半導体レーザー1の波長変化区間VWの少なくとも一部
について高周波ノイズNが除去される。
【0038】すると、電気的ノイズNを含まない光学的
原因に基づく出力波形C0がA/D変換器19に入力され
る。この光学的原因に基づく出力波形C0には、受光器
17に入射する反射光のバランスの関係で極端に振幅の小
さな信号、反射光は受光器17に達しているが干渉光の位
相の関係で生じる疑似信号も含まれる。メモリ22にはそ
のサンプリング波形C3が第4図に示すように記憶され
る。
【0039】ところで、測定の対象である眼軸長AL
は、所定範囲にあると仮定できるから、すなわち、人間
の眼軸長ALには極端なものがないと考えられるから、
得られるべき周期波信号の周期も所定範囲に含まれると
考えてよい。
【0040】そこで、演算回路23には判定部が設けられ
ている。この判定部はサンプリング波形C3が所定範囲
の振幅と所定範囲の周期にあるか否かを判定し、この条
件を満足するデータのみに基づいて眼軸長ALを算出す
る。この判定は、高周波カットフィルター24を通した後
の出力波形C0を用いて行う。出力波形C0の振幅と周
期とが所定範囲に入るものがないときは、Aに戻って測
定を再度繰り返す。第4図において、符号CO′は眼軸
長ALの算出に用いない出力波形を示している。
【0041】また、各サンプリング波形C3を比較する
と、心拍による眼球の拡大・収縮のため出力波形COの
位相が若干ずれている場合がある。ただし、その出力波
形COの周期はほとんど変わらない。そこで、平均化の
際に、各サンプリング波形C3の相関を後述の基準波形
に対して計算し、相関の最大になる位置にサンプリング
波形C3をずらして重ね合わせ、平均化する。
【0042】ここで、基準波形としては、判定部でOK
と判定されたサンプリング波形C3のうちの一つを選択
する。この基準波形は、たとえば図5の(イ)に示され
ている。この図5の(イ)に示す基準波形C3′に較べ
て、図5の(ロ)のサンプリング波形C3は周期は等し
いが位相がずれている。そこで、基準波形C3′とサン
プリング波形C3の相関係数R12(τ)=Σx(t)y(t+τ)/
Σx(t)Σy(t)を計算する。この計算は、対応するアドレ
スからのずれ(時間ずれに相当)τを変化させて行う。こ
こで、X、Yは各々基準波形、サンプリング波形のデー
タである。
【0043】X、Yデータによるサンプリング波形は周
期形なので、相関係数演算後の波形も図5の(ハ)に示
すように周期関数になる。波形の山と山、谷と谷が合う
時に、相関係数が極大になるから、その第一極大のτ0
を採用し、基準波形を図5の(ホ)、(ヘ)に示すよう
にτ0 だけずらして和をとる。この操作を、各波長変化
区間VWにおいて得られたサンプリング波形C3につい
て実施する。これによって、電気的ランダムノイズ、疑
似信号の影響の少ない周期波信号CSを最終的に第4図
に示すように得ることができる。そして、この周期波信
号CSの周期を解析し、眼軸長ALの測定を繰り返す場
合にはBに戻って測定を続行する。
【0044】つまり、演算回路23は、サンプリング波に
基づき周期波信号を形成すると共に、基準干渉の光路
差と周期波信号とに基づき、眼軸長を求める演算部とし
て機能する。
【0045】本発明の眼軸長測定装置は、電気的ノイズ
の周波数が出力波形COの周期に較べて十分に高いと
き、波長変化区間VWの全区間にわたって高周波カット
フィルター24をかけることもできる。この場合には疑似
信号を除去できる。
【0046】また、高周波カットフィルター24の特性を
波長変化区間VWの初期から終点に至る間に段階的に変
化させ、電気的ノイズだけをカットするように構成して
も良い。このような周波数特性可変フィルター24は、例
えばフィルターを構成する素子を並列に接続し、基準干
6の出力信号またはその分周信号をタイミング信号
としてアナログ的に切り替えることにより実現できる。
ただし、この場合はフィルター切り替え時の位相ずれが
起きないよう注意する必要がある。
【0047】
【効果】本発明に係わる眼軸長測定装置は、以上説明し
たように構成したので、そのレーザー光源の波長、温度
変化に伴う波長変化特性、波長変化に伴う出力変化特性
に依存せずに、サンプリングされた一定周期の周期波信
号に基づき簡易な信号処理により眼軸長を測定できると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる眼軸長測定装置の光学図であ
る。
【図2】本発明に係わる眼軸長測定装置の制御ブロック
回路図である。
【図3】図2に示す制御ブロック回路により得られる波
形の説明図である。
【図4】本発明に係わる眼軸長測定装置の測定手順の説
明図である。
【図5】本発明に係わる相関係数の演算を説明するため
のグラフである。
【符号の説明】
1 レーザー光源 2 レーザー駆動部 6 基準干渉 11 第1受光部 21 周期波信号形成部 23 演算部 24 電気的フィルター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−4310(JP,A) 特開 平3−30752(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 3/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼球に単波長かつ波長変化が可能なコヒー
    レント光を照射するレーザー光源と、該レーザー光源からの光束を 角膜と眼底で反射させ、そ
    反射光によって干渉光を形成する測定干渉計と、 その干渉光の 干渉縞強度を検出して出力信号を出力する
    第一受光部と、 前記レーザー光源の発光波長を変化させるレーザー駆動
    部と、2枚の反射鏡によって、 前記角膜と眼底間の光学的な距
    離に比べ長い光路差を形成された基準干渉計と、前記レーザー光源からのコヒーレント光が前記基準干渉
    計の光路差で形成された 干渉縞強度を検出して出力信号
    を出力する第二受光部と、 前記第二受光部の出力信号をタイミング信号として用い
    て前記第一受光部の出力信号をサンプリングし周期波信
    号を形成する周期波信号形成部と、 前記基準干渉計の光路差と前記周期波信号の周期とに基
    づき眼軸長を求める演算部とを備えたことを特徴とする
    眼軸長測定装置。
  2. 【請求項2】前記レーザー光源の波長変化動作に同期し
    て前記周期波信号を複数回分記憶する周期波信号メモリ
    を有し、前記演算部には、前記周期波信号メモリに記憶
    された複数の周期波信号を重ね合わせて平均処理し平均
    周期波信号を演算する周期波信号平均処理部が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の眼軸長測定装
    置。
  3. 【請求項3】前記周期波信号平均処理部は、各周期波信
    号の相関を計算し、相関が最大となるように各周期波信
    号の位相をずらして周期波信号の和を取り、平均処理す
    るようにしたことを特徴とする請求項2に記載の眼軸長
    測定装置。
  4. 【請求項4】前記第一受光部と前記周期波信号形成部の
    間に、前記レーザー光源の波長変化期間の少なくとも一
    部期間について前記第一受光部の出力信号に含まれてい
    る高周波成分をカットする電気フィルターを設け、前記
    周期波信号が平均処理に採用できるかどうかを該高周波
    成分をカットした期間の周期波信号に基づいて判定する
    信号判定部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の
    眼軸長測定装置。
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